| 【発明の名称】 |
擁壁用ブロック |
| 【発明者】 |
【氏名】平野 三十四
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| 【要約】 |
【課題】軽量であり焼結しなくとも焼結したような外観を呈する擁壁用ブロックを提供すること。
【解決手段】突起71を形成した天板53と、同天板53が装着されるレンガ本体52を有している。レンガ本体52は側壁55と底板57とを有し、底板57中央には開口部59が形成されている。開口部59周縁には立ち上がり部61が立設されている。天板53をレンガ本体52に装着すると外観上略直方体形状のレンガ51が構成される。このレンガ51を上下方向或いは横方向に連続的に隣接させて配置し壁体を形成するようにした。上下方向に配置する場合には突起71が立ち上がり部61に嵌合されて保持されるため、モルタルを打つ必要はない。また、素材として廃棄されたプラスチックを使用するためエコロジカルな商品となる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 上下方向或いは横方向に連続的に隣接させて配置し壁体を形成するようにした擁壁用ブロックにおいて、上下に積載した場合に互いに面接触する上面と下面とが形成された本体と、同本体上面に所定間隔で直列状に形成された複数の突起と、同本体裏面に形成された同複数の突起を嵌合させるための凹部とを有し、プラスチックをブロック用土の連結材料として用い焼結処理を施さずに成型した擁壁用ブロック。 【請求項2】 上下方向或いは横方向に連続的に隣接させて配置し壁体を形成するようにした擁壁用ブロックにおいて、天板と、同天板上面に形成された所定間隔で直列状に配置された複数の突起と、同天板周縁から下方に向かって延出された板状枠体と、同天板裏面に下方に向かって形成され前記板状枠体に包囲された対向する一対の下垂部とを有し、プラスチックをブロック用土の連結材料として用い焼結処理を施さずにこれら天板、突起、板状枠体及び下垂部を成型するとともに、前記下垂部の下端面位置を同板状枠体の下端面位置と同じかそれよりも上方に配置させ、同下垂部の間にそれより下方に配置された前記複数の突起を嵌合可能としたことを特徴とする擁壁用ブロック。 【請求項3】 上下方向或いは横方向に連続的に隣接させて配置し壁体を形成するようにした擁壁用ブロックにおいて、天板と、同天板上面に形成された所定間隔で直列状に配置された複数の突起と、同天板周縁から下方に向かって延出された板状枠体と、同天板裏面方向に向かって立ち上がる対向する一対の立ち上がり部を形成した同板状枠体から延設された底板とを有し、プラスチックをブロック用土の連結材料として用い焼結処理を施さずにこれら天板、突起、板状枠体及び底板を成型するとともに、前記立ち上がり部の間にそれより下方に配置された前記複数の突起を嵌合可能としたことを特徴とする擁壁用ブロック。 【請求項4】 前記天板を前記板状枠体に対して着脱可能としたことを特徴とする請求項2又は3に記載の擁壁用ブロック。 【請求項5】 前記突起の外周には係合突部を設け、同係合突部を同突起の前記凹部への進入により同凹部壁面と互いに干渉させるとともに、干渉量が増大するとその干渉量の増大に伴い同突起と同凹部壁面とを両者間に生ずる弾性力に基づいてたわむようにし、干渉量が減少するとその干渉量の減少に伴い復帰して凹部壁面に形成した係合部と係合状態となるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の擁壁用ブロック。 【請求項6】 前記突起の外周には係合突部を設け、同係合突部を同突起の前記下垂部への進入により同下垂部側と互いに干渉させるとともに、干渉量が増大するとその干渉量の増大に伴い同下垂部と同突起との間に生ずる弾性力に基づいて同下垂部がたわむようにし、干渉量が減少すると、その干渉量の減少に伴い復帰して同下垂部に形成した係合部と同突起とが係合状態となるようにしたことを特徴とする請求項2又は4のいずれかに記載の擁壁用ブロック。 【請求項7】 前記突起の外周には係合突部を設け、同係合突部は同突起の前記立ち上がり部への進入により同立ち上がり部側と互いに干渉させるとともに、干渉量が増大するとその干渉量の増大に伴い同立ち上がり部と同突起との間に生ずる弾性力に基づいて同立ち上がり部がたわむようにし、干渉量が減少するとその干渉量の減少に伴い復帰して同立ち上がり部に形成した係合部と同突起とが係合状態となるようにしたことを特徴とする請求項3又は4のいずれかに記載の擁壁用ブロック。 【請求項8】 前記突起の形成位置には鉄筋を挿通するために同突起上面から前記本体裏面側まで連通する連通孔を形成したことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の擁壁用ブロック。 【請求項9】 前記ブロック用土のプラスチックは廃棄プラスチック製品を再利用したものであることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の擁壁用ブロック。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】 本発明は、壁体を形成したり、庭や花壇等の一定領域を区画したりするために上下方向或いは横方向に連続的に隣接させて配置する擁壁用ブロックに関するものである。 【0002】 【従来の技術】 従来から例えば花壇を区画してその縁取りと土砂の流失防止を兼ねてレンガによる一種の擁壁を構築している。このような花壇用擁壁は周知の組積法によってレンガを積んでモルタルで接合して構築する。そして、そのレンガ壁に包囲された内部空間に花壇用土を投入して花壇として使用する。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】 ところが、従来のレンガでは次のような問題が生じていた。 ・通常レンガは直方体形状であって、壁を構築するには多数のレンガをうまく組み合わせて積み重ねモルタルで接合していく。そのため、きれいに積載するには技能が必要とされる。また、モルタルが乾かないうちにいっぺんにあまりたくさんのレンガを積載すると単に積み重ねただけであるために横ずれを起こして崩れてしまう場合があった。 ・従来のレンガ積み作業ではモルタルが必要である。しかし、モルタルを用いるのは特に素人では面倒で難しく、モルタルを使用しないで、より簡単に擁壁を構築する手段が求められていた。 ・レンガはかなり重量があるため運搬に手間取り、作業も重労働となる。重量軽減のため1つずつを薄く、或いは小さく構成するとそれだけ多くのレンガを必要としかえって作業効率は悪くなってしまう。 ・コンクリートブロックでは型に流し込んで固めるだけでブロック体を得られるため、種々の形状のものを形成することは可能である。そこで、従来から例えば実公平3−52826号公報に開示されるように主体の上面に突起を形成し、これと対応するように主体の下面に凹溝を形成して技術がある。このようなコンクリートブロックを使用すれば突起を凹溝に係合させて横ずれを防止することも可能である。しかし、コンクリート製では焼結して表面が荒れたレンガのような質感を有するレンガのような風合いは望めない。また、コンクリートブロックはレンガと同様重量がある。本発明は、このような従来の技術に存在する種々の問題点に着目してなされたものである。その目的は、軽量であり焼結しなくとも焼結したような外観を呈する擁壁用ブロックを提供することである。 【0004】 【課題を解決するための手段】 上記課題を解決するために、請求項1の発明では、上下方向或いは横方向に連続的に隣接させて配置し壁体を形成するようにした擁壁用ブロックにおいて、上下に積載した場合に面接触する上面と下面とが形成された本体と、同本体上面に所定間隔で直列状に形成された複数の突起と、同本体裏面に形成された同複数の突起を嵌合させるための凹部とを有し、プラスチックをブロック用土の連結材料として用い焼結処理を施さずに成型したことをその要旨とする。このような構成では、下側に配置された擁壁用ブロックの上に更に擁壁用ブロックを積載すると下側の擁壁用ブロック本体の突起が上側の擁壁用ブロック本体の裏面の凹部に嵌合される。これら擁壁用ブロックはブロック用土とプラスチックとを混合してあるため焼結せずに成形され軽量であるとともにブロック用土の風合いを有する。 【0005】また、請求項2の発明においては、上下方向或いは横方向に連続的に隣接させて配置し壁体を形成するようにした擁壁用ブロックにおいて、天板と、同天板上面に形成された所定間隔で直列状に配置された複数の突起と、同天板周縁から下方に向かって延出された板状枠体と、同天板裏面に下方に向かって形成され前記板状枠体に包囲された対向する一対の下垂部とを有し、プラスチックをブロック用土の連結材料として用い焼結処理を施さずにこれら天板、突起、板状枠体及び下垂部を成型するとともに、前記下垂部の下端面位置を同板状枠体の下端面位置と同じかそれよりも上方に配置させ、同下垂部の間にそれより下方に配置された前記複数の突起を嵌合可能としたことをその要旨とする。このような構成では、天板と板状枠体によって擁壁用ブロックの外観が構成され、内部が中空にもかかわらず中密の擁壁用ブロックと同じ容積が得られる。内部が中空でありブロック用土とプラスチックとを混合してあるため焼結せずに成形され極めて軽量である。天板と板状枠体と下垂部とによって構成され中空品にもかかわらず十分な剛性が得られる。下側に配置された擁壁用ブロックの上に更に擁壁用ブロックを積載すると下垂部の間には下側の擁壁用ブロックの突起が嵌合される。 【0006】また、請求項3の発明においては、上下方向或いは横方向に連続的に隣接させて配置し壁体を形成するようにした擁壁用ブロックにおいて、天板と、同天板上面に形成された所定間隔で直列状に配置された複数の突起と、同天板周縁から下方に向かって延出された板状枠体と、同天板裏面方向に向かって立ち上がる対向する一対の立ち上がり部を形成した同板状枠体から延設された底板とを有し、プラスチックをブロック用土の連結材料として用い焼結処理を施さずにこれら天板、突起、板状枠体及び底板を成型するとともに、前記立ち上がり部の間にそれより下方に配置された前記複数の突起を嵌合可能としたことをその要旨とする。このような構成では、天板と板状枠体によって擁壁用ブロックの外観が構成され、内部が中空にもかかわらず中密の擁壁用ブロックと同じ容積が得られる。内部が中空でありブロック用土とプラスチックとを混合してあるため焼結せずに成形され極めて軽量である。天板と板状枠体と底板とが連結されて構成されており中空品にもかかわらず十分な剛性が得られる。下側に配置された擁壁用ブロックの上に更に擁壁用ブロックを積載すると底板の立ち上がり部の間には下側の擁壁用ブロックの突起が嵌合される。 【0007】また、請求項4の発明では、請求項2又は3の発明の構成に加え、前記天板を板状枠体に対して着脱可能としたことをその要旨とする。このように構成すると請求項2又は3の発明の作用に加え、構築した擁壁の一番上部の擁壁用ブロックについて天板を取り外し代わりに化粧用の突起のない天板を使用することができる。また、請求項5の発明においては請求項1の発明の構成に加え、前記突起の外周には係合突部を設け、同係合突部を同突起の前記凹部への進入により同凹部壁面と互いに干渉させるとともに、干渉量が増大するとその干渉量の増大に伴い同突起と同凹部壁面とを両者間に生ずる弾性力に基づいてたわむようにし、干渉量が減少するとその干渉量の減少に伴い復帰して凹部壁面に形成した係合部と係合状態となるようにしたことをその要旨とする。このような構成では請求項1の発明の構成に加え、上下に擁壁用ブロックを積載すると上側の擁壁用ブロックの凹部に嵌合された下側の擁壁用ブロックの突起は突起の外周に形成された係合突部が凹部の壁面に形成された係合部と係合するため上下の擁壁用ブロックがしっかりと接合される。 【0008】また、請求項6の発明においては請求項2又は4の発明の構成に加え、前記突起の外周には係合突部を設け、同係合突部を同突起の前記下垂部への進入により同下垂部側と互いに干渉させるとともに、干渉量が増大するとその干渉量の増大に伴い同下垂部と同突起との間に生ずる弾性力に基づいて同下垂部がたわむようにし、干渉量が減少すると、その干渉量の減少に伴い復帰して同下垂部に形成した係合部と同突起とが係合状態となるようにしたことをその要旨とする。このような構成では請求項2又は4の発明の作用に加え、上下に擁壁用ブロックを積載すると上側の擁壁用ブロックの下垂部に嵌合された下側の擁壁用ブロックの突起は突起の外周に形成された係合突部が下垂部に形成された係合部と係合するため上下の擁壁用ブロックがしっかりと接合される。また、請求項7の発明においては請求項3又は4の発明の構成に加え、前記突起の外周には係合突部を設け、同係合突部は同突起の前記立ち上がり部への進入により同立ち上がり部側と互いに干渉させるとともに、干渉量が増大するとその干渉量の増大に伴い同立ち上がり部と同突起との間に生ずる弾性力に基づいて同立ち上がり部がたわむようにし、干渉量が減少するとその干渉量の減少に伴い復帰して同立ち上がり部に形成した係合部と同突起とが係合状態となるようにしたことをその要旨とする。このような構成では請求項3又は4の発明の作用に加え、上下に擁壁用ブロックを積載すると上側の擁壁用ブロックの立ち上がり部に嵌合された下側の擁壁用ブロックの突起は突起の外周に形成された係合突部が立ち上がり部に形成された係合部と係合するため上下の擁壁用ブロックがしっかりと接合される。請求項8の発明では請求項1〜7のいずれかの発明の構成に加え、前記突起形成位置には鉄筋を挿通するために同突起上面から前記本体裏面側に連通する連通孔を形成したことをその要旨とする。このように構成すると請求項1〜7のいずれかの発明の作用に加え、連通孔に鉄筋を通して補強することで軽量化された擁壁用ブロックを突起部分及び本体部分で支持することとなる。請求項9の発明では請求項1〜8のいずれかの発明の構成に加え、前記ブロック用土のプラスチックは廃棄プラスチック製品を再利用したものであることをその要旨とする。 【0009】 【発明の効果】請求項1の発明の擁壁用ブロックでは軽量化を図ることができるとともに、見た目の風合いも焼結したものに近くなる。また突起が凹部に嵌合されることで横ずれがしないため擁壁を構築しやすくなる。請求項2の発明の擁壁用ブロックでは更に軽量化を図ることができるとともに、見た目の風合いも焼結したものに近く容積は中密のものとなんら変わることはない。また突起が下垂部間に嵌合されることで横ずれがしないため擁壁を構築しやすくなる。しかも、天板と板状枠体と下垂部とによって構成された中空品にもかかわらず十分な剛性を得ることができる。請求項3の発明の擁壁用ブロックでは更に軽量化を図ることができるとともに、見た目の風合いも焼結したものに近く容積は中密のものとなんら変わることはない。また突起が立ち上がり部間に嵌合されることで横ずれがしないため擁壁を構築しやすくなる。しかも、一体化した天板と板状枠体と底板とによって構成された中空品にもかかわらず十分な剛性を得ることができる。 【0010】請求項4の発明では、請求項2又は3の発明の効果に加え、前記天板を着脱可能としたため構築した擁壁の一番上部の擁壁用ブロックについて突起のある天板を取り外し突起を設けない化粧用の天板を使用することができるため、完成した擁壁の見栄えをよくすることができる。請求項5の発明の擁壁用ブロックでは請求項1の発明の効果に加え、上下に積み重ねた場合に下側の擁壁用ブロックの突起の係合突部が上側の擁壁用ブロックの凹部壁面に形成された係合部と係合するためモルタル等で擁壁用ブロックを固定しなくとも擁壁を構築することができる。請求項6の発明の擁壁用ブロックでは請求項2又は4の発明の効果に加え、上下に積み重ねた場合に下側の擁壁用ブロックの突起の係合突部が上側の擁壁用ブロックの下垂部に形成された係合部と係合するためモルタル等で擁壁用ブロックを固定しなくとも擁壁を構築することができる。請求項7の発明の擁壁用ブロックでは請求項3又は4の発明の効果に加え、上下に積み重ねた場合に下側の擁壁用ブロックの突起の係合突部が上側の擁壁用ブロックの立ち上がり部に形成された係合部と係合するためモルタル等で擁壁用ブロックを固定しなくとも擁壁を構築することができる。また、請求項8の発明の擁壁用ブロックでは請求項1〜7のいずれかの発明の効果に加え、鉄筋を使用する場合にもっとも鉄筋と擁壁用ブロックとの接触面積が多くなる位置に連通孔が形成されており、軽量化されたための補強として鉄筋を挿通した場合に効率よく擁壁用ブロックを支持することができる。また、請求項9の発明の擁壁用ブロックでは請求項1〜8のいずれかの発明の効果に加え、大量に廃棄されるプラスチックを再利用することが可能でありリサイクル能力の大きなエコロジカルな製品を提供することができる。 【0011】 【発明の実施の形態】 以下、本発明の具体的な実施の形態を図面に基づいて説明する。尚、以下の説明において左右という場合は図4及び図8における左右方向をいう。 (実施の形態1)図1及び図2に示すように、擁壁用ブロックとしてのレンガ11は直方体形状のレンガ本体12を有している。レンガ本体12の外周を構成する6面のそれぞれ隣接する面同士の交差部分には面取り部13が形成されている。図1に示すように、レンガ本体12の上面には一対の突起15が突設されている。図3及び4に示すように、突起15はレンガ本体12の短手方向の中央であって、図4における中心線Cを挟んで左右対称に配置されている。突起15は円筒形形状に形成され、その先端周縁には係合突部としての小フランジ18が形成されている。小フランジ18周縁には面取り部16が形成されている。図3及び図4に示すように、レンガ本体12内部には突起15の上面側からレンガ本体12裏面側にかけて連通孔17が透設されている。 【0012】図2に示すように、レンガ本体12の裏面にはレンガ本体12の厚みの略半分の深さの長小判形形状の凹部20が形成されている。前記連通孔17はレンガ本体12の裏面において凹部20の底面20aに開口されている。凹部20の相対向する長壁面20bにはそれぞれ係合部としてのリブ21が長手方向に沿って延設されている。図3に示すように、凹部20の幅P1は小フランジ18を含む突起15の外径Dよりも若干程度P1>D1とされている。一方、リブ21を含む凹部20の幅P2に対して外径Dは若干程度P2<Dとされている。凹部20の長さR1は両突起15の最大間隔R2よりも長く形成されている。従って、レンガ11を上下2段に積載した場合に、下側のレンガ11の突起15は小フランジ18が上側のレンガ11の凹部20のリブ21に干渉するため、若干無理嵌め状態で嵌合されることとなる。一方、凹部20には突起15が嵌合された状態で長手方向に隙間があるため、上下のレンガ11は左右方向に相対的に若干スライド移動可能とされる。 【0013】このような構成のレンガ11は、本実施の形態1では溶融したプラスチックを連結剤として使用し、同プラスチックに土、砂等のレンガ用資材を混入して型に流し込んで成形する。このようにして焼結せず得られたレンガ11は焼結して得られる従来のレンガに比べプラスチックの比重がレンガ用資材の比重に比べ小さいため軽量となる。また、レンガ用資材によって外観は焼結したレンガのような風合いを備える。使用するプラスチック材料としては熱可塑性プラスチック及び熱硬化性プラスチックのいずれでもよい。熱可塑性プラスチックとしては例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、塩化ビニル樹脂、ポリスチレン等が挙げられる。熱硬化性プラスチックとしては例えば、フェノール樹脂、アミノ樹脂、不飽和ポリエステル等が挙げられる。また、一旦使用して廃棄処分とされたプラスチックを再生プラスチックとして使用することも可能である。具体的な再生プラスチック製品としてはポリエチレンテレフタレート(PET)製のプラスチック容器や農業用塩化ビニルシート等が例として挙げられる。更に、本実施の形態1のレンガ11を再度原料として使用してもよい。 【0014】次に、このように構成された実施の形態1のレンガ11を使用して花壇用に擁壁を構築する場合について図14及び図15の基づいて説明する。尚、以下本実施の形態1〜3における組積法としては一例として半枚積み破り目地を用いる。地面に基礎を打った後に、まず横方向に第1列目を設置する。次いでレンガ本体12の上面にモルタルを打たずに、第2列目以降を破り目地、すなわち長手方向に半分ずらし(50パーセントずつ重複)ながら設置していく。図14に示すように、下側のレンガ11の突起15が上側のレンガ11の凹部20に嵌合されるように置いていく。上側のレンガ11は突起15の小フランジ18と下側のレンガ11の凹部20のリブ21とが干渉する位置まで下降し、一旦上側のレンガ11は小フランジ18とリブ21との係合関係によって下降せず保持される。ここで、上側のレンガ11を強く下方に押圧すると下側のレンガ11の突起15の小フランジ18は上側のレンガ11のリブ21を乗り越える。すると、突起15の小フランジ18とリブ21とが係合状態となると同時に上側のレンガ11は下側のレンガ11上にちょうど載置される。また図16に示すように、上下のレンガ11が50パーセントずつ重複した状態となると上下の連通孔17はちょうど重複する位置に配置される。 【0015】このように構築した花壇用擁壁は必ずしも鉄筋は必要ないが、同連通孔17に鉄筋を挿通させて花壇用擁壁をより堅固に構築するようにしてもよい。また、このような花壇用擁壁では突起15と凹部20の関係で横ずれしないことに加え、小フランジ18とリブ21とが係合するため上側のレンガ11はしっかりと保持され脱落することはない。また、レンガ11を直線状に連結するのではなく、図15のように隣接するレンガ11間に角度を設けて配置し、曲面部や折り曲げ部を有する花壇用擁壁を構築する組積も可能である。 【0016】(実施の形態2)図5に示すように、擁壁用ブロックとしてのレンガ31は長方形形状の天板32を有している。天板32の周縁から下方に向かって板状枠体としての側壁33が延出されている。側壁33は相対する位置にある一対の長壁33a及び一対の短壁33bにより構成されている。各長壁33a及び短壁33bは天板32から下方に向かって等長に延出され、図8に示すように、側壁33の下端面を含む平面S1と天板32の上面を含む平面S2とは平行とされる。各長壁33a及び短壁33bと天板32の外周面の交差部分には面取り部34が形成されている。各長壁33a及び短壁33bの下端外方にも面取り部35が透設されている。 【0017】図5に示すように、天板32の上面には一対の突起37が突設されている。図7及び8に示すように、突起37は天板32の短手方向の中央であって、図8における中心線Cを挟んで左右対称に配置されている。突起37は円筒形状に形成され、その外周には係合突部としての小フランジ36が形成されている。小フランジ36周縁には面取り部38が形成されている。図7及び図8に示すように、天板32には突起37の上面側から天板32の裏面側にかけて連通孔39が形成されている。図6〜図8に示すように、側壁33に包囲された内部には天板32から下方に向かって延出された下垂部としての長小判形形状のスカート部40が配設されている。スカート部40は平行する一対の長壁40aと断面半円形状の一対の曲壁40bとより構成されている。同曲壁40bは前記側壁33の短壁33bと一体的に連結されている。スカート部40の相対向する長壁40aの内面側にはそれぞれ係合部としてのリブ41が長手方向に沿って延設されている。スカート部40の下端面は側壁33の下端面を含む平面S1上にある。前記連通孔38は天板32のスカート部40に包囲された領域に開口されている。 【0018】図7に示すように、スカート部40の短手方向の内幅P3は小フランジ36を含む突起37の外径Dとほぼ同じに形成され若干程度P3>Dとされている。一方、リブ41を含むスカート部40の内幅P4に対して同外径Dは若干程度P4<Dとされている。スカート部40の長手方向の内長R3は両突起37の最大間隔R4よりも長く形成されている。従って、レンガ31を上下2段に積載した場合に、下側のレンガ31の突起37の小フランジ36は上側のレンガ31のスカート部40のリブ41に干渉するため、若干無理嵌め状態で嵌合されることとなる。スカート部40には長手方向に隙間があるため、上下のレンガ31は左右方向に相対的にスライド移動可能とされる。実施の形態2のレンガ31も本実施の形態1と同様の材質で構成されている。 【0019】次に、実施の形態2のレンガ31を使用して花壇用に擁壁を構築する場合について図16及び図17に基づいて説明する。地面を平らに均し、まず横方向に第1列目を設置する。次いでモルタルを打たずに、第2列目以降を破り目地、すなわち長手方向に半分ずらし(50パーセントずつ重複)ながら載置していく。図16に示すように、下側のレンガ31の突起37が上側のレンガ31のスカート部40に嵌合されるように置く。上側のレンガ31は突起37の小フランジ36が下側のレンガ31のスカート部40のリブ41と干渉する位置まで下降し、一旦上側のレンガ31は小フランジ36とリブ41との係合関係によって下降せず保持される。ここで、上側のレンガ31を強く下方に押圧すると下側のレンガ31の突起37の小フランジ36は上側のレンガ31のリブ41を乗り越える。このとき、主としてスカート部40が押圧によってたわむこととなるが、わずかに突起37もたわむ。小フランジ36とリブ41とが係合状態となると同時にちょうど上側のレンガ51は下側のレンガ31上に載置される。また図18に示すように、上下のレンガ11が50パーセントずつ重複すると上下の連通孔17はちょうど重複する位置に配置される。 【0020】このように構築した花壇用擁壁について更に、同連通孔17に鉄筋を挿通させて花壇用擁壁をより堅固に構築するようにしてもよい。また、このような花壇用擁壁では突起37とスカート部40の関係で横ずれしないことに加え、小フランジ36とリブ41とが係合するため上側のレンガ31はしっかりと保持され脱落することはない。また、図17に示すように、実施の形態1と同様隣接するレンガ31を少しずつ角度を設けて配置することで曲面部や折り曲げ部を有する花壇用擁壁を構築する組積も可能である。 【0021】(実施の形態3)図9に示すように、擁壁用ブロックとしてのレンガ51はレンガ本体52と天板53とにより構成されている。レンガ本体52は第1の板状枠体としての側壁55を有している。側壁55は四角形枠状の筒体とされている。側壁55は相対する位置にある一対の長壁55a及び一対の短壁55bとにより構成されている。側壁55の内面上端寄りには両長壁55a及び両短壁55bを取り巻くように天板載置棚60が形成されている。同棚60上に天板53は設置される。側壁55の4つの外周面の交差部分及び長壁55aと短壁55bとの交差部分には化粧目地となる段違い部54が形成されている。両長壁55aの上端面中央寄りには所定間隔でそれぞれ2つの第1の係合凹部56が形成されている。第1の係合凹部56には円形透孔56aが透設されている。両短壁55bの上端面中央にはそれぞれ1つの第2の係合凹部58が形成されている。第2の係合凹部58には円形透孔58aが透設されている。側壁55の下方には側壁55と一体形成された底板57が形成されている。底板57と側壁55との外周面の交差部分には化粧目地となる段違い部54が形成されている。底板57中央には略長方形の開口部59が形成されている。同開口部59の長手方向縁部59aから天板53方向に向かって一対の立ち上がり部61が立設されている。図9〜図12に示すように、両立ち上がり部61は開口部59の長手方向縁部に沿った板状体とされ、垂直方向に対して若干内側に傾斜している。従って、両立ち上がり部61の間隔は上方(天板53方向)ほど狭まっている。両立ち上がり部61の先端には互いに向かい合った膨出部63が形成されている。 【0022】天板53は略長方形形状の板体とされており、レンガ本体52上部から前記天板載置棚60上に載置されるようになっている。天板53の外周縁には化粧目地となる段違い部65が形成されている。天板53の長手方向側端面53aには所定間隔でそれぞれ2つの第1の係合突起67が形成されている。天板53の短手方向側端面53bにはそれぞれ1つの第2の係合突起68が形成されている。天板53の第1の係合突起67は前記レンガ本体52側の第1の係合凹部56に形成された円形透孔56aに係合され、第2の係合突起68は第2の係合凹部58に形成された円形透孔58aに係合される。 【0023】天板53の上面には一対の突起70が突設されている。図9及び図10に示すように、突起70は天板53の短手方向の中央であって、図10における中心線Cを挟んで左右対称に配置されている。突起70は円筒形状に形成され、その先端周縁には面取り部71を有する係合突部としての小フランジ72が形成されている。図11及び図12に示すように、天板53には突起70の上面側から天板53の裏面側にかけて連通孔73が形成されている。図12に示すように、小フランジ72を含めた突起70の外径Dは前記両立ち上がり部61の間隔P5に対してその下部寄りではD<P5とされる。しかし、両立ち上がり部61は上部方向に向かって徐々に狭まっているため膨出部63近辺では逆転してD>P5とされる。従って、レンガ51を上下2段に積載した場合に、下側のレンガ51の突起70は上側のレンガ51の両立ち上がり部61間に初めは緩く、次第にきつく無理嵌め状に嵌合されていく。このとき、両立ち上がり部61は突起70(小フランジ72が当接する)に押圧されて外方にたわみ、わずかではあるが突起70もたわむ。最後に小フランジ72が膨出部63を乗り越えることで、両立ち上がり部61は原位置に復帰する。実施の形態3のレンガ51も本実施の形態1と同様の材質で構成されている。 【0024】次に、実施の形態3のレンガ51を使用して花壇用に擁壁を構築する場合について図18及び図19に基づいて説明する。地面を平らに均し、まず横方向に第1列目を設置する。このとき、前もって天板53をレンガ本体52に装着しておく。また、最上部に配置されるレンガ51については通常の突起70の形成された天板53に変えて突起70のない天板(図示せず)を装着しておく。次いでモルタルを打たずに、第2列目以降を破り目地、すなわち長手方向に半分ずらし(50パーセントずつ重複)ながら載置していく。下側のレンガ51の突起70が上側のレンガ51の立ち上がり部61に嵌合されるように置く。上側のレンガ51は突起70の小フランジ72と立ち上がり部61とが干渉する位置、すなわちD1=P5となるまで速やかに下降する。そして一旦上側のレンガ51は小フランジ72と立ち上がり部61とが干渉しているため下降せず保持される。ここで、上側のレンガ51を強く下方に押圧すると両立ち上がり部61が徐々に外方にたわんでいく。次第にきつく無理嵌め状に嵌合されていく。最後に小フランジ72が膨出部63を乗り越えることで、両立ち上がり部61は原位置に復帰する。同時に上側のレンガ51の底板57が下側のレンガ51の天板53上に当接する。このとき、小フランジ72は両立ち上がり部61先端と係合状態となる。またこのとき、図18に示すように、上下のレンガ11が50パーセントずつ重複すると上下の連通孔73は重複する位置に配置される。 【0025】このように構築した花壇用擁壁について更に、同連通孔17に鉄筋を挿通させて花壇用擁壁をより堅固に構築するようにしてもよい。また、このような花壇用擁壁では突起70と立ち上がり部61の関係で横ずれしないことに加え、小フランジ72が膨出部63を乗り越えることで、両立ち上がり部61は原位置に復帰して小フランジ72と係合するため上側のレンガ51はしっかりと保持され脱落することはない。また、図19に示すように、実施の形態1と同様隣接するレンガ51を角度を設けて配置することで曲面部や折り曲げ部を有する花壇用擁壁を構築する組積も可能である。 【0026】このように構成することで上記実施の形態では次のような効果が奏される。 (1)各実施の形態ともブロック用土とプラスチックとを混合してあるため焼結せずに成形することができ、焼結における燃料節約となる。また、ブロック用土によるざらついた土の色の外観を呈するため、プラスチック材料としては格別未使用のバージンペレットである必要がない。すなわち、大量に廃棄されるプラスチックを再生プラスチックに再利用することが可能である。また、ブロック用土を元々混ぜるのであるから例えば農業用塩化ビニルシートのような土がまだ付着したままの洗浄していないものでもそのままプラスチック材料として使用することが可能である。すなわち、種々の廃棄プラスチックを利用することが可能である。例えば、本実施の形態のレンガ11,31,51を再び原料として使用することもでき、リサイクル能力の大きなエコロジカルな製品として利用価値が高い。 (2)各実施の形態ともブロック用土によるざらついた土の色の外観を呈するため、一見して焼結したレンガのような風合いを持ち、通常のレンガと同様に違和感なく使用することができる。 (3)各実施の形態ともブロック用土の代わりにプラスチックが含まれているため、通常の焼結したレンガよりも軽量となっている。 【0027】(4)実施の形態1では突起15を凹部20に嵌合し、実施の形態2では突起37をスカート部40に嵌合し、実施の形態3では突起70を立ち上がり部61に嵌合するようにしたため上下のレンガ11,31,51同士が横ずれしにくくなり積み上げが従来に比べ簡単になった。 (5)実施の形態1では小フランジ18とリブ21との係合関係で、実施の形態2では小フランジ36とリブ41との係合関係で、また実施の形態3では両立ち上がり部61と小フランジ72との係合関係で上下のレンガ11,31,51同士がしっかりと保持されているため脱落せず、必ずしもモルタルで接合する必要はない。また、上側のレンガ11,31,51を押圧するだけで係合されるため作業も容易となる。 (6)上記各実施の形態では上下のレンガ11,31,51の重複度は50パーセントとされていた。このとき、上下の突起15,37,70の連通孔17,38,73がちょうど重なって鉄筋を通すことが可能となっている。すなわちもっとも一般的な半枚積みで組積みされた場合には構築する擁壁に鉄筋を通すことが容易となる。 (7)上記各実施の形態1では突起15は断面円形とされているため突起15が凹部20内で自由に回動でき、擁壁に曲部を設けることが可能となっている。同様に実施の形態2では突起37がスカート部40内で自由に回動でき、実施の形態3では突起70が立ち上がり部61内で自由に回動できるため擁壁に曲部を設けることが可能となっている。 (8)実施の形態1では凹部20が形成され軽量化が図られている。実施の形態2では天板21と側壁23とスカート部40のみにより中密のレンガと同様の外観を呈しており、極めて軽量化が図られている。実施の形態3では天板21と側壁55と底板57のみにより中密のレンガと同様の外観を呈しており、極めて軽量化が図られている。 (9)実施の形態2では側壁23とスカート部40とを有しており、いずれも筒状に張り出しているため内部が中空であるにもかかわらず剛性の高い構造となっている。実施の形態3では筒状の側壁55に包囲されて天板21と底板57が一体的に形成されているため内部が中空であるにもかかわらず剛性の高い構造となっている。 (10)実施の形態3ではレンガ本体52と天板53が別体とされているため、状況に応じて突起70のない化粧用天板53を通常の天板53の代わりに使用することができる。最上部に配置されるレンガ51には突起70がないため、見栄えのよい擁壁を構築することが可能である。 【0028】なお、この発明は、次のように変更して具体化することも可能である。 ・上記実施の形態ではモルタルを使用しなかったが、例えば実施の形態1のように上下のレンガ11の接触面積が大きい場合にはモルタルを使用しても構わない。この場合には突起15には小フランジ18を設けず、凹部20の長壁20bにはリブ21を設けずに構成してもよい。モルタルで施工すれば強度を得ることができるからである。同様に実施の形態2において小フランジ36とリブ41を設けなくともよい。 ・上記実施の形態3ではレンガ本体52と天板53が別体とされており、組み立ててレンガ51を構成するようになっていた。しかし、当初から一体成形可能であれば別体である必要はない。 ・上記実施の形態3においてレンガ本体52と天板53との組み立て方法は上記実施の形態3に限定されない。 ・上記各実施の形態において連通孔17,39,73は必ずしも形成されていなくとも構わない。 ・上記実施の形態3において両立ち上がり部61は上方ほど狭く構成されていた。しかし、両立ち上がり部61を平行に構成するようにしてもよい。 ・上記各実施の形態の突起15,37,70は断面円形であったが、他の形状であっても構わない。 ・上記各実施の形態では擁壁用ブロックの例としてレンガに応用したが、これはレンガ以外のブロックであっても構わない。その他、本発明の趣旨を逸脱しない態様で実施することは自由である。 【0029】上記実施の形態から把握できる本発明のその他の技術的思想について下記に説明する。 (1)前記係合突部は突起の側面全周に形成されたことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の擁壁用ブロック。 (2) 突起は円柱形状の外観を有する請求項1〜9又は付記(1)のいずれかに記載の擁壁用ブロック(3) 前記突起は左右対称に一対が設けられていることを特徴とする請求項1〜9、付記(1)又は(2)のいずれかに記載の擁壁用ブロック。 【0030】
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| 【出願人】 |
【識別番号】594048286 【氏名又は名称】株式会社タイボー
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| 【出願日】 |
平成11年4月7日(1999.4.7) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100099047 【弁理士】 【氏名又は名称】柴田 淳一
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| 【公開番号】 |
特開2000−287543(P2000−287543A) |
| 【公開日】 |
平成12年10月17日(2000.10.17) |
| 【出願番号】 |
特願平11−99892 |
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