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【発明の名称】 有害動物撃退装置
【発明者】 【氏名】高井 拓夫

【要約】 【課題】設置や撤去が容易で、しかも、AC100V等の外部からの特別な電源電圧の供給をすることなく、猪や鼠等の有害動物を撃退することができる有害動物撃退装置を提供する。

【解決手段】連結管5の内部に発電機構30、バッテリ40、制御装置50等を備えている。圧力水の運動エネルギに基づき発電機構30で発電した電力をバッテリ40に蓄電するとともに、スリップリング13を介してLED21に供給し、LED21を発光させる。発光した光はスプリンクラーの本体2と一体で回転する反射ミラー23によって集光され、全方位に向かって出射される。この出射された光が、有害動物を威嚇、撃退する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】電気的負荷を備えた有害動物撃退手段と、圧力水を供給するための配管水路に設置され、該配管水路内を流れる該圧力水の運動エネルギに基づき発電し、該発電した電力を該有害動物撃退手段の電気的負荷に供給する発電供給手段とを有することを特徴とする有害動物撃退装置。
【請求項2】請求項1の有害動物撃退装置において、上記発電供給手段は、上記配管水路内を流れる上記圧力水の運動エネルギに基づき発電する発電手段と、該発電した電力を一時的に蓄えると共に、該蓄えた電力を上記有害動物撃退手段の電気的負荷に供給する蓄電手段とを備えることを特徴とする有害動物撃退装置。
【請求項3】請求項2の有害動物撃退装置において、上記蓄電手段は、充放電可能な二次電池であることを特徴とする有害動物撃退装置。
【請求項4】請求項2の有害動物撃退装置において、上記蓄電手段は、充放電可能なコンデンサであることを特徴とする有害動物撃退装置。
【請求項5】請求項1、2、3、または、4の有害動物撃退装置において、上記圧力水を散水させるための散水手段を有することを特徴とする有害動物撃退装置。
【請求項6】請求項5の有害動物撃退装置において、上記散水手段は、本体旋回軸の両端に分岐した配水管にそれぞれ装着された散水ノズルおよび動力ノズルと、該本体旋回軸と同軸に配設されると共に該動力ノズルの圧力水を一端に受け該本体を周期的に全方位旋回させる旋回羽根と、両端を該本体と該旋回羽根に係止すると共に該本体旋回軸と同軸に挿着され該旋回羽根を反旋回方向に付勢するコイルスプリングとを備えていることを特徴とする有害動物撃退装置。
【請求項7】請求項1、2、3、4、5、または、6の有害動物撃退装置において、上記有害動物撃退手段は、光を発光する発光手段を備えていることを特徴とする有害動物撃退装置。
【請求項8】請求項7の有害動物撃退装置において、上記発光手段は、発光した光を反射させる反射ミラーを備えていることを特徴とする有害動物撃退装置。
【請求項9】請求項7の有害動物撃退装置において、上記発光手段は、複数の発光体を備え、該複数の発光体を順次に、若しくは、ランダムに発光させることを特徴とする有害動物撃退装置。
【請求項10】請求項1、2、3、4、5、6、7、8、または、9の有害動物撃退装置において、上記有害動物撃退手段は、音を発する発音手段を備えていることを特徴とする有害動物撃退装置。
【請求項11】請求項10の有害動物撃退装置において、上記発音手段は、上記発電供給手段からの電力を機械的振動に変換するトランスデューサと、ランダム信号を発生するランダム信号発生部と、該ランダム信号発生部からの出力に基づいて電源の出力をオンオフする電源出力オンオフ制御部と、該トランスデューサに供給される電気信号の周波数を所定の割合で経時的に変化させる周波数可変部とを有し、該トランスデューサからランダムに超音波を発することを特徴とする有害動物撃退装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は有害動物撃退装置に係り、詳しくは、電気的負荷を備えた有害動物撃退手段と、圧力水を供給するための配管水路に設置され、該配管水路内を流れる該圧力水の運動エネルギに基づき発電し、該発電した電力を該有害動物撃退手段の電気的負荷に供給する発電供給手段とを有する有害動物撃退装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ゴルフ場や農場においては、猪や鼠等の有害動物が侵入してグリーンやフェアウエーを荒らしたり、農作物が食い荒らされたりする被害が後を絶たない。従来、猪や鼠等の有害動物を撃退する装置としては、例えば特開平10−191869号公報等において、これら有害動物が特定範囲の周波数帯の超音波を嫌う習性を利用して、この超音波を猪や鼠等の生息する箇所へ向けて放射し、猪や鼠等を撃退するようにした装置が開示されている。
【0003】上記特開平10−191869号公報で示される装置は、電気信号を機械的振動に変換するトランスデューサと、ランダム信号を発生するランダム信号発生部と、該ランダム信号発生部からの出力信号に基づいて電源の出力をオンオフする電源出力オンオフ制御部と、上記トランスデューサに供給される電気信号の周波数を所定の割合で経時的に変化させる周波数可変部と、上記電源出力がオフになる毎に上記電気信号の出力を停止すると共に上記電気信号を供給すべき出力系統を切り換え、上記電源出力がオンである場合に信号の供給が有効となる出力系統上のトランスデューサに対して上記電気信号を供給する出力切換部を具備している。
【0004】その1つの態様としては、AC100Vの共通の電源から電力が供給されて電気信号を弾性波動に変換するスピーカと、ノイズを発生させてランダムな信号を形成するランダム信号発生部と、上記ランダム信号発生部からの出力に基づいて電源の出力をオンオフする電源出力オンオフ制御部と、周波数が所定の割合でスイープするパルス信号を形成し、このパルス信号に基づいて上記スピーカに供給する電気信号の周波数を変化させる周波数可変部と、上記電源出力がオフの状態であることを検出する電源オフ検出回路を含み、上記電源出力がオフにある毎に上記電気信号の出力を停止すると共に上記電気信号を供給すべきスピーカを順次切換え、上記電源出力がオンである場合に上記電気信号を切り換わったスピーカへ供給する出力切換部とを具備するものである。
【0005】上記有害動物撃退装置によれば、AC100Vの共通の電源から電力が供給される複数のトランスデューサを出力系統毎にランダムな周期で切り換えると共に、ランダムな周波数変化の電気信号をランダムな出力期間だけトランスデューサへ供給することができるので、猪や鼠等の有害動物が超音波慣れすることを防止して威嚇、撃退する効果を得ることができるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記有害動物撃退装置においては、屋外に恒久的に設置することになるので設置場所の確保が必要であり、また、設置工事のために費用がかかるという問題点があった。さらに、装置各部の電気機器を駆動するためにAC100V等の電源電圧を必要とするという問題点もあった。
【0007】特に、ゴルフ場や農場において有害動物を撃退する場合には、恒久的に設置された有害動物撃退装置はゴルファーのプレーの妨げになったり、農作業の妨げになったりするおそれがある。また、ゴルフ場や農場にはAC100V等の電源電圧が確保されていない場合が多い。
【0008】本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、設置や撤去が容易で、しかも、外部から電源電圧の供給をすることなく、猪や鼠等の有害動物を撃退することができる有害動物撃退装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、請求項1の発明は、電気的負荷を備えた有害動物撃退手段と、圧力水を供給するための配管水路に設置され、該配管水路内を流れる該圧力水の運動エネルギに基づき発電し、該発電した電力を該有害動物撃退手段の電気的負荷に供給する発電供給手段とを有することを特徴とするものである。この有害動物撃退装置では、上記配管水路内を流れる上記圧力水の運動エネルギに基づき発電し、該発電した電力を有害動物撃退手段の電気的負荷に供給するので、外部から電源電圧の供給を受けることなく、該有害動物撃退手段の電気的負荷を駆動することができる。
【0010】請求項2の発明は、請求項1の有害動物撃退装置において、上記発電供給手段は、上記配管水路内を流れる上記圧力水の運動エネルギに基づき発電する発電手段と、該発電した電力を一時的に蓄えると共に、該蓄えた電力を上記有害動物撃退手段の電気的負荷に供給する蓄電手段とを備えることを特徴とするものである。この有害動物撃退装置では、上記発電手段で発電した電力で上記蓄電手段を充電する。これにより、該蓄電手段の交換時期を遅らせることができ、あるいは、該蓄電手段の交換を不要とすることが可能になる。
【0011】請求項3の発明は、請求項2の有害動物撃退装置において、上記蓄電手段は、充放電可能な二次電池であることを特徴とするものである。この有害動物撃退装置では、上記発電手段で発電した電力で上記二次電池を充電する。これにより、該二次電池の交換時期を遅らせることができ、あるいは、該二次電池の交換を不要とすることが可能になる。また、該発電手段からの電力供給が不安定もしくは停止したときには、該二次電池が電力を放電することにより、上記電気的負荷を安定して駆動させることが可能となる。
【0012】請求項4の発明は、請求項2の有害動物撃退装置において、上記蓄電手段は、充放電可能なコンデンサであることを特徴とするものである。この有害動物撃退装置では、上記発電手段で発電した電力で上記コンデンサを充電し、該コンデンサに充電された電力によって上記電気的負荷を駆動する。
【0013】請求項5の発明は、請求項1、2、3、または、4の有害動物撃退装置において、上記圧力水を散水させるための散水手段を有することを特徴とするものである。この有害動物撃退装置では、上記散水手段によって上記圧力水を散水する。
【0014】請求項6の発明は、請求項5の有害動物撃退装置において、上記散水手段は、本体旋回軸の両端に分岐した配水管にそれぞれ装着された散水ノズルおよび動力ノズルと、該本体旋回軸と同軸に配設されると共に該動力ノズルの圧力水を一端に受け該本体を周期的に全方位旋回させる旋回羽根と、両端を該本体と該旋回羽根に係止すると共に該本体旋回軸と同軸に挿着され該旋回羽根を反旋回方向に付勢するコイルスプリングとを備えていることを特徴とするものである。
【0015】この有害動物撃退装置では、上記圧力水は上記配水管に供給され、散水ノズルおよび動力ノズルから噴射される。該動力ノズルからの圧力水は旋回羽根の一端に噴射され該旋回羽根を旋回させ、該旋回羽根が本体旋回軸に衝突すると該本体旋回軸すなわち、散水ノズルが旋回する。該動力ノズルの圧力水によって該旋回羽根が該本体旋回軸を旋回させると、コイルスプリングによって該旋回羽根は逆旋回方向に付勢される。このときには、該動力ノズルの圧力水は該旋回羽根の一端に噴射されていないので、該旋回羽根はもとの位置に復帰し、再び該動力ノズルは該旋回羽根を旋回させる。これにより、該散水ノズルは周期的に全方位に散水する。
【0016】請求項7の発明は、請求項1、2、3、4、5、または、6の有害動物撃退装置において、上記有害動物撃退手段は、光を発光する発光手段を備えていることを特徴とするものである。この有害動物撃退装置では、上記発光手段により光を発光する。これにより、有害動物を威嚇して撃退することができる。
【0017】請求項8の発明は、請求項7の有害動物撃退装置において、上記発光手段は、発光した光を反射させる反射ミラーを備えていることを特徴とするものである。この有害動物撃退装置では、上記反射ミラーにより、発光した光を集光させて反射する。
【0018】請求項9の発明は、請求項7の有害動物撃退装置において、上記発光手段は、複数の発光体を備え、該複数の発光体を順次に、若しくは、ランダムに発光させることを特徴とするものである。この有害動物撃退装置では、上記複数の発光体を順次に若しくはランダムに発光させる。ここで、該複数の発光体をそれぞれ外側に向けて放射状に配設しておくことで、全方位に光を出射することができる。
【0019】請求項10の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、または、9の有害動物撃退装置において、上記有害動物撃退手段は、音を発する発音手段を備えていることを特徴とするものである。この有害動物撃退装置では、上記発音手段により音を発する。これにより、有害動物を威嚇して撃退することができる。また、該発音手段に加えて上記発光手段を備えた場合には、音と光との相乗効果によって有害動物を威嚇して撃退することができる。
【0020】請求項11の発明は、請求項10の有害動物撃退装置において、上記発音手段は、上記発電供給手段からの電力を機械的振動に変換するトランスデューサと、ランダム信号を発生するランダム信号発生部と、該ランダム信号発生部からの出力に基づいて電源の出力をオンオフする電源出力オンオフ制御部と、該トランスデューサに供給される電気信号の周波数を所定の割合で経時的に変化させる周波数可変部とを有し、該トランスデューサからランダムに超音波を発することを特徴とするものである。
【0021】この有害動物撃退装置では、上記ランダム信号発生部からのランダム信号に基づいて上記電源出力オンオフ制御部を制御し、該電源出力オンオフ制御部がオンになっている出力期間だけ、上記トランスデューサから超音波を発する。また、周波数可変部により該トランスデューサから発せられる超音波の周波数を可変とする。これにより、ランダムな周波数変化の電気信号をランダムな出力期間だけトランスデューサへ供給し、超音波を発することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】〔実施形態1〕以下、本発明の実施の形態を実施例に基づき説明する。図1は、本発明の一実施例である有害動物撃退装置の構成を例示する斜視図、図2は、有害動物撃退装置の構成の概略を例示するブロック図である。
【0023】有害動物撃退装置は、図1及び図2に示すように、散水用のスプリンクラー1と、LED21によって光を出射する発光部20と、水の運動エネルギに基づき発電する発電機構30と、発電機構30で発電した電力を蓄えると共に蓄えた電力を発光部20等に電力供給ライン70を介して供給するバッテリ40と、電気的な制御を行う制御装置50とから主に構成されている。以下、有害動物撃退装置の各部の構成について説明する。
【0024】有害動物撃退装置は、図1に示すように、スプリンクラー1の本体2が本体摺動部3で給水本管4に接続した連結管5に回動自在に軸支され、左右に分岐した配水管6の一方にはパイプ7を介して散水ノズル8が、他の一方には動力ノズル9が装着されている。また、本体2と同軸に、羽根摺動部10において旋回羽根11が回動自在に軸支されており、本体2と旋回羽根11との間には両端をそれぞれに接続されたコイルスプリング12が挿着されている。
【0025】スプリンクラー1の本体2上部に配設された発光部20は、LED21と、LED21を保護するLEDカバー22と、LEDカバー22を覆うような反射ミラー23とから構成されている。また、連結管5には後に詳述する発電機構30と、バッテリ40と、制御装置50とが内蔵されている。さらに、本体摺動部3にはスリップリング13が配設されており、旋回するLED21に電力を供給することができるようになっている。
【0026】水は給水本管4から連結管5を介して左右の配水管6に供給され、散水ノズル8および動力ノズル9から圧力水が噴射される。動力ノズル9からの圧力水は旋回羽根11の一端の動力伝達機構14に噴射され旋回羽根11を旋回させ、旋回羽根11が本体2に衝突すると本体2すなわち、散水ノズル8が旋回する。動力ノズル9の圧力水によって旋回羽根11が本体2を旋回させると、コイルスプリング12によって旋回羽根11は逆旋回方向に付勢される。このときには、動力ノズル9の圧力水は動力伝達機構14に噴射されていないので、旋回羽根11はもとの位置に復帰し、再び動力ノズル9は旋回羽根11を旋回させる。このようにして散水ノズル8は周期的に全方位に散水することができる。また、スプリンクラー1の本体2が周期的に旋回することによって、発光部20の反射ミラー23が同時に旋回し、光を全方位に出射することができる。
【0027】図3は図4に示す発電機構30の3−3線断面図、図4は図3に示す発電機構30の4−4線断面図である。図示するように、発電機構30は、連結管5と一体をなす翼車用ハウジング31と、翼車用ハウジング31内に回転自在に取り付けられた翼車32と、翼車32の回転を翼車用ハウジング31の外部に伝達する回転軸34と、回転軸34により伝達される回転に基づいて発電する発電機35とを備える。なお、図示しないが、翼車用ハウジング31の発電機35側の壁面には、回転軸34を嵌挿可能な貫通孔が形成されており、この貫通孔内で回転軸34は、翼車用ハウジング31内が液密に保たれるようにシールされている。
【0028】発電機35は、例えばDCモータと同一の構成として構成されており、回転軸34の回転速度を検出する回転速度センサ36が並設されている。この回転速度センサ36は、図2に示すように導電ラインにより制御装置50に接続されている。
【0029】発電機35の出力端子は、充電ライン60およびバッテリ40からの電力を各部に供給する電力供給ライン70によりバッテリ40に接続されている。充電ライン60には、発電機35と電力供給ライン70との接続を司る接続器80が設けられている。この接続器80は、導線ラインにより制御装置50に接続されており、制御装置50による駆動制御を受ける。なお、図示しないが、発電機35は、回転軸34の回転数が所定値以上のときに得られる電力を所定範囲内の直流電圧とする変圧器を内蔵している。この変圧器によって変圧される所定範囲内の直流電圧は、バッテリ40の出力電圧以上の電圧と制御装置50等が動作可能な最高電圧以下の電圧とにより設定される電圧である。
【0030】ここで、バッテリ40は充放電可能な二次電池であり、例えば二本のニッケル・カドミウム電池で構成することができる。
【0031】図5は、有害動物撃退装置の各部の電気的な接続を制御装置50を中心として示すブロック図である。制御装置50は、マイクロコンピュータを中心とした論理回路として構成され、詳しくは、予め設定された制御プログラムにしたがって所定の演算等を実行するCPU51と、CPU51で各種演算処理を実行するのに必要な制御プログラムや制御データが予め格納されたROM52と、同じくCPU51で各種演算処理を実行するのに必要な各種データが一時的に読み書きされるRAM53と、回転速度センサ36からの信号を処理する入力処理回路54と、LED21、接続器80へ駆動信号を出力する出力処理回路55と、バッテリ40からの電力を所定の定電圧として各部に電源として供給する定電圧回路56とを備える。なお、LED21は周期的に発光させて、有害動物を威嚇、撃退するとともに、消費電力の低減を図っている。また、LED21を点滅させるように制御することもできる。
【0032】以上説明した実施例の有害動物撃退装置によれば、特に夜間のゴルフ場のグリーン等に配置して圧力水を供給することによって、散水をしながらLED21を発光させ、猪や鼠等の有害動物を威嚇して、撃退することができる。なお、この有害動物撃退装置はゴルフ場に限らず、農場や公園などスプリンクラーによる散水を行う所であれば簡単に配置することができるので、有害動物の威嚇、撃退を行うことができる。
【0033】また、実施例の有害動物撃退装置によれば、LED21の発光に必要な電力や制御装置50の電源をバッテリ40から得るので、AC100V等の電源電圧を必要としない。しかも、連結管5に発電機35を備え、発電機35により生じる電力でバッテリ40を充電するので、バッテリ40の交換時期を遅らせることができ、場合によってはバッテリ40の交換を不要とすることもできる。
【0034】なお、本実施例の有害動物撃退装置では、反射ミラー23によりLED21から発光された光を全方位に出射するように構成されているが、指向性の高いLEDを用い、このLEDを外側に向けてスプリンクラーの本体2に固定しておくことで、反射ミラーを備えることなく光を全方位に出射することもできる。
【0035】さらに、本実施例の有害動物撃退装置では、ニッケル・カドミウム電池により二次電池を構成したが、充放電できる二次電池であればニッケル・カドミウム電池に限られず、ニッケル・水素蓄電池やリチウム二次電池など如何なる二次電池であってもよい。さらに、本実施例の有害動物撃退装置では、発電機35としてDCモータを用いたが発電可能であれば如何なる構成のモータを用いてもよい。
【0036】さらにまた、発光部20のLED21にかえてカメラ用のストロボを用いて発光させる構成とすることもできる。ストロボはLEDよりも光の強度が強いので、有害動物に対して、より有効な威嚇、撃退効果がある。
【0037】〔変形例1〕上記実施形態1においては、発光部として単体のLED21を用いた構成について説明したが、複数のLEDを用いた構成とすることもできる。図6は本変形例に係る有害動物撃退装置のブロック図である。
【0038】本変形例に係る有害動物撃退装置は、4個のLED85a、85b、85c、85dと、ロータリスイッチ86とを備えている点が上記実施形態1の構成と異なる。LED85a、85b、85c、85dは等間隔で外側に向けて放射状にスプリンクラーの本体2に配設されている。また、ロータリスイッチ86は、制御装置50とスリップリング87との間に配設されている。そして、例えばスプリンクラーの本体2(図1参照)の回転動作を利用してロータリスイッチ86の4つの内部接点を順次にオンオフする。このことにより、それぞれのLED85a、85b、85c、85dを順次に発光させて、全方位に光を出射することができる。
【0039】なお、上記ロータリスイッチ86を設けず、それぞれのLED85a、85b、85c、85dを直接制御装置50に接続することで、制御装置50内部の制御プログラムにより順次に、若しくは、ランダムに発光させることができる。これにより、スプリンクラーの本体2の回転動作に関係なく、それぞれのLED85a、85b、85c、85dを順次に、若しくは、ランダムに発光させて、全方位に光を出射することができる。
【0040】〔変形例2〕上記実施形態1及び変形例1においては、制御装置を備え、蓄電手段として充放電可能な二次電池を用いた構成について説明した。しかし、制御装置を備えず、また、蓄電手段としてコンデンサを用いた構成とすることもできる。図7は本変形例に係る有害動物撃退装置のブロック図である。
【0041】本変形例に係る有害動物撃退装置は、散水用のスプリンクラー1と、光を発光するLED90と、圧力水の運動エネルギに基づき発電する発電機構91と、発電機構91で発電した電力を蓄えると共に蓄えた電力をLED90に供給するコンデンサ92と、所定の電圧を検出する電圧検出器93と、電圧検出器93からの検出信号に基づいて、LED90の発光を制御するLEDドライバ94とから主に構成されている。なお、LED90、発電機構91、コンデンサ92、電圧検出器93、LEDドライバ94はスプリンクラーの本体2(図1参照)に配設されており、スプリンクラーの本体2と一体となって回転するようになっている。
【0042】この有害動物撃退装置では、発電機構91で発電された電力がコンデンサ92に蓄えられる。そして、コンデンサ92に蓄えられた電力がLED90を発光させるために必要な所定の電圧に達したか否かを電圧検出器93が検出する。所定の電圧に達したときに電圧検出器93は検出信号をLEDドライバ94に送り、LEDドライバ94を駆動する。LEDドライバ94を駆動することで、コンデンサ92に蓄えられた電力がLED90を発光させる。LED90を発光させるとコンデンサ92の電力は放電されるので、発電機構91により再びコンデンサ92を充電させる。以後この動作を繰り返すことによって、LED90を周期的に発光させる。なお、LED90は上述したようにスプリンクラーの本体2に固定されているので、スプリンクラーの本体2と一体となって回転し、全方位に光を出射することができる。
【0043】以上説明したように、本変形例に係る有害動物撃退装置は、制御装置を備えず、しかも、蓄電手段としてコンデンサを用いたので、簡易かつ安価な装置構成となっている。
【0044】〔実施形態2〕上記実施形態1では、光を発光させて有害動物を撃退する構成について説明したが、音で有害動物を撃退する構成とすることもできる。本実施形態の有害動物撃退装置は超音波によって有害動物を撃退するものである。
【0045】以下、本発明の実施の形態を実施例に基づき説明する。スプリンクラー本体、発電機構、バッテリ、制御装置等は上記実施形態1の構成と同様の構成となっているので説明は省略し、特徴部である超音波発音手段について説明する。図8は本実施形態にかかる有害動物撃退装置の構成の概略を示すブロック図である。
【0046】有害動物撃退装置は、超音波を発音するために、上記発電供給手段からの電力を機械的振動に変換するトランスデューサ100と、トランスデューサ100が接続される出力部101と、トランスデューサ100と出力部101とを接続するスリップリング102と、ランダム信号を発生するランダム信号発生部110と、該ランダム信号発生部110からの出力に基づいて電源の出力をオンオフする電源出力オンオフ制御部120と、該トランスデューサ100に供給される電気信号の周波数を所定の割合で経時的に変化させる周波数可変部130とから主に構成されている。なお、トランスデューサ100は上記スプリンクラーの本体に配設されているので、スプリンクラーの本体の回転に伴って全方位に超音波を発することができるようになっている。
【0047】上記構成の有害動物撃退装置によれば、ランダム信号発生部110によって発生されるランダムな信号に基づいて電源出力オンオフ制御部120の電源の出力がオンオフされるので、電源がオンとなる期間及びオフとなる期間がランダムに変化される。周波数可変部130によって形成された所定の割合で経時的に変化する電気信号は出力部101に供給され、スリップリング102を介してトランスデューサ100に電気信号が供給される。
【0048】周波数可変部130は、周波数が所定の割合でスイープするするパルス信号を形成し、このパルス信号に基づいて出力部101に供給する電気信号の周波数を変化させることができるようになっている。このため、トランスデューサ100に供給される電気信号の周波数変化は所定の割合で経時的に変化するので、急激な周波数変化による衝撃波を形成することはないが、電気信号がトランスデューサ100に供給される電源のオン期間がランダム信号に依存することから、それぞれのオン期間中に形成される電気信号もさまざまな周波数変化を有することになり、トランスデューサ100から出力する超音波もランダムになる。
【0049】以上説明した実施例の有害動物撃退装置によれば、ランダムな周波数変化の電気信号をランダムな出力期間だけトランスデューサへ供給し、トランスデューサからランダムな超音波を出力することができるので、猪や鼠等の有害動物が超音波慣れすることを防止して威嚇、撃退することができる。
【0050】なお、上記発音手段に加えて上記実施形態1等で説明した発光手段を備えた構成とすることもできる。この構成によれば、音と光との相乗効果により、発音手段と発光手段とをそれぞれ別々に設けた構成よりも、より有効に有害動物を威嚇、撃退することができる。
【発明の効果】請求項1乃至11の発明によれば、上記配管水路内を流れる上記圧力水の運動エネルギに基づき発電し、該発電した電力を有害動物撃退手段の電気的負荷に供給して該電気的負荷を駆動することができる。このことによって、設置、撤去が容易で、しかも、AC100V等の外部からの特別な電源電圧を必要とすることなく、有害動物を威嚇、撃退するすることが可能になるという優れた効果がある。
【0051】特に、請求項2の発明によれば、上記発電供給手段に備えられた発電手段で発電した電力を上記蓄電手段に一時的に蓄えると共に、該蓄えた電力を上記有害動物撃退手段の電気的負荷に供給することができる。このことによって、該蓄電手段の交換時期を遅らせることができ、あるいは、該蓄電手段の交換を不要とすることが可能になるという優れた効果がある。
【0052】特に、請求項3の発明によれば、上記発電手段で発電した電力で上記二次電池を充電する。これにより、該二次電池の交換時期を遅らせることができ、あるいは、該二次電池の交換を不要とすることが可能になるという優れた効果がある。また、該発電手段からの電力供給が不安定もしくは停止したときには、該二次電池が電力を放電することにより、上記電気的負荷を安定して駆動させることが可能となるという優れた効果もある。
【0053】特に、請求項4の発明によれば、上記発電手段で発電した電力で上記コンデンサを充電し、該コンデンサに充電された電力によって上記電気的負荷を駆動する。これにより、上記二次電池を用いた場合よりも安価な装置構成とすることができるという優れた効果がある。
【0054】特に、請求項5の発明によれば、上記散水手段によって上記圧力水を散水することができるという優れた効果がある。
【0055】特に、請求項6の発明によれば、上記散水手段に備えられた動力ノズルから噴射される圧力水が上記旋回羽根を旋回させ、該旋回羽根が本体旋回軸に衝突することによって本体旋回軸を回転させるので、上記散水ノズルは周期的に全方位に散水することができるという優れた効果がある。
【0056】特に、請求項7の発明によれば、上記発光手段から発せられる光によって、上記有害動物を威嚇して撃退することができるという優れた効果がある。
【0057】特に、請求項8の発明によれば、上記発光手段には反射ミラーが備えられているので、該発光手段から発せられた光を集光させて反射することができるので、より効果的に上記有害動物を威嚇して撃退することができるという優れた効果がある。
【0058】特に、請求項9の発明によれば、上記発光手段は、複数の発光体を有し、該複数の発光体を順次に若しくはランダムに発光させて、全方位に光を出射することができる。これにより、単体の発光体の場合よりも、より効果的に上記有害動物を威嚇して撃退することができるという優れた効果がある。
【0059】特に、請求項10の発明によれば、上記発音手段によって音を発音させることができるので、該音により上記有害動物を威嚇して撃退することができるという優れた効果がある。また、該発音手段に加えて上記発光手段を備えた場合には、音と光との相乗効果によって、より有効な威嚇、撃退効果が得られるという優れた効果もある。
【0060】特に、請求項11の発明によれば、ランダムな周波数変化の電気信号をランダムな出力期間だけトランスデューサへ供給し、トランスデューサからランダムな超音波を出力することができるので、猪や鼠等の有害動物が超音波慣れすることを防止して威嚇、撃退することができるという優れた効果がある。
【出願人】 【識別番号】593128172
【氏名又は名称】リコーマイクロエレクトロニクス株式会社
【出願日】 平成11年6月10日(1999.6.10)
【代理人】 【識別番号】100098626
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 壽
【公開番号】 特開2000−350549(P2000−350549A)
【公開日】 平成12年12月19日(2000.12.19)
【出願番号】 特願平11−163606