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【発明の名称】 コンバインの前処理部構造
【発明者】 【氏名】西田 和彦

【氏名】戸成 厚史

【要約】 【課題】株元搬送装置における詰まり穀稈の除去を、より一層容易かつ迅速に行なうことができるコンバインの前処理部構造を提供する。

【解決手段】挾持レール12を支持するレール支持部Aを、挾持レール12が突起付きの無端回動体11に近接する挾持位置と無端回動体から離間する退避位置とに亘って移動自在に支持する固定ガイド部Bと、レール支持部Aを固定ガイド部Bに対して挾持位置で固定する固定手段Cと、固定手段Cをレール支持部Aに対して固定状態と固定解除状態とに切換え操作する切換操作手段Dとを設けるとともに、切換操作手段Dをレール支持部Aよりも前方に設ける。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 突起付きの無端回動体と、該無端回動体との間で刈取穀稈を挾持搬送する挾持レールと、該挾持レールを支持するレール支持部と、該レール支持部に支持された前記挾持レールを前記無端回動体に対して近接する状態に弾性付勢する弾性付勢体とを備えた株元挾持搬送装置を設けてあるコンバインの前処理部構造であって、前記レール支持部を前記挾持レールが前記無端回動体に近接する挾持位置と前記無端回動体から離間する退避位置とに亘って移動自在に支持する固定ガイド部と、前記レール支持部を前記固定ガイド部に対して挾持位置で固定する固定手段と、該固定手段を前記レール支持部に対して固定状態と固定解除状態とに切換え操作する切換操作手段とを設けてあるとともに、前記切換操作手段を前記レール支持部よりも前方に設けてあるコンバインの前処理部構造。
【請求項2】 前記固定手段が、前記レール支持部との接当により、挾持位置にあるレール支持部の退避位置側への移動を規制する固定姿勢と、前記レール支持部から離間して該レール支持部の退避位置への移動を許容する固定解除姿勢とに揺動切換自在な揺動部材から構成されているとともに、前記揺動部材には、前記切換操作手段による揺動部材の固定解除姿勢から固定姿勢への揺動操作に連れて、前記レール支持部を挾持位置側に押圧するカム面が形成されている請求項1記載のコンバインの前処理部構造。
【請求項3】 前記切換操作手段が、前記揺動部材に一体的に連結された操作レバーから構成されている請求項2記載のコンバインのコンバインの前処理部構造。
【請求項4】 前記レール支持部には、刈取穀稈を左右方向から合流搬送する一対の前記無端回動体に対して、各無端回動体との間で刈取穀稈を挾持搬送する一対の挾持レールが支持されている請求項1、2又は3記載のコンバインの前処理部構造。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、突起付きの無端回動体と、該無端回動体との間で刈取穀稈を挾持搬送する挾持レールと、該挾持レールを支持するレール支持部と、該レール支持部に支持された前記挾持レールを前記無端回動体に対して近接する状態に弾性付勢する弾性付勢体とを備えた株元挾持搬送装置を設けてあるコンバインの前処理部構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のコンバインの前処理部構造としては、例えば、特開平10‐191760号公報に開示されているように、突起付きの無端回動チェーンと、該無端回動チェーンとの間で刈取穀稈を挾持搬送する挾持レールと、該挾持レールを無端回動チェーンに対向する状態で遠近方向にスライド移動自在に支持するレール台と、該レール台に支持された挾持レールを無端回動チェーンに対して近接する状態に弾性付勢するバネとを備えた株元挾持搬送装置を設け、更に、前記レール台を固定フレームに対して、挾持レールが無端回動チェーンに対向する挾持姿勢と無端回動チェーンの上方に退避する退避姿勢とに揺動切換自在に枢着するとともに、前記レール台の無端回動チェーン側と固定フレームの無端回動チェーン側とに亘って掛け渡されたバックルの係合にて、レール台を挾持姿勢に固定したものが提案されている。この構成においては、無端回動チェーンと挾持レールとの間で穀稈詰まりが生じたとき、株元挾持搬送装置の前方箇所に配備された引起装置間の狭い隙間などから手を差し入れてバックルの係合解除操作を行ない、レール台を退避姿勢に切換えて挾持レールを無端回動チェーンの上方に退避させることにより、挾持レールと無端回動チェーンとの対向間隔が広げることができるから、挾持レールが無端回動チェーンに対向する挾持姿勢にあるままで、刈取穀稈を無理矢理引き抜く場合に比して、無端回動チェーンと挾持レールとの間に詰まった刈取穀稈を容易に除去することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従来のコンバインの前処理部構造では、株元挾持搬送装置の前方箇所に配備された引起装置間の狭い隙間などから手を差し入れてバックルを係合解除操作するにあたり、このバックルはレール台及び固定フレームの後方に位置するために、レール台の後方にまで手を深く差し入れなければならず、しかも、レール台の配設箇所には他の搬送装置等も存在するためにバックルの操作スペースを広く確保し難いため、バックルの係合解除操作並びに係合操作が煩雑化して、無端回動チェーンと挾持レールとの間に詰まった刈取穀稈の除去作業に手間取る不都合が生じる虞がある。
【0004】本発明は、上述の実情に鑑みてなされたものであって、その主たる課題は、株元搬送装置における詰まり穀稈の除去を、より一層容易かつ迅速に行なうことができるコンバインの前処理部構造を提供する点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1によるコンバインの前処理部構造の特徴構成は、突起付きの無端回動体と、該無端回動体との間で刈取穀稈を挾持搬送する挾持レールと、該挾持レールを支持するレール支持部と、該レール支持部に支持された前記挾持レールを前記無端回動体に対して近接する状態に弾性付勢する弾性付勢体とを備えた株元挾持搬送装置を設けてあるコンバインの前処理部構造であって、前記レール支持部を前記挾持レールが前記無端回動体に近接する挾持位置と前記無端回動体から離間する退避位置とに亘って移動自在に支持する固定ガイド部と、前記レール支持部を前記固定ガイド部に対して挾持位置で固定する固定手段と、該固定手段を前記レール支持部に対して固定状態と固定解除状態とに切換え操作する切換操作手段とを設けてあるとともに、前記切換操作手段を前記レール支持部よりも前方に設けてある点にある。
【0006】(作用) 上記特徴構成によれば、無端回動体と挾持レールとの間に穀稈詰まりが生じたときには、切換操作手段を操作して固定手段を固定状態から固定解除状態に切換えることにより、固定ガイド部に対するレール支持部の固定状態が解除され、挾持レールが無端回動体から離間する退避位置にまでレール支持部を移動することができる。これによって、挾持レールと無端回動体との対向間隔が広がり、無端回動体と挾持レールとの間に詰まった刈取穀稈を容易に除去することができる。しかも、固定手段の固定解除操作及び固定操作を、レール支持部よりも前方に設けられた切換操作手段にて行なえるから、切換操作手段を切換え操作するに際して、例えば、株元挾持搬送装置の前方箇所に配備された引起装置間の狭い隙間などから手を差し込むにしても、その差し込み深さを浅くでき、しかも、切換操作手段を操作する操作スペースも確保し易いから、それだけ切換操作手段の切換え操作を容易かつ迅速に行なうことができるようになる。
(効果) それ故に、株元搬送装置における詰まり穀稈の除去を、より一層容易かつ迅速に行なうことができ、その結果、株元挾持搬送装置における穀稈詰まりの復旧作業をも迅速に行なえる。
【0007】本発明の請求項2によるコンバインの前処理部構造の特徴構成は、前記固定手段が、前記レール支持部との接当により、挾持位置にあるレール支持部の退避位置側への移動を規制する固定姿勢と、前記レール支持部から離間して該レール支持部の退避位置への移動を許容する固定解除姿勢とに揺動切換自在な揺動部材から構成されているとともに、前記揺動部材には、前記切換操作手段による揺動部材の固定解除姿勢から固定姿勢への揺動操作に連れて、前記レール支持部を挾持位置側に押圧するカム面が形成されている点にある。
【0008】(作用) 上記特徴構成によれば、切換操作手段を操作して揺動部材を固定解除姿勢から固定姿勢に揺動すると、揺動部材のカム面がレール支持部に接当して、このレール支持部が挾持位置にまで押圧移動され、その挾持位置で自動的に固定されることとなるから、切換操作手段の操作以外に特別な操作を行なう必要がなく、レール支持部の退避位置から挾持位置への復帰を容易かつ迅速に行なうことができる。しかも、揺動部材のカム面を利用してレール支持部を挾持位置にまで押圧移動するから、それに伴う切換操作手段の操作を楽に行なうことができる。
(効果) それ故に、株元搬送装置における穀稈詰まりの復旧作業を一層容易かつ迅速に行なえる。
【0009】本発明の請求項3によるコンバインの前処理部構造の特徴構成は、前記切換操作手段が、前記揺動部材に一体的に連結された操作レバーから構成されている点にある。
【0010】(作用) 上記特徴構成によれば、切換操作手段を構成するに、揺動部材に操作レバーを一体的に連結するだけで済むから、例えば、揺動部材と操作レバーとの間に操作ワイヤーや操作ロッド等を介在さた場合に比して、切換操作手段を構成するための部材点数を削減することができる。
(効果) それ故に、切換操作手段の構造の簡素化を図ることができ、その分だけ製造コストの低廉化を図ることができる。
【0011】本発明の請求項4によるコンバインの前処理部構造の特徴構成は、前記レール支持部には、刈取穀稈を左右方向から合流搬送する一対の前記無端回動体に対して、各無端回動体との間で刈取穀稈を挾持搬送する一対の挾持レールが支持されている点にある。
【0012】(作用) 上記特徴構成によれば、レール支持部に一対の挾持レールを支持させるだけで、これら両挾持レールを、それらが対向する無端回動体に近接する状態と無端回動体から離間する状態とに一度に切換えることができ、例えば、各挾持レール毎に、レール支持部、固定ガイド部、固定手段及び切換操作手段を設ける場合に比して、部材点数の削減を図ることができる。
(効果) それ故に、刈取穀稈を左右方向から合流搬送する一対の前記無端回動体を備えたものにおいて、製造コストの低廉化を促進することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】〔第1実施形態〕図1は自脱型コンバインの全体側面を示し、このコンバインは、左右一対のクローラ式走行装置1Aを備えた走行機体1の前部に、四条分の植立穀稈を刈り取って後方へ搬送する前処理部2を左右向き軸芯P1周りに上下揺動自在に連結し、かつ、走行機体1に、フィードチェーン3Aにより挾持搬送される刈取穀稈に対して脱穀処理を施すとともに、脱穀処理後の処理物に対して選別処理を施す脱穀装置3や、選別処理後の穀粒を貯留するグレンタンク4等を搭載することによって四条刈り用に構成されている。
【0014】図1及び図2に示すように、前処理部2は、植立穀稈の株元側に作用して分草する分草具5、分草された植立穀稈を引き起こす引起装置6、引き起こされた植立穀稈の株元側を切断するバリカン形式の刈取装置7、刈り取られた植立穀稈(刈取穀稈)を左右に寄せ集めながら後方へ搬送する補助搬送装置8、左右に寄せ集められた刈取穀稈を左右中央に寄せ集めた後に起立姿勢から横倒し姿勢に徐々に変更しながら脱穀装置3に向けて供給搬送する供給搬送装置9、及び、それらを支持する固定フレームとしての刈取フレーム10等によって構成されている。
【0015】前記補助搬送装置8は、刈取穀稈の穂先側を左右に寄せ集めながら後方に向けて係止搬送する四基の突起付きの回動ベルト機構8Aと、刈取穀稈の株元側を左右に寄せ集めながら後方に向けて係止搬送する四基のパッカー8Bによって構成されている。
【0016】前記供給搬送装置9は、補助搬送装置8により搬送された刈取穀稈の穂先側を左右中央に寄せ集めながら後方に向けて係止搬送する左右の係止搬送機構9A、補助搬送装置8により搬送された刈取穀稈の株元側を左右中央に寄せ集めながら後方に向けて挾持搬送する左右の株元挾持搬送装置9B、左右の株元挾持搬送装置9Bにより左右中央に寄せ集められた刈取穀稈の株元側を左後方に向けて挾持搬送する扱深さ調節用挾持搬送装置9C、及び、扱深さ調節用挾持搬送装置9Cにより搬送された刈取穀稈の株元側を受け取って脱穀装置3のフィードチェーン3Aに供給する補助挾持搬送装置9D等によって構成されている。
【0017】前記左右の株元挾持搬送装置9Bには、刈取フレーム10に支持された突起付きの無端回動体としての無端回動チェーン11と、該無端回動チェーン11との間で刈取穀稈を挾持搬送する挾持レール12とが備えられているとともに、挾持レール12がレール支持部Aに支持されている。
【0018】更に、前記左右の株元挾持搬送装置9Bには、各挾持レール12が無端回動チェーン11に近接する挾持位置(図3に実線で示す位置)と挾持レール12が無端回動チェーン11から離間する退避位置(図3に二点鎖線で示す位置)とに亘ってレール支持部Aを移動自在に支持する固定ガイド部Bと、レール支持部Aを固定ガイド部Bに対して挾持位置で固定する固定手段Cと、該固定手段Cをレール支持部Aに対して固定状態(図3に実線で示す状態)と固定解除状態(図3に二点鎖線で示す状態)とに切換え操作する切換操作手段Dとが設けられているとともに、前記切換操作手段Dがレール支持部Aよりも機体前方に設けられている。
【0019】また、前記扱深さ調節用挾持搬送装置9C及び補助挾持搬送装置9Dには、それぞれ、刈取フレーム10に支持された突起付きの無端回動体としての無端回動チェーン13と、該無端回動チェーン13との間で刈取穀稈を挾持搬送する挾持レール14と、該挾持レール14を支持するレール支持部Eとが備えられているとともに、挾持レール14が無端回動チェーン13に対して近接する状態に弾性付勢されている。尚、扱深さ調節用挾持搬送装置9Cは、その前端側に設定された軸芯P2周りに揺動自在に装備されており、その揺動操作により、その後端部の補助挾持搬送装置9Dに対する穀稈受渡し位置を変更することによって、脱穀装置3における刈取穀稈の扱深さを調節できるようになっている。
【0020】図3〜図5に示すように、左右の株元挾持搬送装置9Bにおいて、各挾持レール12は、無端回動チェーン11よりも機体前方から延設された二本の支持杆12Aを介して、無端回動チェーン11に対向する状態で遠近方向にスライド移動自在となるように、その前方箇所に配備された側面視略コの字形状のレール台15に支持されるとともに、二本の支持杆12Aとレール台15との間にそれぞれ介装された弾性付勢体としてのコイルスプリング16によって、無端回動チェーン11側に挾持付勢されている。前記レール台15は、その上面を貫通する支持台17の上端側に、挾持レール12のスライド移動方向に沿ってレール台15と支持台17とを貫通する二本のボルト18と、それらのボルト18に螺合するナット19によって固定されている。
【0021】前記各支持台17は、すくなくとも挾持レール12が無端回動チェーン11に近接する挾持位置にあるとき、補助搬送装置8を支持する刈取フレーム10の支持部材10Aに載置支持される載置部材20に取付けられている。尚、前記載置部材20には、前記挾持位置にある状態における各挾持レール12と無端回動チェーン11との対向間隔を調節することができるように、各支持台17を移動案内する案内溝20Aがそれぞれ形成され、前記各支持台17は、載置部材20の案内溝20Aに貫通形成された長孔(図示せず)と支持台17とに亘って挿通されたボルト21にナット22を螺合締結して載置部材20に固定されるとともに、ボルト21・ナット22の締付け力を緩めて、載置部材20の案内溝20Aに沿って支持台17を相対移動することにより、無端回動チェーン11と挾持レール12との対向間隔を所定間隔に調節できるように構成されている。
【0022】図3,図4に示すように、前記載置部材20の前端部には取付けブラケット23がボルト連結されており、この載置部材20の前端部が、取付けブラケット23を介して刈取フレーム10に立設状態で溶接された固定ブラケット24に支持されている。詳しくは、前記取付けブラケット23には前後一対のボルト挿通孔23Aが貫通形成されているとともに、固定ブラケット24には、前後方向に沿う前後一対の長孔24Aが貫通形成されている。更に、固定ブラケット24に対して取付けブラケット23は、固定ブラケット24の各長孔24Aと取付けブラケット23の各ボルト挿通孔23Aとに亘ってボルト25をそれぞれ挿通するとともに、前記長孔24Aに対してその長手方向へのボルト25の相対移動を許容する状態で、ボルト25の雄ねじ部分にナット26を螺合締結されている。従って、前記載置部材20は、長孔24Aに対するボルト25の相対移動によって、取付けブラケット23が固定ブラケット24に摺接案内されながら、載置部材20に載置固定された支持台17及びこの支持台17に固定されているレール台15と共に、挾持レール12が無端回動チェーン11に近接する挾持位置と、挾持レール12が無端回動チェーン11から離間する退避位置とに亘って前後移動自在に支持されている。
【0023】つまり、前記各レール支持部Aは、レール台15と、このレール台15が固定された支持台17と、この支持台17が載置固定される載置部材20と、取付けブラケット23とから構成されているとともに、前記固定ガイド部Bが長孔24A及びボルト25・ナット26を備えた固定ブラケット24から構成されている。更に、前記レール支持部Aには、刈取穀稈を左右方向から合流搬送する一対の前記無端回動チェーン11に対して、各無端回動チェーン11との間で刈取穀稈を挾持搬送する一対の挾持レール12が支持されている。
【0024】前記刈取フレーム10のうち、固定ブラケット24よりも機体前方には、載置部材20の移動方向とほぼ直交する横軸芯P3周りで上下揺動自在な揺動部材としてのアームカム27がブラケット28を介して枢着固定されている。前記アームカム27は、それの揺動先端面27aとレール支持部Aを構成する取付けブラケット23の前面23aとの接当により、挾持位置にあるレール支持部Aの退避位置側への移動を規制する固定姿勢(倒伏姿勢)と、アームカム27の揺動先端面27aがレール支持部Aを構成する取付けブラケット23の前面23aから離間して、挾持位置にあるレール支持部Aの退避位置への移動を許容する固定解除姿勢(起立姿勢)とに、前記横軸芯P3周りで揺動切換自在に構成されている。
【0025】つまり、前記アームカム27が、レール支持部Aを固定ガイド部Bに対して挾持位置で固定する前記固定手段Cに構成されている。
【0026】また、前記アームカム27を固定姿勢と固定解除姿勢とに人為的に切換え操作する、つまりアームカム27をレール支持部Aに対して固定状態と固定解除状態とに人為的に切換え操作する前記切換操作手段Dが、アームカム27に一体的に連結された操作レバー29から構成されている。詳しくは、前記操作レバー29は、レール支持部Aよりも前方に位置する状態で、アームカム27の揺動基部から一体的に延設されている。更に、前記アームカム27には、操作レバー29によるアームカム27の固定解除姿勢から固定姿勢への揺動操作に連れて、アームカム27の揺動先端面27aがレール支持部Aを構成する取付けブラケット23の前面23aに接当するまで、レール支持部Aを挾持位置側に押圧するカム面27bが形成されている。
【0027】従って、前記操作レバー29の切換え操作によりアームカム27を固定姿勢から固定解除姿勢に切換えて、前記レール支持部Aを、固定ブラケット24の長孔24Aに沿って前方(固定解除姿勢にあるアームカム27側)に引き出すことにより、一度に左右の株元挾持搬送装置9Bの挾持レール12をレール支持部Aごと無端回動チェーン11から離間させることができ、もって、引起装置6間の隙間などから差し入れた手で、無端回動チェーン11と挾持レール12との間に詰まった刈取穀稈を容易かつ迅速に除去できるようになっている。
【0028】また、前記操作レバー29の切換え操作でアームカム27を固定解除姿勢から固定姿勢への揺動操作すると、それに連れて、アームカム27のカム面27bにてレール支持部Aが挾持位置側に押圧移動され、レール支持部Aを構成する取付けブラケット23の前面23aに接当する部位がカム面27bから揺動先端面27aに切り換わる直前で、レール支持部Aが挾持位置に位置することとなり、このとき、固定ブラケット24の後端に形成された被接当片24aに、取付けブラケット23の後端に形成された接当片23bが接当してそれ以上の取付けブラケット23の移動が規制されるとともに、更にアームカム27が、それの揺動先端面27aが取付けブラケット23の前面23aに接当するまで揺動すると、このアームカム27が、それの横軸芯P3と 取付けブラケット23の前面23aとの間で突っ張り状態となり、レール支持部Aが固定ブラケット24に対して挾持位置で固定されることとなる。
【0029】従って、詰まり穀稈を除去した後は、前記操作レバー29の切換え操作でアームカム27を固定解除姿勢から固定姿勢への揺動操作するだけで、レール支持部Aを退避位置から挾持位置に移動させて、無端回動チェーン11に対して挾持レール12が近接する状態に迅速に復旧することができるから、各株元挾持搬送装置9Bにおける穀稈詰まりの復旧作業を迅速に行なえる。
【0030】要するに、当該第1実施形態では、両株元挾持搬送装置9Bに対して、レール支持部Aを移動自在に支持する固定ガイド部Bと、レール支持部Aを固定ガイド部Bに対して挾持位置で固定する固定手段Cと、該固定手段Cをレール支持部Aに対して固定状態と固定解除状態とに切換え操作する切換操作手段Dとが兼用されている。
【0031】尚、図2及び図4に示すように、挾持レール12は、補助搬送装置8における左右中央側の回動ベルト機構8A及びパッカー8Bを支持する刈取フレーム10の支持パイプ10Bへの刈取穀稈の巻き付きを防止するために、その先端側が、対応するパッカー8Bの前端部に向けて補助搬送装置8の穀稈搬送経路を形成する状態に延設されている。
【0032】〔第2実施形態〕図6〜図8は、左右の株元挾持搬送装置9Bにおける第2実施形態を示し、各挾持レール12は、無端回動チェーン11よりも機体前方から延設された二本の支持杆12Aを介して、無端回動チェーン11に対向する状態で遠近方向にスライド移動自在となるように、その前方箇所に配備された側面視略コの字形状のレール台15に支持されるとともに、二本の支持杆12Aとレール台15との間にそれぞれ介装された弾性付勢体としてのコイルスプリング16によって、無端回動チェーン11側に挾持付勢されている。前記各レール台15は、その上面を貫通する支持台17の上端側に、挾持レール12のスライド移動方向に沿ってレール台15と支持台17とを貫通する二本のボルト18と、それらのボルト18に螺合するナット19によって固定されている。
【0033】前記各支持台17は、補助搬送装置8を支持する刈取フレーム10の支持部材10Aに溶接された固定ガイド部材30に載置支持され、前記固定ガイド部材30には、各支持台17を、挾持レール12が無端回動チェーン11に近接する挾持位置と、挾持レール12が無端回動チェーン11から離間する退避位置とに亘って移動案内する案内溝30Aがそれぞれ形成されている。
【0034】図8に示すように、前記各支持台17は、固定ガイド部材30の案内溝30A形成された長孔30Bと支持台17とに亘って挿通されたボルト31にナット32を螺合締結した状態で、固定ガイド部材30の案内溝30Aに対して相対移動自在に装着されている。従って、前記各支持台17は、案内溝30Aに移動案内されながら、支持台17に固定されているレール台15と共に、挾持レール12が無端回動チェーン11に近接する挾持位置と、挾持レール12が無端回動チェーン11から離間する退避位置とに亘って移動自在に支持されている。
【0035】つまり、前記各レール支持部Aは、レール台15と、このレール台15が固定された支持台17から構成されているとともに、前記各固定ガイド部Bが固定ガイド部材30のそれぞれの案内溝30Aから構成されている。
【0036】前記固定ガイド部材30の案内溝30Aの上面うち、支持台17の載置位置よりも機体前方には、支持台17の移動方向とほぼ直交する横軸芯P4周りで上下揺動自在な揺動部材としてのアームカム27がブラケット33を介して枢着固定されている。前記アームカム27は、それの揺動先端面27aとレール支持部Aを構成するレール台15の前面15bとの接当により、挾持位置にあるレール支持部Aの退避位置側への移動を規制する固定姿勢(倒伏姿勢)と、アームカム27の揺動先端面27aがレール支持部Aを構成するレール台15の前面15bから離間して、挾持位置にあるレール支持部Aの退避位置への移動を許容する固定解除姿勢(起立姿勢)とに、前記横軸芯P4周りで揺動切換自在に構成されている。
【0037】つまり、前記アームカム27が、レール支持部Aを固定ガイド部Bに対して挾持位置で固定する前記固定手段Cに構成されている。
【0038】また、前記アームカム27を固定姿勢と固定解除姿勢とに人為的に切換え操作する、つまりアームカム27をレール支持部Aに対して固定状態と固定解除状態とに人為的に切換え操作する前記切換操作手段Dが、アームカム27に一体的に連結された操作レバー29から構成されている。詳しくは、前記操作レバー29は、レール支持部Aよりも前方に位置する状態で、アームカム27の揺動基部から一体的に延設されている。更に、前記アームカム27には、操作レバー29によるアームカム27の固定解除姿勢から固定姿勢への揺動操作に連れて、アームカム27の揺動先端面27aがレール支持部Aを構成するレール台15の前面15bに接当するまで、レール支持部Aを挾持位置側に押圧するカム面27bが形成されている。
【0039】従って、各株元挾持搬送装置9Bごとに、前記操作レバー29の切換え操作によりアームカム27を固定姿勢から固定解除姿勢に切換えて、前記レール支持部Aを、固定ガイド部材30の案内溝30Aに沿って前方(固定解除姿勢にあるアームカム27側)に引き出すことにより、各挾持レール12をレール支持部Aごと無端回動チェーン11から離間させることができ、もって、引起装置6間の隙間などから差し入れた手で、各株元挾持搬送装置9Bごとに無端回動チェーン11と挾持レール12との間に詰まった刈取穀稈を容易かつ迅速に除去できるようになっている。
【0040】また、前記操作レバー29の切換え操作でアームカム27を固定解除姿勢から固定姿勢への揺動操作すると、それに連れて、アームカム27のカム面27bにてレール支持部Aが挾持位置側に押圧移動され、レール支持部Aを構成するレール台15の前面15bに接当する部位がカム面27bから揺動先端面27aに切り換わる直前で、レール支持部Aが挾持位置に位置することとなり、このとき、前記長孔30Bの後端周縁部分に、該長孔30Bに挿通された後部側のボルト31が接当してそれ以上の支持台17の移動が規制されるとともに、更にアームカム27が、それの揺動先端面27aがレール台15の前面15bに接当するまで揺動すると、このアームカム27が、それの横軸芯P4とレール台15の前面15bとの間で突っ張り状態となり、レール支持部Aが固定ガイド部Bに対して挾持位置で固定されることとなる。
【0041】従って、詰まり穀稈を除去した後は、前記操作レバー29の切換え操作でアームカム27を固定解除姿勢から固定姿勢への揺動操作するだけで、レール支持部Aを退避位置から挾持位置に移動させて、無端回動チェーン11に対して挾持レール12が近接する状態に迅速に復旧することができるから、各株元挾持搬送装置9Bにおける穀稈詰まりの復旧作業を迅速に行なえる。
【0042】要するに、当該第2実施形態では、各株元挾持搬送装置9Bごとに、レール支持部Aを移動自在に支持する固定ガイド部Bと、レール支持部Aを固定ガイド部Bに対して挾持位置で固定する固定手段Cと、該固定手段Cをレール支持部Aに対して固定状態と固定解除状態とに切換え操作する切換操作手段Dとが独立した状態で設けられている。
【0043】その他の構成は前記第1実施形態と同一であり、第1実施形態で記載した構成部分と同一構成又は同一機能を有する構成部分には同一番号を付記してそれの説明を省略する。
【0044】〔その他の実施形態〕
■ 本発明が適用されるコンバインとしては、五条刈り用あるいは六条刈り用のものであってもよい。
■ 前記レール支持部A、固定ガイド部B、固定手段Cとしての揺動部材27及び切換操作手段Dとしての操作レバーとしては、前記各実施形態で説明した構造に限定されるものではなく、適宜変更が可能である。
■ 前記切換操作手段Dとしての操作レバーを、レール支持部Aよりも前方に位置する引起装置6の裏面に設け、固定手段Cとしての揺動部材27に、押引きロッドやリンク機構或いは操作ワイヤー等からなる連係機構を介して連動連結してもよい。
【出願人】 【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
【出願日】 平成11年3月24日(1999.3.24)
【代理人】 【識別番号】100107308
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 修一郎
【公開番号】 特開2000−270661(P2000−270661A)
【公開日】 平成12年10月3日(2000.10.3)
【出願番号】 特願平11−80085