| 【発明の名称】 |
刈払機 |
| 【発明者】 |
【氏名】斧 誠
【氏名】渡辺 光則
【氏名】笹井 章
【氏名】橋本 忠
|
| 【要約】 |
【課題】肩掛けベルトのフックを掛け止める際の手間を省いて簡単に肩掛けベルトをセットできるようにした構成を備えた刈払機を提供する。
【解決手段】刈払機(1)の操作杆(2)の軸方向での移動を阻止されているストッパ(20)と、上記軸方向で上記ストッパ(20)に隣接して配置され、上記操作杆(2)の軸回りに回転可能なベルト吊り具(21)とを備えた刈払機において、上記ベルト吊り具(21)は、刈払機懸吊支持用肩掛けベルト(5)の吊り部(21B)に該肩掛けベルト(5)が掛けられていない初期状態時に上記操作杆(2)の軸心に対して該ベルト吊り部(21)が上向きの姿勢を維持する構成を備えていることを特徴としている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 操作杆(2)の軸方向での移動を阻止されているストッパ(20)と、上記軸方向で上記ストッパ(20)に隣接して配置され、上記操作杆(2)の軸回りに回転可能なベルト吊り具(21)とを備えた刈払機において、上記ベルト吊り具(21)の吊り部(21B)に刈払機懸吊支持用肩掛けベルト(5)が掛けられていない初期状態時に上記操作杆(2)の軸心に対して上記ベルト吊り部(21B)が上向きの姿勢を維持する構成を備えていることを特徴とする刈払機。 【請求項2】 請求項1記載の刈払機において、上記ストッパ(20)と上記ベルト吊り具(21)との間には、上記ベルト吊り部(21B)が操作杆(2)の軸心に対して上向となる時に互いに係合可能な係合部(20A)および被係合部(21C)がそれぞれ設けられていることを特徴とする刈払機。 【請求項3】 請求項2記載の刈払機において、上記係合部は上記ストッパ(20)若しくは上記ベルト吊り具(21)との対向位置のいずれか一方に設けられた係合突起(20A)と上記ストッパ(20)若しくはベルト吊り具(21)との対向位置のいずれか他方に設けられた係合凹部(21C)とで構成されていることを特徴とする刈払機。 【請求項4】 請求項1記載の刈払機において、上記ベルト吊り具(21)には、上記操作杆(2)の軸心を挟んで上記ベルト吊り部(21B)と反対側に錘(24)が配設されていることを特徴とする刈払い機。 【請求項5】 請求項1記載の刈払機において、上記ベルト吊り具(21)と上記ストッパ(20)とには、磁石(30)および磁性体(31)がそれぞれ何れかに配設され、上記ストッパ(20)と上記ベルト吊り具(21)とが磁気的に吸引されて上記ベルト吊り具(21)が上記初期状態時に上記ベルト吊り部(21B)を上向きにした姿勢を維持することを特徴とする刈払機。 【請求項6】 操作杆(2)に挿嵌されて回転自在に支持され、一部に刈払機懸吊支持用肩掛けベルト(5)のベルト吊り部(21B)を有するベルト吊り具(21)を備えた刈払機において、上記ベルト吊り具(21)は、上記初期状態時の重心位置(G1)が上記操作杆(2)の軸心(G)に対して下方に位置する構成とされていることを特徴とする刈払機。 【請求項7】 操作杆(2)の軸方向での移動を阻止されているストッパ(40)と、上記軸方向で上記ストッパ(40)に隣接して配置され、上記操作杆(2)の軸回りに回転可能なベルト吊り具(41)とを備えた刈払機において、上記ストッパ(40)と上記ベルト吊り具(41)とには、上記操作杆(2)の軸方向で対向する端面間に軸方向で互いに係合する習性を有する係止手段(42)が設けられていることを特徴とする刈払機。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、刈払機に関し、さらに詳しくは、刈払機を使用する際に用いられる肩掛けバンドの掛け止め構造に関する。 【0002】 【従来の技術】草刈作業等に用いられる刈払機は、小型エンジンの駆動力により刈刃を駆動する構成を備えて比較的重いことから、作業者が持ち運びや作業時に便利なように作業者の肩に掛けた肩掛けベルトを刈払機に掛け止めることにより懸吊支持できる構成を備えたものがある。この構成の一例としては、図9および10に示す構成がある。図9において、刈払機1の操作杆2の一部、つまり、エンジン3等の重量物の近傍には、クランプ40が固定され、このクランプ40に設けてあるリング70に対して肩掛けベルト5の一部に設けられているフック6を係止できるようになっている。上記のリング70は、作業者の肩に掛けられる肩掛けベルト5が掛けられて刈払機1を懸吊支持するものであり、また、クランプ40は、図10に示すように、一対のバンド部材41,42で構成され、その一部が操作杆2に捲回され、その一部から略径方向に延長された片部を備えている。片部同士は、対向した状態でボルト80とナット81とにより締結されることで操作杆2に対して回り止めされて固定されており、その片部の一方は、リング70の断面形状に合わせて環状部41aを形成することでリング70の抜け止めが行えるようになっている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ところで、上記吊り金具にあっては、次のような問題があった。つまり、クランプ40の片部の一方に挿嵌されているリング70は、環状部41a内で自由に揺動することができる。このため、肩掛けベルト5のフック6がリング70に掛けてないときには自重によって図10中、二点鎖線で示すように操作杆2の外周面側に向けて倒れてしまっている。作業者の一方の手はフック6を保持・操作しなければならないため、他方の手のみでリング70を起立操作し、さらに前記フック6との係合操作をしなければならない。また、フック6の揺動端が操作杆2の外周面に当接しているので、その揺動端を引き起こす場合に指を引っかける部分が少ないこと等から引き起こしにくくなる。又、引き起こしてもリング70は自重によりすぐに倒れがちである。これにより、フック6をリング70に掛け止める作業が行いづらく、作業開始までに手間が掛かることになる。特に、肩掛けベルト5を作業者が装着しているときに前記掛け止め作業を行うことが刈払機1を支持しながら行うため、きわめて困難であった。さらに、リング70が底端部70aを回動中心として揺動しないようにクランプ40に固定してしまうと、装着性や作業者の草刈作業中の自由度が制限されてしまい、作業性がかなり低下してしまう。 【0004】そこで、リング70の倒れ角を規制するようにした構成も提案されている(例えば、本出願の先願に係る特開平5−51029号公報)。上記公報には、操作杆2に固定された固定環状体の間に位置する支持筒状体の下周面に突起を設け、この突起を上記固定環状体の間に配置されているリングに相当するベルト吊り具に形成されいている規制溝に嵌合させ、ベルト吊り具の揺動範囲を上記突起と規制溝との対応関係により規制することができる構成が開示されている。しかし、この構成においても、揺動範囲が規定されるだけであって、揺動自体を止めるようにはなっておらず、この構成に置いても、上述した構成と同様にリングに相当するベルト吊り具の不用意な回転によって肩掛けバンドの掛け止め作業が困難となることは否めなかった。 【0005】本発明の目的は、上記従来の刈払機の吊り金具における問題に鑑み、肩掛けベルトのフックを掛け止める際の手間を省いて簡単に肩掛けベルトをセットできるようにした構成を備えた刈払機を提供することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】この目的を達成するため、請求項1記載の発明は、操作杆(2)の軸方向での移動を阻止されているストッパ(20)と、上記軸方向で上記ストッパ(20)に隣接して配置され、上記操作杆(2)の軸回りに回転可能なベルト吊り具(21)とを備えた刈払機において、上記ベルト吊り具(21)の吊り部(21B)に刈払機懸吊支持用肩掛けベルト(5)が掛けられていない初期状態時に上記操作杆(2)の軸心に対して上記ベルト吊り部(21B)が上向きの姿勢を維持する構成を備えていることを特徴としている。 【0007】請求項2記載の発明は、請求項1記載の刈払機において、上記ストッパ(20)と上記ベルト吊り具(21)との間には、上記ベルト吊り部(21B)が操作杆(2)の軸心に対して上向となる時に互いに係合可能な係合部(20A)および被係合部(21C)がそれぞれ設けられていることを特徴としている。 【0008】請求項3記載の発明は、請求項2記載の刈払機において、上記係合部は上記ストッパ(20)若しくは上記ベルト吊り具(21)との対向位置のいずれか一方に設けられた係合突起(20A)と上記ストッパ(20)若しくはベルト吊り具(21)との対向位置のいずれか他方に設けられた係合凹部(21C)とで構成されていることを特徴としている。 【0009】請求項4記載の発明は、請求項1記載の刈払機において、上記ベルト吊り具(21)には、上記操作杆(2)の軸心を挟んで上記ベルト吊り部(21B)と反対側に錘(24)が配設されていることを特徴としている。 【0010】請求項5記載の発明は、請求項1記載の刈払機において、上記ベルト吊り具(21)と上記ストッパ(20)とには、磁石(30)および磁性体(31)がそれぞれ何れかに配設され、上記ストッパ(20)と上記ベルト吊り具(21)とが磁気的に吸引されて上記ベルト吊り具(21)が上記初期状態時に上記ベルト吊り部(21B)を上向きにした姿勢を維持することを特徴としている。 【0011】請求項6記載の発明は、操作杆(2)に挿嵌されて回転自在に支持され、一部に刈払機懸吊支持用肩掛けベルト(5)のベルト吊り部(21B)を有するベルト吊り具(21)を備えた刈払機において、上記ベルト吊り具(21)は、上記初期状態時の重心位置(G1)が上記操作杆(2)の軸心(G)に対して下方に位置する構成とされていることを特徴としている。 【0012】請求項7記載の発明は、操作杆(2)の軸方向での移動を阻止されているストッパ(40)と、上記軸方向で上記ストッパ(40)に隣接して配置され、上記操作杆(2)の軸回りに回転可能なベルト吊り具(41)とを備えた刈払機において、上記ストッパ(40)と上記ベルト吊り具(41)とには、上記操作杆(2)の軸方向で対向する端面間に軸方向で互いに係合する習性を有する係止手段(42)が設けられていることを特徴としている。 【0013】 【作用】請求項1および2記載の発明では、刈払機懸吊支持用肩掛けベルトがベルト吊り部に掛けられていない初期状態時にストッパとベルト吊り具とが互いに係合することにより、ベルト吊り部が上向きの姿勢を維持する構成とされているので、肩掛けベルトを掛け止める際にベルト吊り部の位置にを定位置に位置決めすることができ、容易に肩掛けベルトを掛け止めすることが可能となる。 【0014】請求項3乃至5記載の発明では、刈払機懸吊支持用肩掛けベルトがベル採る恥部に掛けられていない初期状態時に重力あるいは磁気的吸引力によってベルト吊り部が上向きの姿勢を維持する構成とされているので、ベルト吊り部が定位置に設定されて容易に肩掛けベルトを掛け止めすることができる。 【0015】請求項6記載の発明では、互いに隣接するストッパ部材およびベルト吊り具の端面間に軸方向で係合することができる係止手段が設けられているので、係止手段を係合態位にすることで肩掛けベルトの掛け止め部に相当するベルト吊り部を定位置に保持することができる。しかも、上記習性に抗して係合態位を解除することでベルト吊り具の回転を可能にすることができる。 【0016】請求項7記載の発明では、互いに隣接するストッパ部材およびベルト吊り具の端面間に軸方向で係合することができる係止手段が設けられているので、係止手段を係合態位にすることで肩掛けベルトの掛け止め部に相当するベルト吊り部を定位置に保持することができる。 【0017】 【実施例】以下、図示実施例により本発明の詳細を説明する。図1および図2は、請求項1および2記載の発明による刈払機の要部を示す図であり、同図に示された要部は、刈払機懸吊支持用肩掛けベルトを掛け止めるための部分である。図1において、刈払機懸吊支持用肩掛けベルトを掛け止めるための構成は、操作杆(便宜上、図9において用いた符号2を用いる)の軸方向での移動を阻止されたストッパ20と、上記軸方向でストッパ20に隣接して上記操作杆2に挿嵌され、操作杆2の軸回りに回転可能なベルト吊り具21とを備えている。ストッパ20は、図2に示すように、操作杆2の周方向で一部が分割され、その分割位置に挿通されたネジ22が締結されることにより操作杆2を挟持できる構成を備えている。ベルト吊り具21は、操作杆2の軸方向でストッパ20を挟んだ一対の脚部21Aが操作杆2に挿嵌されており、ストッパ20に対して独立した状態で操作杆2の軸回りに回転することができるようになっている。ベルト吊り具21の脚部21Aには、操作杆2の外径よりも大きい関係をもつ内径の孔が形成されており、いわゆる、操作杆2の径方向にガタS’を設けて挿嵌されている。この場合のガタS’は、後で説明するが、ストッパ20とベルト吊り具21との係合部の係合量(図1中、符号Sで示す)より大きな量とされ、係合部の係合を解除する方向にベルト吊り具21が変位できるようになっている。ベルト吊り具21の一部には、図9において符号5で示した刈払機懸吊支持用の肩掛けベルトに取り付けられたフック(図8において符号6で示す部材)が掛け止めされるベルト吊り部としての孔21Bが形成されている。なお、図1中、符号23は、刈払機に装備されている刈刃を駆動するための駆動軸を示している。 【0018】ベルト吊り具21には、ベルト吊り部である孔21Bにフックが掛け止めされていない初期状態時にベルト吊り具21を操作杆2の軸心に対して上向きの姿勢に維持するための構成が備えられている。すなわち、ストッパ20とベルト吊り具21とには、上記初期状態時に互いに係合可能な係合部および被係合部が設けられており、図1においては、ストッパ20の上周面に係合部に相当する係合突起20Aが、そして、この係合突起20Aに対向するベルト吊り具21側の面には被係合部に相当する係合凹部21Cがそれぞれ形成されている。係合突起20Aは、係合凹部21Cに係合すると、ベルト吊り具21を操作杆2の軸心に対して上向きとなる状態を設定することができ、この状態を維持することができるようになっている。また、係合突起20Aから係合凹部21Cが係合を解除されると、ベルト吊り具21は操作杆2の軸回りに自由に回転することができるようになっている。係合突起20Aと係合凹部21Cとの係合を解除する際には、係合突起20Aから係合凹部21Cが外れる向き、図1において、上方向にベルト吊り具21を引き上げればよい。係合突起20Aから係合凹部21Bが外れる向きにベルト吊り具21が引き上げられる際には、操作杆2と脚部21Aの挿嵌部に設けられているガタを利用してベルト吊り具21が変位できる。すなわち、上記ガタS’は、係合突起20Aの係合凹部21Cへの嵌入深さ量より大きく設定されているため、ベルト吊り具21を引き上げれば係合突起20Aと係合凹部21Cとの係合が容易に解除される。 【0019】本実施例は以上のような構成であるから、肩掛けベルトのフック6(図9参照)がベルト吊り具21の穴21Bに掛け止められていない初期状態時には、ベルト吊り具21をその係合凹部21Cをストッパ20の係合突起20Aに係合させることにより、ベルト吊り部に相当する孔21Bが操作杆2の軸心よりも上に位置するようにベルト吊り具21を上向きの姿勢に維持することができる。従って、肩掛けベルトのフック8をベルト吊り具21に掛け止める際には、ベルト吊り具21が常時上向き姿勢にあることによってフックの掛け止め位置を一々探し当てたり作業者によってその位置に保持する必要がないので、容易に掛け止め作業が行えることになる。本実施例によれば、特に、係合突起20Aと係合凹部21Cとの係合状態が、ベルト吊り具21の重力を利用して維持することができるので、特別な係脱機構などを必要としない分、簡単な構造とすることが可能となる。なお、上記係合部の構造としては、ストッパ20側に係合凹部を、そしてこれに対向するベルト吊り具21側に係合突起を設けることも可能である。 【0020】次に請求項4記載の発明の実施例について図3および図4を用いて説明する。本実施例は、ベルト吊り具21におけるベルト吊り部である孔21Bの位置を操作杆2の軸心に対して強制的に上向きにする習性を付与したことを特徴としている。すなわち、図3および図4において、操作杆2の軸心を挟んでベルト吊り具21の孔21Bと反対側に位置するベルト吊り具21の周部には、錘24が配設されている。錘24は、孔21Bの位置が操作杆2の軸心よりも上方となるような回転習性をベルト吊り具21に設定できる重量が設定されている。なお、この例では、図1および図2に示した係合部は設けられておらず、また、これに伴い、ベルト吊り具21の脚部21Aと操作杆2との間のガタも設定されていない。 【0021】本実施例は以上のような構成であるから、肩掛けベルト5のフック6が掛け止められていない初期状態時には、錘24の重量によって発生するモーメントによってベルト吊り具21の孔21Bが操作杆2の軸心に対して上方に位置する習性が付与される。これにより、孔21Bが操作杆2の軸心よりも上方に位置する状態を維持されるので、図1および図2に示した実施例と同様に、フック6を掛ける際の位置割り出し作業が不要となり、容易に肩掛けベルト5の掛け止めが行えることになる。本実施例によれば、図1および図2に示したような係合部や操作杆2に対するベルト吊り具21側のガタの設定などが不要となり、簡単な構造で肩掛けベルトの掛け止め作業を容易化することが可能となる。 【0022】次に、請求項5記載の発明の実施例について説明する。本実施例は、磁気吸引作用によってベルト吊り具のベルト吊り部を操作杆の軸心に対して強制的に上向きに設定することを特徴としている。すなわち、図5において、図3及び図4に示した錘24に代えて、ベルト吊り具21の脚部21Aには磁性体30がそれぞれ内蔵されている。一方、ストッパ20における分割片部で磁性体30に対応する位置には、磁石31が内蔵されている。ストッパ20の分割片部は、操作杆2の軸心に対して下方に位置しているので、ベルト吊り具21は、磁性体30が位置する下周面が磁気的吸引される関係とされ、これにより、肩掛けベルト5が掛け止められていない場合には、ベルト吊り部である孔21Bが操作杆2の軸心に対して上方に位置してベルト吊り具21が上向きの姿勢に維持される。本実施例では、磁性体30と磁石31との磁気的吸引関係を設定することでベルト吊り具21を上向き姿勢に維持することが可能であるので、作業者が肩掛けベルト5を掛け止めようとした場合には、ベルト吊り部である孔21Bの位置を探り当てるようなことがないので、簡単に肩掛けベルトの掛け止めが行える。なお、ボルト22を磁性体とし、図5の磁性体30を磁石に置き換えるようにして既存の構成部品を用いたベルト吊り具21の上向き姿勢を維持させるようにしてもよい。 【0023】次に請求項5記載の発明の実施例について説明する。本実施例は、ベルト吊り具の重心位置を操作杆2の軸心に対して異ならせることによって肩掛けベルトの掛け止め部をを操作杆2の軸心よりも上方に設定することを特徴としている。すなわち、図6においてベルト吊り具(便宜上、符号21’で示す)は、操作杆2の軸心(G)に対して重心位置(G1)が下方に位置する構成とされている。すなわち、操作杆2の軸心を挟んでベルト吊り具21’に有するベルト吊り部である穴(便宜上、符号21B’で示す)と反対側の外周面(便宜上、符号21D’で示す)は、他の外周面よりも外径を大きくされて操作杆2の挿通部から外周面までの厚さが厚くされている。このため、操作杆2が回転自在な状態で挿通されているベルト吊り具21’は、重心位置G’の違いにより発生するモーメントによってベルト吊り部である孔21B’を操作杆2の軸心に対して上方に位置させた状態を維持することができる。孔21B’に対して肩掛けベルト5のフック6(図9参照)が掛け止められた場合には、肩掛けベルト5の展張方向に応じてベルト吊り具21’が操作杆2の軸回りに回転することができる。 【0024】次に請求項7記載の発明の実施例について説明する。本実施例は、ストッパとベルト吊り具との間にクリックストップ機構からなる係止手段を設け、ベルト吊り具を上向き姿勢に維持できるようにしたことを特徴としている。すなわち、図7は、上記実施例を説明するための斜視図であり、同図において、操作杆2の軸方向でストッパ(便宜上、符号40で示す)およびこれに隣接する脚部(便宜上、符号41Aで示す)を有するベルト吊り具41は、操作杆2の軸方向で両者間の対向位置に係止手段42を備えている。係止手段41は、本実施例の場合、ストッパ40における操作杆挿通部位外の端面に一端が固定されて一部がベルト吊り具41側の端面に向けて膨出する板バネ42Aと、ベルト吊り具41側の端面に形成されて板バネ42Aの一部が嵌入する凹溝42Bとで構成されている。凹溝42Bは、ベルト吊り具41における操作杆挿通部位外の端面において操作杆2の径方向に沿って形成されており、板バネ42Aが係合することによりベルト吊り具41の回転が規制されるようになっている。本実施例では、ベルト吊り具41におけるベルト吊り部である孔41Bが操作杆2の軸心に対して上方に位置するときに上記板バネ42Aが凹溝42Bに係合するように凹溝42Bの形成位置が設定されている。 【0025】本実施例は以上のような構成であるから、ベルト吊り部である孔41Bが操作杆2の軸心よりも上に位置した場合には、係止手段42の板バネ42Aが凹溝42Bに係合する。これにより、ベルト吊り具41は、操作杆2の軸回りに回転することができない状態とされ、ここに、肩掛けベルト5を掛け止める際の孔41Bの位置を位置決めすることができる。一方、肩掛けベルト5が掛け止められた後には、ベルト吊り具41が板バネ42Aの弾性力以上の回転力によって回転されると、係止手段42での凹溝42Bから板バネ42Aが外れてベルト吊り具41の回転が許容できる。なお、上記実施例では、係止手段42が操作杆2の軸方向でストッパ40の両端面とこれに対向するベルト吊り具41側の両端面との2カ所に設けられているが、少なくとも1カ所であればよい。しかし、弾性力を大きくしすぎるとベルト吊り具41の回転時での負荷が大きくなるのを考慮して両端面に設けることが好ましい。また、板バネは、ベルト吊り具41側に設け、凹溝をストッパ40側に設けてもよいことは勿論である。 【0026】 【発明の効果】以上のように、請求項1乃至3記載の発明によれば、刈払機懸吊支持用肩掛けベルトがベルト吊り部に掛けられていない初期状態時にストッパとベルト吊り具とが互いに係合することにより、ベルト吊り部が上向きの姿勢を維持する構成とされているので、肩掛けベルトを掛け止める際にベルト吊り部の位置にを定位置に位置決めすることができ、容易に肩掛けベルトを掛け止めすることが可能となる。 【0027】請求項4乃至6記載の発明によれば、刈払機懸吊支持用肩掛けベルトがベルト吊り部に掛けられていない初期状態時に重力あるいは磁気的吸引力によってベルト吊り部が上向きの姿勢を維持する構成とされているので、ベルト吊り部が定位置に設定されて容易に肩掛けベルトを掛け止めすることができる。 【0028】請求項7記載の発明によれば、互いに隣接するストッパ部材およびベルト吊り具の端面間に軸方向で係合することができる係止手段が設けられているので、係止手段を係合態位にすることで肩掛けベルトの掛け止め部に相当するベルト吊り部を定位置に保持することができる。しかも、上記習性に抗して係合態位を解除することでベルト吊り具の回転を可能にすることができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000237215 【氏名又は名称】富士ロビン株式会社
|
| 【出願日】 |
平成11年5月14日(1999.5.14) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100063565 【弁理士】 【氏名又は名称】小橋 信淳
|
| 【公開番号】 |
特開2000−316349(P2000−316349A) |
| 【公開日】 |
平成12年11月21日(2000.11.21) |
| 【出願番号】 |
特願平11−134707 |
|