| 【発明の名称】 |
収穫機の操向ハンドル構造 |
| 【発明者】 |
【氏名】平岡 実
【氏名】西田 和彦
【氏名】奥山 天
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| 【要約】 |
【課題】自動車の操向感覚に近い操向感覚で、走行機体を操向操作することができるものでありながら、走行機体に対する乗降を楽に行なえる収穫機の操向ハンドル構造をを提供する。
【解決手段】左右一対のクローラ走行装置と収穫装置とを備えた走行機体の運転座席2の前方に、縦軸芯P周りで回動自在な操向ハンドル3を配備し、操向ハンドル3を、走行機体の直進状態において、縦軸芯P周りで一体的に回動自在な左右一対のアーム部3a,3bを備えた横ハンドル杆3Aと、横ハンドル杆3Aの左右両端部から前方に向かって延設されたハンドグリップ3Bとから構成する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 左右一対のクローラ走行装置と収穫装置とを備えた走行機体の運転座席の前方に、縦軸芯周りで回動自在な操向ハンドルを配備してある収穫機の操向ハンドル構造であって、前記操向ハンドルを、前記走行機体の直進状態において、縦軸芯周りで一体的に回動自在な左右一対のアーム部を備えた横ハンドル杆と、該横ハンドル杆の左右両端部から前方に向かって延設されたハンドグリップとから構成してある収穫機の操向ハンドル構造。 【請求項2】 前記ハンドグリップが、前記縦軸芯を中心とする仮想円に沿う又はほぼ沿う弧状に形成してある請求項1記載の収穫機の操向ハンドル構造。 【請求項3】 前記ハンドグリップが、前記横ハンドル杆の左端部から前方に向かって延設された左グリップ部と、前記横ハンドル杆の右端部から前方に向かって延設された右グリップ部とに分割構成され、これら左右のグリップ部間に、前記走行機体の前方に対する視界を確保するための空間が形成されている請求項1又は2記載の収穫機の操向ハンドル構造。 【請求項4】 前記操向ハンドルが、電装機器の取付け部に兼用構成されている請求項1、2又は3記載の収穫機の操向ハンドル構造。 【請求項5】 前記収穫装置が、前記走行機体に対して昇降用のアクチュエータを介して駆動昇降自在に配備されているとともに、前記操向ハンドルのハンドグリップに、前記アクチュエータを昇降作動させて前記収穫装置の対地高さを調節するための前記電装機器の一つである収穫装置昇降スイッチが取付けられている請求項4記載の収穫機の操向ハンドル構造。 【請求項6】 前記横ハンドル杆のうち、左右のアーム部の連設部分の前面側が、前記横ハンドル杆と前記ハンドグリップとに囲まれた領域内に突出する状態で膨出形成されているとともに、この膨出部分の上面に、走行機体の走行に伴う注意喚起用の警報情報を周囲に向かって発生する警報手段を作動させるための前記電装機器の一つである警報スイッチが取付けられている請求項4又は5記載の収穫機の操向ハンドル構造。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、左右一対のクローラ走行装置と収穫装置とを備えた走行機体の運転座席の前方に、縦軸芯周りで回動自在な操向ハンドルを配備してある収穫機の操向ハンドル構造に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、この種の収穫機の操向ハンドル構造としては、一般的な自動車のハンドルと同様に、操向ハンドルを、ステアリング軸の上端部に放射状に取付けられたスポークの先端に亘って、円環状のハンドグリップを一体的に設けて構成したものがあり、この円環状のハンドグリップは、ステアリング軸の縦軸芯周りで回転操作自在に構成してある(例えば、特開平11−49023号公報参照)。つまり、前記従来の収穫機の操向ハンドル構造においては、運転作業者は自動車の操向感覚(運転感覚)で走行機体を旋回操作することができる利点がある。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ところで、前記従来の収穫機の操向ハンドル構造では、運転座席に着座した姿勢でのハンドグリップの良好な回転操作性を確保するために、ハンドグリップのうち、縦軸芯よりも後部側に位置する半円弧状部分が、運転座席に着座している運転作業者の大腿部の上方に位置するように配備されている。従って、運転作業者が運転座席に着座する時及び運転座席から起立する時、この作業者は、ハンドグリップの後部側半円弧状部分が邪魔となって運転座席とハンドグリップとの間に自然な姿勢で起立することができないために、運転座席に対する着座動作及び起立動作を行なう際に、運転座席の斜め前方や横側方で起立しなければならず、その結果、体を横方向に捻じる等の煩わしい動作が必要となり、走行機体に対する乗降に労力を要し易い問題があった。 【0004】本発明は、上述の実情に鑑みてなされたものであって、その主たる課題は、自動車の操向感覚に近い操向感覚で、走行機体を操向操作することができるものでありながら、走行機体に対する乗降を楽に行なえる収穫機の操向ハンドル構造を提供する点にある。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明の請求項1による収穫機の操向ハンドル構造の特徴構成は、左右一対のクローラ走行装置と収穫装置とを備えた走行機体の運転座席の前方に操向ハンドルを配備してある収穫機の操向ハンドル構造であって、前記操向ハンドルを、前記走行機体の直進状態において、縦軸芯周りで一体的に回動自在な左右一対のアーム部を備えた横ハンドル杆と、該横ハンドル杆の左右両端部から前方に向かって延設されたハンドグリップとから構成してある点にある。 【0006】(作用) 上記特徴構成によれば、横ハンドル杆の左右両端部から前方に向かって延設されたハンドグリップを把持して、横ハンドル杆を縦軸芯周りで回動操作するものであり、ハンドグリップを把持したとき、一般的な自動車のハンドルを把持したときの感覚に近い感覚を得ることができる。しかも、運転座席に対する運転作業者の乗降時に、操向ハンドルの回動姿勢を走行機体の直進状態にしておくことにより、この状態では横ハンドル杆よりも運転座席側にはグリップが存在せず、その分だけ運転座席と操向ハンドルとの間隔を大きくすることができるから、運転作業者は運転座席の直前方である該運転座席と操向ハンドルとの間に自然な姿勢で起立し易くなり、その結果、運転座席に対する着座動作及び起立動作をスムースに行なうことができる。 (効果) それ故に、自動車の操向感覚に近い操向感覚で、走行機体を旋回操作することができるものでありながら、走行機体に対する乗降を楽に行なうことができる。 【0007】本発明の請求項2による収穫機の操向ハンドル構造の特徴構成は、前記ハンドグリップが、前記縦軸芯を中心とする仮想円に沿う又はほぼ沿う弧状に形成してある点にある。 【0008】(作用) 上記特徴構成によれば、ハンドグリップを弧状又はほぼ沿う弧状に形成することにより、ハンドグリップを把持したときの感覚を、一般的な自動車のハンドルを把持したときと同様の感覚に更に近づけることができる。 (効果) それ故に、更に自動車の操向感覚に近い操向感覚で、走行機体を旋回操作することができる。 【0009】本発明の請求項3による収穫機の操向ハンドル構造の特徴構成は、前記ハンドグリップが、前記横ハンドル杆の左端部から前方に向かって延設された左グリップ部と、前記横ハンドル杆の右端部から前方に向かって延設された右グリップ部とに分割構成され、これら左右のグリップ部間に、前記走行機体の前方に対する視界を確保するための空間が形成されている点にある。 【0010】(作用) 上記特徴構成によれば、左右のグリップ部間に形成された前記空間の存在により、走行機体の前方に対する視界が広がる。 (効果) それ故に、走行機体の前方に対する見通しが良い。 【0011】本発明の請求項4によるの特徴構成は、操向ハンドルが、電装機器の取付け部に兼用構成されている点にある。 【0012】(作用) 上記特徴構成によれば、電装機器を操向ハンドルに取付けることにより、このような電装機器を操向ハンドルに集約することができ、走行機体前方に対する視線を下方に向けるだけで、電装機器を目視することができる。 (効果) それ故に、例えば、電装機器がスイッチ等の操作具である場合には、それの操作性を向上でき、また、電装機器が表示具である場合には、それの見易さを向上することができる。 【0013】本発明の請求項5によるの特徴構成は、前記収穫装置が、前記走行機体に対して昇降用のアクチュエータを介して駆動昇降自在に配備されているとともに、前記操向ハンドルのハンドグリップに、前記アクチュエータを昇降作動させて前記収穫装置の対地高さを調節するための前記電装機器の一つである収穫装置昇降スイッチが取付けられている点にある。 【0014】(作用) 上記特徴構成によれば、走行機体を走行しながらの収穫作業時に、運転作業者の手元となる操向ハンドルに収穫装置昇降スイッチを設けることにより、収穫装置昇降スイッチの切換操作を容易に行なうことができる。 (効果) それ故に、収穫装置昇降スイッチの切換操作の操作性を向上することができる。 【0015】本発明の請求項6によるの特徴構成は、前記横ハンドル杆のうち、左右のアーム部の連設部分の前面側が、前記横ハンドル杆と前記ハンドグリップとに囲まれた領域内に突出する状態で膨出形成されているとともに、この膨出部分の上面に、走行機体の走行に伴う注意喚起用の警報情報を周囲に向かって発生する警報手段を作動させるための前記電装機器の一つである警報スイッチが取付けられている点にある。 【0016】(作用) 上記特徴構成によれば、前記膨出部分の上面に警報スイッチを取付けるから、このような膨出部分の無い横ハンドル杆に警報スイッチを取付ける場合に比して、警報スイッチの操作領域を大きく確保し易く、しかも、走行機体の走行時に、運転作業者の手元となる操向ハンドルに警報スイッチを設けることにより、警報スイッチの操作を容易に行なうことができる。しかも、前記膨出部分が運転座席側に突出することがない。 (効果) それ故に、警報スイッチの緊急操作に対する操作性を向上することができる。しかも、膨出部分が運転座席に対する着座動作及び起立動作の邪魔になることもない。 【0017】 【発明の実施の形態】〔第1実施形態〕図1は、本発明の操向ハンドル構造を備えた収穫機の一例であるコンバインを示し、左右一対のクローラ走行装置AL,ARと収穫装置Bとを備えた走行機体Cの右前部に配備された運転部Dに、操縦塔1と運転座席2とが前後に搭載されているとともに、この操縦塔1に走行機体Cを旋回操作するための回動式の操向ハンドル3が配備されている。前記収穫装置Bは、植立穀稈を刈り取って後方に搬送する刈取収穫装置から構成してあり、この刈取収穫装置Bは、走行機体Cの前部に昇降用のアクチュエータとしての油圧シリンダ4を介して駆動昇降自在に連結配備されている。そして、前記油圧シリンダ4を昇降作動させることにより刈取収穫装置Bの対地高さを調節することができる。更に、前記走行機体Cには、刈取収穫装置Bからの刈取穀稈を受け取って脱穀処理する脱穀装置Eと脱穀穀粒を貯留する貯留タンクFとを左右に搭載してあるとともに、これら脱穀装置Eと貯留タンクFとの後部に亘っては、脱穀装置Eから排出された脱穀処理済みの穀稈を裁断処理する裁断処理装置Gが連結配備されている。 【0018】前記コンバインは一般公道での走行に適応できるものであり、図2 に示すように、刈取収穫装置Bの左横外面側と裁断処理装置Gの左側上面とには、操向ハンドル3の回動操作によって走行機体Cを左旋回させるとき、この走行機体Cの左旋回を周囲に知らせる左旋回指示手段としての左旋回用ウィンカー5Lが配備されているとともに、前記操縦塔1の右横外面と裁断処理装置Gの右側上面とには、操向ハンドル3の回動操作によって走行機体Cを右旋回させるとき、この走行機体Cの右旋回を周囲に知らせる右旋回指示手段としての右旋回用ウィンカー5Rが配備されている。更に、前記刈取収穫装置2の右横外面側には、該刈取収穫装置Bの前方を照らすための作業灯5Aが配備されているとともに、操縦塔1には、走行機体Cの走行に伴う注意喚起用の警報情報としての警報音を周囲に向かって発生する警報手段としてのホーン5Bが設けられている。 【0019】図6に示すように、前記操向ハンドル3は、上端側が僅かに後方に傾倒する縦向き姿勢で操縦塔1に支持された回転軸1Aの上端に、この回転軸1Aと共にそれの縦軸芯P周りで回動自在に止着されている。つまり、前記走行機体Cの運転座席2の前方に、縦軸芯P周りで回動自在な操向ハンドル3が配備されている。 【0020】図3に示すように、前記操向ハンドル3は、走行機体Cの直進状態(前進直進状態及び後進直進状態)において、回転軸1Aの縦軸芯P周りで一体的に回動自在な左右一対のアーム部3a,3bを備えた横ハンドル杆3Aと、該横ハンドル杆3Aの左右両端部から走行機体C前方に向かって延設されたハンドグリップ3Bとから構成されている。換言すれば、前記操向ハンドル3は、横ハンドル杆3Aと、該横ハンドル杆3Aの両端部から延設されたハンドグリップ3Bとから構成され、横ハンドル杆3Aの長手方向中央部下面側が前記回転軸1Aの上端に止着されているとともに、走行機体Cの直進時には、ハンドグリップ3Bが横ハンドル杆3Aの前方に位置するように構成され、前記横ハンドル杆3Aのうち、回転軸1Aの縦軸芯Pを挟んで左側に位置する部位が前記左側のアーム部3aに構成されているとともに、回転軸1Aの縦軸芯Pを挟んで右側に位置する部位が前記右側のアーム部3bに構成されている。 【0021】更に、前記ハンドグリップ3Bは、回転軸1Aの縦軸芯Pを中心とする仮想円Rに沿う(又はほぼ沿う)弧状に形成されているとともに、ハンドグリップ3Bが、横ハンドル杆3Aの左端部から前方に向かって延設された左グリップ部3cと、横ハンドル杆3Aの右端部から前方に向かって延設された右グリップ部3dとに分割構成され、これら左右のグリップ部3c,3d間に、走行機体Cの前方に対する視界を確保するための空間Sが形成されている。 【0022】更にまた、前記横ハンドル杆3Aのうち、左右のアーム部3a,3bの連設部分の前面側は、横ハンドル杆3Aとハンドグリップ3Bとに囲まれた領域内に突出する状態で膨出形成されている。換言すれば、前記横ハンドル杆3Aのうち、回転軸1Aの止着部分の前面側には、横ハンドル杆3Aと左右のグリップ部3c,3dとに囲まれた領域内に突出する状態で膨出部分3eが一体形成されている。なお、横ハンドル杆3Aの後面側は左右方向で一直線状に連続している。 【0023】このように構成された操向ハンドル3を採用することにより、左右のグリップ部3c,3dをそれぞれ把持して、横ハンドル杆3Aを縦軸芯P周りで回動操作したとき、一般的な自動車のハンドルを把持して回動操作したときの感覚に近い感覚を得ることができる。しかも、運転座席2に対する運転作業者の乗降時に、操向ハンドル3の回動姿勢を走行機体Cの直進状態にしておくことにより、運転作業者は、運転座席2の直前方である該運転座席2と操向ハンドル3との間に自然な姿勢で起立し易い間隔Tを現出させることができ、その結果、運転座席2に対する着座動作及び起立動作をスムースに行なうことができる。従って、自動車の操向感覚に近い操向感覚で、走行機体Cを旋回操作することができるものでありながら、走行機体Cの運転部Dに対する乗降を楽に行なうことができる。 【0024】図3に示すように、前記操向ハンドル3は、前記油圧シリンダ4の作動及び停止を司る電磁バルブ4A、ホーン5B、左右の旋回用ウィンカー5L,5R、作業灯5Aの各々に対応する電装機器としてのスイッチを取付けるための取付け部に兼用構成されている。 【0025】詳しくは、前記操向ハンドル3のハンドグリップ3Bのうち、右グリップ部3dに、油圧シリンダ4を昇降作動させて刈取収穫装置2の対地高さを調節するための前記電装機器の一つである収穫装置昇降スイッチ6Aが取付けられている。つまり、右グリップ部3dには、図3と図8に示すように、油圧シリンダ4の作動及び停止を司る電磁バルブ4Aに制御部Hを介して電気的に接続された収穫装置昇降スイッチ6Aが取付けられ、この収穫装置昇降スイッチ6Aの切換え操作により、電磁バルブ4Aが、油圧シリンダ4を伸張作動する状態、油圧シリンダ4を収縮作動する状態、油圧シリンダ4の伸縮作動を停止される状態とに択一的に切り換えられる。 【0026】また、前記操向ハンドル3の横ハンドル杆のうち、前記膨出部分3eの上面に、前記ホーン5Bを作動させて警報音を発生させるための前記電装機器の一つである警報スイッチ6Bが取付けられている。つまり、膨出部分3eの上面には、図3と図8に示すように、ホーン5Bに制御部Hを介して電気的に接続された警報スイッチ6Bが取付けられ、この警報スイッチ6Bの押圧操作により、ホーン5Bから警報音を発生することができる。なお、警報音としてはクラクション音が設定されている。 【0027】更に、前記横ハンドル杆3Aのうちの左側アーム部3aに、前記左旋回用ウインカー5Lを点滅(作動)させるための前記電装機器の一つである左旋回指示スイッチ6Cが取付けられているとともに、前記横ハンドル杆3Aのうちの右側アーム部3bに、前記右旋回用ウインカー5Rを点滅(作動)させるための前記電装機器の一つである右旋回指示スイッチ6Dが取付けられている。つまり、左右のアーム部3a,3bには、図3と図8に示すように、左旋回用ウインカー5L及び右旋回用ウインカー5Rに制御部Hを介して電気的に接続された左旋回指示スイッチ6C及び右旋回指示スイッチ6Dが各別に取付けられ、これら左旋回指示スイッチ6C又は右旋回指示スイッチ6Dを選択的に押圧操作することにより、これに対応する側のウインカーを点滅させることができる。なお、図示はしないが、左旋回指示スイッチ6C及び右旋回指示スイッチ6Dの各々には、それの押圧操作に伴って押圧面を点滅させる点滅灯が内装されている。 【0028】更にまた、前記操向ハンドル3のハンドグリップ3Bのうち、左グリップ部3cに、作業灯5Aを点灯させるための前記電装機器の一つである作業灯スイッチ6Eが取付けられている。つまり、左グリップ部3cには、図3と図8に示すように、作業灯5Aに制御部Hを介して電気的に接続された作業灯スイッチ6Eが取付けられ、この作業灯スイッチ6Eの切換え操作により、作業灯5Aが、点灯した状態と消灯した状態とに択一的に切り換えられる。 【0029】なお、前記収穫装置昇降スイッチ6Aと作業灯スイッチ6Eとは、左右のグリップ部3c,3dに対して、それらを把持した状態でそのまま指で切換え操作可能な位置に取付けられている。また、図示しないが、前記操向ハンドル3は上下に分割可能に構成されているとともに、前記回転軸1Aは筒状体から構成されていて、前記各スイッチ6A,6B,6C,6D,6Eと制御部Hとを電気的に接続する電気コードは、操向ハンドル3内から回転軸1A内を通して、該回転軸1Aの下端から導出する状態で制御部Hにまで配線されている。 【0030】次に、前記操向ハンドル3の回動操作により走行機体Cを旋回操作するための構造について説明する。 【0031】図5に示すように、前記走行機体Cが備えるエンジン7から左右のクローラ走行装置AL,ARへの伝動系には、ベルト式の無段変速装置8と前後進切り換え機構9と副変速装置10とがその記載順に直列接続する状態で介装されている。 【0032】前記前後進切り換え機構9は、油圧クラッチ利用の前進クラッチ9Fのみを付勢に抗して入り作動させることにより無段変速装置8の出力を前進動力として副変速装置10に伝達し、同様に、油圧クラッチ利用の後進クラッチ9Rのみを付勢に抗して入り作動させることにより無段変速装置8の出力を後進動力として副変速装置10に伝達し、前進クラッチ9F及び後進クラッチ9Rをともに切り作動させることにより動力を伝達しない中立状態を現出するものである。つまり、この前後進切り換え機構9は走行クラッチを兼用しており、前記前進クラッチ9Fは、無段変速装置8に対する変速レバー11の前進域への操作により入り操作されるとともに、変速レバー11の中立位置への操作により切り操作され、後進クラッチ9Rは、変速レバー11の後進域への操作により入り操作されるとともに、変速レバー11の中立位置への操作により切り操作されるものである。 【0033】前記副変速装置10は、前後進切り換え機構9を介して伝達された動力を高低三段に切り換えて最終伝動軸12に伝えるギヤ式のものである。 【0034】そして、左右のクローラ走行装置AL,ARの走行速度に差を与えて自走機体2を旋回させる旋回装置は、前記最終伝動軸12に左右のクローラ走行装置AL,ARの車軸13L,13Rのそれぞれを各別に連動させる左右の遊星歯車装置14L,14Rを設け、これら遊星歯車装置14L,14Rを関連操作する正逆切り換え自在な旋回用のアクチュエータとしての無段変速装置15を設け、前記操向ハンドル3の縦軸芯P周りでの回動操作に基づいて前記無段変速装置15を作動させる連動手段を設けて構成されている。 【0035】前記遊星歯車装置14L,14Rのそれぞれは、最終伝動軸12に一体回転する状態に取り付けた内歯歯車17L,17Rと、車軸13L,13Rのそれぞれに一体回転する状態で取り付けられるとともに前記内歯歯車17L,17Rに噛み合う遊星歯車18L,18Rを支持する遊星枠19L,19Rと、車軸13L,13Rのそれぞれに回転自在に取り付けられるとともに前記遊星歯車18L,18Rに噛み合う太陽歯車20L,20Rとから構成されている。前記内歯歯車17L,17R、遊星枠19L,19R、太陽歯車20L,20Rが遊星歯車装置14L,14Rを構成する回転要素であり、そのうち太陽歯車20L,20Rが入出力に使用されない回転要素L,Rである。そして、太陽歯車20L,20Rの停止状態から最終伝動軸12と同方向への回転数を増大させることにより車軸13L,13Rの回転数を増加させ、太陽歯車20L,20Rの停止状態から最終伝動軸12とは逆方向への回転数を増大させることにより車軸13L,13Rの回転数を零まで減少させかつ零まで減少させたのちは逆方向への回転数を増加させるようになっている。 【0036】前記旋回用の無段変速装置15は、エンジン7で駆動されるアキシャルプランジャー式可変容量型の油圧ポンプとそれによる圧油でそれぞれ駆動されるアキシャルプランジャー式の油圧モータとからなる静油圧式の無段変速装置であって、作動することにより太陽歯車20L,20Rを互いに反対方向に等速度で回転させるように太陽歯車20L,20Rに連動しており、中立状態において太陽歯車20L,20Rを停止状態に保持し、正転増速作動することにより、前進状態においては左の太陽歯車20Lの最終伝動軸12と同方向への回転数を増加させるとともに右の太陽歯車20Rの最終伝動軸12とは逆方向への回転数を増加させる一方、後進状態においては左の太陽歯車20Lの最終伝動軸12とは逆方向への回転数を増加させるとともに右の太陽歯車20Rの最終伝動軸12と同方向への回転数を増大させ、逆転増速作動することにより、前進状態においては左の太陽歯車20Lの最終伝動軸12とは逆方向への回転数を増加させるとともに右の太陽歯車20Rの最終伝動軸12と同方向への回転数を増加させる一方、後進状態においては左の太陽歯車20Lの最終伝動軸12と同方向の回転数を増加させるとともに右の太陽歯車20Rの最終伝動軸12とは逆方向への回転数を増加させるものである。 【0037】前記連動手段は、前記操向ハンドル3の回動操作に連動してクローラ走行装置AL,ARのうち旋回操作方向側のものに対応する太陽歯車20L又は20Rが車軸回転数減少方向に回転するように旋回用の無段変速装置15を作動させる手段である。具体的には、図6,図7に示すように、旋回用の無段変速装置15の変速トラニオン軸22を回転操作するレバー23を、一方向に引き操作されることで変速トラニオン軸22を中立位置から正転増速側に回転させるとともに押し操作されることで変速トラニオン軸22を中立位置から逆転増速側に回転させる第1姿勢と、一方向に引き操作されることにより変速トラニオン軸22を中立位置から逆転増速側に回転させるとともに押し操作されることで変速トラニオン軸22を中立位置から正転増速側に回転させる第2姿勢とに軸芯P周りに揺動切り換え自在に設け、前記軸芯P周りに揺動することによりレバー23を第1姿勢にさせる第1操作姿勢とレバー23を第2姿勢にさせる第2操作姿勢とに切り換え自在な操作レバー25を設け、前記変速レバー11の前進域への操作に伴い操作レバー25を第2操作姿勢に切り換えるとともに変速レバー11の後進域への操作に伴い操作レバー25を第1姿勢に切り換える切り換えワイヤWを設け、前記操向ハンドル3の左右への回動操作に伴い連動機構40を介して揺動操作されるアーム41を設け、前記レバー23が第2姿勢にある状態での操向ハンドル3の「左」への回動操作に伴うアーム41の揺動によりレバー23を引き操作するとともに操向ハンドル3の「右」への回動操作に伴うアーム41の揺動によりレバー23を押し操作する一方、レバー23が第1姿勢にある状態での操向ハンドル3の「左」への回動操作に伴うアーム41の揺動によりレバー23を引き操作するとともに操向ハンドル3の「右」への回動操作に伴うアーム41の揺動によりレバー23を押し操作するプッシュプルワイヤ24を設けて構成されている。なお、前記操作レバー25はプッシュプルワイヤ24に作用してレバー23を切り換えるものである。 【0038】なお、走行変速用の無段変速装置8及び旋回用の無段変速装置15は、車軸13L,13Rを備えたミッションケース26に取り付けられており、前後進切り換え機構9及び遊星歯車装置14L,14Rは、ミッションケース26に内装されている。また、27は、走行用の無段変速装置8の出力軸にギヤ対28及びクラッチ29を介して連動する刈取部駆動軸である。 【0039】上記の構成によれば、前進及び後進のいずれにおいても操向ハンドル3が「直進」の位置に操作されていれば、旋回用の無段変速装置15が中立状態にあって左右の遊星歯車装置14L,14Rにおける太陽歯車20L,20Rが停止状態にあることで左右の車軸13L,13Rが最終伝動軸12により遊星歯車装置14L,14Rを介して同方向に等速駆動されることで左右のクローラ走行装置AL,ARが同方向に等速駆動されて直進状態が現出される。 【0040】そして、前進直進状態において、操向ハンドル3を「左」に回動操作すると、変速レバー11の前進域への操作でレバー23が第2姿勢になっていることで変速トラニオン軸22が逆転増速操作されることにより、左の太陽歯車20Lの最終伝動軸12とは逆方向への回転数が増加して左の車軸13L、つまり、左のクローラ走行装置ALの前進速度が低下する一方、右の太陽歯車20Rの最終伝動軸12と同方向への回転数が増加して右の車軸13R、つまり、右のクローラ走行装置ARの前進速度が増加することで左を旋回内側とする緩旋回が行われ、なおも操向ハンドル3を「左」に回動操作すると左のクローラ走行装置ALの前進が停止することで信地旋回が行われ、更に操向ハンドル3を「左」に回動操作すると、左のクローラ走行装置ALが後進することで超信地旋回が行われる。 【0041】また、前進直進状態において、操向ハンドル3を「右」に回動操作すると、変速レバー11の前進域への操作でレバー23が第2姿勢になっていることで変速トラニオン軸22が正転増速操作されることにより、右の太陽歯車20Rの最終伝動軸12とは逆方向への回転数が増加して右の車軸13R、つまり、右のクローラ走行装置ARの前進速度が低下する一方、左の太陽歯車20Lの最終伝動軸12と同方向への回転数が増加して左の車軸13L、つまり、左のクローラ走行装置ALの前進速度が増加することで右を旋回内側とする緩旋回が行われ、なおも操向ハンドル3を「右」に回動操作すると右のクローラ走行装置ARの前進が停止することで信地旋回が行われ、更に操向ハンドル3を「右」に回動操作すると、右のクローラ走行装置ARが後進することで超信地旋回が行われる。 【0042】他方、後進直進状態において、操向ハンドル3を「左」に回動操作すると、変速レバー11の後進域への操作でレバー23が第1姿勢になっていることで変速トラニオン軸22が正転増速操作されることにより、左の太陽歯車20Lの最終伝動軸12とは逆方向への回転数が増加して左の車軸13L、つまり、左のクローラ走行装置ALの後進速度が低下する一方、右の太陽歯車20Rの最終伝動軸12と同方向への回転数が増加して右の車軸13R、つまり、右のクローラ走行装置ARの後進速度が増加することで左を旋回内側とする緩旋回が行われ、なおも操向ハンドル3を「左」に回動操作すると左のクローラ走行装置ALの前進が停止することで信地旋回が行われ、更に操向ハンドル3を「左」に回動操作すると、左のクローラ走行装置ALが前進することで超信地旋回が行われる。 【0043】また、後進直進状態において、操向ハンドル3を「右」に回動操作すると、変速レバー11の後進域への操作でレバー23が第1姿勢になっていることで変速トラニオン軸22が逆転増速操作されることにより、右の太陽歯車20Rの最終伝動軸12とは逆方向への回転数が増加して右の車軸13R、つまり、右のクローラ走行装置ARの後進速度が低下する一方、左の太陽歯車20Lの最終伝動軸12と同方向への回転数が増加して左の車軸13L、つまり、左のクローラ走行装置ALの後進速度が増加することで右を旋回内側とする緩旋回が行われ、なおも操向ハンドル3を「右」に回動操作すると右の走行装置ARの前進が停止することで信地旋回が行われ、更に操向ハンドル3を「右」に回動操作すると、右のクローラ走行装置ARが前進することで超信地旋回が行われる。 【0044】なお、前記操向ハンドル3は、直進状態を中立位置として、左右のグリップ部3c,3dをそれぞれ把持した手を持ち替えることなく回動操作できる所定の回動角度範囲内で左右に回動操作可能に構成してある。つまり、前記操向ハンドル3は、直進状態を中立位置として、縦軸芯P周りで左右に所定回動角度までスイング回動できるように構成してある。例えば、当該実施形態では、前記回動角度範囲を直進状態から右に約70度、直進状態から左に約70度に設定してある。なお、本発明は、この回動角度範囲に限定されるものではない。また、図示しないが、前記操向ハンドル3は、それの回動操作を解除すると自動的に直進状態としての中立位置に復帰するように構成してある。 【0045】〔第2実施形態〕図9は、前記第1実施形態で説明した操向ハンドル3の左右のグリップ部3c,3dの別実施形態を示し、右グリップ部3dのうち、前記収穫装置昇降スイッチ6Aが取付けられた先端部33Aがそれの基部33Bに対して脱着自在に構成され、かつ、左グリップ部3cのうち、前記作業灯スイッチ6Eが取付けられた先端部34Aがそれの基部34Bに対して脱着自在に構成されているとともに、収穫装置昇降スイッチ6Aが取付けられた先端部33Aを左グリップ部3cの基部34Bに装着可能に、かつ、作業灯スイッチ6Eが取付けられた先端部34Aを右グリップ部3dの基部33Bに装着可能に構成されている。つまり、運転作業者の使い勝手に応じて、収穫装置昇降スイッチ6Aと作業灯スイッチ6Eとの取付け位置を左右で変更することができるようになっている。なお、前記収穫装置昇降スイッチ6Aが取付けられた先端部33Aと、作業灯スイッチ6Eが取付けられた先端部34Aとは共に直線状に形成されている。 【0046】その他の構成は前記第1実施形態と同一であり、第1実施形態で記載した構成部分と同一構成又は同一機能を有する構成部分には同一番号を付記してそれの説明を省略する。 【0047】〔その他の実施形態〕 ■ 収穫機としては、前記実施形態で説明したコンバインに限定されるものではなく、本発明の操向ハンドル構造を適用できるものであるならば、例えば、い草収穫機、ねぎ収穫機或いは大根収穫機等であってもよい。 ■ 前記操向ハンドル3に取付けられる電装機器としては、スイッチ類に限定されるものではなく、例えば、デジタル表示されるスピードメータ、貯留タンクFの貯留状況を表示する表示パネル等の各種の電装表示器であってもよい。 ■ 前記ハンドグリップ3Bは、横ハンドル杆3Aの左右両端部に亘って半円弧状に延設されていてもよい。 ■ 前記操向ハンドル3を直進状態にした状態で、運転座席2と操向ハンドル3との間に運転作業者が自然な姿勢で起立し易い間隔を現出させることができる範囲内で、横ハンドル杆3Aの後面側を、運転座席2に向かって広がるくの字形状に連続させてもよい。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001052 【氏名又は名称】株式会社クボタ
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| 【出願日】 |
平成11年4月28日(1999.4.28) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100107308 【弁理士】 【氏名又は名称】北村 修一郎
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| 【公開番号】 |
特開2000−308409(P2000−308409A) |
| 【公開日】 |
平成12年11月7日(2000.11.7) |
| 【出願番号】 |
特願平11−121759 |
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