| 【発明の名称】 |
きのこの人工栽培用材 |
| 【発明者】 |
【氏名】長井 雅史
【氏名】日下部 克彦
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| 【要約】 |
【課題】人工栽培においてきのこを高収量で得ることができる人工栽培用材を提供する。
【解決手段】(Al2O3)x:MO(MはMg及び/又はCa):(SiO2)yのモル比、x:1:yにおいて、x>2.2、y>0である化合物を有効成分として含有するきのこの人工栽培用材。該人工栽培用材を使用するきのこの人工栽培方法。好適なきのこの例にはマイタケがある。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 (Al2O3)x:MO(MはMg及び/又はCa):(SiO2)yのモル比、x:1:yにおいて、x>2.2、y>0である化合物を有効成分として含有することを特徴とするきのこの人工栽培用材。 【請求項2】 (Al2O3)x:MO(MはMg及び/又はCa):(SiO2)yのモル比、x:1:yにおいて、x>2.2、y>0である化合物を有効成分として含有する人工栽培用材を使用することを特徴とするきのこの人工栽培方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、無機複合化合物を有効成分とする、きのこの人工栽培用材に関する。 【0002】 【従来の技術】近年、エノキタケ、シイタケ、ヒラタケ、ナメコ、ブナシメジ、マイタケなどの食用きのこでは、コナラ、ブナ、クヌギ等の原木を用いたほだ木栽培や、鋸屑と米糠、フスマ、コーンブラン等の栄養源を混合した培養基を用いる菌床栽培などの、人工栽培方法が発達してきており、広く普及している。しかし、きのこによってはいまだ人工栽培における収率が低いものがある。例えばマイタケの場合、菌床栽培では850mlビン当りの収穫量は100g前後と低く、その生産コストは安価とはいえない。故に人工栽培における生産性の向上が求められており、例えば特公平4−7649号では合成ハイドロタルサイトを用いることによってマイタケの生産性の改善を試みようとしている。しかしながら合成ハイドロタルサイトによる改善では、800ccビン1ビン当り10gと添加量が多く、増収も約2割と充分とは言えない。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記現状にかんがみ、人工栽培における収率の低いきのこにおいても少量の添加できのこを高収量で得ることができるきのこの人工栽培用材を提供することにある。 【0004】 【課題を解説するための手段】本発明を概説すれば、本発明の第1の発明は、きのこの人工栽培用材に関し、(Al2O3)x:MO(MはMg及び/又はCa):(SiO2)yのモル比、x:1:yにおいて、x>2.2、y>0である化合物を有効成分として含有することを特徴とする。本発明の第2の発明は、きのこの人工栽培方法に関し、(Al2O3)x:MO(MはMg及び/又はCa):(SiO2)yのモル比、x:1:yにおいてx>2.2、y>0である化合物を有効成分として含有する人工栽培用材を使用することを特徴とする。 【0005】本発明者らは、きのこの人工栽培方法について各種の栽培実験を行い、鋭意検討を重ねた結果、(Al2O3)x:MO(MはMg及び/又はCa):(SiO2)yのモル比、x:1:yにおいて、x>2.2、y>0である化合物を培地に添加することにより、公知技術より少量添加でかつ高収量できのこが得られることを見出し、本発明を完成した。 【0006】 【発明の実施の形態】以下、本発明を具体的に説明する。本発明におけるきのこの人工栽培用材は、(Al2O3)x:MO(MはMg及び/又はCa):(SiO2)yのモル比、x:1:yにおいて、x>2.2、y>0である化合物〔以下、本発明の化合物と表記する〕を有効成分として含有する。本発明の化合物は一般に水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ケイ酸マグネシウム,ケイ酸アルミニウム、塩化マグネシウム、シリカゾル、シリカゲル、ミョウバン、硫酸アルミニウム、ケイ酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、塩化カルシウム、などを原料として得られる。しかしながら、本発明の化合物は(Al2O3)x:MO(MはMg及び/又はCa):(SiO2)yのモル比、x:1:yにおいて、x>2.2、y>0であればよく、原料や製造方法は問わない。また、本発明の化合物は無水物でも含水物でも良く、また不可避不純物を含有していても良い。 【0007】次に、本発明の化合物を有効成分として含有する人工栽培用材を用いたきのこの人工栽培について説明する。本発明を実施するためのきのこの人工栽培形態としては、ビン栽培、袋栽培、箱栽培等の菌床栽培や、原木を用いたほだ木栽培などを適用することができる。また、きのこの人工栽培の方式としては、温度、湿度等を制御した空調施設栽培(周年栽培)や、菌床あるいはほだ木を野外の林地や畑地などに設置あるいは埋設する自然栽培が挙げられるが、本発明はこれらの形態や方式に制約されるものではない。更に、きのこの人工栽培方法について、菌床によるマイタケの周年栽培を例としてより具体的に説明する。マイタケの菌床による周年栽培は通常、鋸屑、コーンコブなどの基材にフスマ、コーンブラン、米糠等の栄養源を混合し、含水率を60〜70%に調整した培養基が用いられる。調製した培養基をビン又は袋に充てんし、常圧又は高圧殺菌釜などで雑菌を滅菌した後、放冷する。放冷終了後の培養基にマイタケ菌を接種し、温度20〜30℃、湿度40〜70%の条件下で培養して菌糸を培養基にまん延させ、次いで温度10〜20℃、湿度85%以上の条件下で子実体を生育させることによりマイタケを収穫する。 【0008】以上、きのこの人工栽培方法について、菌床によるマイタケの周年栽培の例を述べたが、本発明は、栽培の形態や培養基の配合、栽培環境条件等に何ら限定されるものではない。次に、本発明の化合物を含有する人工栽培用材と他の培地基材との混合比率は人工栽培用材中に含有される本発明の化合物の含水量及び人工栽培用材中における本発明の化合物の含有量によって変わるが、例えば人工栽培用材が含水率40重量%の本発明の化合物100%で構成されているとした場合、他の培地基材の乾物重に対して0.1〜10%、好ましくは0.2〜2%が良いが、本発明の化合物を含有する人工栽培用材の培地への添加量は上記の数値に特に制約されるものではない。本発明で使用されるきのこは人工栽培できるきのこであり、例えばエノキタケ、シイタケ、ヒラタケ、ナメコ、ブナシメジ、マイタケ等が挙げられる。 【0009】 【実施例】以下に、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例の範囲のみに限定されるものではない。 【0010】実施例1以下に記すA〜E液の5種類を調製した。 A液:硫酸アルミニウム液(Al2O3:7.1%)236.7gに水を加えて全量250mlとする。 B液:炭酸ナトリウム(純度99.5重量%)17.5gと水酸化ナトリウム液(濃度50重量%)10gに水を加えて全量100mlとする。 C液:塩化マグネシウム六水塩(MgO:19.8%)16.8gと硫酸アルミニウム液(Al2O3:7.1%)29.6gに水を加えて全量100mlとする。 D液:アルミン酸ナトリウム(Al2O3:18.8%)33.5gに水を加えて全量100mlとする。 E液:3号ケイ酸ナトリウム(SiO2:29.0%)17.1gに水を加えて全量100mlとする。 次に、1リットルの反応槽に水を100ml入れて40℃に加温し、かくはんしながらA液を25ml/分、B液を10ml/分の速度で、反応pHが8〜10を保持するように水酸化ナトリウム液(4mol/リットル)でpH調整しつつ同時添加した。上記の操作で得られたゲルに、C液を10ml/分、D液を10ml/分の速度で、同様に水酸化ナトリウム液(4mol/リットル)でpH8〜10に調整しつつ同時添加した。最後に、E液を10ml/分の速度で添加した。以上により得られた反応液をヌッチェを用いてろ過、洗浄し、90℃で20時間乾燥した。乾燥後、乳鉢で粉砕し、100メッシュ篩で篩過して白色粉末を得た。得られた白色粉末について化学分析を行った結果、Al2O3:MgO:SiO2のモル比が3:1:1の酸化アルミニウム・ケイ酸アルミン酸マグネシウム複合物であることが確認された。この酸化アルミニウム・ケイ酸アルミン酸マグネシウム複合物〔以下、化合物(1)と表記する〕は、粉末X線回折装置による解析の結果、無晶形であった。また化合物(1)は含水物であり、含有水分は吸着水・構造水として約40重量%であった。 【0011】次に、広葉樹鋸屑〔(有)トモエ物産製〕125g(乾物重)、小麦フスマ〔前田産業(株)製〕80g(新鮮重)をよく混合し、これに上記反応で得られた本発明の化合物(1)を0、0.5、1、1.5、2又は3g添加して充分混合したのち水分含有率を65%に調整したものを、ポリプロピレン製850ml容広口培養ビンに圧詰めし、中央に約1cm程度の穴を開けて固形培養基とした。これを各区16本用意し、打栓後118℃で90分間殺菌した。殺菌終了後培養基を充分に放冷し、マイタケ(森M51号)の鋸屑種菌を植菌した。これを温度24℃、湿度約50〜60%の培養室で42日間培養したのち栓を外し、温度18℃、加湿をヒューミアイ100〔(株)鷺宮製作所製〕の表示値で115〜120%となるように制御した発生室に移動し、照度100〜500ルクスの条件下で子実体を発生させ、発生室へ移動後14〜17日目にマイタケ子実体を収穫した。収穫されたマイタケ子実体の1ビン当り平均収量を表1に記す。 【0012】 【表1】
【0013】表1で明らかなように、本発明の化合物(1)を培養基に添加することによりマイタケの収量が飛躍的に増大した。またこの際に必要な添加量は、0.5〜3gと極めて少量であった。 【0014】実施例2広葉樹鋸屑〔(有)トモエ物産製〕135g(乾物重)、ホミニーフィード〔ゴードー溶剤(株)製〕80g(新鮮重)をよく混合し、これに実施例1で得られた本発明の化合物(1)を0、0.5、1、1.5、2又は3g添加して充分混合した後水分含有率を65%に調整したものをポリプロピレン製850ml容広口培養ビンに圧詰めし、中央に約1cm程度の穴を開けて固形培養基とした。これを各区16本用意し、打栓後、118℃で90分間殺菌した。殺菌終了後培養基を充分に放冷し、マイタケ(森M51号)の鋸屑種菌を植菌した。これを温度24℃、湿度約50〜60%の培養室で42日間培養したのち栓を外し、温度18℃、加湿をヒューミアイ100〔(株)鷺宮製作所製〕の表示値で115〜120%となるように制御した発生室に移動し、照度100〜500ルクスの条件下で子実体を発生させ、発生室へ移動後14〜17日目にマイタケ子実体を収穫した。収穫されたマイタケ子実体の1ビン当り平均収量を表2に記す。 【0015】 【表2】
【0016】表2で明らかなように、本発明の化合物(1)を培養基に添加することにより、マイタケの収量が飛躍的に増大した。またこの際に必要な添加量は、0.5〜3gと極めて少量であった。 【0017】実施例3以下に記すA〜E液の5種類を調製した。 A液:硫酸アルミニウム液(Al2O3:7.1%)473.4gに水を加えて全量500mlとする。 B液:炭酸ナトリウム(純度99.5重量%)35.0gと水酸化ナトリウム液(濃度50重量%)20gに水を加えて全量200mlとする。 C液:塩化マグネシウム六水塩(MgO:19.8%)16.8gと硫酸アルミニウム液(Al2O3:7.1%)29.6gに水を加えて全量100mlとする。 D液:アルミン酸ナトリウム(Al2O3:18.8%)33.5gに水を加えて全量100mlとする。 E液:3号ケイ酸ナトリウム(SiO2:29.0%)17.1gに水を加えて全量100mlとする。 次に、2リットルの反応槽に水を200ml入れて40℃に加温し、かくはんしながらA液を25ml/分、B液を10ml/分の速度で、反応pHが8〜10を保持するように水酸化ナトリウム液(4mol/リットル)でpH調整しつつ同時添加した。上記の操作で得られたゲルに、C液を10ml/分、D液を10ml/分の速度で、同様に水酸化ナトリウム液(4mol/リットル)でpH8〜10に調整しつつ同時添加した。最後に、E液を10ml/分の速度で添加した。以上により得られた反応液をヌッチェを用いてろ過、洗浄し、90℃で20時間乾燥した。乾燥後、乳鉢で粉砕し、100メッシュ篩で篩過して白色粉末を得た。得られた白色粉末について化学分析を行った結果、Al2O3:MgO:SiO2のモル比が5:1:1の酸化アルミニウム・ケイ酸アルミン酸マグネシウム複合物であることが確認された。この酸化アルミニウム・ケイ酸アルミン酸マグネシウム複合物〔以下、化合物(2)と表記する〕は、粉末X線回折装置による解析の結果、無晶形であった。また化合物(2)は含水物であり、含有水分は吸着水・構造水として約26重量%であった。 【0018】次に、広葉樹鋸屑〔(有)トモエ物産製〕125g(乾物重)、小麦フスマ〔前田産業(株)製〕80g(新鮮重)をよく混合し、これに上記反応で得られた本発明の化合物(2)を0、0.5、1、1.5、2又は3g添加して充分混合したのち水分含有率を65%に調整したものを、ポリプロピレン製850ml容広口培養ビンに圧詰めし、中央に約1cm程度の穴を開けて固形培養基とした。これを各区16本用意し、打栓後118℃で90分間殺菌した。殺菌終了後培養基を充分に放冷し、マイタケ(森M51号)の鋸屑種菌を植菌した。これを温度24℃、湿度約50〜60%の培養室で42日間培養したのち栓を外し、温度18℃、加湿をヒューミアイ100〔(株)鷺宮製作所製〕の表示値で115〜120%となるように制御した発生室に移動し、照度100〜500ルクスの条件下で子実体を発生させ、発生室へ移動後14〜17日目にマイタケ子実体を収穫した。収穫されたマイタケ子実体の1ビン当り平均収量を表3に記す。 【0019】 【表3】
【0020】表3で明らかなように、本発明の化合物(2)を培養基に添加することにより、マイタケの収量が飛躍的に増大した。またこの際に必要な添加量は、0.5〜3gと極めて少量であった。 【0021】実施例4広葉樹鋸屑〔(有)トモエ物産製〕135g(乾物重)、ホミニーフィード〔ゴードー溶剤(株)製〕80g(新鮮重)をよく混合し、これに実施例3で得られた本発明の化合物(2)を0、0.5、1、1.5、2又は3gを添加して十分混合した後水分含有率を65%に調整したものをポリプロピレン製850ml容広口培養ビンに圧詰めし、中央に約1cm程度の穴を開けて固形培養基とした。これを各区16本用意し、打栓後、118℃で90分間殺菌した。殺菌終了後培養基を充分に放冷し、マイタケ(森M51号)の鋸屑種菌を植菌した。これを温度24℃、湿度約50〜60%の培養室で42日間培養したのち栓を外し、温度18℃、加湿をヒューミアイ100〔(株)鷺宮製作所製〕の表示値で115〜120%となるように制御した発生室に移動し、照度100〜500ルクスの条件下で子実体を発生させ、発生室へ移動後14〜17日目にマイタケ子実体を収穫した。収穫されたマイタケ子実体の1ビン当り平均収量を表4に記す。 【0022】 【表4】
【0023】表4で明らかなように、本発明の化合物(2)を培養基に添加することにより、マイタケの収量が飛躍的に増大した。またこの際に必要な添加量は、0.5〜3gと極めて少量であった。 【0024】実施例5以下に記すA〜E液の5種類を調製した。 A液:硫酸アルミニウム液(Al2O3:7.1%)710.1gに水を加えて全量750mlとする。 B液:炭酸ナトリウム(純度99.5重量%)52.5gと水酸化ナトリウム液(濃度50重量%)30gに水を加えて全量300mlとする。 C液:塩化マグネシウム六水塩(MgO:19.8%)16.8gと硫酸アルミニウム液(Al2O3:7.1%)29.6gに水を加えて全量100mlとする。 D液:アルミン酸ナトリウム(Al2O3:18.8%)33.5gに水を加えて全量100mlとする。 E液:3号ケイ酸ナトリウム(SiO2:29.0%)17.1gに水を加えて全量100mlとする。 次に、2リットルの反応槽に水を200ml入れて40℃に加温し、かくはんしながらA液を37.5ml/分、B液を20ml/分の速度で、反応pHが8〜10を保持するように水酸化ナトリウム液(6mol/リットル)でpH調整しつつ同時添加した。上記の操作で得られたゲルに、C液を10ml/分、D液を10ml/分の速度で、同様に水酸化ナトリウム液(4mol/リットル)でpH8〜10に調整しつつ同時添加した。最後に、E液を10ml/分の速度で添加した。以上により得られた反応液をヌッチェを用いてろ過、洗浄し、90℃で20時間乾燥した。乾燥後、乳鉢で粉砕し、100メッシュ篩で篩過して白色粉末を得た。得られた白色粉末について化学分析を行った結果、Al2O3:MgO:SiO2のモル比が7:1:1の酸化アルミニウム・ケイ酸アルミン酸マグネシウム複合物であることが確認された。この酸化アルミニウム・ケイ酸アルミン酸マグネシウム複合物〔以下、化合物(3)と表記する〕は、粉末X線回折装置による解析の結果、無晶形であった。また化合物(3)は含水物であり、含有水分は吸着水・構造水として約25重量%であった。 【0025】次に、広葉樹鋸屑〔(有)トモエ物産製〕125g(乾物重)、小麦フスマ〔前田産業(株)製〕80g(新鮮重)をよく混合し、これに上記反応で得られた本発明の化合物(3)を0、0.5、1、1.5、2又は3g添加して充分混合したのち水分含有率を65%に調整したものを、ポリプロピレン製850ml容広口培養ビンに圧詰めし、中央に約1cm程度の穴を開けて固形培養基とした。これを各区16本用意し、打栓後118℃で90分間殺菌した。殺菌終了後培養基を充分に放冷し、マイタケ(森M51号)の鋸屑種菌を植菌した。これを温度24℃、湿度約50〜60%の培養室で42日間培養したのち栓を外し、温度18℃、加湿をヒューミアイ100〔(株)鷺宮製作所製〕の表示値で115〜120%となるように制御した発生室に移動し、照度100〜500ルクスの条件下で子実体を発生させ、発生室へ移動後14〜17日目にマイタケ子実体を収穫した。収穫されたマイタケ子実体の1ビン当り平均収量を表5に記す。 【0026】 【表5】
【0027】表5で明らかなように、本発明の化合物(3)を培養基に添加することにより、マイタケの収量が飛躍的に増大した。またこの際に必要な添加量は、0.5〜3gと極めて少量であった。 【0028】実施例6広葉樹鋸屑〔(有)トモエ物産製〕135g(乾物重)、ホミニーフィード〔ゴードー溶剤(株)製〕80g(新鮮重)をよく混合し、これに実施例5で得られた本発明の化合物(3)を0、0.5、1、1.5、2又は3g添加して充分混合したのち水分含有率を65%に調整したものをポリプロピレン製850ml容広口培養ビンに圧詰めし、中央に約1cm程度の穴を開けて固形培養基とした。これを各区16本用意し、打栓後、118℃で90分間殺菌した。殺菌終了後培養基を充分に放冷し、マイタケ(森M51号)の鋸屑種菌を植菌した。これを温度24℃、湿度約50〜60%の培養室で42日間培養したのち栓を外し、温度18℃、加湿をヒューミアイ100〔(株)鷺宮製作所製〕の表示値で115〜120%となるように制御した発生室に移動し、照度100〜500ルクスの条件下で子実体を発生させ、発生室へ移動後14〜17日目にマイタケ子実体を収穫した。収穫されたマイタケ子実体の1ビン当り平均収量を表6に記す。 【0029】 【表6】
【0030】表6で明らかなように、本発明の化合物(3)を培養基に添加することにより、マイタケの収量が飛躍的に増大した。またこの際に必要な添加量は、0.5〜3gと極めて少量であった。 【0031】実施例7以下に記すA〜E液の5種類を調製した。 A液:硫酸アルミニウム液(Al2O3:7.1%)946.8gに水を加えて全量1000mlとする。 B液:炭酸ナトリウム(純度99.5重量%)70.0gと水酸化ナトリウム液(濃度50重量%)40gに水を加えて全量400mlとする。 C液:塩化マグネシウム六水塩(MgO:19.8%)16.8gと硫酸アルミニウム液(Al2O3:7.1%)29.6gに水を加えて全量100mlとする。 D液:アルミン酸ナトリウム(Al2O3:18.8%)33.5gに水を加えて全量100mlとする。 E液:3号ケイ酸ナトリウム(SiO2:29.0%)17.1gに水を加えて全量100mlとする。 次に、3リットルの反応槽に水を300ml入れて40℃に加温し、かくはんしながらA液を50ml/分、B液を20ml/分の速度で、反応pHが8〜10を保持するように水酸化ナトリウム液(8mol/リットル)でpH調整しつつ同時添加した。上記の操作で得られたゲルに、C液を10ml/分、D液を10ml/分の速度で、同様に水酸化ナトリウム液(4mol/リットル)でpH8〜10に調整しつつ同時添加した。最後に、E液を10ml/分の速度で添加した。以上により得られた反応液をヌッチェを用いてろ過、洗浄し、90℃で20時間乾燥した。乾燥後、乳鉢で粉砕し、100メッシュ篩で篩過して白色粉末を得た。得られた白色粉末について化学分析を行った結果、Al2O3:MgO:SiO2のモル比が9:1:1の酸化アルミニウム・ケイ酸アルミン酸マグネシウム複合物であることが確認された。この酸化アルミニウム・ケイ酸アルミン酸マグネシウム複合物〔以下、化合物(4)と表記する〕は、粉末X線回折装置による解析の結果、無晶形であった。また化合物(4)は含水物であり、含有水分は吸着水・構造水として約30重量%であった。 【0032】次に、広葉樹鋸屑〔(有)トモエ物産製〕125g(乾物重)、小麦フスマ〔前田産業(株)製〕80g(新鮮重)をよく混合し、これに上記反応で得られた本発明の化合物(4)を0、0.5、1、1.5、2又は3g添加して充分混合したのち水分含有率を65%に調整したものを、ポリプロピレン製850ml容広口培養ビンに圧詰めし、中央に約1cm程度の穴を開けて固形培養基とした。これを各区16本用意し、打栓後118℃で90分間殺菌した。殺菌終了後培養基を充分に放冷し、マイタケ(森M51号)の鋸屑種菌を植菌した。これを温度24℃、湿度約50〜60%の培養室で42日間培養したのち栓を外し、温度18℃、加湿をヒューミアイ100〔(株)鷺宮製作所製〕の表示値で115〜120%となるように制御した発生室に移動し、照度100〜500ルクスの条件下で子実体を発生させ、発生室へ移動後14〜17日目にマイタケ子実体を収穫した。収穫されたマイタケ子実体の1ビン当り平均収量を表7に記す。 【0033】 【表7】
【0034】表7で明らかなように、本発明の化合物(4)を培養基に添加することにより、マイタケの収量が飛躍的に増大した。またこの際に必要な添加量は、0.5〜3gと極めて少量であった。 【0035】実施例8広葉樹鋸屑〔(有)トモエ物産製〕135g(乾物重)、ホミニーフィード〔ゴードー溶剤(株)製〕80g(新鮮重)をよく混合し、これに実施例7で得られた本発明の化合物(4)を0、0.5、1、1.5、2又は3g添加して充分混合した後水分含有率を65%に調整したものをポリプロピレン製850ml容広口培養ビンに圧詰めし、中央に約1cm程度の穴を開けて固形培養基とした。これを各区16本用意し、打栓後、118℃で90分間殺菌した。殺菌終了後培養基を充分に放冷し、マイタケ(森M51号)の鋸屑種菌を植菌した。これを温度24℃、湿度約50〜60%の培養室で42日間培養したのち栓を外し、温度18℃、加湿をヒューミアイ100〔(株)鷺宮製作所製〕の表示値で115〜120%となるように制御した発生室に移動し、照度100〜500ルクスの条件下で子実体を発生させ、発生室へ移動後14〜17日目にマイタケ子実体を収穫した。収穫されたマイタケ子実体の1ビン当り平均収量を表8に記す。 【0036】 【表8】
【0037】表8で明らかなように、本発明の化合物(4)を培養基に添加することにより、マイタケの収量が飛躍的に増大した。またこの際に必要な添加量は、0.5〜3gと極めて少量であった。 【0038】実施例9以下に記すA〜C液の3種類を調製した。 A液:塩化カルシウム二水塩(CaO:37.3%)及び硝酸アルミニウム九水塩(Al2O3:13.56%)54.57gに水を加えて全量500mlとする。 B液:アルミン酸ナトリウム(Al2O3:18.4%)69.46gに水を加えて全量150mlとする。 C液:3号ケイ酸ナトリウム(SiO2:29.0%)7.60gに水を加えて全量150mlとする。 次に、1リットルの反応槽にA液を入れて50℃に加温し、かくはんしながらB液を7.5ml/分の速度で、反応pHが8〜12を保持するように水酸化ナトリウム液(4mol/リットル)でpH調整しつつ添加した。上記の操作で得られたゲルに、C液を10ml/分の速度で、添加した。以上により得られた反応液をヌッチェを用いてろ過、洗浄し、90℃で20時間乾燥した。乾燥後、乳鉢で粉砕し、100メッシュ篩で篩過して白色粉末35.2gを得た。得られた白色粉末について化学分析を行った結果、Al2O3:CaO:SiO2のモル比が5:1:1のケイ酸アルミン酸カルシウム複合酸化物であることが確認された。このケイ酸アルミン酸カルシウム複合酸化物〔以下、化合物(5)と表記する〕は、粉末X線回折装置による解析の結果、無晶形であった。また化合物(5)は含水物であり、含有水分は吸着水・構造水として約34重量%であった。 【0039】次に、広葉樹鋸屑〔(有)トモエ物産製〕125g(乾物重)、小麦フスマ〔前田産業(株)製〕80g(新鮮重)をよく混合し、これに上記反応で得られた本発明の化合物(5)を0、0.5、1、1.5、2又は3g添加して充分混合したのち水分含有率を65%に調整したものを、ポリプロピレン製850ml容広口培養ビンに圧詰めし、中央に約1cm程度の穴を開けて固形培養基とした。これを各区16本用意し、打栓後118℃で90分間殺菌した。殺菌終了後培養基を充分に放冷し、マイタケ(森M51号)の鋸屑種菌を植菌した。これを温度24℃、湿度約50〜60%の培養室で42日間培養したのち栓を外し、温度18℃、加湿をヒューミアイ100〔(株)鷺宮製作所製〕の表示値で115〜120%となるように制御した発生室に移動し、照度100〜500ルクスの条件下で子実体を発生させ、発生室へ移動後14〜17日目にマイタケ子実体を収穫した。収穫されたマイタケ子実体の1ビン当り平均収量を表9に記す。 【0040】 【表9】
【0041】表9で明らかなように、本発明の化合物(5)を培養基に添加することにより、マイタケの収量が飛躍的に増大した。またこの際に必要な添加量は、0.5〜3gと極めて少量であった。 【0042】実施例10広葉樹鋸屑〔(有)トモエ物産製〕135g(乾物重)、ホミニーフィード〔ゴードー溶剤(株)製〕80g(新鮮重)をよく混合し、これに実施例9で得られた本発明の化合物(5)を0、0.5、1、1.5、2又は3g添加して充分混合した後水分含有率を65%に調整したものをポリプロピレン製850ml容広口培養ビンに圧詰めし、中央に約1cm程度の穴を開けて固形培養基とした。これを各区16本用意し、打栓後、118℃で90分間殺菌した。殺菌終了後培養基を充分に放冷し、マイタケ(森M51号)の鋸屑種菌を植菌した。これを温度24℃、湿度約50〜60%の培養室で42日間培養したのち栓を外し、温度18℃、加湿をヒューミアイ100〔(株)鷺宮製作所製〕の表示値で115〜120%となるように制御した発生室に移動し、照度100〜500ルクスの条件下で子実体を発生させ、発生室へ移動後14〜17日目にマイタケ子実体を収穫した。収穫されたマイタケ子実体の1ビン当り平均収量を表10に記す。 【0043】 【表10】
【0044】表10で明らかなように、本発明の化合物(5)を培養基に添加することにより、マイタケの収量が飛躍的に増大した。またこの際に必要な添加量は、0.5〜3gと極めて少量であった。 【0045】 【発明の効果】以上詳細に説明したとおり、本発明の化合物を有効成分として含有する人工栽培用材を用いることにより、人工栽培においてきのこを高収量で得ることが可能となった。
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| 【出願人】 |
【識別番号】597008201 【氏名又は名称】タカラアグリ株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年7月28日(1999.7.28) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100078503 【弁理士】 【氏名又は名称】中本 宏 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2000−102322(P2000−102322A) |
| 【公開日】 |
平成12年4月11日(2000.4.11) |
| 【出願番号】 |
特願平11−213042 |
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