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【発明の名称】 盆栽樹形矯正具
【発明者】 【氏名】山崎 功

【要約】 【課題】矯正すべき幹や枝を矯正位置に引張状態で保持することができ、熟練を要することなく、各種の樹形矯正作業を容易に行うことができ、盆栽の幹の根元を痛めることもなくなると共に樹形矯正の作業性を高めることができる。

【解決手段】筒状本体1内に引張螺杆2を回止状態で進退自在に配設し、該筒状本体の先端部に引込口4を形成すると共に該引張螺杆の先端部に盆栽の幹や枝等に掛架された矯正用の針金の途中に引掛可能な引掛部5を突設し、該引張螺杆の基端部に螺着可能な回動ナット6を該筒状本体に回動可能及び移動不能に配設し、引込口を介して引き込まれた該針金Wのループ内に挿通される捻り杆10を挿脱自在に設けてなる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 筒状本体内に引張螺杆を回止状態で進退自在に配設し、該筒状本体の先端部に引込口を形成すると共に該引張螺杆の先端部に盆栽の幹や枝等に掛架された矯正用の針金の途中に引掛可能な引掛部を突設し、該引張螺杆の基端部に螺着可能な回動ナットを該筒状本体に回動可能及び移動不能に配設し、該筒状本体の先端部に挿通穴を形成し、該挿通穴に該引掛部により該引込口を介して引き込まれた該針金のループ内に挿通される捻り杆を挿脱自在に設けて構成したことを特徴とする盆栽樹形矯正具。
【請求項2】 上記引込口の内周面を弧状面に形成してなる請求項1記載の盆栽樹形矯正具。
【請求項3】 上記筒状本体の外面を角形状に形成してなる請求項1又は2記載の盆栽樹形矯正具。
【請求項4】 上記筒状本体を四角筒状に形成し、該筒状本体の四角形状内面に対して回止状態で摺動自在な四角板状の回止部材を引張螺杆に固着してなる請求項1又は2記載の盆栽樹形矯正具。
【請求項5】 上記捻り杆に上記筒状本体の外面に係合可能な係合杆を略U状に延長形成してなる請求項1、2、3又は4記載の盆栽樹形矯正具。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は例えば盆栽の幹や枝模様の矯正に用いられる盆栽樹形矯正具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の盆栽樹形矯正に際しては、針金、テコ及びジャッキからなる矯正具を用い、適宜添え木を施しつつ、枝角度直し、芯立て、枝さげ、幹直し等の各種の樹形矯正作業を行うようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記テコ及びジャッキを用いた矯正作業にあっては、作業が厄介であって、熟練を要することがあると共に、盆栽鉢自体を矯正具の担部材として使用することがあり、このため盆栽の幹の根元を痛めることがあるという不都合を有している。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような不都合を解決することを目的とするもので、本発明のうちで、請求項1記載の発明は、筒状本体内に引張螺杆を回止状態で進退自在に配設し、該筒状本体の先端部に引込口を形成すると共に該引張螺杆の先端部に盆栽の幹や枝等に掛架された矯正用の針金の途中に引掛可能な引掛部を突設し、該引張螺杆の基端部に螺着可能な回動ナットを該筒状本体に回動可能及び移動不能に配設し、該筒状本体の先端部に挿通穴を形成し、該挿通穴に該引掛部により該引込口を介して引き込まれた該針金のループ内に挿通される捻り杆を挿脱自在に設けて構成したことを特徴とする盆栽樹形矯正具にある。
【0005】又、請求項2記載の発明は、上記引込口の内周面を弧状面に形成してなることを特徴とするものであり、又、請求項3記載の発明は、上記筒状本体の外面を角形状に形成してなることを特徴とするものであり、又、請求項4記載の発明は、上記筒状本体を四角筒状に形成し、該筒状本体の四角形状内面に対して回止状態で摺動自在な四角板状の回止部材を引張螺杆に固着してなることを特徴とするものであり、又、請求項5記載の発明は、上記捻り杆に上記筒状本体の外面に係合可能な係合杆を略U状に延長形成してなることを特徴とするものである。
【0006】
【発明の実施の形態】図1乃至図11は本発明の実施の形態例を示し、1は筒状本体であって、この場合、四角筒1aの先端部に前蓋板1bを固着すると共に基端部に後蓋板1cを固着して外面を四角筒形状に形成している。
【0007】2は引張螺杆であって、この場合、引張螺杆2の先端部に四角板状の回止部材3を固着し、筒状本体1内に筒状本体1の四角形状内面に対して回止部材3を摺動自在に設けて引張螺杆2を回止状態で進退自在に設けて構成している。
【0008】この筒状本体1の先端部の前蓋板1bに引込口4を形成し、この引込口4の内周面を弧状面4aに形成し、引張螺杆2の先端部に盆栽の幹や枝などに掛架された矯正用の針金Wの途中に引掛可能な鉤状の引掛部5を固着突設して構成している。
【0009】6は回動ナットであって、上記引張螺杆2の基端部に螺着され、この場合、筒状本体1の後蓋板1cに支持穴7を形成し、ナット体6に軸部6aを形成し、軸部6aに平座金8を挿通して軸部6aを支持穴7に挿通し、軸部6aの先端部にリング板6bを固着し、これにより回動ナット6を筒状本体1に回動可能及び移動不能に設けて構成している。
【0010】9は挿通穴、10は捻り杆であって、挿通穴9は筒状本体1の四角筒1aの先端部に貫通形成され、捻り杆10は挿通穴9に上記引掛部5により引込口4を介して引き込まれた針金WのループR内に挿脱自在に挿通され、この場合、上記捻り杆10に上記筒状本体1の外面に係合可能な係合杆10aを略U状に延長形成して構成している。
【0011】この実施の形態例は上記構成であるから、例えば、図9乃至図11の如く、適宜な添木Mや樹皮に巻く麻布等を用いて矯正すべき幹や枝等の間に針金Wを架け渡し、この架け渡された針金Wの途中に、図3の如く、引張螺杆2の先端部の引掛部5を引き掛け、筒状本体1に対して回動ナット6を回動すると、引張螺杆2は筒状本体1に対して回止状態で進退自在に設けられているので、引張螺杆1は後退引き込み動作して、図4の如く、針金Wを引込口4を介して引き込み、この針金Wの引き込みにより矯正すべき幹や枝が引っ張られ、矯正すべき位置まで針金Wを引き込んだ状態で、回動ナット6の回動を止め、そして、図7の如く、捻り杆10を対向する挿通穴9・9に挿通し、捻り杆10を引掛部5により引込口4を介して引き込まれた針金WのループR内に挿通位置させ、挿通後に、随時、回動ナット6を逆回動して引張螺杆2を前進戻り動作させて捻りに伴う針金Wの捻り長さ分を与えつつ筒状本体1を回動することにより、針金Wを捻ることができ、数回の捻り部分W1を形成したのち、捻り杆10を挿通穴9・9から抜き取り、回動ナット6を更に逆回動して引張螺杆2を前進戻り動作させ、これにより引掛部5は引込口4から突出し、引掛部5から針金Wを外すことにより、図8の如く、針金Wは自己の塑性変形により形状を保持し、したがって、矯正すべき幹や枝を矯正位置に引張状態で保持することができ、これにより図9の芯立て作業、図10の枝さげ作業、図11の幹直し作業等の各種の樹形矯正作業を容易に行うことができる。
【0012】したがって、矯正すべき幹や枝等の間に掛架された針金Wの途中に引掛部5を引き掛け、筒状本体1に対して回動ナット6を回動して引張螺杆1を引き込み動作させて針金Wを引込口4を介して筒状本体1内に引き込み、針金Wの引き込みにより矯正すべき幹や枝が引っ張られ、矯正すべき位置まで針金を引き込んだら、捻り杆10を挿通穴9・9に挿通したのち、捻り杆10を引掛部5により引き込まれた針金WのループR内に挿通位置させ、随時、回動ナット6を逆回動して引張螺杆2を前進戻り動作させて捻りに伴う針金Wの捻り長さ分を与えつつ筒状本体1を回動することにより、針金Wを捻ることができ、針金Wの自己塑性変形により引張状態が保持され、矯正すべき幹や枝を矯正位置に引張状態で保持することができ、熟練を要することなく、各種の樹形矯正作業を容易に行うことができ、盆栽の幹の根元を痛めることもなくなると共に樹形矯正の作業性を高めることができる。
【0013】この場合、上記引込口4の内周面を弧状面4aに形成しているから、引込口4を介して筒状本体1内に引き込まれる針金Wの表面の損傷を防ぐことができ、又、この場合、上記筒状本体1の外面を角形状に形成しているから、筒状本体1を廻す際に外面にスパナ工具等を引き掛けることができ、又、この場合、上記筒状本体1を四角筒状に形成し、筒状本体1の四角形状内面に対して回止状態で摺動自在な四角板状の回止部材3を引張螺杆2に固着しているから、引張螺杆1の回止及び移動構造を簡素化することができ、又、この場合、上記捻り杆10に上記筒状本体1の外面に係合可能な係合杆10aを略U状に延長形成しているから、捻り杆10が上記筒状本体1から抜け落ちることを抑制することができ、それだけ使用の快適性を高めることができる。
【0014】尚、本発明は上記実施の形態例に限らず、筒状本体1、引張螺杆2の構造や回止構造、形態や大きさ等は適宜変更して設計されるものである。
【0015】
【発明の効果】本発明は上述の如く、請求項1記載の発明にあっては、矯正すべき幹や枝等の間に掛架された針金の途中に引掛部を引き掛け、筒状本体に対して回動ナットを回動して引張螺杆を引き込み動作させて針金を引込口を介して筒状本体内に引き込み、針金の引き込みにより矯正すべき幹や枝が引っ張られ、矯正すべき位置まで針金を引き込んだら、捻り杆を挿通穴に挿通したのち、捻り杆を引掛部により引き込まれた針金のループ内に挿通位置させ、筒状本体を回動することにより、針金を捻ることができ、針金の自己塑性変形により引張状態が保持され、矯正すべき幹や枝を矯正位置に引張状態で保持することができ、熟練を要することなく、各種の樹形矯正作業を容易に行うことができ、盆栽の幹の根元を痛めることもなくなると共に樹形矯正の作業性を高めることができる。
【0016】又、請求項2記載の発明にあっては、上記引込口の内周面を弧状面に形成しているから、引込口を介して筒状本体内に引き込まれる針金の表面の損傷を防ぐことができ、又、請求項3記載の発明にあっては、上記筒状本体の外面を角形状に形成しているから、筒状本体を廻す際に外面にスパナ工具等を引き掛けることができ、又、請求項4記載の発明にあっては、上記筒状本体を四角筒状に形成し、筒状本体の四角形状内面に対して回止状態で摺動自在な四角板状の回止部材を引張螺杆に固着しているから、引張螺杆の回止及び移動構造を簡素化することができ、又、請求項5記載の発明にあっては、上記捻り杆に上記筒状本体の外面に係合可能な係合杆を略U状に延長形成しているから、捻り杆が上記筒状本体から抜け落ちることを抑制することができ、使用の快適性を高めることができる。
【0017】以上所期の目的を充分達成することができる。
【出願人】 【識別番号】593010833
【氏名又は名称】山崎 功
【出願日】 平成11年4月27日(1999.4.27)
【代理人】 【識別番号】100092691
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 勇治
【公開番号】 特開2000−308419(P2000−308419A)
【公開日】 平成12年11月7日(2000.11.7)
【出願番号】 特願平11−120394