| 【発明の名称】 |
穀類貯留乾燥装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】北野 滋
【氏名】竹中 等
【氏名】田中 省吾
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| 【要約】 |
【課題】乾燥された籾等の穀類の粒が連続的に且つ円滑に排出口から排出させることができる穀類貯留乾燥領域を備える穀類貯留乾燥装置を提供する。
【解決手段】穀類貯留乾燥装置は、上部に穀類分配器を備え、また底部に処理された穀類の排出口及び通気床を備え、そして該通気床下方の空間に接続する風路を備える穀類貯留乾燥装置において、通気床は、複数の多孔板により形成されており、夫々の多孔板は、各孔が、下方に突き出る大きさ1mm±0.1mmの隙間で形成され、表面の滑り摩擦係数が0.2以下で構成されており、この穀類貯留乾燥装置では、その穀類貯留乾燥室内で水分含有量が17重量%以下に乾燥された穀類の粒を、静圧60乃至130mmH2Oで、通気床1m2当たりの風量が35乃至50m3/分で、乾燥用気流を、通気床の孔から、20乃至28m/秒で吹き出して、表面の滑り摩擦係数が0.2以下の通気床上で、前記籾を水平方向に移動させて、穀類貯留乾燥室の乾燥された穀類を排出口から排出することができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 上部に穀類分配器を備え、また底部に処理された穀類の排出口及び通気床を備え、そして該通気床下方の空間に接続する風路を備える穀類貯留乾燥装置において、通気床は、複数の多孔板により形成されており、夫々の多孔板は、各孔の開口が、穀類の粒より小さい寸法で下方に突き出る隙間により形成され、該多孔板の表面の滑り摩擦係数が0.2以下であることを特徴とする穀類貯留乾燥装置。 【請求項2】 多孔板は、その表面の滑り摩擦係数が0.1以下であることを特徴とする請求項1に記載の穀類貯留乾燥装置。 【請求項3】 多孔板は、潤滑性被膜が形成されている亜鉛鉄板であることを特徴とする請求項1に記載の穀類貯留乾燥装置。 【請求項4】 穀類貯留乾燥室内で水分含有量が17重量%以下に乾燥された穀類の粒を、静圧60乃至130mmH2Oで、通気床1m2当たりの風量が35乃至50m3/分で、乾燥用気流を、通気床の孔から、20乃至28m/秒で吹き出して、表面の滑り摩擦係数が0.2以下の通気床上で、前記籾を水平方向に移動させて、穀類貯留乾燥室の排出口から排出することを特徴とする穀類貯留乾燥方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、穀類の乾燥及び/又は貯蔵を行う穀類貯留乾燥装置に関し、特に、処理された穀類の排出が容易に行うことができる穀類貯留乾燥装置に関する。 【0002】 【従来の技術】例えば、高水分の籾は長時間の滞貨に耐えられないので、穀類の乾燥貯留施設においては、乾燥前の籾等の穀類は、丸ビン形又は角ビン形の穀類貯留乾燥装置に貯留される。この穀類貯留乾燥装置においては、籾等の穀類が貯蔵される間に、品質が低下しないように、昇温を避けながら穀類の送風乾燥が行われる。穀類貯留乾燥装置においては、穀類は、その上部から導入され、穀類分配器を介して周囲に分散されて乾燥される。穀類貯留乾燥装置の底部には、排出口が設けられており、排出口の周囲には、多数の孔が排出口に向けて開口する多孔板が配置されて、通気床が形成されており、乾燥処理された籾等の穀類の粒は、通気床から吹き出される乾燥用気流により移動して、排出口から排出される。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の穀類貯留乾燥装置においては、例えば15乃至17重量%の含水率に乾燥された籾等の穀類の粒は、穀類貯留乾燥室の底部に形成されている排出口を開いて排出されるが、籾等の穀類の粒の傾斜角が安息角に至ったところで排出が停止するので、一般に、乾燥用気流を、静圧が130mmH2Oで、通気床1m2当たり50m3/分の風量で、通気床の孔から28m/秒の速度で吹き出して積極的に排出させている。しかし、このように乾燥用気流により、乾燥された籾等の穀類の積極的にさせるとしても、穀類の粒を排出するのに、約2時間余りを要し、それでも幾分の穀類の粒が、側部を仕切る側壁及び床板の通気床で囲われた穀類貯留乾燥領域内に残るので問題とされている。本発明は、穀類貯留乾燥装置の穀類貯留乾燥領域からの乾燥された籾等の穀類の粒の排出に係る問題点を解決することを目的としている。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、穀類貯留乾燥領域の底板上での籾等の穀類の粒の残留及び排出時間の大きさは、専ら床板となる通気床の滑り摩擦係数に係るものと考え、通気床の滑り摩擦係数に着目して、本発明に至った。即ち、従来の穀類貯留乾燥領域の床板となる通気床は、一般に亜鉛鉄板で作製されており、その表面の滑り摩擦係数は0.5以上であるが、滑り摩擦係数が0.2以下の滑り摩擦係数の小さい樹脂材で被覆した多孔板で形成することにより、乾燥された籾等の穀類の粒が極めて短時間で排出できること、及び亜鉛鉄板に生じる錆の発生を防止して、通気床の表面の錆び等による排出の遅れを避けることができることを発見し、本発明に至った。本発明は、乾燥された籾等の穀類の粒が連続的に且つ円滑に排出口から排出させることができる穀類貯留乾燥領域を備える穀類貯留乾燥装置を提供することを目的としている。 【0005】即ち、本発明は、上部に穀類分配器を備え、また底部に処理された穀類の排出口及び通気床を備え、そして該通気床下方の空間に接続する風路を備える穀類貯留乾燥装置において、通気床は、複数の多孔板により形成されており、夫々の多孔板は、各孔の開口が、穀類の粒より小さい寸法で下方に突き出る隙間により形成され、該多孔板の表面の滑り摩擦係数が0.2以下であることを特徴とする穀類貯留乾燥装置にあり、また、本発明は、穀類貯留乾燥室内で水分含有量が17重量%以下に乾燥された穀類の粒を、静圧60乃至130mmH2Oで、通気床1m2当たりの風量が35乃至50m3/分で、乾燥用気流を、通気床の孔から、20乃至28m/秒の流速で吹き出して、表面の滑り摩擦係数が0.2以下の通気床上で、前記籾を水平方向に移動させて、穀類貯留乾燥室の排出口から排出することを特徴とする穀類貯留乾燥方法にある。 【0006】 【発明の実施の形態】本発明において、穀類貯留乾燥装置は、撹拌機を備え又は備えない周囲が側壁で囲われ下部が底板の通気床で仕切られて形成された穀類貯留乾燥領域を備えており、また、本発明において、穀類貯留乾燥装置は、丸ビン形又は角ビン形の貯留ビン等の、穀類の粒の乾燥処理された穀類の粒を底部の排出口から排出する装置を意味する。本発明において、前記穀類貯留乾燥機は、穀類貯留乾燥領域上部、例えばビン本体の上部に穀類導入部を備えており、穀類貯留乾燥領域下部には、例えばビン本体の底部には、乾燥用気体の空気が流通可能で、且つ籾等の穀類の粒が抜け出ない大きさの通気孔が複数形成されている通気床が設けられると共に、該通気床に接して籾等の穀類の粒が排出される排出口が形成されている。本発明において、穀類貯留乾燥領域内の通気床上方の空間には、一以上の撹拌機を備えることができる。 【0007】本発明において、穀類貯留乾燥装置において、穀類貯留乾燥領域の通気床を滑り摩擦係数を0.2以下、好ましくは0.1以下とすると、穀類の粒の移動が円滑となり、同じ風量の場合でも、通気床の滑り摩擦係数が0.5以上の場合に比して、排出時間を半分に短縮することができ、排出時間を同じくする場合には、通気床の滑り摩擦係数が0.5の場合に比して、風量を20%減少でき、従来の装置に比して、送風設備を小型化することができる。本発明において、通気床に形成する孔は、穀類の排出口側に開口部を形成し、残る3方向を湾曲させて形成することができる。開口部の大きさは、例えば、横11mm、深さ1mmとすることができ、籾等の穀類の粒の大きさに対応して形成されるのが好ましい。 【0008】通気床は、亜鉛メッキされた鋼板で形成されているが、本発明においても、強度等の関係から亜鉛鋼板で形成されるが、その他の鋼板とすることができる。本発明において使用される通気床の少くとも上面となる表面は、摩擦係数が0.2以下、好ましくは、0.1以下とするために、潤滑性皮膜を形成する樹脂で樹脂ライニングされるのが好ましい。このような樹脂ライニングされた鋼板としては、例えば、4−6弗化ポリプロピレン樹脂、4弗化エチレン樹脂、3弗化エチレン樹脂、2弗化エチレン樹脂、又は硬質塩化ビニル樹脂でライニングされた亜鉛鋼板等がある。本発明は、穀類貯留乾燥装置において、複数の多孔板により形成される通気床は、各孔が、下方に突き出る大きさ1mm±0.1mmの隙間で形成され、表面の滑り摩擦係数が0.2以下であるので、通気床の上で籾等の穀類の粒が滑り易く。通気孔から吹き出される空気流により、簡単に移動することができ、籾等の穀類の粒を穀類貯留乾燥領域から比較的短時間に排出することができる。 【0009】 【実施例】本発明を添付の図面を参照して説明するが、本発明は以下の例示及び説明によって何ら限定されるものではない。図1は、本発明の一実施例について、穀類貯留乾燥装置の、穀類貯留乾燥領域及び通気床部材を含む排出部分を中心に示す概略の正面断面図である。図2は、図1に示す実施例における穀類貯留乾燥装置の通気床の配置の一例を示す概略の平面図である。図3は、図1に示す実施例における穀類貯留乾燥装置の穀類貯留乾燥領域を中心に示す概略の正面断面図である。図4は、図1乃至図3に示す穀類貯留乾燥装置の通気床部材の通気孔部分の概略を示す概略の断面図である。図1乃至図4において対応する箇所には同一の符号が付されている。 【0010】図1及び図2に示される実施例において、穀類貯留乾燥装置1は、穀類貯留乾燥領域2を備えている。本例において、穀類貯留乾燥領域2は、説明の便宜上、一個の穀類貯留乾燥室3に形成されている。穀類貯留乾燥領域2の上部は開放されており、穀類貯留乾燥領域2の上方には、穀類導入用の穀類分配部4及び排気口部5(図4参照)が形成され、その上方は覆い部材6で覆われ、側部は側壁7により仕切られている。前記穀類分配部4は、穀類分配用コンベヤ装置8及び穀類分配器9で形成されており、分配器9は穀類分配コンベヤ装置8の下部に接続して設けられている。穀類貯留乾燥領域2で貯留乾燥される穀類は、穀類分配用コンベヤ装置8により搬送され、分配器9から夫々の穀類貯留乾燥室3内に導入される。穀類貯留乾燥領域2の底部10には、多孔板により作られた通気床部材11が配設されており、通気床部材11の下方には、穀類乾燥兼移送用風路12が設けられている。本例においては、各穀類貯留乾燥室3の底部には、図3に示すように、通気床部材11が複数配列されており、底部の端部には、乾燥穀類排出口12が設けられている。本例において、通気床部材11の通気孔13は、乾燥穀類排出口12に向う矢印14の方に向けて開口している。 【0011】図3に示す本実施例において、通気床部材11は、2弗化エチレン樹脂で被覆された亜鉛鋼板で形成されており、本例において、通気床部材11の通気孔13は、開口端部15が、11mmの幅で、下方に1mm突き出た楕円形状に形成されており、籾が抜け落ちない大きさに形成されている。また、本例において、前後の開口端部15の間の間隔は13mmであり、開口端部15から上方に向かう傾斜部16の長さは10mmとなっている。図3において、穀類貯留乾燥装置1は、四隅に支柱部材17が立設され、その間に梁部材(図示されていない)が渡され、覆部6を支える構造となっており、支柱部材17間の側部には側壁部材7が設けられている。通気床部材11及び乾燥穀類排出口部材18は下枠部材19に固定されている。図3において、乾燥穀類排出口12が設けられている側の側壁部7は省略されて図示されていない。本例において、通気床部材11の下方空間は、乾燥気流供給部20であり、火炉送風機(図示されていない)に接続する乾燥気流用風路21が設けられている。乾燥気流用風路21の両側部22には、夫々開閉用ダンパー23を備える窓部24が形成されており、開閉用ダンパーによる開閉の度合いに応じて、乾燥気流の風量を調節することができる。 【0012】本例は以上のように形成されているので、貯留乾燥される穀類は、穀類搬送用の穀類分配用コンベヤ装置8により搬送されて、分配器9から、夫々の穀類貯留乾燥室3内に導入される。通気床部材11の通気孔13から吹き出される乾燥用気流により、15乃至17重量%の水分含有量になるまで乾燥される。このようにして、穀類貯留乾燥室3内で、籾等の穀類の粒が、15乃至17重量%の水分含有量に乾燥されたところで、乾燥穀類排出口12を開いて、乾燥処理された籾等の穀類の粒を、乾燥穀類排出口12から排出する。本例においては、乾燥穀類排出口12を開いた後においても、通気床部材11の通気孔13から通風を継続するので、穀類の粒の山の傾斜角が安息角に至っても、乾燥された穀類の粒の排出を継続させることができる。 【0013】本例において、穀類貯留乾燥室3の乾燥穀類排出口12の下に、例えばバケットエレベータ(図示されていない)に接続する穀類排出用コンベヤ装置25が設けられている。この穀類排出用コンベヤ装置25は、一定時間乾燥された穀類の粒を、乾燥穀類排出口12から排出して、例えば外部に搬出するものである。しかし、例えば搬出側端部を前記バケットエレベータに接続して、穀類排出用コンベヤ装置25により搬出された穀類を該バケットエレベータを介して、前記穀類分配用コンベヤ装置8に供給し、穀類分配用コンベヤ装置8の分配器9から、穀類貯留乾燥領域2に、乾燥が完了していない籾等の穀類の粒を、再度導入して乾燥の程度を高めることができる。このようにして所定の水分含有量に到達した穀類は、乾燥穀類排出口12から、乾燥穀類排出用コンベヤ装置25に排出されて、その儘、例えば、乾燥穀類排出、用コンベヤに続く乾燥機に送られる。 【0014】図1及び2に示す実施例においては、穀類貯留乾燥領域2が一個の穀類貯留乾燥室3からなる穀類貯留乾燥装置の例について説明したが、穀類貯留乾燥領域2が複数の穀類貯留乾燥室3を有する穀類貯留乾燥装置とすることができる。この場合、夫々の穀類貯留乾燥領域2の乾燥穀類排出口12の下に、その端部で、例えばバケットエレベータ(図示されていない)に接続する乾燥穀類排出用コンベヤ装置(図示されていない)を設けて、一定時間乾燥された穀類の粒を、穀類排出用コンベヤ装置に排出して、バケットエレベータを介して、前記穀類分配用コンベヤ装置6に供給し、穀類分配用コンベヤ装置6の穀類分配器9から、順次、穀類貯留乾燥室3に、その穀類分配器9から、乾燥が完了していない籾等の穀類の粒を、再度乾燥する。所定の水分含有量に到達した穀類は、乾燥穀類排出口12から、乾燥穀類排出用コンベヤに排出され、その儘、例えば、乾燥穀類排出用コンベヤに続く、例えばサイロに送ることができる。 【0015】複数の穀類貯留乾燥領域2を有する穀類貯留乾燥装置とする場合においても、各穀類貯留乾燥領域内で、貯留乾燥される穀類をバッチ乾燥処理することができる。この場合は、乾燥穀類排出口12から排出される乾燥処理された穀類は、所定の水分含有量に乾燥されているから、乾燥穀類排出用コンベヤにより、その儘、穀類貯留乾燥装置に続いて設けられている乾燥機等に送られる。穀類貯留乾燥領域で、穀類の水分含有量が、所定の値に達したところで乾燥穀類排出口を開いて乾燥された穀類の排出が完了する迄に、従来の穀類貯留乾燥装置では、2時間を要していたが、本例の装置では、乾燥された穀類の粒の排出が1時間で完了し、乾燥された穀類の粒の排出完了に至る時間を半減することができた。また、本例の装置は、穀類貯留乾燥領域での乾燥処理時間を短縮する必要のない場合には、従来の穀類貯留乾燥装置に比して、送風量を20乃至30%減少することができ、送風機の小型化を図ることができる。 【0016】 【発明の効果】本発明は、穀類貯留乾燥装置において、複数の多孔板により形成される通気床は、各孔が、下方に突き出る大きさ1mm±0.1mmの隙間で形成され、表面の滑り摩擦係数が0.2以下であるので、従来の穀類貯留乾燥装置に比して、穀類の排出に要する時間を半減することができ、また、従来の穀類貯留乾燥装置に比して、送風量を20乃至30%減少することができ、送風機の小型化を図ることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】592141053 【氏名又は名称】明和工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年11月17日(1998.11.17) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100075085 【弁理士】 【氏名又は名称】武田 正彦 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2000−152718(P2000−152718A) |
| 【公開日】 |
平成12年6月6日(2000.6.6) |
| 【出願番号】 |
特願平10−366009 |
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