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【発明の名称】 穀槽における穀物投入装置
【発明者】 【氏名】金子 常雄

【氏名】大石 鉄美

【要約】 【課題】穀槽に投入する穀物を穀物の堆積窪みに優先的かつ的確に投入して、穀槽内に穀物を均等な堆積高さに保持することができる穀槽における穀物投入装置を提供する。

【解決手段】穀槽1は、底面床2に穀物排出口7,15を設け、かつ天面部に穀物投入口17を設けた構成である。穀物投入口17を形成する投入樋18の下方に、この投入樋18を流下する穀物を垂直方向およびその周辺の任意方向に投入制御する穀物投入制御樋19を設ける。穀物投入制御樋19による穀物投入角を穀槽1内の堆積穀物が均平に近づくように制御する機能を備える。穀物投入制御樋19は、穀物投入口17を形成する投入樋18の軸心を中心として回転する構成とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 屋外型の穀物乾燥貯蔵庫などの穀槽であって、底面床に穀物排出口を設けかつ天面部に穀物投入口を設けた穀槽において、穀物投入口を形成する投入樋の下方に、この投入樋を流下する穀物を垂直方向およびその周辺の任意方向に投入制御する穀物投入制御樋を設けるとともに、上記穀物投入制御樋による穀物投入角を穀槽内の堆積穀物が均平に近づくように制御する機能を備えて構成したことを特徴とする穀槽における穀物投入装置。
【請求項2】 穀物投入制御樋は、穀物投入口を形成する投入樋の軸心を中心として回転する構成としたことを特徴とする請求項1記載の穀槽における穀物投入装置。
【請求項3】 穀物投入制御樋による穀物投入角を、底面床の穀物排出口の上方部位に他の部位より穀物が多く投入されるように制御することを特徴とする請求項1または2記載の穀槽における穀物投入装置。
【請求項4】 穀槽内の穀物投入口付近に、穀物堆積面の窪みを感知するセンサを設けて、このセンサによって感知された窪みに穀物が優先的に投入されるように穀物投入制御樋の投入角を自動制御する構成としたことを特徴とする請求項1、2または3記載の穀槽における穀物投入装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、穀物を貯蔵したり乾燥する施設等の屋外型の穀槽において、穀槽内に穀物を均等な堆積高さに投入するための穀槽における穀物排出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】通気壁により区画して上部に穀物貯留室を、かつ下部に通気室を形成してなる円筒形の穀槽において、穀物貯留室の底面床をなす通気壁の中央部に穀物排出口を設けるとともに、穀物排出口側を公転(旋回)中心とし、自転しながら穀物を排出する穀物排出オーガを設けた穀物排出装置は、実公昭62−18579号公報、または特開平6−313678号公報に記載されたものなどが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この種の穀物排出装置においては、図6に示すように、穀槽aの底面床bに、その中央部ほかに複数の穀物排出口cを設けており、穀物排出口cから穀物排出コンベアdによって穀物を排出するように構成されている。また、穀槽aの穀物投入口eは、穀槽aの天面中央部に設けている。このため、乾燥貯蔵中に穀槽a内の穀物を穀物排出口c、穀物排出コンベアdおよび穀物投入口eの経路で循環させると、穀槽a内の穀物は穀物排出口cに対応する部位が大きく窪んでしまい、穀物が均等に循環しないばかりでなく、循環の過程または循環終了時に均等な穀物層に戻すことが困難であった。そして、穀槽a内に穀物を均等に堆積できないことから、穀槽aの有効収容量が向上せず、また、穀物の乾燥貯蔵にも悪影響を及ぼしているのが実状である。
【0004】そこで、本発明は、上述のような問題点を解消しようとするものであって、穀物投入口を形成する投入樋の下方に、穀物を垂直方向およびその周辺の任意方向に投入制御する穀物投入制御樋を設けて、この穀物投入制御樋の穀物投入角を穀槽内の堆積穀物が均平に近づくように制御する機能を備えたことにより、穀槽に投入する穀物を穀物の堆積窪みに優先的かつ的確に投入して、穀槽内に穀物を均等な堆積高さに保持することができる穀槽における穀物投入装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る請求項1の穀槽における穀物投入装置は、屋外型の穀物乾燥貯蔵庫などの穀槽であって、底面床に穀物排出口を設けかつ天面部に穀物投入口を設けた穀槽において、穀物投入口を形成する投入樋の下方に、この投入樋を流下する穀物を垂直方向およびその周辺の任意方向に投入制御する穀物投入制御樋を設けるとともに、上記穀物投入制御樋による穀物投入角を穀槽内の堆積穀物が均平に近づくように制御する機能を備えて構成したことを特徴とするものである。
【0006】本発明に係る請求項2の穀槽における穀物投入装置は、穀物投入制御樋は、穀物投入口を形成する投入樋の軸心を中心として回転する構成としたことを特徴とするものである。
【0007】本発明に係る請求項3の穀槽における穀物投入装置は、穀物投入制御樋による穀物投入角を、底面床の穀物排出口の上方部位に他の部位より穀物が多く投入されるように制御することを特徴とするものである。
【0008】本発明に係る請求項4の穀槽における穀物投入装置は、穀槽内の穀物投入口付近に、穀物堆積面の窪みを感知するセンサを設けて、このセンサによって感知された窪みに穀物が優先的に投入されるように穀物投入制御樋の投入角を自動制御する構成としたことを特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る穀物投入装置を備えた穀槽の一部を破断して示す斜視図、図2は同上縦断側面図、図3は図2の一部を拡大して示す側面図、図4は穀槽の底面床の部分を示す平面図、図5は同上その一部の側面図である。
【0010】図1ないし図5において、1は穀槽であって、この穀槽1は円筒形でかつ密閉状のものであり、その下部は通気性の底面床2で上下に区画され、上部が穀物貯留室3、下部が通気室4となっている。底面床2は水平で平面状をなしている。穀物貯留室3には穀物が貯蔵される。通気室4には、穀物貯留室3の方向に空気を循環流通させるため送風装置5が接続されている。6は空気循環ダクトである。
【0011】上記穀槽1の穀物貯留室3内において、底面床2の中央部にはホッパー状をなす穀物排出口7が開口されていて、通気室4内に形成された穀物排出樋8に接続されている。穀物排出樋8内には、穀物排出コンベア9が設けられている。また、上記底面床2上には、中央部の穀物排出口7側を旋回中心として穀槽1の内周近傍まで延びる穀物排出オーガ10が設けられており、この穀物排出オーガ10の旋回中心側にはそれを旋回させるとともにその回転螺旋体11を回転させる駆動機構12が備えられている。この駆動機構12は、中央部の穀物排出口7内に位置するモータ13と穀物排出オーガ10側のギア機構14からなるものであり、穀物排出オーガ10の回転螺旋体11の螺旋軸がギア機構14に連結されており、ギア機構14はモータ13に連結された垂直軸に連結されている。穀槽1の底面床2には、穀物排出樋8に対応して、上記中央部の穀物排出口7のほかに穀物排出口15が設けられている。
【0012】図3に詳細を示すように、上記穀物排出オーガ10の旋回先端部には、その回転螺旋体11の螺旋軸に連結した走行輪16が設けられており、この走行輪16は回転螺旋体11とともに回転して、穀物排出オーガ10に底面床2の中央部を旋回中心として旋回させる推進力を付与するものである。
【0013】穀槽1の上部中心部には穀物搬入口17があり、この穀物搬入口17には穀物搬送装置(図示せず)が接続される。上記穀物投入口17を形成する投入樋18の下方には、この投入樋18を流下する穀物を垂直方向およびその周辺の任意方向に投入制御する穀物投入制御樋19が止軸20により上下方向傾倒自在に取り付けられており、穀物投入制御樋19は投入樋18の軸心方向に対して0度から90度の角度に投入角が変更自在である。
【0014】上記投入樋18は、回転支持体21にベアリング22を介して回転自在に支承されている。23は回転駆動モータであり、この回転駆動モータ23と投入樋18はプーリによる伝動構造によって連動している。また、回転支持体21には、上下位置制御体24が備えられており、25はその上下駆動モータである。26は回転角センサであって、投入樋18に設けたマグネット27との対応により投入樋18の回転角を検出するものである。28は上下位置センサであって、穀物投入制御樋19の上下位置を検出するものである。そして、穀物投入制御樋19の投入角を自動制御すべく、上下位置制御体24と先端にローラ29を有する連動アーム30を介して連動している穀物投入制御樋19の投入角を調整して、穀槽1内の堆積穀物が均平に近づくように制御する構成をなしている。
【0015】穀槽1内の堆積穀物が均平に近づくように制御する具体的態様としては、穀物投入制御樋19による穀物投入角を、底面床2の穀物排出口7,15の上方部位に他の部位より穀物が多く投入されるようにすることである。
【0016】また、回転角センサ26および上下位置センサ28、または上下位置センサ28には、穀物堆積面の窪みを感知する機能を備えることができる。そして、それによって、穀物投入制御樋19から投入される穀物が穀物堆積面の窪みに優先的かつ的確に投入されるように自動制御することができる。
【0017】以上のように、穀物投入口17から穀槽1内に投入される穀物は、穀物堆積面の窪みを埋めることを優先するので、穀槽1内の穀物堆積面は均等に保たれることになり、穀物の循環ムラが生じないばかりか、穀槽1内で穀物が全体に均質な状態を保持して乾燥貯蔵されることになる。
【0018】31は穀物攪拌オーガであって、穀槽1の中心から内周部にわたる旋回案内体32に従って穀槽1内を移動しながら上下方向に堆積穀物を攪拌するものである。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、穀物投入口を形成する投入樋の下方に、穀物を垂直方向およびその周辺の任意方向に投入制御する穀物投入制御樋を設けて、この穀物投入制御樋の穀物投入角を穀槽内の堆積穀物が均平に近づくように制御する機能を備えたことにより、穀槽に投入する穀物を穀物の堆積窪みに優先的かつ的確に投入して、穀槽内に穀物を均等な堆積高さに保持することができる穀槽における穀物投入装置を提供することができる。
【出願人】 【識別番号】000001465
【氏名又は名称】金子農機株式会社
【出願日】 平成10年6月16日(1998.6.16)
【代理人】
【公開番号】 特開2000−28(P2000−28A)
【公開日】 平成12年1月7日(2000.1.7)
【出願番号】 特願平10−167622