トップ :: A 生活必需品 :: A01 農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業




【発明の名称】 乗用型茶葉摘採機
【発明者】 【氏名】松村 鋼司

【氏名】山田 幸男

【氏名】湯沢 栄晃

【要約】 【課題】簡単な構成により摘採茶葉を効率よく移動させて収容することができる茶葉摘採機を提供する。

【解決手段】茶樹畝を跨ぐ門型フレーム21,22で構成される車体本体2と、前記車体本体2と連結されて畝間を走行する走行装置3と、前記車体本体2に対し上下動可能に配設され、後方への送風手段46を有した摘採装置4と、前記摘採装置4の後方に配設され、前記摘採装置4の送風手段6により圧送された茶葉を収容する茶葉収容手段5とを備えた乗用型茶葉摘採機1において、前記摘採装置4と前記茶葉収容手段5とは搬送ダクト6により接続されており、該搬送ダクト6は垂直方向に延長され、延長方向両端に位置する曲部が内径と曲率半径との比により圧力損失を低減できるベンド部61,62により構成され、加えてベンド部61を通過した茶葉に対して加圧気流を付加する空気吐出ノズルを設けることで搬送ダクト全域にわたって圧力損失を低減して茶葉の効率的な搬送が行えることを特徴としている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 茶樹畝を跨ぐ門型フレームで構成される車体本体と、前記車体本体と連結されて畝間を走行する走行装置と、前記車体本体に対し上下動可能に配設され、後方への送風手段を有した摘採装置と、前記摘採装置の後方に配設され、前記摘採装置の送風手段により圧送された茶葉を収容する茶葉収容手段とを備えた乗用型茶葉摘採機において、前記摘採装置と前記茶葉収容手段とは搬送ダクトにより接続されており、該搬送ダクトは垂直方向に延長され、延長方向一端には前記茶木畝の幅方向のほぼ中央位置を境にして左右に振り分けられた空間部を構成するベンド部が、そして延長方向他端には前記茶葉収容手段前方に位置するベンド部がそれぞれ形成されていることを特徴とする乗用型茶葉摘採機。
【請求項2】 請求項1記載の乗用型茶葉摘採機において、前記搬送ダクトは、延長方向両端にそれぞれ位置するベンド部に至る区間が垂直方向に延長されていることを特徴とする乗用型茶葉摘採機。
【請求項3】 請求項1記載の乗用型茶葉摘採機において、前記搬送ダクトには、前記延長方向一端に位置するベンド部近傍に前記摘採装置側のノズルとは別に空気吐出ノズルが連通していることを特徴とする乗用型茶葉摘採機。
【請求項4】 請求項3記載の乗用型茶葉摘採機において、前記空気吐出ノズルは、前記搬送ダクトにおける延長方向一端に位置するベンド部の曲面のうちで曲率半径が小さい曲面に連続する周面内部に開口を有することを特徴とする乗用型茶葉摘採機。
【請求項5】 請求項3記載の乗用型茶葉摘採機において、前記空気吐出ノズルは、開口断面の形状が扁平とされていることを特徴とする乗用型茶葉摘採機。
【請求項6】 茶樹畝を跨ぐ門型フレームで構成される車体本体と、前記車体本体と連結されて畝間を走行する走行装置と、前記車体本体に対し上下動可能に配設され、後方への送風手段を有した摘採装置と、前記摘採装置の後方に配設され、前記摘採装置の送風手段により圧送された茶葉を収容する茶葉収容手段とを備えた簡易式乗用型茶葉摘採機において、前記茶葉収容手段は、昇降可能かつ水平移動可能なコンテナを備えていることを特徴とする乗用型茶葉摘採機。
【請求項7】 請求項6記載の乗用型茶葉摘採機において、前記コンテナは、底部が開閉可能に設けられていることを特徴とする乗用型茶葉摘採機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乗用型茶葉摘採機に関し、さらに詳しくは、茶樹畝を跨いで移動しながら茶葉摘採作業を行う乗用型の茶葉摘採機に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、作業者の高齢化に伴い、茶園を管理する様々な機械の自動化及び作業負担の軽減が急務とされてきている。これらの、要望に答えるべく、例えばレール軌道式の茶葉摘採機や、乗用型の茶葉摘採機が提案されている。上記レール軌道式の茶葉摘採機は、畝間に沿って敷設された軌道レールの上を走行する軌道台車に茶畝を跨ぐように配設される門型フレームを配設し、該門型フレームに摘採装置を昇降自在に設けている。そして軌道台車を走行させながら、摘採装置を稼働させ、摘採した茶葉を摘採装置後方に設けた茶袋等の収容体に収容するようにしている。これにより、比較的安価な装置で、茶葉を適正に摘採して収容することができる。
【0003】また上記乗用型の茶葉摘採機は、茶畝を跨いでその両側の畝間を自走する乗用車体に、摘採装置と,大型の送風装置と,茶葉を収容する大型の収容装置とを備えている。そして乗用車体を畝間に乗り入れ、摘採装置を稼働して摘採作業を行い、摘採茶葉を、送風装置を用いて気流搬送することにより収容装置内に収容するようにしている。これにより、極端な傾斜地でない限り、乗用型の摘採機を乗入れて摘採作業を行うことができる。
【0004】摘採された茶葉は、茶袋などの収容体に取り込まれるようになっているが、収容体中が茶葉で満たされた場合には、新たな収容体に交換する作業が必要となる。このため、従来では、オペレータは、収容体が茶葉で満たされるのを目視しながら摘採作業を行い、収容体内が茶葉で満たされた時点で摘採作業を中断し、一旦摘採機から降りて収容体の交換作業を行っている。しかし、収容体を交換する度に摘採機に対する乗降動作を繰り返すのは作業性が悪いばかりでなく、オペレータにとって苦痛となる。
【0005】一方、摘採速度を早くするための構成として、摘採機の幅方向のほぼ中央位置から左右に2分割した刈り取り部を構成し、各刈り取り部で摘採された茶葉を各刈り取り部に対応して設けた収容部に向け気流搬送する構成が提案されている(例えば、本願の先願に係る実公平7−48029号公報)。上記公報には、左右各刈り取り部において摘採された茶葉を左右側方に移動させるコンベヤを設け、コンベヤにより左右振り分けられた茶葉を搬送筒により気流搬送して茶袋に導入するようにした構成が示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記各公報に示された構成には、次のような問題がある。気流搬送路として搬送筒などのダクトを用いた場合には、その途中あるいは延長方向各端部で向きを切り換えるために曲げたりすると、内部の表面状態が変化してしまうことがあり(例えば、実公平7−39391号公報)、内部を流れる気流が乱れ、最良の搬送気流を得ることが難しい場合がある。特に、コンテナや茶袋の上部と摘採箇所とで高低差があるような場合には、重力に逆らって摘採茶葉を移動させなければならないことから、気流の乱れが生じると一部の茶葉がダクト内で滞留し、後続して搬送されてくる茶葉の移動を妨げてしまう虞があり、効率よく摘採茶葉を収容することができにくくなる。
【0007】本発明の目的は、上記従来の茶葉摘採機における問題、特に、摘採茶葉の収容構造における問題に鑑み、簡単な構成により摘採茶葉を効率よく移動させて収容することができる茶葉摘採機を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため、請求項1記載の発明は、茶樹畝を跨ぐ門型フレームで構成される車体本体と、前記車体本体と連結されて畝間を走行する走行装置と、前記車体本体に対し上下動可能に配設され、後方への送風手段を有した摘採装置と、前記摘採装置の後方に配設され、前記摘採装置の送風手段により圧送された茶葉を収容する茶葉収容手段とを備えた乗用型茶葉摘採機において、前記摘採装置と前記茶葉収容手段とは搬送ダクトにより接続されており、該搬送ダクトは垂直方向に延長され、延長方向一端には前記茶木畝の幅方向のほぼ中央位置を境にして左右に振り分けられた空間部を構成するベンド部が、そして延長方向他端には前記茶葉収容手段前方に位置するベンド部がそれぞれ形成されていることを特徴としている。
【0009】請求項2記載の発明は、請求項1記載の乗用型茶葉摘採機において、前記搬送ダクトは、延長方向両端にそれぞれ位置するベンド部に至る区間が垂直方向に延長されていることを特徴としている。
【0010】請求項3記載の発明は、請求項1記載の乗用型茶葉摘採機において、前記搬送ダクトには、前記延長方向一端に位置するベンド部近傍に前記摘採装置側のノズルとは別に空気吐出ノズルが連通していることを特徴としている。
【0011】請求項4記載の発明は、請求項3記載の乗用型茶葉摘採機において、前記空気吐出ノズルは、前記搬送ダクトにおける延長方向一端に位置するベンド部の曲面のうちで曲率半径が小さい曲面に連続する周面内部に開口を有することを特徴としている。
【0012】請求項5記載の発明は、請求項3記載の乗用型茶葉摘採機において、前記空気吐出ノズルは、開口断面の形状が扁平とされていることを特徴としている。
【0013】請求項6記載の発明は、茶樹畝を跨ぐ門型フレームで構成される車体本体と、前記車体本体と連結されて畝間を走行する走行装置と、前記車体本体に対し上下動可能に配設され、後方への送風手段を有した摘採装置と、前記摘採装置の後方に配設され、前記摘採装置の送風手段により圧送された茶葉を収容する茶葉収容手段とを備えた簡易式乗用型茶葉摘採機において、前記茶葉収容手段は、昇降可能かつ水平移動可能なコンテナを備えていることを特徴としている。
【0014】請求項7記載の発明は、請求項6記載の乗用型茶葉摘採機において、前記コンテナは、底部が開閉可能に設けられていることを特徴としている。
【0015】
【作用】請求項1および2記載の発明では、摘採装置およびコンテナの近傍に延長方向各端部が位置している搬送ダクトが延長方向両端以外の区間を垂直方向に延長させて直線状であるので、搬送ダクト内で占める直線上の搬送路の長さを長くすることで搬送ダクト全域での圧力損失を極めて小さくすることができる。しかも、直線区間の両端には位置する曲部はベンド部で構成されているので、ベンド部での内径と曲率半径との比による圧力損失を最も小さくすることができる(ワイスバッハの式より)。この結果、曲部を含めた場合であっても搬送ダクト全域での圧力損失が低下しにくい状態に維持できる。
【0016】請求項3乃至5記載の発明では、ベンド部を通過した際に圧力低下を生じている茶葉に対して加圧気流を付加することができ、しかも、加圧気流の付加方向がベンド部で曲率半径の小さい曲面を通過する茶葉を対象とした方向であるので、速度低下している茶葉に大きな加速力を与えて速度の低下を防止することができる。また、ベンド部を通過した茶葉を対象として扁平形状の開口から広範な範囲で加圧気流を付加できるので搬送される茶葉の殆どをコンテナに向け搬送することができる。
【0017】請求項6および7記載の発明では、コンテナが縦方向および横方向に移動するだけで茶葉の移し替えができるので、コンテナの反転構造などの特別な構造を設ける必要がない。
【0018】
【実施例】以下、図示実施例により本発明の実施例を説明する。図1は、本発明実施例による乗用型茶葉摘採機の側面図であり、同図において乗用型茶葉摘採機1は、車体本体2、走行装置3、摘採装置4、茶葉収容手段5および搬送ダクト6を備えている。以下、各部の構成を説明する。車体本体2は、車体の前後に配設される門型フレーム21,22と、該門型フレーム21,22の間に配設される昇降装置23と、門型フレーム21,22に跨って固着される乗車板24とで構成されている。前記門型フレーム21,22は、茶畝を跨ぐように形成され、また、剛性を有する材質で形成されている。また前記昇降装置23は、摘採装置4を昇降駆動するためのシリンダで構成されており、車体本体2と一体的に取り付けられている。さらに前記乗車板24には、ある程度の厚みを有する剛性板で、該乗車板24の上には、乗員が座る操縦席(図示されず)と、該操縦席の前方に位置する操縦部26と、走行装置3の駆動源であるエンジン27と、燃料タンク27とがそれぞれ配設されている。
【0019】走行装置3には、駆動輪31と従動輪32とこれら各輪に掛け回されたゴムクローラ33とが設けられている。また、駆動輪31と従動輪32とには補強フレーム34が連結され、該補強フレーム34には複数の転輪35が枢支されていると共に、前記門型フレーム21,22の基端部が固着されて車体本体2の荷重を走行装置3の全体で受けるようになっている。走行装置3は、エンジン26の出力軸に連結されている油圧ポンプ36(図2参照)を用いた油圧制御により駆動輪31の回転・停止に必要な油圧が供給されるようになっている。
【0020】摘採装置4には、図2に示すように、支持フレーム41,41の両側端部に対をなす側板42,42が備えられており、この側板42,42間の下部前側に、円孤状のバリカン刃からなる刈刃43が往復動するように支持されている。摘採装置4の左右方向の一方端には油圧ポンプ36からの油圧制御により回転駆動される油圧モータ44が設けられており、油圧モータ44からの出力が減速機構45を介して刈刃43の往復動動力として伝達されるようになっている。
【0021】摘採装置4の左右両側には、水平方向に延びる支持部材46が設けられており、この支持部材46には昇降装置23(図1参照)が連結されている。これにより、摘採装置4の刈刃43は、昇降装置23の昇降動作に応じて摘採位置に位置決めされる。
【0022】摘採装置4には、送風手段46が備えられている。図2において送風手段46は、送風機47と送風管48とノズル49とを備えている。以下、各部材について説明する。送風機47は、図2に示すように、摘採装置4により茶葉を摘採される茶木畝の幅方向ほぼ中央位置に配置され、乗車板24の左右両側に立設されている支柱枠24Aに横架された支持部材24Bによって支持されている。送風管48は、図2に示すように、前記茶木畝の幅方向ほぼ中央位置位置を境にして左右に振り分けられており、送風機47側と反対側に位置する延長端が刈刃43の上位で刈刃43の幅方向両端に向け延長されている(便宜上、図2においてこの延長端を符号48Aで示す)。送風管48は、垂直方向に延長されており、その延長方向で2分されて分割部が互いに挿嵌されて垂直方向で伸縮できるようになっている。図2および図3においてノズル49は、刈刃43の幅方向に沿って複数配列されて送風管48Aに連通しており、その先端が刈刃43に対向して開口している。本実施例では、ノズル49の開口が、図3において一点鎖線で示すように、後述する搬送ダクト6の内面と刈刃43との連続する面に向けられている。これにより、ノズル49からの吐出空気は、搬送ダクト6における摘採装置4側に位置するベンド部61の曲面のうちで曲率半径が大きい曲面61A1に向けてほぼ強制的に流れる。
【0023】一方、乗車板24には、摘採装置4の後方に茶葉収容手段5が設けられている。茶葉収容手段5は、図1に示すように、乗車板24に立設されている一対の支柱枠24Cにより昇降自在に設けられている昇降板51と、昇降板51の昇降駆動部材である昇降用シリンダ52と、昇降板51とともに昇降可能な水平駆動シリンダ53と、水平駆動シリンダ53と一体の側壁を有するコンテナ54と、コンテナ54の底蓋54Aを開閉するための開閉シリンダ55とを備えている。なお、コンテナ54と搬送ダクト6におけるベンド部62との接合部には、コンテナ54の開口を覆うメッシュ製の屋根54Bが設けられており、搬送ダクト6からの空気と茶葉とを分離するようになっている。図1において昇降用シリンダ52は、支柱枠24Aに取り付けられており、昇降板51に一端が掛け止められているワイヤ52Aの他端がロッドに掛け止められている。ワイヤ52Aは、各端部の間が支柱枠24Cに支持されている転輪24Dに掛け回されて昇降用シリンダ52の伸縮移動を昇降板51に伝達できるようになっている。水平駆動シリンダ53は、複数のロッドが内装された多連ロッドを有する構成を備えており、シリンダ本体が昇降板51に取り付けられて昇降でき、上昇した位置で、図6に示すように、水平方向に伸長することができる。水平駆動シリンダ53の伸長量は、図6に示すように、コンテナ54の底蓋54AをトラックT等の運搬手段の上位で開放できる位置にコンテナ54を位置決めできる量とされている。開閉シリンダ55は、コンテナ54の側壁に設けられて垂直方向に伸縮可能なシリンダであり、複数の滑車を組み合わせて伸縮動作を底蓋54Aの開閉動作に変換するワイヤ56の一端が迂回させてある。
【0024】一方、摘採装置4と茶葉収容手段5とには、これらを接続するために垂直方向に延長された搬送ダクト6が連結されている。搬送ダクト6における延長方向一端側は、茶木畝の幅方向ほぼ中央位置を境にして左右に振り分けられ、その端部には送風手段4に有するノズル49と対向する空間部61Aを構成しているベンド部61が設けられている。搬送ダクト6の延長方向他端には、茶葉収容手段前方に位置するベンド部62が設けられており、これにより、各端部以外の区間が垂直方向に延長されている。
【0025】搬送ダクト6における垂直方向の部分は2分割されて互いに分割面が挿嵌されて伸縮できるようになっている。この場合の挿嵌形式は、ノズル49からの空気の流動方向前方に位置するベンド部61側が、流動方向後方に位置するベンド部62側の内部に入り込ませる形式とされており、搬送ダクト6内を移動する茶葉が分割端面で衝止されないようになっている。また、摘採装置4側に位置するベンド部61の空間部61Aは、図4および図5に示すように、茶木畝の幅方向中央を境にして左右に振り分けられている送風管48の延長端48Aに有するノズル49の設置範囲を覆うように開口したホーン形状とされており、ノズル49からの吐出空気を効率よく導入できるようになっている。
【0026】搬送ダクト6における摘採装置4側のベンド部61近傍には、図1および図3に示すように、ノズル49とは別に空気吐出ノズル63が配置されている。空気吐出ノズル63は、図4に示すように、開口断面の形状が扁平形状とされ、蛇腹ホース63A(図1参照)を介して送風機47からの空気を吐出することができる。空気吐出ノズル63は、図3に示すように、搬送ダクト6の延長方向一端、つまり摘採装置4側に位置するベンド部61の曲面のうちで曲率半径が小さい曲面61A2に連続する周面の内部に開口が位置するように配置されている。このような配置は、ベンド部61を通過した際の圧力損失により気流の上昇速度が低下するのを防止するとともに、遠心力の影響が弱くなりがちな位置、つまり、曲率半径が小さい曲面に連続する内周面側に近寄ってくる茶葉に対して加速度を付与するためである。
【0027】本実施例は以上のような構成であるから、茶畝間に走行装置3を乗り入れて茶木畝の摘採作業を行う場合には茶葉収容手段5に有するコンテナ54は図1に示す状態とされる。つまり、昇降用シリンダ52が伸長すると昇降板51が下降し、これに連動して水平駆動シリンダ53が下降する。摘採装置4により茶葉の摘採作業が開始されると、刈り取られた茶葉がノズル49から吐出された空気によって摘採装置4の刈刃43から搬送ダクト6内に導入される。搬送ダクト6の内部では、摘採装置4側に位置するベンド部61においてノズル49からの圧力が茶葉に作用することで茶葉が遠心力によってベンド部61の曲率半径が大きい曲面61A1に沿って移動する。特に、このような作用はノズル49の開口の向きが影響する。ベンド部61を通過した茶葉は、ベンド部61を通過する際の気流に生じる圧力損失によって移動速度が低下することもある。しかし、本実施例では、ベンド部61の近傍に設けてある空気吐出ノズル63から空気の吐出が行われるので、速度低下が矯正され、速度低下により落下しようとしていた茶葉が上昇気流に乗ってもう一度加速され、上昇を継続する。搬送ダクト6内を移動した茶葉は、茶葉収容手段5側のベンド部62を通過してコンテナ54の上部開口からコンテナ54内に排出される。
【0028】摘採作業が進行するに従い、コンテナ54内に収容される茶葉が増加し、満杯となると、茶葉摘採機1を運搬手段T(図6参照)が待機する場所に移動させ、コンテナ54内の茶葉を移し替える。この場合には、図6に示す状態とされる。つまり、昇降用シリンダ52が収縮するのに連動して昇降板51が上昇し、所定位置で停止すると、水平駆動用シリンダ53が伸長し、コンテナ54を運搬手段Tの上位に位置させる。運搬手段Tの上位にコンテナが位置決めされると、開閉シリンダ55が伸長し、これに連動してチェーン56をのばすことでコンテナ54の底蓋54Aが開放され、収容されていた茶葉が運搬手段Tに向け落下する。
【0029】本実施例によれば、搬送ダクト6が茶木畝の幅方向中央位置を境にして対称構造であるので、中央部を除いて左右各部の構成部品を共通化することができ、これにより、制作に用いる金型などに要するコストを低減することができる。なお、上記実施例では、走行装置3の形式としてゴムクローラ33を用いた自走型の構成を対象としたが、本発明はこの構成に限られるものではなく、レールあるいはキャタピラさらには車輪を備えた自走型、牽引型、大型乗用型あるいは簡易乗用型とすることも可能である。
【0030】
【発明の効果】請求項1および2記載の発明によれば、摘採装置とコンテナとの対向位置以外の区間で搬送ダクトが垂直方向に延長されて直線状とされているので、曲部が存在した場合の圧力低下が最小限に抑えられ、摘採茶葉の移動速度が低下するのが防止できるので、効率的な茶葉の搬送が可能となる。しかも、搬送ダクトの延長方向両端に位置する曲部はベンド部で構成されているので、たとえ曲部であっても内径と曲率半径との比により圧力損失を最小限とすることができるので、直線区間とベンド部との組み合わせという簡単な構成により茶葉の搬送効率を低下させないようにすることができる。
【0031】請求項3乃至5記載の発明によれば、ベンド部を通過した際に圧力低下を生じている茶葉に対して加圧気流を付加することができ、しかも、加圧気流の付加方向がベンド部で曲率半径の小さい曲面を通過する茶葉を対象とした方向であるので、速度低下している茶葉に大きな加速力を与えて速度の低下を防止することができる。また、ベンド部を通過した茶葉を対象として扁平形状の開口から広範な範囲で加圧気流を付加できるので搬送される茶葉の殆どを無駄なくコンテナに向け搬送することが可能となる。
【0032】請求項6および7記載の発明によれば、コンテナが反転などと違って縦方向および横方向にのみ移動するだけであり、しかも底部が開閉できるので、反転時間が必要ない分、収容した茶葉の排出に要する時間が短くでき、反転構造などの特別な構成を要しないで排出動作をすることが可能となる。
【出願人】 【識別番号】000250270
【氏名又は名称】落合刃物工業株式会社
【出願日】 平成11年3月26日(1999.3.26)
【代理人】 【識別番号】100063565
【弁理士】
【氏名又は名称】小橋 信淳
【公開番号】 特開2000−270659(P2000−270659A)
【公開日】 平成12年10月3日(2000.10.3)
【出願番号】 特願平11−83534