| 【発明の名称】 |
コンバインの刈取部防塵カバ― |
| 【発明者】 |
【氏名】赤嶋 晋
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| 【要約】 |
【課題】刈取部上方を防塵カバーで被装し、この上方に穀粒を排出するオーガを収納した自脱型のコンバインにおいて、メンテナンスをするために防塵カバーを上方へ回動するとオーガと干渉した。
【解決手段】防塵カバー20の前部をリンク51を介して機体に枢支し、該防塵カバーの後部を前後摺動自在に支持し、防塵カバーを扱口の防塵位置と刈取部上方のメンテナンス位置に移動可能とした。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 刈取部と扱口の間の上方を防塵カバーで被装し、この上方に穀粒を排出するオーガを収納する自脱型のコンバインにおいて、該防塵カバーの前部をリンクを介して機体に枢支し、該防塵カバーの後部を前後摺動自在に支持し、防塵カバーを扱口の防塵位置と刈取部上方のメンテナンス位置に移動可能としたことを特徴とするコンバインの刈取部防塵カバー。 【請求項2】 刈取部と扱口の間の上方を防塵カバーで被装し、この上方に穀粒を排出するオーガを収納する自脱型のコンバインにおいて、該防塵カバーの前部と後部を平行リンクを介して機体に枢支し、防塵カバーを扱口の防塵位置と刈取部上方のメンテナンス位置に移動可能としたことを特徴とするコンバインの刈取部防塵カバー。 【請求項3】 前記防塵カバーを扱口の防塵位置と刈取部上方のメンテナンス位置で保持する保持機構を設けたことを特徴とする請求項1または請求項2記載のコンバインの刈取部防塵カバー。 【請求項4】 前記防塵カバーの中央部に開口を設け、該開口を透明なスライド窓で開閉可能としたことを特徴とする請求項1または請求項2のコンバインの刈取部防塵カバー。 【請求項5】 前記防塵カバーの前部の運転席側に把手を設けたことを特徴とする請求項1または請求項2のコンバインの刈取部防塵カバー。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、運転部の側方に配置した刈取部の上方を覆う防塵カバーの支持構成に関する。 【0002】 【従来の技術】従来から機体の前部左右一側に運転部を配置し、該運転部と他側に刈取部を配置し、該刈取部によって刈り取られた穀稈を、後方へ搬送してフィードチェーンによって受け継ぎ、刈取部の後部に配した脱穀部に案内して脱穀し、脱穀された穀粒を右側に配した穀粒タンク内に投入し、該穀粒タンク内に貯留された穀粒は排出オーガによって機体外に排出するようにしていた。収穫作業時においてこの排出オーガは運転部を避けるように穀粒タンク後部より刈取部の上方に向けて対角線上に配し、水平状に低く配してコンパクトに収納させていた。 【0003】また、刈取り搬送する際に藁屑や塵埃等が上方に舞い上がって運転部への塵埃の飛散が少なくなるように、刈取部の上部を防塵カバーで被装して快適に作業できるようにした技術も公知となっていた。前記防塵カバーは後部を支点として前部を上方に持ち上げるように支持されており、防塵カバー前部を持ち上げて脱穀部前部の扱口を開け、人手によって刈取穀稈を脱穀部に投入して手扱作業を行ったり、扱口に詰まった穀稈を取り出す等のメンテナンスを行い易くしていた。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかし、前記防塵カバーを上方に回動させる構成では、上方に排出オーガが位置されており防塵カバーの上方回動量が規制され、この部分の空間を十分に開けて手扱作業や清掃等のメンテナンスは行い難いものとなっていた。更に、この防塵カバーは刈取部にできるだけ近づけるように低く配置して防塵性を高める必要があるが、刈取部は非作業時には上方に回動するので、その上方への回動時に干渉しない配置とする必要もあった。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。即ち、請求項1においては、刈取部と扱口の間の上方を防塵カバーで被装し、この上方に穀粒を排出するオーガを収納する自脱型のコンバインにおいて、該防塵カバーの前部をリンクを介して機体に枢支し、該防塵カバーの後部を前後摺動自在に支持し、防塵カバーを扱口の防塵位置と刈取部上方のメンテナンス位置に移動可能とした。また、請求項2においては、刈取部と扱口の間の上方を防塵カバーで被装し、この上方に穀粒を排出するオーガを収納する自脱型のコンバインにおいて、該防塵カバーの前部と後部を平行リンクを介して機体に枢支し、防塵カバーを扱口の防塵位置と刈取部上方のメンテナンス位置に移動可能とした。また、請求項3においては、前記防塵カバーを扱口の防塵位置と刈取部上方のメンテナンス位置で保持する保持機構を設けた。また、請求項4においては、前記防塵カバーの中央部に開口を設け、該開口を透明なスライド窓で開閉可能としたものである。また、請求項5においては、前記防塵カバーの前部の運転席側に把手を設けたものである。 【0006】 【発明の実施の形態】次に、発明の実施の形態を説明する。図1はコンバインの全体右側面図、図2は刈取部の後上方の配した防塵カバーの側面断面図、図3は前後へ移動可能な防塵カバーの支持構成を示す側面断面図、図4は同じく平面図、図5は同じく正面図部分断面図、図6は防塵カバー後部を支持するフレーム枠とロック構成の側面図部分断面図、図7は前後へ移動可能な防塵カバーの支持構成の第二実施例を示す側面図、図8は防塵カバーを回動させた状態と排出オーガとの位置関係を示す側面図、図9は防塵カバーにスライド窓をスライド可能に配した平面図、図10は回動可能な防塵カバーの各回動位置でロックさせる構成の側面断面図、図11は上方へ回動させてロックした状態の側面断面図、図12は防塵カバーとロック構成とを回動させた状態の側面断面図、図13は防塵カバーにスライド窓をスライド可能に配した断面図、図14は前方へ上り傾斜状に移動する防塵カバーに設けた把手の支持構成を示す側面図一部断面図、図15は同じく平面図、図16は運転部と防塵カバーの把手との位置関係を示す平面図である。 【0007】まず、図1を用いてコンバインの全体構成の概略を説明する。クローラー式走行装置9上に機体フレーム2を取り付け、その上は、機体進行方向左側に脱穀部4及び選別部、右側に運転席10及び穀粒を貯留するグレンタンク3が載置されている。刈取部6は脱穀部4の前方で、機体の最前部に位置されており、刈取部6の搬送手段は、脱穀部4側部のフィードチェーン7に向けて刈り取った穀稈を搬送するものである。前記フィードチェーン7に受け継がれた穀稈は、脱穀部4内の扱胴8で脱穀され、脱穀された穀粒等は下方の図示せぬ選別部に落下し、選別後の一番物を揚穀コンベア44を介してグレンタンク3内に投入し、二番物を還元コンベアを介して選別部に投入して再選別している。 【0008】フィードチェーン7後端に図示せぬ排藁搬送装置が配設され、排藁を機体後部に配した排藁カッター装置46へ搬送して、切断して圃場に放出している。前記運転席10が配置される運転部は、その前部にフロントコラム12が立設され操向ハンドルや計器パネル等が配置され、運転部の左側部にサイドコラム11が立設され、脱穀クラッチレバーや主変速レバー74等の各種操作具が配備されている。 【0009】また、前記グレンタンク3の下部に図示せぬ排出コンベアが横架され、該排出コンベア後部より縦オーガ16が立設され、該縦オーガ16の上部に上下に回動可能に排出オーガ17が連結され、オペレーターの操作で縦オーガ16の水平回動と排出オーガ17の上方回動で排出オーガ17先端部の排出口を機外の適所位置に移動させて機外に穀粒を排出している。収穫作業時や移動時において前記排出オーガ17は、グレンタンク3後部より刈取部6の上方に向けて水平に配されて、排出オーガ17ができるだけコンパクトに収納され運転席10に搭乗するオペレーターの作業の邪魔とならない位置としている。 【0010】前記刈取部6の前部には、未刈り穀稈を起立させる引起タインを有する引起ケース34、未刈穀稈を分草する分草板35が配設されている。前記引起ケース34下部後方に、引き起こされた穀稈の株元側を掻込むと同時に穀稈株元を切断する刈刃装置47とを設けている。この刈り取られた刈取穀稈は前低後高であり上下に略平行状に配したチェーン式搬送手段とベルト式搬送手段とで挟持しながら後上方に搬送し、穀稈をフィードチェーン7に適正姿勢で刈取穀稈を受け継ぎ、穂先を脱穀部4に供給して脱穀処理するように構成している。また、前記刈取部6は刈取昇降シリンダー15の伸縮駆動によって、刈取部6後上部の図示せぬ駆動ケースを回動支点として昇降回動され、刈取り高さが調整される。 【0011】前記脱穀部4は脱穀ケース19内に収納され、図8で示すように脱穀ケース19前面下部に扱胴8に通ずる扱口19aが開口され、フィードチェーン7で搬送される穀稈が扱口19aを介して脱穀部4内に投入され、扱胴8で脱穀するのである。 【0012】この扱口19aの上方であって脱穀ケース19前面より前方に図8で示す防塵カバー20が配設され、防塵カバー20は図9で示す平面視で略四角形状としている。該防塵カバー20は前部を刈取部6の前後途中部に位置され、その幅方向は運転席10の左側方のサイドコラム11の直右側方より刈取部6の左側まで延出され、刈取部6の搬送経路が高くなった後部を幅広く被装している。このように配置した防塵カバー20により塵等が運転席10側へ飛散することを防止している。 【0013】また、前記防塵カバー20は上方に膨出された凹型に形成し、防塵カバー20の下部を水平状とし、上部形状を前方より後方にむけて高くなるように形成して脱穀装置の上面に沿う形状としている。また、防塵カバー20外周部の内周面に沿ってパイプ状のカバーフレーム21を周設させて剛性が高められている。 【0014】次に、本発明の防塵カバー20を、刈取部6後部上を覆う防塵位置より前方に移動させて脱穀部4の直前位置を開放させる第一実施例について説明する。図2〜図6で示すように、前記防塵カバー20後上部の上面に把手69が固設され、防塵カバー20を前後へ移動させる際に把手69を握って操作できるようにしている。 【0015】前記防塵カバー20はリンク機構からなる支持具を介して脱穀ケース19前面とサイドコラム11の左側面に支持されている。即ち、防塵カバー20が後方の防塵位置に配された時において、防塵カバー20の前下方位置にはサイドコラム11の側面に枢結プレート50が固設されている。該枢結プレート50に前部リンク51の一端が枢支され、該前部リンク51の他端は右側のカバーフレーム21の前後途中部に枢支されている。また、前記枢結プレート50下部より左側にストッパーピン55が突設され、前部リンク51が後方へ回動することを規制し、防塵カバー20が略水平状となる位置で止めるようにしている。前記枢結プレート50はサイドコラム11内部に挿入されたフレーム71端部に螺合固定され、前部リンク51を介して防塵カバー20前部の支持剛性が高められる。 【0016】前記防塵カバー20後部は前記扱口19a上方の脱穀ケース19前面に固設したフレーム枠56に前後に摺動可能に支持されている。該フレーム枠56は左右一対のスライドフレーム53・53を水平状に突設し補強用のフレーム58やプレート59で連結して強度を高めたものである。即ち、脱穀ケース19前面に左右一対の取付プレート57・57を固設し、該取付プレート57・57のの上部より前方に略水平状にスライドフレーム53・53を突設し、該スライドフレーム53・53は杆状に構成して、その先端をサイドコラム11の前後途中部まで延出している。右側のスライドフレーム53の前端部と右側の取付プレート57下部との間には補強フレーム58が介装され、前記左右のスライドフレーム53・53の前端の間には連結プレート59が連結固定され、フレーム枠56を構成して剛性を高めている。前記左側のスライドフレーム53前部には補強フレーム58を介装しておらず、メンテナンスを行う時に左側の空間を大きく開放できるようにしている。 【0017】また、前記連結プレート59の後面には棒体を平面視コ字状に折り曲げた前嵌合体65が後方に向けて固設され、該前嵌合体65は防塵カバー20を前方にスライドさせた際にその位置を保持する被嵌合部としている。同様に前記取付プレート57・57の上部間には後連結プレート66が横設され、該後連結プレート66の下面に正面視U字状の後嵌合体67が下方に突出して固設され、該後嵌合体67は防塵カバー20を後方にスライドさせた際にその位置を保持する被嵌合部としている。 【0018】一方、前記防塵カバー20の後部を左右方向に支えるカバーフレーム21の両側に、ステー54・54が下方に突設され、該ステー54・54下部にスライダーボス52・52が枢支ピン54a・54aを介して枢支され、該スライダーボス52・52はその軸芯を前後方向に向けて前記スライドフレーム53・53を摺動可能に嵌合している。よって、防塵カバー20の後部はスライダーボス52・52によって前後に摺動可能に支持され、また、前記防塵カバー20は前記枢支ピン54a・54aを支点として回動可能としている。 【0019】さらに、前記スライダーボス52・52の内側間にはプレート68が横設され、該プレート68の前面及び後面にそれぞれ嵌合部材70・70、70・70が四個固設されている。該嵌合部材70は、弾性を有する板体を側面視で略「Ω」字状に屈曲させてクリップ状に形成され、前方の嵌合部材70の開放面を前方に向け後方の嵌合部材70の開放面を後方に向けて前後で対称に配置され、該嵌合部材70で前記後嵌合体67または前嵌合体65を嵌合可能としている。 【0020】尚、前記嵌合部材70・70をスライドフレーム53の前後に対向して配置し、防塵カバー20後部に嵌合部材70へ嵌合される棒状の部材を配置しても良い。また、嵌合体65・67をプレート68に固定し、嵌合部材70・70を連結プレート59、後連結プレート66に固定する構成とすることもできる。また、嵌合部材70は弾性のある板体で形成したものに限定するものでなく、樹脂で構成しても良く、ロック部材を単にフックで構成することもできる。 【0021】このように構成し、防塵カバー20を後方に移動させると、前記防塵カバー20が後方の防塵位置に配されている場合には、前部リンク51の基部側の後部がストッパーピン55に当接して、前記スライダーボス52はスライドフレーム53の後部まで摺動され、嵌合部材70・70も後方に移動されて後嵌合体67に嵌合して、防塵カバー20が前後へ移動しないように保持される。こうして、前記防塵カバー20は作業時に振動等によってガタつくことがなく、刈取部6の上後方位置から脱穀ケース19の前面までの間の上方を被装した防塵位置となり、この位置で収穫作業を行って運転席10側への塵等の飛散を防止する。 【0022】この防塵位置より把手69を握って前方に引っ張ると、嵌合部材70・70が後嵌合体67から抜け出て、防塵カバー20が前方へ移動可能となる。そのまま前方へ移動すると、防塵カバー20の後部はスライダーボス52によってスライドフレーム53上を水平状に前方に移動でき、前部リンク51はその下部の枢支ピン51a位置を中心に前方に回動され、図2の二点鎖線のように前部が持ち上げられて前上がり傾斜状の姿勢となってメンテナンス位置となるのである。この時、防塵カバー20は枢支ピン54a・54aを支点として回動しながら前方へ移動し、前端のメンテナンス位置では前側の嵌合部材70・70が前嵌合体65に嵌合し、そのぽちに保持され、防塵カバー20が前傾した状態で不用意に後下方に下がらないようにしている。 【0023】また、前記嵌合部材70と後嵌合体67及び前嵌合体65による保持構成は、防塵カバー20を移動させた前後の終端位置においてノータッチで嵌合でき、また、逆方向に引っ張ることで保持が外れるようになっており、取り扱いが簡単となっている。 【0024】このように防塵位置の防塵カバー20を前方に移動させることで、脱穀ケース19の扱口19aの前方が開放され、この位置より穀稈を投入して手扱作業を行ったり、扱口19aに詰まった穀稈等を取り除く等のメンテナンスを行い易くしている。また、メンテナンスできるように防塵カバー20を前方に移動させても、防塵カバー20前部が持ち上げられるので、刈取部6を上昇させても干渉することがない。また、このメンテナンス位置の防塵カバー20は図2で示すように、その傾斜が緩く前端はあまり持ち上げられておらず、排出オーガ17を水平状の収納位置とした場合でも干渉することがないのである。 【0025】つまり、従来では、手扱作業を行ったり、穀稈等の詰まりを取り除く等のメンテナンス作業が行うときには、防塵カバー20の前部を上方に持ち上げて、扱口19aを大きく開く必要があるが、その上方には排出オーガ17が位置しており、メンテナンス等では排出オーガ17も上昇回動する必要があった。そこで、脱穀部4の扱口19aを大きくあけてメンテナンスを行えるように、収納位置の排出オーガ17に干渉しないように、略平行移動しながら前方へ移動できるようにしているのである。 【0026】更に、この防塵カバー20を支持する前部リンク51はサイドコラム11に支持され、刈取部6には支持していないので、刈取部6内の清掃やメンテナンス等は、防塵カバー20を外すことなく簡単に行える。 【0027】また、前記把手69’を防塵カバー20の前部側に配置する別構成について図14〜図16を用いて説明する。カバーフレーム21の前左側に側面視「コ」字状の把手フレーム73の開放面下部を固設し、該把手フレーム73の上部を防塵カバー20前部の左側(サイドコラム11側)の内周面に沿って配置している。一方、前記防塵カバー20の前右側(サイドコラム11及び運転席10側)に把手69’を配し、該把手69’の前後下部の固定部69’a・69’aを防塵カバー20上部を貫通させて前記把手フレーム73上部に固設され、把手69’が剛性の高いカバーフレーム21に把手フレーム73を介して固設させている。 【0028】よって、防塵カバー20を後方の防塵位置に配した場合に、防塵カバー20がサイドコラム11上部の左側方に位置し、この位置の防塵カバー20の把手69’がサイドコラム11の前後途中部の主変速レバー74の略左側方に位置され、運転席10のオペレーターが主変速レバー74を握るように把手69’を握ることができるようにしている。また、前方に移動しながれ上方に持ち上げられる防塵カバー20前部にこの把手69’を配置したので、上方に持ち上げる力を伝え易くなり、防塵カバー20の移動操作が容易に行えるのである。尚、把手69’の形状は限定するものでなく、防塵カバー20前左側に指の挿入される凹部を設けた構成としても良い。さらにこの実施例においては枢結プレート50’後部を右方へ屈曲されて前部リンク51’の回動を規制するストッパーを形成し、ピン等をなくして部品数を減らした構成としている。 【0029】次に、この防塵カバー20を支持する構成の第二実施例について説明する。図7に示すように、前記枢結プレート50と略同位置に枢結プレート50aをサイドコラム11の左側面に固設し、さらに、その後方に枢結プレート50bを固設する。そして、前後の枢結プレート50a・50bにそれぞれ支持具としてリンクアーム60a・60bの一端を枢支し、前方のリンクアーム60aの他端をカバーフレーム21の右側部の前後途中部に枢支し、後方のリンクアーム60b他端をカバーフレーム21の右側部の後部に枢支して平行リンク機構61を構成する。 【0030】前記枢結プレート50a・50bより側方に、回動支点の前後位置にストッパーピン(図示せず)を突設して、リンクアーム60a・60bを前方または後方へ回動したときに所定角度でとめるようにしている。また、リンクアーム60aまたは60bの途中部とサイドコラム11との間にバネ62を介装して、防塵カバー20を前または後へ移動したときに、バネ62の係止部が支点越えとなって、前または後へ移動させた位置で前記ストッパーピンに当接させて保持できるようにしている。ただし、前記のように、嵌合部材70と後嵌合体67及び前嵌合体65による保持構成とすることも可能である。 【0031】よって、収穫作業時には、防塵カバー20を後方へ移動して防塵位置とすれば、扱口より刈取部6の後上部を被装することができ、塵等の飛散を防止している。そして、防塵カバー20を持って前方に移動させると、平行リンク機構61によって前上方に平行移動され、バネ62の支点越えの力によって前方に移動した位置に保持され、メンテナンス位置となる。このメンテナンス位置では、扱口19aの直前方が開放され、扱口19aに詰まった穀稈を取り除く等のメンテナンスができ、手扱作業も行える。 【0032】また、第一実施例と同様に、防塵カバー20を前方に移動させると、その前部は上方に持ち上げられ、刈取部6を上方に回動しても干渉することがなく、また、防塵カバー20は略平行に持ち上げられるので、収納位置の排出オーガ17とも干渉しないのである。更に、防塵カバー20の左側に把手を設けて運転席10より水平状の防塵位置より前上方のメンテナンス位置へ移動操作をし易くすることもできる。 【0033】更に、前記防塵カバー20は、図8〜図13に示すように構成することもできる。即ち、防塵カバー20後部が脱穀ケース19前上部に左右方向の枢支ピン22によって枢支され、傾斜姿勢でセットできるようにロック機構が設けられている。その構成は、図8、図10、図11で示すように、防塵カバー20後部にロックレバー23が支持され、該ロックレバー23の回動操作に連動して回動するロックピン24を設け、脱穀ケース19前上部に支持されたヒンジプレート25に形成した溝26内にロックピン24を摺動可能に挿入し、防塵カバー20が持ち上げられると溝26内をロックピン24が摺動され、適所位置でロックピン24が係合されて防塵カバー20の下方回動を規制してロックするものとなっている。 【0034】前記ロックピン24はロックレバー23の回動支点軸23aの半径方向に突設されたものであり、端部を左右方向に屈曲させて前記溝26内に挿入させたものである。 【0035】前記ヒンジプレート25に設けた溝26は、側面視略E型に形成され、上下に三個の係合位置26a・26b・26cが形成されている。ロックピン24の回動支点軸23aより最も離れた際下部の係合位置26aにロックピン24が係合されると、防塵カバー20は略水平状のA位置となる。図11に示す係合位置26bにロックピン24を係合させると防塵カバー20が図8中のB位置となり手扱作業が行い易くなっている。回動支点軸23aと最も近い係合位置26cにロックピン24が係合されると、防塵カバー20が図8中のC位置まで高く持ち上げられ扱口20a内の穀稈の詰まり等を取り除くことができる。このC位置まで回動させる際には排出オーガ17は前部を若干上方に回動させた傾斜状として互いに干渉することがないようにしている。 【0036】また、前記ヒンジプレート25は防塵カバー20の回動支点である枢支ピン22に枢支され、ヒンジプレート25が下方に位置する時、ヒンジプレート25後辺が脱穀ケース19前面に当接され、ロックピン24を介して防塵カバー20の荷重を受け止めるようにしている。 【0037】更に、最も下の係合位置26aから係合位置26bへ続く溝26はロックピン24の回動方向に沿って形成され、枢支ピン22を中心とした円弧と略直交するように形成されている。そのために、ロックピン24が係合溝26aに係合された防塵カバー20が水平に位置するA位置より上方に回動させると、図12に示すようにヒンジプレート25も同時に回動され、手を放せば防塵カバー20が基の水平に位置される。つまり、ロックレバー23を操作しなければ、防塵カバー20はA位置より上方に回動させてもロックピン24が係合位置26aから係合位置26bへ移動されないのである。 【0038】また、係合位置26bと係合位置26cとの間の溝26は、上下向きの緩い曲線状の溝となっており、係合位置26bに係合されたB位置からC位置へは、ロックレバー23を操作することなく防塵カバー20を手で上方に回動させるだけでC位置の傾斜姿勢とできるのである。 【0039】また、係合位置26cに係合されたC位置で防塵カバー20を手で上方に回動させても、ロックピン24は係合位置26cから脱け出せずにヒンジプレート25が回動され、防塵カバー20をC位置から下げるにはロックレバー23の回動操作が必要となっている。つまり、防塵カバー20をB位置からC位置へはロックレバー23を操作する必要がないが、それ以外はロックレバー23を操作しなければ、防塵カバー20が各位置の姿勢でロックされている。 【0040】また、図8、図9で示すように、前記防塵カバー20の中央部には、開口20aが設けられ、開口20aの対向した辺には段部20b・20bが設けられ、この段部20b・20bの下部にはガイド部材28・28が螺合固定され、該段部20b・20bとガイド部材28・28との間にスライド窓27が挿入されて、開口20aを閉じられるようにしている。該スライド窓27はアクリル板等の透明の合成樹脂によって構成され、防塵カバー20上方より刈取部6内が透視でき、穀稈の搬送状態を目視しできるようになっている。 【0041】そして、前記スライド窓27後部の上面に把手27aを固設し、スライド窓27のスライド操作ができるようにし、防塵カバー20を水平状の防塵位置としたままで、図9に示す二点鎖線のようにスライド窓27を前方にスライドさせて開口20aを開き、刈取部6に詰まった穀稈を取り除いたり、清掃等のメンテナンスができるようにしている。 【0042】 【発明の効果】本発明は、以上のように構成したので、次のような効果を奏するものである。即ち、請求項1記載のように、刈取部と扱口の間の上方を防塵カバーで被装し、この上方に穀粒を排出するオーガを収納する自脱型のコンバインにおいて、該防塵カバーの前部をリンクを介して機体に枢支し、該防塵カバーの後部を前後摺動自在に支持し、防塵カバーを扱口の防塵位置と刈取部上方のメンテナンス位置に移動可能としたので、従来の防塵カバーの一端を上方に回動させて脱穀部前部の扱口を開放してメンテナンスを行う構成では、排出オーガと干渉されるので大きく開けることができなかったが、防塵カバーを前方に移動させて扱口の直前方を開放させることで、排出オーガの位置に関係なく扱口を開放させることができ、扱口に詰まった藁屑や穀稈を取り除くことができ、メンテナンス性を向上できる。また、防塵カバーを前方に移動させてもその傾斜角は緩くオーガの位置に関係なく防塵カバーを前後に移動させることができる。 【0043】また、請求項2記載のように、刈取部と扱口の間の上方を防塵カバーで被装し、この上方に穀粒を排出するオーガを収納する自脱型のコンバインにおいて、該防塵カバーの前部と後部を平行リンクを介して機体に枢支し、防塵カバーを扱口の防塵位置と刈取部上方のメンテナンス位置に移動可能としたので、防塵カバーを前方に移動させた時に、脱穀部前部の扱口の前方が空けられ、メンテナンスが容易にでき、また、防塵カバーを前方に平行移動できるので、オーガの位置に関係なく防塵カバーを前後に移動させることができる。 【0044】また、請求項3記載のように、前記防塵カバーを扱口の防塵位置と刈取部上方のメンテナンス位置で保持する保持機構を設けたので、防塵カバーを後方に移動させた位置だけでなく、防塵カバーを前方に移動させた位置でも保持することができ、取り扱いが簡単となる。また、作業時の振動によってもガタつくことなく、支持するボルト等が緩み固定が外れるといった不具合がないのである。また、前方に移動させた位置でも確実に保持され、メンテナンス時に不意に防塵カバーが後方に移動されることがなく、メンテナンス性が向上されている。 【0045】また、請求項4記載のように、前記防塵カバーの中央部に開口を設け、該開口を透明なスライド窓で開閉可能としたので、スライド窓を通して穀稈の搬送状態が分かり、簡単な詰まり等は防塵カバーを移動することなく、スライド窓をスライドして開けるだけで容易に処理できる。 【0046】また、請求項5記載のように、前記防塵カバーの前部の運転席側に把手を設けたので、防塵カバーを防塵位置に位置した場合に把手が運転席の前側方に位置し、サイドコラムに具備される操作レバーの左直側方に把手が位置され、レバー操作を行うように把手を握ることができ、運転席側のオペレーターによる作業性が向上されている。更に、防塵カバーの前部に把手を設けたことで、防塵カバーを前方に移動させながら引き上げる力を伝え易くなっており、防塵カバーを移動させる操作性が良くなっている。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006851 【氏名又は名称】ヤンマー農機株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年1月25日(1999.1.25) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100080621 【弁理士】 【氏名又は名称】矢野 寿一郎
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| 【公開番号】 |
特開2000−209931(P2000−209931A) |
| 【公開日】 |
平成12年8月2日(2000.8.2) |
| 【出願番号】 |
特願平11−16098 |
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