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【発明の名称】 コンバインの脱穀部
【発明者】 【氏名】久保 孝之

【要約】 【課題】コンバインの低燃費化、脱穀部における脱穀能力向上、所要動力の低減し、籾殻を処理する際の動力効率の向上を課題とする。

【解決手段】扱胴6に配設された隣り合うスパイラル31との間に扱き歯32を設置する。扱胴6の上方に空隙35を設け、その上部に脱穀手段を配設した回転胴33を設置する。扱胴6上方に空隙35を設け、その上部にコンベヤ37を設置する。扱胴カバー40の扱胴側の面を凸凹形状とする。扱胴カバー40の扱胴側の面に衝突板41を設置する。衝突板42の断面形状を三角形とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 軸流型コンバインの脱穀部において、扱胴外周上にスパイラルと扱き歯を交互に設置することを特徴とするコンバインの脱穀部。
【請求項2】 軸流型コンバインの脱穀部において、扱胴の上方に空隙を設け、その上部に脱穀手段を配設した回転胴を設置し、該回転胴軸の方向を水平且つ扱胴軸に対し直角とし、回転方向を穀稈の搬送方向とするコンバインの脱穀部。
【請求項3】 軸流型コンバインの脱穀部において、扱胴外周上にスパイラルと扱き歯を交互に設置するとともに、扱胴の上方に空隙を設け、その上部に脱穀手段を配設した回転胴を設置し、該回転胴軸の方向を水平且つ扱胴軸に平行とし、回転方向を穀稈の搬送方向とすることを特徴とするコンバインの脱穀部。
【請求項4】 前記回転胴を前後平行に複数配置したことを特徴とする請求項3記載のコンバインの脱穀部。
【請求項5】 軸流型コンバインの脱穀部において、扱胴上方に空隙を設け、その上部にコンベヤを設置し、該コンベヤを水平且つ扱胴軸に平行に設置し、回転方向を穀稈搬送方向とすることを特徴とするコンバインの脱穀部。
【請求項6】 軸流型コンバインの脱穀部において、扱胴上方の扱胴カバーの扱胴側の面を凸凹形状とすることを特徴とするコンバインの脱穀部。
【請求項7】 軸流型コンバインの脱穀部において、扱胴上方の扱胴カバーの扱胴側の面に衝突板を設置し、取り外し可能な構造とすることを特徴とするコンバインの脱穀部。
【請求項8】 軸流型コンバインの脱穀部において、扱胴上部の扱胴カバーの扱胴側の面に衝突板を設置し、該衝突板の断面形状を三角形とすることを特徴とするコンバインの脱穀部。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコンバインの脱穀部の脱穀効率の向上と低燃費化のための技術に関するものであり、とくに、扱胴および扱胴カバーの形状に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、環境や省資源への対応から、低燃費化を実現する必要性が高まりつつ有る。そこで、コンバインにおいては、低燃費化を実現するための手段の一つとして刈取部や、脱穀部、選別部といった作業機部における、所要動力の低減を行う必要が上げられている。とくに、脱穀部における脱穀能力向上によって、脱穀部の所要動力を低減し、籾殻を処理する際の動力効率の向上が試みられている。従来、自脱型のコンバインにおいては扱胴に扱き歯が配設され、普通(軸流)型のコンバインにおいては扱胴にスパイラル部を設け、穀稈の脱穀と搬送を行う構成をとっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】軸流型のコンバインでは扱胴にスパイラルを設け、その周囲にコンケーブを設ける構造では、充分な脱粒作用は得られない。そのため、扱き残し粒がおおくなり、排稈口損失が大きくなっていた。また、穀稈の扱胴軸方向へ搬送作用をもたらす箇所は、主として扱胴スパイラル部と送塵弁である。上記構造では、殻稈は扱胴軸方向に円滑に流れにくい。そのため、扱胴部の負荷が大きく、詰まり現象が起き易くなる。また、扱胴スパイラル部とその先端に扱き歯が設置されている扱き胴構造と扱胴上部の扱胴カバーにおいて、扱胴側面の断面形状が平坦では充分な脱粒作用は得られない。このため、扱き残し粒が多くなり、排稈口の損失が大きくなる可能性がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決すべく、本発明においては、次の様な解決手段を示すものである。まず、請求項1に記載のごとく、軸流型コンバインの脱穀部において、扱胴外周上にスパイラルと扱き歯を交互に設置する。
【0005】請求項2に記載のごとく、軸流型コンバインの脱穀部において、扱胴の上方に空隙を設け、その上部に脱穀手段を配設した回転胴を設置し、該回転胴軸の方向を水平且つ扱胴軸に対し直角とし、回転方向を穀稈の搬送方向とする。
【0006】請求項3に記載のごとく、軸流型コンバインの脱穀部において、扱胴外周上にスパイラルと扱き歯を交互に設置するとともに、扱胴の上方に空隙を設け、その上部に脱穀手段を配設した回転胴を設置し、該回転胴軸の方向を水平且つ扱胴軸に平行とし、回転方向を穀稈の搬送方向とする。
【0007】請求項4に記載のごとく、前記回転胴を前後平行に複数配置した。
【0008】請求項5に記載のごとく、コンバインの脱穀部において、扱胴上方に空隙を設け、その上部にコンベヤを設置し、該コンベヤを水平且つ扱胴軸に平行に設置し、回転方向を穀稈搬送方向とする。
【0009】請求項6に記載のごとく、コンバインの脱穀部において、扱胴上方の扱胴カバーの扱胴側の面を凸凹形状とする。
【0010】請求項7に記載のごとく、コンバインの脱穀部において、扱胴上方の扱胴カバーの扱胴側の面に衝突板を設置し、取り外し可能な構造とする。
【0011】請求項8に記載のごとく、コンバインの脱穀部において、扱胴上部の扱胴カバーの扱胴側の面に衝突板を設置し、該衝突板の断面形状を三角形とする。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明が解決しようとする課題及び解決するための手段は以上の如くであり、次に添付の図面に示した実施例の構成を説明する。図1はコンバイン全体側面図、図2は第1実施例の脱穀部の構成を示す側面図、図3は第2実施例の脱穀部の構成を示す側面図、図4は同じく正面一部断面図、図5は第3実施例の脱穀部の構成を示す側面図、図6は第4実施例の脱穀部の構成を示す側面図、図7は第5実施例の脱穀部の構成を示す側面図、図8は第6実施例の脱穀部の構成を示す正面断面図、図9は第7実施例の脱穀部の構成を示す正面断面図、図10は第8実施例の脱穀部の構成を示す正面断面図である。
【0013】図1において軸流型コンバインの全体構成から説明すると、クローラ式走行装置1上に機体フレーム2を配置し、この機体フレーム2の進行方向右側前部にキャビン3を載置して、このキャビン内に座席や操向レバーや作業レバーや昇降レバー等を配置して、操縦部を構成している。この操縦部後方にはエンジンおよびグレンタンク4を配置し、このグレンタンク4には、収納穀粒を排出するための排出オーガ5を備えている。
【0014】前記機体フレーム2の左側より前方には刈り取り部Cを突出し、刈り取り部Cの後端に脱穀部Dの前部入口と連通し、脱穀部ではスクリュウ型の扱胴6をその回転軸が前後方向水平になるように配置し、この扱胴6の下部には受網7を配置している。この脱穀部Dの下方に選別部Eが配置され、唐箕9やグレンシーブ10、流穀板11等からなる。
【0015】前記刈取部Cは前記脱穀部Dの入口にフィーダハウス12の後部を連通し、このフィーダハウス12内にはフィーダコンベア15を設け、刈り取った穀稈を脱穀部Dへ搬送するようにしている。この前部にプラットホーム14を設けており、このプラットホーム14には進行方向と直角に横送りオーガ16が配設され、この横送りオーガ16前部に刈刃17が横設されている。
【0016】そして、プラットホーム14の両側前端に分草板18を設け、プラットホーム14の後部両側にはリール19を横架した支持アーム20の後部が枢支され、この支持アーム20の左右一側にはリール回転駆動用のベルトやプーリー等からなる後述する無段変速機構が設けられている。このリール19は支持アーム20とプラットホーム14の間にアクチュエータとして油圧シリンダー21を設けて、これにより昇降され、刈取部Cは機体フレーム2とフィーダハウス12の間にアクチュエータとして油圧シリンダ22を介装して、これによって昇降される。
【0017】次に、図2において、扱胴の第一実施例について説明する。本実施例においては、扱胴6外周にスパイラル31と扱き歯32が設置されている。扱胴6の外周面には、らせん状に形成されたスパイラル31が前後方向に所定長さ配設されており、該スパイラル31・31間には扱き歯32・32・・・が渦巻き状に半径方向に突出して前後方向所定長さ配置されている。このように扱胴6に配置されたスパイラル31の後方にらせん状に複数の扱き歯32・32・32・・・を配置し、この後にスパイラル31を交互に配置している。こうして、前記刈取部Cにおいて刈り取られた穀稈は、フィードコンベア15により扱胴6に供給され、扱胴6の回動により前端のスパイラルによって穀稈を後方に供給する。扱き歯32の後方には、スパイラル31が配設されており、この交互に配置されたスパイラル31と扱き歯32と受網7により脱穀される。また、同時にわらも切断され、穀粒と切れ稈の混合物は、こぎ室を回転しつつ籾や藁屑は受け網7から漏下し、漏下しない稈は後方より排出される。
【0018】前記扱胴6において前後方向で隣り合うスパイラル31の間に扱き歯32を設置することで、扱き歯32と穀粒との衝突確率が向上し、脱穀性能が増加する。その結果、扱き残しが少なくなり、排稈口損失が減少する。すなわち、スパイラル31の間に扱き歯32が配設されているため、穀稈がスパイラル31により扱き歯32の配設位置に集約され易くなる。穀稈が集約されることにより、扱き歯32の配設部に余分な空間ができにくく、扱き歯32と穀粒との衝突による衝撃が穀稈の移動等により分散されにくくなり、脱穀効率が向上する。また、扱胴6にはスパイラル31の配設部と扱き歯32の配設部が交互に配設されているため、扱胴6の一部に過大な負荷が掛かることが無く、回動に伴う負荷を平準化し、回動負荷を軽減できる。さらに、穀稈の搬送を効率的に行うことができ、脱穀効率を向上できる。
【0019】次に本発明の第二実施例について説明する。図3、図4において、扱胴6の上方には空隙35が設けられており、該空隙35の上部位置には回転胴33が設置されている。該回転胴33の回転軸は水平且つ扱胴6の回動軸に対して直角である。また、回転胴33の回転方向は、穀稈を後方に送る方向もしくは、脱穀部左より見た場合において、反時計まわりとされている。回転胴33の外周面には脱粒棒34が突設されている。扱胴6の外周面の全域にはスパイラル31が配置されており、該スパイラル31の外側縁部には扱き歯32・32・・・が適宜間隔をあけて配設されている。
【0020】上記構成において、スパイラル31の先端に設置されている扱き歯32により、穀粒は脱穀され穀稈は扱胴6上部の空隙35に投擲される。扱胴6の上方の空隙35に流入した穀稈は回転胴33の脱穀棒34と衝突し、再度脱粒される。そのため、脱粒性能が向上し、扱き残し粒が少なくなり、排稈口損失が減少する。また、回転胴33は扱胴6の軸方向に強制的に穀稈を投擲するため、穀稈は円滑に扱胴6の後方に供給される。これにより、扱胴6の負担が軽減され、脱穀部における穀稈のつまりを抑制できる。
【0021】次に、本発明の第3実施例について説明する。図5において、扱胴6の外周面には、らせん状に形成されたスパイラル31が複数配設されており、該スパイラル31・31間には扱き歯32・32が配置されている。また、扱胴6の上方には空隙35が設けられており、該空隙35の上部位置には回転胴33が設置されている。回転胴33は扱き歯32の配設位置の上方に配設されており、回転胴33の外周面には複数の脱粒棒34が突設されている。スパイラル31により扱き歯32の配設位置に集約された穀稈は、扱き歯32により脱穀される。さらに、扱き歯32により空隙35に投擲された穀稈は、回転胴33に配設された脱粒棒34により脱穀される。この後、扱胴6の後部に配設されたスパイラル31により、後部の扱き歯32の配設位置に置いて、穀稈がさらに脱穀される。
【0022】上記のごとく、脱穀部を構成するため、扱胴6において隣り合うスパイラル31との間に扱き歯32を設置することで、扱き歯32と穀粒との衝突確率が向上する。また、扱き歯32によって、穀稈が扱胴6上部の空隙35に投擲される。扱胴6上方の空隙部に流入した穀稈は回転胴33の脱粒棒34と衝突し、再度脱粒される。そのため、脱粒性能が向上し、扱き残し粒が少なくなり、排稈口損失が減少する。また、回転胴33は扱胴6の軸方向に強制的に穀稈を投擲するため、穀稈は円滑に流れることができ、扱胴部の負荷が減少し、詰まりが発生しにくくなる。
【0023】次に、本発明の第4実施例について説明する。図6において、扱胴6の外周面には、らせん状に形成されたスパイラル31が複数配設されており、該スパイラル31・31間には扱き歯32・32が配置されている。また、扱胴6の上方には複数の箇所に空隙35が設けられており、該空隙35の上部位置には回転胴33が設置されている。回転胴33は扱胴6の扱き歯32の配設位置の上方に配設されており、回転胴33の外周面には複数の脱粒棒34が突設されている。スパイラル31により扱き歯32の配設位置に集約された穀稈は、扱き歯32により脱穀される。さらに、扱き歯32により空隙35に投擲された穀稈は、回転胴33に配設された脱粒棒34により脱穀される。この後に、扱胴6の後部に配設されたスパイラル31により、後部の扱き歯32の配設位置に置いて、穀稈が脱穀され、空隙35に投擲されて、回転胴33の脱粒棒34により脱穀される。なお、図3の如くスパイラル31上に扱き歯を配置する構成とすることもできる。また、回転胴33は扱き歯32上方ではなくスパイラル31上方に配置する構成とすることも可能である。
【0024】上記のごとく、脱穀部を構成するため、扱胴6において隣り合うスパイラル31との間に扱き歯32を設置することで、扱き歯32と穀粒との衝突確率が向上する。また、扱き歯32によって、穀稈が扱胴6上部の空隙35に投擲される。扱胴6上方の空隙部に流入した穀稈は回転胴33の脱粒棒34と衝突し、再度脱粒される。この脱粒過程が複数回行われるため、脱粒性能が向上し、扱き残し粒が少なくなり、排稈口損失が減少する。また、回転胴33は扱胴6の軸方向に強制的に穀稈を投擲するため、穀稈は円滑に流れることができ、扱胴部の負荷が減少し、詰まりが発生しにくくなる。また、脱穀性能と搬送性能が向上される。
【0025】次に、本発明の第5実施例について説明する。図7において、扱胴6の上方には空隙35が設けられており、空隙35の上部にはコンベヤ37が配設されている。コンベヤ37は水平且つ扱胴6の軸方向に平行に設置されており、回転方向は脱穀部の左より見て、反時計回りとされている。このコンベヤ37には脱穀棒34が設置されている。扱胴6の外周面の全域にはスパイラル31が配置されており、該スパイラル31の外側縁部には扱き歯32が配設されている。扱胴6の上方に配設されたコンベヤ37は回転胴33・33および回転胴38に巻架されており、回転胴33により駆動される。回転胴33によりコンベヤ37は下面が前部から後部方向に駆動される。コンベヤ37の外面には脱穀棒34が突設せれており、コンベヤ37が駆動されることにより移動する。
【0026】スパイラル31の先端に設置されている扱き歯32により、穀粒は脱穀され穀稈は扱胴6上部の空隙35に投擲される。扱胴6の上方の空隙35に流入した穀稈は回転胴33の脱穀棒34と衝突し、再度脱粒される。そのため、脱粒性能が向上し、扱き残し粒が少なくなり、排稈口損失が減少する。また、回転胴33は扱胴6の軸方向に強制的に穀稈を投擲するため、穀稈は円滑に扱胴6の後方に供給される。これにより、扱胴6の負担が軽減され、脱穀部における穀稈のつまりを抑制できる。また、扱胴6の全長にわたってコンベヤ37が設置されるため、脱穀性能および搬送性能が向上する。
【0027】次に、本発明の第6実施例について説明する。図8において、扱胴カバー40の扱胴側の表面は凹凸形状に構成されている。扱胴6の下方には受け網7が配設されており、上方には扱胴カバー40が設けられている。扱胴6の外周面の全域にはスパイラル31が配置されており、該スパイラル31の外縁部には扱き歯32が配置されている。これにより、扱胴6の回動により穀稈を搬送すると共に、脱穀を行うことができる。扱胴6の下方に配設された受け網7は扱胴6の下部を覆う形状に構成されており、扱胴6の上方に配設された扱胴カバー40は扱胴6の上部を覆う形状になっている。また、扱胴カバー40の扱胴6側の表面には凸部40a・40a・40a・・・が設けられている。扱胴カバー40の扱胴6側面の形状としては、他に凹部もしくは凸部および凹部を設けることも可能であり、取り外し可能な凸形状の突起物を配設することも可能である。
【0028】これにより、扱胴6の扱き歯32により、扱胴軸に対し、回転運動する穀稈が扱胴6の上方に配設された扱胴カバー40において、扱胴6側の面の凹凸形状部に衝突し、穀粒が脱粒される。このため、脱粒率が増加し、扱き残し粒が少なくなり、排稈口損失が減少する。
【0029】次に、本発明の第7実施例について説明する。図9において、扱胴カバー40の扱胴側の表面には、取り外し可能な衝突板41が設置されている。扱胴6と扱胴カバー40の間には、衝突板41が配設されており、該衝突板41は扱胴カバー40に取り外し可能に構成されている。また、衝突板41には凹凸が設けられており、該衝突板41に穀稈が衝突し易いように構成されている。衝突板41は扱胴カバー40に取り外し可能に配設されているため、扱胴6までの距離を調節することができる。
【0030】これにより、扱胴6の扱き歯32により、扱胴軸に対し、回転運動する穀稈が扱胴6の上方に配設された扱胴カバー40において、扱胴6側の面の凹凸形状部に衝突し、穀粒が脱粒される。このため、脱粒率が増加し、扱き残し粒が少なくなり、排稈口損失が減少する。また、稈の詰まりによって、衝突板41が変形した場合に取り外しが可能であるため、容易に部品交換をおこなえる。
【0031】次に、本発明の第8実施例について説明する。図10において、扱胴カバー40の扱胴側の表面には、衝突板42・42・42・・・が設置されており、該衝突板42の断面形状は三角形とされている。扱胴カバー40に配設された衝突板42は断面形状が略三角形に形成されており、扱胴6の回動により上方に投擲された穀稈に衝突し易いように構成されている。該衝突板42の穀稈が衝突する側は扱胴カバーの下面に対して切り立った形状になっており、反対側は穀稈の搬送が阻害されないように扱胴カバー40に対する仰角が小さく構成されている。これにより、穀稈が衝突板42に衝突する際には、衝撃が大きくなるとともに、扱胴6の周囲における穀稈の回動が阻害されないようにできる。
【0032】上記のごとく、扱胴カバー40に衝突板42を配置するため、扱胴6の扱き歯32により、扱胴軸に対し、回転運動する穀稈が扱胴6の上方に配設された扱胴カバー40において、扱胴6側の面の凹凸形状部に衝突し、穀粒が脱粒される。このため、脱粒率が増加し、扱き残し粒が少なくなり、排稈口損失が減少する。また、衝突板42の断面形状を三角形にすることにより、より一層の脱穀効果が増加し、扱き残し粒が少なくなり、排稈口損失が減少する。なお、前記受け網7の代わりにコンケーブとすることも可能である。
【0033】
【発明の効果】以上のように構成したので、本発明は次のような効果を奏するものである。即ち、請求項1記載のように、軸流型コンバインの脱穀部において、扱胴外周上にスパイラルと扱き歯を交互に設置するので、扱胴において隣り合うスパイラの間に扱き歯を設置することで、扱き歯と穀粒との衝突確率が向上し、脱穀性能が増加する。その結果扱き残しが少なくなり、排稈口損失が減少する。
【0034】請求項2に記載のごとく、軸流型コンバインの脱穀部において、扱胴の上方に空隙を設け、その上部に脱穀手段を配設した回転胴を設置し、該回転胴軸の方向を水平且つ扱胴軸に対し直角とし、回転方向を穀稈の搬送方向とするので、スパイラルの先端に設置されている扱き歯により、穀粒は脱穀され穀稈は扱胴上部の空隙に投擲される。扱胴の上方の空隙に流入した穀稈は回転胴の脱穀棒と衝突し、再度脱粒される。そのため、脱粒性能が向上し、扱き残し粒が少なくなり、排稈口損失が減少する。また、回転胴は扱胴の軸方向に強制的に穀稈を投擲するため、穀稈は円滑に扱胴の後方に供給される。これにより、扱胴の負担が軽減され、脱穀部における穀稈のつまりを抑制できる。
【0035】請求項3に記載のごとく、軸流型コンバインの脱穀部において、扱胴外周上にスパイラルと扱き歯を交互に設置するとともに、扱胴の上方に空隙を設け、その上部に脱穀手段を配設した回転胴を設置し、該回転胴軸の方向を水平且つ扱胴軸に平行とし、回転方向を穀稈の搬送方向とするので、扱胴において隣り合うスパイラルとの間に扱き歯を設置することで、扱き歯と穀粒との衝突確率が向上する。また、扱き歯によって、穀稈が扱胴上部の空隙に投擲される。扱胴上方の空隙部に流入した穀稈は回転胴の脱粒棒と衝突し、再度脱粒される。そのため、脱粒性能が向上し、扱き残し粒が少なくなり、排稈口損失が減少する。また、回転胴は扱胴の軸方向に強制的に穀稈を投擲するため、穀稈は円滑に流れることができ、扱胴部の負荷が減少し、詰まりが発生しにくくなる。
【0036】請求項4に記載のごとく、前記回転胴を前後平行に複数配置したので、扱胴において隣り合うスパイラルとの間に扱き歯を設置することで、扱き歯と穀粒との衝突確率が向上する。また、扱き歯によって、穀稈が扱胴上部の空隙に投擲される。扱胴上方の空隙部に流入した穀稈は回転胴の脱粒棒と衝突し、再度脱粒される。この脱粒過程が複数回行われるため、脱粒性能が向上し、扱き残し粒が少なくなり、排稈口損失が減少する。また、回転胴は扱胴の軸方向に強制的に穀稈を投擲するため、穀稈は円滑に流れることができ、扱胴部の負荷が減少し、詰まりが発生しにくくなる。また、脱穀性能と搬送性能が向上される。
【0037】請求項5に記載のごとく、コンバインの脱穀部において、扱胴上方に空隙を設け、その上部にコンベヤを設置し、該コンベヤを水平且つ扱胴軸に平行に設置し、回転方向を穀稈搬送方向とするので、スパイラルの先端に設置されている扱き歯により、穀粒は脱穀され穀稈は扱胴上部の空隙に投擲される。扱胴の上方の空隙に流入した穀稈は回転胴の脱穀棒と衝突し、再度脱粒される。そのため、脱粒性能が向上し、扱き残し粒が少なくなり、排稈口損失が減少する。また、回転胴は扱胴の軸方向に強制的に穀稈を投擲するため、穀稈は円滑に扱胴の後方に供給される。これにより、扱胴の負担が軽減され、脱穀部における穀稈のつまりを抑制できる。また、扱胴の全長にわたってコンベヤが設置されるため、脱穀性能および搬送性能が向上する。
【0038】請求項6に記載のごとく、コンバインの脱穀部において、扱胴上方の扱胴カバーの扱胴側の面を凸凹形状とするので、扱胴の扱き歯により、扱胴軸に対し、回転運動する穀稈が扱胴の上方に配設された扱胴カバーにおいて、扱胴側の面の凹凸形状部に衝突し、穀粒が脱粒される。このため、脱粒率が増加し、扱き残し粒が少なくなり、排稈口損失が減少する。
【0039】請求項7に記載のごとく、コンバインの脱穀部において、扱胴上方の扱胴カバーの扱胴側の面に衝突板を設置し、取り外し可能な構造とするので、扱胴の扱き歯により、扱胴軸に対し、回転運動する穀稈が扱胴の上方に配設された扱胴カバーにおいて、扱胴側の面の凹凸形状部に衝突し、穀粒が脱粒される。このため、脱粒率が増加し、扱き残し粒が少なくなり、排稈口損失が減少する。また、稈の詰まりによって、衝突板が変形した場合に取り外しが可能であるため、容易に部品交換をおこなえる。
【0040】請求項8に記載のごとく、コンバインの脱穀部において、扱胴上部の扱胴カバーの扱胴側の面に衝突板を設置し、該衝突板の断面形状を三角形とするので、扱胴カバーに衝突板を配置するため、扱胴の扱き歯により、扱胴軸に対し、回転運動する穀稈が扱胴の上方に配設された扱胴カバーにおいて、扱胴側の面の凹凸形状部に衝突し、穀粒が脱粒される。このため、脱粒率が増加し、扱き残し粒が少なくなり、排稈口損失が減少する。また、衝突板の断面形状を三角形にすることにより、より一層の脱穀効果が増加し、扱き残し粒が少なくなり、排稈口損失が減少する。
【出願人】 【識別番号】000006781
【氏名又は名称】ヤンマーディーゼル株式会社
【出願日】 平成11年4月28日(1999.4.28)
【代理人】 【識別番号】100080621
【弁理士】
【氏名又は名称】矢野 寿一郎
【公開番号】 特開2000−312526(P2000−312526A)
【公開日】 平成12年11月14日(2000.11.14)
【出願番号】 特願平11−122882