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【発明の名称】 植物栽培パック
【発明者】 【氏名】坂元 弘毅

【氏名】小山 伸一

【要約】 【課題】外部から空気、水分等を補給することなく植物を成長させることが可能で、携行に便利で、観賞にも耐え得る植物栽培パックを提供する。

【解決手段】透明な合成樹脂製の袋17内に、植物15が植生する鉢11、適量の水W、空気21が封入されるとともに、袋17は密封されている。また、袋17の上部には、携行部としての手提げプレート19が設けられている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 水および空気を密封した容器内に、培養状態の植物を収容した植物栽培パック。
【請求項2】 容器は、透明または半透明の合成樹脂製の袋である請求項1に記載の植物栽培パック。
【請求項3】 携行部を備えた請求項1または請求項2に記載の植物栽培パック。
【請求項4】 植物は、鉢にいけられている請求項1〜3のうちいずれか一項に記載の植物栽培パック。
【請求項5】 鉢は、培養土と、その培養土の上面を覆うスポンジとを収容した請求項1〜4のうちいずれか一項に記載の植物栽培パック。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、主に観賞用の植物栽培パックに関するものである。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】植物は光合成により、二酸化炭素と光とから酸素と有機物とをつくりだして成長する。
【0003】従って、例えば鉢植え状態の植物を管理する場合には、鉢植え植物を日当たりの良いところに置いて、時々水を与えるようにしていた。そして、鉢植え植物を携行や運搬する場合にも、水と空気の補給が必要であることから、鉢植え植物は開放された袋またはケースに収容されていた。
【0004】このため、携行や運搬に不便なばかりでなく、袋またはケースに収容された状態では観賞に不適切であった。加えて、袋またはケースは開放されているため、それらに収容された状態でも水の補給は欠かせないものであった。
【0005】この発明の目的とするところは、外部から空気、水分等を補給することなく植物を成長させることが可能で、携行に便利で、観賞にも耐え得る植物栽培パックを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、水および空気を密封した容器内に、培養状態の植物を収容したことを要旨としている。
【0007】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、容器は、透明または半透明の合成樹脂製の袋であることを要旨としている。請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、携行部を備えたことを要旨としている。
【0008】請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のうちいずれか一項に記載の発明において、植物は、鉢にいけられていることを要旨としている。請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のうちいずれか一項に記載の発明において、鉢は、培養土と、その培養土の上面を覆うスポンジとを収容したことを要旨としている。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、この発明を具体化した実施形態について、図1〜図3に基づいて詳細に説明する。
【0010】図1〜図3に示すように、鉢11は、微粒木粉を混入させたアクリル、ポリエステル等の合成樹脂により形成されており、周壁の長辺部11aに変曲部を形成している。鉢11内には、培養土13が充填されるとともに、培養土13の上面は水を含んだスポンジ14で被覆されている。植物15は、培養土13中に植生している。説明プレート16は、逆三角形状の防水紙からなる。説明プレート16の表裏には、植物名、栽培方法がそれぞれ明記されている。説明プレート16は、その下端が培養土13に埋設されることにより立設されている。
【0011】合成樹脂製の袋17は、透明な合成樹脂製シートの両側端部18を溶着して、密閉の袋状に形成されている。そして、鉢11および植物15は、袋17内に収容されて密封被覆されている。
【0012】携行部としての手提げプレート19は、紙製で二つ折りにされ、上部において手提げ孔20が切除されるとともに、袋17の上端のあまり代22にステープル針23により取り付けられている。
【0013】袋17には、適量の水Wが貯留されるとともに、空気21が袋17をある程度膨らませるように封入されている。従って、培養土13にはスポンジ14との吸引作用により水分が補給される。即ち、袋17を反転させて袋17の底部に貯留された水Wを直接スポンジ14に含ませたりして補給される。あるいは、袋17の内面に結露した水滴25を外側から叩いたりして補給される。
【0014】植物15は、呼吸により、培養土13中の有機物と、袋17内部の空気21中の酸素とから、二酸化炭素とエネルギを生産する。即ち、呼吸により得られる酸素と、水Wを介して培養土13中から得られる有機物とからエネルギをつくりだし、二酸化炭素を排出する。一方、袋17を透過する光と、袋17内の空気21中の二酸化炭素とから、酸素と有機物を生産する。水Wは、培養土13および植物15から蒸発し、袋17内面に水滴25として凝縮して底部17aに溜まり、その一部が培養土13に補給される。
【0015】以上のように、袋17内部は、あたかも地球上における環境と同様な循環系をつくりだし、袋17内部での植物15の成長を可能にしている。また、植物15が袋17内部で十分成長したら、鉢11を袋17から取り出し、そのまま外部で植物15を育成する。
【0016】次に、上記実施形態によって発揮される効果について説明する。
(1) 本実施形態では、袋17内においては、水分、酸素、二酸化炭素が植物を介して循環する。そのため、植物は光合成をおこなうことができる環境であれば、水Wを補給する等の手間をかけることなく育成が可能である。
【0017】従って、保管はもちろんのこと、携行や運搬に便利で面倒がかからない。また、袋17内において、通常の鉢植えと同様に育成できることから、植物15を袋17内に収容した状態でも観賞用として有用である。しかも、袋17内が完全に外部と遮断されているため、害虫、病気から植物15を守ることができる。
【0018】(2) 本実施形態では、手提げ孔20を有する手提げプレート19が上部に設けられているため、持ち運びに便利である。
(3) 植物15は、鉢11にいけられているため、成長後に袋17の外部に取り出してそのまま育成ができる。
【0019】(4) 鉢11内の培養土13の上面を被覆するスポンジ14が設けられているため、培養土13が鉢11の外へ流出してしまうことを防止できる。しかも、水Wはこのスポンジ14を介して培養土13に補給される。
【0020】(5) 鉢11は微粒木粉を混入した合成樹脂で形成されているため、丈夫で、しかも軽くて持ち運びに便利である。なお、前記実施形態を次のように変更して構成することもできる。
【0021】(a) 袋17として、内包される植物15の光合成を阻害しない程度の半透明なものを使用すること。
(b) 本実施形態では、手提げプレート19を袋17のあまり代22で、ステープル針23により固定した。これを、接着剤による固定に変更すること。このようにすれば、あまり代22は必要なくなる。
【0022】(c) あまり代22に手提げ孔20を設けること。このようにすれば、手提げプレート19が不要になる。また、以上の(a)〜(c)のように構成を変更しても、前記効果(1)〜(5)と同様の効果を得ることができる。
【0023】次に、前記実施形態から把握できる技術的思想について以下に記載する。
・ 請求項1〜5のうちいずれか一項において、植物の水性栽培とした植物栽培パック。
・ 請求項1〜5のうちいずれか一項において、密閉容器は、透明または半透明の硬質樹脂製ケースとした植物栽培パック。このような構成とすれば、インテリアとしても使える。
【0024】
【発明の効果】この発明は、以上のように構成されているため、次のような効果を奏する。請求項1に記載の発明によれば、容器内において植物の循環系が形成されるため、植物の保管、携行、運搬に便利で、観賞にも有用なものとなる。
【0025】請求項2に記載の発明によれば、密封容器は、透明または半透明の樹脂製袋であるため、植物が光合成をおこなうことを阻害しない。請求項3に記載の発明によれば、携行部を備えているため、持ち運びに便利である。
【0026】請求項4に記載の発明によれば、植物は、鉢にいけられているため、成長後に外部に取り出してそのまま育成ができる。請求項5に記載の発明によれば、培養土の上面を覆うスポンジが設けられているため、必要な水分を効率よく植物に供給できる。
【出願人】 【識別番号】000114086
【氏名又は名称】ミサワホーム株式会社
【識別番号】599020678
【氏名又は名称】有限会社 ハートランド
【出願日】 平成11年2月15日(1999.2.15)
【代理人】 【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
【公開番号】 特開2000−232823(P2000−232823A)
【公開日】 平成12年8月29日(2000.8.29)
【出願番号】 特願平11−35466