| 【発明の名称】 |
根菜類用収穫機とその収穫方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】寺元 省二
【氏名】松井 幹夫
【氏名】渡邊 章人
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| 【要約】 |
【課題】マルチ栽培の根菜類を収穫することができる根菜類用収穫機とその収穫方法の提供。
【解決手段】後上がり傾斜状態で対向配置して駆動される左右一対の無端回動帯(15a)により、根菜(A1)の茎葉(A2)を挟持して該根菜(A1)を地中から引き抜き、その引抜部(16)の無端回動帯(16)の下方に配置する葉切り装置(39)により、地中から引き抜かれた根菜(A1)の茎葉(A2)をその根元部で切断し、根菜(A1)を引抜部(16)からさらに後上方に搬送しないようにして収穫する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 後上がり傾斜状態で対向配置して駆動される左右一対の無端回動帯により、根菜の茎葉を挟持して該根菜を地中から引き抜く引抜部と、その引抜部の下方に配置して、地中から引き抜かれた根菜の茎葉をその根元部で切断する葉切り装置を設けたことを特徴とする根菜類用収穫機。 【請求項2】 前記引抜部の一対の無端回動帯と、その一対の無端回動帯の下方に後部が無端回動帯から離れるようにこれに対して傾斜状態に配置する左右一対のガイド部材とから成り、茎葉の下部を一対のガイド部材間で誘導案内しながら、その茎葉の上部を一対の無端回動帯によって挟持移送することにより、地中から引き抜かれた根菜をその上面を一対のガイド部材の下面に当てた状態で後方に搬送する搬送装置を設け、その搬送装置の一対の無端回動帯と一対のガイド部材後部との間に前記葉切り装置を配置する請求項1記載の根菜類用収穫機。 【請求項3】 前記搬送装置の一対の無端回動帯と一対のガイド部材との間で前記葉切り装置より上側に配置して、前記搬送装置によって後方葉切り装置に搬送される根菜の茎葉を後方葉切り装置に掻き込む補助搬送装置を設け、その補助搬送装置の送り速度を、前記搬送装置の一対の無端回動帯による茎葉の挟持移送速度より高速に設定する請求項2記載の根菜類用収穫機。 【請求項4】 後上がり傾斜状態で対向配置して駆動される左右一対の無端回動帯により、根菜の茎葉を挟持して該根菜を地中から引き抜く引き抜き工程と、その引き抜き工程の一対の無端回動帯とその一対の無端回動帯の下方に後部が無端回動帯から離れるようにこれに対して傾斜状態に配置する左右一対のガイド部材とにより、茎葉の下部を一対のガイド部材間で誘導案内しながら、茎葉の上部を一対の無端回動帯によって挟持移送することにより、地中から引き抜かれた根菜をその上面を一対のガイド部材の下面に当てた状態で後方に搬送する搬送工程と、その搬送工程の一対の無端回動帯と一対のガイド部材後部との間に配置する葉切り装置により、搬送工程の後半部で根菜の茎葉をその根元部で切断する葉切り工程と、引き抜き工程及び搬送工程の一対の無端回動帯と連続する左右一対の無端回動帯により、茎葉を挟持移送する後搬送工程とから成ることを特徴とする根菜類用収穫機の収穫方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明が属する技術分野】本発明は、マルチフィルムを被覆した畝に苗を植え付けて栽培されたマルチ栽培の玉ねぎ等根菜類の収穫を機械化するための技術に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、マルチフィルムを被覆していない畝に苗を植え付けて栽培された標準栽培の根菜類用収穫機として、後上がり傾斜状態で対向配置して駆動される左右一対の無端回動帯により、根菜の茎葉を挟持して該根菜を地中から引き抜く引抜部と、その引抜部の一対の無端回動帯と連続する左右一対の上部無端回動帯とその一対の上部無端回動帯の下方に後部が上部無端回動帯から離れるようにこれに対して傾斜状態に配置する左右一対の下部無端回動帯とから成り、茎葉の上部を上部無端回動帯で挟持移送しながら、茎葉の下部を下部無端回動帯で挟持移送することにより、引抜部から送られてくる根菜をさらに後上方に搬送する後搬送装置と、その後搬送装置の一対の上部無端回動帯と一対の下部無端回動帯との間に配置して、茎葉をその上下挟持位置の間で切断する葉切り装置とを設け、茎葉が切断された根菜を前記一対の下部無端回動帯の後端から所定の放出位置に放出し、また根菜から切り離された茎葉を前記一対の上部無端回動帯の後端から所定の放出位置に放出するものがあった。 【0003】一方、収穫適期に至ったマルチ栽培の根菜類は、畝に被覆されたマルチフィルム下の地中で、苗移植時にマルチフィルムに開設された苗移植孔より大きくなっている。またその根菜の茎葉は苗移植孔から地上に突出している。このような栽培条件下で、引抜部によって根菜の茎葉を挟持して該根菜を地中から引き抜き、その引抜部から送られてくる根菜を後搬送装置によってさらに後上方に搬送して、葉切り装置に搬送すると、根菜と同時に持ち上がるマルチフィルムが引抜部の一対の無端回動帯や他の部分に巻き付く等して収穫不能になる。従って、マルチ栽培の根菜類の収穫は、標準栽培の根菜類用収穫機を利用できず、人力で行われていた。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】マルチ栽培の根菜類の人為的収穫作業は、標準栽培の根菜類の人為的収穫作業よりもさらに重労働になるため、その機械化が望まれている。本発明は、マルチ栽培の根菜類用収穫機とその収穫方法を提供することを目的としている。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するための本発明の根菜類用収穫機は、後上がり傾斜状態で対向配置して駆動される左右一対の無端回動帯により、根菜の茎葉を挟持して該根菜を地中から引き抜く引抜部と、その引抜部の下方に配置して、地中から引き抜かれた根菜の茎葉をその根元部で切断する葉切り装置を設けるもので、根菜を引抜部より高い位置に持ち上げずに収穫するから、マルチ栽培の根菜類を収穫しても、マルチフィルムが引抜部より高い位置に持ち上げられず、そのマルチフィルムが引抜部の一対の無端回動帯や他の部分に巻き付く等して収穫不能になるのを解消し得、マルチ栽培の根菜類の収穫を機械化し得るものである。 【0006】また、前記引抜部の一対の無端回動帯と、その一対の無端回動帯の下方に後部が無端回動帯から離れるようにこれに対して傾斜状態に配置する左右一対のガイド部材とから成り、茎葉の下部を一対のガイド部材間で誘導案内しながら、その茎葉の上部を一対の無端回動帯によって挟持移送することにより、地中から引き抜かれた根菜をその上面を一対のガイド部材の下面に当てた状態で後方に搬送する搬送装置を設け、その搬送装置の一対の無端回動帯と一対のガイド部材後部との間に前記葉切り装置を配置するもので、搬送装置によって葉切り装置に対する根菜の姿勢・位置関係が統一され、且つ、それが安定した時に、緊張状態の茎葉の根元部を前記葉切り装置によって切断するから、葉切り高さを揃え得ると共に、美しい切断面に仕上げ得、商品価値を向上させ得るものである。 【0007】また、前記搬送装置の一対の無端回動帯と一対のガイド部材との間で前記葉切り装置より上側に配置して、前記搬送装置によって後方葉切り装置に搬送される根菜の茎葉を後方葉切り装置に掻き込む補助搬送装置を設け、その補助搬送装置の送り速度を、前記搬送装置の一対の無端回動帯による茎葉の挟持移送速度より高速に設定するもので、補助搬送装置によって葉切り装置に茎葉の根元部を強制的に、一気に送り込むから、葉切り高さが不揃いななったり、切断面が汚くなるのを防止し得、適正な葉切り作業を確実に行い得るものである。 【0008】上記目的を達成するための本発明の根菜類用収穫方法は、後上がり傾斜状態で対向配置して駆動される左右一対の無端回動帯により、根菜の茎葉を挟持して該根菜を地中から引き抜く引き抜き工程と、その引き抜き工程の一対の無端回動帯とその一対の無端回動帯の下方に後部が無端回動帯から離れるようにこれに対して傾斜状態に配置する左右一対のガイド部材とにより、茎葉の下部を一対のガイド部材間で誘導案内しながら、茎葉の上部を一対の無端回動帯によって挟持移送することにより、地中から引き抜かれた根菜をその上面を一対のガイド部材の下面に当てた状態で後方に搬送する搬送工程と、その搬送工程の一対の無端回動帯と一対のガイド部材後部との間に配置する葉切り装置により、搬送工程の後半部で根菜の茎葉をその根元部で切断する葉切り工程と、引き抜き工程及び搬送工程の一対の無端回動帯と連続する左右一対の無端回動帯により、茎葉を挟持移送する後搬送工程とから成るもので、マルチ栽培の根菜類の地中からの引き抜き及び葉切りから切断後の茎葉の後処理までの一連の工程を機械化し得るものである。 【0009】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳述する。図1は歩行形玉ねぎ収穫機の全体側面図、図2は同全体平面図、図3は収穫作業部の正面図、図4は同側面図、図5は同平面図、図6は図3の部分拡大図、図7は図4の部分拡大図、図8は図5の部分拡大図である。図中(1)はエンジン、(2)はミッション、(3)は左右横伝動ケース、(4)は左右ファイナルケース、(5)は左右走行輪、(6)は操縦ハンドル、(7)はゲージ輪、(8)は分草装置、(9)は掻き込み装置、(10)は挟持搬送装置である。分草装置(8)は、分草タイン(11)を有する分草ケース(12)を、後上がり傾斜状態で2条分横3列に装備して構成している。掻き込み装置(9)は、分草装置(8)の直後でこれと平行な後上がり傾斜状態で対向配置して駆動される左右一対の係止突起(13)付き掻き込みベルト(14)で構成している。挟持搬送装置(10)は掻き込み装置(9)の直後でこれより緩い後上がり傾斜状態で対向配置して駆動される左右一対の無端回動帯(15)で構成している。そして、玉ねぎ(A1)を4条栽培する畝(B1)に沿って機体を走行させながら、分草装置(8)で倒伏した茎葉(A2)を引き起こして、2条の茎葉(A2)を1条毎に分離起立させ、その分離起立状態の2条の茎葉(A2)を掻き込み装置(9)で掻き寄せて1束にまとめ、その2条分1束の茎葉(A2)を挟持搬送装置(10)前半部の一対の前部無端回動帯(15a)で挟持して、後上方に移送することにより、玉ねぎ(A1)を2条ずつ地中から引き抜くもので、挟持搬送装置(10)前半部を構成する前記一対の前部無端回動帯(15a)にて引抜部(16)を構成している。尚、図中(17)は挟持搬送装置(10)後半部を構成する前記一対の後部無端回動帯(15b)にて構成し、切断後の茎葉(A2)を挟持移送する後搬送装置、(18)は後搬送装置(17)から切断後の茎葉(A2)を受け継いで谷側に横送りして放出する茎葉放出装置、(19)は茎葉放出装置(18)から放出された茎葉(A2)を地面に導く柔軟なゴム板から成る茎葉放出ガイド体である。 【0010】上記左右走行輪(5)及び各装置(8)(9)(10)(18)は、図9に示す伝動経路でもってエンジン(1)動力を伝達するもので、エンジン(1)の出力軸(1a)をミッション(2)の入力部に連動連結し、左右横伝動ケース(3)に内挿したミッション(2)の左右走行出力軸(3a)を、左右ファイナルケース(4)に内挿したチェン伝動機構(4a)及び左右サイドクラッチ(20)を介して左右車軸(21)に連動連結し、この左右車軸(21)に軸支した左右走行輪(5)を回転駆動する。尚、図中(22)は左右駐車ブレーキである。一方、ミッション(4)から作業クラッチ(23)を介して前方に突出する作業出力軸(24)を左右方向の作業入力軸(25)に一対のベベルギヤ(26)を介して連動連結し、また作業入力軸(25)に一対のウォーム(27)及びウォームホイル(28)を介して連動連結した挟持搬送駆動軸(29)を上向きに突設し、その挟持搬送駆動軸(29)に一対の無端回動帯(15)の後部駆動プーリ軸(30)をチェン伝動機構(31)を介して連動連結し、一対の無端回動帯(15)を所定方向に回転駆動する。この一対の無端回動帯(15)の前部従動プーリ軸(32)に一対の掻き込みベルト(14)の上部駆動プーリ軸(33)をチェン伝動機構(34)を介して連動連結し、一対の掻き込みベルト(14)を所定方向に回転駆動する。挟持搬送装置(10)の畝(B1)中央側横外側で前後方向に延設される縦伝動軸(35)の後端を作業入力軸(25)の畝(B1)中央側端部に一対のベベルギヤ(36)を介して連動連結させると共に、分草タイン(11)を取付けるタインチェン(11a)の上部駆動スプロケット軸(37)の畝(B1)中央側端部に縦伝動軸(35)の前端を連動連結させ、各分草ケース(12)の分草タイン(11)を回転駆動する。さらに茎葉放出装置(18)は谷側の無端回動帯(15)の後部駆動プーリ軸(30)上に軸支されてこの無端回動帯(15)と一体に回転駆動する。 【0011】図1乃至図8に示す如く、上記した収穫機の構造に、マルチ栽培用の、葉切り装置(39)、搬送装置(40)、補助搬送装置(41)、堀り取り刃(42)、マルチカッター(43)、デバイダ(44)、マルチ押え体(45)並びにマルチ集束機構(46)を装備し、マルチ栽培の玉ねぎ(A1)を収穫するマルチ仕様構造を構成するものである。 【0012】葉切り装置(39)は、引抜部(16)の下方に配置して、地中から引き抜かれた玉ねぎ(A1)の茎葉(A2)をその根元部で切断する往復動刃(47)で構成している。 【0013】搬送装置(40)は、引抜部(16)の一対の無端回動帯(15a)と、その一対の無端回動帯(15a)の下方に後部が無端回動帯(15a)から離れるようにこれに対して傾斜状態に配置する左右一対のガイド部材である合成樹脂製のスラシ板(48)とから成り、茎葉(A2)の下部を一対のスラシ板(48)間で誘導案内しながら、その茎葉(A2)の上部を一対の無端回動帯(15a)によって挾持移送することにより、地中から引き抜かれた玉ねぎ(A1)をその上面を一対のスラシ板(48)の下面に当てた状態で後方に搬送するもので、その搬送装置(40)の一対の無端回動帯(15a)と一対のスラシ板(48)後部との間に前記葉切り装置(39)を配置している。 【0014】また、前記一対のスラシ板(48)は、左右に2組設けると共に、平面視V字又はU字状の分草ガイド(49)を設け、その分草ガイド(49)の後端部を各組の内側のスラシ板(48)に取り付け、前端曲げ部を一対の掻き込みベルト(14)間の下端側直後部位に延設し、左側の条の茎葉(A2)を右側のスラシ板(48)間に受け入れたり、右側の条の茎葉(A2)を左側のスラシ板(48)間に受け入れるのを分草ガイド(49)で阻止して、各組のスラシ板(48)間に1条ずつ別々に茎葉(A2)を受け入れるように構成している。尚、分草ガイド(49)の前部を上方に反り上げてマルチフィルム(M)を破らない形状としている。 【0015】また、2組のスラシ板(48)を下面に取り付け、且つ、上面後部に往復動刃(47)を組み付ける受板(50)を設け、その受板(50)に各組のスラシ板(48)間に形成する茎葉搬送経路に対応する左右一対の溝(51)を設けている。尚、各組のスラシ板(48)の内側のスラシ板(48)は一体構成とし、左と右と中央の3板のスラシ板(48)で一対のガイド部材を2組設けるようにしている。 【0016】補助搬送装置(41)は、前記搬送装置(40)の一対の無端回動帯(15a)と一対のガイド部材(48)との間で前記葉切り装置(39)より上側に、ガイド部材(48)と平行状態又は略平行状態で対向配置して駆動される左右一対の係止突起(52)付き掻き込みベルト(53)から成り、前記搬送装置(40)によって後方葉切り装置(39)に搬送される玉ねぎ(A1)の茎葉(A2)を後方葉切り装置(39)に掻き込むもので、その補助搬送装置(41)の送り速度を、前記搬送装置(40)の一対の無端回動帯(15a)による茎葉(A2)の挾持移送速度より高速に設定している。 【0017】堀り取り刃(42)は、1本構成とし、引抜部(16)の前端部下方で2条分の土を堀り起す長さを有する刃部(42a)と、その刃部(42a)の畝(B1)中央側端部で立ち上げて地上に突出させる縦アーム部(42b)とから成り、その縦アーム部(42b)を前後揺動支点軸(54)に回転自在に軸支させると共に、縦アーム部(42b)に前後方向の往復運動を与えることにより、堀り取り刃(43)を前後方向に揺動させるように構成している。 【0018】マルチカッター(43)は、前記堀り取り刃(42)の縦アーム部(42b)の直前で下部を地面に直角又は略直角に食い込ませるように、その縦アーム部(42b)に取り付ける円盤状の回転刃であり、マルチカッター(43)を畝(B1)との転がり接触で自転させながら、堀り取り刃(42)の前後揺動で前後揺動させて畝(B1)中央部でマルチフィルム(M)を長さ方向に連続的に切断し、そのマルチフイルム(M)を二分割して行き、その切目から堀り取り刃(42)の縦アーム部(42b)を地中に差し込むように構成している。 【0019】デバイダ(44)は、分草装置(8)の各分草ケース(12)の前方下方で倒伏状態の茎葉(A2)を拾い上げて分草タイン(11)の作用範囲に誘導する棒状のデバイダ本体(55)と、そのデバイダ本体(55)を分草ケース(12)に取り付けるデバイダ取り付けフレーム(56)とから成り、デバイダ本体(55)は、マルチフィルム(M)を被覆した畝(B1)に摺接させるマルチ押え部(55a)を前部に設け、その押え部(55a)の後端から分草タイン(11)先端の下部回行軌跡までに後上り傾斜状態で延設する誘導部(55b)を後部に設け、また前記押え部(55a)の前部を後方に折り曲げることによって形成マルチ刺り防止部(55c)を前端に設けている。 【0020】マルチ押え体(45)は、中央の分草ケース(12)に前部を取り付けてこの分草ケース(12)の下方から後方葉切り装置(39)の下方に接地状態で延設する第1押え棒(57a)と、畝(B1)中央側の分草ケース(12)に前部を取り付けてこの分草ケース(12)の下方から後方葉切り装置(39)の下方に接地状態で延設する第2押え棒(57b)とから成り、これら第1及び第2押え棒(57a)(57b)によって、分草装置(8)部から葉切り装置(39)部に亘る収穫条の条間のマルチフィルム(M)と畝(B1)中央側の条外側のマルチフィルム(M)を畝(B1)に押し付け、分草タイン(11)及び一対の掻き込みベルト(14)の係止突起(13)でマルチフィルム(M)を引掛けるのを防止している。尚、収穫条の谷側の条の外側のマルチフィルム(M)はそのさらに外側の法面や谷部で覆土されているため、押え体(45)は設けていない。 【0021】また、各押え棒(57a)(57b)の前部を上方に反り上げてマルチフィルム(M)を破らない形成にすると共に、その反り上げ部(58a)(58b)を、分草タイン(11)が下部回行途中で下向き回動から上向き回動になるときのその下部回行経路真横位置で、分草タイン(11)の作用範囲内に立ち上げ、分草タイン(11)が下向き回動している間の作用を無くし、分草タイン(11)でマルチフィルム(M)を引掛けるのをさらに防止している。 【0022】マルチ集束機構(46)は、前記マルチカッター(43)と、収穫側のファイナルケース(4)から前方に突出させて、収穫側の法面とそこに被覆されているマルチフィルム(M)との間に割り込ませ、そのマルチフイルム(M)を浮かし畝(B1)上面側に寄せる集束ロッド(59)と、左右ファイナルケース(4)間に配置して、収穫側の半幅のマルチフィルム(M)を集束しながら後方に置いて行く集束ローラ(60)とから成り、玉ねぎ(A1)の収穫と同時にマルチフィルム(M)の後処理を行うように構成している。 【0023】葉切り装置(39)及び堀り取り刃(42)及び補助搬送装置(41)は、図9に示す伝動経路でもってエンジン(1)動力を伝達するもので、前記作業入力軸(25)の谷側端部にクランク(61)を設け、そのクランク(61)にクランクロッド(62)及びL形リンク(63)を介してカッター駆動ロッド(64)を連動連結し、往復動刃(47)を駆動する。一方、前記作業入力軸(25)の畝(B1)中央側端部にクランク(65)を設け、そのクランク(65)にクランクロッド(66)を介して堀り取り刃(42)を連動連結し、その堀り取り刃(42)を駆動する。また一対の無端回動帯(15)の前部従動プーリ軸(32)にチェン伝動機構(34)を介して連動連結する補助搬送駆動軸(67)を設け、その駆動軸(67)に増速用のチェン伝動機構(68)を介して一対の掻き込みベルト(53)の後部駆動プーリ軸(69)を連動連結し、一対の掻き込みベルト(53)を一対の無端回動帯(15)よりも高速で所定方向に回転駆動する。 【0024】 【発明の効果】以上実施例から明らかなように本発明の根菜類用収穫機は、後上がり傾斜状態で対向配置して駆動される左右一対の無端回動帯(15a)により、根菜(A1)の茎葉(A2)を挟持して該根菜(A1)を地中から引き抜く引抜部(16)と、その引抜部(16)の下方に配置して、地中から引き抜かれた根菜(A1)の茎葉(A2)をその根元部で切断する葉切り装置(39)を設けるもので、根菜(A1)を引抜部(16)より高い位置に持ち上げずに収穫するから、マルチ栽培の根菜類を収穫しても、マルチフィルム(M)が引抜部(16)より高い位置に持ち上げられず、そのマルチフィルム(M)が引抜部(16)の一対の無端回動帯(15a)や他の部分に巻き付く等して収穫不能になるのを解消でき、マルチ栽培の根菜類の収穫を機械化できるものである。 【0025】また、前記引抜部(16)の一対の無端回動帯(15a)と、その一対の無端回動帯(15a)の下方に後部が無端回動帯(15a)から離れるようにこれに対して傾斜状態に配置する左右一対のガイド部材(48)とから成り、茎葉(A2)の下部を一対のガイド部材(48)間で誘導案内しながら、その茎葉(A2)の上部を一対の無端回動帯(15a)によって挟持移送することにより、地中から引き抜かれた根菜(A1)をその上面を一対のガイド部材(48)の下面に当てた状態で後方に搬送する搬送装置(40)を設け、その搬送装置(40)の一対の無端回動帯(15a)と一対のガイド部材(48)後部との間に前記葉切り装置(39)を配置するもので、搬送装置(40)によって葉切り装置(39)に対する根菜(A1)の姿勢・位置関係が統一され、且つ、それが安定した時に、緊張状態の茎葉(A2)の根元部を前記葉切り装置(39)によって切断するから、葉切り高さを揃えることができると共に、美しい切断面に仕上げることができ、商品価値を向上させることができるものである。 【0026】また、前記搬送装置(40)の一対の無端回動帯(15a)と一対のガイド部材(48)との間で前記葉切り装置(39)より上側に配置して、前記搬送装置(40)によって後方葉切り装置(39)に搬送される根菜(A1)の茎葉(A2)を後方葉切り装置(39)に掻き込む補助搬送装置(41)を設け、その補助搬送装置(41)の送り速度を、前記搬送装置(40)の一対の無端回動帯(15a)による茎葉(A2)の挟持移送速度より高速に設定するもので、補助搬送装置(41)によって葉切り装置(39)に茎葉(A2)の根元部を強制的に一気に送り込むから、葉切り高さが不揃いななったり、切断面が汚くなるのを防止でき、適正な葉切り作業を確実に行うことができるものである。 【0027】また、本発明の根菜類用収穫方法は、後上がり傾斜状態で対向配置して駆動される左右一対の無端回動帯(15a)により、根菜(A1)の茎葉(A2)を挟持して該根菜(A1)を地中から引き抜く引き抜き工程と、その引き抜き工程の一対の無端回動帯(15a)とその一対の無端回動帯(15a)の下方に後部が無端回動帯(15a)から離れるようにこれに対して傾斜状態に配置する左右一対のガイド部材(48)とにより、茎葉(A2)の下部を一対のガイド部材(48)間で誘導案内しながら、茎葉(A2)の上部を一対の無端回動帯(15a)によって挟持移送することにより、地中から引き抜かれた根菜(A1)をその上面を一対のガイド部材(48)の下面に当てた状態で後方に搬送する搬送工程と、その搬送工程の一対の無端回動帯(15a)と一対のガイド部材(48)後部との間に配置する葉切り装置(39)により、搬送工程の後半部で根菜(A1)の茎葉(A2)をその根元部で切断する葉切り工程と、引き抜き工程及び搬送工程の一対の無端回動帯(15a)と連続する左右一対の無端回動帯(15b)により、茎葉(A2)を挟持移送する後搬送工程とから成るもので、マルチ栽培の根菜類の地中からの引き抜き及び葉切りから切断後の茎葉の後処理までの一連の工程を機械化できるものである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005164 【氏名又は名称】セイレイ工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年4月13日(1999.4.13) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100062270 【弁理士】 【氏名又は名称】藤原 忠治
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| 【公開番号】 |
特開2000−295913(P2000−295913A) |
| 【公開日】 |
平成12年10月24日(2000.10.24) |
| 【出願番号】 |
特願平11−104689 |
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