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【発明の名称】 コンテナに収納されたきのこ栽培瓶の反転装置
【発明者】 【氏名】有賀 光治

【要約】 【課題】コンテナに収納された複数のきのこ栽培瓶を、簡単な構成で、作業時間を短縮して好適に反転することができること。

【解決手段】コンテナ16に収納された複数のきのこ栽培瓶15を、コンテナ16と共に保持して反転可能に、基体に反転可能に軸着された反転台20と、反転台20のコンテナ16が保持される保持面24上で、且つ反転が開始される際に下方へ回動する側である一方側21に、一端部31が回動可能に軸着され、複数のきのこの栽培瓶15を保持面24との間で挟んで保持するように押さえる押え部材30と、円弧状に形成されて基体に固定され、押え部材30を複数のきのこの栽培瓶15を押さえる方向へ案内規制する円弧状ガイド部材40とを具備する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 コンテナに収納された複数のきのこ栽培瓶を、コンテナと共に保持して反転可能に、基体に反転可能に軸着された反転台と、該反転台のコンテナが保持される保持面上で、且つ反転が開始される際に下方へ回動する側である一方側に、一端部が回動可能に軸着され、他端部が前記保持面に近接するように回動した際には、前記複数のきのこの栽培瓶の瓶口側に当接して該複数のきのこの栽培瓶を前記保持面との間で挟んで保持するように押さえる押え部材と、円弧状に形成されて前記基体に固定され、前記反転台の反転に伴って前記押え部材の他端部側に当接し、該押え部材を前記複数のきのこの栽培瓶を押さえる方向へ案内規制する円弧状ガイド部材とを具備することを特徴とするコンテナに収納されたきのこ栽培瓶の反転装置。
【請求項2】 前記基体に固定され、前記反転台の保持面が前記コンテナが搬入されるために上方を向くように回動する際には、前記押え部材の前記一端部より前記他端部側の下面に当接して該他端部が前記保持面から離間すべく該押え部材を回動させ、複数のきのこの栽培瓶を押さえて保持することを解除する解除ガイド部材を具備することを特徴とする請求項1記載のコンテナに収納されたきのこ栽培瓶の反転装置。
【請求項3】 前記反転台が基体に軸着される位置が、該反転台に保持される前記コンテナの中心に対応する位置よりも、前記反転台の一方側に変位していることを特徴とする請求項1又は2記載のコンテナに収納されたきのこ栽培瓶の反転装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンテナに収納されたきのこ栽培瓶の反転装置に関する。従来から、コンテナに収納されたきのこ栽培瓶の反転装置は、きのこ培基のかき出し装置システム、或いはきのこ栽培瓶の洗浄装置システム等の自動化システムの一部として用いられている。例えば、きのこの栽培がなされた後の使用済のきのこ培基(きのこ廃培基)にかかるかき出し装置システムとしては、電動モータ等によって回転駆動する軸体に設けられたかき出し片の旋回運動によって、きのこ培基をかき出すものが用いられている。なお、かき出し片としては、軸線を中心に回転する棒状の軸体の先端部に固定されたチェーンを利用することもできる。そのチェーンによれば、遠心力で適宜に広がりつつ旋回できるため、きのこ培基を徐々に砕いてかき出すことができる。上記のようなきのこ廃培基のかき出し装置システムでは、きのこ栽培瓶を反転させて逆さまに保持した倒立状態で、かき出し作業の最初から最後までが行われている。きのこ栽培瓶は倒立状態にあるため、かき出し片で破砕されたきのこ培基は、重力によって下方を向いた瓶口から順次落下して好適に排出される。
【0002】
【従来の技術】従来のコンテナ16に収納されたきのこ栽培瓶の反転装置では、図6に示すように反転台1のコンテナ16が保持される保持面2に対して、押え部材3が平行(矢印Z方向)に移動し、保持面2と押え部材3の間で複数のきのこ栽培瓶15を挟んで保持するように構成されている。また、この従来のきのこ栽培瓶15の反転装置では、押え部材3によってコンテナ16に収納された複数のきのこ栽培瓶15を押さえて保持した後に、反転台1が反転(矢印R方向)を開始するように制御される。これは、複数のきのこ栽培瓶15を完全に保持しない状態で反転を開始すると、反転が開始される際に下方へ回動する側である一方側からきのこ栽培瓶15が飛び出てしまうためである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来のきのこ栽培瓶の反転装置では、押え部材3を平行に移動させるため、押え部材3をバランス良く平行移動させるために特別なガイド機構4を要すると共に、特別な駆動機構(例えば、ネジ駆動機構、図示せず)を設けることを要し、構成が複雑になるという課題があった。また、反転台1の回動が開始する前に押え部材3によって複数のきのこ栽培瓶15を押さえて保持するため、押え部材3の駆動機構にかかる特別な制御手段を要して構成が複雑になると共に、作業時間が長くなるという課題があった。
【0004】そこで、本発明の目的とするところは、コンテナに収納された複数のきのこ栽培瓶を、簡単な構成で、作業時間を短縮して好適に反転することができるコンテナに収納されたきのこ栽培瓶の反転装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決するために次の構成を備える。すなわち、本発明に係るコンテナに収納されたきのこ栽培瓶の反転装置は、コンテナに収納された複数のきのこ栽培瓶を、コンテナと共に保持して反転可能に、基体に反転可能に軸着された反転台と、該反転台のコンテナが保持される保持面上で、且つ反転が開始される際に下方へ回動する側である一方側に、一端部が回動可能に軸着され、他端部が前記保持面に近接するように回動した際には、前記複数のきのこの栽培瓶の瓶口側に当接して該複数のきのこの栽培瓶を前記保持面との間で挟んで保持するように押さえる押え部材と、円弧状に形成されて前記基体に固定され、前記反転台の反転に伴って前記押え部材の他端部側に当接し、該押え部材を前記複数のきのこの栽培瓶を押さえる方向へ案内規制する円弧状ガイド部材とを具備する。
【0006】また、前記基体に固定され、前記反転台の保持面が前記コンテナが搬入されるために上方を向くように回動する際には、前記押え部材の前記一端部より前記他端部側の下面に当接して該他端部が前記保持面から離間すべく該押え部材を回動させ、複数のきのこの栽培瓶を押さえて保持することを解除する解除ガイド部材を具備することで、非常に簡単な構成で押え部材による複数のきのこの栽培瓶にかかる保持を自動的に解除できる。
【0007】また、前記反転台が基体に軸着される位置が、該反転台に保持される前記コンテナの中心に対応する位置よりも、前記反転台の一方側に変位していることで、反転台の位置を、コンテナが搬入される際ときのこの栽培瓶について作業が行われる際とで好適に変位させることができる。また、反転台が、回動する軸心に対して重心が偏ることになるため、所定の位置に係止した際の安定性を向上できる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るコンテナに収納されたきのこ栽培瓶の反転装置の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係るコンテナに収納されたきのこ栽培瓶の反転装置(以下、単に「反転装置」ともいう。)の一実施例を示す側面図であり、図2はコンベア搬送装置を省略した状態で図1の実施例をそのコンベア搬送装置側から見た状態を示す正面図である。また、図3及び図4は、本発明の主要部の作動状態を示す側面図である。本実施例にかかるコンテナ16は、きのこの人工栽培用に用いられる代表的なもので、4列×4列の16個のきのこ栽培瓶15を収納できる。また、コンテナ16の上端部全周には鍔が形成されている。
【0009】10は基体枠であり、この基体枠10の下部にはきのこの廃培基をきのこ栽培瓶15からかき出す回転羽根(刃)を備えるかき出し装置12が固定され、その上方に本発明に係る反転装置14が、立設された支柱ガイド11に沿って上下動可能に支持されている。また、反転装置14の側方には、複数のきのこ栽培瓶15が収納されたコンテナ16が搬送されるコンベア搬送装置17が配されている。コンベア搬送装置17の所定の位置まで搬送されたコンテナ16は、コンベア搬送装置17の側方に設けられた往復動装置18によって往復動部材18aを介して反転装置14に給排される。
【0010】13はベース部材であり、このベース部材13に固定されたサドル13aを介し、上下動自在に支柱ガイド11に装着されている。そして、このベース部材13に対して後述する反転台20が反転するように設けられている。このため、反転台20については、基体枠10、支柱ガイド11及びベース部材13とによって構成された構造が、基体となっている。また、ベース部材13は、図2に示すように左右一対の板部とその一対の板部を連結する部材及び前記サドル13a等によって構成されている。
【0011】そして、ベース部材13は、上部に設けられ、ベース部材13を吊り下げる吊持部材を構成要素とする昇降装置60によって、上下駆動される。本実施例の吊持部材は2本のチェーン62であり、一端にベース部材13が固定されると共に、図1に示すように同一高さ位置に2個配設されたスプロケット64に掛け回されて他端に錘66が固定されている。このスプロケット64が固定されている軸は、駆動モータによって回転駆動され、その駆動力によって、ベース部材13及びそのベース部材13に装着された反転台20を上下動させることができる。なお、昇降装置60は、本実施例に限定されることなく、例えば、シリンダ装置、ネジ駆動装置等を用いることができるのは勿論である。
【0012】20は反転台であり、コンテナ16に収納された複数のきのこ栽培瓶15を、そのコンテナ16と共に保持して反転可能に、基体の一部を構成するベース部材13に反転可能に軸着されている。22は回動軸であり、この回動軸22を中心にして反転台20が、180度反転できるように、回動可能に設けられている。回動軸22は反転台20に対して回動不能に固定されている。従って、反転台20が回動軸22と共にその軸線(軸心)を中心に回動する。そして、本実施例では、反転台20がベース部材13に軸着される位置である回動軸22の位置が、その反転台20に保持されるコンテナ16の中心に対応する位置よりも、反転台20の一方側21に変位している。
【0013】このように、回動軸22の位置が、中心からずれていることで、コンベア搬送装置17から、複数のきのこ栽培瓶が収納されたコンテナ16が供給される際には、そのコンベア搬送装置17に反転台20が近接できる。そして、反転台20が反転することで、複数のきのこ栽培瓶が収納されたコンテナ16を、コンベア搬送装置17から好適に若干離れた位置のかき出し装置12上へ、好適に移動させることができる。すなわち、反転台20の水平方向の位置を、コンテナ16が搬入される際ときのこの栽培瓶15について作業が行われる際とで好適に変位させることができる。
【0014】また、コンテナ16が搬入される際ときのこの栽培瓶15について作業(本実施例ではきのこ培基のかき出し作業)が行われる際とについて、反転台20が回動する軸心である回動軸22に対して重心が偏ることになる。このため、コンテナ16が搬入される際には、ベース部材13に、反転台20の他方側23を支持する支持部を設けておくことで、反転台20を安定性した状態に好適に支持できる。また、きのこ培基のかき出し作業が行われるなど、反転される際には、ベース部材13に、後述する押え部材30の他端部33を受けて支持する受け部42(図4参照)を設けておくことで、反転台20を反転させた状態で好適に受けて支持できる。
【0015】また、本実施例では、反転台20のコンテナ16が保持される保持面24が上方を向いている状態で、回動軸22が保持面24の直下に位置している。従って、反転台20の旋回(回動)半径を小さくすることができる。さらに、反転台20の回動半径を小さくするには、前述したような回転軸22の変位による効果を得ることはできないが、反転台20に保持されるコンテナ16の中心(図1においてコンテナ16の左右方向の中心)に対応する位置に、回動軸22を設ければよい。さらに、コンテナ16を保持した反転台20の回動半径を最小限にするには、反転台20に保持されるコンテナ16の中心に対応すると共に、反転台22の厚さとその上に保持されるきのこ栽培瓶の高さとの総和の半分の高さ位置に回動軸22を設ければよい。
【0016】次に、反転台20の反転駆動手段にかかる一実施例について説明する。68は駆動モータであり、本実施例では、反転台20の保持面24とは反対の面である裏面に固定されている。また、48は固定歯車であり、ベース部材13に回転不能に固定されている。この固定歯車48に駆動モータ68のピニオンギア68aが歯合している。(固定歯車48がピニオンギア68aに対して大径であるため、駆動モータ68の回転が好適に減速される。)
このため、駆動モータ68が回転することで、固定歯車48のまわりを、駆動モータ68を介して反転台20が好適に回動できる。なお、反転駆動手段としては本実施例に限定されることなく、種々の駆動手段を適宜採用することが可能である。例えば、駆動モータ68をベース部材13に移動不能に固定し、固定歯車48を回動軸22と同軸に反転台20に固定し、その固定歯車48と共に反転台22を回動させるようにしてもよい。
【0017】30は押え部材であり、反転台20のコンテナ16が保持される保持面24上側で、且つ反転が開始される際に下方へ回動する側である一方側21に、一端部31が回動可能に軸着されている。この押え部材30によれば、他端部33が保持面24に近接するように回動した際には、複数のきのこ栽培瓶15の瓶口側15aに当接し、その複数のきのこ栽培瓶15を、保持面24との間で挟んで保持するように押さえることができる。
【0018】押え部材30は、複数のきのこ栽培瓶15の瓶口側15aに当接して押え込む形状であればよい。例えば図5に示すように、各きのこ栽培瓶15の瓶口側15aに嵌まるようにガイドするテーパ部30aと、各瓶口に対応して同等の直径の開口30bとを備える板状のものでもよい。なお、図1〜図4の実施例では、柵状或いは格子状の枠体に形成されていおり、4列のきのこ栽培瓶15の瓶口が嵌まるように、4条の開口が形成されている。この押え部材30によれば、格子状の枠体が、各きのこ栽培瓶15の瓶口側15aの一部である肩部に当接し、複数のきのこ栽培瓶15を押え込んで保持することができる。また、押え部材30の他端部33両側には、後述する円弧状ガイド部材40に当接して案内される被ガイド端部34が形成されている。この被ガイド端部34には、円弧状ガイド部材40に対して滑り性を向上させるため、ローラを用いてもよい。また、押え部材30の両側部には、後述する解除ガイド部材50に当接されて案内させる被ガイド枠部35が形成されている。
【0019】40は円弧状ガイド部材であり、円弧状に形成されてベース部材13に固定され、反転台20の反転に伴って押え部材30の他端部33側(本実施例では被ガイド端部34)に当接し、その押え部材30を複数のきのこ栽培瓶15を押さえる方向へ案内規制する。この円弧状ガイド部材40のガイド面である円弧は、回転軸22を中心にする円の一部となっている。また、円弧状ガイド部材40は、一対のベース部材13のそれぞれの内側面に帯状に設けられている。押え部材30の一端部31が軸着された位置と、押え部材30によって押えられるコンテナ16に収納された複数のきのこ栽培瓶15の位置関係から、押え部材30は、きのこ栽培瓶15を保持する方向である閉まる方向に案内される。また、反転台20が反転した位置から元の位置に復帰する場合にも、円弧状ガイド部材40は、押え部材30を閉じる方向に好適に案内する。
【0020】このように押え部材30が案内されるため、押え部材30が徐々に回動され、コンテナ16の奥側(反転台20の一方側21)に収納されたきのこの栽培瓶から押さえられて保持されることになる。押え部材30の回動により、各きのこ栽培瓶15が適宜移動し、複数のきのこ栽培瓶15の位置が順次規制(矯正)される。この矯正作用は、反転台20が順次傾斜する反転運動と相まって、さらに好適になされる。従って、複数のきのこ栽培瓶15を所定の位置へ順に好適に保持することができる。すなわち、無理な力が作用せず、複数のきのこの栽培瓶を反転台と押え部材との間でスムースに保持できる。この点、従来の反転装置では、押え部材を平行に作動させるため、複数のきのこの栽培瓶を同時に押させつけることになり、無理な力が作用して、トラブルになり易い。また、反転台20の反転開始と同時に押え部材30が順に複数のきのこ栽培瓶15を押さえることになり、反転動作と保持動作を同時に行うことができ、作業効率を向上できる。また、従来の反転装置のような押え部材を平行に移動させる機構を要しないなど、構成を簡単にすることができる。一つの反転駆動に伴って、押え部材30の開閉動作も行うことができ、駆動装置を一つ備えればよい。
【0021】50は解除ガイド部材であり、ベース部材13に固定され、反転台20の保持面24がコンテナ16が搬入されるために上方を向くように回動する際には、押え部材30の一端部31より他端部33側の下面に当接し、押え部材30の他端部33が保持面24から離間すべく、その押え部材30を回動させる。本実施例の解除ガイド部材50は、反転台20の中央に相当する位置の直上に配設されており、押え部材30をはね上げて、複数のきのこ栽培瓶15を収納したコンテナ16が保持面24上へ好適に供給できるように、押え部材30を開く方向へ好適に案内する。
【0022】本実施例では、反転台20が反転した位置から元の位置に復帰する際、図3に示す状態よりも図面上において若干時計回転方向へ回動すると、被ガイド端部34及び被ガイド枠部35が解除ガイド部材50に当接する。さらに反転台20が時計回転方向へ回転すると、被ガイド端部34が解除ガイド部材50から突き出て、被ガイド枠部35が解除ガイド部材50に当接されて、押え部材30は回動台30に対して相対的に反時計回転方向へ回動されるように案内される。これにより、押え部材30が反転台20に対して開いた状態となる。従って、この解除ガイド部材50によれば、複数のきのこ栽培瓶15にかかる押え部材30による保持を、非常に簡単な構成で自動的に好適に解除できる。なお、この解除ガイド部材50には、被ガイド枠部35に対して滑り性を向上させるため、ローラを用いてもよい。
【0023】52は解除用の円弧状ガイド部材であり、押え部材を、前記円弧状ガイド部材40と共にその押え部材30の振れ等を防止して好適に案内することができる。特に、反転台20が反転した位置から元の位置に復帰する際、被ガイド端部34を案内して、押え部材30がスムースに開くように案内できる。また、25はストッパ部であり、反転台20の保持面24上の一方側である奥端に起立されて設けられ、コンベア搬送装置17から供給されたコンテナ16が所定の位置に載置されるように突き当てられる壁部となっている。また、26は側壁部であり、反転台20の保持面24上の両側部(図2参照)に起立して設けられ、コンベア搬送装置17から供給されたコンテナ16が所定の位置に載置されるように左右から案内する壁部となっている。
【0024】本実施例では、一対の側壁部26のコンテナ16が搬入される奥側である前記一方側21に、押え部材30の一端部31が回動可能に軸着されるように軸受部27が形成されている。また、本実施例では、軸受部27の高さが、載置されるきのこ栽培瓶15の上端の高さよりも若干低い位置に設けられている。従って、一対の軸受部27によって軸受された押え部材30の一端部31である掛け渡し枠部37が、前記一方側21に位置するきのこ栽培瓶15の瓶口の側周面に当接して、そのきのこ栽培瓶15の位置を規制することができる。
【0025】以上の実施例では、コンベア搬送装置17から反転台20に搬入したコンテナ16を、作業が終了後、コンベア搬送装置17に戻している。すなわち、複数のきのこ栽培瓶を収納したコンテナ16については、往復動装置18による往復動によって反転台20への出入(給排)がなされている。しかしながら、本発明はこれに限らず、コンベア搬送装置17から反転台20へ、コンテナ16を一方的に供給し、コンベア搬送装置17とは反対側へ一方的に排出する構成としてもよい。これによれば、コンテナ16を一方向へ連続的に順次送る(通過させる)ことができ、作業効率を向上できる。なお、この場合には、ストッパ部25に代えて、コンテナ16が搬入されるときには保持面24上に突出してコンテナ16を位置決めするように作動し、コンテナ16が排出されるときには保持面24下に引き込むように制御された係止片を設けておけばよい。また、押え部材30の一端部31が回動可能に軸着されるように軸受部27を、保持面24上で保持されるきのこ栽培瓶15の高さよりも高くなるように設けておけばよい。
【0026】次に、本実施例の反転装置によって反転された複数のきのこ栽培瓶15のきのこ廃培地をかき出すをかき出し装置12について図1及び2に基づいて簡単に説明する。70は軸受基部であり、複数のかき出し部材72を、そのかき出し部材72の軸線を中心に回転駆動可能に軸受すると共に支持する。本実施例の軸受基部70は、基体を構成する基体枠10に、水平方向(図1上において左右方向)へ移動可能に装着されている。すなわち、軸受基部70には水平方向へロッド75が固設されており、そのロッド75が、長手方向へ往復動可能に基体枠10にロッド75の長手方向への移動が規制された軸受部材90に挿通されている。これにより、軸受基部70がロッド75の長手方向へ移動できる。そして、76はシリンダ装置であり、軸受基部70を水平方向へ移動させる移動駆動手段になっている。また、80は回転駆動モータであり、軸受基部70に設けられた歯車装置とピニオンギア81及びチェーン82を介して連繋されており、複数のかき出し部材72を回転させる回転駆動装置になっている。
【0027】また、本実施例のかき出し部材72は、その軸線が、倒立したきのこ栽培瓶15の軸心と平行となるように配設されている。また、かき出し部材72は、棒状の軸体73と、その軸体の先端に軸心に直交する方向の一方へ突出されたかき刃部74とから構成されている。なお、77はきのこ培基の受け部材であり、浅いボックス状になっており、きのこ栽培瓶15からかき出されたきのこ培基を一旦受ける受け皿になっている。このかき出し装置によれば、軸受基部70を移動させることで、かき出し部材72のきのこ栽培瓶15内での位置を変位させることができる。従って、きのこ栽培瓶15内の全ての位置のきのこ培基を好適に破砕してかき出すことができる。この際に、かき刃部74の旋回半径は変化しないで、常に同一の破砕力で、きのこ培基を確実にかき取ることができる。従来のようなかき刃部の旋回半径が大きくなることで破砕力が低下するという課題が解消されている。
【0028】次に、昇降装置60による動作と、本実施例のかき出し装置システムの作業動作との関係を簡単に説明する。先ず、反転台20にコンテナ16を供給する際には、反転台20の高さをコンベア搬送装置17と同一にする。また、反転台20を反転する際には、図1に示すように反転台20をコンベア搬送装置17よりも一旦高い位置に上昇させる。これにより、反転台20の反転動作によるかき出し部材72との干渉を防止する。次に、かき出し装置12によるかき出し作業の際には、反転した反転台20を昇降装置60で昇降させることで、かき出し部材72によるきのこ栽培瓶15内への入出がなされる。
【0029】そして、かき出し作業の終了後は、反転台20を図1に示すような元の位置に戻し、さらに図1上において反転台20を時計回転方向へ所定の角度回動させる。この際、押え部材30は開かれているため、コンテナ16は保持面24上を滑って、コンベア搬送装置17上へ投げ出される。これにより、コンテナ16の排出を短時間で効率良く行うことができる。なお、図1の状態から反転台20をコンベア搬送装置17と同一の高さに降下させてからコンテナ16を排出してもよいのは勿論である。以上、本発明の好適な実施例について種々述べてきたが、本発明は上述する実施例に限定されるものではなく、発明の精神を逸脱しない範囲で多くの改変を施し得るのはもちろんである。
【0030】
【発明の効果】本発明に係るコンテナに収納されたきのこ栽培瓶の反転装置によれば、反転台のコンテナが保持される保持面上で、且つ反転が開始される際に下方へ回動する側である一方側に、一端部が回動可能に軸着され、他端部が前記保持面に近接するように回動した際には、複数のきのこの栽培瓶をその瓶口側に当接して押さえる押え部材と、その押え部材を案内規制する円弧状ガイド部材とを具備する。このため、押え部材が徐々に回動され、コンテナの奥側に収納されたきのこ栽培瓶から押さえられて順に保持されることになる。従って、無理な力が作用せず、複数のきのこ栽培瓶を反転台と押え部材との間でスムースに保持できる。また、反転台の反転開始と同時に押え部材が順に複数のきのこの栽培瓶を押さえることになり、反転動作と保持動作を同時に行うことができ、作業効率を向上できる。また、従来の反転装置のような押え部材を平行に移動させる機構を要しないなど、構成を簡単にすることができる。従って、本発明によれば、コンテナに収納された複数のきのこ栽培瓶を、簡単な構成で、作業時間を短縮してスムースに反転することができるという著効を奏する。
【出願人】 【識別番号】391052736
【氏名又は名称】株式会社カルチアマシーン
【出願日】 平成11年3月9日(1999.3.9)
【代理人】 【識別番号】100077621
【弁理士】
【氏名又は名称】綿貫 隆夫 (外1名)
【公開番号】 特開2000−253747(P2000−253747A)
【公開日】 平成12年9月19日(2000.9.19)
【出願番号】 特願平11−61992