| 【発明の名称】 |
刈取時期判定方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】藤岡 定和
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| 【要約】 |
【課題】刈取時期判定方法に関するものであって、検出精度の向上をはかる。
【解決手段】刈取時期判定装置1は、分光装置本体2と、検出部ユニット3とからなり、検出部ユニット3の装着部9に装着されたサンプル容器の生籾に可視光領域から近赤外領域の光を照射し、各領域の所定波長における吸光度を求めつつ、サンプルの水分値と青籾含有率とを測定する。その結果に基づいて穀物の刈取時期を「早刈り」「適正」「遅刈り」のいずれに該当するかを判定する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 生籾サンプルの水分値と青籾混入率とを測定し、刈取時期の早遅を判定する刈取時期判定方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、刈取時期判定方法に関する。 【0002】 【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、この種の方法としては、例えば特開平3−155715号公報に記載のように、積算温度で刈取時期の適否を判定するものがある。この形態ではおよその目安はつくが、肥培管理の異なる稲個々の適否を判定するのは困難である。 【0003】 【課題を解決するための手段】かかる欠点を解消するために、本発明は、生籾サンプルの水分値と青籾混入率とを測定し、刈取時期の早遅を判定する刈取時期判定方法の構成とした。 【0004】 【発明の作用及び効果】この発明では、生籾の熟れ具合の指標となる青籾混入率と、籾の登熟に関係する水分値の両方に基づいて籾の刈取り時期を判定するようにしたので、その判定精度が良い。 【0005】 【発明の実施の形態】この発明の一実施例について図面に基づき説明する。刈取り時期判定装置1は、以下に説明する各部からなる分光装置本体2と、以下に説明する各部からなる検出部ユニット3と、から構成する。 【0006】分光装置本体2は、光源4と、反射鏡5と、回折格子駆動用モータ6により駆動する回折格子7と、を図示のように配置するとともに、後述のように各部を制御する制御回路8を有する。光源4は、可視光線から近赤外線の領域の光が放射できるものとする。 【0007】検出部ユニット3は、測定対象であるサンプルを収容したサンプル容器を測定時に装着する装着部9と、サンプルの透過光を検出する透過光検出器10と、サンプルからの反射光を検出する反射光検出器11と、からなる。この検出部ユニット3では、透過光検出器10で透過光を検出するときには、サンプル容器は透明のものを装着部9に装着し、反射光検出器11で反射光を検出するときには、サンプル容器は反射部を有するものを装着部9に装着する。 【0008】次に、このように構成する刈取り時期判定装置1の制御処理系について、図2を参照して説明する。制御回路8は、その入力側に、透過光検出器10、反射光検出器11などを接続する。さらに、制御回路8の出力側には、光源4、回折格子駆動用モータ6などを接続する。制御回路8は、図示しない通信入出力部を介してコンピュータ本体のCPU12に接続する。CPU12は、後述のように刈取り時期の判定処理などを行う。CPU12には、メモリ13のほかに、入力装置としてキーボード14、出力装置として表示装置15をそれぞれ接続する。 【0009】まず、サンプルの生籾を粉砕せずに粒のままサンプル容器に所定量充填したのち、そのサンプル容器を検出部ユニット3の装着部9に装着する。この作業は、自動または手動で行う。なお、生籾サンプルは、粉砕したものでもよい。 【0010】次に、分光装置本体2、および検出部ユニット3を動作状態にすると、光源4から放射する光は、反射鏡5を経由して回折格子7に到達し、ここで分光されたのちサンプルに到達する。そして、サンプルからの反射光を、反射光検出器11で検出する。一方、回折格子7の回転に伴ってサンプルを通過する光は波長が変わるので、反射光検出器11には、波長に応じた信号が連続的に検出される。 【0011】次に、この反射光検出器11の検出結果に基づき、可視光線から近赤外線領域の光の各波長に対する吸光度(吸収スペクトル)を求めたのち、その吸光度を1次微分した1次微分吸光度、またはその吸光度を2次微分した2次微分吸光度を算出する。 【0012】引き続き、例えばその算出した2次微分吸光度のうち、水分の含有量の指標となる所定波長の吸光度に基づき、あらかじめ求めてある検量線により水分値Mを、次の(1)式により算出する。 【0013】 M=K0+K1×L(N1)+K2×L(N2) (1) ここで、K0,K1,K2は定数であり、L(N)は波長Nnmにおける2次微分吸光度であり、例えばN1は920nmとする。 【0014】同様に、その算出した2次微分吸光度のうち、青籾の含有量の指標となる所定波長の吸光度に基づき、あらかじめ求めてある検量線により青籾混入率αを、次の(2)式により算出する。 【0015】 α=K0′+K1′×L(N3)+K2′×L(N4) (2) ここで、K0′,K1′,K2′は定数であり、L(N)は波長Nnmにおける2次微分吸光度であり、例えばN3は670nmとする。 【0016】次に、サンプル生籾の水分値M、および青籾混入率αの測定結果に応じて、穀物の刈り取り時期が「早刈り」、「適性」、または「遅刈り」のいずれであるかが判定される。 【0017】ところで、稲の穂が出てからの日数(出穂後日数)と、穀物の水分値変化、青籾、茶米、または胴割米の発生比率の変化の関係の一例は、図3で示すようになる。また、図3の所定の出穂後日数に対応する各値を示すとともに、それに対応する刈り取り時期を適否を示したのが、図4である。 【0018】そこで、サンプル生籾の水分値M、および青籾混入率αの測定結果と、それに対応する刈り取り時期の判定結果の一例を示すと、例えば図5で示すようになる。この刈取り時期の判定の基準は、刈取り年度、品種、産地、肥培管理などに基づいて決定される。 【0019】図5において、「早」は「早刈り」、「適」は「適性」、「遅」は「遅刈り」を意味する。同じ「遅刈り」であっても、図のAの場合は水分が低下したにもかかわらず青籾が多い米であり、十分な肥培管理ができていなく充実度の低い米である。また、図のBの場合は水分も低下し青籾混入率も著しく低い米であり、茶米、胴割れの発生が多い米である。 【0020】上記の刈取り時期判定装置1では、生籾の熟れ具合(成熟度)の指標となる青籾混入率と、籾の登熟に関係する水分値の両方に基づいて籾の刈取り時期を判定するようにしたので、その判定精度が良い。 【0021】上述の刈取り時期判定装置1は、生産者が穀物を刈取る際の装置として活用できるので、その使用例について図6を参照して説明する。まず、刈取り時期の迫った生籾を測定サンプルとして収穫し、そのサンプル生籾を粒のままサンプル容器に所定量充填したのち、そのサンプル容器を検出部ユニット3の装着部9に装着する。次に、上述のようにして分光スペクトル測定を行った後(ステップS1)、スペクトル演算処理をして可視光線および近赤外線の各波長に対する吸光度(吸収スペクトル)を求めたのち、その吸光度を1次微分した1次微分吸光度、またはその吸光度を2次微分した2次微分吸光度を算出する(ステップS2)。 【0022】次に、上記の(1)式により籾の水分値を求めたのち(ステップS3)、上記の(2)式により青籾混入率を求める(ステップS4)。そして、これら両測定値に基づいて刈取り時期を判定し、その判定結果を表示装置15に表示する(ステップS5)。籾の水分値および青籾混入率に対応する刈取り時期の表示の一例を示すと、図7に示すようになる。 【0023】図7において、「やや早」は刈取り時期がやや早く、「早」は刈取り時期が早く、「適」は刈取り時期が適性であり、「遅」は刈取り時期が遅く、「やや遅」は刈取り時期がやや遅く、をそれぞれ意味する。従って、例えば籾の水分値Mが28%、青籾混入率αが20%のときには刈取り時期が早すぎることを表示装置34に表示し、同様にM=27%、α=10%のときには刈取り時期が適性であることを表示し、M=20%、α=10%のときには刈取り時期が遅すぎることを表示する。 【0024】刈り取り時期の判定は、例えば荷受け中の穀物の仕分けに応用される。例えば刈り取り時期が同じものを同一の仕分けタンクに仕分けるために、その行き先が決定される。そして、図7で示す枠で囲まれる刈取り時期のグループ毎に、荷受けした穀物を図外仕分けタンクのうちの所定の仕分けタンクに張り込むように各部が制御される。 【0025】従って、たとえば荷受け穀物の刈取り時期が、図5のAで示す「遅刈り」と判定されたときには、例えば仕分けタンク10Aの頭上にある仕分けコンベア9の仕分け弁が開く。そのため、張込み用エレベータ5を経由し、仕分け用コンベア9で搬送される穀物は、仕分けタンク10A内に落下収容される。 【0026】乾燥、調製工程、またはその後の処理工程では、穀物の刈り取り時期に応じてその処理が異なるようにし、穀物処理の適正化を図る。例えば、早刈りの籾は、特に乾燥温度を低くして乾燥を行うとともに、粒形選別では念入りに選別することで均質な玄米を得るようにする。一方、遅刈りの籾は、被害粒の混入率がや高めの低位玄米になるので、その後の精米工程のおいて色選別などを十分に行う。また、刈取り時期が適性なものは、高品質の玄米として安定供給できる。特に、早刈りしたものとはレベルの異なる選別ができ、均一な粒を揃えることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000125 【氏名又は名称】井関農機株式会社
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| 【出願日】 |
平成4年6月16日(1992.6.16) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2000−201528(P2000−201528A) |
| 【公開日】 |
平成12年7月25日(2000.7.25) |
| 【出願番号】 |
特願平11−271719 |
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