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【発明の名称】 魚釣用バッテリ
【発明者】 【氏名】南部 一弥

【要約】 【課題】本発明は魚釣用バッテリに関し、充電時に於ける電気的な接続不良を防止すると共に、使用環境の厳しい釣場で支障なく使用することのできる魚釣用バッテリを提供するものである。

【解決手段】請求項1に係る魚釣用バッテリは、充電可能な二次電池を収容したバッテリケースに、給電コードの接続部を接続する出力端子と、充電コードの接続部を接続する充電用端子とを別々に設けてこれらを二次電池に接続したもので、請求項2に係る発明は、請求項1記載の魚釣用バッテリに於て、バッテリケースに、充電用端子を保護するカバー部材を着脱可能に装着し、請求項3に係る発明は、請求項2記載の魚釣用バッテリに於て、バッテリケースに、充電時の内部圧を排気する排気孔を設け、当該排気孔をカバー部材で被覆したものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 充電可能な二次電池を収容したバッテリケースに、給電コードの接続部を接続する出力端子と、充電コードの接続部を接続する充電用端子とを別々に設けて、これらを二次電池に接続したことを特徴とする魚釣用バッテリ。
【請求項2】 バッテリケースに、充電用端子を保護するカバー部材を着脱可能に装着したことを特徴とする請求項1記載の魚釣用バッテリ。
【請求項3】 バッテリケースに、充電時の発生ガスを排気する排気孔を設け、当該排気孔をカバー部材で被覆したことを特徴とする請求項2記載の魚釣用バッテリ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、魚釣用電動リールのスプールモータや電子回路等に電力を供給する魚釣用バッテリに関する。
【0002】
【従来の技術】船釣り等、一般に深場の魚層を対象とした魚釣りを行う場合、魚釣用電動リール(以下、「電動リール」という)が広く使用されている。従来周知のようにこの電動リールは、リール本体に装着したスプールモータの駆動でスプールを回転させて釣糸の巻取りを行うもので、別途用意したバッテリに給電コードを接続してスプールモータを駆動させるようになっている。
【0003】そして、従来、この種の魚釣用バッテリとしては、実開平7−7443号公報に開示されるように鉛蓄電池を用いたものが広く知られており、釣人は電動リールに接続した電源コードの鰐口クリップをバッテリの出力端子に接続して、電動リールに電力を供給している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、魚釣用バッテリは、実釣に対応した船上での移動や釣り場の移動等で出力端子への鰐口クリップの着脱頻度が多く、また、出力端子がバッテリケースから突出しているため、釣り場の移動や携帯時に出力端子に外力が加わり易く、長期に亘る使用で出力端子が摩耗したり傷が付き易いといった不具合が指摘されている。
【0005】そして、使用経過に伴いバッテリの充電量は低下するため、定期的に充電器を用いて充電する必要があるが、出力端子が摩耗したり傷が付いていると、充電時に電気的な接続不良が生じて確実な充電が行えない欠点が指摘されている。また、バッテリは充電時の発生ガスによるバッテリケースの内圧上昇を回避するため、発生ガスの排気が可能な構造となっているのが一般的である。
【0006】而して、このような構造であっても、屋内使用や水気のあまりない屋外使用に於ては何ら問題は生じないが、魚釣用バッテリは使用環境が厳しく、海水等がバッテリに直接かかることがあるため、十分な防水,水密構造が要求される。しかし、上述したように充電時の内圧上昇による影響を回避するため、十分な防水,水密構造にすることができず、このため、海水等の浸入で電動リールの性能を長期に亘って良好に維持することができないのが実情であった。
【0007】本発明は斯かる実情に鑑み案出されたもので、充電時に於ける電気的な接続不良を防止した魚釣用バッテリを提供することを第一の目的とする。そして、本発明の第二の目的は、充電時に於ける電気的な接続不良を防止し、併せて使用環境の厳しい釣場で支障なく使用することのできる魚釣用バッテリを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】斯かる目的を達成するため、請求項1に係る魚釣用バッテリは、充電可能な二次電池を収容したバッテリケースに、給電コードの接続部を接続する出力端子と、充電コードの接続部を接続する充電用端子とを別々に設けて、これらを二次電池に接続したことを特徴とする。
【0009】そして、請求項2に係る発明は、請求項1記載の魚釣用バッテリに於て、バッテリケースに、充電用端子を保護するカバー部材を着脱可能に装着したことを特徴とし、請求項3に係る発明は、請求項2記載の魚釣用バッテリに於て、バッテリケースに、充電時の発生ガスを排気する排気孔を設け、当該排気孔をカバー部材で被覆したものである。
【0010】(作用)請求項1に係る魚釣用バッテリによれば、実釣に当たり、電動リールに接続した給電コードの接続部を出力端子に接続すれば、所望電力でスプールモータが駆動され、また、長期に亘る使用でバッテリ容量が低下したときは、充電用端子に充電コードの接続部を装着して二次電池が充電されることとなる。
【0011】また、請求項2に係る発明によれば、釣人が釣り場に向かい、また、釣り船に乗り込む際には、バッテリケースにカバー部材に取り付けて魚釣用バッテリを持ち運べばよく、カバー部材が外力による充電用端子の損傷を防止する。そして、バッテリ容量が低下したときは、カバー部材を外して充電用端子に充電コードの接続部を装着すればよい。
【0012】更にまた、請求項3に係る発明によれば、充電時にバッテリケース内に発生したガスが排気孔から外部に排出されて、バッテリケースの内圧上昇が防止される。そして、充電終了後、カバー部材をバッテリケースに装着して使用に供すれば、カバー部材が排気孔からバッテリケース内への海水等の浸入を防止することとなる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に基づき詳細に説明する。図1乃至図3は請求項1乃至請求項3に係る魚釣用バッテリの一実施形態を示し、図1及び図2に於て、1は直方体形状に成形された中空な樹脂製のバッテリケース本体、3は同じく樹脂で成形された断面コ字状の底体で、当該底体3の周囲のフランジ部3aにバッテリケース本体1を水密性を以って冠着して、バッテリケース5が形成されている。そして、従来と同様、バッテリケース本体1の上面1aに、一対の+出力端子7と−出力端子9が左右に離間して突設されている。
【0014】そして、バッテリケース5内には、+出力端子7と−出力端子9とに直列接続された3本のリチウムイオン電池11が防水収納されており、電動リールに接続した電源コードの鰐口クリップを+出力端子7と−出力端子9に接続すると、電動リールのスプールモータや電子回路等に電力が供給されるようになっている。また、図1に示すようにバッテリケース本体1の上面1aの中央部には、平面形状矩形状のカバー取付壁13が出力端子7,9間に一体的に突設されており、当該カバー取付壁13に、断面コ字状に成形された樹脂製のカバー部材15が水密性を以って着脱自在に装着されている。
【0015】そして、カバー取付壁13で囲繞されたバッテリケース本体1の上面1aには、リチウムイオン電池11に直列接続された充電用端子17,19と、充電時の発生ガスを排気する排気孔21が設けられており、図示するようにカバー取付壁13にカバー部材15を装着すると、当該カバー部材15で充電用端子17,19と排気孔21とが水密性を以って被覆されるようになっている。
【0016】更に、上記充電用端子17,19間には、3本の温度検出ピン23が並列して取り付けられており、各温度検出ピン23は、各リチウムイオン電池11の外周に装着した温度センサ25に夫々接続されている。温度センサ25は、バッテリケース5内の温度を検出するもので、図3に示すように上記温度検出ピン23に、図示しない充電器から延びるコネクタ27が接続され、そして、温度センサ25で検出されたバッテリケース5内の温度が、温度検出ピン23,コネクタ27を介して充電器に入力されるようになっている。
【0017】尚、本実施形態では、温度センサ25をリチウムイオン電池11の外周に装着したが、その取付位置はバッテリケース5の内部構造に応じて適宜変更可能である。そして、充電器には、充電用端子17,19に接続可能な鰐口クリップが取り付く充電コードが装着されているが、充電器には更に、上記コネクタ27を介して入力されたバッテリケース5内の温度に基づき充電制御を行う制御装置が組み込まれており、当該制御装置は、バッテリケース5内の温度が低いときには高速充電を行い、そして、バッテリケース5内の温度が温度が高いときは、高速充電が危険なために充電をセーブするようになっている。
【0018】また、図示しないがバッテリケース5の外部には、携帯用の把手や肩掛け用のベルトを装着するベルト通し等が設けられている。本実施形態に係る魚釣用バッテリ29はこのように構成されているから、釣人が釣り場に向かい、また、釣り船に乗り込む際には、カバー部材15をカバー取付壁13に取り付けて、バッテリケース5に設けた把手や装着したベルトで魚釣用バッテリ29を持ち運べばよい。
【0019】そして、実釣に当たり、電動リールに接続した給電コードの鰐口クリップを出力端子7,9に接続すれば、所望電力でスプールモータが駆動され、そして、カバー部材15とカバー取付壁13が排気孔21からバッテリケース5内への海水の浸入を防止すると共に、外力による充電用端子17,19の損傷を防止する。また、長期に亘る使用でバッテリ容量が低下したときは、図3に示すようにカバー部材15を外して、温度検出ピン23にコネクタ27を接続すると共に、充電用端子17,19に充電コードの鰐口クリップを装着すればよく、バッテリケース5内の温度が低いときは充電器の制御装置がリチウムイオン電池11の高速充電を行い、また、バッテリケース5内の温度が温度が高いときは、充電をセーブしてゆっくりと充電を行うこととなる。そして、充電時にバッテリケース5内に発生したガスは排気孔21から外部に排出されて、バッテリケース5の内圧上昇が防止されることとなる。
【0020】そして、充電終了後、コネクタ27と鰐口クリップを外し、カバー部材15をカバー取付壁13に装着して使用に供すればよい。このように、本実施形態は、出力端子7,9と充電用端子17,19とをバッテリケース5に別々に設けたので、給電接続の繰返しによる充電用端子17,19の摩耗がなくなり、充電時の電気的な接続不良を防止することができることとなった。
【0021】而も、上述したように本実施形態は、充電用端子17,19と排気孔21をカバー取付壁13とカバー部材15とで保護しているため、充電用端子17,19の外力による損傷を防止できると共に、排気孔21をカバー部材15で覆うことで完全な防水が図れ、この結果、釣り場の状況の影響を受けずにバッテリの機能を長期に亘って維持することができ、また、充電時には発生ガスが排気孔21から外部に排出されるため、バッテリケース5の不必要な内圧上昇を防止することができることとなった。
【0022】尚、上記実施形態では、二次電池としてリチウムイオン電池を使用したが、その他、例えばニッカド電池や鉛蓄電池を二次電池として用いることも可能である。
【0023】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1に係る発明によれば、バッテリケースに出力端子と充電用端子とを別々に設けたので、給電接続の繰返しによる充電用端子の摩耗がなくなって、充電時の電気的な接続不良を防止することができることとなった。
【0024】そして、請求項2に係る発明は、充電用端子をバッテリケースに着脱自在なカバー部材で保護したので、移動時の外力影響等による充電用端子の損傷を防止することが可能である。また、請求項3に係る発明によれば、排気孔をカバー部材で覆うことで完全な防水が図れ、この結果、釣り場の状況の影響を受けずにバッテリの機能を長期に亘って維持することができ、また、充電時にはカバー部材を取り外せば発生ガスが排気孔を介して外部に排出されるため、バッテリケースの不必要な内圧上昇を防止することができる利点を有する。
【出願人】 【識別番号】000002495
【氏名又は名称】ダイワ精工株式会社
【出願日】 平成11年4月28日(1999.4.28)
【代理人】 【識別番号】100072718
【弁理士】
【氏名又は名称】古谷 史旺 (外1名)
【公開番号】 特開2000−308447(P2000−308447A)
【公開日】 平成12年11月7日(2000.11.7)
【出願番号】 特願平11−120933