| 【発明の名称】 |
屋根や屋上等の傾斜面の緑化構造および緑化工法 |
| 【発明者】 |
【氏名】谷口 美津男
【氏名】駒走 裕之
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| 【要約】 |
【課題】簡易な施工で、かつ、安価な滑り防止部材を用いて屋根や屋上等の傾斜面を緑化できる屋根や屋上等の傾斜面の緑化構造および緑化工法を提供すること。
【解決手段】屋根や屋上等の傾斜面3を少なくとも厚層基材9の吹付けによって緑化するための緑化構造であって、前記傾斜面3に張りつけられた防水部材1と、この防水部材1の表面1aを厚層基材9が前記傾斜面3に沿って滑り落ちるのを防止するため防水部材1の表面1aに敷設された滑り防止部材6と、この滑り防止部材6を防水部材1上に固定するための固定部材11と、前記滑り防止部材6上に吹付けられた厚層基材9とを備え、更に、前記滑り防止部材6は、前記傾斜面3の傾斜方向に直角な各等高線に沿って上向き状態で所定長さに折り曲げ形成された折曲部7と、この折曲部7によって滑り落ちが防止される厚層基材9を保持する平坦部8とで構成されている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 屋根や屋上等の傾斜面を少なくとも厚層基材の吹付けによって緑化するための緑化構造であって、前記傾斜面に張りつけられた防水部材と、この防水部材の表面を厚層基材が前記傾斜面に沿って滑り落ちるのを防止するため防水部材の表面に敷設された滑り防止部材と、この滑り防止部材を防水部材上に固定するための固定部材と、前記滑り防止部材上に吹付けられた厚層基材とを備え、更に、前記滑り防止部材は、前記傾斜面の傾斜方向に直角な各等高線に沿って上向き状態で所定長さに折り曲げ形成された折曲部と、この折曲部によって滑り落ちが防止される厚層基材を保持する平坦部とで構成されていることを特徴とする屋根や屋上等の傾斜面の緑化構造。 【請求項2】 屋根や屋上等の傾斜面を少なくとも厚層基材の吹付けによって緑化するための緑化構造であって、前記傾斜面に張りつけられた防水部材と、この防水部材の表面を厚層基材が前記傾斜面に沿って滑り落ちるのを防止するため防水部材の表面に敷設された滑り防止部材と、この滑り防止部材を防水部材上に固定するための固定部材と、前記滑り防止部材上に吹付けられた厚層基材とを備え、更に、前記滑り防止部材は、前記傾斜面の傾斜方向に直角な各等高線に沿って上向き状態で所定長さに折り曲げ形成された折曲部と、この折曲部によって滑り落ちが防止される厚層基材を保持する平坦部とで構成される一方、前記固定部材に前記折曲部の安定性を保つための芯機能を持たせてあることを特徴とする屋根や屋上等の傾斜面の緑化構造。 【請求項3】 屋根や屋上等の傾斜面を少なくとも厚層基材の吹付けによって緑化するための緑化構造であって、前記傾斜面に張りつけられた防水部材と、この防水部材の表面を厚層基材が前記傾斜面に沿って滑り落ちるのを防止するため防水部材の表面に敷設された滑り防止部材と、この滑り防止部材を防水部材上に固定するための固定部材と、前記滑り防止部材上に吹付けられた厚層基材とを備え、更に、前記滑り防止部材は、前記傾斜面の傾斜方向に直角な各等高線に沿って上向き状態で所定長さに折り曲げ形成された折曲部と、この折曲部によって滑り落ちが防止される厚層基材を保持する平坦部とで構成される一方、前記折曲部に設けた縦長の隙間に前記折曲部の安定性を保つ芯材として薄手の板片を挿入してあることを特徴とする屋根や屋上等の傾斜面の緑化構造。 【請求項4】 屋根や屋上等の傾斜面を少なくとも厚層基材の吹付けによって緑化するための緑化構造であって、前記傾斜面に張りつけられた防水部材と、この防水部材の表面を厚層基材が前記傾斜面に沿って滑り落ちるのを防止するため防水部材の表面に敷設された滑り防止部材と、この滑り防止部材を防水部材上に固定するための固定部材と、前記滑り防止部材上に吹付けられた厚層基材とを備え、更に、前記滑り防止部材は、前記傾斜面の傾斜方向に直角な各等高線に沿って上向き状態で設けられた堰止め部と、この堰止め部によって滑り落ちが防止される厚層基材を保持する平坦部とで構成される一方、前記堰止め部として袋体の内部に肥料等を収容して形成された棒状体を用いてあることを特徴とする屋根や屋上等の傾斜面の緑化構造。 【請求項5】 屋根や屋上等の傾斜面を少なくとも厚層基材の吹付けによって緑化するための緑化構造であって、前記傾斜面に張りつけられた防水部材と、この防水部材の表面を厚層基材が前記傾斜面に沿って滑り落ちるのを防止するため防水部材の表面に敷設された滑り防止部材と、この滑り防止部材上に吹付けられた厚層基材とを備え、更に、前記滑り防止部材は、前記傾斜面の傾斜方向に直角な各等高線に沿って上向き状態で設けられた堰止め部と、この堰止め部によって滑り落ちが防止される厚層基材を保持する平坦部とで構成されていることを特徴とする屋根や屋上等の傾斜面の緑化構造。 【請求項6】 屋根や屋上等の傾斜面に防水部材を張りつけ、この防水部材の表面に、厚層基材が前記傾斜面に沿って滑り落ちるのを防止するための滑り防止部材を固定部材を用いて敷設した後、前記滑り防止部材上に少なくとも厚層基材を吹付けて屋根や屋上等の傾斜面を緑化するにあたり、防水部材の表面に、前記傾斜面の傾斜方向に直角な各等高線に沿って上向き状態で所定長さに折り曲げ形成された折曲部と、この折曲部によって滑り落ちが防止される厚層基材を保持する平坦部とを有する状態で前記滑り防止部材を敷設するようにしたことを特徴とする屋根や屋上等の傾斜面の緑化工法。 【請求項7】 前記固定部材に前記折曲部の安定性を保つための芯機能を持たせてある請求項6に記載の屋根や屋上等の傾斜面の緑化工法。 【請求項8】 前記折曲部に設けた縦長の隙間に前記折曲部の安定性を保つ芯材として薄手の板片を挿入してある請求項6に記載の屋根や屋上等の傾斜面の緑化工法。 【請求項9】 屋根や屋上等の傾斜面に防水部材を張りつけ、この防水部材の表面に、厚層基材が前記傾斜面に沿って滑り落ちるのを防止するための滑り防止部材を敷設した後、前記滑り防止部材上に少なくとも厚層基材を吹付けて屋根や屋上等の傾斜面を緑化するにあたり、防水部材の表面に、前記傾斜面の傾斜方向に直角な各等高線に沿って上向き状態で設けられた堰止め部と、この堰止め部によって滑り落ちが防止される厚層基材を保持する平坦部とを有する状態で前記滑り防止部材を敷設するようにしたことを特徴とする屋根や屋上等の傾斜面の緑化工法。 【請求項10】 前記堰止め部として袋体の内部に肥料等を収容して形成された棒状体を用いてある請求項9に記載の屋根や屋上等の傾斜面の緑化工法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、屋根や屋上等の傾斜面の緑化構造および緑化工法に関する。 【0002】 【従来の技術および発明が解決しようとする課題】例えば特開平9−184141号公報には、産業廃棄物処分場における勾配の大きな傾斜面に例えば防水シートを敷設して防水シート表面を緑化する際、緑化に必要な厚層基材が前記法面や傾斜面に沿って滑り落ちるのを防止するため前記防水シート表面に敷設する滑り防止部材としてヘチマ構造からなる網状マットが使用されているが、特殊な構造のため高価であった。また、前記防水シートを利用して屋根や屋上の傾斜面を緑化する構造および緑化工法はなかった。 【0003】この発明は、上述の事柄に基づいてなされたもので、簡易な施工で、かつ、安価な滑り防止部材を用いて屋根や屋上等の傾斜面を緑化できる屋根や屋上等の傾斜面の緑化構造および緑化工法を提供することを目的としている。 【0004】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、第1発明(請求項1)は、屋根や屋上等の傾斜面を少なくとも厚層基材の吹付けによって緑化するための緑化構造であって、前記傾斜面に張りつけられた防水部材と、この防水部材の表面を厚層基材が前記傾斜面に沿って滑り落ちるのを防止するため防水部材の表面に敷設された滑り防止部材と、この滑り防止部材を防水部材上に固定するための固定部材と、前記滑り防止部材上に吹付けられた厚層基材とを備え、更に、前記滑り防止部材は、前記傾斜面の傾斜方向に直角な各等高線に沿って上向き状態で所定長さに折り曲げ形成された折曲部と、この折曲部によって滑り落ちが防止される厚層基材を保持する平坦部とで構成されている(図1〜図4、図6参照)。 【0005】第2発明(請求項2)は、屋根や屋上等の傾斜面を少なくとも厚層基材の吹付けによって緑化するための緑化構造であって、前記傾斜面に張りつけられた防水部材と、この防水部材の表面を厚層基材が前記傾斜面に沿って滑り落ちるのを防止するため防水部材の表面に敷設された滑り防止部材と、この滑り防止部材を防水部材上に固定するための固定部材と、前記滑り防止部材上に吹付けられた厚層基材とを備え、更に、前記滑り防止部材は、前記傾斜面の傾斜方向に直角な各等高線に沿って上向き状態で所定長さに折り曲げ形成された折曲部と、この折曲部によって滑り落ちが防止される厚層基材を保持する平坦部とで構成される一方、前記固定部材に前記折曲部の安定性を保つための芯機能を持たせてある(図5、図8〜図11参照)。 【0006】第3発明(請求項3)は、屋根や屋上等の傾斜面を少なくとも厚層基材の吹付けによって緑化するための緑化構造であって、前記傾斜面に張りつけられた防水部材と、この防水部材の表面を厚層基材が前記傾斜面に沿って滑り落ちるのを防止するため防水部材の表面に敷設された滑り防止部材と、この滑り防止部材を防水部材上に固定するための固定部材と、前記滑り防止部材上に吹付けられた厚層基材とを備え、更に、前記滑り防止部材は、前記傾斜面の傾斜方向に直角な各等高線に沿って上向き状態で所定長さに折り曲げ形成された折曲部と、この折曲部によって滑り落ちが防止される厚層基材を保持する平坦部とで構成される一方、前記折曲部に設けた縦長の隙間に前記折曲部の安定性を保つ芯材として薄手の板片を挿入してある(図7参照)。 【0007】第4発明(請求項4)は、屋根や屋上等の傾斜面を少なくとも厚層基材の吹付けによって緑化するための緑化構造であって、前記傾斜面に張りつけられた防水部材と、この防水部材の表面を厚層基材が前記傾斜面に沿って滑り落ちるのを防止するため防水部材の表面に敷設された滑り防止部材と、この滑り防止部材を防水部材上に固定するための固定部材と、前記滑り防止部材上に吹付けられた厚層基材とを備え、更に、前記滑り防止部材は、前記傾斜面の傾斜方向に直角な各等高線に沿って上向き状態で設けられた堰止め部と、この堰止め部によって滑り落ちが防止される厚層基材を保持する平坦部とで構成される一方、前記堰止め部として袋体の内部に肥料等を収容して形成された棒状体を用いてある(図12参照)。 【0008】第5発明(請求項5)は、屋根や屋上等の傾斜面を少なくとも厚層基材の吹付けによって緑化するための緑化構造であって、前記傾斜面に張りつけられた防水部材と、この防水部材の表面を厚層基材が前記傾斜面に沿って滑り落ちるのを防止するため防水部材の表面に敷設された滑り防止部材と、この滑り防止部材上に吹付けられた厚層基材とを備え、更に、前記滑り防止部材は、前記傾斜面の傾斜方向に直角な各等高線に沿って上向き状態で設けられた堰止め部と、この堰止め部によって滑り落ちが防止される厚層基材を保持する平坦部とで構成されている(図12、図13〜図15参照)。 【0009】第6発明(請求項6)は、屋根や屋上等の傾斜面に防水部材を張りつけ、この防水部材の表面に、厚層基材が前記傾斜面に沿って滑り落ちるのを防止するための滑り防止部材を固定部材を用いて敷設した後、前記滑り防止部材上に少なくとも厚層基材を吹付けて屋根や屋上等の傾斜面を緑化するにあたり、防水部材の表面に、前記傾斜面の傾斜方向に直角な各等高線に沿って上向き状態で所定長さに折り曲げ形成された折曲部と、この折曲部によって滑り落ちが防止される厚層基材を保持する平坦部とを有する状態で前記滑り防止部材を敷設するようにしている。 【0010】第7発明(請求項9)は、屋根や屋上等の傾斜面に防水部材を張りつけ、この防水部材の表面に、厚層基材が前記傾斜面に沿って滑り落ちるのを防止するための滑り防止部材を敷設した後、前記滑り防止部材上に少なくとも厚層基材を吹付けて屋根や屋上等の傾斜面を緑化するにあたり、防水部材の表面に、前記傾斜面の傾斜方向に直角な各等高線に沿って上向き状態で設けられた堰止め部と、この堰止め部によって滑り落ちが防止される厚層基材を保持する平坦部とを有する状態で前記滑り防止部材を敷設するようにしている。なお、第1〜7発明において、「傾斜方向に直角な各等高線」における直角とは、90°は勿論のこと、それに近い角度、例えば鉛直等も含むことを意味する。これに関連して、前記「傾斜方向に直角な各等高線」における等高線とは、等高線に近いものも含むことを意味する。 【0011】 【発明の実施の形態】以下、この発明の好ましい実施例を、図を参照しながら説明する。 【0012】図1〜図4は、壁掛け用等として市販されているいるような形状のフック11(固定部材)を用いて滑り防止部材6を防水シート(防水部材の一例)1の表面1aに固定し、滑り防止部材6上に植生用の厚層基材9を介して生芝10を植生したこの発明の第1の実施形態を示す。 【0013】図1〜図4において、1は、塩化ビニルやポリエチレン製等の防水シートで、屋根板2の傾斜面3に張りつけられている。4は、屋根板2の架台で、傾斜面3の傾斜方向(棟・軒方向)(図1、図2に示すA方向)に直角な各等高線に沿って配置されている。5は樋で、軒側に設けられている。 【0014】6は、ジュート製のフェルト材やヤシネット、あるいは、不織布等よりなる厚さがF(0.5〜1.5cm)の厚手の滑り防止部材で、折曲部7と平坦部8で構成されている。折曲部7は、A方向に直角な各等高線に沿って上向き状態で所定長さLに折り曲げ形成されている。すなわち、前記折曲部7は、A方向に垂直なC方向に所定長さLだけ突出するよう部分的に折り曲げて形成されている。そして、折曲部7の形状が崩れるのを防止するため、折曲部7の内面7a,7aに形成される縦長の隙間23を無くすよう内面7a,7同士を接着剤で貼り付けたり、折曲部7の折曲部分23a,23a同士をホッチキス(商品名)の針や金属線材等で固定するのが好ましい。23bは貼り付け部分を示している。これにより、折曲部7の安定性を強固にできるとともに、前記所定長さLを確実に保持できる。なお、前記所定長さLは、3〜15cm程度で、後述する植生用の厚層基材9の厚さNと同等もしくはやや低い程度にするのが好ましい。また、A方向に沿って隣接する折曲部7間の間隔(貼り付け部分23b,23b間の間隔)Mは30〜100cm程度が好ましく、前記傾斜面3の傾斜の程度により適宜選定できる。例えば、緩勾配では間隔Mを広くとる。 【0015】9は、乾式あるいは湿式吹付法で吹付けられた厚さNの植生用厚層基材で、肥料、ピートモスやバーク等の有機繊維質材、あるいは、土壌改良材等よりなり、この実施形態では植生種子を含んでいない。その代わり、この実施形態では厚層基材9の上に生芝10を植生している。これにより、屋根板2の傾斜面3を緑化できる。 【0016】11は、壁掛け用等として市販されているような形状のフックで、防水シート1の表面1aに敷設する滑り防止部材6を前記表面1aに固定するものである。つまり、フック11は、滑り防止部材6の固定具として機能する。このフック11は、一方の面に接着剤12とこの接着剤12を覆う離型紙13を有する薄手の円板14と、この円板14の他方の面に立設された針(ピン)15よりなる。図4には、フック11の離型紙13を剥がし、接着剤12を露出させ、防水シート1の表面1aの所定位置Sに接着剤12を用いて各フック11を貼り付けてこれを防水シート1の表面1aに固定させることが示されている。更に、フック11は、防水シート1の表面1aに分散して配置される。続いて、折曲部7と平坦部8とを有する状態で滑り防止部材6を防水シート1の表面1aに押しつけることにより、防水シート1の表面1aに分散して配置されているフック11の針15それぞれが滑り防止部材6の下面mに対して略垂直に突き刺さる。これにより、図2に示す状態で、防水シート1表面1aに滑り防止部材6を固定でき、滑り防止部材6が下方へ片寄ったり皺が発生したりするのを回避できる。 【0017】この場合、折曲部7ではなく平坦部8に針15を突き刺すのが好ましい。また、フック11の高さHは、円板14の厚みと針15の長さをあわせたもので、滑り防止部材6の固定時(図2参照)に、針先端15aが滑り防止部材6の上面nと面一か、あるいは、極小長さGだけ上面nから突出する程度に設定されるのが好ましい。なお、離型紙13を用いる方式以外に、フック11の防水シート1の表面1aへの固定に、接着剤により直接接着する方式を採用してもよい。 【0018】而して、屋根板2の傾斜面3に防水シート1を張りつけ、この防水シート1の表面1aに複数個のフック11を分散して貼り付けて配置し、続いて、滑り防止部材6を防水シート1の表面1aに押しつけて滑り防止部材6をフック11で防水シート1に固定・敷設し、その後、滑り防止部材6上に厚層基材9を吹付け、更に、厚層基材9の上に芝張り工にて生芝を植生する。すなわち、厚層基材9の上に生芝10を張り付ける。これにより、屋根板2の傾斜面3を緑化できる。 【0019】このように、滑り防止部材6に形成された折曲部7によって厚層基材9が傾斜面3に沿って滑り落ちるのを防止でき、確実に緑化できる。 【0020】また、従来のヘチマ構造からなる網状マットのように特殊な構造を有し、かつ、高価(約700円/m2 )な滑り防止部材を用いる必要が無い。 【0021】更に、滑り防止部材6の固定具としてのフック11を防水シート1に貼り付けるため、滑り防止部材6の防水シート1への敷設作業を簡易に行える。しかも、この作業中に、屋根板2を加工したり痛めることはない。 【0022】図5は、滑り防止部材6の固定具20を横片21と縦片22より構成し、横片21を防水シート1に貼り付けるとともに、縦片22を防水シート1側から滑り防止部材6の折曲部7に設けた縦長の隙間23に挿入し、更に、縦片22を縦長の隙間23に挿入した状態で、紙綴器としての例えばホッチキス(商品名)を用いて縦片22を折曲部7に固定するようにしたこの発明の第2の実施形態を示す。なお、図5において、図1〜図4に示した符号と同一のものは、同一または相当物とする。 【0023】図5において、24は、ホッチキス(商品名)の針である。この実施形態では、固定具20を滑り防止部材6の折曲部7に予め取り付けることができ、滑り防止部材6への固定具20の屋根板2上での取り付け作業を省くことができ、その分施工を更に簡易にできる。この場合、板状の固定具20に折曲部7の安定性を保つための芯機能を持たせているので、折曲部7の長さLを所定長さに確実に保持できるとともに、折曲部7の形状が崩れるのを確実に防止できる利点を有する。固定具20の材料として、板状の金属、プラスチック、ゴム、木材、段ボール、厚紙等が使用でき、望ましくは、段ボール、厚紙、木材等の吸水して保水性のあるものがより好ましい。こうすると、厚層基材9の保水性を高めることができる。この場合も、離型紙13を用いる方式以外に、フック11の防水シート1の表面1aへの固定に、接着剤により直接接着する方式を採用してもよい。 【0024】図6は、吹付けによる厚層基材9のA方向における端末から厚層基材9が脱漏、流失するのを防止するために厚層基材9の棟側の端部(図示せず)、軒側の端部9eを滑り防止部材6の両端部に連接したネット6eでくるむ(覆う)ように構成したこの発明の第3の実施形態を示す。なお、図6において、図1〜図5に示した符号と同一のものは、同一または相当物とする。 【0025】この実施形態では、前記マット6の、厚層基材9の棟側の端部(図示せず)および軒側の端部9eに対応する両端部に20〜50cmの長さのネット6eを予め連接しておき、このネット6eで前記端部9eをくるむ処理を行う。なお、図6は、厚層基材9の軒側の端部9eをネット6eでくるんだ状態を示している。 【0026】而して、厚層基材9の上に生芝10を張り付けるとともに、棟側に折り返された前記ネット6eを生芝10および厚層基材9間に巻き込んで厚層基材9の前記端部9eをくるみ厚層基材9の端部9eから厚層基材9が脱漏、流失するのを防止する処理を施す。なお、11aは、ネット6e固定用のフックである。 【0027】このように滑り防止部材6の両端部に20〜50cmの長さのネット6eを連接しておけば、滑り防止部材6が、植物の芽および根の通過不能な、例えば不織布状のマットの場合、後述する図7に示すように、植生種子31を厚層基材9の上に載せた状態で植生を行うときに厚層基材9の端部まで植物が生育できる点で有効である。 【0028】図7は、厚層基材9の上に生芝10を植生する代わりに、薄手の水解性シート30に予め植生種子31を例えばポリビニルアルコールよりなる水溶性糊材で付着させておき、植生種子31を厚層基材9の上に載せた状態で植生を行うようにしたこの発明の第4の実施形態を示す。なお、図7において、図1〜図6に示した符号と同一のものは、同一または相当物とする。 【0029】この場合、水解性シート30に植生種子31だけではなく、肥料土壌改良材等も水溶性糊材で付着させておくこともできる。なお、前述したように、滑り防止部材6が、植物の芽および根の通過不能な、例えば不織布状のマットの場合でも、滑り防止部材6の両端部に連接された20〜50cmの長さのネットで厚層基材9の両端部をくるむ処理を行うので、厚層基材9の両端部から厚層基材9が脱漏、流失するのを防止できるとともに、厚層基材9の両端部まで植物が生育できる。 【0030】なお、上記各実施形態では、厚層基材9の上に生芝10や水解性シート30に付着した植生種子31を植生していたが、この発明は、厚層基材9として、肥料、ピートモスやバーク等の有機繊維質材、あるいは、土壌改良材等の他に植生種子を含むことも可能である。この場合は、水解性シート30に付着した植生種子31や生芝10の植生を不要にできる。 【0031】そして、植生種子31や生芝10を用いる代わりに、厚層基材9に植生種子を入れる場合でも、滑り防止部材の両端部に20〜50cmの長さのネットを連接しておけば、滑り防止部材が、植物の芽および根の通過不能な、例えば不織布状のマットの場合に厚層基材9の端部まで植物が生育できる点で有効である。 【0032】また、滑り防止部材6の固定具11,20を併用してもよい。このようにすれば、防水シート1の表面1aに滑り防止部材6を強固に固定でき、滑り防止部材6が下方へ片寄ったり皺が発生したりするのを確実に回避できる。 【0033】更に、厚層基材9の上に植生する植物として、セダム(マンネングサ類)のような乾燥に強い植物を選択すると以下の利点がある。(1)厚層基材9の厚さNを比較的薄くできるので、省資源化に貢献できる。(2)灌漑設備の小型化や、灌水間隔を長くでき、場合によってはまったく灌水を不要とすることができ、省エネルギー化に貢献できる。 【0034】図8は、前記折曲部7の縦長の隙間23に折曲部7の安定性を保つ芯材として薄手の板片32を挿入したこの発明の第5の実施形態を示す。なお、図8において、図1〜図7に示した符号と同一のものは、同一または相当物とする。 【0035】この場合、板片32の材料として、板状の金属、プラスチック、ゴム、木材、段ボール、厚紙等が使用でき、望ましくは、段ボール、厚紙、木材等の吸水して保水性のあるものがより好ましい。こうすると、厚層基材9の保水性を高めることができる。そして、ジュート製のフェルト材やヤシネット、あるいは、不織布等よりなる厚さがFの厚手の滑り防止部材6をフック11で防水シート1の表面1aに固定するとともに、折曲部7の安定性を良くするために折曲部7の隙間23に板片32を収容している。 【0036】図9、図10は、ジュート製のフェルト材やヤシネットよりなる厚さがFの厚手の滑り防止部材6を防水部材1上に固定するための固定部材34に折曲部7の安定性を保つための芯機能を持たせたこの発明の第6の実施形態を示す。なお、図9、図10において、図1〜図8に示した符号と同一のものは、同一または相当物とする。 【0037】前記固定部材34は、縦断面L字型で、薄手の縦片40および薄手の横片41で構成される複数の折り曲げ片35,35,35よりなり、折り曲げ片35,35間に切欠部36を有する。この固定部材34の材料も、板状の金属、プラスチック、ゴム、木材、段ボール、厚紙等が使用でき、望ましくは、段ボール、厚紙、木材等の吸水して保水性のあるものがより好ましい。こうすると、厚層基盤の保水性を高めることができる。そして、縦片40および横片41は直角に折り曲げられている。この折り曲げ片35の横片41は、一方の面に接着剤12とこの接着剤12を覆う離型紙13を有する。そして、縦片40と横片41の境である折り曲げ部42に沿う形で縦片40側に複数の切欠孔44,44および切欠片45,45が設けられる。図10(B)には、切欠片45,45を切欠孔44,44から矢印a方向に開くことにより、切欠片45,45を縦片40に対して互いに反対側に位置させることと、縦片40の離型紙13を剥がし、接着剤12を露出させることが示されている。また、図9、図10(A)には、防水シート1の表面1aの所定位置で傾斜面3の傾斜方向に直角な各等高線に沿う状態で前記接着剤12を用いて固定部材34を貼り付けてこれを防水シート1の表面1aに固定させるとともに、縦片40を防水シート1側から滑り防止部材6の折曲部7に設けた縦長の隙間23に挿入し、更に、縦片40を前記隙間23に挿入した状態で、紙綴器としての例えばホッチキス(商品名)を用いて縦片40を折曲部7に固定することが示されている。なお、離型紙13を用いる方式以外に、フック11の防水シート1の表面1aへの固定に、接着剤により直接接着する方式を採用してもよい。 【0038】上記第6の実施形態では、折曲部7を傾斜面3に対して直角に、つまり、折曲部7の芯材としての縦片40を横片41に対して直角に立ち上がらせたものを示したが、図11は、縦片40を地面46に対して鉛直に立ち上がらせるように構成したこの発明の第7の実施形態を示す。なお、図11において、図1〜図10に示した符号と同一のものは、同一または相当物とする。 【0039】図11において、47は地面の水平面46に鉛直な鉛直面で、この鉛直面47上において縦片40を立ち上がらせている。そのため、切欠片45a,45bのうち、傾斜面下側に位置させる切欠片45aを傾斜面上側に位置させる切欠片45bよりも大きく形成してある。 【0040】図12は、ジュート製のフェルト材やヤシネット、あるいは、不織布等よりなる厚さがFの厚手の滑り防止部材6を用いる代わりに、粗目のネットを滑り防止部材60として用い、固定部材34に滑り防止部材60の折曲部70の安定性を保つための芯機能を持たせてあるこの発明の第8の実施形態を示す。なお、図12において、図1〜図11に示した符号と同一のものは、同一または相当物とする。 【0041】この場合、縦片40を折曲部70の隙間71に挿入した状態で、紙綴器としての例えばホッチキス(商品名)を用いて縦片40を折曲部70に固定できる。 【0042】図13は、吹付けによる厚層基材9の端末から厚層基材9が脱漏、流失するのを防止するために厚層基材9の棟側の端部(図示せず)、軒側の端部9eを植物の芽および根の通過可能なネット60aでくるむ(覆う)ように構成したこの発明の第9の実施形態を示す。なお、図13において、図1〜図12に示した符号と同一のものは、同一または相当物とする。 【0043】この実施形態では、上記第8の実施形態で用いた滑り防止部材60よりも両端部が棟・軒方向に20〜50cm程長めの滑り防止部材60を使用し、この両端部で厚層基材9の両端部をくるむ処理を行う。なお、図13は、厚層基材9の軒側の端部9eを滑り防止部材60の端部60aでくるんだ状態を示している。 【0044】而して、厚層基材9の上に生芝10を張り付けるとともに、滑り防止部材60の前記端部60aを棟側に折り返して生芝10および厚層基材9間に巻き込んで厚層基材9の前記端部9eをくるみ、厚層基材9の端部9eから厚層基材9が脱漏、流失するのを防止する処理を施す。 【0045】図14は、ジュート製のフェルト材やヤシネット、あるいは、不織布等よりなる厚さがFの厚手の滑り防止部材6を用いる代わりに、粗目のネットを滑り防止部材60として用い、傾斜面3の傾斜方向に直角な各等高線に沿って上向き状態で堰止め部73を設け、この堰止め部73によって厚層基材9の滑り落ちを防止するとともに、堰止め部73として袋体73aの内部に肥料73b等を収容して形成された棒状体を用い、更に、固定部材34で滑り防止部材60を固定するようにしたこの発明の第10の実施形態を示す。なお、図14において、図1〜図13に示した符号と同一のものは、同一または相当物とする。 【0046】図14において、袋体73aは例えば腐食性材料よりなり、この袋体73aには、保水性基材、肥料等が収容されている。前記保水性基材としては、高吸水性ポリマー、バーミュキライト、ピートモス等を挙げることができ、前記肥料としては、速効性の化学肥料、遅効性の樹脂コーティング肥料等が挙げられる。 【0047】前記固定部材34は、例えば上下2段の水平溝80を有し、厚層基材9を吹き付けるときのマーカーとしても機能する。この固定部材34の材料も、板状の金属、プラスチック、ゴム、木材、段ボール、厚紙等が使用でき、望ましくは、段ボール、厚紙、木材等の吸水して保水性のあるものがより好ましい。こうすると、厚層基材9の保水性を高めることができる。なお、滑り防止部材60の設置の仕方の一例が図14(B)に示されている。すなわち、前記棒状体(堰止め部)73を,粗目のネット60に形成した袋状部分72に予め収容しておき、これを現場で設置すれば、現場での設置作業の手間が省ける。 【0048】この場合でも、厚層基材9が脱漏、流失するのを防止する処理が施されている。 【0049】図15は、粗目のネットを滑り防止部材60として用い、前記堰止め部73を接着剤90を介して防水シート1に設置したこの発明の第11の実施形態を示す。なお、図15において、図1〜図14に示した符号と同一のものは、同一または相当物とする。 【0050】図15において、90は、堰止め部73の底部分に設けた接着剤である。この接着剤90を介して防水シート1に堰止め部73を設置した後、滑り防止部材60を敷設し、続いて、厚層基材9を吹き付ける。 【0051】図16は、粗目のネットを滑り防止部材60として用い、ひも、針等の固定手段84で粗目のネット60に形成した袋状部分72に棒状体(堰止め部)73を収容したこの発明の第12の実施形態を示す。なお、図16において、図1〜図15に示した符号と同一のものは、同一または相当物とする。この場合でも、厚層基材9が脱漏、流失するのを防止する処理が施されている。 【0052】図17は、粗目のネットを滑り防止部材60として用い、このネット60とは別のネットを用いて袋状部分92を形成し、この袋状部分92に棒状体(堰止め部)73を収容し、更に、袋状部分92および滑り防止部材60同士を針等の固定手段95で接続したこの発明の第13の実施形態を示す。なお、図17において、図1〜図16に示した符号と同一のものは、同一または相当物とする。この場合でも、厚層基材9が脱漏、流失するのを防止する処理が施されている。 【0053】なお、上記第1〜13の実施形態では防水部材として、前記防水シート1を用いたものを示したが、防水シート1に代えて、ゴムやアスファルト、その他プラスチック塗膜等で防水処理された基盤を防水部材として用いてもよい。 【0054】 【発明の効果】以上説明したようにこの発明では、厚層基材の滑りを防止し確実に緑化を行える。 【0055】また、従来のヘチマ構造からなる網状マットのように特殊な構造を有し、かつ、高価(約700円/m2 )な滑り防止部材を用いる必要が無い。 【0056】更に、滑り防止部材を固定具を介して、あるいは、直接防水シートに敷設するため、滑り防止部材の防水シートへの施工が簡易であり、施工中に、板屋根の傾斜面や屋上の傾斜面等を加工したり痛めることはない。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000231431 【氏名又は名称】日本植生株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年6月9日(1999.6.9) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100074273 【弁理士】 【氏名又は名称】藤本 英夫
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| 【公開番号】 |
特開2000−350515(P2000−350515A) |
| 【公開日】 |
平成12年12月19日(2000.12.19) |
| 【出願番号】 |
特願平11−162497 |
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