| 【発明の名称】 |
植栽用ポーラスコンクリートおよびその製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】浜口 哲夫
【氏名】庄司 智浩
【氏名】金子 忠男
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| 【要約】 |
【課題】緑化コンクリート用の基盤としての用途に適する、内部に十分な量の土壌材を含有した植栽用ポーラスコンクリートおよびその製造方法を提供すること。
【解決手段】上記課題は、水硬性成分、粗骨材、土壌材、および、水を含浸させた微粒子状の高吸水性樹脂を混合し、硬化させてなる植栽用ポーラスコンクリートおよびその製造方法によって達成できる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】水硬性成分、粗骨材、土壌材、および、水を含浸させた微粒子状の高吸水性樹脂を混合し、前記水硬性成分を硬化させてなる植栽用ポーラスコンクリート。 【請求項2】前記水硬性成分、前記粗骨材、前記土壌材の混合量が、それぞれ 150〜350kg/m3、1000〜1900kg/m3、30〜400kg/m3 であり、かつ、前記微粒子状の高吸水性樹脂に含浸させた水の量が前記水硬性成分の 10〜35 重量%であることを特徴とする請求項1記載の植栽用ポーラスコンクリート。 【請求項3】前記粗骨材の粒径が 10〜30mm であり、前記土壌材の粒径が 0.5〜10mm であり、かつ、前記微粒子状の高吸水性樹脂の粒径が 0.02〜1mm であることを特徴とする請求項1または2記載の植栽用ポーラスコンクリート。 【請求項4】水硬性成分、粗骨材、土壌材、および、水を含浸させた微粒子状の高吸水性樹脂を混合し、前記水硬性成分を前記微粒子状の高吸水性樹脂から放出される水と反応させ、硬化させることを特徴とする植栽用ポーラスコンクリートの製造方法。 【請求項5】請求項4記載の植栽用ポーラスコンクリートの製造方法において、前記水硬性成分、前記粗骨材および前記高吸水性樹脂を混合した後に前記土壌材を混合することを特徴とする植栽用ポーラスコンクリートの製造方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、植物を表面に直接生育させる緑化コンクリートの基盤に用いることができる植栽用ポーラスコンクリートおよびその製造方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】コンクリートは、構造材料としての優れた経済性、強度、耐久性、施工性を有するので、大量に使用されてきた。近年、公共構造物や建築物に広く用いられているコンクリート構造物に関しては、景観・美観が重要視され、また、周辺環境と調和し、生態系に配慮することが望まれている。連結空隙を有するコンクリートすなわちポーラスコンクリートが、生態系と調和あるいは共存しうる材料すなわちエコマテリアルとして注目され、その実例として、透水コンクリート、緑化コンクリート、水質浄化コンクリート、吸音コンクリート等が、各分野に広く利用されている。 【0003】ポーラスコンクリートを基盤とした緑化コンクリートは、コンクリート構造物の表面を直接植物で被うことができるという特徴を有するので、景観の向上や、自然と調和した環境保全のため、法面の保護ブロックや護岸等に多く用いられている。植物が生育するために水は不可欠であるが、透水性が良く、保水性が悪いポーラスコンクリートをそのまま緑化コンクリートの基盤に用いると、植物が生育するための水が不足する。そのため、常時潅水して水を補給するか、またはポーラスコンクリートの空隙部分に土壌材や保水材等を充填して保水性を向上させたものを緑化コンクリートの基盤としている。一般には、維持管理の手間等を考慮して、後者の方法が採用され、保水性等を付与した植栽用ポーラスコンクリートが多く使用されている。 【0004】従来、緑化コンクリートの基盤に用いられる植栽用ポーラスコンクリートを製造するには、具体的には、まず、粗骨材にセメントペーストまたはモルタルをまぶして互いに連結固化させたポーラスコンクリートを作製し、その後、その空隙内に土壌材を充填して緑化コンクリート基盤用の植栽用ポーラスコンクリートとしている。その上に植物を生育させたものが緑化コンクリートである。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】上記の方法は、ポーラスコンクリート打設後、その表面より空隙中に土壌材を充填するものであり、ポーラスコンクリートを打設・硬化させる工程と、土壌材を充填する工程とに分かれ、手間が掛る。また、ポーラスコンクリートの空隙に、必要な量の土壌材を均一に充填することは難しく、土壌材の充填量が不足した部分は、保水量が少なく、乾燥により植物がほとんど生育できずに短期間で枯死する。また、土壌材が少量のため保肥性に欠け、短期間で肥料切れ状態となり、長期に亙って植物が生存しにくいという問題があった。そこで、緑化コンクリートにおいて、簡単な工程で製造され、しかも、均一な土壌材が空隙に充填されている植栽用ポーラスコンクリートが強く望まれている。 【0006】植栽用ポーラスコンクリート、あるいは、ポーラスコンクリートの保水性の改良方法および空隙部分に土壌等を充填する方法として、特開昭63−532号公報には、まぶしコンクリートブロック中に植物種子および高吸水性樹脂或いはパルプファイバー等の保水性材料を混入した緑化構造体が開示されており、また特開平5−272142号公報には空隙の細かいポーラスコンクリート基盤の表面に、骨材の粒径とほぼ同じ厚さをもち、且つこの骨材間にコーティング種子を配設した、空隙の粗い被覆ポーラスコンクリート層を一体に形成する方法が開示されている。 【0007】しかし、特開昭63−532号公報に開示された緑化構造体においては、種子および高吸水性樹脂或いはパルプファイバー等の保水性材料がセメントペーストで覆われてしまうため、発芽や生育に必要な酸素や水が充分供給されず、発芽率が悪く、しかも生育が悪いといった問題点がある。また、特開平5−272142号公報に開示された方法には、種子がポーラスコンクリートに埋没しているため発芽率の低下するなどの問題がある。 【0008】本発明の目的は、上記従来技術における問題点を解消し、緑化コンクリート用基盤としての用途に適する、内部に十分な量の土壌材を含有した植栽用ポーラスコンクリートおよびその製造方法を提供することにある。 【0009】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、本発明は特許請求の範囲に記載のような構成とするものである。 【0010】即ち、本発明は、請求項1に記載のように、水硬性成分、粗骨材、土壌材、および、水を含浸させた微粒子状の高吸水性樹脂を混合し、前記水硬性成分を硬化させてなる植栽用ポーラスコンクリートを構成する。 【0011】また、本発明は、請求項2に記載のように、請求項1に記載の植栽用ポーラスコンクリートにおいて、水硬性成分、粗骨材、土壌材の混合量を、それぞれ、150〜350kg/m3、1000〜1900kg/m3、30〜400kg/m3 とし、かつ、前記微粒子状の高吸水性樹脂に含浸させる水の量を水硬性成分の 10〜35 重量%としたことを特徴とする植栽用ポーラスコンクリートを構成する。 【0012】また、本発明は、請求項3に記載のように、請求項1に記載の植栽ポーラスコンクリートにおいて、粗骨材の粒径を 10〜30mm、土壌材の粒径を 0.5〜10mm とし、かつ、前記微粒子状の高吸水性樹脂の粒径を 0.02〜1mm としたことを特徴とする植栽用ポーラスコンクリートを構成する。 【0013】また、本発明は、請求項4に記載のように、水硬性成分、粗骨材、土壌材、および、水を含浸させた微粒子状の高吸水性樹脂を混合し、水硬性成分を微粒子状の高吸水性樹脂から放出される水と反応させ、硬化させることを特徴とする植栽用ポーラスコンクリートの製造方法を構成する。 【0014】また、本発明は、請求項5に記載のように、請求項4に記載の植栽用ポーラスコンクリートの製造方法において、土壌材を、前記水硬性成分、粗骨材および高吸水性樹脂を混合した後に混合することを特徴とする植栽用ポーラスコンクリートの製造方法を構成する。 【0015】本発明の植栽用ポーラスコンクリートは、水硬性成分、粗骨材、土壌材および水を含浸させた微粒子状の高吸水性樹脂である含水ゲルが混合され、水硬性成分が含水ゲルより放出された水と反応して硬化することにより、混合物全体が硬化してなるものであり、粗骨材と水硬性成分の硬化物よりなるポーラスコンクリートの連結空隙の部分に土壌材が保持された構造を有する。 【0016】本発明で用いられる粗骨材は、ポーラスコンクリートの骨格となるものであるが、一般にコンクリートに用いられるものであればいずれでもよく、例えば、砂利、砕石、人工軽量骨材等である。それらを単独または混合して用いることができる。 【0017】粗骨材の粒径および粒度分布は、ポーラスコンクリートの連結空隙の量および径の大きさ、および強度に関係し、目的物の強度、植栽する植物の種類などによって選択される。粒径は、5〜80mm、好ましくは 10〜30mm の大きさである。粗骨材の粒径が小さくなると、ポーラスコンクリートの空隙の径が小さくなり、植物の根が空隙に入り込めないため生育できず、緑化コンクリート用基盤とはならない。また、粒径が大きくなると、粗骨材間の結合面積割合が小さくなり、結合力が低下して、ポーラスコンクリートの強度が低下する。また、粒度分布が広くなると粗骨材が密に詰まり、空隙が少なくなるため、粒度分布は狭い方が好ましい。 【0018】粗骨材の混合量は、使用する粗骨材の実績率(JIS A 1104に試験方法が規定されている)が異なるため一概には決められないが、植栽用ポーラスコンクリートの中に占める粗骨材の容積の比率が実績率に近くなるように決められる。混合量が少なすぎると粗骨材間の結合が弱くなり、強度が低下する。 【0019】粗骨材の混合量は、 使用する粗骨材の比重により異なる。すなわち、粗骨材の混合量は、普通骨材の場合 1200〜1900kg/m3、人工軽量骨材の場合 1000〜1200kg/m3 の範囲内にあることが好ましい。 【0020】本発明において用いられる水硬性成分とは、水と反応して硬化物を生成し、粗骨材の結合材となる無機材料を指し、その具体例として、例えば、ポルトランドセメント、アルミナセメント、フライアッシュセメント、高炉セメント、シリカセメント、各種混合セメントなどがある。 【0021】水硬性成分の混合量は、粗骨材の容積に対して、7〜22 容量%の範囲内にあることが好ましい。具体的には、混合量は 150〜350kg/m3 の範囲内にあることが好ましい。混合量が少ないと、結合材が不足し、強度が小さくなる。混合量が多すぎると、空隙が少なくなり、また連結空隙の連結部分が閉塞する。さらに、水硬性成分が土壌材の表面をほとんど完全に覆う状態にもなり、植栽に適したポーラスコンクリートとはならない。 【0022】なお、水硬性成分の硬化物は、ポーラスコンクリートの骨格となる粗骨材の結合材となるが、水硬性成分の一部を細骨材や混和材に置き換えることができる。 【0023】また、本発明に用いられる水を含浸させた微粒子状態の高吸水性樹脂即ち含水ゲルは、化学的または物理的作用により水を放出する性質を有するゲル状物である。この含水ゲルより放出された水と水硬性成分が反応し、硬化物を生成する。 【0024】上記の含水ゲルは、高吸水性樹脂の乾燥重量に対して、5〜1000 倍、好ましくは 50〜500倍の水を含浸させたものである。用いる水は、特に制限されないが、通常、水道水、地下水などが用いられる。含水ゲルの保水性は、含浸倍率が小さくなる程大きくなる。水の含浸量が少ないと、水を放出する時間が長くなり、水硬性成分の硬化が遅くなる。一方、水の含浸量が多くなりすぎると、含水ゲルの保水性が低下し、成分の混合過程中に液状の水が放出され、混合物がドライの状態(液状部分がない状態)とはならない。このような場合には、土壌材が、液状の水に分散した水硬性成分によって覆われてしまい、その植物育成能力が低下してしまう。 【0025】本発明に用いられる高吸水性樹脂の種類は格別制限されるものではなく、一般に市販されているものであればいずれも使用できる。その粒径は、0.01〜2mm、好ましくは 0.02〜1mmである。 【0026】含水ゲルの混合量は、水硬性成分の重量に対して、5〜40 重量%、好ましくは10〜35 重量%である。混合量が少ないと、水硬性成分の硬化が遅くなり、自立できる硬化体となるまでに時間が長くなり、実用上不適である。混合量が多すぎると、水硬性成分、粗骨材、土壌材および含水ゲルを混合した混合物中に含水ゲルから液状の水が放出されて、混合物がドライの状態でなくなり、上記のように、土壌材が、液状の水に分散した水硬性成分によって覆われてしまい、その植物育成能力が低下してしまう。 【0027】上記の含水ゲルは、高吸水性樹脂と水を攪拌することによって調製される。但し、この調製は、水硬性成分との混合以前に行わなければならない。 【0028】水を含浸させた高吸水性樹脂により、セメントの水和反応を生じさせることを特徴とするコンクリート・モルタルの組成物および製造方法として、特開昭63−100083号公報には、水硬性成分と有機含水ゲルの組成物が開示され、特開昭59−141450号公報、特公平6−47250号公報、特公平7−37349号公報には、含水ゲルを用いてコンクリート・モルタルを製造する方法が開示されている。しかしながら、これらの組成物および製造方法は、いずれも、高吸水性樹脂または高吸水性樹脂よりなる含水ゲルを用い、水/セメント比を小さくして硬化物を緻密なものとし、高強度、高耐久性のコンクリートを製造することを目的とする、コンクリート製造方法の改良に関するものであり、本発明に係る植栽用ポーラスコンクリートおよびその製造方法における含水ゲルの使用効果、すなわち、コンクリート内部に、十分な量の土壌材を含有させ、しかも、連結空隙を確保することを可能とする効果を示唆するものではなく、したがって、本発明をも示唆するものではない。また、土壌材を含有する植栽用ポーラスコンクリートは、上記のコンクリート製造方法の改良に関する公知例においてコンクリートの実例として挙げられていない。 【0029】また、本発明に用いられる土壌材は、植物が生育できる土壌、肥料成分または植物の生育に必要な水が保持できるものであれば良い。土壌材の例としては、地力増進法で指定された泥炭、腐蝕酸質資材、ゼオライト、パーライト、ベントナイト、ポリエチレンイミン系資材、ポリビニルアルコール系資材、ピートモスの土壌改良材や、保水効果の大きいバーミキュライト、浄水場発生土、汚泥肥料等がある。保水性能を有する物、肥料成分を有する物等、各機能を有するものを単独でまたは混合して用いることができる。 【0030】土壌材の混合量は、粗骨材、水硬性成分、含水ゲルよりなるポーラスコンクリートの空隙の量が異なるため一概には決められないが、植栽用ポーラスコンクリートの中に占める土壌材の容積が 10〜40 容量%となる量である。土壌材の比重により異なるが、混合量は、具体的には、30〜400kg/m3 の範囲内にあることが好ましい。混合量が少なすぎると、保水性が不足するなど土壌材の機能が充分発揮されない。また、逆に混合量が多すぎると、コンクリートとしての強度が低下する等の問題が発生する。 【0031】土壌材の粒度は 0.5〜10mm の範囲内にあることが好ましい。0.5mm 以下では、土壌材が水硬性成分の硬化物の中に埋没したり、表面を覆われてしまって、その機能が阻害される。 【0032】上記の準備の後に、植栽用ポーラスコンクリートの材料である、粗骨材、水硬性成分、土壌材および含水ゲルを混合する。混合の方法としては、水硬性成分を含水ゲルの周りに均一に付着させ、かつ、骨材、土壌材等を均一に分散させる方法であればいずれも用いることができる。一般に、このような場合には、コンクリートを混練するミキサーである傾胴形ミキサー、強制練りミキサーなどを用いて混合するが、本発明は、特にこれに限定されるものではない。 【0033】本発明における混合順序は、種々あるが、土壌材の表面に、水硬性成分が付着した含水ゲルが付着する量が少なくなるように、土壌材を最後に添加する方法が望ましい。 【0034】かくして得られる混合物を型枠に充填して締固める。このとき、固体粒子同士の混合物を、より密に充填するために、振動と加圧とを、それぞれ単独に、または一緒に用いて締固める。具体的な振動締固めには、挿入型バイブレーター、型枠バイブレーター、振動台などでの振動を与える方法が用いられ、また、加圧締固めには、プレス、ローラー、ロールなどによる加圧方法が用いられるが、方法として、特にこれらに限定されるものではない。 【0035】成型された混合物は、必要に応じて、型枠を取り外した後、常法に従って養生に供される。養生の方法は格別制限されるものではなく、その具体例として、水中養生、湿空養生、スチーム養生、オートクレーブ養生などがある。 【0036】本発明の場合、成型・養生の間に含水ゲル中の水分が徐々に滲み出し、その水分によって水硬性成分の硬化が進行し、硬化体を形成する。 【0037】かくして得られる植栽用ポーラスコンクリートの表面に、植物の種子の播種、苗の移植等を行い、生育させることにより緑化コンクリートを得る。 【0038】本発明では、微粒子状の高吸水性樹脂に水を含浸させた含水ゲルをドライの状態(液状部分が無い状態)で混合しているため、水硬性成分、粗骨材、土壌材および含水ゲルからなる混合物の混合状態は均一である。また、この混合物では、含水ゲルの周りに水硬性成分が付着し、この付着物が含水ゲルより滲み出した僅かな水により湿潤状態となって、粗骨材、土壌材の周りに付着する。この状態ではドライの状態の混合物である。この混合物を型枠に充填し、締固める。その後、養生中に更に含水ゲルより放出された水により水硬成分が硬化して硬化物を形成するため、混合物全体が硬化して、土壌材が分散した植栽用ポーラスコンクリートとなる。 【0039】もしも、従来の方法に従って、本発明における含水ゲルのかわりに水を用いると、水硬性成分と土壌材との混合物がスラリー状態となり、粗骨材の周りに付着する。この混合物を成型、硬化させると、粗骨材の周りに水硬性成分と土壌材とが混合して固定された状態の硬化物となる。また、水硬性成分と土壌材の混合物が結合材となるため、結合材の量が増え、粗骨材が形成する空隙において結合材が占める体積割合が増えるため、空隙の連結性がなくなり、空隙が独立空隙となり、植栽用ポーラスコンクリートには使用できないコンクリート硬化体ができあがってしまう。 【0040】以上説明したように、本発明は、水硬性成分、粗骨材、土壌材および含水ゲルをドライの状態で混合し、成型することことによって、土壌材が、セメントで全表面を覆われることなく、骨材間の空隙に均一に分散している植栽用ポーラスコンクリートを簡単かつ安価に製造することができる。 【0041】 【発明の実施の形態】以下に実例を挙げて本発明の実施の形態を更に具体的に説明する。 【0042】(実施の形態1)50l強制練りミキサーに、普通ポルトランドセメントを 7.5kg、5号青梅産砕石(表乾比重 2.63)を48.1kg と、事前に水道水 1.88kg に高吸水性樹脂のサンフレッシュ ST-100(三洋化成工業社製)0.019kg を加えて調製した含水ゲルを投入して、1.5 分間混合した。ついで、土壌材として、平均粒径 5mm のパーライト(比重0.4)2.1kg を投入して更に 30 秒間混合した。 【0043】この混合物 17.8kg を型枠に投入して、上から鉄板で押さえながらテーブルバイブレーター上で、2 分間振動を与えて締固めた。覆いをして1晩放置した後、型枠から脱型し、28 日間水中で養生して、30×30×10cm の植栽用ポーラスコンクリートを得た。 【0044】この植栽用ポーラスコンクリートを、コンクリートカッターで切断して、その断面を観察すると、骨材がセメントで覆われ、強固に結合している状態が観察された。骨材・セメント硬化物が断面積の75%を占めており、残りの部分は、おこし状になった空隙をもつパーライト(土壌材)が占めていた。パーライトと空隙は均等に分布しており、連続層を形成していた。またパーライトはセメントで固定されていたが、パーライトの表面全部がセメントで覆われていることはなかった。このようにして、土壌材のパーライトが空隙に均等に分散した、強固な植栽用コンクリートが得られた。 【0045】(比較例1)含水ゲルの代わりに、水を実施の形態1と同じ量混合したが、セメントスラリーとならず、セメントが塊となった混合物がえられた。この混合物を成型したがセメントが均一に分散しておらず、均一な強度をもつ植栽用ポーラスコンクリートは得られなかった。 【0046】(比較例2)比較例1の配合の水に、高性能減水剤マイティ150(花王社製)をセメント量の1.5%を加えて同じ操作を行った。セメントはスラリー状態になり均一な混合物が得られた。実施の形態1と同じ成型・養生を行い、硬化コンクリートを得た。 【0047】この硬化コンクリートを、コンクリートカッターで切断してその断面を観察すると、パーライトと骨材は、セメント硬化物と一体化し、断面積の92%を占める強固な硬化物を形成していた。残りの8%は、独立して存在する小さな空隙として全体に分散していた。パーライトがセメントペーストに取り込まれ、表面全部がセメントで覆われており、また空隙も連結したものとはならず、この硬化コンクリートは植栽用ポーラスコンクリートとして使用可能なものではなかった。 【0048】 【発明の効果】本発明の実施によって、土壌材が、セメントで全表面を覆われることなく、骨材間の空隙に均一に分散している、優れた性能の植栽用ポーラスコンクリートを簡単な方法で安価に製造し、提供することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000194332 【氏名又は名称】株式会社スリオンテック
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| 【出願日】 |
平成10年7月10日(1998.7.10) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100068353 【弁理士】 【氏名又は名称】中村 純之助 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2000−23562(P2000−23562A) |
| 【公開日】 |
平成12年1月25日(2000.1.25) |
| 【出願番号】 |
特願平10−195788 |
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