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【発明の名称】 プランター
【発明者】 【氏名】井上 高秀

【要約】 【課題】なんら部材を用いることなく、プランター自身の構造によって安定した状態で立体的に積重することが可能になされているとともに、容易に植物に給水することが可能なプランターを提供する。

【解決手段】プランターAに、上面部12に突出して形成されるボス部30と、上記ボス部30を嵌合可能な大きさで裏面部14に凹設して形成される凹陥部40と、上記裏面部14に余分な水を排出すべく形成された水抜き孔50とを形成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 植物栽培に用いるプランターであって、上部に開口部を有する本体部と、該本体部の上部から上方に突出して形成される少なくとも一つのボス部と、該本体部の底面に設けられた凹陥部であって、上記ボス部が収納可能な大きさに形成された凹陥部と、を有することを特徴とするプランター。
【請求項2】 植物栽培に用いるプランターであって、上部に開口部を有し、該開口部を挟んだ両側に略平面状の上面部を有する本体部と、該本体部の各上面部から上方に突出して形成されるボス部と、該本体部の底面に設けられた凹陥部であって、上記ボス部が収納可能な大きさに形成された凹陥部と、を有することを特徴とするプランター。
【請求項3】 上記凹陥部が、上記ボス部に対応する位置に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のプランター。
【請求項4】 上記ボス部と凹陥部とが略円柱状を呈することを特徴とする請求項1又は2又は3に記載のプランター。
【請求項5】 上記本体部の底面に、余分な水を排出すべく形成された水抜き孔が設けられていることを特徴とする請求項1又は2又は3又は4に記載のプランター。
【請求項6】 上記水抜き孔に着脱自在のキャップが設けられていることを特徴とする請求項5に記載のプランター。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、植物鑑賞用などに用いられるプランターに関するものであり、特に、ブロック状に積重可能なプランターに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ガーデニングブームなどによって、マンションのベランダやサンルームなどに、多数のプランターを配設し、鑑賞用などの目的で多数の植物が生育されている。また、そのような場合に、マンションのベランダなどでは、スペースが限られているため、多数の植物を配置しようとすれば、上記プランターを立体的に積重する必要がある。従来、植物鑑賞用などに用いられるプランターにおいて、安定した状態で立体的に積重する場合には、ラック、すなわち、棚等を用いて載置したり、或いはフェンスなどにフックなどを用いて引っかけて、積重していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した方法においては、上記プランターを安定した状態で立体的に積重する場合には、別途ラックやフックなどの部材が必要となるとともに、植物に水をかける場合には、上から下までのそれぞれのプランターに水をかける必要があるため、不便であった。そこで、本発明は、なんら部材を用いることなく、プランター自身の構造によって安定した状態で立体的に積重することが可能になされているとともに、容易に植物に給水することが可能なプランターを提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点を解決するために創作されたものであって、第1には、植物栽培に用いるプランターであって、上部に開口部を有する本体部と、該本体部の上部から上方に突出して形成される少なくとも一つのボス部と、該本体部の底面に設けられた凹陥部であって、上記ボス部が収納可能な大きさに形成された凹陥部と、を有することを特徴とする。上記第1の構成のプランターにおいては、上部に設けられたボス部と底面に設けられた凹陥部とが設けられているので、該ボス部と凹陥部とを嵌合させることにより、プランターを積層して載置することが可能となる。よって、狭いスペースであっても、ラック等を用いることなく、多くの植物を栽培することが可能となる。
【0005】また、第2には、植物栽培に用いるプランターであって、上部に開口部を有し、該開口部を挟んだ両側に略平面状の上面部を有する本体部と、該本体部の各上面部から上方に突出して形成されるボス部と、該本体部の底面に設けられた凹陥部であって、上記ボス部が収納可能な大きさに形成された凹陥部と、を有することを特徴とする。上記第2の構成のプランターにおいては、上面部に設けられたボス部と底面に設けられた凹陥部とが設けられているので、該ボス部と凹陥部とを嵌合させることにより、プランターを積層して載置することが可能となる。よって、狭いスペースであっても、ラック等を用いることなく、多くの植物を栽培することが可能となる。また、本体部には略平面状の上面部が一対設けられているので、積層したプランターを安定した状態で積層させることができる。
【0006】また、第3には、第1又は第2の構成において、上記凹陥部が、上記ボス部に対応する位置に設けられていることを特徴とする。また、第4には、第1又は第2又は第3の構成において、上記ボス部と凹陥部とが略円柱状を呈することを特徴とする。よって、1のプランターと該プランターに載置されるプランターの角度を任意に設定でき、種々の積層が可能となる。
【0007】また、第5には、第1又は第2又は第3又は第4の構成において、上記本体部の底面に、余分な水を排出すべく形成された水抜き孔が設けられていることを特徴とする。よって、余分な水分が排出されて、植物の根腐れなどが防止される。また、上側の上記プランターにかけられた水が、上記水抜き孔によって下側の上記プランターに自動的に移動するため、最上部の上記プランターのみに水をかければ良い。そのため、容易に植物に給水することが可能となる。また、第6には、上記第5の構成において、上記水抜き孔に着脱自在のキャップが設けられていることを特徴とする。よって、本発明のプランターを室内で使用する場合には、着脱自在のキャップを取り付けることにより水がこぼれるのを防止できる。なお、室外で使用する場合には、そのキャップを取り外せばよい。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態としての第1実施例を図面を利用して説明する。本第1実施例に基づくプランターAは、図1に示されるように、陶器によって形成され、本体部10と、一対のボス部30と、一対の凹陥部40と、水抜き孔50とを有している。
【0009】上記本体部10は、図2〜図5に示すように、外観略直方体の箱体を呈しているとともに、上面視すると、図2に示すように、両端部が絞られた略楕円形状の一部分(二点鎖線部分4ヶ所)が欠損して形成された外形を呈している。つまり、上記本体部10の上面視の輪郭は、略楕円形状となっている。この本体部10は、上面部12と、側壁部13と、裏面部14とを有している。
【0010】上記上面部12は、上記本体部10の上部の両側に設けられている。この上面部12は、図1及び図2に示すように、上記本体部10の上部壁面であり、この上面部12は略平面形状を呈している。この上面部12は、本体部10の上端部分の一部を構成している。この上面部12には、円形状のボス部30が上方に突出して形成されている。つまり、1つのプランターAにおいては、2つのボス部30が設けられている。また、上記上面部12間には、開口部20が設けられている。また、上記本体部10の側面には、収納空間を囲むように側壁部13が設けられている。
【0011】上記底面としての裏面部14は、上記本体部10の下部壁面であり、図5に示すように、この裏面部14には、中央部に円形状の上記水抜き孔50が設けられている。さらに、該裏面部14の両側には、凹陥部40が設けられている。つまり、上記本体部10の長手方向側の上記開口部20の両側で、上記一対のボス部30と中心が一致する位置に上記ボス部30を内挿可能な大きさの、円形状の一対の凹陥部40が内側に陥没して形成される。つまり、該凹陥部40は、略円柱状の凹状を呈し、上記ボス部30を嵌合して収納可能な大きさと形状を呈している。また、該凹陥部40は、ボス部30が設けられている位置に対応する位置に設けられている。
【0012】上記プランターAの使用状態について説明する。本実施例のプランターAは、上記のように形成されているので、立体的に載置することができる。つまり、図6に示すように、上記プランターA1の上にプランターA2を立体的に積重する場合を考えると(プランターA1、プランターA2はプランターAと同じ構成である)、図6に示すように、プランターA1の上記ボス部30が、他のプランターA2の凹陥部40に内包されて、上部にあるプランターA2の裏面部14はプランターA1の上面部12に載置される。よって、好適に安定した状態で、立体的に積重することが可能になる。なお、図1及び図3に示すように、上記プランターAの側壁部13等に、チューリップやサクランボなどの浮き出し模様Pなどを施すと、より趣のあるプランターとすることができる。
【0013】以下プランターAの具体的な使用状態について説明する。第1具体的使用状態として、図7に示すように、上記開口部20(図1参照)より土を入れて植物Bを植えた、4個の上記プランターAを2個平行に並べて載置する。そして、その上記プランターAの端部間を橋絡するように、2個のプランターAを井桁状に積重する。水をやるときには、上方から水を掛けてやればよい。すると、上記プランターAには、上記水抜き孔50が形成されているため、余分な水分が排出されて、植物の根腐れなどが防止される。
【0014】この場合に、下側となるプランターAの上記ボス部30が、積重されるプランターAの上記凹陥部40に嵌合して、各プランターAが絡み合うため、安定した状態で、別途ラックやフックなどの部材を用いることなく立体的に積重することが可能になる。そのため、マンションのベランダなどでスペースが限られていても、上記プランターAが立体的に積重できるため、多数のプランターAを配置可能で、多量の植物を鑑賞或いは生育することができる。なお、本第1具体的使用状態では、4個の上記プランターAを立体的に二段に積重する構成としているが、さらに、三段、四段と積重することも可能である。
【0015】次に、第2具体的使用状態について説明する。第2具体的使用状態においては、図8に示すように、上記開口部20より土を入れて植物Bを植えた、8個の上記プランターAを等間隔で円環状に並べて載置する。具体的には、一側の上記プランターAにおける隣り合うプランターA同士の距離を、ボス部30間が1つのプランターAにおけるボス部30間の距離となるように略円形に配置し、その上に、プランターAを跨ぐようにプランターAを配置していく。そのため、図8に示すように、8個の上記プランターAの端部間を橋絡するように、8個のプランターAを円環状に積重することができる。
【0016】この場合に、下側となるプランターAの上記ボス部30が、積重されるプランターAの上記凹陥部40に嵌合して、各プランターAが絡み合うため、上記第1具体的使用状態と同様に、安定した状態で、別途ラックやフックなどの部材を用いることなく立体的に積重することが可能になる。そのため、マンションのベランダなどでスペースが限られていても、上記プランターAが立体的に積重できるため、多数のプランターAを配置可能で、多量の植物を鑑賞或いは生育することができる。
【0017】また、上記プランターAが、円環状に連続的に積重されるため、略花壇状の趣を有し、それぞれのプランターAに、植物Bが植えられているのと相俟って、独特な風情、情緒を醸し出すことができる。なお、本第2具体的使用状態では、8個の上記プランターAを立体的に二段に積重する構成としているが、さらに、三段、四段と積重することも可能である。
【0018】次に、第3具体的使用状態について説明する。第3具体的使用状態では、図9に示すように、上記開口部20より土を入れて植物Bを植えた、3個の上記プランターAを等間隔で直線状に並べて載置する。具体的には、上記プランターAにおける隣り合うプランターA同士の距離を、ボス部30間が1つのプランターAにおけるボス部30間の距離となるように略直線状に1段目のプランターを配置し、その上に、プランターAを跨ぐように2段目のプランターAを配置していく。さらに、該2段目のプランターAを跨ぐように3段目のプランターを配置する。該2段目、3段目のプランターAを載置するに際しては、当然ボス部30と凹陥部40とを嵌合させることになる。
【0019】この場合に、下側となるプランターAの上記ボス部30が、積重されるプランターAの上記凹陥部40に嵌合して、各プランターAが絡み合うため、上記第1具体的使用状態、第2具体的使用状態と同様に、安定した状態で、別途ラックやフックなどの部材を用いることなく立体的に積重することが可能になる。そのため、マンションのベランダなどでスペースが限られていても、上記プランターAが立体的に積重できるため、多数のプランターAを配置可能で、多量の植物を鑑賞或いは生育することができる。
【0020】また、上記プランターAが、直線状に連続的に積重されるため、略花壇状の趣を有し、それぞれのプランターAに、植物Bが植えられているのと相俟って、独特な風情、情緒を醸し出すことができる。なお、本第3具体的使用状態では、上記プランターAを立体的に三段に積重する構成としているが、さらに、四段、五段と積重することも可能である。
【0021】また、この第3具体的使用状態では、最上部のプランターAの下側にもプランターAが配置されるため、図9に示すように、上側の上記プランターAに如雨露Cによってかけられた水Dが、上記水抜き孔50によって下側の上記プランターAに水滴Eとなって自動的に移動するため、最上部の上記プランターAのみに水をかければ良い。
【0022】そのため、容易に植物Bに給水することが可能となり、プランターAとプランターAの間に如雨露Cの先端を入れ込んで給水するなどの必要がなく、多重に上記プランターAを積重している場合でも、給水作業が単純化される。
【0023】以上述べたように、なんら部材を用いることなく、プランター自身の構造によって、上記ボス部を積重するプランターの凹陥部に嵌合して、安定した状態で立体的に積重することが可能になる。また、上記第1具体的使用状態から第3具体的使用状態まででも分かるように、ボス部30と凹陥部40とがともに略円柱状を呈しているので、1つのプランターAとこれに載置されるプランターAとのなす角度は任意に設定できるので、上記のようにさまざまな載置方法が可能となる。
【0024】また、上記構成のプランターAは、積層して使用するものとして説明したが、単独で使用することももちろん可能である。つまり、図1に示す上記プランターAの単独の状態から、上記開口部20より土を入れて植物を植え、単独のプランターAとして使用して植物を鑑賞する。
【0025】なお、本発明は、本実施例の構成のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で多様な態様が可能である。例えば、本実施例におけるプランターAは、陶器による構成としているが、それのみに限定されるものではなく、他の材質としても良く、例えば、プラスチック製とすることも可能である。この場合には、プラスチックをレンガ色などに着色して形成することによって、一見すると外観が陶器製であるように見える、趣のある軽量で安価なプランターとすることができる。
【0026】また、上記水抜き穴においても、樹脂製等のキャップを形成して上記水抜き穴を封止する構成とすることによって、上記プランターAを室内用として用いることもできる。つまり、本実施例のプランターAを室内で使用する場合には、着脱自在のキャップを取り付けることにより水がこぼれるのを防止できる。なお、室外で使用する場合には、そのキャップを取り外せばよい。また、その他、形状、大きさ、色、模様、ボス部或いは凹陥部の個数などにおいても、任意に設定されて良い。
【0027】
【発明の効果】本発明における請求項1に記載のプランターによれば、上部に設けられたボス部と底面に設けられた凹陥部とが設けられているので、該ボス部と凹陥部とを嵌合させることにより、プランターを積層して載置することが可能となる。よって、狭いスペースであっても、ラック等を用いることなく、多くの植物を栽培することが可能となる。
【0028】また、請求項2に記載のプランターによれば、上面部に設けられたボス部と底面に設けられた凹陥部とが設けられているので、該ボス部と凹陥部とを嵌合させることにより、プランターを積層して載置することが可能となる。よって、狭いスペースであっても、ラック等を用いることなく、多くの植物を栽培することが可能となる。また、本体部には略平面状の上面部が一対設けられているので、積層したプランターを安定した状態で積層させることができる。
【0029】また、特に、請求項4に記載のプランターによれば、1のプランターと該プランターに載置されるプランターの角度を任意に設定でき、種々の積層が可能となる。また、特に、請求項5に記載のプランターによれば、余分な水分が排出されて、植物の根腐れなどが防止される。また、上側の上記プランターにかけられた水が、上記水抜き孔によって下側の上記プランターに自動的に移動するため、最上部の上記プランターのみに水をかければ良い。そのため、容易に植物に給水することが可能となる。また、特に、請求項6に記載のプランターによれば、プランターを室内で使用する場合には、着脱自在のキャップを取り付けることにより水がこぼれるのを防止できる。なお、室外で使用する場合には、そのキャップを取り外せばよい。
【出願人】 【識別番号】598009223
【氏名又は名称】井上 高秀
【出願日】 平成10年8月7日(1998.8.7)
【代理人】 【識別番号】100074022
【弁理士】
【氏名又は名称】長屋 文雄 (外1名)
【公開番号】 特開2000−50736(P2000−50736A)
【公開日】 平成12年2月22日(2000.2.22)
【出願番号】 特願平10−236506