| 【発明の名称】 |
コンバインの側方カバー |
| 【発明者】 |
【氏名】村田 茂樹
【氏名】寺島 淳
【氏名】新保 喜崇
【氏名】衛藤 哲郎
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| 【要約】 |
【課題】コンバインにおいて、機体側部に配置する側方カバーを複数のカバープレートに分割して中折れ式とし、該側方カバーの分割位置に所定開度に設定可能に支持リンクを設けたので、作業内容に適した開度に設定することができ、作業効率を高めることができる構成を提供する。
【解決手段】側方カバー50は複数のカバープレート51・52に分割して各分割位置で折曲可能とし、該分割位置では所定開度に設定可能に支持リンク53を設け、側方カバー50の開度が小さい場合には、該支持リンク53を構成する本体リンク54に開口した係止孔54cを、前記カバープレート51から突出した係止ピン51bに係止し、側方カバー50の開度が大きい場合には、該係止ピン51bに前記本体リンク54に軸着した伸長用リンク55を回動・延長して係止させる構成とした。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 走行装置上に機枠フレームを搭載し、該機枠フレーム上に選別装置、脱穀部、及びグレンタンク等を載置固定して機体を構成したコンバインにおいて、機体側部に配置する側方カバーを複数のカバープレートに分割して中折れ式とし、該側方カバーの分割位置に所定開度に設定可能に支持リンクを設けたことを特徴とするコンバインの側方カバー。 【請求項2】 前記支持リンクを、本体リンクと該本体リンクに軸着しカバープレートに係止可能な伸長用リンクとから成る複合支持リンクとから構成したことを特徴とする請求項1記載のコンバインの側方カバー。 【請求項3】 前記複合支持リンクにおいて、伸長用リンクを回動・延長してカバープレートに係止させた場合に、該カバープレートの回動支点位置と伸長用リンクの回動支点位置が異なる構成としたことを特徴とする請求項2記載のコンバインの側方カバー。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、コンバインの機体側部を覆う側方カバーの構造において、該側方カバーの開き角度を調節できる支持リンクの構造に関する。 【0002】 【従来の技術】従来より、大型のコンバインにおいては、走行装置上に選別装置を載置し、その上方には受網を挟みスクリュー式のロータよりなる脱穀部を配置し、該脱穀部上にはグレンタンクを配置して、該グレンタンク内に前記選別装置により選別された穀粒を貯留するように構成しており、このような選別装置、脱穀部、及びグレンタンク等からなる機体の側部は、側方カバーにより覆われて保護されていた。該側方カバーは、中折れ式としており、上カバープレートと下カバープレートをヒンジにより枢結し、リンクによって側方カバーを開けた状態に固定できるようにしていた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このような従来の側方カバーの構造においては、側方カバーを開いた場合、中折れの状態で固定されるために、側方は開いても、下カバープレートが邪魔になることがあり、垂直方向に垂れた下カバープレートと本体との間の空間も狭くなって、メンテナンスを効率良く行うことができずに作業性が低下する、という問題があった。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明は、以上のような課題を解決するために、次のような手段を用いる。すなわち、請求項1においては、走行装置上に機枠フレームを搭載し、該機枠フレーム上に選別装置、脱穀部、及びグレンタンク等を載置固定して機体を構成したコンバインにおいて、機体側部に配置する側方カバーを複数のカバープレートに分割して中折れ式とし、該側方カバーの分割位置に所定開度に設定可能に支持リンクを設けたものである。 【0005】請求項2においては、前記支持リンクを、本体リンクと該本体リンクに軸着しカバープレートに係止可能な伸長用リンクとから成る複合支持リンクとから構成したものである。 【0006】請求項3においては、前記複合支持リンクにおいて、伸長用リンクを回動・延長してカバープレートに係止させた場合に、該カバープレートの回動支点位置と伸長用リンクの回動支点位置が異なる構成としたものである。 【0007】 【発明の実施の形態】本発明の実施例を、添付の図面を基に詳述する。図1はコンバインの全体側面一部断面図、図2は側方カバーの斜視図、図3は側方カバーの開放段階を示す後面一部断面図であり、(a)は「閉」状態を示す後面一部断面図、(b)は下カバープレートの開度「なし」を示す後面一部断面図、(c)は下カバープレートの開度「小」を示す後面一部断面図、(d)は下カバープレートの開度「中」を示す後面一部断面図、(e)は下カバープレートの開度「大」を示す後面一部断面図、図4は図3(c)の開度「小」を示す後面一部断面図の一部拡大図、図5は図3(d)の開度「中」を示す後面一部断面図の一部拡大図、図6は図3(d)の開度「大」を示す後面一部断面図の一部拡大図、図7はキャビンの側面図、図8はキャビンの高さ調節装置の構成を示す側面図、図9はキャビンの正面図、図10は同じく平面図である。 【0008】まず、本発明に係わるコンバイン14の全体構成について、図1により説明する。クローラー式走行装置1上に機枠フレーム13が搭載され、該機枠フレーム13上に選別装置19や脱穀部18と、エンジン48等を収納するエンジンルーム49が載置固定され、脱穀部18上にはグレンタンク30が配置され、該グレンタンク30側部にはその内部に貯留された穀粒を排出する排出オーガ40が配置されている。これら選別装置19、脱穀部18及びグレンタンク30等はルーフカバー62や側方カバー50で覆われている。 【0009】また、前記機枠フレーム13より前方に刈取部8が突出されている。刈取部8はプラットホーム2内に横送りオーガ3を左右方向に収納し、回転駆動することによって穀稈を略左右中央に集めるようにしている。前記プラットホーム2前端下部には刈刃4が横設され、該刈刃4の前上方には掻込リール5が配設されている。前記プラットホーム2の両側の後部上に昇降リンク6の後部が枢支され、該昇降リンク6の前端に前記掻込リール5が回転自在に支持され、油圧モーター等によって掻込リール5が回転駆動される。また、前記プラットホーム2の両側前端には分草板7が配設されている。 【0010】前記刈取部8と脱穀部18の間には搬送装置9が配置され、該搬送装置9は、フィーダハウス10内にコンベア11が収納され、前記プラットホーム2の後部左右中心よりやや進行方向に対して左側寄りで、前記横送りオーガ3のスクリュー羽根の送り終端位置に合わせてフィーダハウス10の前端が連通されている。該フィーダハウス10の後端は、脱穀入口12に連通されており、該脱穀入口12には左右水平方向に回転軸心を有する円筒状のビータ34が配置され、穀稈を強制的に脱穀部18へ送るようにしている。フィーダハウス10の後部は機枠フレーム13に昇降回動自在に支持されている。 【0011】そして、フィーダハウス10の下面と機枠フレーム13との間には図示せぬ油圧シリンダーを介装して、刈取部8を昇降可能としている。さらに、前記フィーダハウス10とビータ34の上方には運転席15や操向ハンドル16等を収納したキャビン17を配置し、該キャビン17は機体左右中央前方の上方位置に配置して、視界を改善し刈取作業を確認し易くし、また、左右両側より乗り降りできるようにしている。 【0012】次に、前記側方カバー50の構成について、図2乃至図6により説明する。図2に示すように、前記ルーフカバー62側縁には上ヒンジ60により上カバープレート51の上縁が連結され、該上カバープレート51の下縁には下ヒンジ56により下カバープレート52の上縁が連結されており、各ヒンジ56・60の取付位置において側方カバー50を内側に折曲できるようにしている。図3に示すように、前記ヒンジ60の取付位置においては、ルーフカバー62に垂設したブラケット62aと上カバープレート51に垂設したブラケット51cとの間を支持リンク61により連結・固定可能としており、側方カバー50を開放した際(図3の(b)乃至(e))には、上カバープレート51がルーフカバー62の側縁から水平方向に突出できるようにしている。但し、ブラケット51cを上下方向に複数設けて、支持リンク61の固定位置を変更することにより開度を調節できるように構成することもできる。 【0013】図4に示すように、前記ヒンジ56の取付位置において、上カバープレート51に垂設したブラケット51aと下カバープレート52に垂設したブラケット52aとの間には、本発明に係わる複合支持リンク53が配置され、該複合支持リンク53は本体リンク54と伸長用リンク55とから構成されている。該本体リンク54の一端には、前記ブラケット51aに突設した係止ピン51bに係止するためのL型係止孔54cを開口すると共に、前記伸長用リンク55を回動させる際に、伸長用リンク55が本体リンク54と同一線上になるように回動範囲を規制するためのストッパー54aを突設し、さらに、本体リンク54の他端には、ブラケット52aから突設した係止ピン52bに係止するための係止孔54bを開口している。また、前記伸長用リンク55において、ブラケット51aに近い方の端部は、前記本体リンク54から突出した回動支点軸54dに回動可能に外嵌され、他方の端部には、反対側に回動して延長した際に前記係止ピン51bに係止するための係止孔55aが開口されている。 【0014】このような構成において、側方カバー50の開放は次のようにして行うことができる。まず、側方カバー50の開放前は、支持リンク61、複合支持リンク53ともに側方カバー50に一端で連結され垂設されただけの状態となっている(図3(a))。この状態から取っ手57を把持し、上カバープレート51を上ヒンジ60を支軸として上方に90度回動して、該上カバープレート51を前記ルーフカバー62に支持リンク61で連結・固定すると、上カバープレート51がルーフカバー62から水平に突出し、その突出縁から下カバープレート52が垂設した状態となるが、従来の平行リンク機構とは異なり、上カバープレート51の下方には作業に十分な空間を確保することができる(図3(b))。 【0015】続いて、図4に示すように、下カバープレート52のみを下ヒンジ56を支点として上方に回動し、複合支持リンク53のL型係止孔54cの長孔部を、上カバープレート51の前記係止ピン51bに係止・固定すると、上カバープレート51がルーフカバー62から水平に突出し、その突出縁から下カバープレート52が斜め下外方に突出した開度「小」の状態となる(図3(c))。同様にして、図5に示すように、複合支持リンク53のL型係止孔54cの短孔部を、上カバープレート51の前記係止ピン51bに係止すると、開度は更に拡大して開度「中」となる(図3(d))。更に、図6に示すように、下カバープレート52を下ヒンジ56を支点として上方に回動して水平に保持した状態において、前記伸長用リンク55を回動支点軸54dを支点に反対側に回動し、伸長用リンク55の係止孔54bを上カバープレート51の前記係止ピン51bに係止・固定すると、開度「大」の状態となり、側方カバー50を完全な開放状態とすることができるのである(図3(e))。 【0016】従って、側方カバー50の下方には作業の邪魔となるリンクの突出がないため、頭上を気にせず作業することができ、しかも、上記のように複数の開度に設定することができるために、作業内容に応じた適切な空間で作業することができる。例えば、機体14の下部の選別装置19等の簡単な清掃は、下カバープレート52の開度「なし」や「小」で行えばよく、脱穀部18の第一ロータ21や第二ロータ22の下方のようなメンテナンスの困難な受網23等を交換するような場合には、下カバープレート52の開度「大」とすることにより、十分な作業空間を確保することができるのである。 【0017】次に、このような側方カバー50を有する機体14前方に配設された前記キャビン17の高さ調節装置について、図7、図8により説明する。このキャビン17の後部は、図7に示すように、前記機枠フレーム13前部に図示せぬ防振ゴムを介して載置され、脱穀部18や選別装置19等からの振動が伝わらないように防振支持される構造となっている。更に、図8に示すように、キャビン17下部のフロアは載置フレーム63上に固設され、該載置フレーム63は、キャビン17の下方に配設した高さ調節装置64の前支持アーム67上端に載置固定され、該前支持アーム67下端は回動可能に前リンク69上端に連結されており、該前リンク69下端は前回動支点軸73により枢支されている。また、前記キャビン17の後部フレーム66は後支持アーム68上端に載置固設され、該後支持アーム68下端は回動可能に「く」字状の後リンク70上端に連結されており、該後リンク70の略中央部は後回動支点軸74に枢支され、後リンク70の下端は油圧シリンダ71から突出したロッド72先端に連結されている。 【0018】これら前後のリンク69・70の上端間は連結リンク75により連結されて平行リンクを形成している。従って、後リンク70の下端を前記ロッド72で後方に押し出すと、図8に示すように、キャビン17を姿勢を保持したまま上方に移動させると同時に前方にも移動させることができ、コンバインの前下方、特に刈取部8に対する視認性が著しく向上し、中割や倒伏穀稈の刈取作業時における分草板7の確認等の際においては、オペレーター76が運転席15から立ち上がる必要がなくなり、オペレーター76の負担の軽減や作業性の向上を図ることができるのである。 【0019】更に、前記キャビン17への搭乗方法及びドア開閉装置について、図7、図9、図10により説明する。キャビン17下部のフロア65の左右側部には、搭乗ステップ77・77がキャビン17外側方に向かって突設され、該搭乗ステップ77・77の下部前方で機体より内側には階段状の乗降ステップ78・78上部が固設され、該乗降ステップ78・78下部は圃場面の直上方まで延出させており、オペレーターは左右両側の乗降ステップ78・78及び搭乗ステップ77・77を利用してキャビン17の左右両側より乗り降りすることができるようにしている。 【0020】さらに、前記搭乗ステップ77・77からキャビン17内部に出入りするためのドア79・79には上下2カ所にドアレバー80・81を設けており、このうち上ドアレバー80はドア79内面上部に配設し、下ドアレバー81はドア79のキャビン外側下部で、オペレーター79が地面に立った状態にて操作可能な高さに配設する。この上ドアレバー80と下ドアレバー81との間は連結リンク機構82により連結・連動され、いずれのレバーにおいてもドア79の開閉と施錠・解錠を可能とし、ドア開閉装置83を構成している。 【0021】従来は、キャビン17の位置が高いために、ドア79の開閉には乗降ステップ78に上る必要があり、該乗降ステップ78上でドア79を開けるには体を反らさなければならず、オペレーター76に無理を強いていたが、上記構成をとることにより、キャビン17に入るには地面に立ったまま下ドアレバー81を操作し、キャビン17から外に出るには内側から上ドアレバー80を操作することができ、オペレーター76はキャビン17へ簡単に出入りすることができる。更に、前記の如く、上ドアレバー80と下ドアレバー81との間は連動しているため、左右のドア開閉機構83のうち、一方ではキャビン17の上ドアレバー80で施錠し、他方の降りる側では、降りた後に下ドアレバー81で施錠することで、施錠も簡単に行うことができるのである。また、前記昇降ステップ78・78は、従来の乗降ステップ78a・78aに比べて機体内側に設けており、(図10に示すように前方の内側でも可能)、ドア79を開放した後でもキャビン17への出入りが容易となり、さらには、機体幅も狭くなるため、狭い圃場での移動等がやりやすくなるのである。 【0022】 【発明の効果】本発明は以上のように構成したので、次のような効果を奏する。すなわち、請求項1のように、走行装置上に機枠フレームを搭載し、該機枠フレーム上に選別装置、脱穀部、及びグレンタンク等を載置固定して機体を構成したコンバインにおいて、機体側部に配置する側方カバーを複数のカバープレートに分割して中折れ式とし、該側方カバーの分割位置に所定開度に設定可能に支持リンクを設けたので、作業内容に適した開度に設定することができ、作業効率を高めることができる。支持リンクを従来の平行リンクに比べてコンパクトにすることができ、側方カバー下方の空間を広く確保することができる。 【0023】請求項2のように、前記支持リンクを、本体リンクと該本体リンクに軸着しカバープレートに係止可能な伸長用リンクとから成る複合支持リンクとから構成したので、側方カバーの下方空間をリンク機構により邪魔されることなく、しかも種々の開度に設定可能となり、簡単な清掃作業から部品の交換に至るまでの機体側部における多くの作業に対応することができるのである。 【0024】請求項3のように、前記複合支持リンクにおいて、伸長用リンクを回動・延長してカバープレートに係止させた場合に、該カバープレートの回動支点位置と伸長用リンクの回動支点位置が異なる構成としたので、機体側部に左右水平方向に完全に側方カバーを開いた場合に、カバープレートが回動するのを完全に防止することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006851 【氏名又は名称】ヤンマー農機株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年4月8日(1999.4.8) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100080621 【弁理士】 【氏名又は名称】矢野 寿一郎
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| 【公開番号】 |
特開2000−287525(P2000−287525A) |
| 【公開日】 |
平成12年10月17日(2000.10.17) |
| 【出願番号】 |
特願平11−100769 |
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