| 【発明の名称】 |
きのこ種菌接種機 |
| 【発明者】 |
【氏名】荻原 正博
|
| 【要約】 |
【課題】コンテナに収納された栽培瓶のうち種菌接種列にある栽培瓶を確実に保持して、栽培瓶のキャップ脱着操作を確実に行えるようにする。
【解決手段】栽培瓶10を収納したコンテナ12を間欠送りするとともに、搬送方向の前列から一列ごと栽培瓶に種菌を接種してコンテナ内のすべての栽培瓶に種菌を接種する種菌接種機において、前記コンテナ12の種菌接種列にある栽培瓶10の肩部を押さえて栽培瓶を起立させて支持する瓶おさえ機構を設ける。栽培瓶が収納されたコンテナ12の上方で搬送路を幅方向に跨いで固定した支持枠体20に、種菌接種列の隣接する栽培瓶10の中間位置で両側の栽培瓶の肩部をともに押接可能な位置と、両端の栽培瓶の外側位置で栽培瓶の肩部を押接可能な位置に瓶押さえ板22が取り付けられている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 栽培瓶を収納したコンテナを間欠送りするとともに、搬送方向の前列から一列ごと栽培瓶に種菌を接種してコンテナ内のすべての栽培瓶に種菌を接種する種菌接種機において、前記コンテナの種菌接種列にある栽培瓶の肩部を押さえて栽培瓶を起立させて支持する瓶おさえ機構を設けたことを特徴とするきのこ種菌接種機。 【請求項2】 瓶おさえ機構が、栽培瓶が収納されたコンテナの上方で搬送路を幅方向に跨いで固定した支持枠体に、種菌接種列の隣接する栽培瓶の中間位置で両側の栽培瓶の肩部をともに押接可能な位置と、両端の栽培瓶の外側位置で栽培瓶の肩部を押接可能な位置とに取り付けられた瓶押さえ板と、該瓶押さえ板を、種菌を接種する際に種菌接種列の栽培瓶の肩部に同時に押接し、コンテナを間欠送りする際に栽培瓶の肩部から離す駆動機構とを備えていることを特徴とする請求項1記載のきのこ種菌接種機。 【請求項3】 支持枠体に鉛直面内で回動自在に回動板体を取り付けるとともに、該回動板体に前記瓶押さえ板を種菌接種列の栽培瓶の位置まで先端部を延出させて取り付け、前記回動板体に連携する駆動ロッドにより前記回動板体を鉛直面内で回動させることにより、前記瓶押さえ板が栽培瓶の肩部を押接する位置と肩部から離れた位置との間で回動可能に設けたことを特徴とする請求項2記載のきのこ種菌接種機。 【請求項4】 回動板体にスプリングを介して瓶押さえ板が取り付けられ、該瓶押さえ板により栽培瓶が弾性的に押接可能に設けられていることを特徴とする請求項3記載のきのこ種菌接種機。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明はきのこ種菌接種機の栽培瓶支持機構に関する。 【0002】 【従来の技術】栽培瓶を用いたきのこの人工栽培では栽培瓶に培地を充填した後、培地に種菌を接種して培養工程に進む。種菌接種は栽培瓶に培地を充填して殺菌処理をした後に行うが、種菌を接種する場合は栽培瓶からキャップを外して栽培瓶内の培地上に一定量の種菌を落とし込むようにして行い、種菌接種後は再びキャップをして培養へ進む。この種菌接種を自動化して行う種菌接種機としては従来種々の装置が使用されている。たとえば、コンテナから1本ずつ栽培瓶を取り出して栽培瓶からキャップを外して種菌接種するようにしたものがあり(特公昭55-41731号) 、また、コンテナから自動的に栽培瓶をコンベヤ上に取り出し、コンベヤで接種位置まで移送して種菌を接種した後、再度コンテナに栽培瓶を戻すことによってコンテナごと装置にかけて種菌接種できるようにした装置 (特公平3-76885 号) がある。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、最近はきのこの栽培規模が拡大しさらに多数本の栽培瓶を扱うようになってきたことから、作業性を向上させるためさらに高速で種菌接種が行える装置が求められている。上述した従来の装置はコンテナから栽培瓶を取り出して種菌を接種するから、機械的にコンテナから栽培瓶を取り出したとしても、作業効率を向上させる点で問題があった。 【0004】従来の装置でいったんコンテナから栽培瓶を取り出して種菌を接種する方法は、1本1本の栽培瓶に確実に種菌接種できる点では有効である。種菌接種の際には雑菌などが瓶内に混入しないように注意して行う必要があり、また、培養室等でも雑菌がはいり込まないようにするから、接種した種菌がコンテナ等に落ちて付着したりしないようにすることは望ましくない。このように、きのこの種菌接種工程では能率的に作業することができ、種菌を接種した際にコンテナ内に種菌がこぼれ落ちたりしないように確実に接種できることが重要な要件になる。 【0005】本発明は上記問題点を解消すべくなされたものであり、その目的とするところはコンテナごと栽培瓶を種菌接種機にかけて種菌を接種することができ、これによって効率的な種菌接種を可能にするとともに、栽培瓶に確実に種菌を接種することができるきのこ種菌接種機の栽培瓶支持機構を提供するにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成するため次の構成を備える。すなわち、栽培瓶を収納したコンテナを間欠送りするとともに、搬送方向の前列から一列ごと栽培瓶に種菌を接種してコンテナ内のすべての栽培瓶に種菌を接種する種菌接種機において、前記コンテナの種菌接種列にある栽培瓶の肩部を押さえて栽培瓶を起立させて支持する瓶おさえ機構を設けたことを特徴とする。また、前記瓶おさえ機構が、栽培瓶が収納されたコンテナの上方で搬送路を幅方向に跨いで固定した支持枠体に、種菌接種列の隣接する栽培瓶の中間位置で両側の栽培瓶の肩部をともに押接可能な位置と、両端の栽培瓶の外側位置で栽培瓶の肩部を押接可能な位置とに取り付けられた瓶押さえ板と、該瓶押さえ板を、種菌を接種する際に種菌接種列の栽培瓶の肩部に同時に押接し、コンテナを間欠送りする際に栽培瓶の肩部から離す駆動機構とを備えていることを特徴とする。また、前記支持枠体に鉛直面内で回動自在に回動板体を取り付けるとともに、該回動板体に前記瓶押さえ板を種菌接種列の栽培瓶の位置まで先端部を延出させて取り付け、前記回動板体に連携する駆動ロッドにより前記回動板体を鉛直面内で回動させることにより、前記瓶押さえ板が栽培瓶の肩部を押接する位置と肩部から離れた位置との間で回動可能に設けたことを特徴とする。また、前記回動板体にスプリングを介して瓶押さえ板が取り付けられ、該瓶押さえ板により栽培瓶が弾性的に押接可能に設けられていることを特徴とする。 【0007】 【作用】栽培瓶が種菌接種位置まで移動してくるとコンテナはいったん停止し、当該列内の栽培瓶に種菌接種操作がなされる。瓶おさえ機構は、種菌の接種位置にある一列内の栽培瓶の肩部を上方から押さえ、栽培瓶をコンテナ内で起立した状態で支持する。種菌接種列の栽培瓶で隣接する栽培瓶の中間位置に配置された瓶押さえ板は両側の栽培瓶の肩部をともに押さえ、種菌接種列の両端の栽培瓶はその外側位置に配置した瓶押さえ板により栽培瓶の外側の肩部を押さえる。瓶押さえ板による押さえ操作によって種菌接種列内のすべての栽培瓶がコンテナ内で確実に保持され、栽培瓶の本体を瓶押さえ板によって押さえた状態でキャップを外すことができる。また、瓶押さえ板により栽培瓶を押さえることにより種菌接種時にコンテナを確実に停止させることができる。 【0008】 【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態について添付図面に基づき詳細に説明する。はじめに、本発明に係るきのこ種菌接種機の栽培瓶支持機構を適用したきのこ種菌接種機の一実施形態についての全体構成とその動作について説明する。図1はきのこ種菌接種機の外面図を示す。このきのこ種菌接種機は栽培瓶をコンテナに収納した状態で接種機にかけるよう構成したもので、図のA部分がコンテナを搬入する部分、B部分がコンテナの1列ごと種菌接種する部分、C部分が種菌接種後のコンテナを取り出す部分である。 【0009】栽培瓶はキャップ封止した状態で接種機にセットするから、種菌を接種するB部分ではキャップを栽培瓶から外す操作、栽培瓶に一定量の種菌を落とし込む操作、再度栽培瓶にキャップを被せる操作を行う。本装置はコンテナの進行方向に直交する列内の栽培瓶のすべてに一度に種菌接種するようにしている。コンテナは栽培瓶の瓶間隔で間欠送りし、これによってコンテナ内のすべての栽培瓶に種菌を接種することができる。コンテナは自動的に間欠送りされるから、前のコンテナに続いて順次コンテナを送り込むことによって連続的に種菌接種することができる。 【0010】なお、図1でD部分は接種種菌を収納した瓶をセットする部分である。種菌を収納する瓶は栽培瓶と同じプラスチック瓶で、種菌接種の際には1回ごと削り刃で種菌面をけずって所定量ずつ接種するようにする。図2はきのこ種菌接種機の平面図を示す。図の装置は1列に4本ずつ4列の栽培瓶を収納したコンテナに種菌を接種する装置の例で、D部分では各列に対応して1本ずつ接種種菌を収納した瓶を設置するようにしている。 【0011】次に、図3にしたがってキャップ脱着機構および種菌の接種部分の構成を説明する。図は接種機のコンテナ搬入側に栽培瓶10を収納したコンテナ12をセットした状態を搬入側から見た状態である。14は接種機の基台で、コンテナ12は搬送方向に平行に基台14に取り付けた支持板16上を循環して移動するチェーン18に載置されて搬送される。20は搬送位置にあるコンテナ12の上方で搬送面を幅方向に跨ぐようにして設置した支持枠体である。支持枠体20はコンテナ12に収納した栽培瓶10の高さ位置よりも若干上方位置で跨ぐように設ける。 【0012】支持枠体20には定寸送りされる栽培瓶10を肩部でおさえる瓶おさえ機構Eと栽培瓶10に装着したキャップ10aを脱着するキャップ脱着機構Fを設置する。瓶おさえ機構Eは種菌を接種する位置まで移動してきた栽培瓶をその肩部で押さえることによって栽培瓶をまっすぐ起立させて支持し、これによって各々の栽培瓶を正確に位置決めして確実に種菌接種できるようにするものである。種菌を接種する際に栽培瓶が斜めになっていると瓶口が接種位置からずれ、種菌を落とした際に正確に瓶口内に入らなくなって栽培瓶の外に種菌がこぼれたりするからである。なお、図3で80は種菌瓶から掻き落とされた種菌を各々の栽培瓶に導くためのホッパ、82は種菌落としのシャッタ、84は瓶口まで種菌をガイドして栽培瓶内に確実に種菌を落とすためのシュータである。 【0013】瓶おさえ機構Eは図3に示すように種菌接種位置まで移送された栽培瓶10の肩部を瓶押さえ板22で下方に押さえつけて栽培瓶10を支持する。図5は瓶押さえ板22で栽培瓶10を押さえる様子を示している。図5の栽培瓶10は種菌を接種するシュータ84の直下位置にある状態である。瓶押さえ板22はキャップ脱着機構が栽培瓶10のキャップ位置の上方に位置する関係で搬入側から接種位置の栽培瓶に向けてその先側を延ばすように配置している。瓶押さえ板22はこのように隣り合った栽培瓶では1枚で両側の栽培瓶を押さえるようにし、外側の栽培瓶10についてはそれぞれの外側に1枚ずつ設けてどの栽培瓶10も両側の肩部で押さえるようにしている。 【0014】コンテナ12を定寸送りする際は瓶押さえ板22を離してフリーに栽培瓶10が通過できるようにする。このように瓶押さえ板22は種菌接種とタイミングを合わせて栽培瓶10を押さえるようにするが、この瓶押さえ板22を動作させる方法として実施例では図6に示すように支持枠体20に横設した支持軸24に回動板体26を回動自在に取り付け、駆動ロッド28を上下動させることによりアーム30を介して回動板体26を回動させ、これによって回動板体26に取り付けた瓶押さえ板22を押動させるようにした。瓶押さえ板22はスプリング32によって回動板体26に取り付け、栽培瓶10に対してある程度の弾性力をもって押さえるようにしている。瓶押さえ板22は栽培瓶のサイズに応じて設置高さ位置や間隔を設定し、瓶数に応じて設置数を変えるようにする。 【0015】瓶押さえ機構Eは上記のように種菌を接種する際に栽培瓶を正立させて保持するためのものであるが、前記キャップ脱着機構Fもキャップの脱着機能とともに栽培瓶を正置させて確実に種菌を落とし込む機構を備えている。続いて、キャップ脱着機構Fについて説明する。図3で40はキャップ脱着機構に設けた押さえローラである。押さえローラ40はコンテナ12とともに搬送される栽培瓶10のキャップ10aの上面を押接するローラで、コンテナ12内の栽培瓶10の1本ずつに対応して配置する。実施例では1列に4本の栽培瓶10があるから押さえローラ40は4つ設けている。押さえローラ40は滑り防止のため外面をゴムローラとしている。 【0016】上記押さえローラ40は1本の支持軸42に各々固定し、支持軸42の両端は支持枠体20に回動可能に取り付けた反転アーム44に軸支する。この反転アーム44は一端側が駆動ロッド45に係止され、コンテナ12の搬送方向と平行な鉛直面内で回動する。図7は押さえローラ40が栽培瓶10のキャップ上面を押さえている様子を示す。46は押さえローラ40の両側に配置した支持アームである。支持アーム46の両端は前記反転アーム44に固定して支持する。すなわち、押さえローラ40は支持軸42および支持アーム46に支持されて搬送面から所定高さ位置で搬送面を横断するように設置される。 【0017】図8に前記押さえローラ40を支持する支持軸42および支持アーム46の上面図を示す。押さえローラ40は上記のように支持軸42に固定して支持するが、支持軸42は支持アーム46の上端面に連結板48を取り付け、この連結板48にスプリング50を取り付けて常時下方に付勢して支持する。前述したように支持軸42の両端は反転アーム44に取り付けられるが、反転アーム44の取り付け位置で支持軸42は長孔によって支持され上下方向に若干可動に支持されている。図7(b) はキャップをはずすために支持アーム46が若干持ち上がった状態を示すが、上記スプリング50によって支持軸42を付勢したことによって支持アーム46の上動に対して相対的に押さえローラ40が下がりキャップの上面を押さえる作用をなすことを示している。 【0018】上述したように押さえローラ40は栽培瓶のキャップを上面から押さえて栽培瓶10を正立させ、正立した状態でキャップを外すようにするためのものである。したがって、押さえローラ40でキャップの上面を押さえる際に押さえローラ40の押さえ操作によって栽培瓶が傾斜したりしないようにする必要がある。このため、実施例の装置では押さえローラ40を栽培瓶の搬送方向に合わせて回転させ、栽培瓶が搬送される際の移動速度と押さえローラ40の周速度とを一致させるよう設定している。 【0019】前記瓶押さえ板22は栽培瓶が種菌接種位置まで移動してきた際に栽培瓶を正立させるために栽培瓶の肩部を押さえるが、上記の押さえローラ40はコンテナに収納された栽培瓶のキャップ位置に高さを合わせてセッティングし、搬入側から種菌接種位置まで栽培瓶が移動してくる際にキャップの前端縁からキャップ上面に乗り、キャップ上面で転動しつつキャップを押さえるように作用する。栽培瓶がちょうど種菌接種位置まで移動したときに押さえローラ40がキャップ上面の中央部を押さえるように位置設定する。 【0020】図3に示すように栽培瓶10はコンテナ12に収納されて搬送されるから、搬送時の振動等で若干揺動することが避けられない。しかしながら、上記のように瓶押さえ板22で栽培瓶の肩部を押さえ、かつ押さえローラ40をキャップ上面で転動させるようにして瓶を押さえることによって栽培瓶10を種菌接種位置で確実に正立して支持することができる。コンテナに栽培瓶を収納したままで搬送しながら種菌を接種する場合は、従来方式の栽培瓶をコンテナから取り出して種菌接種する場合にくらべて栽培瓶を種菌接種位置に正しく保持することが困難であり、接種接種を確実に行うことが困難になる。したがって、本装置のように正確に栽培瓶を保持する操作は的確な種菌接種をなすうえで非常に重要である。 【0021】押さえローラ40の回転速度を栽培瓶の移動速度に一致させるのは、押さえローラ40がキャップ上面を押接した際に栽培瓶がたおれたりせず正立したまま移動できるようにするために必要な条件である。図3で54、56は押さえローラ40を取り付けた支持軸42を回転駆動するためのギヤである。支持軸42は反転アーム44に軸支されギヤ54に連繋して回転する。ギヤ56はチェーンによって回転駆動される。押さえローラ40の周速度はギヤ比等を適宜設定して栽培瓶の搬送速度に一致するよう設定する。 【0022】図7で60は支持アーム46の下面に取り付けた押さえ爪である。押さえ爪60は図のように隣接する栽培瓶のキャップ10a間に位置するよう支持アーム46の下面に取り付ける。押さえ爪60は栽培瓶10からキャップを外す際にキャップ10aの側方に張り出す上縁部分に下面から当接してキャップを外すように作用する。実施例では押さえ爪60がキャップを確実に係止するようキャップ10a外周の曲率にあわせて平面形状が若干円弧状に形成した。図3に示すように押さえ爪60は各々の栽培瓶10について各々のキャップの両側に配置し、栽培瓶が搬送される際にキャップにあたらないようにキャップ10aの上縁からやや下がった細径部分を通過するように設定している。 【0023】種菌接種位置まで移動してきた栽培瓶は図7(a) に示すようにキャップ10aの上面が押さえローラ40で押さえられるとともに、キャップ10aの両側に押さえ爪60が位置したところで停止し、この状態から支持アーム46が反転アーム44の反転開始するとともに上昇しはじめる。なお、押さえローラ40の回転はコンテナ12の搬送と連動しており、種菌接種の状態でコンテナが停止している際には押さえローラ40は回転停止している。図7(b) は支持アーム46がわずかに上昇して押さえ爪60がキャップ10aの外周縁に当接した状態である。前述したように押さえローラ40はスプリング50によって下方に付勢されているから、支持アーム46が上昇すると押さえローラ40がキャップ10aの上面を押圧し、押さえ爪60と押さえローラ40とでキャップ10aが挟圧支持される。 【0024】図7(b) に示すようにキャップ10aを押さえ爪60と押さえローラ40とで挟んだ状態でさらに支持アーム46を上昇させることにより、栽培瓶10はその肩部で瓶押さえ板22によって押さえられているから栽培瓶のの本体がコンテナ12上に残ってキャップ10aがはずされる。図9はコンテナ12の最前列の栽培瓶10が種菌接種位置まで移動してキャップ10aを瓶口からちょうど外す状態を側面方向から見た状態である。押さえローラを支持する支持軸42は図のように反転アーム44の長孔43に軸支され、これによって支持軸42が上下に可動である。 【0025】反転アーム44は搬送面の側面に設けた支持枠体20に軸44aを支点として回動可能に軸支する。駆動ロッド45は支持アーム46を取り付けた側とは反対側の反転アーム44の端部に取り付け、駆動ロッド45を上下方向に押動することによって反転アーム44が反転移動する。図9は押さえローラ、支持アーム等のキャップ把持機構がキャップの上部に位置する状態で、駆動ロッド45が下動するとともに、反転アーム44が回動開始し、図7(b) に示すように押さえ爪60と押さえローラ40とでキャップを把持し、キャップ10aを瓶口からはずして上方に上昇する。 【0026】図10は反転アーム44が反転してキャップが上位置まできた状態を示す。キャップ10aは押さえローラ40と押さえ爪60によって把持されている。図4はキャップ10aが上位置にある状態を搬入側から見た状態である。キャップ10aは反転アーム44に支持されて持ち上げられることによって、図10に示すように栽培瓶10の側方位置に退避し、栽培瓶の瓶口上方に空きスペースを設けることによって栽培瓶への種菌接種を可能にする。 【0027】種菌接種の際には種菌を導入するホッパ80およびシュータ84が栽培瓶10の瓶口の直上に位置する。シュータ84はホッパ80から落下する種菌を栽培瓶の瓶口内に確実にガイドして落とすために設けているが、このシュータ84は栽培瓶からキャップ10aをはずして側方にキャップを退避させた際にちょうど瓶口上方に位置するようにしている。図9に示すように栽培瓶からキャップを外す前の状態ではシュータ84は栽培瓶とは離れて搬出側に位置している。シュータ84は図4に示すように各々の栽培瓶10ごとに1つずつ設けるが、各々のシュータ84はシュータ支持板70に取り付け、シュータ支持板70はその両側位置で突出入自在に支持するガイドロッド72によって支持する。74はシュータ支持板70と反転アーム44との側面間を連絡する連結ロッドである。 【0028】連結ロッド74は反転アーム44とシュータ支持板70とを連動して移動させるために設けたもので、図9に示す状態から反転アーム44が上位置に向けて反転開始すると、それとともに連結ロッド74によってシュータ支持板70が種菌接種位置の栽培瓶に向けて引き出される。反転アーム44の反転位置と連結ロッド74およびシュータ84の配置位置関係を適当に設定することによって、図10に示すように、反転アーム44が反転してキャップが持ち上げられたところでシュータ84がガイドロッド72によって支持されて栽培瓶の瓶口まで引き出されるようにすることができる。 【0029】シュータ84は栽培瓶が通過する際の妨げにならないよう栽培瓶の瓶位置よりもやや高い位置にセットするから、図10のように栽培瓶の瓶口まで引き出した際にはシュータ84と栽培瓶の瓶口との間に若干隙間が生じる。種菌が栽培瓶からこぼれたりしないようにするためにはシュータ84と瓶口との隙間をなくして、隙間部分から種菌が外部にこぼれないようにする必要がある。このため、実施例の装置では種菌を接種する際にシュータ84をやや沈み込ませて瓶口内にシュータ84の下縁部が若干はいり込むようにした。なお、シュータ84はろうと状に形成するがその下縁の口径は瓶口内にはいり込めるよう瓶口径よりもやや小径にする。また、実施例のシュータ64は一方の上縁の半周部分に種菌を導入するための突縁84aを設けている。 【0030】シュータ84を沈み込ませる機構は、図10でシャッタ82の開閉に連動して回動するL字アーム76と、L字アーム76の一端とガイドロッド72を支持する支持体77との間に設けた押し下げアーム78と、支持体77を押し下げる押し下げロッド79によって構成される。図10に示すように、反転アーム44の反転によって引き出されたシュータ84はガイドロッド72によって支持されて栽培瓶の瓶口上方に位置し、次いで押し下げロッド79によって支持体77の先端側が下方に押し下げられる。支持体77が押し下げられるとガイドロッド72の先端側が降下し、図11に示すように瓶口内にシュータ84の下縁がはいり込む。 【0031】押し下げロッド79による支持体77の押し下げ操作は押し下げアーム78を介してL字アーム76を図10で時計回り方向に回動させる。L字アーム76の他端にはシャッタ82を開閉するためのチェーンが取り付けられ、L字アーム76が回動することによってシャッタ82が開放される。図11はシャッタ82が開放して瓶口内に種菌が接種される状態である。L字アーム76に取り付けたチェーンは若干たるみをもたせて取り付け、押し下げロッド79によってシュータ84を降下させる動作にやや遅れてシャッタ82が開放するようにしている。こうして、シュータ84を瓶口内まで誘導して瓶内に確実に種菌を導入でき、確実な種菌接種が可能になる。 【0032】上記のようにして栽培瓶内に種菌を接種した後は、シャッタ82を閉め、これとともにシュータ84を持ち上げて、反転アーム44を元位置方向に戻し反転することによって、シュータ84が元位置方向へ戻り移動し、キャップ10aは反転アーム44で支持されて瓶口まで降下する。瓶口まで降下したキャップは図9の状態に戻り、瓶口にキャップが押圧されて栽培瓶をキャップ封止する。押さえローラ40は図7(a) に示すようにキャップ10aの上面に当接して押圧するとともにキャップ上で回転して、接種後の栽培瓶を前送りする。 【0033】こうして、1回の種菌接種操作が完了する。なお、種菌は1回の接種ごと種菌瓶から所定量ずつ種菌が削られてホッパ80内に落とされ、ホッパ80から1回ごと栽培瓶内に移入される。コンテナ12は種菌の接種操作に合わせて定寸送りされる。コンテナ12の搬送は栽培瓶10が種菌接種位置にきたことをセンサ90で検知することによって制御される。すなわち、種菌接種後、コンテナが移動して次の栽培瓶が種菌接種位置にきたことをセンサ90が検知するとコンテナ12の搬送が一時停止され、上述した一連の操作によって種菌が接種される。こうして、自動的にコンテナ12を間欠送りしながら、コンテナ内のすべての栽培瓶に種菌接種される。 【0034】上記実施例の種菌接種機はコンテナに収納された栽培瓶について、搬送方向の前列から順に1列ごと種菌を接種していくもので、列単位で種菌を接種することによって、従来のようなコンテナから栽培瓶をいったん取り出して種菌を接種する方法にくらべてはるかに能率的な種菌接種が可能になった。そして、本実施例では種菌を接種する際に栽培瓶を種菌接種位置で正しく支持できるようにし、これによって接種する種菌が栽培瓶の外部にこぼれないようにすることができ、的確な種菌接種が可能である。 【0035】なお、実際の種菌接種機はコンテナに収納する栽培瓶の瓶数、あるいは栽培瓶のサイズ、キャップの径サイズ等に応じて瓶押さえ板22の配置位置、あるいは配置数、押さえローラ40の配置数あるいは配置位置、押さえローラ40の回転速度、またホッパ80、シュータ84の配置等を適宜設定して設計するものであり、これによって種々製品の対応することができる。 【0036】 【発明の効果】本発明に係るきのこ種菌接種機によれば、上述したように、瓶おさえ機構によって種菌接種列にある栽培瓶を押さえて支持するから、種菌を接種する際に栽培瓶が種菌接種位置に保持されて、確実な種菌接種が可能になる。また、支持枠体に瓶押さえ板を支持し、瓶押さえ板によって栽培瓶の肩部を押さえる構成を採用することにより、簡易な構成で確実に栽培瓶を支持することが可能になる。栽培瓶を瓶押さえ板で押さえることにより、栽培瓶からキャップを外す際の栽培瓶のが浮き上がりを防止し、確実なキャップ外し操作及びキャップ装着操作を行うことが可能になる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】391047880 【氏名又は名称】オギワラ精機株式会社
|
| 【出願日】 |
平成4年6月2日(1992.6.2) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100077621 【弁理士】 【氏名又は名称】綿貫 隆夫 (外1名)
|
| 【公開番号】 |
特開2000−32844(P2000−32844A) |
| 【公開日】 |
平成12年2月2日(2000.2.2) |
| 【出願番号】 |
特願平11−202907 |
|