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【発明の名称】 送風装置
【発明者】 【氏名】太田 力

【氏名】大羽 吉幸

【要約】 【課題】持ち運びが容易でハウス内の水平ブレスに吊り下げて使用することができる送風装置を提供することを課題とする。

【解決手段】送風装置1は、扇風機5と、ハウス2内の水平ブレス3に掛止されるブレス掛止部材6と、ブレス掛止部材6に吊り下げ状に取着されるとともに下部に扇風機5を取り付けたハンガー部材9とを備えることである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 植物を生育するハウス内の作業者に送風する送風装置であって、送風機と、ハウス内の水平ブレスに掛止されるブレス掛止部材と、前記ブレス掛止部材に吊り下げ状に取着されるとともに下部に前記送風機を取着したハンガー部材とを備えた送風装置。
【請求項2】 前記ブレス掛止部材は、丸棒形の水平ブレス及び角形の水平ブレスに掛止可能に形成された請求項1記載の送風装置。
【請求項3】 前記ハンガー部材は、前記ブレス掛止部材に取着される際の位置を調整するための位置調整手段を備えた請求項1又は2記載の送風装置。
【請求項4】 前記ハンガー部材は、前記ブレス掛止部材に吊り下げ状に取着された状態で、垂直軸回りに回動可能な請求項1,2又は3記載の送風装置。
【請求項5】 前記ハンガー部材が前記ブレス掛止部材に吊り下げ状に取着された状態で、前記送風機の重心が前記ハンガー部材の吊り下げ中心軸上に位置するように同送風機が取着された請求項1,2,3及び4記載の送風装置。
【請求項6】 ハウス内の水平ブレスに掛止されるブレス掛止部材と、前記ブレス掛止部材に吊り下げ状に取着されるとともに下部に送風機を取着可能なハンガー部材とを備えた送風機取付装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、植物を生育するハウス内の作業者に対して送風する送風装置に関する。
【0002】
【従来の技術】花や野菜などの植物を生育するハウス内は、特に夏季など高温多湿であり、ハウス内で仕事をする作業者にとっては極めて厳しい環境になる。そのため、作業者に向けて風を送り、高温多湿の環境を改善して作業者の作業能率を向上させる送風装置が用いられる。上記従来の送風装置は、一般的にスタンドの上端に扇風機を取り付けたスタンド型扇風機が用いられることが多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の送風装置として用いられるスタンド型扇風機は、比較的重い扇風機を上端部に取り付けたスタンドを有し、このスタンドが地面に置かれたときの安定を確保し、転倒を防止するため、スタンドは頑丈で重く作られている。そのため、従来のスタンド型扇風機は作業者が持ち運ぶためには極めて重く、作業場所の移動とともにその設置場所を移動させることは容易でない。また、設置場所がハウス内の通路等に限定されるため、作業の邪魔になる。従って、ハウス内の作業に邪魔にならない場所に一台づつスタンド型扇風機が配置される。これにより、ハウスの面積が大きくなると必要なスタンド型扇風機の数が増えて事業者の経費が嵩むという問題がある。
【0004】そこで本発明では、持ち運びが容易であり、ハウスの水平ブレスに吊り下げて用いることができる送風装置を提供することを解決すべき課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題は、特許請求の範囲の爛に記載した送風装置により解決することができる。請求項1記載の送風装置によれば、ハンガー部材が吊り下げ状に取着されたブレス掛止部材がハウス内に縦横に展張された水平ブレスに掛止されると、ハンガー部材の下部に取り付けられた送風機が吊り下げられた状態になり、送風機に電力が供給されると送風が開始される。上記送風装置は、送風機を吊り下げることが可能な強度であれば良く、従来のスタンド型扇風機のスタンドのように倒れを防止するため頑丈で重く作る必要はない。従って、ハンガー部材、ブレス掛止部材及び送風機を含めた総重量は、従来のスタンド型扇風機に比較して軽くなり、持ち運びが容易になる。また、水平ブレスに吊り下げられた状態で送風するため、作業の邪魔にならない。これにより、ハウスの面積が広い場合でも、必要とする送風装置は従来に比較して極めて少なくなる。
【0006】請求項2記載の送風装置によれば、ブレス掛止部材は、丸棒形の水平ブレスでも角形の水平ブレスでも掛止することができるため、殆どのハウスで使用することができる。
【0007】請求項3記載の送風装置によれば、ハンガー部材は、ブレス掛止部材に対する位置を調整するための位置調整手段を備えているため、送風機の高さを適切に調節することができる。
【0008】請求項4記載の送風装置によれば、ハンガー部材は、水平ブレスに掛止されたブレス掛止部材に対して回動可能であるため、送風機の向きを任意に変えることができる。これにより、送風可能範囲を広くすることができる。
【0009】請求項5記載の送風装置によれば、ハンガー部材は、ブレス掛止部材に吊り下げ状に取着された状態で、送風機の重心が同ハンガー部材の垂直中心軸上に位置するため、送風機の傾きが抑制され、吊り下げ状態が安定する。
【0010】請求項6記載の送風機取付装置によれば、送風機を吊り下げることが可能な強度であれば良く、従来のスタンド型扇風機のスタンドのように倒れを防止するため頑丈で重く作る必要はない。従って、ハンガー部材、ブレス掛止部材及び送風機を含めた総重量は、従来のスタンド型扇風機に比較して軽くなり、持ち運びが容易になる。
【0011】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態について説明する。図1は、送風装置1をハウス2内の水平ブレス3に吊り下げた状態を示した斜視図である。一般に、ハウス2の内部は、特に夏季など高温多湿であり、作業者4にとっては過酷な環境になる。このような環境を改善するため、送風装置1をハウス2内の水平ブレス3に吊り下げ、送風装置1の扇風機5から作業者4に向けて風を送るものである。図2は送風装置1の側面図である。図2に示すように、送風装置1は、前記ハウス2内の水平ブレス3に掛止されるブレス掛止部材6を設け、ブレス掛止部材6は、上方から水平ブレス3に掛止する掛止片7と、この掛止片7と一体化された円筒状のカラー8とを有する。
【0012】一般に、ハウス2内の水平ブレス3は丸棒のものや角形のものがあるため、掛止片7は、丸棒状の水平ブレス3aに掛止される第1の掛止片7aと、角形の水平ブレス3bに掛止される第2の掛止片7bとが一体的に形成されている。
【0013】また、上記カラー8には軽量な丸パイプから成るハンガー部材9の上部が挿通される。このハンガー部材9は、上部9a及び中間部9bが垂直状に形成され、上部9aと中間部9bの間は傾斜部9cとなっており、下部9dは水平状に形成されている。そして、ハンガー部材9の下部9dには、前記扇風機5をボルト等で固定するための扇風機取付板10が取り付けられている。尚、扇風機取付板10は、扇風機5が扇風機取付板10に固定された場合に扇風機5の重心がハンガー部材9の吊り下げ中心軸の延長上に位置するように取り付けられる。
【0014】前記カラー8に挿通されたハンガー部材9の上部9aに、前記カラー8と同軸状にハンガーリング11が位置調節可能に固定される。このハンガーリング11には、ハンガー部材9に予めあけられた複数の孔9f(図4参照)のいずれかに挿通される蝶ボルト12が螺合されるタップ孔(図示せず)があけられている。そして、ハンガーリング11の固定位置が決まると、上記タップ孔に蝶ボルト12が螺合され、螺進され、上記孔9fのいずれか一つに挿通される。上記ハンガーリング11は、ハンガー部材9の位置調節可能範囲の最上部に固定された場合、即ち、ハンガーリング11がハンガー部材9の最上部に取り付けられた上限ピン9eに当接する位置に固定された場合、ハンガー部材9は最も低い位置に位置決めされ、扇風機5の位置が最も低くなる。反対にハンガーリング11が上記位置調節可能範囲の最下部に固定された場合、ハンガー部材9は最も高い位置に位置決めされ、扇風機5の位置が最も高くなる。
【0015】前記掛止片7に4個のタップ孔13a(図4参照)があけられており、前記第1の掛止片7aが丸棒状の水平ブレス3aに掛止された場合、上二つのタップ孔13aに二つの蝶ボルト13を螺合させ、螺進させると、当該水平ブレス3aに先端部が圧接されるため、この掛止状態が安定する。同様に、第2の掛止片7bが角形の水平ブレス3bに掛止された場合、下二つのタップ孔13aに二つの蝶ボルト13を螺合させ、螺進させると、当該水平ブレス3bに先端部が圧接されるため、この掛止状態が安定する。尚、各蝶ボルト13に螺合されたナット13bは、それぞれの蝶ボルト13の緩みを防止するものである。
【0016】前記カラー8に螺合された蝶ボルト14は、螺進された場合、先端部が前記ハンガー部材9の周面に当接し、ハンガー部材9の回動を阻止するものである。そしてナット14aは、蝶ボルト14の緩みを防止するものである。尚、この蝶ボルト14の先端部がハンガー部材9の周面に当接していない状態では、ハンガー部材9はカラー8に対して360度、回動可能である。
【0017】また、前記扇風機取付板10の下側に脚片15が取り付けられており、送風装置1を地面に置いて使用できるようにしている。
【0018】尚、図3は扇風機5を取り付けない状態の送風装置1の側面図、図4は図3の背面図、図5は扇風機取付板10の平面図である。
【0019】以上のように、送風装置1は、ブレス掛止部材6、ハンガー部材9、扇風機取付板10等の軽量な部材で構成され、これに扇風機5が取り付けられるものであるため、従来のスタンド型扇風機に比較して極めて軽量であり、持ち運びが容易である。
【0020】次に、送風装置1の作用について説明する。送風装置1を図2に示すように組み付けた状態で、図1に示すようにハウス2内の水平ブレス3にブレス掛止部材6の掛止片7を掛止すると、扇風機5は水平ブレス3に吊り下げられた状態になる。この状態で、扇風機5から作業者4に向けて送風するための扇風機5の適切な高さと向きとを決める。最初に、扇風機5の高さを決める。扇風機5の高さを決める場合、前述のように扇風機5が適切な高さになるハンガーリング11の固定位置を決める。ハンガーリング11をその位置に固定する場合、ハンガーリング11にあけられたタップ孔に蝶ボルト12を螺合し、螺進させてハンガー部材9にあけられた孔9fのいずれか一つに挿通する。
【0021】次に、扇風機5の適切な向きを決める。扇風機5の向きを決める場合、ハンガー部材9が自由に回動するように前記蝶ボルト14を緩める。そして扇風機5が作業者4の方向に向いた位置で蝶ボルト14を締めると、蝶ボルト14の先端部が前記ハンガー部材9の周面に当接し、ハンガー部材9の回動をロックする。そしてナット14aを締めて蝶ボルト14の緩みを防止する。
【0022】以上のように、扇風機5の高さと向きとを決めた状態で100ボルトの電源電圧が扇風機5に供給されると、扇風機5が駆動され、作業者4に送風される。複数の作業者が近くで作業している場合に扇風機5を、所謂、首振り動作させると、複数の作業者に対して順次、送風される。また、作業者4が作業の進行とともに作業位置を移動しても、前述のように扇風機5はハンガー部材9の回動により360度、回動されるため、扇風機5から必要な流量の送風が得られる範囲では送風装置1の位置を変えなくて済む。
【0023】また、前述のように、扇風機5が扇風機取付板10に固定された状態で扇風機5の重心がハンガー部材9の吊り下げ中心軸の延長上に位置しているため、送風装置1が水平ブレス3に吊り下げられた状態で、扇風機5は傾きが極めて少なく安定している。また、前述のように、扇風機取付板10の下側に脚片15を取り付けたため、送風装置1を地面に置いて使用することができる。また、送風機として扇風機5を用いたが、扇風機に限定されない。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、持ち運びが容易であり、ハウスの水平ブレスに吊り下げた状態で作業者に送風することができる。
【出願人】 【識別番号】390017422
【氏名又は名称】田中電機株式会社
【出願日】 平成11年6月11日(1999.6.11)
【代理人】 【識別番号】100064344
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 英彦 (外3名)
【公開番号】 特開2000−350522(P2000−350522A)
【公開日】 平成12年12月19日(2000.12.19)
【出願番号】 特願平11−165778