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【発明の名称】 農業培土及び園芸培土の製造方法と、その装置
【発明者】 【氏名】刀川 天光

【要約】 【課題】粒状を維持して粉末が少なく、高温焼成により雑菌が少なく、外層部セラミック化により排水性が良くなるととものに遠赤外線による植物の光合成を促し、灌水時における土の目詰まりがないとともに空気の流通が良好であり、総じて植物生育に最適な、野菜、花卉の鉢植え培土、コンテナ培土、水稲育苗用等の農業培土を、連続的かつ省力的に得る製造方法と、その装置を提供する。

【解決手段】鹿沼土、赤玉土、浄水ケーキ等の培土原料を、湾曲凹み状格子間隔に回転破砕爪を臨ませた原料ホッパーに投入することにより、粒状を維持乃至破砕形成しつつ搬送コンベア上に層状落下させて乾燥装置に送込み、該乾燥装置内において人工熱源にて熱風吹付け及び振動付与により浮遊乾燥させつつ搬出することを特徴とする農業培土及び園芸培土の製造方法と、その装置である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 鹿沼土、赤玉土、浄水ケーキ等の培土原料を、粒状を維持乃至破砕形成しつつ搬送コンベア上に層状落下させて、乾燥装置に送込み、該乾燥装置内の移送工程において、人工熱源による熱風吹付け及び振動付与により浮遊乾燥させつつ搬出することを特徴とする農業培土及び園芸培土の製造方法。
【請求項2】 鹿沼土、赤玉土、浄水ケーキ等の培土原料の搬送工程(1)において、原料の粒状を維持乃至破砕形成しつつ搬送コンベア(1a)上に層状落下させるため、底部に湾曲凹み状格子(3)を架設し且つその谷部(3a)における格子間隔に回転破砕爪(4)を臨ませた原料ホッパー(2)を備え、前記搬送工程(1)に接続した乾燥装置(5)は、中間部位に多孔通風板(8)を有して該多孔通風板(8)の下方に装置(5)外に備えた熱風機(9)よりの熱風を導き、さらに該多孔通風板(8)に振動を付与する起振装置(10)を備えて原料粒Mを浮遊乾燥させつつ搬出することを特徴とする請求項1の農業培土及び園芸培土の製造方法を実施するための装置。
【請求項3】 乾燥装置(5)が、前半の上段乾燥装置(6)と後半の下段乾燥装置(7)の二段からなり、上段乾燥装置(6)においては原料粒乾燥を、下段乾燥装置(7)においては300°Cを越える高温殺菌乾燥並びにセラミック化を司るように熱風の温度調整を図った請求項2記載の農業培土及び園芸培土の製造方法を実施するための装置。
【請求項4】多孔通風板(8)の下方に、粉末を溜めて装置外へ排出する、粉末排出口(14)を有する粉末受け板(13)を設けて成る請求項2又は3記載の農業培土及び園芸培土の製造方法を実施するための装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、野菜、花卉の鉢植え培土、コンテナ培土、水稲育苗用等の農業培土を、連続的かつ省力的に得る製造技術に関する。
【0002】
【従来の技術】赤玉土や鹿沼土を培土として製品出荷するための乾燥は、これまで主に、ビニールハウス内に、タイヤローダーショベルなどを用いて原料をショベルバケットですくい上げ、後退しながら薄い土層に散布し自然干しするか、直接露天に天日干しするかの太陽熱利用方式と、内壁に羽根を装着した加熱ロータリーキルンによる機械乾燥方式が実施されている。
【0003】しかしながら、上記太陽熱利用方式は、広い場所を取り、又気象条件に左右され、さらに手間も大変である。他方、上記機械乾燥方式も生産効率が悪く、現在行われている水稲育苗培土の需要度に応じ切れず、さらに原料粒の均一性が得られず、通風性、空隙率、水はけ等の生育条件も劣るなど、何らかの解決策が望まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のかかる実情に鑑みてなされたもので、粒状を維持して粉末が少なく、高温焼成により雑菌が少なく、外層部セラミック化により排水性が良くなるととものに遠赤外線による植物の光合成を促し、灌水時における土の目詰まりがないとともに空気の流通が良好であり、総じて植物生育に最適な、野菜、花卉の鉢植え培土、コンテナ培土、水稲育苗用等の農業培土を、連続的かつ省力的に得る製造方法と、その装置を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明は、鹿沼土、赤玉土、浄水ケーキ等の培土原料を、粒状を維持乃至破砕形成しつつ搬送コンベア上に層状落下させて、乾燥装置に送込む。そして、該乾燥装置内の移送工程において、人工熱源による熱風吹付け及び振動付与により浮遊乾燥させつつ搬出することを特徴とする農業培土及び園芸培土の製造方法である。
【0006】そして、鹿沼土、赤玉土、浄水ケーキ等の培土原料の搬送工程において、原料の粒状を維持乃至破砕形成しつつ搬送コンベア上に層状落下させるため、底部に湾曲凹み状格子を架設し且つその谷部における格子間隔に回転破砕爪を臨ませた原料ホッパーを備える。そして、前記搬送工程に接続した乾燥装置は、中間部位に多孔通風板を有して該多孔通風板の下方に装置外に備えた熱風機よりの熱風を導き、さらに該多孔通風板に振動を付与する起振装置を備えて原料粒を浮遊乾燥させつつ搬出することを特徴とする農業培土及び園芸培土の製造方法を実施するための装置である。
【0007】また、上記構成において、乾燥装置が、前半の上段乾燥装置と後半の下段乾燥装置の二段からなり、上段乾燥装置においては原料粒乾燥を、下段乾燥装置においては300°Cを越える高温殺菌乾燥並びにセラミック化を司るように熱風の温度調整を図った農業培土及び園芸培土の製造方法を実施するための装置である。
【0008】さらに、上記構成の乾燥装置において、多孔通風板の下方に、粉末を溜めて装置外へ排出する、粉末排出口を有する粉末受け板を設けて成る農業培土及び園芸培土の製造方法を実施するための装置である。
【0009】
【発明の実施の形態】図1及び図2が、本発明を実施するための装置総体で、図1において、1が鹿沼土、赤玉土、浄水ケーキ等の培土原料の搬送工程で、2が原料の粒状を維持乃至破砕形成しつつ搬送コンベア1a上に層状落下させるための原料ホッパーで、底部に湾曲凹み状格子3を架設し且つその谷部3aにおける格子間隔に回転破砕爪4を臨ませてある。
【0010】同図及び図2において、5が前記搬送工程1に直交方向に接続した乾燥装置で、該乾燥装置5は、前半の上段乾燥装置6と後半の下段乾燥装置7の二段からなり、上段乾燥装置6においては原料粒乾燥を、下段乾燥装置7においては300°Cを越える高温殺菌乾燥並びにセラミック化を司るように熱風の温度調整を図るものとする。これら乾燥装置は、より詳しくは、中間部位に多孔通風板8を有して該多孔通風板8の下方に装置外に備えた熱風機9よりの熱風を導き、さらに前記多孔通風板8に振動を付与する起振装置10を備える。11が、浮遊・振動によって運ばれた原料粒Mの排出口、12が排気ダクトである。13は多孔通風板8の下方に設けた粉末を溜めて装置外へ排出する粉末受け板、14がその排出口である。
【0011】
【作用】今、原料である鹿沼土、赤玉土等を各別に搬送コンベア1aの原料ホッパー2に投入する。すると粒状のものは、湾曲凹み状格子3の隙間から搬送コンベア1a上に層状を成して落下し、湾曲凹み状格子3の谷部3aに団塊状に残ったものは、格子間隔に臨んで回転している回転破砕爪4によって粒状に砕かれたうえ掻き落とされて搬送コンベア1a上に落下する(図3)。
【0012】そして、搬送コンベア1aの他端部において搬送コンベア1aと直交方向に接続された乾燥装置5のホッパー5aより、まず上段乾燥装置6内の多孔通風板8に落下する。多孔通風板8は、下方から熱風が吹込まれ且つ起振装置10により振動が付与されているので、原料粒Mは熱風によって浮遊されつつ乾燥に付され、かつ振動付与により逐次排出口11へ向けて送られ、該排出口11より次の下段乾燥装置7へ送り込まれる。そしてこの下段乾燥装置7においても同様の動作が繰返され、送風温度のみが300°Cを越えて設定される。即ち上段乾燥装置6においては熱風による原料粒乾燥を、下段乾燥装置7においては300°Cを越える熱風による高温殺菌乾燥並びにセラミック化を司る。
【0013】なお、乾燥装置5内の多孔通風板8は、図4の実施例に示すように、排出口方向に数段の落差を設け、原料粒の浮遊、振動に加えて拡散転動を促し、熱風の接触面を多くして効率よく熱交換を行い、燃費を節約することができる。原料に付着乃至混ざっている粉末は、上記浮遊、振動の際に飛散して多孔通風板8より下方へ落下するので、装置下部に粉末受け板13を設けて適時外部に排出する。かくして乾燥を完了して排出口11より排出されたら、常温に戻し、袋詰め出荷するものとする。
【0014】
【発明の効果】本発明は以上のように、原料の搬送工程において、底部に湾曲凹み状格子を架設し且つその谷部における格子間隔に回転破砕爪を臨ませた原料ホッパー2を経由して、粒状のものは湾曲凹み状格子3の隙間から搬送コンベア1a上に層状を成して落下させ、谷部3aに団塊状に残ったものは回転破砕爪4によって粒状に砕かれたうえ掻き落とされて搬送コンベア1a上に落下するようにしたから、粒状を維持して粉末が少ない。
【0015】そして、乾燥工程において、原料粒Mを載置した多孔通風板8の、下方から熱風が吹込まれ、且つ起振装置10により振動が付与されているので、原料粒Mは熱風によって浮遊されつつ乾燥に付され、かつ振動付与により逐次排出口11へ向けて送られ、上段乾燥装置6及び下段乾燥装置7の進行過程において原料粒Mの乾燥、高温殺菌乾燥並びにセラミック化が促されるから、原料粒M全表面に熱風が行渡って熱効率が良好であり、高温焼成により雑菌が少なく、外層部セラミック化により排水性が良くなるととものに遠赤外線による植物の光合成を促し、灌水時における土の目詰まりがないとともに空気の流通が良好であり、総じて植物生育に最適な、野菜、花卉の鉢植え培土、コンテナ培土、水稲育苗用等の農業培土を、連続的かつ省力的に得ることができる。
【出願人】 【識別番号】595067914
【氏名又は名称】株式会社刀川平和農園
【出願日】 平成11年3月8日(1999.3.8)
【代理人】 【識別番号】100064403
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 尚夫
【公開番号】 特開2000−253744(P2000−253744A)
【公開日】 平成12年9月19日(2000.9.19)
【出願番号】 特願平11−105706