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【発明の名称】 自動接ぎ木装置
【発明者】 【氏名】滝本 秀夫

【氏名】大越 崇博

【要約】 【課題】穂木苗と台木苗の所定位置を切断する切断刃に、洗浄あるいは消毒用の液を付着する手段として、含水したスポンジを当てる手段が考えられているが、吸水機能が十分でないので、切断刃への洗浄力の低下も早く、そのために、切断性能も低下する。

【解決手段】切断刃1の移動軌跡と重合する部位に、下端部が洗浄液に浸漬する逆U状の布製の吸水体29を設けてなる自動接ぎ木装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 切断刃1の移動軌跡と重合する部位に、下端部が洗浄液に浸漬する逆U状の吸水体2を設けてなる自動接ぎ木装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、穂木苗と台木苗とを切断し、接ぎ木する自動接ぎ木装置に関する。
【0002】
【従来の技術】穂木苗と台木苗の所定位置を切断する切断刃に、洗浄あるいは消毒用の液を付着する手段として、含水したスポンジを当てる手段が考えられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】然し乍ら、前記手段では吸水機能が十分でないので、切断刃への洗浄力の低下も早く、そのために、切断性能も低下する。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明は、このような課題を解決するものであって、つぎの技術的手段を講じた。即ち、切断刃1の移動軌跡と重合する部位に、下端部が洗浄液に浸漬する逆U状の吸水体2を設けてなる自動接ぎ木装置とする。
【0005】
【発明の作用】切断刃1は、あらかじめ定められた位置で手作業又は自動で供給した穂木苗、台木苗を切断する。そして、切断された苗は接合場所に搬送されて接合手段により接合される。そして、切断刃1は、移動時に、移動軌跡に重合する位置に設けている逆U状の吸水体2に当たってポンプ作用を生じ、洗浄水を一方の下端部から他方の下端部に循環する。
【0006】
【発明の効果】吸水体2は洗浄液を吸水し、洗浄液の循環により切断刃1を洗浄するので、切断刃1の切断性能を高め、切断した苗の活着率を向上する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施形態を図面に基づいて具体的に説明する。まず、その構成について説明すると、自動接ぎ木装置4は接ぎ木本体5を挟んで一側に穂木苗供給部6を設けると共に他側に台木苗供給部7を設けている。接ぎ木本体5は接合場所8に接ぎ木クリップAを整列して搬送するクリップ供給装置9を設け、クリップ供給装置9の先端部を挟んで一側に穂木苗受け装置10を設けると共に他側に台木苗受け装置11を設けている。
【0008】そして、該穂木苗受け装置10と接合場所との間には穂木苗を穂木苗受け装置10から接合場所8に搬送する穂木苗搬送装置12を設け、台木苗受け装置11と接合場所8との間には台木苗を台木苗受け装置11から接合場所8に搬送する台木苗搬送装置13を設けている。また、穂木苗搬送装置12が穂木苗を搬送する工程の途中に穂木苗切断装置14を設け、台木苗搬送装置13が台木苗を搬送する工程の途中に台木苗切断装置15を設けている。
【0009】穂木苗搬送装置12と台木苗搬送装置13の主要部の構成について説明すると、モ−タにより矢視方向に往復移動する本体16と、該本体16に一方向に往復移動するハンドア−ム17と該ハンドア−ム17の先端部に開閉可能に設けたハンド18等を備えている。穂木苗切断装置14と台木苗切断装置15は、エアにより回転可能な回転シリンダ19と、回転シリンダ19のシリンダ軸20に取り付けたカッタア−ムベ−ス21と、カッタア−ムベ−ス22に位置調節可能に設けたカッタア−ム22と、該カッタア−ム22に着脱自在に取り付けた切断刃1等を具備している。なお。穂木苗切断装置14と台木苗切断装置15とは、回転シリンダ19の回転方向が反対であるので、切断刃1の切断部も反対である。
【0010】洗浄装置3は上面を開放し且つ洗浄液(清水、消毒液等)を貯留した平面視矩形状の容器4、不織布の吸水体2等で構成している。そして、該吸水体2は中央部を折り曲げて逆U状に形成すると共に下端を容器4の底面に近接している。さらに、吸水体2を切断刃1の移動始端側の容器内壁に近接し、前面を容器内壁に当てると共に後面を容器4の内部に間隔をおいて設けた一対の把持板23で把持している。なお、該把持板23の下面は容器4の底面よりも上方に設けている。
【0011】24は接ぎ木本体5の上部に設けた操作パネルであって、接ぎ木数をカウントして表示するカウンタ−25、警報を報知する警報ブザ−26、注意を喚起する注意ランプ27、電源スイッチ28、圧力ゲ−ジ29、運転スイッチ30、作物スイッチ31、選別スイッチ32、交換スイッチ33を設けている。図6において、前記切断刃1を取り付けたロ−タリ−アクチュエ−タ34にスピコンを設け、回転シリンダ19をシ−ケンサ−の電気信号によって回転させている電磁弁35と、エアの供給を行なっているコンプレッサの中間部に電磁弁36を設け、該電磁弁36の作動の入り切りを操作パネル24に設けた前記交換スイッチ33の入り切り操作によって行なう構成である。
【0012】これにより、作業者は操作パネル24の交換スイッチ33を操作(入り)することにより、電磁弁36が閉じてエアの供給を停止する。そして、作業者は回転シリンダ19に設けた排気スイッチ付きのスピコンで回転リシリンダ19の残圧を除き切断刃1の交換を行なう。これにより、電源を切りにしても、ロ−タリシリンダに残っていた残圧により、切断刃の交換時でのけがなどの支障を防止できる。
【0013】つぎに、その作用について説明すると、まず、作業者は電源及び作業スイッチを入れる。そして、穂木苗供給部6にある穂木苗を穂木苗受け装置10にセットし、台木苗供給部7にある台木苗を台木苗受け装置11にセットすると、これを感知したセンサ(図示せず)からの信号により、穂木苗搬送装置12と台木苗搬送装置13の各ハンドア−ム17は前進してハンド18が開閉して穂木苗又は台木苗を挟持する。
【0014】その後、穂木苗は穂木苗搬送装置12により、台木苗は台木苗搬送装置13により接合部8に向けて搬送されるが、この搬送途時において、穂木苗と台木苗とは、エアにより回転する回転シリンダ19のシリンダ軸20に取り付けたカッタア−ムベ−ス21に取り付けているカッタア−ム22の切断刃1によって切断される。
【0015】切断された穂木苗と台木苗はそれぞれの切断面を接合部8で合わされ、続いて、クリップ供給装置9によって供給されたクリップによってこの接合面が挟持され、接ぎ木苗が製造される。そして、切断刃1は、切断作用を終えた後、逆U状の吸水体2に当たるが、このとき、吸水体2の洗浄水によって洗浄されるので、切れ味を良好にし、苗の接合を良くなって活着率の向上を図れる。
【0016】また、吸水体2との当接によるポンプ効果により、不織布の毛細管現象とあいまって洗浄液が容器4と吸水体2を循環するので、吸水体2の含水性を高め、切断刃1の洗浄効果を一層高め得る。さらに、吸水体2は切断刃1の移動始端側の容器内壁に近接し、前面を容器内壁に当てているので、切断刃1によって切断された茎葉が容器内に落下するのを防止でき、吸水体2による容器内にある洗浄液の吸水作用を円滑に行なわせる。
【出願人】 【識別番号】000000125
【氏名又は名称】井関農機株式会社
【出願日】 平成10年8月31日(1998.8.31)
【代理人】
【公開番号】 特開2000−69846(P2000−69846A)
【公開日】 平成12年3月7日(2000.3.7)
【出願番号】 特願平10−246238