| 【発明の名称】 |
乗用型芝刈機 |
| 【発明者】 |
【氏名】鮫島 和夫
【氏名】戸越 義和
【氏名】江崎 善幸
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| 【要約】 |
【課題】芝刈り装置を車体に対して揺れ動きにくい状態で昇降操作自在に連結できるとともに昇降操作機構などが構造面などで有利に得られる乗用型芝刈り機を得る。
【解決手段】走行車体10に、左右一対の前揺動リンク31,31と、左右一対の後揺動リンク32,32とを介して芝刈り装置10のモーアデッキ21を連結してある。左右の前揺動リンク31,31は、走行車体10の左側の車体フレーム部11aと右側の車体フレーム部11aとに各別に上下揺動自在に支持されている。左右の後揺動リンク32,32は、左側の車体フレーム部11aと右側の車体フレーム部11aとにわたって支持されるとともに運転座席4の下方に位置する1本の回転支軸16によって支持されている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 左右一対の遊転自在な前車輪及び駆動自在な後車輪と、運転座席とを備える走行車体の前後輪間に芝刈り装置を連結してある乗用型芝刈機であって、前記走行車体の左右一対の車体フレーム部の一方と他方とに各別に上下揺動自在に支持される左右一対の前揺動リンク、前記左右一対の車体フレーム部の一方と他方とにわたって回動自在に支持されるとともに運転座席の下方に位置する車体横向きの1本の回転支軸に支持される左右一対の後揺動リンクを備えるとともに、前記左右一対の前揺動リンクの遊端側に前記芝刈り装置の前端側を、前記左右一対の後揺動リンクの遊端側に前記芝刈り装置の後端側をそれぞれ相対回動自在に連結してある乗用型芝刈機。 【請求項2】 前記左右一対の前揺動リンク及び後揺動リンクそれぞれと、前記芝刈り装置との一方に、芝刈り装置が揺動リンクに対して車体上下方向に移動することを許容する状態で揺動リンクと芝刈り装置とを連結する連結用長孔を備えてある請求項1記載の乗用型芝刈機。 【請求項3】 前記回転支軸に昇降操作機構を連結するとともに、この昇降操作機構によって回転支軸を回転操作して左右一対の後揺動リンクを揺動操作することにより、左右一対の前揺動リンクを後揺動リンクと共に揺動させて芝刈り装置を走行車体に対して昇降操作するように構成してある請求項1又は2記載の乗用型芝刈機。 【請求項4】 前記後揺動リンクに上昇付勢力を与える付勢手段を前記回転支軸に取り付けてある請求項1〜3のいずれか1項に記載の乗用型芝刈機。 【請求項5】 前記左右一対の前揺動リンクに、この前揺動リンクの車体フレーム部に対する連結点と、芝刈り装置に対する連結点との間隔を変更する長さ調節部を備えてある請求項1〜4のいずれか1項に記載の乗用型芝刈機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、左右一対の遊転自在な前車輪及び駆動自在な後車輪と、運転座席とを備える走行車体の前後輪間に芝刈り装置を連結してある乗用型芝刈機に関する。 【0002】 【従来の技術】上記乗用型芝刈機において、従来、たとえば図6に示すものがあった。すなわち、前車輪1と後車輪2とを備える走行車体の前後輪間に、車体によって上下揺動自在に支持される前揺動リンク31及び後揺動リンク32を設け、前揺動リンク31が一体揺動自在に備えているアーム部と、後揺動リンクが一体揺動自在に備えているアーム部とにわたって連動杆Rを連結するとともに、前揺動リンク31及び後揺動リンク32の遊端側をチェーンCを介して芝刈り装置20のモアーデッキ21に連結したものがあった。つまり、前揺動リンク31又は後揺動リンク32を揺動操作することにより、前揺動リンク31と後揺動リンク32とが連動杆Rによる連動作用のために連動して揺動し、芝刈り装置20が走行車体に対して昇降するものでる。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】従来、走行し始めたり、走行停止するなどの際、前揺動リンクや後揺動リンクを芝刈り装置に連結しているチェーンのために芝刈り装置が走行車体に対して前後や左右方向に揺れ動きやすくなっていた。このため、芝刈り装置が前後や左右に揺れ動いても前輪や後輪に当たらないように、前後輪の間隔を芝刈り装置の大きさの割りには大にする必要があった。本発明の目的は、前揺動リンクや後揺動リンクの揺動操作によって芝刈り装置を昇降操作できながら、前後輪間隔を芝刈り装置の大きさの割りには狭くでき、さらに、芝刈り装置を昇降操作する機構や運転部を強度面や構造面で有利に得られる芝刈機を提供することにある。 【0004】 【課題を解決するための手段】請求項1による発明の構成、作用、効果はつぎのとおりである。 【0005】〔構成〕左右一対の遊転自在な前車輪及び駆動自在な後車輪と、運転座席とを備える走行車体の前後輪間に芝刈り装置を連結してある乗用型芝刈機において、前記走行車体の左右一対の車体フレーム部の一方と他方とに各別に上下揺動自在に支持される左右一対の前揺動リンク、前記左右一対の車体フレーム部の一方と他方とにわたって回動自在に支持されるとともに運転座席の下方に位置する車体横向きの1本の回転支軸に支持される左右一対の後揺動リンクを備えるとともに、前記左右一対の前揺動リンクの遊端側に前記芝刈り装置の前端側を、前記左右一対の後揺動リンクの遊端側に前記芝刈り装置の後端側をそれぞれ相対回動自在に連結してある。 【0006】〔作用〕車体フレーム部と前揺動リンクと後揺動リンクと芝刈り装置とが四連リンク機構を構成する。これにより、前揺動リンクと後揺動リンクとの一方を車体フレーム部に対して揺動操作すれば、他方も連動して揺動し、芝刈り装置が走行車体に対して上昇したり下降する。しかも、芝刈り装置と揺動リンクとの連結部やその他の連結部における融通などに起因して芝刈り装置が車体フレーム部に対して前後や左右に揺れ動くことがあっても、その揺れ動きは従来の連結チェーンによる揺れ動きよりも小さくなるようにして、芝刈り装置を走行車体に昇降自在に連結できる。 【0007】走行車体の前揺動リンクを支持する部分は、運転者の足元付近に位置する。このため、左右の車体フレーム部の一方と他方とにわたって1本の支軸を支持させ、この支軸によって左右の前揺動リンクを支持させると、その支軸が足元の下方を車体横方向に通り、足置きスペースの形状が支軸のために複雑になりやすい。支軸の上方に床板を設ける場合でも、床板の上面形状が支軸のために複雑になりやすい。すなわち、足置きスペースや床面が足を置きにくいとか歩行しにくいなど使用しにくいものになりやすい。これに対し、左右の前揺動リンクが左右の車体フレーム部に各別に支持されるものだから、左の前揺動リンクのための支軸と、右の前揺動リンクのための支軸とを別々の支軸にして左右の車体フレーム部に各別に支持させ、足元や床板の下方を車体横方向に通る支軸を無くし、足置きスペースや床板を簡素な形状のものにしながら左右の前揺動リンクを車体に揺動自在に支持させられる。 【0008】左右の後揺動リンクが左の車体フレーム部と右の車体フレーム部とにわたって支持される1本の回転支軸によって支持されるものだから、左右用別々の支軸で左の車体フレーム部と右の車体フレーム部とに各別に支持させるに比し、支軸が左と右の両側の車体フレーム部に支持されて後揺動リンクを強固に支持するようにしながら後揺動リンクを車体フレーム部に揺動自在に支持させられる。また、芝刈り装置を車体に対して昇降操作するための操作機構を回転支軸に連結することにより、操作機構の操作力が回転支軸によって左右の後揺動リンクに伝達され、左の揺動リンクの動きと右の後揺動リンクの動きにズレが出ないようにしながら左右の後揺動リンクを一挙に揺動操作し、芝刈り装置を左右に傾斜するとかこじれたりする作動不良が発生しないようにスムーズに昇降させられる。回転支軸は運転座席の下方に位置するものだから、この回転支軸のための足置きスペースや床板が複雑な形状になることを防止しながらできる。 【0009】〔効果〕したがって、前揺動リンク又は後揺動リンクを揺動操作することによって芝刈り装置を車体に対して昇降操作できる。しかも、芝刈り装置を従来よりも前後や左右に揺れ動きにくくして前後輪間隔を芝刈り装置の大きさの割りには小さくし、芝刈機全体を運転しやすいとか取扱やすいようにコンパクト化できる。その上、運転部を足が置きやすいとか歩行しやすいなど使用しやすい状態に形成し、運転や乗り降りなどを行いやすくできる。さらに、後揺動リンクが車体に強固に支持されて芝刈り装置が強固に支持されるように耐久性の面でも優れた状態に得られるとともに、後揺動リンクの回転支軸に操作機構を連結するだけの比較的簡単な操作構造によって芝刈り装置をスムーズに昇降操作できるように構造面や操作面でも優れた状態に得られる。 【0010】請求項2による発明の構成、作用、効果はつぎのとおりである。 【0011】〔構成〕請求項1による発明の構成において、前記左右一対の前揺動リンク及び後揺動リンクそれぞれと、前記芝刈り装置との一方に、芝刈り装置が揺動リンクに対して車体上下方向に移動することを許容する状態で揺動リンクと芝刈り装置とを連結する連結用長孔を備えてある。 【0012】〔作用〕車輪が凹入部に入り込むとか芝刈り装置が隆起部に乗り上がるとかして芝刈り装置に押し上げ力が作用すると、芝刈り装置が連結用長孔のための揺動リンクに対して上昇し、芝刈り装置に地面側から掛かる衝撃力の緩和を図りながら作業できる。 【0013】〔効果〕芝刈り装置が地面に衝突するなどしてそれに掛かる衝撃力が緩和され、芝刈り装置が前後や左右に揺れ動きにくいものでありながら、芝刈り装置の衝突による変形や破損が回避しやすくなる。 【0014】請求項3による発明の構成、作用、効果はつぎのとおりである。 【0015】〔構成〕請求項1又は2による発明の構成において、前記回転支軸に昇降操作機構を連結するとともに、この昇降操作機構によって回転支軸を回転操作して左右一対の後揺動リンクを揺動操作することにより、左右一対の前揺動リンクを後揺動リンクと共に揺動させて芝刈り装置を走行車体に対して昇降操作するように構成してある。 【0016】〔作用〕昇降操作機構を操作すると、回転支軸が回転して左右の後揺動リンクを両揺動リンクの動きにズレが出ないように一挙に揺動操作し、左右の前揺動リンクが芝刈り装置を介して後揺動リンクに連動していることによって後揺動リンクと共に揺動し、芝刈り装置が上昇したり下降するものである。 【0017】〔効果〕昇降操作機構を後揺動リンクの回転支軸に連結するだけの比較的簡単な操作構造により、左右の後揺動リンク及び前揺動リンクを揺動操作して芝刈り装置をスムーズに昇降操作できる。 【0018】請求項4による発明の構成、作用、効果はつぎのとおりである。 【0019】〔構成〕請求項1〜3のいずれか1項による発明の構成において、前記後揺動リンクに上昇付勢力を与える付勢手段を前記回転支軸に取り付けてある。 【0020】〔作用〕芝刈り装置を上昇操作する際、付勢手段によって回転支軸を介して左右の後揺動リンクに上昇付勢力を与えてこの付勢力を上昇操作のための補助力とし、昇降操作機構によって加える上昇操作力の軽減化を図りながら上昇操作するものである。 【0021】〔効果〕芝刈り装置を上昇操作するに当たり、付勢手段による付勢力を補助力として楽に上昇操作できる。 【0022】請求項5による発明の構成、作用、効果はつぎのとおりである。 【0023】〔構成〕請求項1〜4のいずれか1項による発明の構成において、前記左右一対の前揺動リンクに、この前揺動リンクの車体フレーム部に対する連結点と、芝刈り装置に対する連結点との間隔を変更する長さ調節部を備えてある。 【0024】〔作用〕左右の前揺動リンクが備えている長さ調節部を調節すると、各前揺動リンクの車体フレーム部に対する連結点と、芝刈り装置に対する連結点との間隔が変化し、芝刈り装置が後揺動リンクに対する連結点を揺動中心として車体に対して上下に揺動して芝刈り装置の車体に対する連結姿勢が変化する。後揺動リンクに長さ調節部を備えさせ、この長さ調節部を調節して後揺動リンクの連結点間隔を調節することによっても、芝刈り装置が前揺動リンクに対する連結点を揺動中心として車体に対して上下に揺動し、芝刈り装置の車体に対する連結姿勢が変化するが、後揺動リンクの付近には後輪フェンダーなど、長さ調節部を操作する際の障害物になりやすい車体用部品が存在することが多く、調節操作が行いにくくなる。これに対し、前揺動リンクの場合にはその付近に存在する車体用部品が比較的少ないことから、長さ調節部を比較的容易かつ楽に操作して芝刈り装置の連結姿勢を調節できる。 【0025】〔効果〕揺動リンクなどの製作や組付け誤差があるとか作業や格納上の都合とかによって芝刈り装置の連結姿勢に不具合が発生したり、連結姿勢の変更が必要になった場合、前揺動リンクの連結点間隔を変更して芝刈り装置の連結姿勢を所望のものに変更し、芝刈り装置をガタ付きやこじれのないようにスムーズに昇降するとか所望どおりの連結姿勢になって上昇するように調節できる。しかも、この調節を行うに当たり、長さ調節部を操作障害の受けにくい車体前部で容易かつ楽に操作して迅速に行える。 【0026】 【発明の実施の形態】図1及び図2に示すように、左右一対の前車輪1,1を前端部に遊転自在に備え、左右一対の後車輪2,2を後端側に駆動自在に備える走行車体10の後部に、後車輪2の車軸芯よりもやや後側に位置するエンジン3を有する原動部を設け、前記走行車体10の原動部よりも前側に、後車輪2の車軸芯よりもやや前側に位置する運転座席4、走行車体10の前端側に支持される運転部床板6などを有する運転部を設け、前記走行車体10の前後輪間に、モーアデッキ21などを備える芝刈り装置20をリンク式連結機構30を介して昇降操作するように連結するとともに、左右後輪2,2の間に位置する伝動装置6から回転軸7を介して芝刈り装置20に回転動力を伝達するように構成して、乗用型芝刈機を構成してある。 【0027】前記芝刈り装置20には、前記モーアデッキ21の他に、このモーアデッキ21の内部に車体横方向に並んで位置する複数枚の回転刈り刃22、モーアデッキ21の前後側に取り付けたゲージ輪23を備えてある。すなわち、リンク式連結機構30の下降操作によって芝刈り装置20を走行車体10に対して下降作業状態にして車体を走行させる。すると、前記複数枚の回転刈り刃22それぞれがエンジン3からの駆動力によって車体上下向きの軸芯まわりで回動し、ゲージ輪23のモーアデッキ21に対する取り付け高さ、あるいは、芝刈り装置20の走行車体10による吊り上げ高さによって決まる刈り高さで芝刈りを行っていく。 【0028】図2などに示すように、前記走行車体10は、左右一対の車体前後向きの車体フレーム部11a,11a、この左右の車体フレーム部11a,11aの前端部どうしを連結している前連結フレーム部11b、前記左右一対の車体フレーム部11a,11aの後端部どうしを連結している後連結フレーム部11cのそれぞれを備える前部車体フレーム11と、この前部車体フレーム11の前記後連結フレーム部11cに前端側が連結している左右一対の車体前後向きの後部メインフレーム部12a,12a、及び、この左右の後部メインフレーム部12a,12aの前端部どうしにわたって架設した座席支持フレーム部12bなどを備える後部車体フレーム12とによって構成してある。前部車体フレーム11の左右の車体フレーム部11aは、車体上下方向視で両端側部分が車体前後向きになり、中間部分が車体横向きになるように屈曲成形した溝型板金材の端側部分で作成し、前部車体フレーム11の後連結フレーム部11cは、前記屈曲溝型板金材の中間部分で作成してある。後部車体フレーム12の左右の後部メインフレーム部12aは、横幅方向が車体上下方向に、板厚方向が車体横幅方向にそれぞれなるように配置した平板形状の板金材で作成し、座席支持フレーム部12bは、溝型や平板形状の板金材を組み合わせて作成してある。 【0029】前記左前輪1を遊転自在に支持する前輪支持体13が一端側に、前記右前輪1を遊転自在に支持する前輪支持体13が他端側にそれぞれ連結していることによって、左前輪1を一端側に、右前輪1を他端側にそれぞれ遊転自在に支持する前輪支持フレーム14の中間部を、前記前部車体フレーム11の前記前連結フレーム部11bに連結してある。左前輪1の方の前記前輪支持体13も、右前輪1の方の前記前輪支持体13も、前輪支持フレーム14のボス部14aに前車輪1の車軸芯1aに対して水平方向に位置ずれしたキャスタ軸芯13aのまわりで自由に回動するように連結してある。これにより、左右前輪1,1は、前輪支持体13及び前輪支持フレーム14を介して走行車体10の前端部に支持されているとともに、前輪支持フレーム14に対する取り付け向きがキャスタ軸芯13aのまわりで自由に変化するキャスタ車輪になっている。 【0030】前記伝動装置6に、エンジン3の回転出力を左後輪2と右後輪2とに各別に伝達する一対の無段変速装置を備えてある。左後輪2に動力伝達する無段変速装置も、右後輪2に動力伝達する無段変速装置も、エンジン3によって駆動される油圧ポンプと、この油圧ポンプからの圧油によって駆動されて後輪2に回転動力を出力する油圧モータとで成る静油圧式の無段変速装置に構成してあり、油圧ポンプの斜板角を変更操作することにより、後輪2を前進側や後進側に駆動したり、動力伝達を断って後輪駆動を停止したりするとともに、前進側と後進側のいずれに駆動する場合も、伝達回動力を無段階に変速できる。すなわち、後輪2を前進側に駆動する場合も、後進側に駆動する場合も、無段階に変速して駆動できる。 【0031】図3などに示すように、左後輪2の前記無段変速装置の操作部に連係させた左走行レバー8aと、右後輪2の前記無段変速装置の操作部に連係させた右走行レバー8bとを、運転部の運転座席4の前端側の左横側と右横側とに振り分けて設けてある。すなわち、左走行レバー8aを車体前後方向に揺動操作して無段変速装置を変速操作することによって左後輪2を前進側や後進側に駆動及び変速操作したり、停止操作し、右走行レバー8bを車体前後方向に揺動操作して無段変速装置を変速操作することによって右後輪2を前進側や後進側に駆動及び変速操作したり、停止操作する。このように左走行レバー8aと右走行レバー8bを操作して左右後輪2,2を前進側又は後進側に等速度で駆動するとともに変速すると、左右前輪1,1が接地と後輪2による推進とのために直進前進又は直進後進の取り付け向きになり、車体が前進側又は後進側に直進するとともに変速走行する。そして、左右後輪2,2を前進側又は後進側に異なる速度で駆動したり、左右後輪2,2の一方を前進側で他方を後進側に駆動すると、左右前輪1,1が接地と後輪2による推進とのためにキャスタ軸芯13aのまわりで回動して横向き走行の取り付け向きになり、車体が左右後輪2,2の速度差や駆動方向によって決まる方向に、その速度差や駆動方向によって決まる旋回半径で向き変更する。尚、左右の走行レバー8a,8bは、運転者が運転座席4に着座するとか、運転座席4から離れる際に座席4の前方を開放するように、図3に二点鎖線で示す如く運転座席4の前方から横外側に退避させられる。 【0032】図2などに示すように、前記リンク式連結機構30は、走行車体10の前記前部車体フレーム11の前端部の両横外側に別れて位置する左右一対の前揺動リンク31,31と、前記前部車体フレーム11の後端部の両横外側に別れて位置する左右一対の後揺動リンク32,32とによって構成してある。 【0033】図1、図2、図5などに示すように、左右一対の前揺動リンク31,31それぞれの基端側に筒体を溶接して作成したボス部31aを備えさせ、それぞれの遊端側にヨークを溶接して作成した連結部31bを備えさせてある。そして、左側の前揺動リンク31の基端側のボス部31aは、前部車体フレーム11の前記左右一対の車体フレーム部11a,11aのうちの左側の車体フレーム部11aの前端部に筒体を溶接して作成したボス部11dに、両ボス部31a,11dを挿通する車体横向きの連結軸15によって相対回動自在に連結してある。左側の前揺動リンク31の遊端側の連結部31bは、芝刈り装置20の前記モーアデッキ21の上面側の前端部に立設された左右一対の前連結ブラケット24,24のうちの左側の前連結ブラケット24に、この連結ブラケット24と連結部31bとを挿通する車体横向きの前連結ピン33によって相対回転自在に連結してある。右側の前揺動リンク31の基端側のボス部31aは、前部車体フレーム11の前記左右一対の車体フレーム部11a,11aのうちの右側の車体フレーム部11aの前端部に筒体を溶接して作成したボス部11dに、両ボス部31a,11dを挿通する車体横向きの連結軸15によって相対回動自在に連結してある。右側の前揺動リンク31の遊端側の連結部31bは、芝刈り装置20の前記モーアデッキ21の前記左右一対の前連結ブラケット24,24のうちの右側の前連結ブラケット24に、この連結ブラケット24と連結部31bとを挿通する車体横向きの前連結ピン33によって相対回転自在に連結してある。左側の前揺動リンク31を左側の車体フレーム部11aに連結している連結軸15と、右側の前揺動リンク31を右側の車体フレーム部11aに連結している連結軸15とは別々の連結軸に作成してある。左右一対の後揺動リンク32,32それぞれの基端側に筒体を溶接して作成したボス部32aを備えさせ、それぞれの遊端側にヨークを溶接して作成した連結部32bを備えさせてある。そして、左側の後揺動リンク32の基端側のボス部32aは、前部車体フレーム11の前記左右一対の車体フレーム部11a,11aのうちの左側の車体フレーム部11aの後端部に筒体を溶接して作成したボス部11eと、右側の車体フレーム部11aの後端部に筒体を溶接して作成したボス部11eとにわたって相対回転自在に取り付けるとともに運転座席4の前端部の下方に位置するように配置した車体横向きの1本の回転支軸16の左側の車体フレーム部11aのボス部11eから車体横外側に突出する支軸端部に外嵌するとともに連結ボルトによって一体回転するように、かつ、抜け止めされるように係止させてある。左側の後揺動リンク32の遊端側の連結部32bは、芝刈り装置20の前記モーアデッキ21の上面側の後端部に立設された左右一対の後連結ブラケット25,25のうちの左側の後連結ブラケット25に、この連結ブラケット25と連結部32bとを挿通する車体横向きの後連結ピン34によって相対回転自在に連結してある。右側の後揺動リンク32の基端側のボス部32aは、前記回転支軸16の前記右側の車体フレーム部11aのボス部11eから車体外側に突出する軸端部分に外嵌するとともに連結ボルトによって一体回転するように、かつ、抜け止めされるように係止させてある。右側の後揺動リンク32の遊端側の連結部32bは、芝刈り装置20の前記モーアデッキ21の前記左右一対の後連結ブラケット25,25のうちの右側の後連結ブラケット25に、この連結ブラケット25と連結部32bとを挿通する車体横向きの後連結ピン34によって相対回転自在に連結してある。 【0034】これにより、リンク式連結機構30の左右一対の前揺動リンク31,31は、走行車体10の左側の車体フレーム部11aの前端部と右側の車体フレーム部11aの前端部とに各別に別々の前記連結軸15を支軸として上下揺動自在に支持されていて、芝刈り装置20のモーアデッキ21の前端側を前部車体フレーム11に昇降自在に連結しており、左右一対の後揺動リンク32,32は、走行車体10の左右一対の車体フレーム部11a,11aの後端部どうしによって1本の回転支軸16を介して上下揺動自在に支持されていて、芝刈り装置20のモーアデッキ21の後端側を前部車体フレーム11に昇降自在に連結している。したがって、走行車体10の前部車体フレーム11と、前揺動リンク31と、後揺動リンク32と、芝刈り装置20のモーアデッキ21とが四連リンク機構を構成している。 【0035】図4に示すように、前記回転支軸16の前記右側の車体フレーム部11aよりも車体内側に位置する部分に一体回転するように連結した扇型の支軸ギヤ41と、この支軸ギヤ41に噛み合っている扇型のレバーギヤ42と、このレバーギヤ42に一端側が一体回転自在に連結していてレバーギヤ42を支持している支軸43の他端側に基端部が一体回転自在に連結しているとともに運転部の右横側に位置する昇降レバー44とにより、芝刈り装置20を走行車体10に対して昇降操作する昇降操作機構40を構成してある。前記操作レバー44がこの操作レバー44の稈身方向に摺動自在に支持しているロックピン45と、このロックピン45が係脱する複数個の切欠き部46aを備えているとともに前記前部車体フレーム11の車体フレーム部11aに支持されているロック部材46とによって操作レバー44を所定の操作位置に固定するロック機構を、前記昇降操作機構40に備えさせてある。 【0036】前記回転支軸16の長手方向での中心部に基端部が一体回動自在に連結している操作アーム47の遊端側と、前記後部車体フレーム12の左右の後部メインフレーム部12a,12aどうしにわたって連結している連結フレーム12cが支持するスプリング受け具48とにわたってガススプリング49を取り付けてある。このガススプリング49は、前記スプリング受け具48に一端側が相対回動自在に連結しているシリンダチューブ49aと、このシリンダチューブ49aに一端側が摺動自在に内嵌するとともに他端側が前記操作アーム47に相対回動自在に連結しているシリンダロッド49bとを備えるとともに、前記シリンダチューブ49aの内部に充填してあるガスなどを備えており、この充填ガスがシリンダロッド49bをシリンダチューブ49aから突出する側に摺動付勢し、この付勢力により回転支軸16を回転付勢することによって左右の後揺動リンク32,32を芝刈り装置20が走行車体10に対して上昇する側に揺動付勢している。芝刈り装置20を走行車体10に対して下降操作する際、ガススプリング49のシリンダロッド49bがシリンダチューブ49aに対して入り込む側に摺動操作される。これにより、ガススプリング49は、芝刈り装置20の下降操作を可能にする。 【0037】すなわち、芝刈り装置20を走行車体10に対して昇降操作するに当たり、操作レバー44の頭部から突出しているロック解除ボタン45aを押し操作することにより、ロックピン45がロック部材46の切欠き部46aから抜け外れて長孔部46bに入り込み、ロック機構がロック解除状態になる。このようにロック機構をロック解除状態に操作しながら、操作レバー44を、前記支軸43を回転自在に支持する部材に兼用してある前記ロック部材46に対して支軸43の軸芯まわりで揺動操作する。すると、このレバー操作力のためにレバーギヤ42が支軸43の軸芯まわりで回動し、支軸ギヤ41がレバーギヤ42によって回動操作されて回転支軸16を回転操作することによって左右の後揺動リンク32,32を車体フレーム部11aに対して下降側や上昇側に揺動操作する。すると、左右の前揺動リンク31,31がモーアデッキ21を介して後揺動リンク32に連動していることから、後揺動リンク32と共に後揺動リンク32と同じ方向に揺動し、芝刈り装置20が走行車体10に対して上昇したり下降する。芝刈り装置20を上昇操作する際、前記ガススプリング49による上昇付勢力によって上昇操作が補助され、操作レバー44に加える操作力を比較的軽く済ませながら操作できる。芝刈り装置20が所定の上昇位置や下降位置になると、ロック解除ボタン45aの押し操作を解除し、ロックピン45を操作レバー44の内部に位置するロックバネ45bの操作力によってロック部材46の前記複数個の切欠き部46aのいずれか一つに入り込ませる。すると、ロック機構が操作レバー44を芝刈り装置20の重量によって下降側に操作されないように固定するロック作用状態になり、このレバーロックのために、芝刈り装置20を操作した持ち上げ高さにロックできる。 【0038】図4及び図5に示すように、前記左右一対の前揺動リンク31,31それぞれの基端側に、長さ調節部35を備えてある。この長さ調節部35は、前揺動リンク31のうちの前記ボス部31aを備える車体側リンク部にねじ筒体を溶接して作成したねじ筒部35aと、前揺動リンク31のうちの前記連結部31bを備える芝刈り側リンク部に備えさせたねじ軸部35bとによって構成してある。すなわち、ねじ軸部35bとねじ筒部35aとを相対回転させて、ねじ軸部35bがねじ筒部35aに入り込んで連結する長さを調節することにより、前揺動リンク31の長さを変更し、前揺動リンク31の車体フレーム部11aに対する連結点としての前記連結軸15の軸芯と、芝刈り装置20のモーアデッキ21に対する連結点としての前記前連結ピン33の軸芯との間隔Dを変更する。前記ねじ軸部35bには、前揺動リンク31の調節した長さを振動などで変化しないように固定するロックナット36を備えてある。 【0039】すなわち、左右の前揺動リンク31,31それぞれの長さ調節部35を操作してそれぞれの前記連結点間隔Dを変更することにより、モーアデッキ21が後揺動リンク32に対する連結点を揺動中心として車体に対して上下に揺動し、芝刈り装置20の車体に対する連結姿勢を調節できる。 【0040】図4に示すように、芝刈り装置20のモーアデッキ21が備える前記左右一対の前連結ブラケット24,24及び前記左右一対の後連結ブラケット25,25のそれぞれに連結用長孔24a,25aを備えてある。各連結用長孔24a,25aは、前記連結ピン33,34を摺動自在に入り込ませており、芝刈り装置20が前揺動リンク31や後揺動リンク32に対して連結用長孔24a,25aの長さによって決まるストローク範囲で車体上下方向に昇降することを許容しながら、モーアデッキ21と前揺動リンク31や後揺動リンク32とを連結している。 【0041】これにより、前車輪1や後車輪2が地面の凹入部に入り込むとか芝刈り装置20の前記ゲージ輪23やモーアデッキ21の前端側に備えてある障害物乗り越えローラ26が隆起部などに乗り上がるとかして芝刈り装置20に押し上げ力が作用しても、芝刈り装置20が前連結ブラケット24や後連結ブラケット25の連結長孔24a,25aのために前揺動リンク31や後揺動リンク32に対して上昇して芝刈り装置20に地面側から掛かる衝撃力の緩和を図りながら作業できる。 【0042】〔別実施形態〕前連結ブラケット24や後連結ブラケット25の方に連結用長孔24a,25aを設けるに替え、前揺動リンク31や後揺動リンク32の連結部31bの方に連結ピン33,34が摺動自在に入り込む連結用長孔を設けて実施してもよい。この場合も、芝刈り装置20に地面側から操作力が作用した際、芝刈り装置20が前揺動リンク31や後揺動リンク32に対して上昇し、芝刈り装置20に掛かる衝撃力の緩和を図りながら作業できる。 【0043】前記ガススプリング49に替え、コイルスプリングや、コイルスプリングとガススプリングとを併用したものを採用して後揺動リンク32を芝刈り装置20の上昇側に揺動付勢するように構成して実施してもよいのであり、これらガススプリング49やコイルスプリングなどを総称して付勢手段49と呼称する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001052 【氏名又は名称】株式会社クボタ
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| 【出願日】 |
平成11年6月7日(1999.6.7) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100107308 【弁理士】 【氏名又は名称】北村 修一郎
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| 【公開番号】 |
特開2000−342039(P2000−342039A) |
| 【公開日】 |
平成12年12月12日(2000.12.12) |
| 【出願番号】 |
特願平11−159272 |
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