トップ :: A 生活必需品 :: A01 農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業




【発明の名称】 接木機械の台木苗供給案内装置
【発明者】 【氏名】滝本 秀夫

【氏名】大越 崇博

【要約】 【課題】切断済みの台木苗を台木挾持移送装置の両側の台木挾持片で挾持して接合装置の前部の接合部へ移送するときに、この台木苗が曲ったり、又、傾斜することが発生して、穂木苗の接合が悪くなり、接木性能が低下することがあった。

【解決手段】台木苗Aを挾持して移送する台木挾持移送装置10の一方側の台木挾持片31の上端部(イ)をこの台木苗Aの子葉Hの下部まで延長して、この台木苗(イ)の倒れを防止すると共に、接合装置16先端部に案内ガイド53を設け、この案内ガイド53でこの台木苗Aを案内し、更に倒れを防止した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 台木苗Aを両側の台木挾持片31,31で挾持し、又、穂木苗Bを両側の穂木挾持片38,38で挾持し、切断部及び接合部へと順次回動移送する台木・穂木挾持移送装置10,11と、該台木苗Aと該穂木苗Bとを接合するクリップ5を押出す押出し具52を内装した接合装置16とを設けた接木機械において、該接合装置16の先端部には、移送される該台木苗Aを該接合部へ案内する案内ガイド53を設けると共に、該接合装置16に対して後側に位置する該台木挾持片31の上端部(イ)を該台木苗Aの子葉G下部位置まで延長して設けたことを特徴とする接木機械の台木苗供給案内装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、台木・穂木挾持移送装置の両側の台木挾持片及び穂木挾持片で台木苗及び穂木苗を挾持して切断部及び接合部へと順次回動移送して、該台木苗と該穂木苗との接合部を摘むクリップを接合装置の押出し具で押出して、このクリップで摘み接木する該接合装置の先端部には、移送される該台木苗を案内する案内ガイドを設けると共に、該接合装置に対して後側に位置する該台木挾持片の上端部を該台木苗の子葉下部位置まで延長した技術であり、接木機械の台木苗供給案内装置として利用できる。
【0002】
【従来の技術】台木苗は台木挾持移送装置の両側の台木挾持片で挾持し、又、穂木苗は穂木挾持移送装置の両側の穂木挾持片で挾持して、切断部、及び接合部へと順次回動移送する。該切断部でこれら台木・穂木苗の各胚軸部の所定位置が個別に切断され、接合装置の前部の該接合部へこれら切断済みの台木・穂木苗は、該台木・穂木挾持移送装置で移送されてこれら台木・穂木苗の切断部が接合され、該接合装置の押出し具でクリップが押出しされ、このクリップで接合部が摘まれて接木が終了する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】胚軸部を切断済みの台木苗を、接合装置の前部の接合部へ挾持移送のときに、この台木苗を挾持した台木挾持片の上端部と切断された切口部の下端部との距離が長く、移送中にこの台木苗が曲ったり、傾斜することが発生し、このために曲ったり、傾斜したりした台木苗であると、この台木苗の切断部と穂木苗の切断部とを接合のときに、これら切断部が一致せずに、ずれが発生することがあり、接木性能が低下することがあったが、この発明により、この問題点を解消しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】このために、この発明は、台木苗Aを両側の台木挾持片31,31で挾持し、又、穂木苗Bを両側の穂木挾持片38,38で挾持し、切断部及び接合部へと順次回動移送する台木・穂木挾持移送装置10,11と、該台木苗Aと該穂木苗Bとを接合するクリップ5を押出す押出し具52を内装した接合装置16とを設けた接木機械において、該接合装置16の先端部には、移送される該台木苗Aを該接合部へ案内する案内ガイド53を設けると共に、該接合装置16に対して後側に位置する該台木挾持片31の上端部(イ)を該台木苗Aの子葉G下部位置まで延長して設けたことを特徴とする接木機械の台木苗供給案内装置の構成とする。
【0005】
【発明の作用】台木苗Aは台木挾持移送装置10の両側の台木挾持片31,31の一方側で後側の該台木挾持片31の上端部(イ)を、この台木苗Aの子葉G下部まで延長したこれら台木挾持片31,31で倒れを防止して挾持し、又、穂木苗Bは穂木挾持移送装置11の両側の穂木挾持片38,38で挾持して、これら台木・穂木苗A,Bは切断部、及び接合部へと順次回動移送される。該切断部でこれら台木・穂木苗A,Bの各胚軸部の所定位置が個別に切断され、接合装置16の該接合部へこれら切断済み台木・穂木苗A,Bは、該台木・穂木挾持移送装置10,11で移送される。この移送のときは該台木挾持移送装置10で移送されるこの台木苗Aは、該接合装置16の先端部に設けた案内ガイド53で倒れを防止しながら案内して移送する。該接合部へ移送されたこれら台木・穂木苗A,Bの切断部は、この接合部で接合され、該接合装置16の押出し具52でクリップ5が押出しされ、このクリップ5で接合部が摘まれて接木が終了する。
【0006】
【発明の効果】接合装置16の前部の接合部へ切断済みの台木苗Aを台木挾持移送装置10の両側の台木挾持片31,31で挾持移送のときには、この台木苗Aは案内ガイド53で倒れを防止しながら案内されて移送されると共に、この台木苗Aを挾持して移送する一方側で後側の該台木挾持片31の上端部(イ)を子葉G下部まで延長して設けたことにより、この台木苗Aは該案内ガイド53と該台木挾持片31とにより、倒れを防止して保持した状態で移送されることにより、曲ったり、又、傾斜することなく、更に曲った台木苗Aであっても修正されて、垂直状態になることにより、台木苗Aの切断部と穂木苗Bの切断部とを接合のときに、これら切断部がずれることなく、常に一致した状態で接合されることより、接木性能は向上する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。図例は、例えば、うり科の内のきゅうりの台木苗Aの胚軸E部と子葉G部の切断部Jと、きゅうりの穂木苗Bの胚軸F部の切断部Kとを接合してクリップ5で摘み接木する接木機械1、及び台木苗Aを供給したり、挾持移送する台木苗供給案内装置について図示して説明する。
【0008】前記接木機械1は、機枠2内下部には、コンプレッサ3、各種電磁弁4、クリップ5を貯留、及び移送するクリップ貯留装置6、及びクリップ移送通路7等を設けている。該機枠2上部には、台木苗A、及び穂木苗Bの供給を受けて保持する台木受装置8、穂木受装置9、これら台木苗A、及び穂木苗Bを引継ぎして挾持移送する台木挾持移送装置10、及び穂木挾持移送装置11を設けた構成である。
【0009】苗切断装置は、台木苗Aの各部の根鉢C部を切断する台木根鉢切断ナイフ12を装着した台木根鉢切断装置12aと、胚軸E部を切断する台木胚軸切断ナイフ13を装着した台木胚軸切断装置13aと、子葉G部を切断する台木子葉切断ナイフ14を装着した台木子葉切断装置14aと、穂木苗Bの胚軸F部を切断する穂木切断ナイフ15を装着した穂木切断装置15a等よりなる構成である。
【0010】又、前記接木機械1は、切断済み台木苗Aの切断部Jと、切断済み穂木苗Bの切断部Kとを接合する接合装置16、及び操作装置17等を設けた構成である。前記機枠2の周囲には、各側壁板18を設け、前後両側には、折畳み自在にフレーム19,19を設け、台木苗A、及び穂木苗B等を収納した箱を載置できる構成である。又、各台木・穂木切断ナイフ12,13,14,15等の機能部品の上側には、透明で樹脂材等よりなる機能部品カバー20を開閉自在に設けて、機能部品を覆う構成としている。
【0011】前記台木受装置8は、機枠2内の後方上部に平行状態に設け、根鉢Cの付いた台木苗Aを作業者が手動により、保持板21の挿入溝21aへ供給すると、この台木苗Aは、自重によって子葉G下部が該保持板21へ当接するまで自然落下し、垂直状態に保持される構成としている。前記台木受装置8は、図8、及び図10〜図12で示す如く台木苗Aが保持板21の挿入溝21aへ供給されると、この台木苗Aを検出する透過方式で光電式の台木センサ22,22を該保持板21の両側壁部に設けると共に、作業者の手を検出する反射式で光電式の手センサ22a,22aを該台木センサ22の下部の横側に設けている。これら台木センサ22の検出、及び手センサ22aの未検出に伴って、保持板21下側に開閉自在で開状態に設けた台木供給片23は、閉状態に作動し、台木苗Aの胚軸E部の所定位置を挾持する構成である。これにより、該手センサ22aは子葉Gを検出する誤検出の防止ができて安全性が向上し、又、胚軸E部が曲がった台木苗Aであっても、この台木センサ22で確実に検出することにより、苗の適応性が向上するし、コスト低減になる。
【0012】前記穂木受装置9は、機枠2内の前方上部に傾斜状態に設け、根鉢D部を切断した穂木苗Bを手動により、保持板24の挿入溝24aへ供給すると、この穂木苗Bは、傾斜状態で自重によって子葉H下部が穂木供給片27へ当接するまで自然落下し、傾斜状態に保持される構成としている。前記穂木受装置9の保持板24は、図13で示す如く穂木挾持移送装置11が挾持する進行方向手前側から奥側へ向けて所定角度の(イ)度に下り傾斜状態に設けている。これにより、図14、及び図16で示す如く該穂木挾持移送装置11へ引き継ぎ挾持したときには、この穂木挾持移送装置11に設けた背当固定板45に、穂木苗Bの胚軸Fが確実に当接する構成である。これによって、穂木苗Bが該穂木挾持移送装置11へ引継ぎ挾持されたときは、該背当固定板45へ穂木苗Bの胚軸F部が確実に当接することにより、この胚軸F部を穂木切断ナイフ15で切断したときに、切断面の長さ、及び切断位置が安定し、安定した接木ができる。
【0013】供給された穂木苗Bは、穂木センサ26で検出され、この検出に伴ない、保持板24部に開閉自在で開状態に設けた穂木供給片27は、閉状態に作動されて、穂木苗B胚軸F部の所定位置を挾持する構成としている。供給された穂木苗Bの子葉H下部が前記穂木挾持片27へ当接していない状態のときには、作業者が手動により、当接するまで引き下げることができる構成である。
【0014】前記穂木受装置9は、傾斜状態に設けたことにより、穂木苗Bは、傾斜状態に保持される構成である。保持板24上側には、図9、及び図13で示す如く回転ローラ25,25を回転自在に装着した支持板25aを設けている。この支持板25aは、図25、及び図26で示す如く子葉持上シリンダ25bで上下移動自在な構成とするもよい。この回転ローラ25,25で穂木苗Bの両側の子葉Hを内側へ向けて押す状態に作用すると共に、上下へ移動作用して、この両側の子葉Hを閉状態に保持する構成としている。これにより、穂木苗Bの子葉H部を折り畳み状態で供給ができると共に、穂木苗Bの胚軸F部の曲りを修正することができる。又、穂木苗Bの長さが所定長さ以上でも規格苗となり、この穂木苗Bが作りやすく、更に苗適応性が向上する。
【0015】前記穂木供給片27下方部には、作業者の手を検出する手センサ26aを設け、この手センサ26aが手を検出中は、穂木挾持移送装置11を始動させない構成としている。前記台木挾持移送装置10は、図1〜図4で示す如く機枠2内の後方側へ回動自在に台木搬送ローラ、及び台木搬送ベース等で支持させている。又、該台木挾持移送装置10は、図1、及び図2で示す如く前後両側に、台木挾持片31,31を設け、開閉、及び移動自在な構成である。該台木挾持片31,31の開閉、及び移動作動は、台木挾持用シリンダ(図示せず)で行われる構成としている。一方側で後側の該台木挾持片31の上部の上挾持部30aの上端部(イ)は、台木苗Aの子葉G部の下部まで延長して設け、この台木苗Aの倒れを防止した構成である。
【0016】前記台木受装置8に保持された台木苗Aの胚軸E部の所定位置を、台木挾持移送装置10の台木挾持片31が回動移動して挾持する構成であり、これによって挾持された台木苗Aは、台木子葉切断装置14a部へ90度回転移動して、停止する構成としている。前記台木挾持移送装置10の台木挾持片31,31の上挾持部30a、及び中央挾持部30bには、図1、及び図2で示す如く弾性材のゴム、又は樹脂材よりなる上・中挾持部材28,29を設けると共に、該台木挾持片31,31の上端部には、三角形状のガイド板31a,31bを設け、図3が図4で示す作用の変化の如く台木苗Aの胚軸E部を所定位置へ案内する構成である。これにより、台木苗Aは常に中央部へ移動されると共に、後方へ向けて倒れを防止することにより、接木性能が向上し、又、上・中位置に弾性材の該挾持部材28,29を設けて2箇所で挾持することにより、台木苗Aの胚軸Eの逃げが防止できて、切断位置が正確になる。
【0017】前記穂木挾持移送装置11は、機枠2内前方側に回動自在で、更に引継ぎ挾持する穂木苗Bを垂直状態に挾持して、この穂木苗Bの胚軸F部の切断部K切断面積の拡大を図るべく穂木搬送ローラ、及び穂木搬送ベース等で水平状態に支持させている。又、該穂木挾持移送装置11は、穂木挾持片38、及び背当固定板45等よりなり、開閉、及び移動自在な構成の該穂木挾持片38設けると共に、穂木挾持用シリンダ36aにより、開閉移動の作動を行わせて、穂木苗Bの胚軸F部の所定位置を挾持する構成としている。
【0018】前記背当固定板45は、穂木挾持片38下側に設けた供給溝46を有する支持板47の下側にL字形状に形成して設け、この背当固定板45の前面部には、開口48させて、この開口48部の上側で該穂木挾持片38下側位置には、略三角形状の凸部49,49を設け、該背当固定板45の該開口48の上・下側部では、穂木苗Bの胚軸F部の後側部を受けて固定させ、該凸部49,49間では、胚軸F部の両側部を受けて、挾持状態に固定させた構成であり、穂木切断装置15aの穂木切断ナイフ15で胚軸F部を切断のときに、この胚軸F部が切断方向へ逃げることの発生を防止する構成として、これにより、切断したときの切断部Kの切口の長さを常に一定長さとしたり、又、切断位置のずれを防止して、常に一定位置が切断される構成としている。
【0019】前記穂木受装置9へ保持された穂木苗Bの胚軸F部は、穂木挾持移送装置11の穂木挾持片38の回動移動により、引継ぎ挾持される構成であり、これによって挾持された穂木苗Bは、穂木切断装置15a部へ90度回動移動して、停止する構成としている。前記穂木挾持移送装置11には、図9、及び図15で示す如く回転シリンダ50を設け、この回転シリンダ50の軸端部で穂木受装置9の回転ローラ25,25の下側に位置する状態に、穂木子葉押え板51を開閉自在に設け、穂木苗Bの子葉Hを内側へ向けて押す状態に作用する構成であり、作用は図9の一点鎖線で示す如く移動し、穂木苗Bを引継ぎ位置から接合位置まで移動作用し、移送が終了すると開状態となり、作用しない構成である。これにより、穂木苗Bの子葉H部を閉じた状態で移送、及び胚軸Fの切断位置が正確に切断されることにより、この穂木苗Bの切断不良が防止でき、又、移送時に動かないことにより、接合のときのづれがなくなった。
【0020】前記台木子葉切断装置14a、及び穂木切断装置15aは、台木挾持移送装置10、及び穂木挾持移送装置11の左側部の所定位置へ回動自在に設け、支持板36、及び支持杆37,37等によって支持させた構成である。該台木子葉切断装置14aの先端部には、台木子葉切断ナイフ14を装着し、該穂木切断装置15aの先端部には、穂木切断ナイフ15を装着した構成としている。
【0021】前記台木・穂木切断ナイフ14,15の回転駆動により、これら台木・穂木切断ナイフ14,15で台木・穂木挾持移送装置10,11で挾持移送されて停止状態である台木苗Aの一方側子葉Gを残した位置と、穂木苗Bの胚軸F部の所定位置とを各々斜めに切断する構成であり、これらの切断位置は、上下調節可能な構成としている。
【0022】台木根鉢切断装置12aは、図17、及び図18で示す如く台木受装置8の近傍で台木挾持移送装置10の回動移動軌跡内に設けている。この台木根鉢切断装置12aは、機枠2に切断用溝33aを有した取付板33を固着して設け、この取付板33上側面には、台木苗Aの根鉢C部の近傍を切断する台木根鉢切断ナイフ12を調節可能に装着している。又、この取付板33の取付位置は、該台木挾持移送装置10の回動周速が遅く、回動中心から角度(イ)を有する位置に設けている。
【0023】台木胚軸切断装置13aは、図17、及び図18で示す如く台木苗Aを挾持して回動移送し、略90度回動した位置で停止し、この停止位置でこの台木苗Aの一方側の子葉G部を台木子葉切断装置14aの台木子葉切断ナイフ14で切断し、再度90度回動移動して接合装置16で接合する接合位置の手前で、台木挾持移送装置10の回動移動軌跡内に設けている。この台木胚軸切断装置13aは、機枠2に取付板34を固着して設け、この取付板34上側面には、台木苗Aの胚軸C部の所定位置を切断する台木胚軸切断ナイフ13を調節可能に装着している。又、この取付板34の位置は、該台木挾持移送装置10の回動周速が早く、回動中心位置から角度(ロ)を有する位置に設けている。
【0024】台木苗Aは、前記台木挾持移送装置10で引継ぎ直後の回動移送中に、台木根鉢切断ナイフ12で根鉢C部の近傍が切断され、次に90度回動移送されて停止され、この停止中に台木子葉切断ナイフ14で一方側の子葉Gを残して他方側の子葉G部が切断され、更に次に90度回動移送中に、台木胚軸切断ナイフ13で胚軸E部の所定位置を切断する構成である。これによって作業者が台木苗Aの根鉢C部を切断する必要なく、接木工数の減少、及び胚軸E部が正確な位置で切断されることにより、安定した接木作業ができる。
【0025】前記台木根鉢切断装置12aは、台木挾持移送装置10が略90度回動移動し、再度90度回動移動の移動始端部近傍に設けるもよく、又、この位置に上下に所定間隔を設けて重合状態に、この台木根鉢切断装置12aと台木胚軸切断装置13aとを設けた構成とするもよい。前記台木子葉切断14a、及び穂木切断装置15aは、図19〜図21で示す如く構成であり、これら図19〜図21は、該台木子葉切断装置14aを示し、この台木子葉切断装置14aは、回転方向は下部から上部へ向けて回転する構成であり、穂木切断装置15aは上部から下部へ向けて回転する構成であり、形状、及び構成は、図19〜図21と同じとしている。
【0026】前記台木子葉切断装置14aは、機枠2にL字形状カッタベース39に長孔40a,40aを設けた取付板40のこの長孔40a,40a部をボルト等によって装着して、この長孔40a,40a部で上下に調節可能な構成である。この取付板40にはロータリシリンダ41を設け、このロータシリンダ41の軸には、回動自在に支持板42を設け、この支持板42の下側面にはL字形状のストッパ42aを設けている。
【0027】前記台木子葉切断装置14aの支持板42の上側面には、ナイフ取付板43を押え板42bにより装着した構成であり、この押え板42bはボルト等によって装着した構成である。このナイフ取付板43の先端部には、台木子葉切断ナイフ14を装着している。該支持板42と該ナイフ取付板43とは調節ボルト42cで連接した構成とし、この調節ボルト42cの調節操作により、該台木子葉切断ナイフ14の位置が調節できる構成として、台木苗Aの子葉G部の切断位置を調節可能とし、子葉G部の所定位置を切断する構成である。
【0028】前記台木子葉切断装置14aのカッタベース39のL部の両端の上端部には、弾性部材であるゴム、又は樹脂材等よりなる当具44,44を設け、この当具44へ該台木子葉切断装置14aの回動停止時に、支持板42のストッパ42aを当接させて、この台木子葉切断装置14aを所定位置で停止する構成である。これにより、コスト低減、騒音防止、及び耐久性の向上を図っている。
【0029】前記穂木切断装置15aは、図19〜図21と同じ構成であり、この穂木切断装置15aの先端部に設けた穂木切断ナイフ15により、穂木苗Bの胚軸F部の所定位置を切断する構成である。前記台木子葉切断装置14a、及び穂木切断装置15aは、各切断作業が終了すると、90度回動移動して、切断済み台木苗A、及び切断済み穂木苗Bを接合装置16部へ移動し、停止して待機する構成である。
【0030】前記接合装置16の先端部には、図1、及び図2で示す如く台木挾持移送装置10で挾持して移送する切断済み台木苗Aの胚軸Eを、該接合装置16の前側の接合部であるハンド部53a部へ移送案内する案内ガイド53を設け、この案内ガイド53は板材等よりなり、上下方向は所定幅に形成すると共に、該台木挾持移送装置10の移送始端部へ向けて後方へ傾斜状態に移送始端部側を広くして設け、移送始端部から移送終端部へ向けて、順次接合部である該ハンド部53aへこの案内ガイド53で案内されて移送する構成であり、この台木苗Aが後方へ向けて曲ったり、又、傾斜したりすることを防止する構成である。
【0031】更にこの台木苗Aが前方へ向けて曲ったり、又、傾斜したりすることの防止は、前記台木挾持移送装置11の後側の台木挾持片31の上端部(イ)を前記した如くこの台木苗Aの子葉G下側位置まで延長して設けたことにより、この延長させたこと、及び案内ガイド53を設けたことの両者により、この台木苗Aは前後方向へ曲ったり、又、傾斜することなく、垂直姿勢で接合部であるハンド部53aへ移送され、この台木苗Aの切断部Jへ穂木苗Bの切断部Kを接合する構成であり、接木性能が安定する構成である。
【0032】前記クリップ貯留装置6は、接合装置16の右側部に設け、このクリップ貯留装置6の揺動回転により、収容されたクリップ5は、下段の底部から上段の底部の外周部へと順次移動して、この外周部を経てクリップ移送通路7へと移送され、このクリップ移送通路7で該クリップ5は、待機状態になる構成としている。前記クリップ移送通路7へクリップ5を供給のときに、逆方向を向いた該クリップ5、及び該クリップ移送通路7内が該クリップ5で満杯状態のときには、このクリップ5は、クリップ貯留装置6内へ還元される構成としている。
【0033】前記接合装置16は、クリップ5を押出す押出し具52、及びハンド部53等よりなり、これら押出し具52、及びハンド部53は、クリップ移送通路7先端部に設けた構成であり、該ハンド部53でクリップ5を開状態に保持する構成であり、開状態に保持された該クリップ5は、該押出し具52で押出しする構成であり、このクリップ5の押出しされた位置は、切断済み台木苗Aの子葉G部の切断部Jと、穂木苗Bの胚軸F部の切断部Kとが接合される位置になる構成としている。
【0034】前記クリップ5は、所定位置まで押され、所定位置へ達するとハンド部53で閉状態に作動され、閉状態になることにより、切断済み台木苗Aと穂木苗Bとの切断部J,Kの接合部をこのクリップ5で摘んで保持する構成であり、この保持が終了すると接木が終了し、接木済み苗は、下部へ排出される構成としている。前記クリップ5で接合部を摘むときは、台木挾持片31は、切断済み台木苗Aと穂木苗Bとの挾持を解除する構成として、該クリップ5は、この台木挾持片31へ当接を防止する構成としている。
【0035】前記コンプレッサ3から供給される空気は、操作装置17からの各種信号の出力により、開閉制御される各種電磁弁4を経て接木機械1の各部が始動、及び停止制御される構成としている。前記操作装置17は、図22で示す如く箱形状に形成して機枠2の所定位置に装着して設け、この箱体の表面板には、ON−OFF方式の電源スイッチ、スタートスイッチ、リセットスイッチ、各マニアルスイッチ、各種表示する各種表示ランプ、及び警報を発するブザー等を設け、内部には、各種入力項目を算術論理演算、比較演算、及び各種信号を出力するCPU55を有する制御装置54を内装した構成としている。
【0036】前記穂木挾持移送装置11の回転シリンダ50に設けた支持具56には、図30〜図33で示す如くU字形状で弾性材の線材等よりなる穂木子葉押え杆57を設け、この穂木子葉押え杆57で穂木苗Bの子葉Hを内側へ向けて押す状態に作用する構成であり、この穂木子葉押え杆57は押え具58の中央部を丁ボルト59等によって締付けて、該穂木子葉押え杆57を装着した構成である。
【0037】前記支持具56の中央部の丁ボルト59の締付孔56aの両側には、ネジ孔60a,60aを設け、このネジ孔60a,60aにピン60b,60bを螺挿入した構成であり、このピン60b,60bを位置ぎめとして、穂木子葉押え杆57を調節可能な構成である。これにより、線材とし、又、調節可能方式にしたことによって、穂木苗Bの損傷を防止できると共に、穂木苗Bの生育状態、及び種類等に対する適応性が向上し、更に軽くなったことにより、前記回転シリンダ50の負荷を軽減することができた。
【0038】前記穂木受装置9の回転ローラ25,25を装着した支持板25aの上側には、図27、及び図28で示す如く供給切換板61を設けて、該支持板25aに連接させた構成であり、この供給切換板61の長孔61a部を丁ボルト61bで締付けた構成であり、この長孔61aを手動の調節により、該回転ローラ25,25で穂木苗Bの両側の子葉Hを内側へ向けて押す状態に作用する作用状態と、この回転ローラ25,25が回動して、子葉Hを押ない非作用状態とに変化する構成である。この作用状態と非作用状態とを検出するON−OFFスイッチ方式のリミットスイッチ62を設け、このリミットスイッチ62のONで作用状態であると検出され、OFFで非作用状態であると検出される構成である。
【0039】この作用状態へ切換するときは、接木する苗が西瓜苗のときである。又、非作用状態へ切換するときは、接木苗がきゅうり苗、又はメロン苗のときである。前記穂木受装置9の穂木苗Bの子葉Hの制御は、図29で示すフローチャート図に沿って作用を説明すると、接木作業がスタートされ(S−101),(S−102)へ進み、(S−102)〜(S−104)は図示の如く制御され、西瓜苗でリミット62でNOが検出され(S−105)、YESと判定されると子葉持上シリンダ25bがONされて作動され(S−106)、回転シリンダ50がONされて作動され(S−107)、接木作業が行われる。(S−105)でNOと判定されると直接接木作業が行われる。
【0040】これにより、ON−OFFする前記リミットスイッチ62のONにより、子葉持上シリンダ25b、及び回転シリンダ50が自動作動することにより、操作が簡単である。
【出願人】 【識別番号】000000125
【氏名又は名称】井関農機株式会社
【出願日】 平成11年1月28日(1999.1.28)
【代理人】
【公開番号】 特開2000−217429(P2000−217429A)
【公開日】 平成12年8月8日(2000.8.8)
【出願番号】 特願平11−20225