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【発明の名称】 ロールベーラにおける結束装置
【発明者】 【氏名】中山 有二

【氏名】橋本 公憲

【要約】 【課題】トワイン繰出装置wによりロールベールBの周面に巻付けるトワインtに対し、そのロールベールBの端部側に巻付くときに与えられる張力と同程度ないしそれより少し小さい張力を、ロールベールBの軸方向の中央部位において与えて、この中央部位に巻付くトワインtの張力を増強し、この中央部位におけるトワインtによるロールベールBの周面の結束に緩みを生ぜしめないようにする。

【解決手段】ロールベーラAの機体1内の上部で、そこに装架せるトワイン繰出装置wの後面側に装備されたトワイン案内金具eと機体1内のベール室3で成形されるロールベールBとの間に位置する部位に、前記トワイン繰出装置wから繰り出されてそれのトワイン案内金具eを経てロールベールBに巻付けられていくトワインtに接触してそのトワインtに張力を与えるトワイン張力増強装置yを、前記トワイン案内金具eの左右の移動軌跡に沿わせて配設する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ロールベーラAの機体1内の上部で、そこに装架せるトワイン繰出装置wの後面側に装備されたトワイン案内金具eと機体1内のベール室3で成形されるロールベールBとの間に位置する部位に、前記トワイン繰出装置wから繰り出されてそれのトワイン案内金具eを経てロールベールBに巻付けられていくトワインtに接触してそのトワインtに張力を与えるトワイン張力増強装置yを、前記トワイン案内金具eの左右の移動軌跡に沿わせて配し、機体1に装架せしめたことを特徴とするロールベーラにおける結束装置。
【請求項2】 トワイン張力増強装置yを、左右方向に長い棒材またはパイプ材よりなる機体1に対し固定して並列させて装架する複数の固定接触バー6・6と、それら並列する固定接触バー6・6の間隔内に配位してその間隔に対し出入調節自在に機体1に対し装架せしめる左右方向に長い棒材またはパイプ材よりなる押込接触バー7とで構成したことを特徴とする請求項1記載のロールベーラにおける結束装置。
【請求項3】 トワイン張力増強装置yを、左右方向に長い棒材またはパイプ材よりなり機体1に対し固定して並列させて装架する複数の固定接触バー6・6と、それら並列する固定接触バー6・6の間隔内に配位してその間隔に対し出入調節自在に機体1に対し装架せしめる左右方向に長い棒材またはパイプ材よりなる押込接触バー7とで構成し、それの押込接触バー7の、トワイン繰出装置wから繰り出されるトワインtのスタート位置に対応する部位に、開口部zを設け、その開口部zの口縁部位に、前記スタート位置に繰り出されたトワインtをその開口部zを介して押込接触バー7の内面側にガイドするガイド71を装設したことを特徴とする請求項1記載のロールベーラにおける結束装置。
【請求項4】 トワイン張力増強装置yを、左右方向に長い棒材またはパイプ材よりなり機体1に対し固定して並列させて装架する複数の固定接触バー6・6と、それら並列する固定接触バー6・6の間隔内に配位してその間隔に対し出入調節自在に機体1に対し装架せしめる左右方向に長い棒材またはパイプ材よりなる押込接触バー7とで構成し、それの押込接触バー7の左右の端部側で、トワイン繰出装置wから繰り出されてトワイン案内金具eにより左右に移動しながらベール成形室3内のロールベールBの周面に巻付いていくトワインtが結束巾決金具fに接触して繰り出される領域と対応する部位に、その領域にあるトワインtとの接触による張力増強を解放する張力解放部7cを形成したことを特徴とする請求項1記載のロールベーラにおける結束装置。
【請求項5】 トワイン張力増強装置yを、ベール室3内で成形されるロールベールBの軸方向に、複数並列させて装設することを特徴とする請求項1記載のロールベーラにおける結束装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、圃場に刈倒されて地干しされている牧草を、機体の前端側に設けたピックアップ装置によりピックアップして、機体に装架してあるベール成形室に送り込み、そこで、ロール状のベールに成形して放出するロールベーラにおいて、ベール成形室で成形したロールベールの周面を、トワインロールから繰り出されるトワインにより結束して梱包するトワイン繰出装置についての改良に関する。
【0002】
【従来の技術】ロールベーラにおけるトワイン繰出装置wは、図1に示している如く、ロールベーラAの機体1の前面側に装設せるピックアップ装置2により圃場からピックアップした牧草類を、機体1に装架してあるベール成形室3内に送り込んで、そこで、ロール状のベールBに成形し終えたとき、そのロール状のベールBを、機体1の外に放出する前に、そのベールBの胴部の周面を、機体1に装填しておくトワインロールaから繰り出すトワインtにより梱包状態に結束する装置である。
【0003】このロールベーラAに装備されるトワイン繰出装置wは、通常、図1乃至図4にあるように、機体1に設けておく収納庫10に装填しておくトワインtの巻束であるトワインロールaと、それから引き出されるトワインtに所定のブレーキを与えるよう機体1の上部に装設せるトワインブレーキbと、トワインtを誘導するようトワイン繰出装置wのフレーム4に軸支せるトワインプーリーcと、それにより誘導されるトワインtを繰り出すよう前記トワイン繰出装置wのフレームに軸支せるトワイン繰出ローラdと、機体1のベール成形室3内でロール状に成形されたロールベールBの軸方向に沿いエンドレスに張架されて前述のトワインプーリーcの回転によって駆動されるチエン40により前記軸方向に往復動して、前述繰出ローラdから繰り出されるトワインtのロールベールBの周面に対する巻付け位置を、前記軸方向に順次変位させるよう前述のトワイン繰出装置wのフレーム4に装架せるトワイン案内金具eと、そのトワイン案内金具eの変位作動より、ロールベールBの周面に対するトワインtの巻付位置が、そのロールベールBの軸端側に移動してきたときに、トワインtの軸端側への変位を制限して巻付範囲を規制するよう機体1の上部に装架せる結束巾決金具fと、結束し終えたトワインtを、トワインロールaから切り離すナイフkとからなる。
【0004】そして、このトワイン繰出装置wの、成形されたロールベールBの胴周面に対しトワインtを繰出して巻付け結束していく作動は、図2に示している如く、トワインロールaからトワインブレーキbおよびトワインプーリーcを経て引き出されたトワインtが、トワイン繰出ロールdの作動で繰り出されて機体1内のベール成形室3に向けて垂れ下がり、それの下端側が、ベールBを回転させるようチエン50・50により循環回動しているタイトバー51…に接触してそれにつれ出され、それにより図2にて鎖線に示しているよう一対のチエン50・50の間隔内を経て成形し終えて前述の回動しているタイトバー51によりベール成形室3内で空転しているロールベールBの周面にからまり、その周面に巻付いて、図3にあるよう、トワイン繰出装置wのフレームと一方のチエン50の回行部との間に直線に沿い張られた状態となって、以後、この状態においてベールBの周面に巻付いていく。
【0005】そして、このトワインロールaから引き出されてベールBの周面に巻付いていくトワインtの途中に、トワインtの繰り出しにより駆動されて回転するトワインプーリーcの作動でエンドレスに回動するチエン40によってベールBの軸方向に往復移動するトワイン案内金具eのフック部41が係合して、そのトワイン案内金具eの移動作動によって、トワインtの中間部を前述の軸方向に移動させ、これにより、トワインtのベールB周面に対する巻付位置を、図4乃至図11に示しているよう順次変位させて、トワインtがベールBの周面に螺旋状に巻付いて結束・梱包し、その工程を終えたところでナイフkによりトワインロールa側から切り離すようにしてある。
【0006】なお、このトワイン繰出装置wは、図面においては一方を省略しているが、ロールベールBをそれの軸方向において左右(軸方向)に2分する仮想中心線を対称軸線として左右に一対に対称するよう二連に装設されているもので、それぞれが、ロールベールBの軸方向における一半側を結束梱包するようにしてある。
【0007】このため、トワイン案内金具eは、図4にあるようトワインtの繰出端がロールベールBの周面に巻付いた状態位置から、まずベールBの左右の中心線に向けて図5の如く右方に動き、図6の如く中心線に達したところで、ベールBの一方の軸端側に向けて折り返すように左方に動き、これによりナイフkを通過する位置まできたトワインは、そのナイフkを移動方向に回動させてそれの下方を通過する。そして、トワイン案内金具eがベールBの左端側の端部近くに対応する位置までくるとトワインtのトワイン案内金具eとベールBとの間の部位が、機体1に固定して設けてある結束巾決金具fに、図9にあるよう係合してその位置より左方には変位しないようになることで、トワインtのベールB周面に対する巻付位置を、この図9にある位置に保持せしめて、トワイン案内金具eとこれに係合しているトワインtの部分が結束巾決金具fを越してさらに左方に動き、チエン40の張設範囲により設定されるトワイン案内金具eの移動範囲の左方のエンドに達したところで折り返して、図10の如く右方に動き、それにより、トワインtが右方には動かないように規制されるナイフkに接触して図11にあるよう切断され、その状態位置を検出するセンサによりブザーが鳴動して、ベールBの回動の停止を知らせて、成形したベールBに対する結束・梱包作動が終了するようにしてある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述の従前のロールベーラAにおけるトワイン繰出装置wは、トワインロールaから引き出されて、トワインブレーキb→トワインプーリーc→トワイン繰出ローラd→トワイン案内金具e→結束巾決金具fらを、その順に経てロールベールBの周面に巻付いていくトワインtに与えられる張力が、トワインロールaから引き出されてたときには、殆ど無く、トワインブレーキbを経てトワイン繰出ローラdを出たところまでの間には僅かの小さい張力が与えられ、トワイン案内金具eに係合しそれを越してロールベールBに至る間においては、トワイン案内金具eに接触することによる摩擦抵抗により、そのトワイン案内金具eの移動位置によってトワインtが折り曲げられる角度に応じて増減する中程度の張力が与えられ、このトワイン案内金具eがロールベールBの軸方向の端部側に動いて、トワインtがさらに結束巾決金具fに接触することで、一層大きい摩擦抵抗により大きな張力が与えられるようになる。
【0009】このため、トワイン繰出装置wが、ロールベールBの軸方向における左半側と右半側とにそれぞれ対応して二連に設けてある場合についていえば、そのロールベールBの左右の中心線に対応する部位から一方の端部に至る範囲の中間において、ロールベールBの周面に巻付くトワインtの締付けが弱く、端部側において強い締付けとなり、締付けが弱くなる前記範囲の中間においてトワインtの結束に緩みが出る現象を生ぜしめる問題がある。
【0010】この現象を解消せしめる対策としては、トワインブレーキbの調整によりトワイン繰出ローラdの位置においてトワインtの張力を増加させればよいわけだが、そのようにしても、トワイン繰出ローラdを駆動するモーターMの駆動力には限界があることで、従来以上にトワインtの張力を増加させ得ない問題がでてくる。
【0011】また、トワインtに与える張力は、トワインtに切断が生じない範囲としなければならず、ロールベールBの軸方向の端部において、トワインtに、トワイン案内金具eと結束巾決金具fとの両者により与えられる張力を限界としていることから、このロールベールBの軸端部においてトワインtに与えられる張力以上には張力を増加させることが出来ない制約がある。
【0012】本発明は、従前手段に生じている上述の問題を解消せしめるためになされたものであって、トワイン繰出装置wによりロールベールBの周面に巻付けるトワインtに対し、そのロールベールBの端部側に巻付くときに与えられる張力と同程度ないしそれより少し小さい張力を、ロールベールBの軸方向の中央部位において与えて、この中央部位に巻付くトワインtの張力を増強し、この中央部位におけるトワインtによるロールベールBの周面の結束に緩みを生ぜしめないようにする新たな手段を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】そして、本発明においては、上述の目的を達成するための手段として、ロールベーラAの機体1内の上部で、そこに装架せるトワイン繰出装置wの後面側に装備されたトワイン案内金具eと機体1内のベール室3で成形されるロールベールBとの間に位置する部位に、前記トワイン繰出装置wから繰り出されてそれのトワイン案内金具eを経てロールベールBに巻付けられていくトワインtに接触してそのトワインtに張力を与えるトワイン張力増強装置yを、前記トワイン案内金具eの左右の移動軌跡に沿わせて配し、機体1に装架せしめたことを特徴とするロールベーラにおける結束装置を提起するものである。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明手段においては、ロールベーラの機体内におけるベール成形室の上方位置で、トワイン繰出装置の左右に往復移動するトワイン案内金具とベール成形室で成形されたロールベールとの間に位置する部位に、トワイン案内金具からロールベールに至る間のトワインの途中に対し接触して抵抗を与えることでトワインに張力を与えるトワイン張力増強装置を、左右に往復移動するトワイン案内金具の移動軌跡と略対応する範囲にわたり、その移動軌跡と略平行するように配位して機体に装架し、かつ、このトワイン張力増強装置を、トワイン案内金具がトワインをトワイン結束巾決金具に接触させてロールベールの軸端部位に巻付けさせていく範囲においては、その結束巾決金具からロールベールの周面に向け繰り出されるトワインに対する接触が無い形状に形成しておく。
【0015】このトワイン張力増強装置は、上述した如く、トワインが結束巾決金具に接触してロールベールの軸端部に巻付けられているときには、そのトワインに接触せず、トワインが結束巾決金具から外れてロールベールの周面に巻付いていくときに、そのトワインに対して接触して摩擦抵抗によりそのトワインに張力を与えるようになればよく、適宜に形成してよいものであるが、ロールベールの軸心線と平行する棒材またはパイプ材よりなる固定接触バーを、トワイン案内金具からロールベールの周面との間に張られるようになるトワインの近傍でそのトワインに対し接触しないように配位して、そのトワインが繰り出される方向に間隔をおいて少なくとも2本以上複数本並列させて機体に対し固定状態に配設し、この並列する複数本の固定接触バーの間隔内に、トワイン案内金具からロールベールに向け繰り出されるトワインの途中に接触してそのトワインの接触部位を前述の間隔内に押し込んでいく棒材またはパイプ材よりなる押込接触バーを、ロールベールの軸心線に平行させて配設し、これにより、トワイン案内金具からロールベールに向けて繰り出されるトワインの途中を、並列する複数の固定接触バーと押込接触バーとによりジグザグ状に折り曲げ屈曲させて、それらにトワインが接触していくように構成することが有効である。
【0016】そしてこのとき、押込接触バーは、並列する複数の固定接触バーの間隔内に向けて、進退調節自在に機体に対し支架しておいて、それの進退調節によりトワインに与える張力の調節が行えるようにする。
【0017】また、この押込接触バーは、前述の並列する固定接触バーの間隔内に対し進退自在とする調節手段を、駆動手段で駆動して、間隔内に押し込まれた状態と間隔内から出てきた状態とに切換わるようにしておき、トワイン繰出装置から繰り出されて垂れ下がるトワインの繰出端が、並列する固定接触バーと押込接触バーとの間に挿通された状態のときに、押込接触バーが間隔内に所定位置まで押し込まれて、トワインに張力を与えるようにしてよい。
【0018】しかし、この押込接触バーは、並列する固定接触バーの間隔内の所定位置まで押し込まれた状態位置に設けておき、それの左右方向に連続する長手方向の途中で、トワイン繰出装置からのトワインの繰出位置と対応する部位に開口部を設け、その開口部の口縁部に、そこに位置してくるトワインが、トワイン案内金具に係合して、そのトワイン案内金具の移動によりその移動方向に変位していくときに、その移動するトワインに接触して押込接触バーの摺接面である内面側にトワインを押し込むように誘導するガイドを設けておくことで、繰り出されるトワインがトワイン案内金具の作動により、複数の並列する固定接触バーと、それらの間隔内に位置する押込接触バーとの間に挿入されて、それらにジグザグ状に折れ曲がった状態となって接触し、接触抵抗により張力が与えられるようにしてもよい。
【0019】また、この押込接触バーは、それの長手方向におけるロールベールの軸端部と対応する部位は、切欠くか並列する固定接触バーの間隔内から外側に離れる方向に屈曲させておいて、トワインが結束巾決金具に係合してロールベールの軸端部に巻付いていくときに、押込接触バーと固定接触バーとに対するトワインの接触が解放されるようにする。
【0020】また、所定の間隔をおいて並列させて機体に装架する固定接触バーは、機体の左右の機壁間に渡架装設して、これを、前述の押込接触バーの取付フレームを兼ねるよう構成し、これに押込接触バーを並列する固定接触バーの間隔内に対し出入調節自在に組付けるようにする場合がある。
【0021】
【実施例】次に実施の一例を図面に従い詳述する。なお図面符号は、従前手段のものと同効の構成部材について同一の符号を用いるものとする。
【0022】図12は本発明によるトワイン張力増強装置を装備せしめたロールベーラAの全体の概要側面図で、同図において、1はロールベーラAの機体、2はその機体1の前面側の下部に装架したピックアップ装置、3はその機体1に装架したベール成形室、wはそのベール成形室3内でロール状に成形し終えたロールベールBの周面を結束・梱包するトワインtを繰り出すよう機体1の上部に装架したトワイン繰出装置、yはそのトワイン繰出装置wに組合わせてそれから繰り出されるトワインtに対し張力を与えるよう機体1の上部に装架したトワイン張力増強装置である。
【0023】トワイン繰出装置wは、機体1の上部に装設せる収納庫10内に装填しておくトワインロールaと、それから引き出されるトワインtに対し所定のブレーキを与えるよう機体1の上部に装架せるトワインブレーキbと、図19に示すようそのトワインブレーキを通過したトワインtを誘導するようトワイン繰出装置wのフレーム4に軸支したトワインプーリーcと、それにより誘導されるトワインtを繰り出すよう前記トワイン繰出装置wのフレーム4に軸支されて、そのフレーム4に支架したモーターMにより駆動されるトワイン繰出ローラdと、ベール成形室3内で成形されたロールベールBの軸線方向に沿いエンドレスに回動するようトワイン繰出装置wのフレーム4の後面側に張設されたチエン40に支架して、そのチエン40が前述のトワインプーリーcの回転により駆動されることで左右方向(前記軸線方向)に往復移動するようにし、その往復移動の動作により前述のトワイン繰出ローラdから繰り出されてロールベールBの周面に巻付いていくトワインtの巻付位置を軸方向に順次変位させるトワイン案内金具eと、そのトワイン案内金具eの変位作動により、ロールベールBの周面に対するトワインtの巻付位置が、そのロールベールBの軸端側に変位してきたときに、トワインtに接触してそのトワインtがロールベールBの軸端側に変位するのを制限するよう機体1に固定装架しておく結束巾決金具fと、トワイン案内金具eの左右の往復移動によりそれに係合したトワインtのロールベールBの周面に対する巻付結束作動の工程が終了して、トワインtがスタート位置に戻ってきたとき、そのトワインtを切断するよう機体1に装架しておくナイフkとからなる従来公知のものである。
【0024】このトワイン繰出装置wのトワインロールaから引き出したトワインtに制動を与える前述のトワインブレーキbは、図13に示しているように、二枚の制動板42・42をそれらの間にトワインtを挟み込ませた状態として重合し、それらをバネ43・43を介してボルト44およびナット45により閉じ合わせてなり、ナット45の回動によりトワインtに対する挟持圧が調節されるようにしてある。
【0025】また、前述のナイフkは、図14に示しているよう、支持機枠46に対して刃身47が、長穴48による許容範囲を、支軸49中心に自在に回動するようにしてあり、これによりトワインtが図14において左方に移動していくときには、刃身47を同図において支軸49中心に時計回りに回動させるように押し上げて、その刃身47の下方を通過していくようになり、トワインtが右方に移動していくときは、刃身47が反時計方向の回動のエンドで止まっていて、その状態で切断されるようにしてある。
【0026】図16は、上述のトワイン繰出装置wに組合わせるトワイン張力増強装置yの斜視図で、同図において、6および6は、トワイン繰出装置wの後面側に、左右方向に沿わせて、機体1に対して固定して設ける複数本の固定接触バー、7は前記固定接触バー6・6の間隔内に対し出入調節自在に設ける押込接触バーを示す。
【0027】機体1に対し固定して設ける固定接触バー6・6は、角パイプ状に形成してあって、機体1内の上部で、ベール成形室3の上方の前部寄りの部位に、機体1内を左右に横切るように配位してあり、かつ、トワイン繰出装置wからロールベールBに繰り出されるトワインtの繰出方向に間隔をおいてその方向に並列させてある。
【0028】そして、それの左右の両端部は、図16にあるように、トワイン繰出装置wの後方に配位して機体1の左右の機壁の内面に取り付けられる取付座板60・60(図面では一方を省略している)に固着してある。
【0029】押込接触バー7は、丸棒状の鋼材よりなり、前述の固定接触バー6・6と平行して、機体1内を左右に横切る姿勢として、前述の固定接触バー6・6の間隔内に配位され、それの両端部は、前述の取付座板60に略上下方向に変位調節自在に取り付けた支持機枠70に支持され、その支持機枠70が取付座板60に対し上下方向に変位することで、前述の間隔に対し出入りするようにしてある。
【0030】zはこの押込接触バー7の、トワイン繰出装置wから繰り出されるトワインtの繰出位置と対応する部位に設けた開口部で、押込接触バー7を、長手方向に2分して、左半側7aと右半側7bとに切り離すことで形成してあり、その切り離し部には、その開口部zに臨むトワインtがトワイン案内金具eに係合して左右方向に移動することにより、押込接触バー7のトワインtを押し込む作用面となる内面側に引き込むよう誘導するガイド71が装設してある。
【0031】この実施例は、トワイン繰出装置wをロールベールBの軸方向における左半側と右半側とにそれぞれ対応させて二連に設ける形態のものであり、そのため、押込接触バー7の切り離された右半側7bは、ロールベールBの右半側に対応する押込接触バー7の左半側7aと連続する形態となっていて、これを、別の支持機枠72に支持せしめて、固定接触バー6・6の長手方向の中間部に渡架した別の取付座板61に、上下方向に進退調節自在に組付け支架せしめている。
【0032】73は、押込接触バー7の右半側7bに接触しているトワインtが、前記開口部zを越して左半側7aに移動するときに、その開口部zから脱出しないように左半側7aの端部に設けたガイドである。
【0033】7cはトワインtが結束巾決金具fに係合している状態のときに、トワイン張力増強部材wによりトワインtに与える張力を解放する張力解放部で、丸棒よりなる押込接触バー7の左半側7aの端部を彎曲させて、その彎曲部74により並列する固定接触バー6・6の下面側を通過するトワインtから逃がすよう構成してあり、これによりトワインtが自由空間に位置してトワイン案内金具eからロールベールBの周面に向かうようにしている。
【0034】なお、図17・図18において、4aはトワインtの案内パイプ、8は、機体1内の上部に支架した支持部材80から垂下させたゴム垂れである。
【0035】このように構成せるトワイン張力増強部材yは、トワイン繰出装置wのモーターMが駆動されて、それにより繰り出されるトワインtが、図16のIの如く、開口部zの外側を経て、図19にあるように、トワイン案内金具eのスタート位置に垂れ下がってきたとき、トワイン案内金具eが右方に動いて、これに係合したトワインtが右方に動くことで、押込接触バー7の右半側7bの切離端に設けたガイド71に誘導されて、開口部zからその右半側7bの内面側に移行し、そこで、図18にあるように、幾分傾斜して前後方向に並列する2本の固定接触バー6・6とそれらの間隔内に略上下方向に沿い押し込まれた状態の押込接触バー7とにより、ジグザグ状に折り曲げられて、それら三つの部材6・6・7に接触する状態となって、その抵抗により所定の張力が与えられるようになる。
【0036】そして、この状態となったトワインtは、図16において記号IIで示しているようにジグザグに折り曲げられた状態に保持されて、図20・図21の如く押込接触バー7の右半側7bの内面側位置を右方に進み、ロールベールBの左右の中心部に至ったところで、トワイン案内金具eの動きが左方に折り返すことで、順次左方に進み、開口部zを跨いで、押込接触バー7の左半側7aの内側位置に移行し、ここを、図16において記号IIIに示している如くジグザグに屈曲した状態に保持されて、図22・図23の如く順次左方に移動し、さらに左方に動くことで、図24にあるように結束巾決金具fに係合し、その状態でトワイン案内金具eがロールベールBの軸端に向けて左方に動き、これにより、トワインtがロールベールBの軸端部から外れるのを阻止するとともに、結束巾決金具fとの摺接で張力が増強されて、その軸端部に対するトワインtの巻付けを強固にする。
【0037】そして、トワインtが結束巾決金具fに接しているときは、そのトワインtは、前述の図16において記号IVで示しているように、押込接触バー7の左半側7aの端部に成形した彎曲部74により形成した張力解放部7c内に位置して、前後に並列する固定接触バー7・7のうちの後位の接触バー7に僅かに接触する程度になって、トワイン張力増強装置yにより与えられる張力が解放されて、トワインtには、トワイン案内金具eと結束巾決金具fとにより張力が与えられる状態となる。
【0038】この状態においてトワイン案内金具eが図24にあるよう左方への移動範囲のエンドに達して図25の如く右方に折り返し、それによりトワインtがナイフkに接する位置に動いてくることで図26にあるようそのナイフkで切断され、それを検出するブザーによりブザーが鳴動して、ベールBの回動の停止を知らせて結束工程が終了するようになる。
【0039】このトワイン張力増強装置yによりトワインtに与える張力は、図1乃至図11の従前手段のものにおける結束工程時のトワインtに与えられる張力が、図27のグラフにあるように、トワインtが結束巾決金具fに接触してロールベールBの端部に巻付いていくときだけ大きく、トワインtが結束巾決金具fから離れてロールベールBの中間部に巻付いていくときにはトワイン案内金具eとの接触で与えられる小さい張力となっているのに対し、図28のグラフにあるように、トワインtが結束巾決金具fから離れてロールベールBの軸方向の中間部位に巻付けられているときにも、トワイン案内金具eにより与えられる張力に加えて、トワイン張力増強装置yにより与えられる張力が与えられ、かつ、その付加される張力が、結束巾決金具fにより与えられる張力と同程度となるので、ロールベールBのトワインtによる結束が、それの軸端部と中間部との両方を、緩みのない状態として行われるようになる。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によるロールベーラにおける結束装置は、トワイン繰出装置wから繰り出されて、それのトワイン案内金具eにより左右方向に順次変位させられながらベール成形室3内のロールベールBの周面に巻付いていくトワインtに対し、トワイン案内金具eとロールベールBとの間に、そのトワイン案内金具eの移動軌跡に沿わせて設けたトワイン張力増強装置yによるトワインtとの接触抵抗によって、張力を与えるようにしているのだから、ロールベールBの周面の軸方向における中央部位にトワインtを緩みを生ぜしめずに強固に巻付けられるようになる。
【0041】そして、トワイン張力増強装置yの、ロールベールBの端部に対応する部位に、トワインtが結束巾決金具fに接触している状態のときに、そのトワインtとの接触による張力の増強を解放する張力解放部7cを形成しておくときは、このトワイン張力増強装置yによるロールベールBの周面の中央部位に巻付けるトワインtの張力増強を、結束巾決金具fによりロールベールBの端部側に巻付くトワインtに与える張力と同程度乃至それより少し小さい張力に制御して行えるので、ロールベールBの周面の軸方向の端部側から中央部位に渡る略全域において、トワインtに切断を生ぜしめることなく、かつ、緩みが生じない状態としてトワインtにより強固に結束していけるようになる。
【出願人】 【識別番号】000132909
【氏名又は名称】株式会社タカキタ
【出願日】 平成11年4月13日(1999.4.13)
【代理人】 【識別番号】100065053
【弁理士】
【氏名又は名称】新関 和郎
【公開番号】 特開2000−295919(P2000−295919A)
【公開日】 平成12年10月24日(2000.10.24)
【出願番号】 特願平11−104747