| 【発明の名称】 |
水稲用育苗箱 |
| 【発明者】 |
【氏名】會田 重道
【氏名】川畑 明洋
【氏名】和嶋 恵造
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| 【要約】 |
【課題】覆土がなくても籾の乾燥及び持ち上がりを押えることができる育苗箱を開示する。
【解決手段】育苗箱において、長手方向に対して横断面が一定で、かつ連続した一対の側壁と種苗用マットを保持する略平面と複数段積み重ねたときに下段の箱の種苗用マットの上面に密に接触する底面を設けた。育苗箱を長手方向に押出成形して製造した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】連続した一対の側壁と、育苗マットを保持する略平面と、複数段積み重ねたときに下段の箱の種苗用マットの上面に密に接触する略平面状の底面とからなり、長手方向に対して略一定の横断面を有する水稲用育苗箱。 【請求項2】長手方向に押出成形することにより製造した請求項1記載の育苗箱。 【請求項3】長手方向に水保持用のせきを設けた請求項1記載の育苗箱。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明が属する技術分野】本発明は、種苗の発芽のための育苗箱に係り、育苗マットを用いた場合の育苗のための技術に関するものである。 【0002】 【発明が解決しようとする課題】従来から、人工培土の育苗マットを用いた育苗方法であっても、マット上に種籾を播種し、その上に覆土を5mm程度籾が完全に隠れる程度に行っていた。しかし、覆土がムラなく均一にかかるようにしないと種籾の発芽にムラを起こすと共に、その量が少ない場合には露出して乾燥しやすくなる。また、覆土が軽いと発芽時に籾の持ち上がりが生じる傾向があり、特に育苗マットの場合には覆土量を多目にし、定型の育苗箱で、一箱当たり1.2リットルぐらいとしていた。 【0003】本発明は、この課題を解決することを目的としたものであり、覆土がなくても籾の乾燥及び持ち上がりを押えることができる育苗箱について開示する。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明では、上記目的を達成するため、覆土を無くし、覆土の代わりに育苗箱を重ね、その底面を利用することとした。育苗箱を重ねて出芽する方法は従来より行われており、新しい技術ではない。しかし、その目的は育苗箱を重ねる事により、出芽室を小さくさせ、外動の影響を受けにくくし、適温、適湿を保ちやすくし、さらに、暗黒条件下で出芽させることにある。本願発明では、この覆土と育苗箱を重ねることにより得られる効果を比較検討した結果、必ずしも覆土が必要ではなく、特に一定な厚さの育苗マットを使用すれば育苗箱の重ね厚さを一定にすることにより、上段の箱の略平面状の底面で下段の箱に播種された籾を均質に押えることになり覆土の効果を持たせることが出来ることがわかった。 【0005】具体的には、水稲用育苗箱において、連続した一対の側壁と育苗マットを保持する略平面と、複数段積み重ねたときに下段の箱の種苗用マットの上面に密に接触する略平面を設け、長手方向に対して横断面が略一定となるようにするという手段を採用した。 【0006】さらに、育苗箱は、長手方向に押出成形することにより製造するという手段を採用した。また、育苗マットが育苗箱からはみ出す場合には、長手方向にせきを設けるという手段も採用した。 【0007】 【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態を添付した図面に従って説明する。図1は、本実施形態で採用した育苗箱の実施例であって、長手方向に対して横断面が略一定かつ連続した構造になっている。1は育苗用マットを保持する上平面を、2は複数段重ねた種苗箱の下段の箱に播種した籾に適当な圧力を掛けるために設けたものであって、下段の育苗箱に装添した育苗マットの上面と密に接触する平面状の底面を、3は育苗箱下部のヌスミ、4は側壁、5は前記側壁を補強するためのフランジを、6は育苗箱の端面の形状をそれぞれ示している。本実施形態の特徴的な構成は、これらの部分を含む種苗箱を押出成形によって一度に作成したことである。従来の育苗箱には底面に小さな穴が多数開いており、水抜きとして採用されていたが、その形状のために押出成形では作成が困難であった。しかし、育苗箱に採用する、育苗マットが保水性の高い良好なものが開発されると共に、潅水量が一定に保持できる自動播種機も開発され、底面に必ずしも穴が必要でなくなったことを利用して、押出成形による育苗箱を創作したのである。押出形成は、金型が簡易であり、機械の性能が許す限りのいかなる長さのものも製造可能である。従って、インジェクション成形では不可能であった長尺物を製造でき、加えて、金型サイズに制約されないので、製造者が容易にその長さを適宜変更することが可能になった。このようにすれば箱本体には押出成形品を順次プレッシャー等で垂直に切断するだけで大量生産ができる。 【0008】図2は、図1に示す育苗箱を複数段重ねた状態を示したものである。育苗箱の中に育苗マット8を入れ、潅水を行い、その上に種籾7を播種している。本実施形態の特徴的な構成は、上段の箱の底面が長手方向に略平面状で、かつ、下段に装添された育苗用マットの上面が密に接するように成形されており、下段の籾に略均一に加圧される構成になっていることである。すなわち、育苗マットには伸縮性があるので、当該育苗箱の底面で加圧することにより、覆土なしで、籾に適当な圧力をかけ続けて発芽させることを可能にしたものである。さらに、育苗マットの保水性により、籾の乾燥が防がれ、従来のように覆土が無くても籾を発芽させやすくなった。実際、育苗マットを12mmの厚さに形成し、播種した後、育苗マットが10mmの厚さになるまで上部の箱で圧する程度が苗の出芽が良好であった。この場合、出芽操作時の温度は32℃、保持日数は略3日を要した。発芽した後、育苗箱の段をばらして、芽の成長を妨げないよう温室に間隔を開けて段のある台車に搭載して緑化させるのは従来と変わらない。尚、本実施例には示していないが、水分や空気の移動路、あるいは、滑り止め等のために、必要に応じて、上平面又は底面に溝状のくぼみを長手方向に設けてもよい。 【0009】また、図3は、育苗箱の長手方向前後にせき9を設けたものである。せきを設ける利点は、育苗箱に育苗マットを装添する場合に、育苗マットが育苗箱よりはみ出す場合等に都合が良く、また、持ち運びも容易になる。育苗箱が重ねにくい場合には、本体を長方向横断面がテーパ状に絞り込むように切断し、箱本体の前後にせきを取り付けてもよい。尚、せきは、横断面に接着剤等ではり付けてもよいし、その他、箱本体に横方向からはめ込み、あるいは、差し込む等、公知の技術を適応することが出来る。 【0010】 【発明の効果】本発明では、従来のインジェクション成形に代えて、押出成形により育苗箱本体を作成したことにより、従来に比較して安価な育苗箱の作成が可能になった。そして、覆土を無くすることにより、育苗作業の一工程を省略する事ができ、種苗工程が短縮出来た。さらに、押出成形は、連続しているものを切断するので、必要に応じて適宜箱の長さを調整することが容易になり、今後の多様な育苗方法に対応できる目処がついた。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000201641 【氏名又は名称】全国農業協同組合連合会 【識別番号】000001878 【氏名又は名称】三菱農機株式会社 【識別番号】000217251 【氏名又は名称】田中産業株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年9月29日(1998.9.29) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100095647 【弁理士】 【氏名又は名称】濱田 俊明
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| 【公開番号】 |
特開2000−102328(P2000−102328A) |
| 【公開日】 |
平成12年4月11日(2000.4.11) |
| 【出願番号】 |
特願平10−292914 |
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