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【発明の名称】 結束装置
【発明者】 【氏名】江田 秀弥

【氏名】山崎 弘章

【要約】 【課題】前処理部や脱穀部に穀稈が残っている状態で刈取作業を開始しても円滑に結束作業を行えるようにする。

【解決手段】この結束装置50は、扱深さ搬送装置28を有する前処理部12と、結束前の排藁穀稈の株元を揃える根揃板79と、扱深さ搬送装置28に搬送されてくる穀稈を検知するメイン検知センサ32等を備えていて、制御部42では、前記メイン検知センサ32が穀稈を検知してから5秒経過後に結束装置50に設けられた株元側検知センサ80L又は穂先側検知センサ80Rがオン作動したこと、又は、前記メイン検知センサ32が穀稈を検知してから10秒が経過したこと、のいずれか一方が満足された場合に、根揃用モータ61に対し根揃板79を制御開始する自動開始信号101を出力する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 刈取り穀稈を適正な扱深さに調節して脱穀部に搬送する扱深さ搬送装置を有する前処理部と、前記脱穀部にて脱穀処理された後の排藁穀稈を機体後方に向けて搬送する排藁搬送手段と、該搬送されてきた排藁穀稈を結束するノッタと、前記結束前の排藁穀稈の株元を揃える根揃板と、前記ノッタに送り込まれる排藁穀稈の株元を検知する株元検知手段と、該株元検知手段からの信号に基づき前記根揃板を自動的に稈長方向に移動可能な根揃板移動手段と、を備えてなる結束装置において、前記前処理部における穀稈を検知する穀稈検知手段と、該穀稈検知手段が穀稈を検知してから所定時間経過後に、前記株元検知手段がオン作動したこと、又は前記所定時間が経過してから更なる所定時間を経過したこと、のいずれか一方が満足されたことを条件として、前記根揃板移動手段に対し前記根揃板を制御開始する自動開始信号を出力する制御部と、を備えている、ことを特徴とする結束装置。
【請求項2】 前記制御部は、刈取作業途中で機体走行が停止された場合は前記根揃板移動手段に前記根揃板を制御停止する自動停止信号を出力する、ことを特徴とする請求項1記載の結束装置。
【請求項3】 前記制御部は、前記根揃板移動手段に自動停止信号が出力された後、再度機体走行を開始してから所定時間を経過した後に、前記株元検知手段がオン作動したこと、又は前記所定時間が経過してから更なる所定時間を経過したこと、のいずれか一方が満足されたことを条件として、前記根揃板移動手段に前記根揃板を制御開始する自動開始信号を出力する、ことを特徴とする請求項1又は2記載の結束装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンバイン等に装備される結束装置に係り、詳しくは刈取穀稈が前処理部で検知された後に結束装置側で排藁穀稈が検知されたこと等を条件としてノッタ自動制御を開始するようにした結束装置に関する。
【0002】
【従来の技術】コンバインには、脱穀後に機体後方に搬送される排藁穀稈の株元を株元センサにより検知し、この株元センサの検知信号に基づき、根揃板を所定位置に移動させて、該根揃板に排藁穀稈の株端を当接させて揃え、排藁穀稈の所定位置をノッタにより結束する結束装置が設けられている。
【0003】この結束装置の自動制御が開始されるためには、従来、ノッタ自動スイッチが「ON」で、カッタ・排藁切換えレバーが「排藁」、刈取クラッチレバーが「入り」、主変速レバーが「前進領域」に操作されてノッタ自動制御条件が満たされた後、例えば前処理部の扱深さ搬送装置に設けられた扱深さメインセンサがOFFからONに変化してから所定時間(例えば10秒)を経過したことが条件とされていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のノッタ自動制御の開始条件によると、扱深さメインセンサがOFFからONに変化したことを条件としていたため、該扱深さメインセンサがOFFで、しかも前処理部又は脱穀部に穀稈が残っている状態で刈取作業を開始した場合には、新たに刈取られた穀稈が搬送されて扱深さメインセンサをOFFからONに変化させた後、所定時間(例えば10秒)経過してからでないと結束装置の自動制御が作動しないため、その間に、脱穀部等に残っていた排藁穀稈が結束装置側に搬送されても、結束作業の自動制御が作動しないという課題があった。このため、このような場合、排藁穀稈は稈長方向のバラバラの位置で結束されていた。
【0005】本発明は、斯かる課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、前処理部や脱穀部に穀稈が残っている状態で刈取作業を開始したとしても、円滑に結束作業を行うことのできる結束装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、刈取り穀稈を適正な扱深さに調節して脱穀部(16)に搬送する扱深さ搬送装置(28)を有する前処理部(12)と、前記脱穀部(16)にて脱穀処理された後の排藁穀稈を機体後方に向けて搬送する排藁搬送手段(40)と、該搬送されてきた排藁穀稈を結束するノッタ(52)と、前記結束前の排藁穀稈の株元を揃える根揃板(79)と、前記ノッタ(52)に送り込まれる排藁穀稈の株元を検知する株元検知手段(80)と、該株元検知手段(80)からの信号に基づき前記根揃板(79)を自動的に稈長方向に移動可能な根揃板移動手段(61)と、を備えてなる結束装置(50)において、前記前処理部(12)における穀稈を検知する穀稈検知手段(32)と、該穀稈検知手段(32)が穀稈を検知してから所定時間経過後に、前記株元検知手段(80)がオン作動したこと、又は前記所定時間が経過してから更なる所定時間を経過したこと、のいずれか一方が満足されたことを条件として、前記根揃板移動手段(61)に対し前記根揃板(79)を制御開始する自動開始信号を出力する制御部(42)と、を備えていることを特徴とする。
【0007】請求項2記載の発明は、前記制御部(42)は、刈取作業途中で機体走行が停止された場合は前記根揃板移動手段(61)に前記根揃板(79)を制御停止する自動停止信号を出力する、ことを特徴とする。
【0008】請求項3記載の発明は、前記制御部(42)は、前記根揃板移動手段(61)に自動停止信号が出力された後、再度機体走行を開始してから所定時間を経過した後に、前記株元検知手段(80)がオン作動したこと、又は前記所定時間が経過してから更なる所定時間を経過したこと、のいずれか一方が満足されたことを条件として、前記根揃板移動手段(61)に前記根揃板(79)を制御開始する自動開始信号を出力する、ことを特徴とする。
【0009】[作用]以上の発明特定事項に基づき、本発明に係る結束装置(50)は、扱深さ搬送装置(28)を有する前処理部(12)と、結束前の排藁穀稈の株元を揃える根揃板(79)と、ノッタ(52)に送り込まれる排藁穀稈の株元を検知する株元検知手段(80)と、該株元検知手段(80)からの信号に基づき前記根揃板(79)を自動的に稈長方向に移動可能な根揃板移動手段(61)等を備えており、また制御部(42)では、前処理部(12)において穀稈を検知する穀稈検知手段(32)が穀稈を検知してから所定時間(例えば5秒)を経過した後、前記株元検知手段(80)がオン作動したこと、又は、前記所定時間(例えば5秒)が経過してから更なる所定時間(例えば5秒)を経過したこと、のいずれか一方が満足されたことを条件として、根揃板移動手段(61)に対し、根揃板(79)を制御開始する自動開始信号(101)を出力することとしている。
【0010】これにより、例えば脱穀部(16)に穀稈が残ったまま刈取作業を停止し、その後、再度作業を開始した場合でも、新たに刈り取られた穀稈が前処理部(12)に設けられた穀稈検知手段(32)により検知され、この検知後、所定時間(例えば5秒)を経過してから株元検知手段(80)がオン作動することにより、ノッタ自動制御が開始されるため、前記所定時間(例えば5秒)内に脱穀部(16)に残っていた穀稈が結束装置(50)側に搬送されてくることはなく、また搬送されてきたとしてもその量は少なく、よってその後のノッタ自動制御の開始により円滑な結束作業が可能となる。
【0011】なお、前述した括弧内の符号は、図面を対照するためのものであって、本発明の発明特定事項を何ら限定するものではない。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
【0013】図1は、本発明に係る結束装置が搭載されたコンバインの全体側面図を示している。同図において、コンバインCは、左右一対のクローラ走行装置14,14により支持された走行機体10を有し、該走行機体10の前部には昇降自在な前処理部12を有していて、この走行機体10の上部には、刈り取った穀稈を脱穀し該脱穀された穀粒を選別する脱穀部16と、その前部に運転席18を有している。
【0014】前記前処理部12は、基端部を回動可能な支軸20に固着され、走行機体10の前部下方に向けて延出する伝動ケース22を有していて、該伝動ケース22の中間位置に連結された油圧シリンダ36の伸縮に基づき昇降可能に支持されている。また、この前処理部12は、前処理フレーム27に固定されて未刈り穀稈を分草するデバイダ23と、分草された穀稈を引起こす引起し装置24と、穀稈の株元を切断する刈刃装置25とを備え、更に、切断された穀稈を掻込む掻込み搬送装置26と、機体後方に搬送されて引き継がれた穀稈の長さを感知して自動的に適正な扱深さに調節し、脱穀フィードチェーン30により脱穀部16に向けて搬送する扱深さ搬送装置28とを備えている。
【0015】この扱深さ搬送装置28は、穀稈の穂先及び株元を夫々支持する扱深さ穂先搬送体28a及び扱深さ株元搬送体28bを有し、エンジン35の近傍に取付けられた扱深さモータ38により一体となって上下作動して、穀稈の扱深さを適正に調節しつつ該穀稈をフィードチェーン30に送り込む。
【0016】そして、コンバインCは、エンジン35の駆動力によりトランスミッション34を介してクローラ走行装置14が駆動され、圃場を移動することができると共に、トランスミッション34から伝動ケース22内に伝えられる動力で、前処理部12の各機器が作動する。また、前処理部12の昇降作動は、油圧シリンダ36により行われ、脱穀部16もこの間に作動する。また、前記扱深さ搬送装置28は、扱深さモータ38により支軸20を中心として上下に揺動される。
【0017】ところで、前記脱穀部16には、扱胴17が内装軸架された扱室15が設けられていて、この扱室15にはフィードチェーン30により穀稈が搬送供給される。扱室15に供給された穀稈は、扱胴17の外周部に設けられた扱歯17aによって脱穀され、該脱穀された穀粒物は受網19にて漏下されて揺動選別部21にて穀粒類と排藁穀稈とに選別される。一方、脱穀された後の排藁穀稈は、排藁チェーン40により機体後方の結束装置50に搬送される。
【0018】図2及び図3は、本発明の結束装置50を示す正面図及び平面図であり、この結束装置50には結束機構としてのノッタ52が設けられていて、このノッタ52の左右両端部には、支持部材53とケース55とが配設されている。この支持部材53とケース55との中間には、下部と上部に夫々支持フレーム56,57及びスライドガイド59が架設されていて、このスライドガイド59の近傍には前記支持部材53から左右方向にスクリューシャフト60が突設されている。また、前記支持部材53には、根揃板移動手段としての根揃用モータ61とギヤケース62が配設されていて、該根揃用モータ61の回転がギヤケース62を介して前記スクリューシャフト60に伝達される。
【0019】更に、前記スライドガイド59の近傍には、前記ケース55から左右方向に下側スクリューシャフト63が突設されていて、このスクリューシャフト63の基端側の前記ケース55には、ノッタ52を左右方向に移動させるノッタモータ66とギヤケース67が配設されており、該ノッタモータ66の回転がギヤケース67を介して前記スクリューシャフト63に伝達される。
【0020】前記下側の支持フレーム56には、これを跨ぐように可動ブラケット69が摺動可能に付設されていて、この可動ブラケット69に前記ノッタ52が設置され、このノッタ52に前記スクリューシャフト63が螺嵌されている。なお、前記ノッタ52は、ノッタケース55a、スイーパ55b、パッカ55c、ニードル55dを有する。
【0021】前記支持部材53とケース55との中間には、掻込タイン装置70L,70Rが略々平行状態で架設されていて、排藁チェーン40により搬送されてくる排藁穀稈をこれら掻込タイン装置70L,70Rによりノッタ52側に掻き込む作用をなす。この掻込タイン装置70Lの出口側には穂先側リミットスイッチ73Rが設けられ、この穂先側リミットスイッチ73Rに対向して前記支持部材53に株元側リミットスイッチ73Lが設けられている。
【0022】また、前記ケース55には、ノッタモータ66を介してノッタ52を任意の位置に移動可能とするノッタ手動スイッチ65が設けられ、このノッタ手動スイッチ65を図3の上下に切替えることによりノッタモータ66が正逆回転し、ノッタ52は株元側または穂先側に移動される。
【0023】前記上側の支持フレーム57には、可動ブラケット68が併設されていて、この可動ブラケット68に支持ブラケット77が止着されている。この支持ブラケット77には前記スクリューシャフト60が螺嵌されていると共に、スライドガイド59に沿って根揃板79が移動可能に止着され、この根揃板79によって排藁穀稈の株元が揃えられる。すなわち、支持ブラケット77の後端には、掻込タイン装置70L,70Rによって掻き込まれた排藁の株元を揃えるために根揃板79を移動制御する株元検知手段としての株元側検知センサ80L及び穂先側検知センサ80Rが止着され、これら検知センサ80L,80Rの検知信号に基づいて根揃用モータ61が駆動されるようになっている。なお、前記ケース55には根揃用モータ61を操作する手動スイッチ81が設けられている。
【0024】ここで、本発明は、前記前処理部12における穀稈を検知する穀稈検知手段と、該穀稈検知手段が穀稈を検知してから所定時間経過後に、前記株元検知手段80がオン作動したこと、又は前記所定時間が経過してから更なる所定時間を経過したこと、のいずれか一方が満足されたことを条件として、前記根揃板移動手段61に対し前記根揃板79を制御開始する自動開始信号を出力する制御部とを備えている。
【0025】前述した図1において、前処理部12の扱深さ搬送装置28における扱深さ株元搬送体28bの近傍には、穀稈検知手段としてのメイン検知センサ32が配置されていて、扱深さ搬送装置28を通過する穀稈はこのメイン検知センサ32によって検知される。ここで検知された穀稈は、脱穀フィードチェーン30により扱室15に搬送され脱穀された後、排藁チェーン40により結束装置50に送り込まれ、結束されて機外に排出される。そして、刈取られた穀稈がメイン検知センサ32によって検知されてから、排藁穀稈として結束装置50に送り込まれるまでには、例えば最短でも5秒を要する。
【0026】なお、ここでは前記メイン検知センサ32を扱深さ搬送装置28に設置した場合について説明したが、このメイン検知センサ32は揚上搬送部等の他の前処理部12の適位置に設けても良い。
【0027】次いで、図4に示すように、前記メイン検知センサ32が穀稈を検知してから所定時間(例えば5秒)が経過すると、後述するタイマ44からノッタ信号100が出力され(OFFからONに切換わる)、その後に前記株元側検知センサ80L又は穂先側検知センサ80Rがオン作動したことにより、後述の制御部42から前記根揃用モータ61に対し、根揃板79を制御開始する自動開始信号101が出力される。
【0028】また、この場合、前記メイン検知センサ32が穀稈を検知してから所定時間(例えば5秒)が経過すると、ノッタ信号100が出力される(OFFからONに切換わる)が、例えば排藁穀稈がきわめて短稈であった場合には、株元側検知センサ80L又は穂先側検知センサ80Rにて該短稈を検出できない場合も想定される。そこで、前記ノッタ信号100がOFFからONに切換わってから、更なる所定時間(例えば5秒)が経過したこと、すなわち前記メイン検知センサ32が穀稈を検知してから10秒経過したことを条件として、後述の制御部42から根揃用モータ61に対し、根揃板79を制御開始する自動開始信号101を出力することとしている。これは、メイン検知センサ32が穀稈を検知してから、該穀稈が脱穀部16に搬送されて脱穀され、結束装置50に到達するのに最大で10秒程度は要することを考慮したものである。なお、自動開始信号101の出力タイミングを、排藁チェーン40による排藁穀稈の搬送時間のみを把握して制御しようとすると、排藁穀稈の搬送に要する時間は車速の変化に伴い変化し得るため、好ましくない。
【0029】図5は、前記根揃用モータ61などの動作を制御するブロック図で、制御部(CPU)42には、排藁チェーン40により掻込タイン装置70L,70Rに搬送された排藁穀稈の株元を検知するための株元側検知センサ80L及び穂先側検知センサ80Rと、これら検知センサ80L,80Rからの検知信号に基づいて動作する根揃用モータ61が接続されていると共に、ノッタ手動スイッチ65の操作に基づいてノッタ52を所望の結束位置に移動させるノッタモータ66と、根揃板79の作動幅を規制するリミットスイッチ73R,73Lと、根揃板79の自動スイッチ78及び手動スイッチ81が接続されている。また、制御部42はタイマ44を内蔵しており、このタイマ44はメイン検知センサ32からの検知信号が入力されると、カウントを開始して、その5秒経過後にノッタ信号100を出力する。
【0030】そして、根揃板79の自動スイッチ78がONで、かつカッタ・排ワラ切換レバーが「排ワラ」側に切換えられており、更に刈取クラッチレバーが「入り」で、主変速レバーが「前進領域」に操作された状態において、図4に示したように、メイン検知センサ32が「ON」になってから5秒経過すると、前記タイマ44からノッタ信号100が出力され、その後に株元検知センサ80R,LがONになったこと等を条件として制御部42から根揃用モータ61に向け自動開始信号101が出力される。
【0031】ここで、図6の制御フローチャートに基づき、排藁穀稈の株元を揃える根揃板79の制御について説明する。
【0032】S1において、根揃板79の手動スイッチ81がOFF又は穂先側或は株元側に操作されているか否かを判断し、OFFならS2に進み、ここでノッタ手動スイッチ65がOFF又は穂先側に操作されている場合は、S3に移行する。このS3で根揃板79の自動スイッチ78がONで、排藁チェーン40により排藁穀稈が搬送されてくると、左右掻き込みタイン装置70R,70Lにより排藁穀稈をノッタ52に送り込む。そして、S4,S5において株元検知センサ80R,Lにより根揃用モータ61の回転を制御する。すなわち、排藁穀稈の株元の位置を株元側検知センサ80LがOFF状態で、穂先側検知センサ80RがON状態となるように根揃用モータ61を回転させて制御する。S6では、このような制御により、根揃板79によって排藁穀稈の株元が揃い、根揃板79の移動も停止する。この場合、排藁穀稈の結束位置は穂先より一定位置を結束することになる。
【0033】一方、S1において、根揃板79の手動スイッチ81が株元側、又はS2でノッタ手動スイッチ65が株元側に操作されると、S7において根揃板79が株元側リミットスイッチ73Lに当接しているか否かを判断し、当接していなければS8において根揃板79を株元側に移動させる。
【0034】更に、S1において、根揃板79の手動スイッチ81が穂先側に操作されていると、S9において、根揃板79が穂先側リミットスイッチ73Rに当接しているか否かを判断し、当接していなければ、S10にて根揃板79を穂先側に移動させる。
【0035】次に、図7の制御フローチャートに基づき、ノッタ信号制御について説明する。このフローは、前記タイマ44からノッタ信号100が発生される条件についてのものである。
【0036】まず、S11において、メイン検知センサ32のON,OFFを判断し、OFFなら最初に戻り、ONなら、S12において、メイン検知センサ32がOFFからONになったか否かを判断する。このS12で、メイン検知センサ32がOFFからONになっていない場合、例えばすでにONになった状態であれば、S14に進み、OFFからONになったなら、S13に進んで遅延タイマを5秒に設定して、S14に進む。このS14では、前記遅延タイマが0か否かを判断し、Noなら最初に戻り、YesならS15に進んで車両が停止中か否かを判断する。このS15で、車両が停止中なら最初に戻り、停止中でなければ、S16に進み、ここでタイマ44からノッタ信号100を出力する。
【0037】次いで、図8は、ノッタ制御に関する制御フローチャートを示している。
【0038】S21において、ノッタ信号100が出力されたか否かを判断し、出力されていなければS22においてフラグを0として最初に戻り、出力されていればS23に進む。このS23では、ノッタ信号100がOFFからONになったか否かを判断し、OFFからONになったならS24に進んで遅延タイマを5秒に設定し、S28に進む。一方、S23でノッタ信号100がOFFからONになっていない場合、例えばすでにONになった状態であれば、S25に進み、このS25でセンサ作動フラグが1か0かを判断する。そして、センサ作動フラグが1ならS29に進み、0ならS26に進む。このS26では、株元側検知センサ80L又は穂先側検知センサ80Rが一度でもONになったか否かを判断し、一度もONになっていなければ、S28に進み、一度でもONになったなら、S27に進んでフラグを1とし、S29に進む。また、前記S28では、遅延タイマが0か否かを判断し、0でなければ最初に戻り、0ならS29に進んでノッタ自動制御を行う。
【0039】また、前記制御部42は、刈取作業途中で機体走行が停止された場合は前記根揃板移動手段61に前記根揃板79を制御停止する自動停止信号を出力するような制御を行う。
【0040】例えば、刈取作業途中に機体の走行が停止すると、それ以後は刈取作業は行われず、連続して扱深さ搬送装置28等に穀稈が搬送されてくることはないため、結束装置50における根揃板79の制御も停止することとしたものである。すなわち、主変速(無段変速)レバーがニュートラル(N)位置に操作されて機体走行が停止されると、図示しない検出スイッチを介して制御部42にてこれを検知すると共に、該制御部42から根揃用モータ61に向けて自動停止信号102を出力する(図5参照)。
【0041】機体の走行が停止すると、それ以後は脱穀部16等に残っていた穀稈が排藁穀稈として結束装置50側に搬送されても、引き続き新たな排藁穀稈が連続して結束装置50側に搬送されることはないため、自動停止信号102により根揃用モータ61の駆動を停止し、結束装置50の自動制御による結束作業を停止するようにしたものである。
【0042】更に、前記制御部42は、前記根揃板移動手段61に自動停止信号102が出力された後、再度機体走行を開始してから所定時間を経過した後に、前記株元検知手段80がオン作動したこと、又は前記所定時間が経過してから更なる所定時間を経過したこと、のいずれか一方が満足されたことを条件として、前記根揃板移動手段61に前記根揃板79を制御開始する自動開始信号101を出力するような制御を行う。
【0043】すなわち、刈取作業途中に機体の走行を停止した結果、根揃用モータ61に向けて自動停止信号102が出力されて結束装置50が停止した状態にあるときに、再度機体の走行が開始された場合、この機体走行の開始から所定時間(例えば5秒)を経過すると、タイマ44からノッタ信号100が出力され、その後に、前記株元側検知センサ80L又は穂先側検知センサ80Rがオン作動すると、前記根揃用モータ61に対し根揃板79を制御開始する自動開始信号101が出力される。
【0044】また、本実施の形態では、ノッタ信号100が出力された後に、株元側検知センサ80L又は穂先側検知センサ80Rがオン作動しない場合でも、機体走行が停止してから再度の機体走行が開始されて所定時間(例えば5秒)を経過してから、更なる所定時間(例えば5秒)が経過したこと、すなわち再度の機体走行の開始から10秒経過したことを条件として、根揃用モータ61に対し根揃板79を制御開始する自動開始信号101を出力することとしている。
【0045】これは、前述したように、排藁穀稈がきわめて短稈であった場合には、株元側検知センサ80L又は穂先側検知センサ80Rにて該短稈を検出できない場合も想定されるため、再度の機体走行の開始から10秒経過したことを条件として、根揃用モータ61に対し根揃板79を制御開始する自動開始信号101を出力することとしたものである。
【0046】
【発明の効果】以上説明した通り、請求項1記載の発明によれば、前処理部における穀稈を穀稈検知手段が検知してから所定時間後に、株元検知手段がオン作動したこと、又は前記所定時間が経過してから更なる所定時間を経過したこと、のいずれか一方が満足されたことを条件として、根揃板移動手段に根揃板を制御開始する自動開始信号を出力するようにしたので、前処理部や脱穀部に穀稈がある状態で結束作業を開始したとしても前記根揃板移動手段が自動的に駆動開始されるため、円滑に結束作業を行うことができる。
【0047】請求項2記載の発明によれば、刈取作業途中で機体走行が停止された場合は前記根揃板移動手段に根揃板を制御停止する自動停止信号が出力されるので、排藁穀稈がない状態で根揃板が自動的に作動することを防止することができる。
【0048】請求項3記載の発明によれば、根揃板移動手段に自動停止信号が出力された後、再度機体走行を開始してから所定時間を経過した後に、株元検知手段がオン作動したこと、又は前記所定時間が経過してから更なる所定時間を経過したこと、のいずれか一方が満足されたことを条件として、前記根揃板移動手段に根揃板を制御開始する自動開始信号が出力されるので、機体の走行開始に連動して根揃板を自動的に作動させることができる。
【出願人】 【識別番号】000001878
【氏名又は名称】三菱農機株式会社
【出願日】 平成11年1月28日(1999.1.28)
【代理人】 【識別番号】100082337
【弁理士】
【氏名又は名称】近島 一夫
【公開番号】 特開2000−217416(P2000−217416A)
【公開日】 平成12年8月8日(2000.8.8)
【出願番号】 特願平11−20702