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【発明の名称】 撒き餌柄杓
【発明者】 【氏名】松本 聖比古

【要約】 【課題】容易且つ簡便にカップ部を濡らし、身離れよく撒き餌を撒くことができる撒き餌柄杓を提供することを課題とする。

【解決手段】本発明にかかる撒き餌柄杓は、撒き餌を掬うカップ部1が柄体2に設けられてなる撒き餌柄杓において、前記カップ部1には、カップ部1の内面に液体を導入すべく孔4が設けられてなることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 撒き餌を掬うカップ部(1)が柄体(2)に設けられてなる撒き餌柄杓において、前記カップ部(1)には、カップ部(1)の内面に液体を導入すべく孔(4)が設けられてなることを特徴とする撒き餌柄杓。
【請求項2】 前記柄体(2)の内部には、液体の流通可能な空洞(5)が形成されて、該空洞(5)と前記孔(4)が連続してなる請求項1記載の撒き餌柄杓。
【請求項3】 前記柄体(2)には、液体を貯留可能な貯留部(3)が設けられ、該貯留部(3)と前記孔(4)とは前記柄体(2)を介して連通されてなる請求項2記載の撒き餌柄杓。
【請求項4】 前記貯留部(3)は、拡縮自在で、拡縮することにより液体を吸引、押し出し可能に構成されてなる請求項3記載の撒き餌柄杓。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、撒き餌を掬い、海や川に投入するための撒き餌柄杓に関し、特に撒き餌を掬うカップ部からの撒き餌の身離れを改善した撒き餌柄杓に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、撒き餌柄杓は、撒き餌の身離れを改善すべく、撒く直前にカップ部を海中に浸したり、予めバケツに汲まれた海水等に浸したりすることにより、カップ部の内面を濡らして使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、撒き餌を撒く度に一々海中に浸ける作業は、煩雑ものであり、特に、磯釣り等では、足場から海面までが遠い場合もあり、かかる場合には、撒き餌柄杓を持って一々水際まで移動しなければならないので、非常に煩雑なものであった。また、予めバケツに海水を汲んでおき、汲まれた海水に浸けることによりカップ部の内面を濡らす方法であっても、撒き餌を撒く度に、バケツの中にカップ部を浸ける作業が一々必要となるので、煩雑なものであった。
【0004】そこで、本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたもので、容易且つ簡便にカップ部を濡らし、身離れよく撒き餌を撒くことができる撒き餌柄杓を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく、本発明にかかる撒き餌柄杓は、撒き餌を掬うカップ部1が柄体2に設けられてなる撒き餌柄杓において、前記カップ部1には、カップ部1の内面に液体を導入すべく孔4が設けられてなることを特徴とする。上記構成からなる撒き餌柄杓は、カップ部1の内面に液体を導入すべく、カップ部1に孔4が設けられてなるので、該孔4を通して液体を導入することにより、カップ部1の内面を濡らすことができ、撒き餌を撒く度にカップ部1を海水等に浸ける作業を省略できる。
【0006】また、請求項2記載の如く、柄体2の内部に液体の流通可能な空洞5が形成されて、該空洞5と前記孔4が連続してなるものであってもよい。かかる構成を採用することにより、柄体2の内部にある空洞5に液体を通し、前記孔4から液体を吐出させることができるので、容易に液体をカップ部1の内面に導入することができると共に、例えば、液体導入用のパイプ等を前記孔4に取り付ける場合に比して、構成が単純で、コンパクトにまとめることができる。
【0007】さらに、請求項2記載の撒き餌柄杓にあっては、請求項3記載の如く、前記柄体2に、液体を貯留可能な貯留部3が設けられ、該貯留部3と前記孔4とが前記柄体2を介して連通されてなる構成を採用することもできる。
【0008】かかる構成を採用することにより、貯留部3に液体を貯留しておき、必要に応じて、貯留部3から柄体2内の空洞5を通して前記孔4に液体を導き、該孔4から吐出させて、カップ部1の内面に液体を導入することができる。また、貯留部3には、海水や水のみならず、液体タイプの集魚剤を貯留させておき、必要に応じて、集魚剤をカップ部1に導入し、目的のポイントに集魚剤を撒くという使用も可能である。
【0009】また、請求項3記載の撒き餌柄杓にあっては、請求項4記載の如く、前記貯留部3が拡縮自在で、拡縮することにより液体を吸引、押し出し可能に構成されてなることが好ましい。かかる構成を採用することにより、撒き餌を掬う前に、貯留部3を握締等して前記貯留部3を縮小せしめ、予め貯留された液体をカップ部1に設けられた孔4から吐出させることができる。従って、必要に応じ、貯留部3を縮小させることのみにより、容易に液体をカップ部1の内面に導入することができる。しかも、貯留部3を拡大することにより、液体を吸引することができるので、液体の補充も容易に行うことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0011】図1において、1は、合成樹脂製のカップ部で、該カップ部1は、卵を長手方向に沿って半分に剪断した如く断面が楕円の半球殻状で、上面が開口した開口部が形成されてなる。また、前記カップ部1の表面には、撒き餌の身離れを改善すべく、テフロン加工がなされている。
【0012】2は、可撓性を有する合成樹脂製の柄体で、該柄体2の先端には、前記カップ部1が成型により一体的に形成されている。
【0013】前記柄体2の前記カップ部1が設けられていない側の先端には、貯留部3の端部が取付られてなる。さらに、前記柄体2の内部には、前記貯留部3から前記カップ部1に設けられた孔4におよぶ空洞5が形成され、カップ部1の内面から貯留部3へ又は貯留部3からカップ部1の内面へ液体が流通できるように構成されている。
【0014】また、前記貯留部3は、弾性を有する合成樹脂製で、略卵状に形成されてなり、前記合成樹脂の弾性により拡縮自在となっており、拡縮することにより容易に海水等を吸引、押し出し可能に構成されている。しかも、前記貯留部3は、液体を貯留するための空隙を内部に有し、該空隙には、液体を吸収して保持するスポンジが設けられている。また、前記貯留部3の柄体2に取り付けられた部位と反対側の端縁には、外部から内部にある空隙まで貫通する注入口が穿設されており、前記注入口には、雌ネジが螺刻されている。さらに、前記注入口には、雄ネジの螺刻された栓体が螺合されて、前記注入口を閉塞している。
【0015】本実施形態の撒き餌柄杓は、上記構成からなるが、次にこの撒き餌柄杓の使用方法について説明する。
【0016】先ず、前記貯留部3を片手に取り、握締により縮小せしめ、内部の空隙にある空気を抜く。次に、予めバケツに汲まれた海水の中に、カップ部1を浸け、貯留部3の握締を解放することにより、樹脂の復元力で前記貯留部3を拡大させて、海水を吸引し、貯留部3に海水を注入する。
【0017】また、貯留部3の栓体を取り外して注入口を開口させ、開口した注入口から海水を注入した後、栓体を螺合して注入口を閉塞する方法で貯留部3に海水を注入してもよい。
【0018】次に、撒き餌を掬う直前に、海水が注入された貯留部3を握締することにより、海水を貯留部3から押し出す。押し出された海水は、柄体2内部に設けられた空洞5を流れ、カップ部1に設けられた孔4から吐出し、カップ部1の内面が濡れることになる。
【0019】そして、カップ部1の内面を濡らした後、撒き餌を掬い、所望のポイントに撒き餌を投入する。
【0020】本実施形態にかかる撒き餌柄杓は、上記構成により、上述の如く使用できるので、以下の利点を有する。即ち、本実施形態において貯留部3は、弾性を有する合成樹脂で形成され、該合成樹脂の弾性により拡縮自在となっており、拡縮することにより吸引、押し出し可能に構成されてなるので、貯留部3を握締することにより、容易に縮小させて、貯留された液体を押し出すことができ、握締を解放することにより、樹脂の復元力を利用して、容易に拡大させて、液体を吸引することができる。
【0021】また、前記貯留部3には、液体を吸収して保持するスポンジ9が設けられているので、不用意に液体がカップ部1に設けられた孔4から吐出する虞も減少する。
【0022】さらに、前記貯留部3には、注入口が穿設されているので、液体タイプの集魚剤等のように粘度の高い液体を貯留させる場合や、柄体2の内部に形成された空洞5に撒き餌等が詰まって、吸引が困難な場合であっても、注入口を閉塞している栓体を外して開口させることにより、容易に液体を貯留部3に注入することができる。
【0023】尚、本実施形態の撒き餌柄杓は、上記構成により上述の如き利点を有するものであったが、本発明にかかる撒き餌柄杓は、必ずしも上記構成に限定されるものではなく、適宜設計変更可能である。即ち、上記実施形態においては、注入口を閉塞すべく、注入口に栓体が螺合されて構成されたが、本発明の撒き餌柄杓は、上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、貯留部3内の液体が注入口から漏出するのを防止する逆止弁を設ける場合であっても本発明の意図する範囲内である。
【0024】かかる構成からなる撒き餌柄杓によれば、液体をカップ部1の表面に導入すべく、貯留部3を握締した際、前記逆止弁により、注入口からの液体の漏出が防止される。一方、貯留部3に水を注入する場合には、柄体2を指で押圧して柄体2の空洞5を閉塞する等、柄体2側からの空気の流入を防止しつつ、貯留部3を液体に浸けた状態で貯留部3を拡大させると、液体は、注入口から吸引されることになる。従って、容易に液体を貯留部3に注入することができる。
【0025】また、上記実施形態においては、柄体2に貯留部3を設けが、例えば図2に示す如く、貯留部3を設けずに、柄体2のカップ部1が設けられていない側の端縁に、上方に空洞7が開口し且つ該空洞7の内径が上方向けて拡径するテーパー状に形成されたロート部6を設け、前記空洞7が柄体2内部の空洞5に連続する構成であっても本発明の意図する範囲内である。
【0026】かかる構成を採用することにより、ロート部6で液体を掬い、カップ部1をロート部6より下げることで、ロート部6で掬われた液体は重力により柄体2内部の空洞5を下方に流れ、カップ部1の孔4から吐出することになる。従って、カップ部1を海水等に浸けることなく、容易に液体をカップ部1に導入することができる。
【0027】
【発明の効果】如上のように、本発明にかかる撒き餌柄杓にあっては、カップ部に設けられた孔から液体をカップ部の内面に導入することにより、カップ部の内面を濡らすことができるので、撒き餌を撒く度にカップ部を海水等に浸ける作業を省略でき、容易且つ簡便にカップ部を濡らし、身離れよく撒き餌を撒くことができるという効果を奏する。
【0028】また、予めバケツに汲まれた海水をカップ部に導入する場合であっても、バケツにカップ部を直接浸ける必要がなくなり、バケツの水を撒き餌で汚す虞もない。従って、バケツ中の海水等で手を洗う場合であっても、手を汚す虞もない。
【出願人】 【識別番号】000002439
【氏名又は名称】株式会社シマノ
【出願日】 平成10年9月30日(1998.9.30)
【代理人】 【識別番号】100074332
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 昇 (外1名)
【公開番号】 特開2000−102336(P2000−102336A)
【公開日】 平成12年4月11日(2000.4.11)
【出願番号】 特願平10−277386