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【発明の名称】 コンバインの選別装置
【発明者】 【氏名】豊田 功

【要約】 【課題】脱穀部内に脱穀粒を選別する選別装置を簡潔に組込んで、脱穀部の小型コンパクトを可能とさせる。

【解決手段】扱胴(6)で脱穀した穀粒をこの下方の選別装置で選別するようにしたコンバインの選別装置において、外周に選別網(34)(35)(36)を有する選別ドラム(26)で選別装置を形成し、扱胴(6)から落下する穀粒を選別ドラム(26)内に投入して選別する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 扱胴で脱穀した穀粒をこの下方の選別装置で選別するようにしたコンバインの選別装置において、外周に選別網を有する選別ドラムで選別装置を形成し、扱胴から落下する穀粒を選別ドラム内に投入して選別するように構成したことを特徴とするコンバインの選別装置。
【請求項2】 選別ドラムの入口前方に送塵用ファンを設け、該ファンからの送風をドラム内を流通させるように設けたことを特徴とする請求項1記載のコンバインの選別装置。
【請求項3】 選別ドラム外周の選別網の網目を異ならせたことを特徴とする請求項1及び2記載のコンバインの選別装置。
【請求項4】 選別ドラム内の円周方向に沿って複数の仕切部材を略等間隔に設けて、選別ドラムの回転時に仕切部材によって穀粒を持上げて反転させるように構成したことを特徴とする請求項1及び2及び3記載のコンバインの選別装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は刈取部で刈取った穀稈を脱穀部に送給して、脱穀後の穀粒を選別処理するようにしたコンバインの選別装置に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来、コンバインの選別装置にあっては揺動選別盤が広く一般に用いられている。しかし乍ら揺動選別盤は前後方向に長さを必要とし、また選別盤を揺動させるための複雑な揺動駆動機構を必要として、コンバイン全体のコンパクト化を困難なものとさせていた。
【0003】
【課題を解決するための手段】したがって本発明は、扱胴で脱穀した穀粒をこの下方の選別装置で選別するようにしたコンバインの選別装置において、外周に選別網を有する選別ドラムで選別装置を形成し、扱胴から落下する穀粒を選別ドラム内に投入して選別するもので、極めて簡単構造の選別ドラムを扱胴下方に容易に組込むと共に、該ドラムの駆動構造の簡潔化も図って、脱穀部の小型コンパクト化を可能とさせるものである。
【0004】また、選別ドラムの入口前方に送塵用ファンを設け、該ファンからの送風をドラム内を流通させるもので、送塵用ファンからの送風を抵抗なくスムーズにドラム内を流通させ風選効果を高めて、選別性能を向上させるものである。
【0005】さらに、選別ドラム外周の選別網の網目を異ならせるもので、細い網目から漏下する整粒を1番コンベアに、また粗い網目より漏下する穀粒など2番物を2番コンベアに精度良好に取出すなどして選別性能を向上させるものである。
【0006】またさらに、選別ドラム内の円周方向に沿って複数の仕切部材を略等間隔に設けて、選別ドラムの回転時に仕切部材によって穀粒を持上げて反転させるもので、選別ドラム内で穀粒と塵など夾雑物との分離を促進させて選別性能を向上させるものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳述する。図1はコンバインの全体側面図、図2は同平面図であり、図中(1)は走行クローラ(2)を装設するトラックフレーム、(3)は前記トラックフレーム(1)に架設する機台、(4)はフィードチェン(5)を左側に張架し扱胴(6)及び処理胴(7)を内蔵している脱穀機である脱穀部、(8)は刈刃(9)及び穀稈搬送機構(10)などを備える刈取部、(11)は刈取フレーム(12)を介して刈取部(8)を昇降させる油圧シリンダ、(13)は排藁チェン(14)終端を臨ませる排藁処理部、(15)は脱穀部(4)からの穀粒を揚穀筒(16)を介して搬入する穀物タンク、(17)は前記タンク(15)の穀粒を機外に搬出する排出オーガ、(18)は運転操作部(19)及び運転席(20)を備える運転キャビン、(21)は前記キャビン(18)下方に設けるエンジンであり、連続的に穀稈を刈取って脱穀するように構成している。
【0008】また、図3乃至図5に示す如く、図中(22)は機体の前後方向に軸架する軸流型の扱胴(6)を内設させる扱室、(23)は前記扱室(22)に穀稈を挿入する扱口、(24)は前記扱室(22)下方に張架させるクリンプ網、(25)は前記クリンプ網(24)下方に臨ませて上面上に落下する穀粒を前方に移送する穀粒移送コンベア、(26)は前記コンベア(25)の下方に配設する円筒形の選別ドラム、(27)は前記ドラム(26)内に選別風を送給する送塵用ファン、(28)は揚穀筒(16)に連通させて穀物タンク(15)に穀粒を取出す1番コンベア、(29)は2番物を2番還元コンベア(30)を介し前記移送コンベア(25)の送り終端上方に還元する2番コンベアであり、前記扱胴(6)及び処理胴(7)により脱穀された穀粒を選別ドラム(26)で選別し整粒のみを前記穀物タンク(15)に取出すように構成している。
【0009】前記選別ドラム(26)は、前端及び中間及び後端にそれぞれ大・中・小径の網枠(31)(32)(33)を形成すると共に、これら網枠(31)(32)(33)の外周に網目(34a)(35a)(36a)を小・中・大とする円筒状の細・中・粗選別網(34)(35)(36)を張設して、主に細及び中選別網(34)(35)から漏下する穀粒を1番コンベア(28)に、また粗選別網(36)から漏下する穀粒を2番コンベア(29)に取出すように構成している。
【0010】また、前記選別ドラム(26)のドラム軸(37)後端を減速ケース(38)を介し扱胴(6)の扱胴軸(39)後端に連動連結させるもので、扱胴軸(39)と減速ケース(38)の入力軸(40)とを第1減速ベルト(41)を介し、また減速ケース(38)の出力軸(42)とドラム軸(37)とを第2減速ベルト(43)を介しそれぞれ連動連結させて、選別ドラム(26)を扱胴(6)より遅い低速度で回転させるように構成している。
【0011】なお、上記にあっては細・中・粗選別網(34)(35)(36)を大・中・小径の網枠(31)(32)(33)に設ける構成を示したが、図6に示す如く、細・中・粗選別網(34)(35)(36)を同一径で一体形成する網枠(44)に設けても良い。
【0012】図7にも示す如く、前記選別ドラム(26)は網枠(31)(32)(33)(44)の内周面に一定突出長さを有する仕切部材である仕切板(45)を略等間隔(90度間隔)に設けて、ドラム(26)内を仕切板(45)によって複数(4つ)に仕切って、ドラム(26)の回転時には各仕切板(45)によって穀粒を持上げて反転させる状態とさせて塵などとの分離を促進させ、送塵用ファン(27)からドラム(26)内に送給される選別風による塵などの後方への排塵を促進させて選別性能を向上させるように構成している。
【0013】図8に示すものは、前記選別ドラム(26)内周を一定突出長さを有する8つの仕切部材(46)で仕切って、ドラム(26)内に8つのバケット部(47)を形成して、ドラム(26)の回転時には穀粒の持上げて反転させる頻度を増大させて、選別性能を向上させるように構成したもので、仕切板(45)或いは仕切部材(46)の何れを用いても良く、また仕切数も何れの数でも良い。
【0014】図9乃至図11に示す如く、最右側の分草板(48)を支点軸(49)を介し刈取分草フレーム(50)に上下回動自在に支持させて、分草板(48)の上下回動をリフトセンサ(51)で検出するもので、分草フレーム(50)の前端に分草アーム(52)の基端ボス(53)を支点軸(49)を介し上下回動自在に支持させ、分草アーム(52)先端に分草板(48)を固設させ、分草板(48)先端底部のソリ体(48a)が圃場上面に接地したとき、その接地圧によって分草板(48)を上昇させるように構成している。また前記ボス(53)に基端を固設するセンサアーム(54)と、前記分草板(48)の上昇回動でセンサアーム(54)によって後方に摺動させるセンサロッド(55)と、センサロッド(55)の後方摺動によって作動するリミットスイッチ形リフトセンサ(51)と、センサロッド(55)を前方に復動させる復帰バネ(56)とを備え、分草板(48)先端が土中に突入或いは障害物などに接触する高さまで刈取部(8)が下降したときには、接地圧によって最右側の分草板(48)を上昇回動させ、リフトセンサ(51)をオン作動させて、刈取部(8)の下降を停止させるように構成している。
【0015】そして前記センサアーム(54)を分草アーム(52)の基端ボス(53)に直接的に連結させることにより、従来のセンサアーム(54)がキー構造で分草アーム(52)に連結する構成に比べ、組付け容易にしてキー部分のガタの発生もなく組付精度も向上させることができる。
【0016】また図10に示す如く、分草フレーム(50)の先端に固設する支点軸(49)の軸受板(57)の右外側面には、支点軸(49)のグリスニップル穴(58)に取付けるボルト(59)の頭部を保護する筒状のガード体(60)を固設して、進行方向最右側位置のボルト(59)頭部が畦など障害物に接触して摩耗或いは破損するなどの事故を防止するように構成している。
【0017】図11に示す如く、前記ボス(53)には最右側分草板(48)の上下最大回動量を規制する上下ストッパボルト(61)(62)を設けるもので、ボス(53)外周面の前後に固設するストッパ台(63)(64)に突出長さ調節自在にボルト(61)(62)を取付け、前記分草板(48)が上昇及び下降回動するとき、ボルト(61)(62)の頭部(61a)(62a)を軸受板(57)の上部裏面に当接させて、分草板(48)のそれ以上の上昇及び下降を規制するように構成している。而して分草板(48)の上下方向何れの回動の場合にも、ボルト(61)(62)の頭部(61a)(62a)を軸受板(57)の上部裏面に押し当てる状態とさせて、軸受板(57)及びボルト(61)(62)各接触部の摩耗を最小に抑制するように構成している。
【0018】
【発明の効果】以上実施例から明らかなように本発明は、扱胴(6)で脱穀した穀粒をこの下方の選別装置で選別するようにしたコンバインの選別装置において、外周に選別網(34)(35)(36)を有する選別ドラム(26)で選別装置を形成し、扱胴(6)から落下する穀粒を選別ドラム(26)内に投入して選別するものであるから、極めて簡単構造の選別ドラム(26)を扱胴(6)下方に容易に組込むと共に、該ドラム(26)の駆動構造の簡潔化も図って、脱穀部(4)の小型コンパクト化を可能とさせることができるものである。
【0019】また、選別ドラム(26)の入口前方に送塵用ファン(27)を設け、該ファン(27)からの送風をドラム(26)内を流通させるものであるから、送塵用ファン(27)からの送風を抵抗なくスムーズにドラム内を流通させ風選効果を高めて、選別性能を向上させることができるものである。
【0020】さらに、選別ドラム(26)外周の選別網(34)(35)(36)の網目(34a)(35a)(36a)を異ならせたものであるから、細い網目(35a)から漏下する整粒を1番コンベア(28)に、また粗い網目(36a)より漏下する穀粒など2番物を2番コンベア(29)に精度良好に取出すなどして選別性能を向上させることができるものである。
【0021】またさらに、選別ドラム(26)内の円周方向に沿って複数の仕切部材(45)(46)を略等間隔に設けて、選別ドラム(26)の回転時に仕切部材(45)(46)によって穀粒を持上げて反転させるものであるから、選別ドラム(26)内で穀粒と塵など夾雑物との分離を促進させて選別性能を向上させることができるものである。
【出願人】 【識別番号】000006851
【氏名又は名称】ヤンマー農機株式会社
【出願日】 平成11年6月11日(1999.6.11)
【代理人】 【識別番号】100062270
【弁理士】
【氏名又は名称】藤原 忠治
【公開番号】 特開2000−350513(P2000−350513A)
【公開日】 平成12年12月19日(2000.12.19)
【出願番号】 特願平11−164679