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【発明の名称】 魚釣り用リ―ル
【発明者】 【氏名】南部 一弥

【氏名】宮澤 幸則

【要約】 【課題】魚釣り用リールの具備する機能について、特にタイマー部の表示を用意に且つ瞬時に理解できるようにしたものである。

【解決手段】リール本体に回転可能に支持したスプールに巻回される釣糸の繰り出し及び巻き取り糸長を計測する計測手段と、該計測手段が計測した糸長値を表示するためりール本体に設けた第1表示装置4と、を具備する魚釣り用リールにおいて、所要操作を開始したときからの経過時間を計時するタイマーと、前記タイマーの計時時間を表示する第2表示装置40とを具備し、第2表示装置40は数字表示部と、複数個の短冊状表示部とで構成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 リール本体に回転可能に支持したスプールに巻回される釣糸の繰り出し及び巻き取り糸長を計測する計測手段と、該計測手段が計測した糸長値を表示するためリール本体に設けた第1表示装置と、を具備する魚釣り用リールにおいて、所要操作を開始したときからの経過時間を計時するタイマーと、前記タイマーの計時時間を表示する第2表示装置と、を具備し、該第2表示装置は数字表示部と、複数個の短冊状表示部とで構成されることを特徴とする魚釣り用リール。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電動リールが具備している種々な動作機能、特にタイマーの計時時間を表示装置に自動表示させる魚釣り用リールに関する。
【0002】
【従来の技術】魚釣用電動リールはマイクロコンピュータを内蔵することにより、操作性について格段の向上が見られるようになった。即ち、仕掛けを所定の棚位置まて降ろして行く釣糸の繰り出しについて、糸長を計測し、所定位置まで魚が浮き上がったとき、巻き上げを停止させること、また魚の誘い動作を自動的に行うこと、等々多種多様なことが出来るようになった。
【0003】以上の操作について、勿論釣り人が自動処理(操作)に頼ることなく、個別的に操作を進めて行くことも出来なくてはならない。したがって魚釣り用電動リールの構造は益々複雑化している。そのため魚釣り用電動リールの操作について、自動表示する考えは常に進められている。
【0004】一方、コマセ天秤仕掛けを利用した魚誘釣り法が広く知られている。それは、棚位置におけるコマセ天秤かご内のコマセ(寄せ餌)の減少具合を把握してコマセの詰め替え時期をタイミング良く行えるように、タイマー表示部をリール本体の上部に設け、釣り人がタイマーの計時内容を確認できるように構成することであり、実用新案登録第2500266号公報などに記載されている。
【0005】図7は上記公報記載の魚釣り用リールの全体図である。図7において、15はディジタル表示器を示し、水面下表示部16と、棚表示部17と、タイマー表示部18とで構成されている。前二者は、水深表示と底から表示とを糸長で示し、後者は前記コマセの使用開始時期からの経過時間を表示している。両者ともにディジタル表示であり、前二者の単位が長さM(メートル)を、後者が分単位の時間を表示している。図8は、図7における表示器のみを示す図であって、符号は共通である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図8に示すタイマー表示器は、ディジタル的に数字を表示していて、上下に分かれた部分の意味する数字は、その単位が長さと時間のように異なっている。従って、形状が同じディジタル表示器であって、糸長表示値に対して、タイマ表示値を一見して直ぐ判読するためには、釣り人が熟練することを要した。即ち、糸長表示値に対してタイマー表示値の判別が難しいと共に、ディジタル表示のため、瞬時に認識することが困難であった。
【0007】本発明の目的は、魚釣り用リールの具備する機能について、特にタイマー部の表示を容易に且つ瞬時に理解できるようにした魚釣り用リールを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、リール本体に回転可能に支持したスプールに巻回される釣糸の繰り出し及び巻き取り糸長を計測する計測手段と、該計測手段が計測した糸長値を表示するためリール本体に設けた第1表示装置と、を具備する魚釣り用リールにおいて、所要操作を開始したときからの経過時間を計時するタイマーと、前記タイマーの計時時間を表示する第2表示装置と、を具備し、該第2表示装置は数字表示部と、複数個の短冊状表示部とで構成されることを特徴とする。
【0009】(作用)請求項1に係る発明の第2表示装置は、数字表示部において、時間を直接数字表示することは、従来のディジタル表示と同様である。なお、複数個の短冊状表示部は、所要の操作を開始した時からの時間経過とともに、より多数の短冊状表示部が発光するなどして、アナログ的に時間経過を表示する。そのため時間経過について、魚釣り用リールの直前で監視していなくても直感的に知ることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は、請求項1に係る発明についての実施の形態を示す側面図である。図1において、4は第1表示装置、40は第2表示装置、5はスプールを駆動し釣糸を巻取るための電動機を示す。41は操作釦の一つで、「底から/棚メモ」のように名称表示がしてあって、釣糸の仕掛けが水底に到達して後、必要時に釣糸を巻取る指示として電動機駆動と、各表示部の数値について変更をすることを指示する。42はリセット釦であって、種々な機能を処理するための釦43,44,45などについて一旦操作した後に、都合でその処理を御破算として釦を操作した当初の状態に戻す事を指示する釦である。
【0011】43は棚停止釦であって、釦操作により公知の釣糸長計測装置に基づき所定の釣糸繰り出し量になった位置で、スプール回転を停止したり、しなかったり等の棚停止のオン・オフの切換えを行うものである。44は機能変更釦であって、棚停止釦、或いは後述の誘い釦について、操作を開始した後、状態値変更のため操作する釦である。
【0012】45はシャクリ等の誘い動作のオン・オフを行う誘い釦である。「誘い動作」とは棚に停止させた釣糸を釣り人がゆっくり巻上げ、例えば2mの長さ巻上げた状態で、例えば2秒間そのまま魚の当たりを待つ。その後再び2m巻上げて2秒間待つ。その動作を数回繰り返して当たりがなければ、仕掛けを前記「棚」の位置まで下ろしてから、誘い巻上げの動作を繰り返す。それでも、当たりがない時は「棚」の位置を大きく変更してから、巻上げと魚の当たりを待つことを繰り返すことをいう。
【0013】なお、釦としてはクラッチのオン・オフ操作を指示する釦を必要とし、図示されていない右下の箇所に設けてある。電動機の動力をスプールの駆動のため回転軸との結合のオン・オフを指示する。
【0014】なお、50は電動リールの枠体を示す。51はスプール巻上用手動ハンドルを示す。52は電動機速度の調節レバーを示す。次に、図2として、図1に示す構成に対して、特にマイクロコンピュータを使用する実施の形態について、以下説明する。図2において、図1の枠体50内にCPU20,ROM21,RAM22,入力ポート23,出力ポート24を具備している。
【0015】更に装置としてはクロックパルス発振器(秒信号発生器)30、第1パルスカウンタ31,第2パルスカウンタ32を具備する。40は論理積演算回路、41は例えば電動リールの通常の動作として底から/棚メモを指示する釦、42は同じくリセットを指示する釦を示す。
【0016】釦41或いは42を単独で押下したとき、押下信号は入力ポート23を介してCPU20に到達し、リセット動作など所定のプログラムが格納されているROM21を読出して所定の動作を行う。
【0017】ROM21に書き込まれているプログラムをフローチャートで示すと、図3に示すようになる。それは釦41,42をそれぞれ単独で押下した場合とは全く異なる動作を実行する。即ち、論理積演算回路40において演算したときのみ発生する信号が入力ポート23の特定箇所に入力し、CPU20がそのことを感知すれば、ROM21の特定番地に格納されているプログラムを読出すことができる。
【0018】プログラムの開始はフローチャートのS1動作において、動作開始信号が到来したときである。即ち、前記論理積演算回路40からの出力が到来したとき、動作表示を自動的に実行する動作を開始する。前記の信号により到達したことを感知したCPU20は、プログラムを読出すと、そのプログラムはS2に示すように表示部に対し数字0.0を上下2段に各別に表示することである。表示部駆動手段は出力ポート24を介して駆動される。表示部駆動手段は更に表示部に対し所定の表示がなされるように駆動する。表示部は液晶を使用するものが有効である。
【0019】CPU20が前記プログラムを読出したときのカウンタ31のカウント値をCPU20が読取り、その値をRAM22に一時格納する。カウンタ31はクロックパルス発振器30が発生するクロックパルスの個数を常時計数していて、例えば1/10秒毎に発生するクロックパルスであれば、0.1秒単位で時間経過を求めることが出来る。前記のようにRAM22に格納しておいた始めの計数値と、後の計数値とを比較して経過時間を求めることは容易に出来る。
【0020】そのためCPU20はカウンタ31のカウンタ値をチェックし、表示部に0.0を表示したときから3秒経過後を検出する(ステップS3)。ステップS3において肯定を判定したときステップS4に進み、CPU20は出力ポート24を介して図示しないアラーム装置に指令し、アラーム信号を0.8秒間鳴らす。このアラームは自動動作表示の動作開始信号となる。ここで表示部の数字は釣糸の先端(仕掛けを付けた所)が水面からの距離(上側の表示)と、底面からの距離(下側の表示)との両者を、それぞれ例えばメートル単位で表示するものである。
【0021】本発明のこの実施の形態では、底面は表水面から30mの深さであると仮定してるから、下側数字が30.0とは上側数字が0.0となることであって、その時仕掛けは表水面に在ること、即ち底面からは30mの位置に在ることを意味する。
【0022】今、上記のアラームを鳴らすことを指令した後、前記と同様にRAM22とカウンタ31とを使用して、2秒経過した時をステップS5において判定する。肯定を判定したとき、ステップS6において表示部の下側表示のみを30.0に変更し、上・下の数字表示を2回/秒で点滅させる。
【0023】点滅動作を開始して後2秒経過した時をステップS7において判定する。肯定を判定したとき、ステップS8において、電動リールのクラッチ駆動手段に対しクラッチオフを指令する。クラッチ駆動手段は通常はモータであるから、モータを回転させて、スプールの回転用モータと、スプールとの機械的接続を断つ。同時に表示部の数字について、2/秒の割合で上側を加算、下側を減算させる。上側の数字は例えば1秒毎に2,4,6と変化する。下側の数字はそれに対し28,26,24と変化する。
【0024】表示部の数字変化を開始して後、3秒経過すると数字は上側が6.0、下側が。24.0の表示となる。即ち、3秒経過を図4に示すフローチャートのステップS9において判定し、上記の数字表示となったとき、ステップ10において、CPU20は出力ポート24を介してスプール駆動手段に対しスプール駆動を指示する。このときスプールには釣糸が装着されてなくても、スプールは回転させて見て、回転動作の良否を回転音で確認できる。
【0025】スプール駆動を開始して後7秒を経過した時をステップS11において判定する。肯定を判定したとき(上側20.0、下側10.0と表示されている)、ステップS12において、CPU20はコマセタイマの表示を開始させる。前記表示装置の数字変化は継続する。コマセタイマとは表示装置において、前記数字表示の一とは異なる位置の第2表示装置40に設けた例えば60秒間の時間を測定・表示する時計をいう。その時計は数字で経過時間を表示すること以外に、例えば6片に分割した短冊を卵形に並べて、各短冊を10秒ごとに順次に光る箇所を増加させて構成する。図6に例示するコマセタイマは当初から22秒間経過したことを示している。
【0026】図6において、61は時間を表示する数字表示部、62は短冊上表示部を示す。短冊は10秒毎に順次に光る箇所を増加させるため、図6は22秒間経過したことを示している。このコマセタイマへの駆動はCPU20が主として実行し、タイマとしてはCPU20、カウンタ32、RAM22が対応している。その動作はステップS22において説明する。
【0027】次にコマセタイマで表示開始した時点から4秒経過した時をステップS13において判定する。前記4秒経過時に表示部の数字は28.0、下側2.0となっている。その肯定判定のときステップS14において、スプール駆動を停止するように指示する。(釣糸の装着されてないスプールが空転していたことを停止させることを言う。)スプール駆動停止を指示した時から1秒経過した時をステップS15において判定する。そのとき表示部の数字は上側30,0、下側0.0となっている。この状態は釣糸を所謂「棚」に停止させたことに対応する。この判定が肯定のときステップS16において、クラッチ・オンを指示し、表示部の数字変化を停止させる。このとき電動リールの動作に大きな変化は生じない。
【0028】次にステップS16の指示の後2秒経過した時をステップS17において判定する。その肯定判定のとき、図5のフローチャートに示すステップS18において「誘い動作」に入る。電動リールは前述の誘い動作として釣糸を巻上げながら、前述の数字に基づく動作を自動的に行わせることができるようになっている。図1に示す装置の自動動作表示として、上記の誘いの模擬動作を説明した。なお、スプールが回転して釣糸巻上げの動作をすることは回転音により確認することが可能である。
【0029】ステップS18において、CPU20は表示部の数字を毎秒1.8ずつ変化させる。その動作は上側を減算、下側を加算することである。そして1.1秒経過すると、数字はその当初と比較し2.0変化して、上側が28.0、下側が2.0となり、その状態を2秒間保持する。それは底面から2m上に仕掛けがあり、その位置で2秒間だけ魚の当たりの有無を待つこきに相当する。その位置でスプールの回転を停止させ、コマセタイマはそのとき当初から、10秒以上経過したため、短冊の当初の1個だけが点灯していて、数字は10以上、20未満を表示している。
【0030】次に2秒間経過した後に、再び数字の変化をさせる。その動作は前述と同じく1.8/秒ずつの減算・加算である。釣糸巻取りに相当する動作を3回繰り返すと上側数字が28.0となる筈であるから、ステップS19においてその状態に達したことを確認する。肯定判断のときステップS20に進み、演算・表示などを行う。先ず、上側数字が24.0となったことを確認して、クラッチ・オフを指示する。即ち、スプールの回転のみを終了させて、表示部の数字については1/秒の早さで前記とは逆に減算・加算を演算表示させる。そのため釣糸の仕掛けは再び底面の方に下りていくことである。
【0031】そして上側数字が30.0となったとき、即ち、仕掛けが底面に到達したとき演算を停止させる。次のステップS21においては、ステップS17における2秒間経過を判定透くステップから、ステップS20までを2回繰り返す。所謂誘いの動作を都合3回繰り返したこととなる。その時の表示部の数字は上側が24.0、下側が6.0である。3回の繰り返しが終了したならばステップS22に進む。
【0032】ステップS22においては、コマセタイマの始動時からの経過時間を判断する。そのため、カウンタ32を使用することが有効である。誘い動作における経過時間の測定にはカウンタ31を使用するから、コマセタイマ始動時にカウンタ32についてのカウント値をRAM22の別の箇所に格納しておくことから対処する。そしてステップS22においてコマセタイマ始動時から1分間の経過があったか否かを判断する。肯定判断のときはステップS23に進む。
【0033】ステップS23においては、誘い動作が終了したことであるから、スプールを逆転、即ち釣糸巻上げの動作を行わせる。同時に数字の表示について2/秒の速さで加算・減算させる。
【0034】そしてステップS24において誘い動作の終了からの経過時間を判断し、11秒経過を判断する。肯定になったときステップS25に進む。そのとき上側数字は28.0、下側数字は2.0であり、スプールの駆動を停止させる。数字の変化は継続させる。そのため、ステップS26において、2秒経過を判断する。ステップS27の2秒後の状態で数字変化を停止させる。その状態は上側数字が30.0である。その後は必要に応じて、ステップS1に戻り、全体を繰り返すことができる。
【0035】
【発明の効果】請求項1に係る発明は、タイマーによる経過時間の表示を数字で表示すること以外に、更に複数の短冊状表示部をも表示させているので、リール本体の第2表示装置におけるタイマー表示値の判別・認識が容易となり、コマセ(寄せ餌)の減少具合を確実に把握できる。
【出願人】 【識別番号】000002495
【氏名又は名称】ダイワ精工株式会社
【出願日】 平成6年12月27日(1994.12.27)
【代理人】 【識別番号】100072718
【弁理士】
【氏名又は名称】古谷 史旺 (外1名)
【公開番号】 特開2000−102335(P2000−102335A)
【公開日】 平成12年4月11日(2000.4.11)
【出願番号】 特願平11−317156