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【発明の名称】 モア装置の刈高さ自動調節装置
【発明者】 【氏名】太田 万喜

【要約】 【課題】リヤカバーの上下揺動と連動してモア装置を上下動させ、モアによる刈高さを自動的に調節する。

【解決手段】トラクタの後部に油圧機構により上下作動する3点リンクヒッチ機構を介して昇降可能に装着され、水平方向に延びる回転軸の軸周に多数の刈刃を装着したモアの上方をシールドカバーにより覆い、このシールドカバーの後端部にリヤカバーを上下回動自在に枢着したモア装置であって、■.リヤカバー15の後端部にゲージ輪16を設け、リヤカバー15の上面と3点リンクヒッチ機構の油圧機構との間に、リヤカバー15の上下揺動を感知して油圧機構に伝達し、リヤカバー15の上下揺動と連動してモア装置1を上下動させてモア装置1による刈高さを自動的に調節するセンサ機構17を設けた。■.センサ機構17の長さを調節可能とし、モア装置1の刈高さを調節するようにした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 トラクタの後部に油圧機構により上下作動する3点リンクヒッチ機構を介して昇降可能に装着され、水平方向に延びる回転軸の軸周に多数の刈刃を装着したモアの上方をシールドカバーにより覆い、このシールドカバーの後端部にリヤカバーを上下回動自在に枢着したモア装置において、上記リヤカバーの後端部にゲージ輪を設け、リヤカバーの上面と3点リンクヒッチ機構の油圧機構との間に、リヤカバーの上下揺動を感知して油圧機構に伝達し、リヤカバーの上下揺動と連動してモア装置を上下動させてモア装置による刈高さを自動的に調節するセンサ機構を設けたことを特徴とするモア装置の刈高さ自動調節装置。
【請求項2】 上記センサ機構の長さを調節可能とし、モア装置の刈高さを調節できるようにしたことを特徴とする請求項1記載のモア装置の刈高さ自動調節装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リヤカバーの上下揺動と連動してモア装置を上下動させ、モアによる刈高さを自動的に調節するモア装置の刈高さ自動調節装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、トラクタの後部に油圧機構により上下作動する3点リンクヒッチ機構を介して昇降可能に装着され、水平方向に延びる回転軸の軸周に多数の刈刃を装着したモアの上方をシールドカバーにより覆い、このシールドカバーの後端部にリヤカバーを上下回動自在に枢着したモア装置が周知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この先行技術のモア装置は、回転軸の軸周に取付けられている刈刃を耕耘刃に換え、回転軸の回転方向や回転数などを変えることによってロータリ耕耘装置としても使用できるものであり、このロータリ耕耘装置としての使用時には、リヤカバーの回動角度の変化を感知して3点リンクヒッチ機構の油圧機構を制御してロータリ耕耘装置を上下動させ、耕耘ロ−タによる耕深を一定に保つ自動耕深調節装置が採用されている。この自動耕深調節装置をモア装置による草刈り作業時に用いると、リヤカバーの後端部が接地した状態で作業が行われるので、刈取られた草をリヤカバーにより引きずることになり、リヤカバーにセンサを取付けることができなかった。このため、刈高さを調節するためのゲージ輪やソリ体を別途設ける必要があった。
【0004】本発明は、モア装置において、リヤカバーの後端部にゲージ輪を設けてリヤカバーにセンサを設置できるようにし、このセンサによりリヤカバーの回動状況が検出されて3点リンクヒッチ機構の油圧機構を制御してモア装置を上下動させ、刈高さを設定した一定の高さに保つようにしたモア装置の刈高さ自動調節装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するために本発明は、A.トラクタの後部に油圧機構により上下作動する3点リンクヒッチ機構を介して昇降可能に装着され、水平方向に延びる回転軸の軸周に多数の刈刃を装着したモアの上方をシールドカバーにより覆い、このシールドカバーの後端部にリヤカバーを上下回動自在に枢着したモア装置において、上記リヤカバーの後端部にゲージ輪を設け、リヤカバーの上面と3点リンクヒッチ機構の油圧機構との間に、リヤカバーの上下揺動を感知して油圧機構に伝達し、リヤカバーの上下揺動と連動してモア装置を上下動させてモア装置による刈高さを自動的に調節するセンサ機構を設けたことを特徴としている。
【0006】B.上記センサ機構の長さを調節可能とし、モア装置の刈高さを調節できるようにしたことを特徴としている。
【0007】
【作用】上記の構成により本発明のモア装置の刈高さ自動調節装置は以下の作用を行う。
■.上記A.の構成により、リヤカバーの後端部に設けたゲージ輪によってリヤカバーの後端部と圃場面との間に間隙ができ、この間隙から刈り取られた草が後方に送り出されてリヤカバーに草が詰まって引きずることがない。従って、リヤカバーは敏感に上下回動し、センサ機構を介して3点リンクヒッチ機構の油圧機構を制御し、リヤカバーの上下揺動と連動してモア装置を上下動させてモアによる刈高さが自動的にほぼ一定に保たれる。
【0008】■.上記B.の構成により、センサ機構の長さを調節することでモア装置の刈高さが調節され、その調節された刈高さで刈取りが自動的に行われる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付の図面を参照して具体的に説明する。図1及び図2において、符号1は左右方向の長さが長く草刈り機能を持つモア装置である。このモア装置1は、前部に、図示しないトラクタのトップリンクとロアーリンクとからなり、ロアーリンクが油圧機構により上下回動する周知の3点リンクヒッチ機構に連結されるロアーリンク連結部2が設けられ(トップリンク連結部は図示省略)、トラクタの後部に昇降可能に装着される。また、トラクタのPTO軸から、ユニバーサルジョイント、伝動シャフト等の伝動部3を介して、モア装置1の前側左右中央部に設けられた変速ギヤボックス4から前方に突出している入力軸(図示せず)に動力が伝達される。
【0010】上記ギヤボックス4から左右両側に、本体フレームを兼ね、伝動シャフトを内装した伝動フレーム5及び中空の支持フレーム6が水平方向に延設されている。この伝動フレーム5の側端部にはチェン伝動ケース7が垂設され、また、支持フレーム6の側端部には側部フレーム8がチェン伝動ケース7と対向して垂設されている。このチェン伝動ケース7の下端部と側部フレーム8の下端部との間に回転軸9が軸架されている。この回転軸9の軸周には放射方向に多数のフレール刃からなる刈刃10が取付けられてモア11を構成している。そして、ギヤボックス4に伝達された動力はギヤボックス4内でギヤ変速され、伝動シャフトを回転させてチェン伝動ケース7を介して回転軸9を回転駆動し、モア11をアップカット方向に回転させて草刈り作業を行う。
【0011】モア11の上側はシールドカバー12により覆われ、このシールドカバー12には、左右両側端部に側部カバー13、前部に前部カバー14がそれぞれ装着され、後端部にリヤカバー15の前端部が上下回動可能に枢着されている。このリヤカバー15の後端部の左右両側端部にはゲージ輪16が設けられていて、リヤカバー15の後端部と圃場面との間に所定の間隙があいている。なお、ゲージ輪16は、車輪に限らずローラ状のものにしてもよく、また、ソリ状のものにしてもよいものである。
【0012】リヤカバー15の上面に、複数の連結穴17aを有する連結杆17が突設されており、この連結杆17に、センサアーム18の下端部が連結穴17aを選択して連結される。センサアーム18の上端部は、支持フレーム20に軸21を介して前後回動自在に枢支されたベルクランク19の後端部に枢着され、ベルクランク19の前端部に、前端部を3点リンクヒッチ機構の油圧機構に連繋する油圧機構連繋ロッド22の後端部が枢着されている。この油圧機構連繋ロッド22は、長さ調節が可能になっている。そして、リヤカバー15が上下揺動すると、その揺動が連結杆17及びセンサアーム18により感知され、ベルクランク19、油圧機構連繋ロッド22を介して油圧機構に伝達され、リヤカバー15の上下揺動と連動してモア装置1を上下動させ、モア11による刈高さが自動的に調節される。
【0013】草刈り作業に際して、センサアーム18の下端部を、連結杆17の連結穴17aに対して選択して連結することでセンサアーム18の相対長さが変化し、リヤカバー15の角度が変わってゲージ輪16による支持高さが変化してモア11による刈高さが調節される。また、作業者は、刈取り作業中に3点リンクヒッチ機構を介してモア装置1を上下調節することで刈高さが調節でき、一度刈高さを設定すると、以後は設定した刈高さでモア装置1が自動的に上下揺動して刈高さが自動的に調節される。
【0014】上記モア装置1は、図3及び図4に示すように、回転軸9の軸周に取付けられている刈刃10を耕耘刃23に換え、回転軸9の回転数などを変えることによってロータリ耕耘装置24としても使用できるものである。この場合には、リヤカバー15のゲージ輪16は不要であり、従来のものと同様のリヤカバー25を設ければよい。この実施例のロータリ耕耘装置24においても、リヤカバー25が上下揺動すると、その揺動が連結杆17及びセンサアーム18により感知され、ベルクランク19、油圧機構連繋ロッド22を介して油圧機構に伝達され、リヤカバー25の上下揺動と連動してモア装置1を上下動させ、ロータリ耕耘装置24による耕耘深さが自動的に調節される。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように本発明のモア装置の刈高さ自動調節装置によれば、以下の効果を奏することができる。
【0016】■.リヤカバーの後端部にゲージ輪を設け、リヤカバーの上面と3点リンクヒッチ機構の油圧機構との間に、リヤカバーの上下揺動を感知して油圧機構に伝達し、リヤカバーの上下揺動と連動してモア装置を上下動させてモア装置による刈高さを自動的に調節するセンサ機構を設けたので、リヤカバーの後端部に設けたゲージ輪によってリヤカバーの後端部と圃場面との間に間隙ができ、この間隙から刈り取られた草が後方に送り出されてリヤカバーに草が詰まって引きずることがなくなる。従って、リヤカバーは敏感に上下回動し、その上下回動がセンサ機構を介して3点リンクヒッチ機構の油圧機構に伝達されて油圧機構が制御され、リヤカバーの上下揺動と連動してモア装置を上下動させてモアによる刈高さを自動的にほぼ一定に保つことができる。
【0017】■.センサ機構の長さを調節可能とし、モア装置の刈高さを調節できるようにしたので、センサ機構の長さを調節することによってモアの刈高さが調節され、その調節された刈高さを自動的に保持した状態で刈取りを行うことができる。
【出願人】 【識別番号】390010836
【氏名又は名称】小橋工業株式会社
【出願日】 平成11年3月9日(1999.3.9)
【代理人】 【識別番号】100063565
【弁理士】
【氏名又は名称】小橋 信淳
【公開番号】 特開2000−253725(P2000−253725A)
【公開日】 平成12年9月19日(2000.9.19)
【出願番号】 特願平11−61570