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【発明の名称】 ゴルフ場の芝生の保護管理方法およびその装置
【発明者】 【氏名】宮内 恵之助

【要約】 【課題】芝の育成に適した土壌温度と井戸から汲み上げた地下水の温度が近似していることを利用して、芝の冬枯れ、夏やけなどが生じることがなく、熱効率よく芝を良好に育成できる。

【解決手段】熱媒体の水を循環させる熱交換パイプ1は芝植生面2の下部土壌3内に配設する。貯水槽10からポンプ装置18にて井戸から汲み上げた地下水を熱交換パイプ1に循環する。熱交換パイプ1は芝植生面2と略平行状の放熱部4と放熱部4より下方に向けて屈曲して地熱を吸熱する吸熱部5とを交互に形成する。吸熱部5には芝植生面2と略平行状部7を形成する。熱交換パイプ1の吸熱部5には下方に向けたヒートパイプ8の上端部を接続する。貯水槽10の底部には下方に向けたヒートパイプ17の上端部を接続する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 貯水槽に貯水されている井戸から汲み上げた地下水を熱媒体としてポンプ装置によって芝植生面の下部土壌内に配設された熱交換パイプに循環させ、前記熱交換パイプの前記芝植生面と略平行状の放熱部にて熱媒体の熱を放熱するとともにこの放熱部より下方に向けて屈曲された吸熱部にて熱媒体に地熱を吸熱することを特徴としたゴルフ場の芝生の保護管理方法。
【請求項2】 芝植生面の下部土壌内に配設され熱媒体を循環させる熱交換パイプと、前記熱交換パイプを接続し井戸から汲み上げた地下水を貯水する貯水槽と、前記熱交換パイプに前記貯水槽に貯水された地下水を熱媒体として循環させるポンプ装置とを備え、前記熱交換パイプは前記芝植生面と略平行状の放熱部とこの放熱部より下方に向けて屈曲され地熱を吸熱する吸熱部とを交互に形成したことを特徴とするゴルフ場の芝生の保護管理装置。
【請求項3】 熱交換パイプの吸熱部は芝植生面と略平行状部を有することを特徴とする請求項2記載のゴルフ場の芝生の保護管理装置。
【請求項4】 熱交換パイプの吸熱部には下方に向けたヒートパイプの上端部を接続したことを特徴とする請求項2または3記載のゴルフ場の芝生の保護管理装置。
【請求項5】 貯水槽の底部には下方に向けたヒートパイプの上端部を接続したことを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載のゴルフ場の芝生の保護管理装置。
【請求項6】 芝植生面の下部土壌内に配設され熱媒体を循環させる熱交換パイプと、前記熱交換パイプを接続し井戸から汲み上げた地下水を貯水する貯水槽と、前記熱交換パイプに前記貯水槽に貯水された地下水を熱媒体として循環させるポンプ装置とを備え、前記熱交換パイプに下方に向けたヒートパイプの上端部を接続したことを特徴とするゴルフ場の芝生の保護管理装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はゴルフ場のグリーン、ティーグランドなどの芝生の保護管理装置に係り、寒冷期における霜、凍結などによる冬枯れ、暑中期における芝やけ、蒸れなどを防止するゴルフ場の芝生の保護管理方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種ゴルフ場のグリーンの芝生の育成または冬枯れなどを防止するための芝生の保護管理方法として、例えば、特開平1−199520号公報に記載されているように、芝植生面の下部土壌内にこの芝植生面と略平行状に熱交換パイプを配設し、この熱交換パイプ内を循環する熱媒体をヒートポンプ式冷凍装置の熱交換器にて熱交換し、この熱交換パイプ内を循環する熱媒体を加温または冷却し、この加温または冷却された熱媒体が熱交換パイプを循環することによって、芝植生面の下部土壌を加温または冷却して芝の冬枯れ、夏やけを防止する方法が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の芝生の保護管理方法では、熱交換パイプは芝植生面の下部土壌内にこの芝植生面と略平行状に配設されているため、この熱交換パイプを循環する熱媒体は芝植生面の下部土壌を加温または冷却して冬枯れまたは夏やけを防止できても熱媒体は土壌と熱交換されて上流側と下流側では大きな温度差が生じ易く、芝の均等な育成を図るには熱交換パイプを複数系配設しなくてはならず、また、高価のヒートポンプ式冷凍装置を設備しなくてはならない問題がある。
【0004】本発明は上記問題点に鑑みなされたもので、特に芝の育成に適した土壌温度と井戸から汲み上げた地下水の温度が近似していることに着目し、ヒートポンプ式冷凍装置などの加温冷却装置を用いず、冬枯れ、夏やけなどが生じることなく、夏冬ともに熱効率よく芝を良好に育成できるゴルフ場の芝生の保護管理方法およびその装置を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明のゴルフ場の芝生の保護管理方法は、貯水槽に貯水されている井戸から汲み上げた地下水を熱媒体としてポンプ装置によって芝植生面の下部土壌内に配設された熱交換パイプに循環させ、前記熱交換パイプの前記芝植生面と略平行状の放熱部にて熱媒体の熱を放熱するとともにこの放熱部より下方に向けて屈曲された吸熱部にて熱媒体に地熱を吸熱するものである。
【0006】そして、井戸から汲み上げた地下水を熱媒体としてポンプ装置によって熱交換パイプに循環させることにより、地表面の温度に近い芝植生面の下部土壌と熱媒体とが熱交換して芝植生面の下部土壌は加温または冷却される。
【0007】この熱媒体は芝の育成に適した土壌温度と井戸から汲み上げた地下水の温度が近似しているため、熱媒体を加温冷却装置などで加温または冷却する必要がなく、また、熱交換パイプの芝植生面と略平行状の放熱部にて熱媒体の熱を放熱して芝植生面の地表面に近い土壌が芝の育成に適した温度となるように加温または冷却し、また、熱交換パイプの放熱部より下方に向けて屈曲された吸熱部にて地表面より深い土壌の地熱を吸熱し、熱媒体を加温または冷却するため、熱媒体を循環する熱媒体の上流側と下流側との温度差が小さく、均等に芝植生面の地表面に近い土壌が芝の育成に適した温度に保持され、芝の育成が四季をとおして良好に行われる。
【0008】請求項2記載の発明のゴルフ場の芝生の保護管理装置は、芝植生面の下部土壌内に配設され熱媒体を循環させる熱交換パイプと、前記熱交換パイプを接続し井戸から汲み上げた地下水を貯水する貯水槽と、前記熱交換パイプに前記貯水槽に貯水された地下水を熱媒体として循環させるポンプ装置とを備え、前記熱交換パイプは前記芝植生面と略平行状の放熱部とこの放熱部より下方に向けて屈曲され地熱を吸熱する吸熱部とを交互に形成したものである。
【0009】そして、貯水槽に貯水されている井戸から汲み上げた地下水を熱媒体としてポンプ装置によって熱交換パイプに循環させることにより、地表面の温度に近い芝植生面の下部土壌と熱媒体とが熱交換して芝植生面の下部土壌は加温または冷却される。この熱媒体は芝の育成に適した土壌温度と井戸から汲み上げた地下水の温度が近似しているため、熱媒体を加温冷却装置などで加温または冷却する必要がなく、芝植生面に近い下方の土壌が芝の育成に適した温度に保持される。
【0010】また、熱交換パイプは芝植生面と略平行状の放熱部とこの放熱部より下方に向けて屈曲された吸熱部とを交互に形成したため、放熱部にて熱媒体の熱を放熱して芝植生面の地表面に近い土壌が芝の育成に適した温度となるように加温または冷却でき、また、熱交換パイプの吸熱部にて地表面より深い土壌の地熱を吸熱し、熱媒体を加温または冷却するため、熱媒体を循環する熱媒体の上流側と下流側との温度差を小さくでき、芝植生面の地表面に近い土壌が均等に芝の育成に適した温度に保持され、芝の育成が四季をとおして良好に行われる。
【0011】請求項3記載のゴルフ場の芝生の保護管理装置は、請求項2記載のゴルフ場の芝生の保護管理装置において、熱交換パイプの吸熱部は芝植生面と略平行状部を有するものである。
【0012】そして、熱交換パイプの放熱部より土壌の深い箇所に位置している吸熱部が長くなり、放熱部にて土壌と熱交換された熱媒体は地熱の吸熱効率が高められ、熱交換パイプを流れる熱媒体は再び熱交換部にて芝植生面に近い土壌と熱交換するため、地熱を有効に利用でき、熱交換パイプの配設面を広くして芝植生面の地表面に近い土壌を均等に芝の育成に適した温度に保持できる。
【0013】請求項4記載のゴルフ場の芝生の保護管理装置は、請求項2または3記載のゴルフ場の芝生の保護管理装置において、熱交換パイプの吸熱部には下方に向けたヒートパイプの上端部を接続したものである。
【0014】そして、熱交換パイプの放熱部より土壌の深い箇所に位置している吸熱部には、ヒートパイプにて土壌の深い位置の地熱が吸熱され、地熱の吸熱効率が高められ、熱交換パイプを流れる熱媒体は再び放熱部にて芝植生面に近い土壌と熱交換するため、確実に地熱を利用でき、熱交換パイプの配設面を広くしても、広い芝植生面に近い土壌を均等に芝の育成に適した温度に保持できる。
【0015】請求項5記載の発明のゴルフ場の芝生の保護管理装置は、請求項2ないし4のいずれかに記載のゴルフ場の芝生の保護管理装置において、貯水槽の底部には下方に向けたヒートパイプの上端部を接続したものである。
【0016】そして、貯水槽に貯水された井戸から汲み上げた水および熱交換パイプを熱媒体として循環して還流された地下水はヒートパイプにて土壌の深い位置の地熱が吸熱されて井戸から汲み上げた地下水に近い温度に維持される。
【0017】請求項6記載の発明のゴルフ場の芝生の保護管理装置は、芝植生面の下部土壌内に配設され熱媒体を循環させる熱交換パイプと、前記熱交換パイプを接続し井戸から汲み上げた地下水を貯水する貯水槽と、前記熱交換パイプに前記貯水槽に貯水された地下水を熱媒体として循環させるポンプ装置とを備え、前記熱交換パイプに下方に向けたヒートパイプの上端部を接続したものである。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明のゴルフ場の芝生の保護管理装置の一実施の形態を図1および図2に基いて説明する。
【0019】熱交換パイプ1は芝植生面2の地表面に近い深さ位置の下部土壌3内に平面からみて蛇行状に埋設して配設されている。この熱交換パイプ1は芝植生面2の下部土壌3に放熱する放熱部4とこの放熱部4より下方に向けて屈曲され地熱を吸熱する吸熱部5とが交互に形成されている。この熱交換パイプ1の各放熱部4は図2に示すように、前記芝植生面2と略平行状で略直線状に形成され、この各放熱部4の両端部からそれぞれ下方に向けて屈曲された吸熱部5は前記放熱部4の下側に向って傾斜した略垂直部6とこの略垂直部6に下端部は前記芝植生面2と略平行状部7とにて形成されている。
【0020】また、この熱交換パイプ1の一部または全部の吸熱部5に形成した下部の平行状部7には下方に向けたヒートパイプ8の上端部が接続されている。
【0021】前記熱交換パイプ1の上流側端部は貯水槽10に接続され、この熱交換パイプ1の下流側端部は補助貯水槽11に接続され、この貯水槽10と補助貯水槽11とは連通管12にて互いに連通されている。また、この貯水槽10と補助貯水槽11とは地中に埋設され、さらに、この貯水槽10と補助貯水槽11には空気抜き管13が設けられている。そして、この貯水槽10と補助貯水槽11には井戸から汲み上げた地下水が給水管14から貯水されるようになっている。さらに、補助貯水槽11には散水管16が接続されている。
【0022】また、前記貯水槽10と補助貯水槽11との下部にはそれぞれ前記下方に向けたヒートパイプ17の上端部が接続されている。
【0023】また、前記熱交換パイプ1の上流側には前記貯水槽10に貯水された地下水を熱媒体としてこの熱交換パイプ1を循環させるポンプ装置18が接続されている。
【0024】次に、この実施の形態の作用を説明する。
【0025】貯水槽10に給水管14から給水されて貯水されている井戸から汲み上げた地下水は熱媒体としてポンプ装置18によって芝植生面2の下部土壌3内に配設された熱交換パイプ1に循環される。この熱交換パイプ1を循環する熱媒体の水は前記芝植生面2と略平行状の放熱部4にて芝植生面2の下部土壌3に熱を放熱し、芝植生面2の下部土壌3を加温または冷却する。この熱媒体として循環する水は井戸から汲み上げられた水の温度は14℃〜18℃程度で、芝植生面2の下部土壌3もこの温度に加温または冷却され、土壌3の温度は芝の育成に適した地中温度の10℃〜18℃程度に近い温度となる。
【0026】また、熱交換パイプ1を循環する水は放熱部4より下方に向けて屈曲された吸熱部5にて放熱部4より深く地表面の温度の影響が少ない位置で地熱と熱交換されて吸熱され、吸熱部5で熱媒体の水は土壌3と熱交換で加温または冷却される。そして、熱交換パイプ1の吸熱部5は芝植生面2と略平行状部7が形成されているため、土壌3の深いところで地熱を吸熱する部分が長くなり、放熱部4において放熱することにより温度が変化した熱媒体の水が再び熱媒体を加温または冷却され、熱効率が高められ、熱交換パイプ1を循環する水は上流側と下流側との温度差が小さく、均等に芝植生面の地表面に近い土壌が芝の育成に適した温度に保持され、芝の育成が四季をとおして良好に行われる。
【0027】また、芝の葉の部分を加温または冷却するものではなく、根の部分が張っている土壌3を安定した温度とするため、芝に温度による負担が掛かることなく、芝の育成が良好となる。
【0028】さらに、熱交換パイプ1の吸熱部5に接続したヒートパイプ8により、熱交換パイプ1の放熱部4より土壌の深い箇所に位置している吸熱部5には、ヒートパイプ8にて土壌の深い位置の地熱が吸熱され、地熱の吸熱効率が高められ、熱交換パイプ1を流れる熱媒体の水は再び放熱部4にて芝植生面2に近い土壌3と熱交換するため、確実に地熱を利用でき、熱交換パイプ1の配設面を広くしても、広い芝植生面2に近い土壌3を均等に芝の育成に適した温度に保持できる。
【0029】また、熱交換パイプ1を土壌と熱交換して循環した熱媒体の水は補助貯水槽11にて還流され、補助貯水槽11に貯留された水は連通管12から貯水槽10に流入される。そして、この土壌中に埋設された貯水槽10および補助貯水槽11に貯留された水は外気による温度の影響が少なく、さらに、貯水槽の底部に接続したヒートパイプ17にて土壌の深い位置の地熱が吸熱されて井戸から汲み上げた地下水に近い温度に維持される。
【0030】また、補助貯水槽11に還流された水は散水管16から散水装置に送り出して散水に利用し、給水管14から井戸から汲み上げた地下水を貯水槽10に給水することにより、水の温度変化を少なくするとともに水の腐敗を防止する。
【0031】なお、熱交換パイプ1を循環する熱媒体の水の流量および流速は、芝植生面2の下部土壌3の温度を温度センサーにて検出することにより調節する。例えば、寒冷期の低温時には速い流速で多量の水を循環させるとともに日中の気温上昇時には循環する水量を少なくし、また、暑中期の高温時には、速い流速で多量の水を循環させるとともに夜間の気温が低下したときには循環する水量を少なくする。
【0032】また、前記実施の形態では、熱交換パイプ1は放熱部4と吸熱部5とを交互に線状に形成した構成としたが、この構成に限られるものではなく、例えば、図3に示すように、熱交換パイプ1は略楕円形の螺旋状に巻回し、上部の芝植生面と略平行状部を放熱部4とし、熱媒体の熱を放熱して芝植生面の地表面に近い土壌が芝の育成に適した温度となるように加温または冷却し、また、この放熱部4の両端部より下部を吸熱部5とし、この吸熱部5は地表面より深い土壌の地熱を吸熱し、熱媒体の水を加温または冷却するようにすることもできる。
【0033】そして、この吸熱部5の下部は芝植生面2と略平行状部7を有するため、効率的に地熱を吸収できる。
【0034】この実施の形態においても、熱交換パイプ1の一部または全部の吸熱部5の下部に形成した平行状部7に下方に向けたヒートパイプの上端部を接続して、地熱の吸熱効果を高めることができる。
【0035】さらに、前記図1に示す実施の形態では、補助貯水槽11を設けたが、補助貯水槽は必ずしも必要ではなく、一つの貯水槽10でもよい。
【0036】次に他の実施の形態の構成を図4に基いて説明する。
【0037】熱交換パイプ1は芝植生面2の地表面に近い深さ位置の下部土壌3内に芝植生面と略平行状で平面からみて蛇行状に埋設して配設されている。
【0038】また、この熱交換パイプ1の下部には所定間隔ごとに下方に向けたヒートパイプ8の上端部が接続されている。
【0039】前記熱交換パイプ1の上流側端部は図2に示す実施の形態と同様に地中に埋設された貯水槽に接続され、この熱交換パイプ1の下流側端部は地中に埋設された補助貯水槽に接続され、この貯水槽と補助貯水槽とは連通されている。そして、前記貯水槽と補助貯水槽との下部にはそれぞれ前記下方に向けたヒートパイプの上端部が接続されている。
【0040】また、前記熱交換パイプ1には前記貯水槽に貯水された地下水を前記熱交換パイプ1に循環させるポンプ装置が接続されている。
【0041】次に、この実施の形態の作用を説明する。
【0042】貯水槽に貯水されている井戸から汲み上げた地下水は熱媒体としてポンプ装置によって芝植生面2の下部土壌3内に配設された熱交換パイプ1に循環される。この熱交換パイプ1を循環する熱媒体の水は芝植生面2の下部土壌3に熱を放熱し、芝植生面2の下部土壌3を加温または冷却する。この熱媒体として循環する水は井戸から汲み上げられた水の温度に芝植生面2の下部土壌3が加温または冷却され、土壌3の温度は芝の育成に適した地中温度に近い温度となる。
【0043】また、熱交換パイプ1に接続したヒートパイプ8により、熱交換パイプ1より土壌の深い箇所に位置しているヒートパイプ8にて土壌の深い位置の地熱が吸熱され、地熱の吸熱効率が高められ、熱交換パイプ1を流れる熱媒体の水は再び芝植生面2に近い土壌3と熱交換するため、確実に地熱を利用でき、熱交換パイプ1の配設面を広くしても、広い芝植生面2に近い土壌3を均等に芝の育成に適した温度に保持できる。
【0044】また、熱交換パイプ1を土壌と熱交換して循環した水は補助貯水槽にて還流され、補助貯水槽に貯留された水は連通パイプから貯水槽に流入される。
【0045】そして、この土壌中に埋設された貯水槽および補助貯水槽に貯留された水は外気による温度の影響が少なく、さらに、貯水槽の底部に接続したヒートパイプにて土壌の深い位置の地熱が吸熱されて井戸から汲み上げた地下水に近い温度に維持される。
【0046】
【発明の効果】請求項1および2記載の発明によれば、井戸から汲み上げた地下水を熱媒体としてこの地下水は地表面の温度に近いゴルフ場のグリーンなどの芝植生面の下部土壌と熱交換して芝植生面の下部土壌を加温または冷却でき、この熱媒体は芝の育成に適した土壌温度と井戸から汲み上げた地下水の温度が近似しているため、熱媒体を加温冷却装置などで加温または冷却する必要がなく、また、熱交換パイプの芝植生面と略平行状の放熱部にて熱媒体の熱を放熱して芝植生面の地表面に近い土壌が芝の育成に適した温度となるように加温または冷却し、また、熱交換パイプの放熱部より下方に向けて屈曲された吸熱部にて地表面より深い土壌の地熱を吸熱し、熱媒体を加温または冷却するため、熱媒体を循環する熱媒体の上流側と下流側との温度差が小さく、均等に芝植生面の地表面に近い土壌が芝の育成に適した温度に保持され、芝の育成が四季をとおして良好に行われ、年間をとおして快適なゴルフができる。
【0047】請求項3記載の発明によれば、熱交換パイプの熱媒体と土壌との熱交換を行う放熱部より土壌の深い箇所に位置している長い吸熱部で地熱の吸熱効率が高められ、熱交換パイプを流れる熱媒体は再び熱交換部にて芝植生面に近い土壌と熱交換するため、地熱を有効に利用でき、熱交換パイプの配設面を広くして芝植生面の地表面に近い土壌を均等に芝の育成に適した温度に保持できる。
【0048】請求項4記載の発明によれば、熱交換パイプの放熱部より土壌の深い箇所に位置している吸熱部には、ヒートパイプにて土壌の深い位置の地熱が吸熱され、地熱の吸熱効率が高められ、熱交換パイプを流れる熱媒体は再び放熱部にて芝植生面に近い土壌と熱交換するため、確実に地熱を利用でき、熱交換パイプの配設面を広くしても、広い芝植生面に近い土壌を均等に芝の育成に適した温度に保持できる。
【0049】請求項5記載の発明によれば、貯水槽に貯水された井戸から汲み上げた水および熱交換パイプを熱媒体として循環して還流された地下水はヒートパイプにて土壌の深い位置の地熱が吸熱されて井戸から汲み上げた地下水に近い温度に維持され、地熱を有効に利用して芝の育成ができる。
【0050】請求項6記載の発明によれば、井戸から汲み上げた地下水を熱媒体としてこの地下水は地表面の温度に近いゴルフ場のグリーンなどの芝植生面の下部土壌と熱交換して芝植生面の下部土壌を加温または冷却でき、この熱媒体は芝の育成に適した土壌温度と井戸から汲み上げた地下水の温度が近似しているため、熱媒体を加温冷却装置などで加温または冷却する必要がなく、また、熱交換パイプは土壌の深い箇所に位置しているヒートパイプにて土壌の深い位置の地熱が吸熱され、地熱の吸熱効率が高められ、熱媒体を循環する熱媒体の上流側と下流側との温度差が小さく、熱交換パイプの配設面を広くしても、広い芝植生面に近い土壌を均等に芝の育成に適した温度に保持できる。
【出願人】 【識別番号】398048660
【氏名又は名称】有限会社ミヤケイカンパニー
【出願日】 平成10年7月21日(1998.7.21)
【代理人】 【識別番号】100062764
【弁理士】
【氏名又は名称】樺澤 襄 (外2名)
【公開番号】 特開2000−32841(P2000−32841A)
【公開日】 平成12年2月2日(2000.2.2)
【出願番号】 特願平10−204911