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【発明の名称】 養殖魚天然色化
【発明者】 【氏名】田川 英生

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項 1】 養殖魚、鑑賞魚の体表の寄生虫を除去すると同時に養殖魚、鑑賞魚の体表を変色させ天然色化する方法を特徴とする天然濃縮海水。
【請求項 2】 養殖魚、鑑賞魚の体表の寄生虫を除去すると同時に養殖魚、鑑賞魚の体表を変色させ天然色化する方法を特徴とする天然濃縮海水の製造方法
【発明の詳細な説明】【0001】[産業上の利用分野]本発明は養殖魚、鑑賞魚を外観上天然魚と同様な体表とすると同時に寄生虫を死滅脱落させることで健康な養殖魚、鑑賞魚を生産するための天然濃縮海水及びその製造方法に関する。
【0002】[従来の技術]従来の養殖魚、鑑賞魚は外観上体表が天然魚に比較して鮮明ではなく汚いとの評価により価格が下落しているが、これの対策としては遮光、栄養源補充等の色揚げ技術しかみられていない現状である。同様に体表に寄生する寄生虫の駆除剤しての多数の薬品使用があり、環境水の汚染、公害の発生源、環境ホルモン等の悪影響が懸念されているが、他に方法がなかった。このため飼育効果が低下し価格も低迷し生産性も向上できなかった。
【0003】[発明の解決しようとする課題]本発明は養殖魚、鑑賞魚の課題である飼育効果、価格及び生産性低下原因の排除のための寄生虫除去と同時に天然色化を可能とする画期的な方法を提供することを目的としている。
【0004】[課題を解決するための手段]上述のような目的を達成するために、本発明請求項1の天然濃縮海水は天然海水を濃縮させ海水中のミネラル分を有効に利用するための蒸発蒸留装置、電気透析装置、逆浸透膜式装置、天日製塩等すべての現存する濃縮技術により生成された天然濃縮海水に養殖魚、鑑賞魚を浸漬することで体表の寄生虫を除去し、同時に天然濃縮海水中のミネラル分の作用により体表を天然色に変化させることを可能とした。請求項2の製造方法は養殖魚、鑑賞魚の飼育環境に応じ小型より大型までの各装置の特長を活かした利用方法を選択することが可能となった。
【0005】[作用]本発明請求項1記載の天然濃縮海水は以下に述べるような作用がある。人工海水と異なり天然の海水を濃縮しただけの物理的生産物であるため魚類の必要とするミネラル分が天然濃縮海水中に存在する。加えて棲息海域の塩分濃度に相当する浸透圧が濃縮により上昇しているので、寄生虫は瞬間的に死滅し脱落除去する効果がみられている。元来海水は清水に塩分が混入したものであって、清水だけを抽出すると塩分濃度を濃縮可能である。淡水魚では魚体の浸透圧は環境水浸透圧より高く、水及び塩類は鰓その他を膜を通じて魚体に浸入した水を多量のうすい尿として排泄している。一方海産魚は魚体の浸透圧が環境水浸透圧より低く、魚は海水を飲むことで失われる水分を補充し同時に不必要な塩類は主に鰓の粘膜中にある排泄細胞によって体外に排泄し尿量は少ない。淡水魚、海水魚に水中の無機質(ミネラル)は体内の無機質代謝や栄養に影響を与えている。元来魚類は太古より環境水中で生活してきたものを、人類が勝手に制限した大さの中の汚染された環境水中で飼育し養殖するものでは、当然然の結果として寄生虫の付着及び魚体の形成不良等が発生する。天然濃縮海水はこれらの不足無機質の補充と同時に寄生虫を駆除する結果、天然色に体表が変化するものである。環境水には必ずCaは溶解されているので、餌料よりCaを除去しても影響は表れないことが多いが、リン酸塩が重要であり不足すると頭部の変形魚が出現するMgは淡水に溶解し、海水中には高濃度で存在するがMg含有量の低い餌料ではコイ、ニジマス等で短期間で骨格異常が現れる。微量元素としてのFeが不足すると低色素性小球性貧血が生じる。Znでも同様に成長が悪く、へい死率が高く鰓や皮膚(体表)に炎症が生じる。Mg、Cuも同様に生育不良が生じる。Co及びSeはビタミンBu、ビタミンEとの関連が深く稚魚のへい死率が上昇することは生理作用の不順を示している。このように天然濃縮海水は通常海水中のミネラル分の補充を可能とするものであり健康な魚の生産に不可欠な要素を含むため、自然状態での効果が生じる。体表の寄生虫除去とストレス解消の結果、ホルモン支配によるメラニン色素胞が拡大が生じないので天然色化が可能となる。
【0006】本発明請求項2記載の天然濃縮海水の製造方法ではミネラル分の含有量が多く環境水中に多量に分布すると、天然色化が可能となり、その製造方法としては蒸発蒸留装置、天日製塩等いずれも可能であるが最も電力コストの少ない逆浸透膜式装置での天然濃縮海水は、清水を抽出し飲料水に利用できると共に寄生虫を除去し天然色化しうる濃縮海水を生産するため生産効果が大きい。
【0007】[実施例]以下本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図1により第1実施例について説明する。この実施例では陸上においてトラフグの寄生虫(白点虫、カリグス等)を除去し加えて天然色化する方法を採用した。トラフグ養殖魚1を天然濃縮海水2を加えた容器3に収容する。トラフグ養殖魚は天然濃縮海水の塩分浸透圧の作用によって、体表4に付着した寄生虫5を死滅脱落させる。同時に天然濃縮海水の無機質(ミネラル)の作用により生理的条件環境的条件が良い方向に変化しストレスから解放される結果体表が天然色化する時間的には10分から30分間で体色が変化し寄生虫付着時の黒色が薄緑色となる。これを養殖池に戻すと餌食いが良好となり遊泳も活発となる結果生産性が向上した。作業工程は極めて簡単である。上述の如く数十分以内に天然濃縮海水に浸漬するだけで良く生産者から歓迎されると同時に寄生虫の除去を化学薬品を一切使用する必要がなく数十パーセントの寄生虫除去率が同時に発生する効果がみられるため、環境を汚染することは全くみられない。加えて天然濃縮海水は寄生虫を除去した後、ろ布により漉すことで清浄化が可能となり数十回再利用が可能となった。このため実用上天然濃縮海水は捨てることなく何回も使用できるので経済的に極めて安価な生産コストと使用コストを提供できる経済効果が極めて大きい。
【0008】次に図2により第2実施例についてに説明する。この実施例では逆浸透膜式装置を示す。海水1はポンプ2により吸引加圧され逆浸透膜3により濃縮海水11を生じ、これをさらに逆浸透膜4、5を同様に経由するので通常塩分濃度3、4パーセントが 10パーセントまで上昇する。濃縮海水タンク6よりポンプ7により養殖魚収容タンク8に送水し、養殖魚9の浸漬は可能となった。清水は清水タンク12に集め利用する。ポンプ2の加圧は70気圧以上の高圧であって逆浸透膜3、4、5の濃度海水は温度上昇を生じると逆浸透膜分離効率が減少するため冷却装置10に収容し冷却を行う。このように連続した工程が可能となり海水と電力の供給があればどこでも生産可能となり濃縮海水と清水の両方が入手出来る。
【0009】以上の実施例による逆浸透膜装置の濃縮海水を使用した養殖魚の天然色化によって、次のような効果を奏した。
(1)ハマチ、ヒラマサの体表に付着寄生する白点虫、ハダムシ、カリグス等を金数死滅駆除したと同時に体表の黒化が変化して約10分後に自然に天然色化した。薬品の添加は一切なかった状態で効果が生じた。塩分濃度は8パーセントの天然濃縮に8分間浸漬した結果である。
(2)トラフグの体表に付着寄生する白点虫、カリグス及び従来死滅はあり得ないとされてきた鰓寄生虫ヘトロボツリウムの幼虫、仔虫が死滅脱落したと同時に天然色に変化した。塩分濃度9パーセント5分間浸漬の効果である。
【0010】本発明の実施例を図面に基づいて詳述してきたが本発明の具体的方法及びこの方法に用いられる部材や装具類の具体的設計変更があっても本発明に含まれる。例えば天然濃縮海水の塩分濃縮方法、浸漬時間、容器の形状、ろ布の様式、再利用のための循環方法、魚体を海中イケスより移動させる方法等任意に設定できる岩塩、天日塩等のミネラルを保有する塩類及び科学的に天然塩に近い製法により生成させた塩類によって天然色化を行うことも本発明に含まれる。
【0011】本発明請求項1記載の養殖魚、鑑賞魚の体表の寄生虫を除去すると同時に養殖魚、鑑賞魚の体表を変色させ天然色化する方法の天然濃縮海水では、前記方法を採用したため次の効果が生じた。養殖魚の給餌は餌料になる迄、浮餌、沈餌等魚種に応じた配布と給餌回数、配布場所の適正化が必要であり、餌料に着色剤として魚類の色彩に応じた添加物を配合させている。魚類の色調を調節するための色素としてカロチノイドがあげられているが、アスタキサンチンとして色素補充を行っている。しかしながら養殖環境が浅い海中、日光をうけ不安定色素腿色すること及び環境変化によるストレス、ホルモン支配によるメラニン色素胞の拡大により暗色黒化している。このため多量の給餌を行っても摂餌されず海底に沈降ヘドロ化する結果、漁場全体が環境悪化し養殖魚のストレスが発生し体表が黒化すると再び多量の給餌を行う悪循環を生じる現状である。アミ、エビ、カニ等の動物性餌は自由に海中生活する魚類の自然界の常食であって、限られた海中に制限される養殖魚にとって養殖は苦難を伴う生育状態でありストレスを生じるのは当然である。本発明はかかる魚類にストレスを生じさせる方法とは異なり天然の原理を応用した方法である。例えば自然の河に棲息するコイは河口に年に数回移動し海水域に入り体表の寄生虫を除去する又トラフグか河口付近に近寄ることは同様体表の寄生虫を除去する目的であり浸透圧を利用するので魚類が有する知恵の一種といえる。自然魚の天然色はかかる浸透圧による体表寄生虫の除去及び体表の変化を科学的に応用する方法であり、かつ経費的に安価に経済的に養殖魚が高値で販売できる特徴を有するので効果は極めて大きい。加えて着色剤等化学薬品の利用が全くないので環境を破壊することはあり得ず地球環境としての天然海水を利用する効果が期待される。鑑賞魚についても同様の効果を生じる。
【0012】[発明の効果]本発明請求項1記載の養殖魚、鑑賞魚の体表の寄生虫を除去すると同時に養殖魚、鑑賞魚の体表を変色させ天然色化する方法の天然濃縮海水では、前記方法を採用したため、本装置を大型化することは極めて簡単であり大量処理が可能となる。この結果小型の鑑賞魚より大型の養殖魚まで単純作業で安価に処理して高価に販売が可能となり産業的に景気刺激等周辺産業に与える波及効果が期待される本発明請求項2記載の養殖魚、鑑賞魚の体表の寄生虫を除去すると同時に養殖魚、鑑賞魚の体表を変色させ天然色化する方法の天然濃縮海水の製造方法では、前記方法を採用したため、ミネラル分を有する塩等を海水に溶解させる場合逆浸透膜式装置の海水より清水を抽出して高濃縮する場合との比較において、コスト的に約10の1の低価格で逆浸透膜式装置より濃縮海水とする方が得であり、天然海水の5倍濃縮海水と逆浸透膜式装置で得られた9パーセント海水の効果が一致することが判明した。省エネルギー、省コスト省スペースとなり折角精製した塩を海水に戻して天然濃縮海水とするより労力的にも節減できると共に海水中の96、6パーセント清水を有効に抽出して再利用しうる複合効果が生じる。特に養殖魚を生産する島しよう地区では清水が不足するため、行政的にも本発明による製造方法を採用することと既に海水淡水化装置として実用中の濃縮海水を徒らに再利用することなく海に戻す工程の見直しが検討される結果を生じた効果は極めて大きい。海水の高濃度濃縮と清水の大量生産とは関連しているので海洋汚染のない環境保存型新規産業の確率効果が期待できる。逆浸透膜の進歩による高濃縮時代はすでに100気圧の加圧に突入している。
【出願人】 【識別番号】000236115
【氏名又は名称】菱洋産業株式会社
【出願日】 平成10年7月9日(1998.7.9)
【代理人】
【公開番号】 特開2000−23587(P2000−23587A)
【公開日】 平成12年1月25日(2000.1.25)
【出願番号】 特願平10−229936