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【発明の名称】 草木刈取鎌
【発明者】 【氏名】田中 静二

【要約】 【課題】従来の草刈鎌のように、腰を屈めた作業姿勢で、脚、腕、肩及び特に腰部に負担を大きく及ぼすことなく、実質的に立姿勢で、一地点で従来より大きな作業範囲をカバーすることができる草木刈取り鎌を提供する。

【解決手段】このため、地表面に略々平行な鎌刃面の切刃線2に直交する垂直面内の前方刈取方向に、前記地表面より30°ないし90°の所定角度傾斜して、作業者の略々肩部高さHに達する全長Lの直線状柄部4を鎌刃1に取付けた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 地表面に略々平行な鎌刃面の切刃線に直交する垂直面内の前方刈取方向に、前記地表面より30°ないし90°の所定角度傾斜して、作業者人体の略々肩部高さに達する長さの直線状の柄部を有することを特徴とする草木刈取鎌。
【請求項2】 前記鎌刃部と柄部とを分解/取付け可能に構成したことを特徴とする請求項1記載の草木刈取鎌。
【請求項3】 前記鎌刃部は、主刈取対象物の硬/軟質に対応した複数形状/寸法種類を有することを特徴とする請求項1,2のいずれか記載の草木刈取鎌。
【請求項4】 前記鎌刃部は、前記鎌刃面の前記対地表面角度を、少なくとも異なる2角度に、もしくは所定角度範囲内の任意角度に連続的に取付け変更可能に構成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の草木刈取鎌。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、手作業による草木刈取具としての鎌に、また特に作業者が立姿勢により作業し得る草木刈取鎌に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、農(林)業における雑草類や比較的細い植木等の刈取り、もしくはこの種の形態の草木の収穫/除去等の刈取りを人力の手作業にて行うには、その対象物に応じて小型または大型の刈取用鎌を使用していた。また、一般的な家庭用の農作業/園芸等においても同様である。
【0003】従来のこの種の鎌は、いずれもいわゆる“手鎌”であって、作業者が握る柄の長さが比較的短いため、草木の地表面の根元部の刈取作業には、どうしても身を屈めた姿勢で行うよう構成されていた。
【0004】このため、作業者は通常、利き手(通常は右手)で鎌の柄を握り、また、必要に応じて、他方の手で対象物の草木の上部を掴んで刈取動作を行っていた。このような作業姿勢により、一地点における作業範囲も狭く、このため、移動回数も多く、その都度作業者の脚、腕、肩、腰等に負担がかかり、長時間作業の場合には、特に腰部の疲労が激しかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上のような局面にかんがみてなされたもので、比較的軽量構造で、持ち運びが容易であり、かつ、通常の刈取り作業時に、作業者は従来のように屈み姿勢とする必要がなく、一地点における作業範囲が広いため、移動回数が少なくてすみ、また、略々立姿勢で容易かつ効率的に作業することができると共に、比較的高低差の大きい位置にある蔓や雑木等をも刈取ることができる草木刈取り鎌の提供を目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】このため、本発明においては、以下の各項(1)〜(4)のいずれかの草木刈取鎌の提供により前記目的を達成しようとするものである。
【0007】(1)地表面に略々平行な鎌刃面の切刃線に直交する垂直面内の前方刈取方向に、前記地表面より30°ないし90°の所定角度傾斜して、作業者人体の略々肩部高さに達する長さの直線状の柄部を有することを特徴とする草木刈取鎌。
【0008】(2)前記鎌刃部と柄部とを分解/取付け可能に構成したことを特徴とする前項(1)記載の草木刈取鎌。
【0009】(3)前記鎌刃部は、主刈取対象物の硬/軟質に対応した複数形状/寸法種類を有することを特徴とする前項(1),(2)のいずれか記載の草木刈取鎌。
【0010】(4)前記鎌刃部は、前記鎌刃面の前記対地表面角度を、少なくとも異なる2角度に、もしくは所定角度範囲内の任意角度に連続的に取付け変更可能に構成したことを特徴とする前項(1)〜(3)のいずれか記載の草木刈取鎌。
【0011】
【作用】以上のような本発明構成により、次のような各作用/効果が得られる:1)比較的軽量で持ち運びが容易である、2)作業者は立姿勢で楽に草木刈作業ができ、しかも一地点で広い作業範囲をカバーし得る、3)比較的高または低位置にある対象物の刈取りにも可能である、など。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を一実施例に基づき、図面を参照して詳細に説明する。
【0013】
【実施例】図1に、本発明に係る草木刈取鎌の一実施例の三面図を示す。(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は右側面図である。また図2に、本実施例の要部拡大斜視図を示す。
【0014】各図において、1は鎌刃であり、図1(b)に示すようにいわゆる鎌型を呈し、切刃部2は、微ないし小凹弯曲線状を有する。図1(b)には、代表的な平面形状例として、同一刃長lを有し、それぞれ異なる刃幅b,b1 及び凹弯曲度を有する2例の鎌刃1,1A及びそれぞれの切刃部2,2Aを示す。以下、鎌刃1について説明する。
【0015】鎌刃1は従来と同様、焼入れ鋼製であり、切刃部2は、焼入硬化後、研磨仕上げが施されている。切刃部2の一端部には、鋼板製の柄取付部3が溶着され、図2に示すような2個のボルト8用孔及び1個の刃取付け角度調節ボルト孔9(図例の角度差β≒16°)が穿設されている。この刃取付け角度の調整が必要な場合は、図2に示す上部のボルト位置に、下部のボルト8を中心に鎌刃1を時計方向に回転させて角度調節孔9を使用して固定すればよい。
【0016】4は、アルミニウムもしくはアルミ合金製パイプの直線状の柄本体であり、この柄本体4は、図1(c)に示すように、地表面に略々平行な鎌刃面の切刃線2に直交する垂直面内の前方刈取方向に、前記地表面より約30°ないし90°(図例は、α≒65°)の角度傾斜して、不図示の作業者の略々肩部高さH(例えば約1230mm)に達する全長L(例えば全長約1340mm)を有している。
【0017】柄本体4の外表面には、図2に示すように、軸方向に作業者の手の滑り止め用の細かい複数の刻線が形成されている。頂端部には、例えばプラスチック製のキャップ状の滑らかな握り部6が固設され、下端部には、鎌刃1の柄取付部3を、取外し可能に2本の取付けボルト/ナット8で固設するための前記2個のボルト用穴を有する下部の鎌刃取付け用平坦部を、潰し変形により形成した、柄本体4のパイプ内径に嵌合する外径を有する鋼管製の鎌刃取付部5を、柄本体4の下端部内径に嵌合/挿入して、4本のねじ7により固定したものである。
【0018】(他の実施例)なお、上記実施例は、鎌刃1の寸法、形状、柄本体4の材質、構成、長さ及び鎌刃取付け部5構造等は、好適な各一例を示したが、本発明はこれらのみに限定されるものでなく、刈取対象の草木の種類、作業者の体格等に応じて、それぞれ適切な変形例を採用し得ることは勿論である。
【0019】次にその変形例の数例を示す:(1)前記実施例の図1,2においては、柄本体4と鎌刃取付部5とは別体構成の図例を示したが、別体構成とすることなく、柄本体4の下端部を適切に変形して一体構成としても差し支えないことはもちろんである(図示は省略する)。
【0020】(2)また、前記実施例においては、柄本体4はアルミ等の金属製パイプの図例を示したが、これのみに限定されるものでなく、木製もしくは合成樹脂材料等を用いてもよい。
【0021】(3)柄本体4の上端部の先端握り部6は、作業者が片手で握って作業をするのが一般的であるため、握り易い形状とするのが好ましいが、使用者の希望によっては、さらにその頂部に、図3(a),(b)にその2例を示すように、この刈取鎌不使用時の引掛け吊下げ保管用の受け金具10を取付けるか、あるいはまた握り部本体6に引掛け釘用の貫通穴11を穿設するか等のいずれかを採用しても差し支えない。
【0022】(4)また、前記実施例においては、図2に示すように、鎌刃面の対地面角度を異なる2角度のいずれかに取付け変更可能に構成した図例を示したが、要すれば図4にその一例図を示すように、柄取付け部3上部の図2の2個の角度調節取付ボルト9に代えて、所望角度γ範囲の連続円弧状穴9aを設けて、この角度範囲内のいずれかを連続的に使用し得るよう構成することも可能である。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、従来の屈み姿勢で作業を行ういわゆる手鎌に比して、作業者が一地点でより広い範囲を楽な立姿勢で容易に刈取り作業が可能となるため、移動回数も従来より少なくて済み、脚、腕、肩及び特に腰等に大きな負担を負わすことなく、容易に人力の刈取りを行うことができ、さらに従来は困難であった高所や低所にも容易にアクセスすることが可能となった。
【出願人】 【識別番号】599019904
【氏名又は名称】有限会社 タナカ製作所
【識別番号】599019915
【氏名又は名称】寺島 壽▲尚▼
【出願日】 平成11年2月12日(1999.2.12)
【代理人】 【識別番号】100066061
【弁理士】
【氏名又は名称】丹羽 宏之 (外1名)
【公開番号】 特開2000−232812(P2000−232812A)
【公開日】 平成12年8月29日(2000.8.29)
【出願番号】 特願平11−34350