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【発明の名称】 ふくろ茸の種菌の培養方法、及びふくろ茸栽培用菌床の製造方法
【発明者】 【氏名】井上 伸男

【要約】 【課題】ふくろ茸及びその種菌を効率よく確実に成育・培養する。

【解決手段】原形状態の藁に十分な水分を与え、あくを抜く第1工程、藁を所定大きさのチップに裁断し米糠、綿実、牛糞、消石灰を配合し混合して培地材を製造する第2工程、培地材をビンに押圧して詰めビン入口に綿栓をし綿栓の上をフィルムで覆い輪ゴムで封止し培地を形成する第3工程、ビンを滅菌容器(雑菌室)に収納し、滅菌容器内に蒸気を封入して加圧し、滅菌容器内を120℃前後にする第4工程、滅菌容器内に所定時間保持する第5工程、加圧・蒸気滅菌を停止し一定時間放置する第6工程、再度滅菌容器内を加圧して蒸気を封入し、滅菌容器内を120℃前後にする第7工程、滅菌容器内に2〜3時間保持する第8工程、培地材温度が所定温度に下がった後、ビンに詰めた培地材中央に穴を形成しふくろ茸の基菌を接種する第9工程、暗室で培地材の温度を所定温度に保つ第10工程により構成。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 原形の状態で藁に十分な水分を与え、あくを抜く第1の工程と、藁を所定の大きさのチップに裁断し、これに米糠、綿実、牛糞、消石灰を配合し良く混合して培地材を製造する第2の工程と、前記製造した培地材をビンに押圧して詰め、該ビンの入口に綿栓をし、この綿栓の上をフィルムで覆って輪ゴムによって封止して培地を形成する第3の工程と、ビンを滅菌容器(滅菌室)に収納し、該滅菌容器内に蒸気を封入すると共に加圧し、滅菌容器(滅菌室)内を120℃前後に昇温する第4の工程と、前記滅菌容器(滅菌室)内に所定時間保持する第5の工程と、一旦加圧・蒸気滅菌を停止し、そのままの状態で一定時間放置する第6の工程と、再度滅菌容器(滅菌室)内を加圧すると共に、蒸気を封入し、滅菌容器(滅菌室)内を120℃前後に昇温する第7の工程と、前記滅菌容器(滅菌室)内に2〜3時間保持する第8の工程と、培地材の温度が所定の温度に下がるのを待ち、ビンに詰められた培地材の中央に穴を形成し、ここにふくろ茸の基菌を接種する第9の工程と、暗室において培地材の温度を所定の温度に保つ第10の工程と、によって構成したことを特徴とするふくろ茸の種菌の培養方法。
【請求項2】 前記藁を水に浸す時間は、常温で8時間〜24時間である請求項1に記載のふくろ茸の種菌の培養方法。
【請求項3】 前記藁のチップの大きさは、1〜2cmの長さである請求項1又は2に記載のふくろ茸の種菌の培養方法。
【請求項4】 前記滅菌容器(滅菌室)内に保持する所定時間は、2〜3時間である請求項1,2又は3に記載のふくろ茸の種菌の培養方法。
【請求項5】 前記放置する一定時間は、5時間前後である請求項1,2,3又は4に記載のふくろ茸の種菌の培養方法。
【請求項6】 前記所定の温度は、32℃〜35℃である請求項1,2,3,4又は5に記載のふくろ茸の種菌の培養方法。
【請求項7】 台の上に、常温で8時間〜24時間水に浸し十分な水分が与えられた藁を敷き詰め、この藁の上に培地材を前記藁と所定の比率になるように敷設し、密閉状態にある部屋全体を蒸気によって所定温度に所定時間加熱し、しかる後、設定温度になるまで放置してなるふくろ茸栽培用菌床の製造方法。
【請求項8】 前記藁と培地材の比率は、全体を10とした場合、培地材:藁=2:8〜3:7である請求項7に記載のふくろ茸栽培用菌床の製造方法。
【請求項9】 前記所定温度は、75℃以上である請求項7又は8に記載のふくろ茸栽培用菌床の製造方法。
【請求項10】 前記所定時間は、48時間である請求項7,8又は9に記載のふくろ茸栽培用菌床の製造方法。
【請求項11】 前記設定温度は、30℃〜45℃の範囲(最適には、35℃〜42℃)の任意に設定した温度である請求項7,8,9又は10に記載のふくろ茸栽培用菌床の製造方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ふくろ茸の種菌の培養方法、及びふくろ茸栽培用菌床の製造方法に係り、特にふくろ茸の種菌を効率よく確実に培養することのできるふくろ茸の種菌の培養方法、及び効率よくふくろ茸を大量に、かつ誰にでも確実に成育させることのできるふくろ茸栽培用菌床の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ふくろ茸は、自然界においては、春〜秋に落葉林の林床、畑地、草原、堆肥などに発生し、幼時は親指大の長卵形で、長さ3〜5cmくらいの袋状であるが、生長するに連れて袋の頭部が裂け、傘が出てくる。この傘は、鐘形または丸山形で、のちにほとんど偏平に開くが、中央部はやや盛り上がっている。また、傘の径は5〜10cmであるが、大きいものでは20cmくらいになり、傘の表面は乾いた感じで、色は暗灰色。中央部はやや濃色である。また、傘の表面には、灰黒色〜黒色の繊維が放射状に走っており、傘裏のひだは密で隔生く、色は初め白色であるが、成熟するにつれて紅褐色となる。さらに茎は高さ3〜10cm、太さは5〜15cmで円柱状、色は白色であり、根元に、やや大型で白色〜淡褐色のつぼがあり、鍔はない。
【0003】このような特徴を有するふくろ茸は、従属栄養生物であって、炭酸ガスを吸収し酸素を排出する、いわゆる炭酸同化作用を営まないので、他の生物が産出した有機物に依存して生活している。また、ふくろ茸は、好中温菌(生育温度が20℃〜40℃の微生物)に属し、光合成ができない、すなわち、呼吸によって酸素を吸収し炭酸ガスを排出する微生物である。
【0004】このふくろ茸属は、テングダケ科に属するので、外観はテングダケの仲間に似ている。また、このふくろ茸属の特徴としては、茎につばがなく、茎の根元には大きな膜質袋状のつぼを持っており、その種類には、ふくろ茸、絹ふくろ茸、黒ふくろ茸等がある。
【0005】また、このふくろ茸は、最低気温が20℃以上でないと茸が発生しないため、中国、台湾、タイ、マレーシアなど、主として東南アジアで栽培されており、わが国で栽培は困難であるとされている。このふくろ茸は、商品としては、つぼから傘が頭を出し始めた時期に収穫し、そのままマーケットに出荷するか、または半分に裂いて乾燥させたり、あるいは缶詰にしたりして売られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このようにふくろ茸は、最低気温が20℃以上でないと茸が発生せず、わが国で栽培は困難であるところから、自然発生的に生じる場合、あるいは家内工業的には一部で生産されているが、現在のところ反復継続して安定した状態で大量に生産することはできない。現在、日本の市場で販売されているふくろ茸は、中国、台湾、タイ、マレーシアなど、主として東南アジアで栽培されたものを輸入しているため、生で輸入されることはなく、多く半分に裂いて乾燥させたもの、あるいは水煮の缶詰にしたものとなっている。
【0007】このように最低気温が20℃以上でないと茸が発生しないという条件があり、わが国では、その環境を造るのが困難であり、ふくろ茸は、気温を20℃以上に保つだけでは生長しない等、他の条件が明確に解明されていないため、現在、茸生産農家が生産業として大量に人口栽培して安定した収穫の下に市場に安定して供給しているシイタケのように人口栽培を行って生産しているすることは行われていない。
【0008】本発明の第1の目的は、ふくろ茸の種菌を効率よく確実に培養することにある。本発明の第2の目的は、効率よくふくろ茸を大量に、かつ誰にでも確実に成育させることができるようにすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願請求項1に記載のふくろ茸の種菌の培養方法は、原形の状態で藁に十分な水分を与え、あくを抜く第1の工程と,藁を所定の大きさのチップに裁断し、これに米糠、綿実、牛糞、消石灰を配合し良く混合して培地材を製造する第2の工程と,前記製造した培地材をビンに押圧して詰め、該ビンの入口に綿栓をし、この綿栓の上をフィルムで覆って輪ゴムによって封止して培地を形成する第3の工程と,ビンを滅菌容器(滅菌室)に収納し、該滅菌容器内に蒸気を封入すると共に加圧し、滅菌容器(滅菌室)内を120℃前後に昇温する第4の工程と,前記滅菌容器(滅菌室)内に所定時間保持する第5の工程と,一旦加圧・蒸気滅菌を停止し、そのままの状態で一定時間放置する第6の工程と,再度滅菌容器(滅菌室)内を加圧すると共に、蒸気を封入し、滅菌容器(滅菌室)内を120℃前後に昇温する第7の工程と,前記滅菌容器(滅菌室)内に2〜3時間保持する第8の工程と,培地材の温度が所定の温度に下がるのを待ち、ビンに詰められた培地材の中央に穴を形成し、ここにふくろ茸の基菌を接種する第9の工程と,暗室において培地材の温度を所定の温度に保つ第10の工程と,によって構成したものである。
【0010】このように構成することによって、ふくろ茸の種菌を効率よく確実に培養することができる。
【0011】本願請求項2に記載のふくろ茸の種菌の培養方法は、前記藁を水に浸す時間を、常温で8時間〜24時間にしたものである。このように構成することによって、藁のあくを確実にとり、藁に十分な栄養を与えることができる。
【0012】本願請求項3に記載のふくろ茸の種菌の培養方法は、前記藁のチップの大きさを、1〜2cmの長さにしたものである。このように構成することによって、藁の栄養を十分に活用することができる。
【0013】本願請求項4に記載のふくろ茸の種菌の培養方法は、前記滅菌容器(滅菌室)内に保持する所定時間を、2〜3時間にしたものである。このように構成することによって、十分に滅菌することができる。
【0014】本願請求項5に記載のふくろ茸の種菌の培養方法は、前記放置する一定時間を、5時間前後にしたものである。このように構成することによって、残存雑菌の発芽を促すことができる。
【0015】本願請求項6に記載のふくろ茸の種菌の培養方法は、前記所定の温度を、32℃〜35℃にしたものである。このように構成することによって、ふくろ茸菌の生育を最も効率よく促すことができる。
【0016】本願請求項7に記載のふくろ茸栽培用菌床の製造方法は、台の上に、常温で8時間〜24時間水に浸し十分な水分が与えられた藁を敷き詰め、この藁の上に培地材を前記藁と所定の比率になるように敷設し、密閉状態にある部屋全体を蒸気によって所定温度に所定時間加熱し、しかる後、設定温度になるまで放置するようにしたものである。このように構成することによって、効率よくふくろ茸を大量に、かつ誰にでも確実に成育させることができる。
【0017】本願請求項8に記載のふくろ茸栽培用菌床の製造方法は、前記藁と培地材の比率を、全体を10とした場合、培地材:藁=2:8〜3:7としたものである。このように構成することによって、ふくろ茸の生育に最も良い条件に培地を形成することができる。
【0018】本願請求項9に記載のふくろ茸栽培用菌床の製造方法は、前記所定温度を、75℃以上としたものである。このように構成することによって、十分な滅菌効果を得ることができる。
【0019】本願請求項10に記載のふくろ茸栽培用菌床の製造方法は、前記所定時間を、48時間としたものである。このように構成することによって、十分な滅菌効果を得ることができる。
【0020】本願請求項11に記載のふくろ茸栽培用菌床の製造方法は、前記設定温度を、30℃〜45℃の範囲(最適には、35℃〜42℃)の任意に設定した温度にしたものである。このように構成することによって、ふくろ茸の種菌を接種するに最適な温度にすることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る実施の形態について説明する。
(1)種菌の培養まず、ふくろ茸の種菌の培養を行う。このふくろ茸の種菌の培養は、ふくろ茸の基菌からふくろ茸を栽培するに必要な量の種菌に増やすことである。通常、ふくろ茸の基菌は、寒天内で培養された菌を用いる。
【0022】ふくろ茸の種菌の培養を行うには、種菌を培養するための培地の製造から行う。培地は、藁(イナワラ、ムギワラ、サトウキビワラ等)、米糠、綿実、牛糞、消石灰(水酸化カルシウム)によって構成され、これらを混合して製造される。この培地の配合材料は、藁を70%前後に配合することが重要である。藁以外の米糠、綿実、牛糞は、いずれも、ふくろ茸菌が成長するために必要な栄養素で、消石灰は、酸性度を中和するPH調整剤的役割を果たしている。
【0023】培地の製造に当たって、まず、藁に十分な水分を与え、あくを抜く(栄養分の吸収を良くする)ため原形のまま常温で8時間〜24時間水に浸す。これによって藁に十分な水分が与えられ、繊維質が柔らかくなると同時に、藁のあくが抜かれ、ふくろ茸菌が生長するに必要な藁に付いている菌が活動し始める。この十分な水分が与えられた藁を1〜2cmの長さのチップに裁断し、これに米糠、綿実、牛糞、消石灰を配合し、良く混合して培地材を製造する。このときの培地材の水分は、湿り気がある程度(握った際に微かに滲み出てくる程度)にし、このまま8時間位放置する(熟成)。この8時間位の放置によってチップに裁断した藁に他の栄養分を含ませることになる。この藁は、ふくろ茸菌の成長に必要な栄養素を含んでいる。また、米糠、綿実、牛糞、消石灰の配合は、藁を熟成(栄養素を十分に引き出す)するために必要なものである。
【0024】次に、この培地材1を図1に示す如きビン2に押圧して詰め、ビン2の入口3に綿栓4をし、この綿栓4の上にフィルム5を覆って輪ゴム6によって封止し、培地を形成する。このビン2に詰めて製造された培地の滅菌を行う。この滅菌は、ビン2の滅菌容器(または滅菌室)に収納し、蒸気を封入すると共に加圧し、滅菌容器(または滅菌室)内を120℃前後に昇温し、この状態を2〜3時間維持する。これによってビン2の壁面に近い部分の滅菌を行う。しかる後、加圧・蒸気滅菌を停止(蒸気の供給停止、加圧の停止)し、そのままの状態(常温)で5時間前後放置する。その後、再び、滅菌容器(または滅菌室)内を加圧すると共に、蒸気を封入し、滅菌容器(または滅菌室)内を120℃前後に昇温し、この状態を2〜3時間維持して、再度ビン2の壁面に近い部分に現れてきた雑菌を殺菌する。
【0025】これによって、ビン2に詰められた培地材1に含まれる雑菌を完全に殺すことができる。このように一旦、滅菌容器(または滅菌室)内を120℃前後に昇温し2〜3時間加熱した後、加熱を停止し、5時間前後放置し、しかる後滅菌容器(または滅菌室)内を120℃前後に昇温し2〜3時間加熱するというように、5時間前後放置する理由は、2〜3時間の滅菌によってビン2の壁面に近い部分の培地材の殺菌が行われるが、培地材の内部に残る雑菌は、殺菌されずにそのまま残り、放置される時間に残った雑菌が活動し芽を出してくるからで、この芽を出してきた雑菌を殺さないと完全な滅菌にはならず、ふくろ茸菌を接種してもふくろ茸菌が生長せず、種菌の培養ができなくなってしまうからである。
【0026】滅菌容器(または滅菌室)内を120℃前後に昇温し、加圧状態で2〜3時間維持した後、加圧・蒸気滅菌を停止(蒸気の供給停止、加圧の停止)し、培地材1の温度が32℃〜35℃に下がるのを待つ。このときのビン2に詰められた培地材1の色は、焦げ茶色である。培地材1の温度が32℃〜35℃に下がると、次に、ビン2に詰められた培地材1の中央に穴7を形成し、ここにふくろ茸の基菌を接種する。ふくろ茸の基菌を接種した後は、暗室において培地材1の温度を32℃〜35℃に保つ。すると2〜3週間で培地材1全体に生長する(菌糸の完成)。この時の外観の色は、白い色になる。これで種菌の培養が完了する。
【0027】(2)菌床の製造種菌の培養が完了すると、次に、ふくろ茸の栽培に必要な菌床の製造に入る。まず、周囲が密閉状態にある部屋に載置して形成される。すなわち、菌床10は、図2に示す如く台7の上に、常温で8時間〜24時間水に浸し十分な水分が与えられた藁8を厚さ7〜9cmに敷き詰める。この藁8は、同方向に並べても格子状に並べても、その並べ方には制限はない。この藁8の上に培地材9を敷く。この藁8と培地材9の比率は、全体を10とした場合、培地材:藁=2:8〜3:7に敷く。すなわち、藁8を厚さ7cmに敷き詰めると、この藁8の上に培地材9を3cm敷き詰める。また、藁8を厚さ8cmに敷き詰めると、この藁8の上に培地材9を2cm敷き詰めることになる。このように菌床10は、藁8と培地材9とによって構成されている。この台7は、板で形成しても、網で形成しても、あるいはシート類であってもよい。この台7を網で形成すると、台7の下方から入ってくる空気によって敷き詰めた藁8が程よい通風性を持ち、腐敗しないという効果を生じる。
【0028】このように形成した菌床10は、このままでは滅菌されていないのでこのまま使用するとふくろ茸菌が雑菌に侵されてしまう。そこで、菌床10を殺菌する必要がある。菌床10の殺菌は、密閉状態にある部屋全体を蒸気によって75℃に48時間加熱するして行う。75℃に加熱して48時間経過すると、加熱を中止し、菌床10の温度が35℃位になるまで放置する。菌床10の温度が35℃位になると菌床10の製造は、完成する。
【0029】また、台7の上に形成する菌床10は、常温で8時間〜24時間水に浸し十分な水分が与えられた藁8を厚さ4〜5cmに敷き詰め、この藁8の上に培地材9を厚さ1cm〜1.2cm敷く。すなわち、藁8を厚さ4cmに敷き詰めると、この藁8の上に培地材9を1cm敷き詰め、藁8を厚さ5cmに敷き詰めると、この藁8の上に培地材9を1.2cm敷き詰めることになる。このように形成した菌床10を2段重ねに設けてもよい。このように菌床10を2段重ねに設ける方が、菌床10を1段に形成した場合よりもふくろ茸の収穫を数度に渡って行えるという効果が生じる。
【0030】さらに、台7の上に形成する菌床10は、常温で8時間〜24時間水に浸し十分な水分が与えられた藁8を厚さ2〜3cmに敷き詰め、この藁8の上に培地材9を厚さ0.5cm〜0.8cm敷く。すなわち、藁8を厚さ2cmに敷き詰めると、この藁8の上に培地材9を0.5cm敷き詰め、藁8を厚さ5cmに敷き詰めると、この藁8の上に培地材9を0.8cm敷き詰めることになる。このように形成した菌床10を図3に示す如く3段重ねにして全体を10cmの厚さに形成してもよい。このように菌床10を3段重ねに設ける方が、菌床10を1段あるいは2段に形成した場合よりも、ふくろ茸を数度に渡って収穫するのに有利であるという効果がある。
【0031】また、この台7は、図4に示す如くアングルを組んだ棚20に形成して複数段に設ける方が効率的である。この棚20は、一連でも良いが、二連、三連、四連・・・と複数連接続して設けることもできる。このように複数連を連結して設けることもでき、このように複数連を連結して設けると生産効率を向上することができる。
【0032】
【発明の効果】本願請求項1に記載の発明によれば、ふくろ茸の種菌を効率よく確実に培養することができる。
【0033】本願請求項2に記載の発明によれば、藁のあくを確実にとり、藁に十分な栄養を与えることができる。
【0034】本願請求項3に記載の発明によれば、藁の栄養を十分に活用することができる。
【0035】本願請求項4に記載の発明によれば、十分に滅菌することができる。
【0036】本願請求項5に記載の発明によれば、残存雑菌の発芽を促すことができる。
【0037】本願請求項6に記載の発明によれば、ふくろ茸菌の生育を最も効率よく促すことができる。
【0038】本願請求項7に記載の発明によれば、効率よくふくろ茸を大量に、かつ誰にでも確実に成育させることができる。
【0039】本願請求項8に記載の発明によれば、ふくろ茸の生育に最も良い条件に培地を形成することができる。
【0040】本願請求項9に記載の発明によれば、十分な滅菌効果を得ることができる。
【0041】本願請求項10に記載の発明によれば、十分な滅菌効果を得ることができる。
【0042】本願請求項11に記載の発明によれば、ふくろ茸の種菌を接種するに最適な温度にすることができる。
【出願人】 【識別番号】599046106
【氏名又は名称】井上 伸男
【出願日】 平成11年4月2日(1999.4.2)
【代理人】 【識別番号】100074181
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 明博 (外1名)
【公開番号】 特開2000−287537(P2000−287537A)
【公開日】 平成12年10月17日(2000.10.17)
【出願番号】 特願平11−96172