| 【発明の名称】 |
鳥類飛来防止装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】須藤 誠
|
| 【要約】 |
【課題】簡単な構成で鳥類等が飛来するのを有効に防止できると共に、開口部の開閉操作を繰り返し行っても、機能を損なうことなく、有効に利用できる安価な鳥類飛来防止装置を提供する。
【解決手段】上部構造物1と下部構造物2との空間開口部3を開閉可能に仕切る簾状の鳥類飛来防止装置7であって、上部構造物1に固定された取付具14に回転自在に回転体8を支持させ、回転体8の外周面に空間開口部3を覆う鳥類の侵入防止部材10を巻付け、この鳥類の侵入防止部材10の先端の幅方向の複数箇所に弾性部材11を介してウエイト固定バー12を固定するとともに、回転体8に対して鳥類の侵入防止部材10の巻付け方向と逆方向になるように開閉用紐部材13を巻付け、さらに開閉用紐部材13の巻上げを規制する規制手段21を設けた。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 上部構造物と下部構造物との空間開口部を開閉可能に仕切る簾状の鳥類飛来防止装置であって、前記上部構造物の壁面長手方向に沿って固定する飛来防止装置本体は、前記壁面に固定された取付具に回転体を回転自在に支持させ、該回転体の外周面に前記空間開口部を覆う鳥類の侵入防止部材を巻付け、この鳥類の侵入防止部材の先端の幅方向の複数箇所に弾性部材を介してウエイト固定バーを固定するとともに、前記回転体に対して前記鳥類の侵入防止部材の巻付け方向と逆方向になるように開閉用紐部材を巻付け、前記取付具に開閉用紐部材の巻上げを規制する規制手段を設けたことを特徴とする鳥類飛来防止装置。 【請求項2】 前記鳥類の侵入防止部材が、前記回転体の外周面の長手方向に沿って所定の間隔で配置され、かつ、同一方向に巻付けられた複数本の所定長さの縦糸状部材であり、前記各縦糸状部材の先端をそれぞれ前記弾性部材を介して前記ウイエト固定バーに固定した請求項1に記載の鳥類飛来防止装置。 【請求項3】 少なくとも1本の横糸を、前記ウエイト固定バーから所定高さで、かつ、前記縦糸状部材に連結されない状態で交差する方向に配置した請求項1または2に記載の鳥類飛来防止装置。 【請求項4】 前記取付具に各縦糸状部材の巻付け位置から軸方向に位相をずらせた位置に案内孔を形成し、この案内孔に縦糸状部材をそれぞれ挿通させた請求項1、2または3のいずれかに記載の鳥類飛来防止装置。 【請求項5】 前記鳥類の侵入防止部材が、所定間隔の網目を有する網状部材である請求項1に記載の鳥類飛来防止装置。 【請求項6】 前記規制手段が、前記開閉用紐部材の昇降位置を規制する挟持可能なストッパー、前記開閉用紐部材の巻付け可能な手動または電動式のウインチ、前記開閉用紐部材を引張り可能なロープテンショナーである請求項1〜5のいずれかに記載の鳥類飛来防止装置。 【請求項7】 前記取付具の近傍に、前記ウエイト固定バーの上限位置を規制する上部係止部材を設けた請求項1〜6のいずれかに記載の鳥類飛来防止装置。 【請求項8】 前記下部構造物に、前記ウエイト固定バーの係止可能な下部係止部材を取付けた請求項1〜7のいずれかに記載の鳥類飛来防止装置。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は,高層マンション等の高層集合住宅のベランダや、高架橋の下、或いは神社の建物や鉄道ホームの軒下等に土鳩やカラス等の鳥類が飛来するのを有効に防止させた鳥類飛来防止装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】近年、市街地の高層住宅地や、公園、神社、鉄道ホーム等においては、土鳩やカラス等の鳥類が増加して、その鳥類が出す糞により、衛生上または美観上において重大な問題となっており、今後、益々このような問題が重要視されて来る。 【0003】特に、土鳩の増加により、高層マンション等の高層集合住宅のベランダは、土鳩の糞により使用は勿論のこと、洗濯物や布団等を乾かすことが出来ない上に、ベランダ側の窓も開放することが出来ず、ベランダがあっても実質的に使用ができない状態になっている。 【0004】また、土鳩の脱糞には、例えばオオム病の原因となる細菌が混入しており、特に幼児等においては、健康上、衛生上においても問題が発生している。 【0005】このため、従来では高層住宅のベランダに野性化した土鳩の飛来を防止するために、ベランダの開口部に金網を張ったり、ベランダの笠木に揺動可能な所定の長さの金属棒等を所定の間隔で取付けたり、更に土鳩が飛来した時に驚くような風船等を取り付けるような試みが行なわれている。 【0006】しかし、金網を使用する場合には、ベランダの開口部が全く閉鎖された状態となってベランダを有効に利用できないばかりか、美観を損ない、更に、高価となる問題があり、また金属棒を使用する場合には、完全にベランダの開口部を閉鎖できないので、当初は土鳩の飛来を防止できるが、次第に土鳩が学習して飛来し、全く意味をなさない状態となる問題があった。このようなことは、高層集合住宅のベランダに限らず、神社の建物や鉄道ホームの軒下、あるいは高架橋の下等においても同様な問題が発生している。 【0007】また、非常時にベランダ等を開口できるようにするために、ベランダ等の開口部の上部に取り付けたドラムに強力な巻取りスプリングを設け、この巻取スプリングに連接した多数の平行ワイヤの下端を固定バーに連結して配置し、この平行ワイヤーによりベランダの開口部を閉鎖するように構成された鳥類侵入防止装置が提案されている。この装置では、火災等の非常時のみに固定バーの係合を解くことにより、巻取りスプリングの強い巻付け力でワイヤを瞬時に巻取ってベランダを開口することができるようにしている。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このような鳥類の飛来防止装置では、以下のような問題点があった。 ■固定バーに多数本の平行ワイヤーが直接連結されているので各ワイヤの張力を均一にすることができず、取付け誤差や取付け面の傾斜角度等により一部のワイヤーに荷重が集中して切断されやすい。 ■ワイヤーの張力が低い部分ではワイヤに弛みが生じやすくて鳥類が侵入する可能性がある。 ■非常時に巻取りスプリングの強い巻付け力でワイヤーを巻き取ると張力の低いワイヤーが絡みやすい。 ■巻き取り時には固定バーがドラム等に衝突して破損しやすいため、非常時にベランダを開口できても繰り返し開閉使用することが難しい。 ■部品点数が多くて組付作業に手間がかかりコストが嵩む。 【0009】この発明の目的は、簡単な構成で鳥類等が飛来するのを有効に防止できると共に、開口部の開閉操作を繰り返し行っても、機能を損なうことなく、有効に利用できる安価な鳥類飛来防止装置を提供することにある。 【0010】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するこの発明の鳥類飛来防止装置は、上部構造物と下部構造物との空間開口部を開閉可能に仕切る簾状の鳥類飛来防止装置であって、前記上部構造物の壁面長手方向に沿って固定する飛来防止装置本体は、前記壁面に固定された取付具に回転自在に回転体を支持させ、該回転体の外周面に前記空間開口部を覆う鳥類の侵入防止部材を巻付け、この鳥類の侵入防止部材の先端の複数箇所に弾性部材を介してウエイト固定バーを固定するとともに、前記回転体に対して前記鳥類の侵入防止部材の巻付け方向と逆方向になるように開閉用紐部材を巻付け、さらに前記開閉用紐部材の巻上げを規制する規制手段を設けたことを要旨とするものである。 【0011】この発明の鳥類飛来防止装置によれば、回転自在に支持された回転体の外周面に、空間開口部を覆う鳥類の侵入防止部材を巻付け、先端の複数箇所に弾性部材を介してウエイト固定バーを固定しているため、高層集合住宅のベランダ等に取付けた場合、ウエイト固定バーを下降させることにより、鳥類の侵入防止部材により容易に開口部を閉鎖して、鳥類の飛来を防止することができ、弾性部材により鳥類の侵入防止部材の張力のバラツキを小さくできるため、鳥類の侵入防止部材の破損を防止できるとともに、鳥類の侵入防止部材の一部に弛みを生じることがなく、鳥類の侵入を確実に防止できる。 【0012】また、回転体に対し鳥類の侵入防止部材の巻付け方向と逆方向になるように開閉用紐部材を巻付け、開閉用紐部材の昇降位置を規制する規制手段を設けたので、鳥類が飛来しない時期には、開閉用紐部材を巻出すことにより鳥類の侵入防止部材を回転体に巻付けて開口部を開口することができ、開閉用紐部材の巻上げを規制手段により規制すると鳥類の侵入防止部材の巻出しを規制でき、開口部を開口した状態、あるいは空間開口部の高さに応じて任意の高さまで開口した状態を維持することができる。 【0013】 【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づき、この発明の実施形態を説明する。 【0014】図1は、高層集合住宅のベランダの一部に、この発明にかかる鳥類飛来防止装置を取付けた全体斜視図を示し、1は高層集合住宅の屋上または上階のベランダ等下部壁面からなる上部構造物、2は高層集合住宅のベランダの仕切り壁からなる下部構造物、3は上部構造物1と下部構造物2との空間開口部、4は隣室を仕切る隔て壁を示している。 【0015】上記隔て壁4と上部構造物1との空間部5には、固定式の飛来防止装置6が取付けられ、また下部構造物2の笠木2aと上部構造物1との空間開口部3は、開閉式の飛来防止装置7が取付けられている。 【0016】前記固定式の飛来防止装置6は、隔て壁4と上部構造物1との空間部5の上下に配置された上部フレーム9a及び下部フレーム9b間に、所定の間隔を隔てて金属コード(ステンレス鋼線材)または非金属コード(難燃性コード、ナイロンコード等)の縦糸状部材10が幅方向にジグザク状に配置されている。縦糸状部材10の間隔としては、最も広い部分で飛来する土鳩がフレーム9に捕まる時に羽根が当たって捕まることが出来ない幅、例えば25mmから100m前後が好ましい。また、フレーム9bより80mmから120mm前後の高さに横糸17が配置されている。 【0017】この発明に係る前記開閉式の飛来防止装置7は、図2に示すように、上部構造物1の壁面長手方向に沿って回転自在に支持された回転体8と、この回転体8の外周面に所定の間隔を隔てて巻付けられた鳥類の侵入防止部材としての複数本の縦糸状部材10と、この縦糸状部材10の一方の端部10aに、弾性部材としての引張バネ11を介して固定されたウエイト固定バー12とを有し、さらに、縦糸状部材10を巻取るように回転体8を回転させる開閉用紐部材13を備えている。 【0018】前記回転体8は、図3及び図4に示すように、回転体8の端面に嵌着された軸受け8b、8bに回転軸8a、8aを回転自在に軸支させ、この回転軸8a、8aを取付具としての長尺の支持フレーム14に支持させている。この回転体8は、中空状のアルミニウム等の軽金属あるいはFRP(繊維強化プラスチック)などから形成され、断面二次モーメントを大きくして撓みにくくしている。また、軸受け8b、8bとしてラジアルベアリングを用いて、回転体8の回転を滑らかにしている。支持フレーム14はアルミニウム、ステンレス鋼、FRP等から形成されている。 【0019】前記縦糸状部材10は、所定長さの金属コード(ステンレス鋼線)または非金属コード(難燃性コード、ナイロンコード等)からなり、他方の端部10bが回転体8の表面に固定ビス10cにより固定され、一方の端部10aが引張バネ11(コイルバネ)を介してウエイト固定バー12に固定され、これらが回転体8の外周面の長手方向に沿って略等間隔に配置されている。 【0020】複数本の縦糸状部材10をそれぞれウエイト固定バー12に連結すると、僅かな糸の長さの差や取付け部の傾斜角等により、各縦糸状部材10の張力にバラツキを生じやすいが、この発明では、各縦糸状部材10の端部10aが引張バネ11を介してウエイト固定バー12に連結されているので、各縦糸状部材10の長さの差や張力を引張バネ11の弾性力により吸収し、また、複数本の縦糸状部材10の張力を分散して均一化でき、一部の糸に荷重が集中して切断されるようなことはない。 【0021】この縦糸状部材10の配置間隔hとしては、飛来する土鳩が下部構造物2の笠木2aに捕まろうとする時に羽が当たって捕まることができない、例えば25mmから100mm程度が好ましい。 【0022】更に、各縦糸状部材10は、回転体8に対して全て同一方向に巻付られていて、回転体8を一方向に回転させることにより、全ての縦糸状部材10を回転体8に巻上げることができるように構成されている。 【0023】また、支持フレーム14の下面側には、縦糸状部材10をそれぞれ貫通させる案内孔15が設けられている。この案内孔15は固定ビス10cの位置より軸方向に若干ずれた位置に開孔されていて、縦糸状部材10を回転体8に斜めに供給して巻上げることにより、各周回の縦糸状部材10が絡まることなく整列して巻付けることができるように構成されている。 【0024】前記ウエイト固定バー12は、回転体8に略対応する長さを有するウエイトで、複数本の縦糸状部材10が連結された引張バネ11により固定されていて、回転体8の自由回転を規制しなければウエイト固定バー12の重量により全ての縦糸状部材10が巻出されるように構成されている。 【0025】このウエイト固定バー12の両端部の上面12a、12aには、支柱16、16が立設され、両者間に横糸17が縦糸状部材10と連結していない状態で水平に張設されている。この横糸17は、金属コード(ステンレス鋼線)または非金属コード(難燃性コード、ナイロンコード等)からなり、ウエイト固定バー12を下降させた状態で、下部構造物2の笠木2aより高い位置で、かつ土鳩が通り抜けできない高さにするのが好ましく、例えば、笠木2aから80〜120mm前後の高さに配置されるのが好ましい。 【0026】前記開閉用紐部材13は、図4及び図5に示すように、飛来防止装置7の一方の端側に配置され、圧縮性を有する材料で形成されている。この開閉用紐部材13は、回転体8と一体的に固定されたギヤ18a(平歯車)を含む歯車伝達装置18(平歯車18a、18b、18c)により回転体8と連動し、かつ、回転体8より小径の紐部材巻付軸19に巻付けられている。この開閉用紐部材13の巻付け方向は、回転体8に対して縦糸状部材10の巻付け方向と逆方向、即ち、開閉用紐部材13を巻出すと縦糸状部材10が巻上げられる方向になっている。また、小径の紐部材巻付軸19により、少ない引き出し量で縦糸状部材を巻き上げられるように構成されている。 【0027】開閉用紐部材13の操作経路には、開閉用紐部材13の昇降位置を規制する規制手段としてのストッパー21が設けられていて、ストッパー21を構成する固定歯車21aと可動歯車21bとの間に前記開閉用紐部材13が挿通されている。このストッパー21は、開閉用紐部材13が紐部材巻付軸19に巻上げられる際、可動歯車21bを傾斜壁21c側に押圧するようにすると、固定歯車21aと可動歯車21bとの間に開閉用紐部材13を挟み込んで巻き上げを規制でき、開閉用紐部材13を引き下げると解除できるように構成されている。また、開閉用紐部材13が巻上げられる際、可動歯車21bを押圧しないようにすれば、開閉用紐部材13を巻上げられるようになっている。 【0028】また、この実施形態では、ストッパー21とともに、図6に示すような下部構造物2に固定された2つのロープフック22a、22aからなる巻付け式ストッパー22を併用している。巻付け式ストッパー22は、安全のために設けたもので、開閉用紐部材13を巻出してウエイト固定バー12を上昇させた状態で、開閉用紐部材13をロープフック22a間に巻付けることにより固定するように構成されている。ストッパー21、22はいずれか一方でもよいが、ここでは両者を併用してウエイト固定バー12の下降落下をより確実に防止している。 【0029】さらに、この飛来防止装置7には、下部構造物2のウエイト固定バー12の下降位置に、図7に示すような下部係止部材としてのアンカーフック24が固定されている。ウエイト固定バー12をフック部24aに係止した状態で開閉用紐部材13を引張り、ストッパー21に固定することにより、張力を掛けた状態で安定してウエイト固定バー12を固定することができる。また、フック部24aにウエイト固定バー12を固定した状態でさらに開閉用紐部材13を引張ることにより、縦糸状部材10の張力を容易に調整することができる。 【0030】また、この飛来防止装置7には、図1、図2、図5に示すように、ウエイト固定バー12の上限位置を規制する上部係止部材23が支持フレーム14の左右両端側に設けられている。上部係止部材23は、下面側にウエイト固定バー12を係止する凹部23aと、上昇するウエイト固定バー12を凹部23aに案内するように傾斜した案内面23bとを有している。この上部係止部材23の凹部23aにウエイト固定バー12を係止した状態で、開閉用紐部材13を引張り、開閉用紐部材13をストッパー21で固定することにより、引張バネ11の張力を掛けた状態でウエイト固定バー12を安定して固定することができる。 【0031】以上のような飛来防止装置の施工方法について説明すると、ベランダの長さ(一般の高層集合住宅のベランダの場合には、5400mm)に対応して、予め上記のように組み立ててなる2000mmから3000mmの長さの飛来防止装置7を複数本用意する。そして、図8に示すように上部構造物1の壁面1aにアンカーボルト25によりバネ式の取付部材26を固定し、この取付部材26に、飛来防止装置7の枠体14の上面14aを押付け、可動片26aを間隙14bに嵌合させ、さらに、図5に示すような連結鎖27で上部構造物1と支持フレーム14を繋ぐことにより、上部構造物1に飛来防止装置7を固定する。一方、下部構造物2の笠木2aより低い位置に、図7に示すようなアンカーフック24を取り付けることにより行なう。 【0032】以上のようにして取り付けた開閉式の飛来防止装置7によれば、回転自在に支持された回転体8の外周面に、空間開口部3を覆う縦糸状部材10を巻付け、各縦糸状部材10の端部10aに引張バネ11を介してウエイト固定バー12を固定しているので、規制手段を解除して、開閉用紐部材13を巻上げつつ、ウエイト固定バー12を自重により下降させれば、容易にベランダ等の開口部3を複数の縦糸状部材10により閉鎖でき、鳥類の飛来を防止することができる。 【0033】また、引張バネ11により、各縦糸状部材10の張力のバラツキを生じにくくしているため、一部の縦糸状部材10に荷重が集中して切断されるようなことがないとともに、張力の低い縦糸状部材10に弛みを生じることがなく、鳥類の侵入を確実に防止できる。 【0034】さらに、回転体8に対し縦糸状部材10の巻付け方向と逆方向になるように開閉用紐部材13を巻付け、開閉用紐部材13の巻上げを規制するストッパー21を設けたので、鳥類が飛来しない時期には、開閉用紐部材13を引張ることにより縦糸状部材10を回転体8に巻上げ、その状態で開閉用紐部材13の巻上がりをストッパー21により規制することにより、容易にベランダ等の開口部3を開口した状態で維持することができる。また、開口部3の広さ(高さ)に応じて、任意の高さまで開口させた状態に維持しておくことも可能である。 【0035】そして、ストッパー21による開閉用紐部材13の規制を解除すれば、ウエイト固定バー12の自重により、容易に縦糸状部材10を巻出して開口部3を閉鎖することができる。しかも、開口部3を閉鎖してアンカーフック24にウエイト固定バー12を固定後、開閉用紐部材13を引張ることにより、縦糸状部材10の張力を使用者の判断で容易に調整することができる。 【0036】従って、開口部3を確実に閉鎖することができるとともに、開閉操作を繰り返し容易に行なうことができ、使用中に縦糸状部材10の破損なども生じないため、繰り返し操作を行なっても機能が低下することがなく、さらに、簡単な構成であるため、安価に製造することができる。図9は、この発明の他の実施形態に係る開閉式の飛来防止装置の規制手段を示す垂直断面図である。 【0037】前記実施形態では、開閉用紐部材13の巻上げを規制する規制手段として開閉用紐部材13を挟持するストッパー21と巻付け式ストッパー22とを用いたが、この飛来防止装置7では、ストッパー21及び巻付け式ストッパー22を設けることなく、図9に示すようなウインチ28を用いている。その他の構成は前記実施形態と同様である。 【0038】このウインチ28は、紐部材巻付け軸19に巻付けられた開閉用紐部材13の他方の端部が係止されたドラム29と、このドラム29の側面のギヤ29a及びギヤ29aに噛合可能な爪部30aからなるラチェット装置30と、前記ドラム29を回転可能なレバー31とを有している。 【0039】このウインチ28では、レバー31を回して開閉用紐部材13をドラム29に巻付けることにより、開閉用紐部材13を紐部材巻付け軸19から巻出し、縦糸状部材10を巻上げて空間開口部3を開口することができる。そして、ラチェット装置31のギヤ29aに爪部30aを噛合させて、ドラム29の反転を規制することにより、開閉用紐部材13の巻上がりを規制して、空間開口部3を開口した状態で維持することができる。このような飛来防止装置であっても前記と同様の効果が得られる。 【0040】ここでは、ウインチ28は、レバー31を用いた手動式となっているが、巻上げモーターを用いて、電動式に構成してもよい。さらに、ウインチ28の代わりに、下部構造物2に固定されたバネ等の弾性部材に、開閉用紐部材13を引張り可能なプーリを連結した構成のロープテンショナーや、油圧シリンダー、ウエイト等を用いてもよく、さらに他の規制手段を使用することも可能である。 【0041】なお、上記実施形態においては、鳥類の侵入防止部材として縦糸状部材を用いたが、特に限定されるものではなく、鳥類の侵入を防止てきる編み目を有する網状部材や布等を用いて、より確実に鳥類の飛来を防止するようにしてもよい。 【0042】また、上記では、回転体として、所定長さに製作されたものを用いたが、回転体の長さを調整可能に構成してもよい。さらに、縦糸状部材とウエイト固定バーを連結する弾性部材として、引張バネを用いたが、ゴム等、他の弾性部材であってもよい。 【0043】また、開閉用紐部材を、ギヤ伝達装置により回転体と連動する紐部材巻付け軸に巻付けたが、直接回転体に巻付けて行うことができ、部品点数を少なくできる。この場合、開閉用紐部材を巻付ける部分の径を回転体より小径にすることにより、少ない引出し量で縦糸状部材を巻上げられるため好ましい。さらに、ギヤ伝達装置18の代わりに、回転体8及び紐部材巻付け軸19にプーリーまたはスプロケットを取付けてベルトまたはチェーンにより連動可能に構成した伝達機構を用いてもよい。 【0044】さらに、上記実施形態では下部係止部材として、下部構造物に固定したアンカーフックを用いているが、例えば、ウエイト固定バー及びウエイト固定バーの下降位置に対応する下部構造部材の側面にマグネットを取付けて、磁力により係止するようにしてもよく、アンカーフックと併用することも可能である。 【0045】 【発明の効果】以上詳述の通り、この発明によれば、回転自在に回転体を支持させ、回転体の外周面に空間開口部を覆う鳥類の侵入防止部材を巻付け、この鳥類の侵入防止部材の先端の幅方向の複数箇所に弾性部材を介してウエイト固定バーを固定するとともに、回転体に対して鳥類の侵入防止部材の巻付け方向と逆方向になるように開閉用紐部材を巻付け、さらに開閉用紐部材の巻上げを規制する規制手段を設けたので、以下のような効果が得られる。 ■鳥類の侵入防止部材の先端の幅方向の複数箇所に弾性部材により、鳥類の侵入防止部材の張力のバラツキを緩和できるため、破損を防止できるとともに、鳥類の侵入防止部材の一部に弛みを生じにくく、確実に鳥類の侵入を防止できる。 ■開閉用紐部材により、容易に鳥類の侵入防止部材の開口部を閉鎖できるとともに、開閉用紐部材の巻き上げを規制する規制手段により、開口部を開口した状態、或いは任意の位置まで開口した状態を容易に維持できるため、開閉操作を容易に行なうことができる。 ■開閉用紐部材により、鳥類の侵入防止部材を開閉するため、ウエイト固定バーが他の部材に衝突して破損するようなことがない。 ■構成が簡単で部品点数が少ないため、組付作業が容易で低コストで製造することができる。 ■下部構造物にウエイト固定バーの下部係止部材を設ければ、ウエイト固定バーを係止して開閉用紐部材を引上げることにより、使用者の判断で容易に縦糸状部材の張力を調整することができる。 【0046】従って、この発明によれば、簡単な構成で鳥類等が飛来するのを有効に防止できると共に、開口部の開閉操作を繰り返し行っても、機能を損なうことなく、有効に利用できる安価な鳥類飛来防止装置が提供できる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】596070836 【氏名又は名称】有限会社須藤板金工業所
|
| 【出願日】 |
平成11年6月10日(1999.6.10) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100066865 【弁理士】 【氏名又は名称】小川 信一 (外2名)
|
| 【公開番号】 |
特開2000−350550(P2000−350550A) |
| 【公開日】 |
平成12年12月19日(2000.12.19) |
| 【出願番号】 |
特願平11−163401 |
|