| 【発明の名称】 |
ビニールハウス用畑・田装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】谷重 秀行
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| 【要約】 |
【課題】ビニールハウス内で作物を栽培する際の問題である連作障害を防止するための輪作は、絶対的な解決方法とはなっていないこと、および、同ハウス内での作業は屈んで行う必要があり、重労働となっていることである。
【解決手段】槽10の底に沿って複数の通水口21を具備する配管20を配置し、配管20の一端を給水設備30に連結すると共に、配管20の他端を槽10の側壁下端を貫いて槽10外に位置させ、排水口22の高さを調整可能にする水平調整装置に接続し、配管20を透水材層Pによって埋設すると共に、透水材層P上に土層Sを設け、排水口22の高さを土層S上面より上位に位置させて水田として利用し、排水口22の高さを土層Sのほぼ中程に位置させて畑として利用し、さらに排水口22を地面Gに下して水の排出を行う。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】槽(10)の底上面に沿って複数の通水口(21)を具備する配管(20)を配置し、配管(20)の一端を給水設備(30)に連結すると共に、配管(20)の他端を槽(10)の側壁下端を貫いて槽(10)外に位置させ、その排水口(22)の高さを調整可能にする水平調整装置(40)に接続し、配管(20)を透水材層(P)によって埋設すると共に、透水材層(P)上に土層(S)を設け、排水口(22)の高さを土層(S)上面より上位に位置させて田として利用し、排水口(22)の高さを土層(S)の略中程に位置させて畑として利用し、さらに排水口(22)を地面(G)に下して水(W)の排出を行うこととしたビニールハウス用畑・田装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】 本発明は、ビニールハウス内で、トマト、メロン、いちご等の畑栽培と稲作等の水田栽培との双方を同一の土壌で行うことのできる畑・田装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】 ビニールハウス内の同一の土壌で、例えばトマトやメロン等の作物を毎年続けて栽培するいわゆる連作の場合、その作物の生育や収穫が年々悪くなるという連作障害が発生する。この連作障害の原因は未だ完全には究明できていないが、解決方法の一つの方法として、例えば、去年トマトを栽培した土壌で今年は異なる作物であるメロンを栽培するという、いわゆる輪作がある。 【0003】しかし、この従来の輪作においても、先の作物栽培で使用したところの利用済の薬剤・化学肥料等の有害残溜物等の不要な成分が土壌に含まれ、また害虫や病菌も活動を続けているので、新たな作物を栽培するに必ずしも適切な土壌であるとは言えず、連作障害の絶対的な解決方法とはなっていない。従って、土の入替え等による土壌改良等を必要としている。 【0004】また、従来のビニールハウス内での作物栽培は、当然のこととしてその地面Gの土壌を畑として使用しているので、作物栽培に関わるあらゆる作業を屈んで行う必要があり、重労働とならざるを得なかった。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】 ビニールハウス内で作物を栽培する際の問題である連作障害を防止する従来の輪作にあっては、土壌中に先の栽培で使用した不要な殺虫剤等の成分が残存し、また害虫等も活動を続けているので、新たな作物を栽培するに必ずしも適切な土壌を作り出しているとは言えず、よって、連作障害の絶対的な解決方法とはなっていないこと、および、作物栽培に関わる作業が重労働とならざるを得なかったことである。 【0006】 【課題を解決するための手段】 図を参照して説明する。本発明のビニールハウス用畑・田装置は、槽10の底上面に沿って複数の通水口21を具備する配管20を配置し、配管20の一端を給水設備30に連結すると共に、配管20の他端を槽10の側壁下端を貫いて槽10外に位置させ、その排水口22の高さを調整可能にする水平調整装置40に接続し、配管20を透水材層Pによって埋設すると共に、透水材層P上に土層Sを設け、排水口22の高さを土層S上面より上位に位置させて田として利用し、排水口22の高さを土層Sのほぼ中程に位置させて畑として利用し、さらに排水口22を地面Gに下して水Wの排出を行うこととしたものである。 【0007】 【発明の実施の形態】 本実施形態に係るビニールハウス用畑・田装置は、地面Gの上に載置した枠11の内面に透明のビニールシート12を敷いて形成した槽10の底上面に沿って、複数の通水口21を具備する配管20を配置している。また、配管20の一端を給水設備30に連結すると共に、配管20の他端を槽10の側壁下端を貫いて槽10外に位置させ、その排水口22の高さを調整可能にする水平調整装置40に接続している。さらに、配管20をくん炭や砂利等の透水材層Pによって埋設すると共に、透水材層P上に土層Sを設けている。 【0008】そして、配管20他端の排水口22の高さを、土層S上面より上位に位置させて水田として利用すると共に、排水口22の高さを土層Sのほぼ中程に位置させて畑として利用し、さらに排水口22を地面Gに下して水の排出を行うこととしている。 【0009】なお、本実施形態において、その給水設備30は、水を貯えた水槽31とその水を汲上げるポンプ32とで構成しているが、これに限定されるものではなく、例えば、既存の水道管で構成しても良い。この給水設備30によれば、必要時に必要量の水Wを即座に供給することができるので湛水が容易である。 【0010】また、排水口22の水平調整装置40は、配管20をフレキシブルなホースで構成し、その他端を所定高さで剛性の高いパイプ41(例えば鉄パイプ)内に挿通し、そのパイプ41を層の側壁に移動可能に取付けることによって構成している。この水平調整装置40も、本実施形態に限定されるものではなく、例えば、パイプ41を使用せず、配管20他端の排水口22部分を層の側壁に固定しても良い。この水平調整装置40によれば、その排水口22を上下するのみで槽10内の水量を自在に調整することができるので、槽10内の水Wを常に必要量に保つことができる。 【0011】このビニールハウス用畑・田装置の作用について説明する。同装置を畑として使用する際は、配管20他端の排水口22の高さを土層Sの中間程度の高さhに位置させる。この状態で、給水設備30から配管20に水を供給すると、配管20の通水口21から水が槽10内に注入されて、土層Sの中間程度すなわち排水口22と同一レベルまで水Wが貯えられる。それ以上の水は、排水口22から排出される。 【0012】この状態では、土層Sの中間程度まで常に豊富な水Wが存在しているので、例えばトマト、メロン、いちご等の畑作栽培において、これらの作物がその根から十分に水分を吸収することができる。なお、この水Wに栽培に必要な液体肥料等を含ませておくこともできる。 【0013】いちごを栽培するにあたっては、いちご果実の上から水を与えるとその表面が湿気って腐り易くなるが、本発明装置を使用すれば、いちごの根から十分な水を与えることができ、上から水を与える必要がないので、こうした腐り易くなるといった問題を未然に防止することができる。 【0014】畑として使用されたこのビニールハウス用畑・田装置を水田として使用する場合は、排水口22の高さHを土層S上面より上位に位置させた状態で、配管20に水を供給する。これによって、槽10内には、土層S上面より上まで水Wが供給されて水田が形成され、この水田で稲作栽培等を行うことができる。 【0015】ここで、特筆すべきことは、水田を形成したことによって土層Sの全体が水Wに浸され酸欠状態となり、これによって、それまで空気中に露出していた土層Sの中で活動していた害虫や病菌が全滅し、水田で栽培される稲がその害虫等によって被害を受けることがないと共に、この水田を再び畑として使用する場合にもその害虫や病菌の被害が及ばないことである。 【0016】この水田として使用したビニールハウス用畑・田装置を再び畑として使用する場合は、排水口22を地面Gに下して槽10内の水Wを抜出す。これによって、畑作で使用された塩化カリウム等の肥料や殺虫剤等の成分を水Wと共に排出することができるので、土層Sの土壌は活性化され、新たな作物を栽培するに適したものとなり、連作傷害を未然に防止することができる。従って、土壌改良のために土の入替えを行う必要がない。 【0017】なお、本発明のビニールハウス用畑・田装置においては、畑作栽培と水田栽培とを交互に行うこともできるし、また、畑作栽培または水田栽培を連続して行うこともできる。畑作栽培を連続して行う場合は、先の畑作栽培が終わった後に、槽10内に水を供給して土層S全体を水Wに浸し、害虫や病菌を全滅させる。次に、槽10内の水Wを全部排出して先の畑作栽培で使用された肥料や殺虫剤の成分を水Wと共に排出し、傷んだ土層Sの土壌活力を回復させる。これによって、連作傷害を未然に防止することができる。 【0018】また、本発明のビニールハウス用畑・田装置は、槽10内の底部に透水材層Pを形成し、その上に土層Sを形成することとしたので、土層Sの位置が地面Gよりも大幅に高くなる。よって、作業者は従来のように屈むことなく、立って作業をすることができるので、作業効率が大幅に向上する。 【0019】 【発明の効果】 本発明は、槽10内の水量を調整することによって畑と水田の双方に使用することができる。また、槽10内に水Wを供給して土層S全体を水中に浸すことによって土層Sに潜む害虫を全滅させることができると共に、その水Wを排出することによって土層Sに含まれるところの利用済の薬剤・化学肥料等の有害残溜物を確実に除去することができるので、土層Sの土壌活力を早急に回復させることができ、連作傷害を未然に防止することができる。 【0020】また、本発明のビニールハウス用畑・田装置は、槽10内の底部に透水材層Pを形成し、その上に土層Sを形成することとしたので、作業者は屈むことなく、立って作業をすることができ、作業効率が大幅に向上する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】598117388 【氏名又は名称】上郷営農有限会社
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| 【出願日】 |
平成10年9月3日(1998.9.3) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100062328 【弁理士】 【氏名又は名称】古田 剛啓
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| 【公開番号】 |
特開2000−69869(P2000−69869A) |
| 【公開日】 |
平成12年3月7日(2000.3.7) |
| 【出願番号】 |
特願平10−249661 |
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