| 【発明の名称】 |
魚釣用スピニングリール |
| 【発明者】 |
【氏名】岡田 厚人
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| 【要約】 |
【課題】魚釣り用スピニングリールによる釣糸の巻取り時に釣糸をスプール上に均一に巻き付ける。
【解決手段】ラインローラ16の釣糸案内外周面よりも外方に釣糸1の両側面に当接する一対の筒状当接部17a,17bを設ける。筒状当接部17a,17bの少なくとも一方を他方の筒状当接部に当接可能なようにラインローラ16の支持軸23の軸芯方向に摺動可能に設けると共に付勢手段21により当接方向に付勢する。釣糸1は筒状当接部17a,17b間に挟まれテンションを掛けられつつ適正にスプール8に巻き取られる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 リール本体の前部に配置したスプールの釣糸巻回部にリール本体の前方に繰り出された釣糸をラインローラで案内しながら巻き取るようにし、上記ラインローラから釣糸を外すことによってスプールの釣糸巻回部に巻き取られた釣糸を繰り出すようにした魚釣用スピニングリールにおいて、上記ラインローラの釣糸案内外周面よりも外方に釣糸の両側面に当接する一対の筒状当接部が設けられ、該筒状当接部の少なくとも一方が他方の筒状当接部に当接可能なように上記ラインローラの支持軸の軸芯方向に摺動可能に設けられると共に付勢手段により当接方向に付勢されたことを特徴とする魚釣用スピニングリール。 【請求項2】 上記一対の筒状当接部が、ラインローラの左右側壁部を左右に分離し該左右側壁部にそれらの外周に対向当接面を残すように環状凹溝を刻設することにより形成されていることを特徴とする請求項1に記載の魚釣用スピニングリール。 【請求項3】 上記一対の筒状当接部が、有底筒状体の底部中心をラインローラ支承部で支承し、該有底筒状体の筒状開口部をラインローラの釣糸案内外周面の外方で当接可能に対向させることにより形成されていることを特徴とする請求項1に記載の魚釣用スピニングリール。 【請求項4】 上記一対の筒状当接部の何れか一方がラインローラ支承部の何れか一方の壁部に回転位置決め可能に設けられ、該回転位置決めされた筒状当接部の当接面に他の筒状当接部の当接面との間に隙間を生じさせる傾斜面が形成されたことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の魚釣用スピニングリール。 【請求項5】 上記一対の筒状当接部の支持軸がリール前方で交差するように設けられ、該支持軸に支持された上記一対の筒状当接部の当接面がリール後方側で当接し、リール前方側で開いていることを特徴とする請求項1に記載の魚釣用スピニングリール。 【請求項6】 上記一対の筒状当接部の外周面が、当接面に向けて漸次小径化するテーパ面に形成されたことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れかに記載の魚釣用スピニングリール。 【請求項7】 上記付勢手段の付勢力が調整可能であることを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れかに記載の魚釣用スピニングリール。 【請求項8】 上記ラインローラの釣糸案内外周面がその一端から他端に向けて漸次小径化するテーパ面に形成されたことを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れかに記載の魚釣用スピニングリール。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ラインローラを備えた魚釣用スピニングリールに関する。 【0002】 【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】魚釣用スピニングリールはリール本体の前部に配置したスプールの釣糸巻回部にリール本体の前方からの釣糸をラインローラにより案内しながら巻き取るようになっており、ラインローラから釣糸を外すことによってスプールの釣糸巻回部に巻き取られた釣糸を繰り出すようになっている。また、魚釣用スピニングリールには、釣糸を巻き取るためにハンドルによりスプール自体を回転させるものとラインローラをスプールの回りで回転させるものとがある。また、釣糸をスプールの釣糸巻回部に均一に巻き取るためにスプール自体をリール本体の前後方向に摺動させるものとラインローラをリール本体の前後方向に摺動させるものとがある。 【0003】しかし、これらの魚釣用スピニングリールは、円筒状のスプールの外周に巻き取られた釣糸を円筒状のスプールの軸芯方向、即ちリールの前方に繰り出す構成であるため、釣糸を繰り出す度に釣糸に縒りが蓄積しやすく、釣竿への糸絡みや糸の縺れ等を引き起こし易い。また、これらの魚釣用スピニングリールは、図5(A)に示すように、リール本体の前方に繰り出した釣糸1をラインローラ2により湾曲させてスプール3の外周面方向に案内しスプール3の釣糸巻回部に巻き取る構成であるため、同図中破線で示すように釣糸1の張力が大きい場合は問題がないが、同図中実線で示すように軽量な仕掛けやルアーの回収時、小魚の取り込み時等のように釣糸1の張力が小さい場合は釣糸1がラインローラ2で十分に湾曲されないで案内され、スプール3への釣糸巻き位置が後方に偏りスプール3ヘの巻着力が不足し、そのためバックラッシュ等を引き起こし易く、また投擲時には飛距離を出し難い。 【0004】このバックラッシュ等を防止するため、登録実用新案第3004671号公報は、ラインローラの近傍にこれに案内される釣糸を挟持するローラ等の当接部材を配置して糸繕れを除去することを提案する。 【0005】しかし、この構成によると釣糸の繰り出し時にラインローラから釣糸が離脱したり、釣糸巻き取り時にラインローラに釣糸が掛止する都度当接部材に釣糸が引っ掛かったりするという問題を生じる。 【0006】また、特開平9−107852号公報は、ラインローラの一方の側壁部を他方の側壁部とは別体に形成し、該一方の側壁部を他方の側壁部に対して回転可能かつ摺動可能に支承し、両側壁部をそれらの当接面が狭まる方向に付勢手段により弾性付勢することで糸縒れを除去することを提案する。 【0007】しかし、この構成によると同一軸芯上に回転可能に支承された両側壁部の対向面全面を付勢手段の弾性により当接させるものであるため、釣糸に所定以上の張力がかかっていなければ両側壁部の対向面間に釣糸が入って挟持されない。また、ラインローラの釣糸案内外周面上で湾曲しつつ案内される釣糸の両側面全域を両側壁部の対向面により挟持するため、釣糸への負荷が大きくなり糸切れの原因となる。また、ラインローラが魚の引き等で繰り出し方向に回転すると両側壁部の対向面間から釣糸が外れてしまう問題もある。また、釣糸が両側壁部に挟み込まれた部分全体に挟持力が加わり、挟持力が分散されるため、釣糸がラインローラ上で滑りやすくなり、釣糸を引っ張るためのテンションは弱くなるという欠点がある。更に、一方の側壁部は他方の側壁部の外周面に対して回転可能かつ摺動可能に支承するものであるため、一方の側壁部の外周面が大径になり、また、一方の側壁部が他方の側壁部の外周面上で傾いて摺動し難くなり両側壁部間に釣糸が入り難くなるばかりか、ラインローラの回転時に両側壁部同士が擦れ合って異音を発するという問題もある。更に、一方の側壁部は他方の側壁部に支えられ、他方の側壁部は軸受を介しラインローラの保持部に支持されるものであるため、一方の側壁部はそれだけラインローラの保持部上でのガタツキが大きくなってラインローラの保持部上のカバーに接触しラインローラの回転を阻害したり、また釣糸の縒り取りや張力付加に支障をきたすという問題もある。 【0008】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、リール本体(4)の前部に配置したスプール(8)の釣糸巻回部にリール本体(4)の前方に繰り出された釣糸(1)をラインローラ(16)で案内しながら巻き取るようにし、上記ラインローラ(16)から釣糸(1)を外すことによってスプール(8)の釣糸巻回部に巻き取られた釣糸(1)を繰り出すようにした魚釣用スピニングリールにおいて、上記ラインローラ(16)の釣糸案内外周面(18a,27a)よりも外方に釣糸(1)の両側面に当接する一対の筒状当接部(17a,17b)が設けられ、該筒状当接部(17a,17b)の少なくとも一方が他方の筒状当接部に当接可能なように上記ラインローラ(16)の支持軸(23,23b)の軸芯方向に摺動可能に設けられると共に付勢手段(21,21a,21b)により当接方向に付勢された魚釣用スピニングリールを採用する。 【0009】請求項2に係る発明は、上記一対の筒状当接部(17a,17b)が、ラインローラ(16)の左右側壁部(16a,16b)を左右に分離し該左右側壁部(16a,16b)にそれらの外周に対向当接面(19a,19b)を残すように環状凹溝を刻設することにより形成されている請求項1に記載の魚釣用スピニングリールを採用する。 【0010】請求項3に係る発明は、上記一対の筒状当接部(17a,17b)が、有底筒状体の底部中心をラインローラ支承部で支承し、該有底筒状体の筒状開口部をラインローラ(16)の釣糸案内外周面(18a,27a)の外方で当接可能に対向させることにより形成されている請求項1に記載の魚釣用スピニングリールを採用する。 【0011】請求項4に係る発明は、上記一対の筒状当接部(17a,17b)の何れか一方がラインローラ支承部の何れか一方の壁部に回転位置決め可能に設けられ、該回転位置決めされた筒状当接部(17a又は17b)の当接面(19a又は19b)に他の筒状当接部(17b又は17a)の当接面(19b又は19a)との間に隙間(30)を生じさせる傾斜面が形成された請求項1乃至請求項3の何れかに記載の魚釣用スピニングリールを採用する。 【0012】請求項5に係る発明は、上記一対の筒状当接部(17a,17b)の支持軸(23a,23b)がリール前方で交差するように設けられ、該支持軸(23a,23b)に支持された上記一対の筒状当接部(17a,17b)の当接面(19b,19a)がリール後方側で当接し、リール前方側で開いている請求項1に記載の魚釣用スピニングリールを採用する。 【0013】請求項6に係る発明は、上記一対の筒状当接部(17a,17b)の外周面が、当接面(19b,19a)に向けて漸次小径化するテーパ面(20)に形成された請求項1乃至請求項5の何れかに記載の魚釣用スピニングリールを採用する。 【0014】請求項7に係る発明は、上記付勢手段(21,21a,21b)の付勢力が調整可能である請求項1乃至請求項6の何れかに記載の魚釣用スピニングリールを採用する。 【0015】請求項8に係る発明は、上記ラインローラ(16)の釣糸案内外周面(18a)がその一端から他端に向けて漸次小径化するテーパ面に形成された請求項1乃至請求項7の何れかに記載の魚釣用スピニングリールを採用する。 【0016】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。 【0017】実施の形態1図1乃至図5を参照して実施の形態1に係る魚釣用スピニングリールについて説明する。 【0018】図1及び図2に示すように、この魚釣用スピニングリールは、リール本体4と、その前部に配置されるロータ5とを有する。リール本体4の後部には、竿(図示せず)への取付脚6が一体に形成されている。リール本体4の前部には、図示しない中空軸を介しロータ5が回転可能に連結されている。中空軸はリール本体4の側面に取り付けられたハンドル7とリール本体4内に収納された図示しない歯車等からなる伝動機構を介して動力的に繋がっている。釣糸1の巻取りに際し、ハンドル7が回されるとロータ5は図1中矢印Aの方向に回転可能である。 【0019】上記中空軸の中心にはスプール軸が挿入され、その先端側にスプール8が取り付けられている。スプール軸の後部はリール本体4の内部の図示しないオシレート機構を介してハンドル7に連結されている。釣糸1の巻き取りに際し、ハンドル7が回されるとスプール軸と共にスプール8が前後方向に往復動する。 【0020】ロータ5は、その回転軸芯に関してほぼ対称な筒状本体9と、その筒状本体9の基端側の外周に設けられた一対のベールアーム支持腕10,11とを有する。一対のベールアーム支持腕10,11はロータ5の回転軸芯を挟んで略対称な位置に設けられている。筒状本体9とベールアーム支持腕10,11とは一体に形成されている。 【0021】ベールアーム支持腕10,11の先端には、ベールアームアッセンブリ12が取り付けられる。ベールアームアッセンブリ12は、ベールアーム13と、その両端に取り付けられるベールアームレバー14及びベールアームホルダ15とを有している。ベールアームレバー14及びベールアームホルダ15はそれぞれ図示しない支点ピンを介してロータ5のベールアーム支持腕10,11に回転自在に連結される。また、ベールアーム支持腕10,11のいずれかの内部にはベールアームレバー14又はベールアームホルダ15を振り分け付勢する図示しないデッドポイントバネが収納されている。支点ピンを中心としたベールアームレバー14及びベールアームホルダ15の回転により、ベールアーム13は図1及び図2に示す釣糸巻取位置と図示しない釣糸放出位置との間を回動し、デッドポイントバネの付勢力によりいずれかの位置に保持される。ベールアーム13を釣糸巻取位置に回動させると釣糸1がベールアーム13と係合し、その状態でロータ5を図1中矢印A方向に回転させると釣糸1がベールアームレバー14上のラインローラ16に案内されつつスプール8の釣糸巻回部に巻き取られる。 【0022】図1、図3及び図4に示すように、ベールアームレバー14の先端はコの字型に屈曲しており、この屈曲部がラインローラ16を回転可能に支持するラインローラ支承部を構成している。 【0023】ラインローラ16は、図3及び図4に示すように、その軸芯方向の中央で左右の側壁部16a,16bに分割形成されている。分割された左右の側壁部16a,16bのうち一方の分割面の内周側には雄筒18が一体的に形成され、該雄筒18に他方の側壁部16aがスライド可能に被さっている。この雄筒18の外周面中分割面寄りの個所が釣糸案内外周面18aを形成し、他の個所が他の側壁部16aのスライド案内面18bを形成する。 【0024】左右の側壁部16a,16bには、その相対向する分割面に対しそれらの外周に対向当接面19a,19bを残すように環状凹溝が刻設されることにより、一対の筒状当接部17a,17bが形成されている。これにより、左右の筒状当接部17a,17bと雄筒18上の釣糸案内外周面18aの三者の間に釣糸1が入り込み得る環状空室が形成されることになる。 【0025】左右の側壁部16a,16bにおける一対の筒状当接部17a,17bの各外周面は、当接面19a,19bに向けて漸次小径化するテーパ面20に形成されている。このため、左右の側壁部16a,16bが相対的に接近し筒状当接部17a,17bの当接面19a,19bが接触すると、左右の側壁部16a,16bの外周面上に釣糸1を導くための環状凹溝が形成される。 【0026】他方の側壁部16aは一方の側壁部16bと一体の雄筒18上をスライド可能であるが、雄筒18上には他方の側壁部16aを一方の側壁部16bの方へと付勢する付勢手段として弾性材であるコイルバネ21が取り付けられている。すなわち、雄筒18の端には止め輪22が固定され、この止め輪22と側壁部16aとの間にコイルバネ21が介在している。これにより、両側壁部16a,16bにおける筒状当接部17a,17bの当接面19a,19b同士は弾性的に当接し、釣糸1が巻き付いていない場合に環状空室は図3のように閉じる。そして、図4のように釣糸1が巻き付くとコイルバネ21の付勢力に抗して釣糸1が当接面19a,19b間に割り込むことから、環状空室が開き釣糸1をその中に導入する。この釣糸1は図5(B)の釣糸1に斜線で示すように、環状空室内への入口と出口において釣糸1の両側面を当接面19a,19bで挟まれ、環状空室内において釣糸案内外周面18aに接触することとなる。 【0027】一方の側壁部16bは、支持軸23にベアリング24を介し回転可能に支承されている。支持軸23はベールアームレバー14のラインローラ支承部に螺合するネジ部材25の先端に設けられている。支持軸23の先端はラインローラ支承部に嵌合しており、このため支持軸23はラインローラ支承部に両端支持される。ベアリング24は転がり軸受のほか滑り軸受としてもよい。 【0028】次に、この魚釣用スピニングリールのラインローラの作用について述べる。 【0029】図1及び図2に示す釣糸巻取状態にあるベールアーム13を釣糸放出位置に反転させると、図3に示すように、釣糸1がラインローラ16から外れ、スプール8の釣糸巻回部上から放出可能になる。 【0030】釣糸1を放出した後、ベールアーム13を釣糸巻取位置側へと反転動作させると、釣糸1はラインローラ16上に巻き付く。そして、ハンドル7の操作でロータ5が回転すると、図5(B)中破線で示すように竿先からラインローラ16に至る釣糸1の張力が大きく釣糸1が張っている場合はもちろんのこと同図中実線で示すように張力が小さく釣糸1が弛んでいる場合であっても、釣糸1のラインローラ16への巻き付きにより一方の側壁部16aはコイルバネ21の付勢力に抗し雄筒18上をその軸方向にガタツクことなくスライドする。これにより、筒状当接部17a,17bの対向当接面19a,19bが離れ、環状空室内に釣糸1が入り込み、釣糸1は環状空室内に対する入口と出口において対向当接面19a,19bに挟まれる。その結果、ラインローラ16からスプール8に至る釣糸1に大きな張力が掛かることとなり、釣糸1は弛みが除去された状態でスプール8の釣糸巻回部の回りに巻きつけられて行く。 【0031】従って、図5(A)に示すようなスプール3の後部に釣糸1が厚く巻かれたり、スプール3の全体に亘って釣糸1が緩く巻かれたりするような現象が防止され、同図(B)に示すように釣糸1はスプール8の釣糸巻回部の回りに均等厚さで且つ適度な固さで巻き取られることとなる。 【0032】実施の形態2図6及び図7を参照して実施の形態2に係る魚釣用スピニングリールのラインローラについて説明する。 【0033】この魚釣用スピニングリールのラインローラ16は実施の形態1におけると同様に、その両側壁部16a,16bがネジ部材25と一体化された一本の支持軸23に支持されているが、実施の形態1におけると異なり、分割された各側壁部16a,16bは夫々ベアリング24,26を介して支持軸23上にスライド可能に支持され、支持軸23の基端側に装着された付勢手段であるコイルバネ21によりラインローラ支承部の内壁面の方に押し付けられている。また、分割された左右の側壁部16a,16bの一方から突出する雄筒18は他方の側壁部16aの筒状当接部17a下にスライド可能に入り込んでおり、左右の筒状当接部17a,17bと雄筒18上の釣糸案内外周面18aの三者間に釣糸1が入り込み得る環状空室が形成されている。 【0034】実施の形態3図8乃至図9を参照して実施の形態3に係る魚釣用スピニングリールのラインローラについて説明する。 【0035】この魚釣用スピニングリールのラインローラ16は、実施の形態2におけると異なり、その釣糸案内外周面18aがその一端から他端に向けて漸次小径化するテーパ面となるように形成されている。すなわち、雄筒18の外周面がその自由端から筒状当接部17a,17bの方に向かうに連れて漸次小径化し、その結果釣糸案内外周面18a上には筒状当接部17a,17bとの間に凹溝が形成されることとなる。このため、一方の側壁部16aの筒状当接部17aと他方の側壁部16bの雄筒18との間の径方向における隙間が多少大きくなっても釣糸1がその隙間内に入り込み難くなる。 【0036】実施の形態4図10及び図11を参照して実施の形態4に係る魚釣用スピニングリールのラインローラについて説明する。 【0037】この魚釣用スピニングリールのラインローラ16は、ローラ部27と、該ローラ部27を囲繞する二つのカラー部28a,28bとを有している。 【0038】ローラ部27は概ね円筒体に形成され、釣糸1を案内しやすくするため中央部が凹んだ釣糸案内外周面27aを有する。ローラ部27は、支持軸23にベアリング24を介し回転可能に支承されている。支持軸23はベールアームレバー14のラインローラ支承部に螺合するネジ部材25の先端に設けられている。支持軸23の先端はラインローラ支承部側に突設された凸部14aの先端に嵌合しており、このため支持軸23はラインローラ支承部に両端支持される。ベアリング24は支持軸23上にスライドしないように止め輪22で固定されているので、ローラ部27は支持軸23上の定位置で回転可能である。 【0039】各カラー部28a,28bは概ね有底筒状体に形成され、その底部中心に明けられた孔を凸部14aと支持軸23が夫々貫通している。カラー部28a,28bは凸部14aと支持軸23の上でその軸方向にスライド可能であり且つ回転可能である。また、両有底筒状体はローラ部27をその左右から入れ子状に取り囲んでおり、各々の筒状開口部が一対の筒状当接部17a,17bとしてローラ部27の釣糸案内外周面27aの外方で当接可能に対向している。この一対の筒状当接部17a,17bと釣糸案内外周面27aとで釣糸1を収納する環状空室が形成される。また、各カラー部28a,28bの筒状体としての底部とラインローラ支承部との間には、付勢手段として弾性材であるコイルバネ21a,21bが夫々介装されている。図10に示すように、両コイルバネ21a,21bによる付勢力によって、筒状当接部17a,17bの対向当接面19a,19bは接触し、釣糸1が巻き付いていない場合は環状空室を閉じる。そして、図11のように釣糸1が巻き付くとコイルバネ21a,21bの付勢力に抗して釣糸1が当接面19a,19b間に割り込むことから、環状空室が開き釣糸1をその中に導入する。この釣糸1は図5(B)の釣糸1に斜線で示すように、環状空室内への入口と出口においてその両側面から当接面19a,19b間に挟まれ、出入口間の環状空室内において釣糸案内外周面27aに接触する。 【0040】左右のカラー部28a,28bにおける一対の筒状当接部17a,17bの各外周面は、当接面19a,19bに向けて漸次小径化するテーパ面20に形成されている。このため、釣糸1を環状空室内へと導き易くするための環状凹溝が両筒状当接部17a,17b間に形成される。 【0041】実施の形態5図12乃至図14を参照して実施の形態5に係る魚釣用スピニングリールのラインローラについて説明する。 【0042】この魚釣用スピニングリールのラインローラ16は、実施の形態4におけると異なり、付勢手段であるコイルバネ21による付勢力が調整可能である。すなわち、図12に示すように、ラインローラ支承部側の凸部14aに代えて調整ネジ29が設けられ、該調整ネジ29がラインローラ支承部に形成されたネジ孔内の雌ネジに螺合し、該調整ネジ29の先端に一方のカラー部28aが回転可能又は回転不能に保持されている。 【0043】調整ネジ29をネジ孔内で螺進退させることにより、付勢手段としてのコイルバネ21はその変形量が変化するので、筒状当接部17a,17bの対向当接面19a,19bの当接圧力が調節されることになる。また、図13及び図14に示すように、調整ネジ29を回すことにより筒状当接部17a,17bの対向当接面19a,19bの当接位置をラインローラ16の軸方向上で変えることで、釣糸1の材質、太さ、釣糸1に掛かる張力の大きさ等に応じて糸縒れが最も少なくなるように調整することができる。図13においては当接位置がローラ部27の溝の右斜面上に設定され、図14においては当接位置が左斜面上に設定されている。 【0044】実施の形態6図15乃至図19を参照して実施の形態6に係る魚釣用スピニングリールのラインローラについて説明する。 【0045】この魚釣用スピニングリールのラインローラ16は、上記実施の形態1乃至5におけるラインローラ16が図5(B)の釣糸1に斜線で示すように釣糸1上の二点を挟むようになっているのと異なり、図19に示すように、釣糸1をその一点で挟むことができるようになっている。 【0046】すなわち、一対のカラー部28a,28bのうち、一方のカラー部28aの筒状当接部17aには幅広部と幅狭部とが形成されており、その対向当接面19aは幅広部と幅狭部との間において傾斜面を成している。他方のカラー部28bにおける筒状当接部17bの幅はその全周に亘って均一である。このため、図15及び図16のように、両筒状当接部17a,17bの対向当接面19a,19bは、釣糸1がラインローラ16から外れている場合は、幅広部の個所において閉じ、幅狭部の個所においては隙間30を生ずる。従って、釣糸1を巻き上げるに際し、釣糸1はその張力が小さくとも、幅狭部の個所の隙間30から幅広部の個所の対向当接面19a,19b間に割り込んで行く。その結果、図17乃至図19のように、この釣糸1は両カラー部28a,28b間に挟み込まれ、図19中斜線部で示される幅広部の個所で対向当接面19a,19b間に挟まれ引っ張られつつスプール8(図1及び図2参照)に巻き付取られることとなる。 【0047】また、このラインローラ16では、その一方のカラー部28aがベールアームレバー14のラインローラ支承部に釣糸1と接触しても回転しないように固定され、他方のカラー部28bがラインローラ支承部に釣糸1との接触で回転するか又は回転しないように取付けられている。 【0048】すなわち、一方のカラー部28aは、支持軸31と一体化され、ラインローラ支承部の空洞内に該支持軸31と共に嵌め込まれ、他方の支持軸23の先端との間に介装される弾性材としてのスプリング32により空洞内に押し込まれている。この一方のカラー部28aの支持軸31はラインローラ支承部を空洞と反対側に貫通しており、その貫通した先端にはドライバー等の工具を係止して該カラー部28aをラインローラ支承部上で回すための係合溝31aが形成されている。また、該カラー部28aと空洞の内壁との間には、該カラー部28aをラインローラ支承部上で回す際にクリック・ストップ機構として機能する凹部33aと凸部33bが形成されている。 【0049】他方のカラー部28bは、その支持軸23上に支持され、該支持軸23上に装着された付勢手段であるコイルバネ21により一方のカラー部28aの方に常時押し付けられている。このため、両カラー部28a,28bはその対向当接面19a,19bが重なり合うように係合し、対向当接面19a,19b間は常時狭まろうとする。 【0050】このカラー部28a,28bによる釣糸1を挟む個所は一方の支持軸31の係合溝31aに図示しない工具を差し込んでこのカラー部31をラインローラ支承部上で所望角度回すことにより位置調整可能である。この位置調整により、釣糸1を挟む個所をD点のみに設定するほか、C点のみで挟んだり、C点及びD点の双方で挟んだりすることができる。また、カラー部28a,28bの幅広部を釣糸1の巻回部から外し、釣糸1を全く挟まないようにすることもできる。このような位置調整は釣糸1の材質、太さ、使用する張力、スプール8の糸巻径等に応じて行うことができる。 【0051】実施の形態7図20を参照して実施の形態7に係る魚釣用スピニングリールのラインローラについて説明する。 【0052】この魚釣用スピニングリールのラインローラ16の支持軸23a,23bは、上記実施の形態1乃至6におけるラインローラ16の支持軸23が真っ直ぐに形成されているのと異なり、真ん中で屈曲している。 【0053】すなわち、一対の筒状当接部17a,17bの支持軸23a,23bがリール前方で交差角θで交差するように設けられている。これにより、該支持軸23a,23bに支持された一対の筒状当接部17a,17bの当接面19a,19bがリール後方側で当接し、リール前方側で開き、この開いた個所が実施の形態5における隙間30に対応する隙間34を形成する。 【0054】 【発明の効果】請求項1に係る発明によれば次の効果を得ることができる。 【0055】■ ラインローラの釣糸案内外周面の外方に案内する釣糸の両側面に当接する一対の筒状当接部を設け、該筒状当接部の少なくとも一方が他方の筒状当接部に当接可能なようにラインローラの支持軸の軸芯方向に摺動可能に設けられると共にこれに配設された付勢手段により当接方向に付勢するようにしたため、釣糸繰り出し時におけるラインローラからの釣糸の離脱や釣糸巻き取り時におけるラインローラへの釣糸の掛止を通常のスピニングリールと同様にべールアームを反転切換するのみでできる。 【0056】■ ラインローラの釣糸案内外周面上で湾曲されて案内される釣糸の両側面に筒状当接部を当接するようにして、ラインローラに案内される釣糸の入口と出口の二点のみで筒状当接部に挟持されるために、釣糸への負荷が大きくても糸切れ等を生じるおそれがない。 【0057】■ ラインローラが魚の引き等で繰り出し方向に回転しても筒状当接部で釣糸が外れるのを防止することができる。 【0058】■ 釣糸に掛かるテンションが小さくても糸巻き状態が良くなり、バックラッシュが発生しない。 【0059】請求項2に係る発明によれば次の効果を得ることができる。 【0060】■ 一対の筒状当接部がラインローラの左右側壁部の少なくとも一方を別体に形成し、該両側壁部の対向当接面の外周面を残して環状凹溝を刻設することによって形成されるために、ラインローラのみの構造を変えることによって極めて簡単に実施化することができる。 【0061】■ 従来のリールにも、このラインローラを容易に装着することができる。 【0062】請求項3に係る発明によれば次の効果を得ることができる。 【0063】■ 一対の筒状当接部が有底筒状体にて形成され、底部中心をラインローラの両端側に支承し、筒状開口部をラインローラの釣糸案内面外方で当接させるため、従来のリールのラインローラの両端側に一対の有底筒状体を開口部が対向するように配設するのみで容易に実施することができる。 【0064】■ 一対の筒状当接部は、同一形状の有底筒状体により形成することができるために左右に配置するものを共用化することができ、部品の製造・管理を簡易化することができる。 【0065】請求項4に係る発明によれば次の効果を得ることができる。 【0066】■ 一対の筒状当接部の何れか一方をラインローラ支承部の何れか一方の壁部に回転位置決め可能に設け、回転位置決めされた筒状当接部の当接面に他の筒状当接部の当接面との隙間を変える傾斜面を形成したために、釣糸に大きな張力がかかっていなくても両側壁部の対向面間の隙間から該対向面間に釣糸を導入し釣糸に張力を付与すると共に縒りを除去をすることができる。 【0067】■ 筒状当接部の何れか一方を回転位置決め調整することによって対向面間の隙間の位置が調整できるために、釣糸の種類や太さ等の違いに応じて次のような釣糸の挟持態様a〜dの切換をすることができ、付与するテンションや除去する縒りの調整をすることができる。 【0068】a:図19にCで示す入口のみで挟持する。 【0069】b:図19にDで示す出口のみで挟持する。 【0070】c:図19にCとDとで示す入口と出口とで挟持する。 【0071】d:挟持しないでテンションの付与や縒り取りをしない。 【0072】また、上記回転位置決め調整によって、釣糸を挟持するCやDの位置自体も調整することができる。 【0073】■ 釣糸の挟持態様a〜dの切換調整によって、釣糸に適切な挟持力を加えることで糸切れを防止することができる。 【0074】請求項5に係る発明によれば、一対の筒状当接部の支持軸をリール前方で交差するように設け、該筒状当接部の当接面がリール後方側で当接し、リール前方側で開くようにしたために、釣糸に大きな張力がかかっていなくても両側壁部の対向面間のリール前方側の開口から釣糸を導入して釣糸に張力を付与すると共に縒りを除去をすることができる。 【0075】請求項6に係る発明によれば、一対の筒状当接部の外周面を当接面に向けて漸次小径なテーパ面に形成したために、釣糸繰り出し状態から釣糸巻き取り状態に切り換える時に釣糸を筒状当接部間に確実に食い込ませて挟持することができる。 【0076】請求項7に係る発明によれば、付勢手段の弾性付勢力を調整することができるため、一対の筒状当接部間に挟持した釣糸に対するへの挟持力を適切なものとして糸切れを防止することができる。 【0077】請求項8に係る発明によれば、ラインローラの釣糸案内外周面を一端から他端に向けて漸次小径なテーパ面に形成したために、釣糸巻き取り時における釣糸にラインローラの釣糸案内外周面を小径な方に転がろうとする回転力を付与することができるのでより確実に縒りを除去することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006943 【氏名又は名称】リョービ株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年9月14日(1998.9.14) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100083839 【弁理士】 【氏名又は名称】石川 泰男
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| 【公開番号】 |
特開2000−83530(P2000−83530A) |
| 【公開日】 |
平成12年3月28日(2000.3.28) |
| 【出願番号】 |
特願平10−260315 |
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