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【発明の名称】 動物用糞尿処理材及びその製造方法
【発明者】 【氏名】中曽 信正

【要約】 【課題】犬及び猫等の動物用糞尿処理材において、尿を効率よく吸収し、且つ尿吸収後の廃棄処理が容易で安価な動物用糞尿処理材及びその製造方法を提供すること。

【解決手段】紙おむつ等の廃材から回収した紙パルプに、豆腐製造工程の廃棄物であるおからと植物性接着剤を添加して構成する動物用糞尿処理材であって、無定形片の多孔質体である事を特徴とする動物用糞尿処理材を押出成形又は圧縮成形によって製造する方法であって、該原料を加圧・成形する事により得られる無定形片の多孔質体が、尿等を吸収した後に扱いやすい塊状物となり、且つ廃棄処分に際して、焼却、生分解、水洗トイレでの処理等が可能である事を特徴とする、資源の有効利用に貢献し且つ安価な動物用糞尿処理材及びその製造方法を確保する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 紙おむつ等の廃材から回収した紙パルプに、豆腐製造工程の廃棄物であるおからと植物性接着剤を添加して構成する動物用糞尿処理材であって、紙パルプが圧縮された状態で局部的に結合された無定形片の多孔質体である事を特徴とする動物用糞尿処理材。
【請求項2】 請求項1に記載の紙おむつ等の廃材から回収した紙パルプを原料として用い、含水率を調整したおからを加えてミキサーで攪拌し、紙パルプとおからが均質に分散した段階で、粉末状のアルファー澱粉を添加し、更に攪拌することによって得られる均質な組成物を、押出成形機又は圧縮成形機によって加圧・成形して動物用糞尿処理材を製造する方法であって、添加したアルファー澱粉が紙パルプ内に均質分散させたおから中の水分と接触反応して生じる粘着力を利用し、加圧・成形して無数の空隙を有する多孔質体となし、且つ、その空隙内に未反応のアルファー澱粉が残留する様、アルファー澱粉量、おから及び含水率を設定した組成物を室温の元で押出成形機又は圧縮成形機で加圧・固形化して、無定形片の多孔質体を得る事を特徴とする動物用糞尿処理材の製造方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に犬及び猫のようなペットとして飼育する動物用の糞尿処理材及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来技術の紙を使用した動物用糞尿処理材は、紙パルプをチップ状に加圧・接着させただけで使用するか、更にチップの外周に水溶性の接着剤又はポリマー等をコーテングさせて使用していた。
【発明が解決しようとする課題】
【0003】従来技術の紙製動物用糞尿処理材では、紙パルプをチップ状に加圧・接着させただけのものは、尿吸収時に水分を吸収した紙パルプの膨張が際限なく続き、尿吸収に際し多くのチップが必要となる上、吸収後の固まりが軟弱で廃棄処理のための取出しが困難であった。更に長時間放置しておくとトイレ全体が湿ってくるという問題があった。
【0004】従来技術の紙製動物用糞尿処理材では、上記問題点を解決するため、紙パルプをチップ状に加圧・接着した後、チップ外周に水溶性接着剤又は水溶性ポリマー等の被膜をコーテングしているが、コーテング費用が高価であるという問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】以上の問題点を解決するために、本発明の動物用糞尿処理材は、植物性廃棄物を原料とし、植物性接着剤を結合材として用い、尿を効率的に吸収し、吸収した後の処理が容易で、且つ廃棄に当たっては、生分解・水洗トイレでの処理等が可能な、安価で環境に優しい動物用糞尿処理材を提供する事を特徴とする。
【0006】本発明の動物用糞尿処理材は、紙おむつ等の廃材から回収した紙パルプを固形化し尿を効率的に吸収させ、尿吸収後の取り出しが容易な固さを持つ塊状物を形成させるため、アルファー澱粉を接着剤として用いて、加圧・成形により固形化した際、無数の空隙を有する様水分量を調節したおからを紙パルプに添加して、局部的な結合状態を確保し、更に尿吸収時に塊状物を形成させるために、未反応のアルファー澱粉が空隙内に残存している様、アルファー澱粉と水分の添加量を定めて混合し、押出成形機又は圧縮成形機により加圧し、アルファー澱粉がおから中の水分に接して反応し、粘着性となって紙パルプの繊維を局部的に接合・固形化して無数の空隙を有する多孔質体を形成して、効率的な吸収を可能にし、尿吸収後は、尿中の水分と未反応のアルファー澱粉が反応して適度の強度を持った塊状物を形成することにより、取り出しが容易になることを特徴とする動物用糞尿処理材とその製造方法。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の動物用糞尿処理材は、紙おむつ等の廃材から回収した紙パルプと、豆腐製造工程の廃棄物であるおからに、植物性接着剤を添加して構成する動物用糞尿処理材であって、紙パルプが圧縮されて局部的に結合された無定形片の多孔質体である事を特徴とする。
【0008】本発明の動物用糞尿処理材において、紙おむつ等の廃材から回収した紙パルプは、紙おむつの廃材に特定せず、水洗トイレで使用可能な紙パルプであれば良いが、資源の有効活用の面から廃材を再利用することが望ましい。
【0009】本発明の動物用糞尿処理材において、アルファー澱粉の含まれる割合は出来るだけ低い方が吸収効率が良いが、尿吸収後の塊状物を形成する力が弱くなるという二面性があるので、重量比10%以上を添加した上で、水分を含んだおからの配合率及び加圧力を調整し、出来るだけ多くの空隙と未反応のアルファー澱粉を有した無定形片にすることが望ましい。
【0010】本発明の動物用糞尿処理材は多孔質であり、無定形片の内外部に多くの空疎を有し、該空疎内に尿等が浸入し易く、且つ紙パルプの繊維が局部的に結合しているだけなので、紙パルプ・おから・アルファー澱粉が吸水・膨潤した際、無定形片全体が膨張し易いので、吸収効果が増進する。
【0011】本発明の動物用糞尿処理材の製造方法は、紙おむつ等の廃材から回収した紙パルプを原材料とし、アルファー澱粉を結合材として用い、押出成形機又は圧縮成形機により加圧・固形化して動物用糞尿処理材を製造する方法であって、アルファー澱粉が水と反応し、膨潤・粘性化するという性質を利用するため、紙パルプに予め水分を含んだおからを混入・分散させてから、アルファー澱粉を添加する。この際、【0009】に述べたようにアルファー澱粉は重量比10%以上を加え、十分に攪拌・分散した上で押出成形機又は圧縮成形機に供給する。押出成形機又は圧縮成形機では、所定形状のダイスに該原料を圧入することにより固形物を得ることが出来るが、特に加熱する必要はない。又、水分量及び加圧力を変えることにより任意の空隙を有した多孔質体とすることが可能であり、吸水性能・固まり力・嵩比重等を調節することが出来る。
【0012】
【実施例】本発明の実施例を以下説明すると、紙おむつの廃材から回収し粉砕した紙パルプ1Kgと、含水率60%に調整したおから2Kgをミキサーで30分間混合・攪拌し、この混合物にアルファー澱粉の粉末0,8Kgを追加投入し、更に30分間混合・攪拌した後、スクリュー径47mmの二軸押出成形機のホッパーに投入し、押出速度 50Kg/時間、吐出圧40−50Kg/cm2として、先端ダイスから吐出させ、直径6mm、長さ4mm−7mmのチップ状の動物用糞尿処理材約3Kgを得た後、摂氏180度に設定した温風式乾燥機内で水分を除去した。
【0013】上記で確保した動物用糞尿処理材を測定した結果、水分含有率10−12%であった。
【0014】前記で確保したチップ状の動物用糞尿処理材をペット用トイレに敷きつめ、摂氏30度に温めた生理食塩水20ccを注射器により滴下させた。その結果、生理食塩水は上面から50mm以内の深さで吸収され、容易に取り出せる塊りとなった。取り出した塊りの全重量は35gであり、生理食塩水の重量分を差し引いた処理材廃棄量は15gとなった。
【0015】
【発明の効果】本発明は以上説明したような形態で実施され、以下に記載されるような効果を有する。
【0016】本発明の動物用糞尿処理材は、特に犬及び猫のようなペットの尿等を速やかに吸収し、室内に尿等の臭いが殆ど残らない効果を有する。
【0017】本発明の動物用糞尿処理材は、尿吸収の効率が良いので処理材の消耗が少なく、又、尿を吸収した後は扱いやすい塊状物となり、適度な固さを持っているので取り出しが容易で、且つ植物性組成物だけで構成されているので、廃棄に当たっては、焼却、生分解、水洗トイレでの処理等が可能で環境に優しい効果を有する。
【0018】本発明の動物用糞尿処理材は、紙おむつ等の廃材から回収した紙パルプと、豆腐製造工程の廃棄物であるおからを用いており、資源の有効利用に貢献し、安価である上、ペットが誤って食しても無害であるという効果を有する。
【出願人】 【識別番号】598081414
【氏名又は名称】中曽 信正
【出願日】 平成11年2月3日(1999.2.3)
【代理人】
【公開番号】 特開2000−224935(P2000−224935A)
【公開日】 平成12年8月15日(2000.8.15)
【出願番号】 特願平11−65397