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【発明の名称】 ケーンハーベスタ
【発明者】 【氏名】松元 芳見

【要約】 【課題】トラッシュ回収の省力化とトラッシュの有効利用を可能にする。

【解決手段】吸上げ装置14は、チョッピングカッタ9からきび収納袋12へ至る径路中に吸込み口15が位置するように設けられる。トラッシュ用枠16は、枠11の最後端に排出口18に正対して取り付けられてトラッシュ用収納袋17が取り付けられる。こうして、重量の軽いトラッシュ20を吸上げ装置14で吸上げてトラッシュ用収納袋17内に収納する。したがって、砂糖きびの収穫時に発生する膨大な量のトラッシュ回収の省力化を図り、トラッシュを有効利用することが可能となる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 砂糖きびを刈り取るベースカッタと、上記刈り取られた砂糖きびを所定長に裁断するチョッピングカッタと、上記刈り取られた砂糖きびを、上記チョッピングカッタまで搬送する搬送手段と、上記チョッピングカッタによって裁断された砂糖きびを茎とトラッシュとに選別する選別手段と、上記選別された茎を収納する茎収納手段と、上記選別されたトラッシュを収納するトラッシュ収納手段を備えたことを特徴とするケーンハーベスタ。
【請求項2】 請求項1に記載のケーンハーベスタにおいて、上記選別手段は水平方向に回動可能なトラッシュ排出口を有し、上記トラッシュ収納手段は、上記トラッシュ排出口に正対するように移動可能になっていることを特徴とするケーンハーベスタ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、砂糖きびの茎(ケーン)を収穫する際に使用されるケーンハーベスタの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、砂糖きびの茎を収穫する際に使用されるケーンハーベスタとして、次のようなものがある。このケーンハーベスタにおいては、砂糖きびの列に沿って走行しつつベースカッタによって砂糖きびの根元を刈り取り、搬送ローラによってチョッピングカッタまで搬送する。そして、上記チョッピングカッタによって25cm程度の長さにカットし、カットされた茎は収納袋に収納する一方、葉や穂や小茎部等の所謂トラッシュは不要物としてその場に廃棄するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、上記従来のケーンハーベスタにおいては、トラッシュをその場に廃棄するようにしている。ところが、上記トラッシュは家畜の飼料等に利用可能であり、上記トラッシュをそのまま畑に破棄することは資源を無駄にしていることになる。
【0004】そこで、この発明の目的は、トラッシュを回収してトラッシュの有効利用を可能にするケーンハーベスタを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、請求項1に係る発明のケーンハーベスタは、砂糖きびを刈り取るベースカッタと、上記刈り取られた砂糖きびを所定長に裁断するチョッピングカッタと、上記刈り取られた砂糖きびを上記チョッピングカッタまで搬送する搬送手段と、上記チョッピングカッタによって裁断された砂糖きびを茎とトラッシュとに選別する選別手段と、上記選別された茎を収納する茎収納手段と、上記選別されたトラッシュを収納するトラッシュ収納手段を備えたことを特徴としている。
【0006】上記構成によれば、ベースカッタで刈り取られた砂糖きびは、搬送手段によってチョッピングカッタに搬送されて所定長に裁断される。そうした後、裁断された砂糖きびは選別手段によって茎とトラッシュとに選別され、上記選別された茎は茎収納手段に収納される一方、上記選別されたトラッシュはトラッシュ収納手段に収納される。こうして、上記チョッピングカッタで裁断された砂糖きびは、茎とトラッシュとに選別されて別々に収納される。
【0007】また、請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明のケーンハーベスタにおいて、上記選別手段は水平方向に回動可能なトラッシュ排出口を有し、上記トラッシュ収納手段は上記トラッシュ排出口に正対するように移動可能になっていることを特徴としている。
【0008】上記構成によれば、上記選別手段のトラッシュ排出口は常に風下に向くように方向が変えられ、上記トラッシュ収納手段も上記トラッシュ排出口に正対するように移動される。こうして、風向が変っても、常に風下側で、上記トラッシュ排出口から排出されるトラッシュが上記トラッシュ収納手段に受け止められる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。図1は、本実施の形態のケーンハーベスタにおける外観図である。尚、図1(a)は正面図であり、図1(b)は側面図である。このケーンハーベスタ1は、両側下部に2列に設けられたキャタピラ等の走行装置2,2によって、砂糖きび19の列に沿って走行可能になっている。また、前方には平行して垂直位置から後方に傾いて2列にクロップデバイダ3,3が取り付けられ、その後方中央部には垂直位置から前方にやや傾いて2列にベースカッタ4,4が取り付けられている。そして、ベースカッタ4の下端には、回転しながら砂糖きびの根元を切断するための回転刃5,5が設けられている。
【0010】上記ベースカッタ4,4の直後には引込みローラ6,6が上下2段に配列され、この引込みローラ6,6に続いてケーンハーベスタ1の中央上部に向かって、搬送ローラ7および脱葉ローラ8が上下2段に複数列に配置されている。そして、最上段の搬送ローラ7の直後には、チョッピングカッタ9および収容回転ブラシ10が配置されている。
【0011】ケーンハーベスタ1の後部におけるチョッピングカッタ9より低い上部には、きび収納袋取り付け用の枠11が取り付けられており、この枠11にきび収納袋12の口が取り付けられている。そして、チョッピングカッタ9から枠11へ至る径路中には、吸上げ装置14の吸込み口15が設けられている。この吸上げ装置14は、内蔵している吸上げファン13の回転に伴う吸引力によって、チョッピングカッタ9によって25cm程度の長さにカットされた砂糖きびの各部分の中から、重量の軽いトラッシュ20を吸上げるものである。したがって、トラッシュ20以外の収穫の対象となる茎21は、吸上げ装置14によって吸上げられることなくきび収納袋12内に落下することになる。
【0012】上記きび収納袋取り付け用の枠11の最後端にはトラッシュ用枠16が取り付け可能になっている。そして、このトラッシュ用枠16には、トラッシュ用収納袋17の口が取り付けられる。尚、このトラッシュ用枠16の位置は、吸上げ装置14によって吸上げられて排出口18から後方に向かって排出されたトラッシュ20を受けるのに最適位置になっている。また、きび収納袋取り付け用の枠11とトラッシュ用枠16とはリンク機構22で昇降可能になっており、状況に応じてトラッシュを確実に収納可能にし、且つ、トラッシュを容易に取り出し可能にしている。
【0013】すなわち、本実施の形態においては、上記引込みローラ6,搬送ローラ7および脱葉ローラ8でなるローラ列で上記搬送手段を構成し、吸上げ装置14で上記選別手段を構成し、トラッシュ用枠16およびトラッシュ用収納袋17で上記トラッシュ収納手段を構成するのである。
【0014】上記構成を有するケーンハーベスタ1は以下のように動作する。すなわち、走行装置2,2が駆動されると、ケーンハーベスタ1は砂糖きび19の列に沿って前進する。そうすると、平行して2列に配列されたクロップデバイダ3,3の回転によって、外側に傾いている砂糖きび19が引き起こされる。そして、さらにケーンハーベスタ1が前進することによって、砂糖きび19の根元がベースカッタ4によって切断され、根元側が引込みローラ6,6に挟まれて搬送ローラ7,7側に引き込まれる。こうして、刈り取られた砂糖きびは、搬送ローラ7,7の列によってチョッピングカッタ9に向かって搬送される。その途中において、脱葉ローラ8,8の作用によって大きな葉が剥ぎ取られる。
【0015】こうして、上記チョッピングカッタ9まで搬送された砂糖きびは、チョッピングカッタ9によって25cm程度の長さにカットされ、収容回転ブラシ10によってきび収納袋12に向って払い落される。その際に、重量の軽いトラッシュ20は、吸上げ装置14によって吸上げられて排出口18から後方に向かって排出され、トラッシュ用収納袋17内に収納される。一方、吸上げ装置14によって吸上げられなかった比較的重い茎21の部分は、そのまま落下してきび収納袋12内に収納される。
【0016】このように、本実施の形態によれば、上記チョッピングカッタ9からきび収納袋12が取付けられる枠11へ至る径路中に、吸上げ装置14の吸込み口15を設ける。また、枠11の最後端には、吸上げ装置14の排出口18に正対してトラッシュ用枠16が取り付けられ、トラッシュ用収納袋17を取り付けている。したがって、吸上げ装置14の吸上げファン13を回転させることによって、重量の軽いトラッシュ20を吸上げて排出口18からトラッシュ用収納袋17に収納することができる。
【0017】こうして、上記チョッピングカッタ9によって所定長にカットされた砂糖きびをトラッシュ20と茎(ケーン)21とに分別し、茎21はきび収納袋12内に収納する一方、トラッシュ20はトラッシュ用収納袋17に収納することができるのである。
【0018】すなわち、本実施の形態によれば、砂糖きびの収穫時に発生する膨大な量のトラッシュを回収してトラッシュ用収納袋17に収納できる。したがって、上述のごとくトラッシュ用収納袋17に収納されたトラッシュを堆肥や家畜等の飼料として利用することができ、資源の有効利用が可能になるのである。
【0019】尚、上記実施の形態においては、上記トラッシュ用枠16およびトラッシュ用収納袋17で上記トラッシュ収納手段を構成しているが、収納容器で構成しても一向に差し支えない。
【0020】また、上記吸上げ装置14の排出口18を後方側で水平方向に180度回転可能にすると共に、トラッシュ用枠16も排出口18に正対するように移動可能にしても差し支えない。その場合には、風向きに応じて排出口18およびトラッシュ用枠16の位置を風下側に変更して、効率よくトラッシュ20を回収できる。
【0021】
【発明の効果】以上より明らかなように、請求項1に係る発明のケーンハーベスタは、ベースカッタで刈り取られた砂糖きびをチョッピングカッタで所定長に裁断し、選別手段で茎とトラッシュとに選別し、上記選別された茎は茎収納手段にトラッシュはトラッシュ収納手段に収納するので、刈り取られて裁断された砂糖きびを自動的に茎とトラッシュとに分けて別々に収納できる。
【0022】したがって、砂糖きびの収穫時に大量に発生するトラッシュの回収に対する省力化を図ることができる。また、上記トラッシュ収納手段に収納されたトラッシュを堆肥や家畜等の飼料として利用することができ、資源の有効利用を図ることができる。
【0023】また、請求項2に係る発明のケーンハーベスタにおける上記選別手段は水平方向に回動可能なトラッシュ排出口を有し、上記トラッシュ収納手段は上記トラッシュ排出口に正対するように移動可能になっているので、上記トラッシュ排出口を常に風下に向くように方向を変えると共に、上記トラッシュ収納手段も上記トラッシュ排出口に正対するように移動できる。したがって、風向が変っても、常に風下側で上記トラッシュ排出口から排出されるトラッシュを上記トラッシュ収納手段で受け止めることができる。
【出願人】 【識別番号】592264237
【氏名又は名称】松元機工株式会社
【出願日】 平成11年4月9日(1999.4.9)
【代理人】 【識別番号】100062144
【弁理士】
【氏名又は名称】青山 葆 (外1名)
【公開番号】 特開2000−287522(P2000−287522A)
【公開日】 平成12年10月17日(2000.10.17)
【出願番号】 特願平11−102464