| 【発明の名称】 |
収穫根菜類中の石除去装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】岩瀬 幸雄
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| 【要約】 |
【課題】根菜類中から石を確実に分離除去できる収穫根菜類中の石除去装置を提供することを目的とするものである。
【解決手段】上り斜面3に凹凸面3aを形成したセパレータ2を、処理水槽1との間に攪拌水の還流路4が形成されるよう処理水槽1内に浸漬配置するとともに、前記セパレータ2の基端の還流開口2eに上り斜面3に向けて水を噴射する水噴射機構7を設ける。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 上り斜面(3) に凹凸面(3a)を形成したセパレータ(2) を、処理水槽(1) との間に攪拌水の還流路(4) が形成されるよう処理水槽(1) 内に浸漬配置するとともに、前記セパレータ(2) の基端の還流開口(2e)に上り斜面(3) に向けて水を噴射する水噴射機構(7) を設けたことを特徴とする収穫根菜類中の石除去装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、掘取機により収穫された馬鈴薯、甘藷、ニンジン等の根菜類中に含まれる石を取り除くための収穫根菜類中の石除去装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、馬鈴薯、甘藷、ニンジン等の根菜類は掘取機により畑の土や石とともに掘り起こされて収穫される。そして、収穫された根菜類は皮むき加工や芽取り加工等を行う加工工程に送り込まれることとなるが、収穫された根菜類には土や石が含まれているため、根菜類中に混入した石により皮むき機が故障して、皮むき機が停止することがある。ところが加工装置のラインの一部の皮むき機が停止することにより、ライン中の根菜類の加工処理が中断して、加工中の根菜類が傷んで不良品を発生させるおそれがあるという問題があった。しかし、現在、根菜類中の石を確実に取り除く装置はなく、支障が生じることを覚悟して加工処理を行っているのが現状であり、根菜類中の石を除去する装置の開発が強く要望されていた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記の要望に基づいて開発され、根菜類中から石を確実に分離除去できる収穫根菜類中の石除去装置を提供することを目的とするものである。 【0004】 【課題を解決するための手段】前述の目的を達成するため本発明は、上り斜面に凹凸面を形成したセパレータを、処理水槽との間に攪拌水の還流路が形成されるよう処理水槽内に浸漬配置するとともに、前記セパレータの基端の還流開口に上り斜面に向けて水を噴射する水噴射機構を設けた収穫根菜類中の石除去装置を請求項1の発明とするもので、請求項1の発明において、凹凸面に弾性をもたせることにより、衝突した根菜類に反発力を与えて石の分離を促進するとともに、根菜類に疵が付いたり、割れたり、折れたりすることを防止するという作用効果を得ることができる。また、請求項1の発明や前記構成のものにおいて、凹凸面を水流の方向と直交する波状隆起とすることにより、セパレータ中を流れる水流に効率よく乱流を発生させることができ、根菜類を効果的に攪拌流動させることができるうえに、凹凸面の成形加工が簡単となり安価に製造できるという作用効果を得ることができる。 【0005】さらに、請求項1の発明や前記各構成のものにおいて、凹凸面を交換自在とすることにより、凹凸面が破損した場合、簡単に交換修理が行えるうえに、根菜類の種類やサイズや重さに応じて凹凸のサイズや間隔を変えることができ、根菜類の種類に応じた最適な攪拌流動を起こさせることができるものとすることができるという作用効果を得ることができる。また、請求項1の発明や前記各構成のものにおいて、セパレータの先方を先窄まりとすることにより、上り斜面の先方部における流速の低下を抑え、セパレータ全体で効率のよい分離を行うことができるという作用効果を得ることができる。さらに、請求項1の発明や前記各構成のものにおいて、セパレータの還流開口に作物止めを取り付けることにより、水流の乗ることができなかった根菜類が処理水槽内に流されることを防止して、歩留まりの低下を抑えることができるという作用効果を得ることができる。 【0006】また、請求項1の発明や前記各構成のものにおいて、水噴射機構のノズル管に上ノズル孔と下ノズル孔とを並列させたものとすることにより、根菜類がセパレータの基端谷部で堆積して非流動状態となることを確実に防止できるうえに、根菜類の攪拌流動と送り出しとを効率よく行うことができるという作用効果を得ることができる。さらに、請求項1の発明や前記各構成のものにおいて、セパレータの送出開口の下方に根菜類を外部に搬出する搬送機構の先端部を臨ませることにより、石が除去分離された根菜類を自動的に外部に搬出できるので次工程ライン等に組み込むことが容易となる作用効果を得ることができる。 【0007】 【発明の実施の形態】次に、本発明の好ましい実施の形態を図1から図4に基づいて詳細に説明する。1は長方形状をしたステンレス製の処理水槽であり、該処理水槽1には根菜類に混入する石を分離する水噴射機構7を付帯させたステンレス製のセパレータ2と、石を除いた根菜類を処理水槽1より外部に搬出する搬送機構12とが設けられている。 【0008】前記、セパレータ2は水流の流出方向側を先窄まりの上り斜面3とし、該上り斜面3の先端を送出開口2bとするとともに、上り斜面3の基端に循環水を還流させる還流開口2eを形成し、さらに、基端上部に作物投入口2cを形成したステンレス製の角箱体よりなるもので、上り斜面3には弾性を有する波状の凹凸面3aが取り付けられている。この凹凸面3aにより水流は乱流となり、セパレータ2内の根菜類は激しく攪拌流動され、根菜類に混入している石は根菜類から分離沈降して凹凸面3a上に残り、根菜類のみがセパレータ2から送り出されて行くこととなる。また、該凹凸面3aは上り斜面3上に交換自在に配置されるプラスチック製の波板として、波板に衝突した根菜類に反発力を加えられるようにするとともに、凹凸面3aが損傷した場合の修理を容易にし、さらに、根菜類の種類や大きさ、重さ等に応じて凹凸面3aの大きさや間隔等を変え、乱流や反発力を根菜類の種類に応じた最適なものに設定できるようにしている。 【0009】さらに、セパレータ2はその外底面と処理水槽1の内底部との間および処理水槽1の側面とセパレータ2の側面との間に、攪拌水が循環できる還流路4が形成されるよう、間隙5をもたせて処理水槽1内に浸漬配置されるものである。セパレータ2の下方に形成される間隙5は、セパレータ2の上り斜面3によって形成される先端開口5aを最大としてセパレータ2の基端に向かうに従って次第に狭くなる先開き状として、セパレータ2の送出開口2bより流出された水流が処理水槽1にぶつかって間隙5内に還流されてくる水流が基端に向かうに従い流速を速めるようにしている。このようにして流速を速めることにより、セパレータ2内に供給される攪拌水量が不足することがないようにするとともに、セパレータ2内に強い水流が形成されるようにしている。また、上り斜面3を先窄まり状とすることによりセパレータ2内の通過する水流の流速が低下することを防いでいる。6はセパレータ2の基端谷部の還流開口2eに取り付けられる作物止めであり、該作物止め6はセパレータ2の還流開口2eに張りわたされる複数本の横杆6aよりなり、各横杆6aの間隔は根菜類が通過しない大きさとしてしている。 【0010】7はセパレータ2に付帯される水噴射機構であり、該水噴射機構7はポンプ7aと、該ポンプ7aと接続ホース7bを介して接続されるノズル管7cとよりなるもので、ノズル管7cはセパレータ2の基端の還流開口2e付近に還流開口幅全面にわたって配設されている。また、ノズル管7cより上り斜面3に向かって噴出される水流は上り斜面3の波状の凹凸面3aにより乱流となり、セパレータ2内の根菜類を激しく攪拌流動させることとなる。さらに、ノズル管7cには上ノズル孔8aと下ノズル孔8bとが千鳥状に並列されて透設され、上ノズル孔8aより噴出される水流は根菜類に噴射されて根菜類を攪拌して流動化させるとともに、根菜類をセパレータ2から送り出す水流を生じさせるものである。また、下ノズル孔8bより噴出される水流は根菜類に噴射されて根菜類を攪拌して流動化させるとともに、下側の根菜類を上ノズル孔8aの水流に乗せる役割をもつものである。このような、上ノズル孔8aと下ノズル孔8bから噴出される水流に乗って凹凸面3aに衝突する根菜類は凹凸面3aの弾性により跳ね返り、さらに激しくランダムに攪拌流動されて根菜類に混入している石を確実に分離除去することとなる。また、下ノズル孔8bの水流はセパレータ2の谷部(還流開口2e)付近に投入堆積された根菜類を流動化させ、上ノズル孔8aの水流に乗せる働きをするものである。9はポンプ7aの給水口に接続されるストレーナであり、該ストレーナ9はポンプ7a内に小石等が吸い込まないようにして、ポンプ7aの羽根が損傷することを防止している。10はポンプ7aを駆動するモータ、11は水噴射機構7の水量を調整する弁である。 【0011】また、前記搬送機構12は石を除去された根菜類を処理水槽1より外部に搬出するためのもので、該搬送機構12は処理水槽1に斜めに配設された側枠13、13と、該側枠13、13の始端と終端に軸支されるスプロケットホイール13a、13bと、該各スプロケットホイール13a、13b間に捲き掛けられる無端チェーン13cと、該無端チェーン13cに一定間隔毎に張架される門形の枠状バー14a付きの板子14と、該板子14間の無端チェーン13cに張架される複数本のバー15とからなるバーコンベア12aであり、該バーコンベア12aにより根菜類は水切り搬出されるものである。そして、該搬送機構12としてのバーコンベア12aの始端は上方にセパレータ2の送出開口2bが臨むよう、処理水槽1内の底部付近に配置され、終端は処理水槽1の上部外方に位置されている。16は搬送機構12の終端底部に形成される根菜類の排出シュート、17は搬送機構12の側枠13、13に取り付けられる側カバーで、該側カバー17、17は根菜類が両側から落ちないようにするためのものである。18は搬送機構12を駆動する減速機付きモータ、19は減速機付きモータ18のスプロケット18aとバーコンベア3aのスプロケットホイール13bの軸に取り付けられたスプロケット20とに捲き掛けられる駆動力伝達用のチェーンである。 【0012】21は処理水槽1に取り付けられるオーバーフローホースであり、該オーバーフローホース21は一端を処理水槽1の側壁下部に接続するとともに、他端開口を高さ調整自在なアーム23にフック22で係止して処理水槽1の水位レベルを一定に保つためのものである。 【0013】このように構成されたものは、処理水槽1内に図示しない給水管より水を供給したうえ、水噴射機構7のモータ10を駆動してポンプ7aを作動させる。このポンプ7aの作動により処理水槽1内の水はストレーナ9を介して吸引され、ホース7bを通じて還流開口2e付近に配置されたノズル管7cに送り込まれる。そして、ノズル管7cの上ノズル孔8aと下ノズル孔8bとから水がセパレータ2の上り斜面3に向けて噴射される。上ノズル孔8aの噴射はセパレータ2の送出開口2bに向けられ、下ノズル孔8bの噴射はセパレータ2の波状の凹凸面3aを形成した上り斜面3の略中間部に向けられることとなる。そして、下ノズル孔8bから噴出された水流は凹凸面3aに当たって乱流を形成しつつ、上ノズル孔8aによる水流と混じり合ってセパレータ2の送出開口2bより送り出される。そして、セパレータ2の送出開口2bから送出された水流は処理水槽1の対向側壁にぶつかって反射し、セパレータ2の下方に形成される還流路4としての間隙5内に流入し、還流開口2eを通じて再びセパレータ2の送出開口2bから送出されるという循環流を形成する。 【0014】この循環流を形成する還流路4はセパレータ先端下面の最も大きく開口された先端開口5aからセパレータ基端に向かって狭くなる先開き状であるため、間隙5内に還流されてくる水流は流速を速めて還流開口2eに充分な水量を送り込むこととなる。そして、この循環水流は水噴射機構7のノズル管7cの上ノズル孔8aと下ノズル孔8bからより噴出される水により加速されてセパレータ2の凹凸面3aを有する上り斜面3に向かって流れ、凹凸面3aに乱流を発生させながら送出開口2bより流出することとなる。このような循環水流が処理水槽1内に形成された状態で、セパレータ2の作物投入口2cより根菜類を投入する。 【0015】作物投入口2cより投入された根菜類はセパレータ2の基端谷部に送り込まれることとなるが、ノズル管7cの上ノズル孔8aと下ノズル孔8bより噴射される水流は根菜類に吹き付けられて根菜類を攪拌流動させる。そして、攪拌流動される根菜類はノズル管7cの上ノズル孔8aと下ノズル孔8bより噴射される水流によりセパレータ2の先方に送り出されてゆく。そして、根菜類はセパレータ2の凹凸面3aにより形成される乱流に巻き込まれるとともに、凹凸面3aに衝突してその弾性により跳ね返されて激しく攪拌流動される。この攪拌流動により根菜類に混入している石は分離され、上り斜面3の凹凸面3a上に沈降することとなる。このようにして、石を分離除去しながら根菜類は上ノズル孔8aからの水流によりセパレータ2の上り斜面3を上って行くこととなる。 【0016】そして、上り斜面3を上り切る頃には根菜類中から石は100%除去されることとなって、セパレータ2の送出開口2bより処理水槽1中に送り出されることとなる。処理水槽1中に送り出された根菜類はセパレータ2の送出開口2bの下方に先端を配置させている、搬出装置12としてのバーコンベア12aのバー15上に送り込まれることとなる。そして、バー15間の板子14に立設された枠状バー14aにより根菜類は掻き上げられて処理水槽1の水中より水切りされて引上げられ、搬送機構12の終端に形成される排出シュート16より外部に搬出される。このような分離作業により処理水槽1内の攪拌水は汚れてゆくが、処理水槽1の底部に基端を接続させたオーバーフローホース21より攪拌水は排水され、 新しい攪拌水は図示しない給水管より供給されるので、攪拌水の汚れは抑えられることとなる。 【0017】なお、前記好ましい実施の形態では、凹凸面3aを上り斜面に3に配置させた波状のプラスチック板としているが、セパレータ2をステンレス製としてその上り斜面3に凹凸面3aをプレス形成したものとしてもよく、この場合、上り斜面3全体がステンレスの撓みにより弾性を付与されるものとなる。また、凹凸面3aは循環水流と直交する波状隆起を上り斜面3の幅全体に連続して形成したものとしているが、膨出部を断続的に千鳥状に配設したものとしてもよいことは勿論である。 【0018】 【発明の効果】本発明は前記説明によって明らかなように、処理水槽との間に攪拌水の還流路が形成されるようセパレータを処理水槽内に配置させ、該セパレータに凹凸面を有する上り斜面を形成し、該上り斜面に向けて水を噴射する水噴射機構を設けることにより、セパレータ内に投入された根菜類に水流を噴射して攪拌流動させながら、セパレータの凹凸面により生じる乱流中に根菜類を送り込み、根菜類を攪拌流動させるとともに、乱流に乗って上り斜面を流れて行く根菜類を凹凸面に衝突させて跳ね返らせ、より激しく攪拌流動させることにより、根菜類中に混入する石を分離して凹凸面上に沈降堆積させることにより、従来ではできなかった、石の分離除去を機械的に行うことができ、生産性を向上させることができるうえに、加工装置のラインが石に起因するトラブルで停止することがないので、不良品を発生させることが少なく、歩留まりを大幅に向上することができ、大幅なコストダウンを図ることができる等種々の利点を有するものである。従って、本発明は従来の問題点を解消した収穫根菜類中の石除去装置として業界の発展に寄与するところ大なものである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】393004546 【氏名又は名称】岩瀬 幸雄
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| 【出願日】 |
平成11年3月23日(1999.3.23) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100059096 【弁理士】 【氏名又は名称】名嶋 明郎 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2000−270648(P2000−270648A) |
| 【公開日】 |
平成12年10月3日(2000.10.3) |
| 【出願番号】 |
特願平11−77666 |
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