| 【発明の名称】 |
結球野菜の垂れ下がった外葉の起し方法および結球野菜用外葉起し作業機 |
| 【発明者】 |
【氏名】遠山 信一
【氏名】柳沢 昭彦
【氏名】山浦 淳一
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| 【要約】 |
【課題】作業効率を向上できる結球野菜用外葉起し作業機を提供する。
【解決手段】機体11の下部に走行部12を設ける。この走行部12に1対のアーム昇降用シリンダ13を立設する。機体11の上部に昇降自在のアーム保持部14を設ける。このアーム保持部14にて4本の昇降アーム体15を保持する。これらの4本の昇降アーム体15のそれぞれの先端部には外葉起し部61を形成する。これらの各外葉起し部61は白菜1の外周側から中心側の結球部3に向って進出移動しながら外葉2の下方に入り込む。さらに、各外葉起し部61は結球部3に接近した側方の位置であってこの結球部3の周方向に沿って互いに等間隔をおいた4か所の接近位置から上昇して外葉2を起す。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 外葉起し部を先端側に形成した複数の昇降アーム体の下降によりこれらの複数の昇降アーム体の各外葉起し部を結球野菜の結球部から離間した側方の位置であってこの結球部の周方向に沿って互いに間隔をおいた複数か所の離間位置に下降させ、前記各外葉起し部を前記各離間位置から結球野菜の結球部に接近した側方の位置であってこの結球部の周方向に沿って互いに間隔をおいた複数か所の接近位置に変位させることによって、これらの各外葉起し部を垂れ下がった状態にある外葉の下方に入り込ませ、前記複数の昇降アーム体の上昇によりこれらの複数の昇降アーム体の各外葉起し部を前記各接近位置から上昇させて外葉を起すことを特徴とする結球野菜の垂れ下がった外葉の起し方法。 【請求項2】 結球野菜の垂れ下がった状態にある外葉を起す作業をする結球野菜用外葉起し作業機であって、機体に昇降自在に設けられた複数の昇降アーム体を備え、これらの複数の昇降アーム体のそれぞれの先端側には、前記結球野菜の外周側から中心側の結球部に向って進出移動しながら前記外葉の下方に入り込み、前記結球部に接近した側方の位置であってこの結球部の周方向に沿って互いに間隔をおいた複数か所の接近位置から上昇し、前記外葉を起す外葉起し部を形成したことを特徴とする結球野菜用外葉起し作業機。 【請求項3】 各昇降アーム体の外葉起し部は、結球部の径方向に直交する水平方向に沿った回転中心軸を中心として回転するローラを有することを特徴とする請求項2記載の結球野菜用外葉起し作業機。 【請求項4】 各昇降アーム体は、外葉起し部を結球野菜の外周側から中心側に向う方向に付勢する付勢手段を有することを特徴とする請求項2または3記載の結球野菜用外葉起し作業機。 【請求項5】 機体は、結球野菜が作付けされた畝の長さ方向に沿って走行する走行部を有することを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載の結球野菜用外葉起し作業機。 【請求項6】 駆動手段と、この駆動手段の駆動力で外葉起し部を結球野菜の外周側から中心側に向けて進出移動させ、前記外葉起し部を前記結球野菜の中心側から外周側に向けて後退移動させる起し部進退手段とを備えたことを特徴とする請求項2ないし5のいずれかに記載の結球野菜用外葉起し作業機。 【請求項7】 各昇降アーム体は、先端側を互いに接近するように中間部を湾曲状に形成し、駆動手段は、結球部に対して上下方向に進退自在のピストンロッドを有するリンク駆動用シリンダであり、起し部進退手段は、挿通ピンを途中位置に橋架したスリット開口部を底面部に形成し内部に前記リンク駆動用シリンダを収納するシリンダボックスと、このシリンダボックスの前記スリット開口部に挿通されて前記シリンダボックスの底面部から下方に向って下端側が導出され、上端部が前記ピストンロッドの先端部に回動自在に連結されかつ下端部が前記昇降アーム体の基端部に連結され、長手方向の中央部には前記挿通ピンが摺動自在に挿通された長孔を有する細長状の少なくとも4本のリンク体とを有することを特徴とする請求項6に記載の結球野菜用外葉起し作業機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、白菜等の結球野菜の垂れ下がった外葉の起し方法、および、結球野菜の外葉の起し作業をする結球野菜用外葉起し作業機に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、結球野菜としての例えば白菜を植栽のまま越冬させる場合は、作業者による手作業で、畝に沿って作付けされた白菜の垂れ下がった状態にある外葉を起してひもで縛り、その外葉で結球部を被包し、結球部が冷気による悪影響を受けないようにしている。 【0003】しかしながら、この手作業は、かがんだ姿勢で行わなければならない作業であるので、腰に大きな負担がかかる重労働であるばかりでなく、作業効率が悪い問題を有している。 【0004】そこで、このような問題を解消するために、この手作業の機械化を図った結球野菜用外葉起し作業機として、例えば、特開平7−87825号公報に記載の結球野菜用外葉起し作業機が提案されている。 【0005】この特開平7−87825号公報に記載の結球野菜用外葉起し作業機は、機体に1対のアーム体のそれぞれの基端部を回動自在に取り付け、この1対のアーム体を左右方向に開閉自在に設けている。 【0006】そして、この1対のアーム体をそれぞれの先端側を互いに離間させた開状態にし、この開状態にある1対のアーム体を結球部の前側方の位置から結球部の左右両側方に接近させ、この1対のアーム体のそれぞれの先端側を外葉の下方に入り込ませ、その後、この1対のアーム体を開状態を維持しつつ引き上げ、外葉を起すようにした構成が採られている。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来の特開平7−87825号公報に記載の結球野菜用外葉起し作業機の構成では、開状態にある1対のアーム体を結球部の前側方の位置から結球部の左右両側方に接近させるので、例えば1対のアーム体が十分に開いていなかったり、或いは1対のアーム体の結球部に対する中心位置が左右のいずれかにずれていたりすると、外葉の基端側を大きく傷付けるおそれがある問題を有している。 【0008】また、上記従来の特開平7−87825号公報に記載の結球野菜用外葉起し作業機の構成では、1対のアーム体を結球部の左右両側方の位置から開状態を維持しつつ引き上げて外葉を起すので、例えば、結球部の周方向に沿って位置する複数枚の外葉のうち一部の外葉が起されず、それらの外葉を適切な状態に起すことができないおそれがあり、このため、作業効率を向上できない問題もある。 【0009】すなわち、図6に示すように、結球野菜としての白菜1の多くは、互いに異なる上下左右方向(図6上)の4方向を向いた状態で垂れ下がった4枚の外葉2すべてを起すことにより、外葉2を適切な状態にでき、これらの外葉2にて結球部3を容易に被包できるようになっている。 【0010】したがって、上記従来の特開平7−87825号公報に記載の結球野菜用外葉起し作業機では、例えば、1対のアーム体4,4を結球部3の左右両側方の位置から引き上げて外葉2を起すので、結球部3の周囲の4枚の外葉2うち、図6上結球部3の上側位置の外葉2、つまり前記1対のアーム体4,4とは反対側の位置の外葉2を起すことができないことが考えられ、その外葉2を作業者が手で起さなければならないおそれがある。 【0011】本発明は、このような点に鑑みなされたもので、外葉の損傷を防止しつつ、作業効率を向上できる結球野菜の垂れ下がった外葉の起し方法および結球野菜用外葉起し作業機を提供することを目的とする。 【0012】 【課題を解決するための手段】請求項1記載の結球野菜の垂れ下がった外葉の起し方法は、外葉起し部を先端側に形成した複数の昇降アーム体の下降によりこれらの複数の昇降アーム体の各外葉起し部を結球野菜の結球部から離間した側方の位置であってこの結球部の周方向に沿って互いに間隔をおいた複数か所の離間位置に下降させ、前記各外葉起し部を前記各離間位置から結球野菜の結球部に接近した側方の位置であってこの結球部の周方向に沿って互いに間隔をおいた複数か所の接近位置に変位させることによって、これらの各外葉起し部を垂れ下がった状態にある外葉の下方に入り込ませ、前記複数の昇降アーム体の上昇によりこれらの複数の昇降アーム体の各外葉起し部を前記各接近位置から上昇させて外葉を起すものである。 【0013】そして、複数の昇降アーム体の下降により各外葉起し部を結球野菜の結球部から離間した側方の位置であってこの結球部の周方向に沿って互いに間隔をおいた複数か所の離間位置に下降させ、これらの各外葉起し部を各離間位置から結球野菜の結球部に接近した側方の位置であってこの結球部の周方向に沿って互いに間隔をおいた複数か所の接近位置に変位させて外葉の下方に入り込ませ、複数の昇降アーム体の上昇により各外葉起し部を各接近位置から上昇させて外葉を起すので、結球部の周方向に沿って位置する複数枚の垂れ下がった外葉が適切な状態に起される。 【0014】請求項2記載の結球野菜用外葉起し作業機は、結球野菜の垂れ下がった状態にある外葉を起す作業をする結球野菜用外葉起し作業機であって、機体に昇降自在に設けられた複数の昇降アーム体を備え、これらの複数の昇降アーム体のそれぞれの先端側には、前記結球野菜の外周側から中心側の結球部に向って進出移動しながら前記外葉の下方に入り込み、前記結球部に接近した側方の位置であってこの結球部の周方向に沿って互いに間隔をおいた複数か所の接近位置から上昇し、前記外葉を起す外葉起し部を形成したものである。 【0015】そして、各昇降アーム体の外葉起し部が結球野菜の外周側から中心側の結球部に向って進出移動しながら外葉の下方に入り込み、結球部に接近した側方の位置であってこの結球部の周方向に沿って互いに間隔をおいた複数か所の接近位置から上昇し、外葉を起すので、結球部の周方向に沿って位置する複数枚の垂れ下がった外葉が適切な状態に起される。 【0016】請求項3記載の結球野菜用外葉起し作業機は、請求項2記載の結球野菜用外葉起し作業機において、各昇降アーム体の外葉起し部は、結球部の径方向に直交する水平方向に沿った回転中心軸を中心として回転するローラを有するものである。 【0017】そして、ローラが外葉からモーメントを受け、結球部の径方向に直交する回転中心軸を中心として回転するので、外葉の損傷をより一層防止できる。 【0018】請求項4記載の結球野菜用外葉起し作業機は、請求項2または3記載の結球野菜用外葉起し作業機において、各昇降アーム体は、外葉起し部を結球野菜の外周側から中心側に向う方向に付勢する付勢手段を有するものである。 【0019】そして、付勢手段が結球部の形状に応じて変形し、この付勢手段の変形に応じて外葉起し部が結球部に対して進退移動するので、結球部の形状による影響を受けない。 【0020】請求項5記載の結球野菜用外葉起し作業機は、請求項2ないし4のいずれかに記載の結球野菜用外葉起し作業機において、機体は、結球野菜が作付けされた畝の長さ方向に沿って走行する走行部を有するものである。 【0021】そして、機体が走行部にて畝の長さ方向に沿って走行するので、機体を畝の長さ方向に沿って容易に移動させることができる。 【0022】請求項6記載の結球野菜用外葉起し作業機は、請求項2ないし5のいずれかに記載の結球野菜用外葉起し作業機において、駆動手段と、この駆動手段の駆動力で外葉起し部を結球野菜の外周側から中心側に向けて進出移動させ、前記外葉起し部を前記結球野菜の中心側から外周側に向けて後退移動させる起し部進退手段とを備えたものである。 【0023】そして、起し部進退手段にて、駆動手段の駆動力で外葉起し部を結球野菜の外周側から中心側に向けて進出移動させ、外葉起し部を結球野菜の中心側から外周側に向けて後退移動させるので、外葉起し部を自動的に進退移動させることができ、作業効率を向上できる。 【0024】請求項7記載の結球野菜用外葉起し作業機は、請求項6に記載の結球野菜用外葉起し作業機において、各昇降アーム体は、先端側を互いに接近するように中間部を湾曲状に形成し、駆動手段は、結球部に対して上下方向に進退自在のピストンロッドを有するリンク駆動用シリンダであり、起し部進退手段は、挿通ピンを途中位置に橋架したスリット開口部を底面部に形成し内部に前記リンク駆動用シリンダを収納するシリンダボックスと、このシリンダボックスの前記スリット開口部に挿通されて前記シリンダボックスの底面部から下方に向って下端側が導出され、上端部が前記ピストンロッドの先端部に回動自在に連結されかつ下端部が前記昇降アーム体の基端部に連結され、長手方向の中央部には前記挿通ピンが摺動自在に挿通された長孔を有する細長状の少なくとも4本のリンク体とを有するものである。 【0025】そして、ピストンロッドが下方に進出した状態にあるときに、リンク駆動用シリンダを作動させると、ピストンロッドが上方に後退し、挿通ピンが長孔内を摺動し、各リンク体が上端部を中心として各昇降アーム体とともに回動するので、外葉起し部が結球野菜の外周側から中心側に向って進出移動する。 【0026】また、ピストンロッドが上方に後退した状態にあるときに、リンク駆動用シリンダを作動させると、ピストンロッドが下方に進出し、挿通ピンが長孔内を摺動し、各リンク体が上端部を中心として各昇降アーム体とともに回動するので、外葉起し部が結球野菜の中心側から外周側に向って後退移動する。 【0027】 【発明の実施の形態】以下、本発明の結球野菜用外葉起し作業機の一実施の形態の構成を図面を参照して説明する。 【0028】図1ないし図3において、11は機体で、この機体11の下部には走行部12が設けられ、この走行部12には1対のアーム昇降用シリンダ13が立設されている。また、この機体11の上部にはアーム保持部14が設けられ、このアーム保持部14にて例えば4本の昇降アーム体15が上下左右方向(図2上)の4方向を向いた状態に保持されており、これらの4本の昇降アーム体15は、前記1対のアーム昇降用シリンダ13の作動にて、前記アーム保持部14とともに上下方向に沿って移動するようになっている。 【0029】前記走行部12は、結球野菜としての白菜1が作付けされた畝5の長さ方向に沿って、進行方向Xに向って走行するもので、進行方向Xに沿って長手方向を有する細長板状の1対の基台21を備えている。 【0030】この1対の基台21には前記機体11の前後左右の複数か所、例えば4か所に位置して複数、例えば4つの車輪22が回転自在に取り付けられ、これらの各車輪22には図示しないタイヤが装着されている。 【0031】また、この1対の基台21には細長棒状の1対の機体手押し用ハンドル23が鉛直状に立設され、この1対の機体手押し用ハンドル23のそれぞれの先端側は後方に向って湾曲状に折り曲げ形成され、その各先端部には例えばゴム製で略円筒状の握り部材24が装着され、作業者Aが両手でこの握り部材24を握って前方に向って力を加えると、前記各車輪22が土圧を受けて回転し、前記機体11が進行方向Xに向ってスムーズに走行する。なお、この基台21には動力源としてのバッテリ25が設置されている。 【0032】また、前記1対のアーム昇降用シリンダ13は、図示しない流体圧力源部に接続されこの流体圧力源部の駆動に伴い作動するもので、上下方向に長手方向を有する1対の昇降用シリンダ本体31を備え、この1対の昇降用シリンダ本体31のそれぞれの下端部は前記1対の基台21に固定されている。また、この1対の昇降用シリンダ本体31には1対の昇降用ピストンロッド32が上方に向って進退自在に取り付けられ、この1対の昇降用ピストンロッド32のそれぞれの上端部にはプレート連結部33が形成されている。 【0033】さらに、前記アーム保持部14は、進行方向Xに直交する水平方向に沿って長手方向を有する細長矩形状のベースプレート41を備え、このベースプレート41の長手方向の両端部には前記各昇降用ピストンロッド32のプレート連結部33が連結固定され、このベースプレート41は前記昇降用ピストンロッド32にて水平状に支持されている。 【0034】また、このベースプレート41の中央部にはシリンダボックス42が載置固定されている。このシリンダボックス42の内部には、駆動手段としてのリンク駆動用シリンダ43が収納されている。また、このシリンダボックス42の底面部には、進行方向Xとこの進行方向Xに直交する水平方向とにそれぞれ沿って長手方向を有する4つのスリット開口部45が形成され、これらの各スリット開口部45は底面部の側面から底面部の中央部近傍にわたって切り欠かれた状態に形成され、その各スリット開口部45の途中位置には挿通ピン46が橋架されている。 【0035】一方、前記リンク駆動用シリンダ43は、図示しない流体圧力源部に接続されこの流体圧力源部の駆動に伴い作動するもので、上下方向に長手方向を有するリンク駆動用シリンダ本体48を備え、このリンク駆動用シリンダ本体48の上端部は前記シリンダボックス42の上面部の中央部に固定されている。また、このリンク駆動用シリンダ本体48にはピストンロッド49が下方に向って進退自在に取り付けられている。すなわち、このピストンロッド49は、図3に示されるように、白菜1の結球部3に対して上下方向に進退自在に取り付けられている。 【0036】また、このピストンロッド49の先端部にはリンク連結部50が形成され、このリンク連結部50には4本のリンク体51のそれぞれの上端部が回動自在に連結されている。これらの4本のリンク体51の長手方向のそれぞれの中央部には小判形状の長孔52が形成され、これらの各長孔52には前記挿通ピン46が摺動自在に挿通されている。 【0037】さらに、これらの4本のリンク体51は、前記4つのスリット開口部45に挿通され、これらの4本のリンク体51のそれぞれの下端部は前記シリンダボックスの底面部から下方に向って導出されており、この導出された各下端部にはアーム連結部55が設けられている。 【0038】一方、前記各昇降アーム体15は、断面円形の棒状部材を略く字形状に折曲げ形成したもので、これらの各昇降アーム体15の中間部は、先端側が互いに接近するように湾曲状に形成され、それぞれの先端側は内方に向った状態にある。 【0039】これらの4本の昇降アーム体15のそれぞれの基端部は、前記4本のリンク体51のそれぞれのアーム連結部55に回動自在に連結されている。また、これらの各アーム連結部55には付勢手段としてのねじりコイルバネ57が装着され、このねじりコイルバネ57にて前記各昇降アーム体15の先端側が白菜1の外周側から中心側に向う方向に付勢されている。そして、このねじりコイルバネ57の変形により、各昇降アーム体15が例えば図3に示す角度θの範囲内においてその基端部を中心として回動する。 【0040】また、これらの4本の昇降アーム体15のそれぞれの先端部には、外葉起し部61が形成されている。 【0041】この外葉起し部61は、結球部3の径方向に直交する水平方向に沿って長手方向を有するローラ装着フレーム62を有し、このローラ装着フレーム62の長手方向の中央部が前記昇降アーム体15のそれぞれの先端に固定されている。また、このローラ装着フレーム62の両端部の軸受け部63でローラ軸64が軸支され、このローラ軸64にはローラ65が取り付けられており、このローラ65は細長い直線状に形成され、結球部3の径方向に直交する水平方向に沿った直線状の回転中心軸を中心として回転するようになっている。 【0042】そして、これらの各外葉起し部61は、白菜1の外周側から中心側の結球部3に向って進出移動し、垂れ下がった状態にある外葉2の下方であって白菜1の根元近傍の接近位置に入り込み、結球部3に接近したこの結球部3の側方の4か所の位置であってこの結球部3の周方向に沿って互いに90°ごとの等間隔をおいた4か所の位置から結球部3の外周面に沿うようにして上昇し、前記外葉を起すものである。 【0043】なお、シリンダボックス42、リンク体51等にて、前記リンク駆動用シリンダ43からの駆動力で外葉起し部61を白菜1の外周側から中心側に向けて進出移動させ、前記外葉起し部61を白菜1の中心側から外周側に向けて後退移動させる起し部進退手段70が構成されている。 【0044】次に、上記一実施の形態の動作を図面を参照して説明する。 【0045】畝5に沿って作付けされた白菜1を越冬させるために、垂れ下がった状態にある外葉2を起す場合、まず、機体11を畝5の長さ方向に沿って、進行方向Xに向けて走行させる。 【0046】この際、各昇降アーム体15を所定の高さ位置に上昇させた状態にするとともに先端側を離間させた開状態にし、各昇降アーム体15を図1に示す初期状態にしておく。 【0047】すなわち、図示しないスイッチを操作して、アーム昇降用シリンダ13を作動させ、昇降用ピストンロッド32を上方に進出させ、外葉起し部61を結球部3の上端の高さ位置より高い位置に上昇させ、各昇降アーム体15を所定の高さ位置に上昇させた状態にしておく。 【0048】また、図示しないスイッチを操作して、リンク駆動用シリンダ43を作動させ、ピストンロッド49を下方に進出させ、挿通ピン46を長孔52内で摺動させ、各リンク体51を上端部を中心として各昇降アーム体15とともに回動させ、外葉起し部61を白菜1の中心側から外周側に向って後退移動させ、各昇降アーム体15を先端側を離間させた開状態にしておく。 【0049】そして、機体11が前進し、リンク駆動用シリンダ43が最初の白菜1の結球部3の上方に位置した状態で、その機体11を停止させる。 【0050】続いて、図示しないスイッチを操作して、アーム昇降用シリンダ13を作動させ、昇降用ピストンロッド32を下方に後退させ、外葉起し部61を結球部3の下端の高さ位置と略同じ高さの位置に下降させると、各昇降アーム体15は、図3の実線で示すように、開状態を維持しつつ下降し、白菜1の結球部3から離間したこの結球部3の側方の4か所の位置であってこの結球部3の周方向に沿って互いに90°ごとの等間隔をおいた4か所の離間位置に下降した状態になる。 【0051】次に、リンク駆動用シリンダ43を作動させ、ピストンロッド49を上方に後退させ、挿通ピン46を長孔52内で摺動させ、各リンク体51を上端部を中心として各昇降アーム体15とともに回動させ、外葉起し部61を白菜1の外周側から中心側に向って進出移動させると、図3の2点鎖線で示すように、各昇降アーム体15の先端側が互いに接近し、各昇降アーム体15がつぼみ状態になる。 【0052】このとき、4つの外葉起し部61は、結球部3の前後左右(図3上)の4側方から結球部3の中心側に向って進出移動しながら、外葉2の下方に入り込み、白菜1の根元近傍に位置した状態になる。 【0053】そして、今度は、アーム昇降用シリンダ13を作動させ、昇降用ピストンロッド32を上方に進出させると、4つの外葉起し部61が、結球部3に接近したこの結球部3の側方の4か所の位置であって、この結球部3の周方向に沿って互いに90°ごとの等間隔をおいた4か所の接近位置から上昇する。 【0054】このとき、各外葉起し部61は、外葉2の肉厚で比較的丈夫な部分における外面をローラ65に押し当てながら、図4に示すように、ねじりコイルバネ57の付勢力に基づき結球部3の外周面に沿うようにして上昇し、外葉2を起す。 【0055】そして、外葉起し部61の上昇を止めて、この外葉起し部61にて外葉2の起きた状態を維持しつつ、作業者Aが、例えばひも71でその外葉2を縛り、外葉2で結球部3を被包する。 【0056】その後、各昇降アーム体15をもとの初期状態に戻し、次の白菜1に向けて機体11を前進させ、上述の動作を繰り返し、外葉2の起し作業を行う。そして、これを繰り返すことによって、外葉2の起し作業を完了する。 【0057】このようにして、上記一実施の形態によれば、4本の昇降アーム体15のそれぞれの外葉起し部61が、白菜1の外周側から中心側の結球部3に向って進出移動しながら外葉2の下方であって白菜1の根元近傍の位置に入り込み、各昇降アーム体15の上昇時に結球部3に接近した側方の位置であってこの結球部3の周方向に沿って互いに90°ごとの等間隔をおいた4か所の接近位置から外葉2の部分を押しつつ結球部3の外周面に沿うようにして上昇し、外葉2を起すので、結球部3の周方向に沿って位置する少なくとも4枚の外葉2を適切な状態に起すことができる。よって、作業者Aの腰に大きな負担がかかる重労働を回避でき、作業者Aで1人で効率良く作業を行うことができる。 【0058】しかも、4本の昇降アーム体15の各外葉起し部61が、外葉2の肉厚で比較的丈夫な部分における外面をローラ65に押し当てながら上昇するので、外葉2の損傷を確実に防止できる。 【0059】また、各外葉起し部61を外葉2の下方であって白菜1の根元近傍の位置に入り込ませる場合に、これらの各外葉起し部61にて、外葉2の基端側を大きく傷付けることがなく、外葉2の損傷を防止できる。 【0060】さらに、ローラ65が外葉2からモーメントを受け、結球部3の径方向に直交する水平方向に沿った回転中心軸を中心として回転するので、外葉2に上下方向に沿った裂け目が生じることを防止でき、外葉2の損傷をより一層防止できる。 【0061】また、ねじりコイルバネ57が結球部3の外形形状に応じて変形し、このねじりコイルバネ57の変形に応じて外葉起し部61が結球部3に対して進退移動し、結球部3の下端から上端にわたって結球部3の外周面に沿うようにして上昇するので、結球部3の形状による悪影響を受けることを防止でき、外葉2を確実に起すことができる。 【0062】さらに、機体11が走行部12にて畝5の長さ方向に沿って走行するので、機体11を畝5の長さ方向に沿って容易に移動させることができる。 【0063】また、起し部進退手段70にて、リンク駆動用シリンダ43からの駆動力で、外葉起し部61を白菜1の外周側から中心側に向けて進出移動させたり、外葉起し部61を白菜1の中心側から外周側に向けて後退移動させたりするので、外葉起し部61を自動的に進退移動させることができ、作業効率を向上できる。 【0064】さらに、上記の白菜1の垂れ下がった外葉2の起し方法によれば、4本の昇降アーム体15の下降により各外葉起し部61を結球部3から離間した側方の位置であってこの結球部3の周方向に沿って互いに間隔をおいた4か所の離間位置に下降させ、これらの各外葉起し部61を各離間位置から結球部3に接近した側方の位置であってこの結球部3の周方向に沿って互いに間隔をおいた4か所の接近位置に変位させて外葉2の下方に入り込ませ、4本の昇降アーム体15の上昇により各外葉起し部61を各接近位置から上昇させて外葉2を起すので、外葉2の損傷を防止しつつ、結球部3の周方向に沿って位置する複数枚の外葉2を適切な状態に起すことができ、作業効率を向上できる。 【0065】なお、上記一実施の形態においては、外葉起し部61は、結球部3の周方向に沿って互いに90°ごとの等間隔をおいた4か所の接近位置から上昇する構成について説明したが、例えば、結球部3の両側の2か所、結球部3の周方向に沿って互いに120°ごとの等間隔をおいた3か所、結球部3の周方向に沿って互いに72°ごとの等間隔をおいた5か所、結球部3の周方向に沿って互いに60°ごとの等間隔をおいた6か所等の接近位置から上昇する構成、或いは、結球部3の周方向に沿って互いに適宜の間隔をおいた2,3,4,5,6等、複数か所の接近位置から上昇する構成でもよい。 【0066】また、上記一実施の形態においては、外葉起し部61は、外葉2の下方であって白菜1の根元近傍の接近位置に入り込み、結球部3の外周面に沿うようにして上昇する構成について説明したが、例えば、図5に示すように、白菜1の根元から少し離れた接近位置で外葉2の下方に入り込み、その位置から上昇する構成でもよい。 【0067】さらに、上記一実施の形態においては、機体11は、走行部12を設けた構成について説明したが、例えば、走行部12を設けるかわりに、図示しない走行車に機体11を連結するための連結部を設けた構成でもよい。 【0068】また、上記一実施の形態においては、ローラ65は細長い直線状に形成した構成について説明したが、例えば、結球部3の外周面に対応させて略円弧状に形成した構成とすることもできる。 【0069】 【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、複数の昇降アーム体の下降により各外葉起し部を結球部から離間した側方の位置であってこの結球部の周方向に沿って互いに間隔をおいた複数か所の離間位置に下降させ、これらの各外葉起し部を各離間位置から結球野菜の結球部に接近した側方の位置であってこの結球部の周方向に沿って互いに間隔をおいた複数か所の接近位置に変位させて外葉の下方に入り込ませ、複数の昇降アーム体の上昇により各外葉起し部を各接近位置から上昇させて外葉を起すので、外葉の損傷を防止しつつ、結球部の周方向に沿って位置する複数枚の外葉を適切な状態に起すことができ、作業効率を向上できる。 【0070】請求項2記載の発明によれば、各昇降アーム体の外葉起し部が結球野菜の外周側から中心側の結球部に向って進出移動しながら外葉の下方に入り込み、結球部に接近した側方の位置であってこの結球部の周方向に沿って互いに間隔をおいた複数か所の位置から上昇し、外葉を起すので、外葉の損傷を防止しつつ、結球部の周方向に沿って位置する複数枚の外葉を適切な状態に起すことができ、作業効率を向上できる。 【0071】請求項3記載の発明によれば、ローラが外葉からモーメントを受け、結球部の径方向に直交する回転中心軸を中心として回転するので、外葉の損傷をより一層防止できる。 【0072】請求項4記載の発明によれば、付勢手段が結球部の形状に応じて変形し、この付勢手段の変形に応じて外葉起し部が結球部に対して進退移動するので、結球部の形状による影響を受けることを防止できる。 【0073】請求項5記載の発明によれば、機体が走行部にて畝の長さ方向に沿って走行するので、機体を畝の長さ方向に沿って容易に移動させることができる。 【0074】請求項6記載の発明によれば、起し部進退手段にて、駆動手段の駆動力で外葉起し部を結球野菜の外周側から中心側に向けて進出移動させ、外葉起し部を結球野菜の中心側から外周側に向けて後退移動させるので、外葉起し部を自動的に進退移動させることができ、作業効率を向上できる。 【0075】請求項7記載の発明によれば、リンク駆動用シリンダの作動にて、ピストンロッドが上下方向に進退し、各リンク体が上端部を中心として各昇降アーム体とともに回動し、外葉起し部が結球部に対して進退移動するので、起し部進退手段を簡単な構造でコンパクトにでき、しかも、外葉起し部を自動的に確実に進退させることができ、作業効率を確実に向上できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000188009 【氏名又は名称】松山株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年10月14日(1998.10.14) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100062764 【弁理士】 【氏名又は名称】樺澤 襄 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2000−116239(P2000−116239A) |
| 【公開日】 |
平成12年4月25日(2000.4.25) |
| 【出願番号】 |
特願平10−292369 |
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