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【発明の名称】 根菜類収穫機の掘起し深さ制御装置
【発明者】 【氏名】水津 清明

【氏名】高木 真吾

【氏名】松長 千年

【氏名】切手 肇

【氏名】有馬 誠一

【要約】 【課題】掘起装置を下降させたときに、この掘起装置が畦に深く潜り込んで破損することがあったが、これを防止しようとするものである。

【解決手段】根菜類を掘起装置で掘起す掘起し高さを検出する掘起し高さセンサ24が検出する接地点(X2)の所定値上位の上位点(X3)と最大掘起し深さ点(X5)との間を掘起し範囲(L)として設定し、この設定掘起し範囲(L)内に該掘起装置を制御装置で昇降制御する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 掘起装置5で根菜類イを掘起す掘起し高さを設定する掘起設定手段9と、掘起し高さを検出する掘起し高さセンサ24と、該掘起し高さセンサ24が検出する接地点(X2)及び最大掘起し深さ点(X5)等を記憶する不揮発メモリ11c等を設けた根菜収穫機において、該接地点(X2)の所定値上位の上位点(X3)と該最大掘起し深さ点(X5)との間を掘起し範囲(L)と設定して該設定掘起し範囲(L)内に該掘起装置5を制御する制御装置11を設けたことを特徴とする根菜類収穫機の掘起し深さ制御装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、根菜類を掘起装置で掘起す掘起し高さを検出する掘起し高さセンサが検出する接地点の所定値上位の上位点と最大掘起し深さ点との間を掘起し範囲として設定し、この設定掘起し範囲内に該掘起装置を制御装置で制御する技術であり、根菜類収穫機の掘起し深さ制御装置として利用できる。
【0002】
【従来の技術】根菜類が、例えば、人参であったとすると、この人参を収穫作業するときは、根菜収穫機を圃場の畦部へ進入させる前段で、掘起設定手段を接地点位置へ操作すると、掘起装置の掘起し深さ位置は、接地点が設定され、畦部で制御開始手段を操作すると該掘起装置が下降制御が開始され、この掘起装置が設定して記憶させ接地点位置まで下降制御され、更に掘起し高さセンサが接地を検出すると停止される。停止が終了すると圃場内を該根菜類収穫機を走行させながら、再度該掘起設定手段を操作して、所定の下降位置を設定すると、この設定した下降位置を掘起し高さセンサが検出するまで該掘起装置が下降制御されて、この掘起装置で人参を掘起す。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】掘起設定手段を接地点位置へ操作すると、設定し記憶させた接地点まで掘起装置が下降制御されることにより、機械の作動範囲の誤差や、掘起し高さセンサの誤差、及び軟質土壌等であると、この掘起装置の先端部が畦に深く潜り込み、この先端部が破損することが発生していたが、この発明により、この問題点を解消しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】このために、この発明は、起装置5で根菜類イを掘起す掘起し高さを設定する掘起設定手段9と、掘起し高さを検出する掘起し高さセンサ24と、該掘起し高さセンサ24が検出する接地点(X2)及び最大掘起し深さ点(X5)等を記憶する不揮発メモリ11c等を設けた根菜収穫機において、該接地点(X2)の所定値上位の上位点(X3)と該最大掘起し深さ点(X5)との間を掘起し範囲(L)と設定して該設定掘起し範囲(L)内に該掘起装置5を制御する制御装置11を設けたことを特徴とする根菜類収穫機の掘起し深さ制御装置の構成とする。
【0005】
【発明の作用】人参(イ)を収穫作業するときは、根菜類収穫きを圃場の畦部へ進入させる前段で、掘起設定手段9を接地点位置へ操作すると、掘起装置5の掘起し深さ位置は、接地点(X2)より所定値上位の不揮発メモリ11cへ設定して記憶させた上位点(X3)と最大掘起し深さ点(X5)との間を掘起し範囲(L)として設定したこの上位点(X3)が設定され、畦部で制御開始手段を操作すると該掘起装置5が制御装置11によって下降制御が開始され、この掘起装置5が設定した上位点(X3)位置まで下降されて停止する。停止が終了すると圃場内を該根菜類収穫機を走行させながら、再度該掘起設定手段9を操作して、所定の下降位置を設定すると、この設定した下降位置を掘起し高さセンサ24が検出するまで、該掘起装置5が下降制御されて、この掘起装置5で人参(イ)を掘起す。
【0006】
【発明の効果】畦部で、掘起設定手段9を操作すると、不揮発メモリ11cへ設定して記憶させた接地点(X2)より、所定値上位の上位点(X3)位置まで掘起装置5は自動で下降制御されることにより、機械の作動範囲誤差や、掘起センサ24の誤差に関係がなくなり、この掘起装置5の先端部は畦内に深く潜り込むことを防止でき、この先端部の破損を防止できる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。図例は、根菜類(イ)が、例えば、人参(イ)であったとすると、この人参(イ)は圃場から掘起され、この掘起した人参(イ)を移送しながら葉部、及び根部の下方部の所定位置を切断して一時貯留等を行う根菜類収穫機1を図示して説明すると共に、掘起し深さ制御装置を図示して説明する。
【0008】前記根菜類収穫機1は、走行車両2の一方側の側部外側には、収穫用作業装置3を設け、この収穫用作業装置3は前部に引起装置4、掘起装置5、及び後部の根菜搬送装置6等よりなる構成である。前記走行車両2の車台7の下部には、土壌面を走行する左右一対の走行クロ−ラ7aを張設し、該車台7上部の一方側には、走行操作、及び各種制御操作を行う操作装置8、及び作業者が搭乗して各種操作等を行う操縦席9a等を設け、この操縦席9aの下部には、原動機(エンジン)7b等を搭載している。この原動機7bで走行ギヤケ−ス7c内の伝動機構7dを介して該走行クロ−ラ7a,7aを回転駆動する構成である。
【0009】前記操作装置8は、箱形状に形成し、この箱体の表面板には、後述する掘起装置5の掘起し高さをダイヤル式でON−OFFスイッチ方式の操作位置により、設定する掘起設定手段9、及び設定した掘起し高さに制御すべく該掘起装置5を始動開始するON−OFFスイッチ方式の制御開始手段10、方向開始手段10a等を設けている。
【0010】前記操作装置8の掘起設定手段9の操作位置、制御開始手段10、後述する方向開始手段10aの始動操作、及び左・右方向センサ10b,10cの検出等は、図3で示す如く該操作装置8に内装する制御装置11のCPU11aへ入力される構成である。これらの入力により、この制御装置11の該CPU11aにより、該掘起設定手段9で設定した掘起し高さと略同じ堀越し高さに掘起装置5を上下回動制御と、該操作装置8の表面板に設けたブザ−8aから警報を発する構成である。
【0011】前記制御装置11には、図3で示す如くメモリ11bを設け、このメモリ11bには、不揮発メモリ11cに設定して記憶させた、図1で示す如く後述する掘起し高さセンサ24の接地プレ−ト25bの圃場面へ接地する接地点(X2)より、所定値上位の上位点(X3)と、最大掘起し深さ点(X5)との間を掘起し範囲(L)として、不揮発メモリ11cへ設定して記憶させた構成であり、上位点(X3)より下方位置へは下降制御しない構成とすると共に、この設定掘起し範囲(L)内に掘起装置5を該制御装置11のCPU11aで昇降回動制御する構成である。
【0012】前記掘起し高さセンサ24は、図1で示す如くこの掘起し高さセンサ24の接地プレ−ト25bの回動は、該接地プレ−ト25bの下部の下部フリ−位置点(X1)と、該接地プレ−ト25bの上部の上部フリ−位置点(X6)との間を該接地プレ−ト25bが昇降回動する掘起フリ−範囲(L1)とする構成である。又、掘起設定手段9を操作して設定した設定値位置が(P)点位置であったとすると、この掘起し高さセンサ24の検出精度範囲(L2)は、上位の(P1)点位置から下位の(P2)点位置までの範囲とした構成である。
【0013】前記掘起装置5の上昇制御、及び下降制御の周期(T)とオンタイム(t)は、図2で示す如く周期(T)は150msecとし、オンタイム(t)の上昇制御は45msecとし、下降制御は40msecとした構成である。又、回路は、図4で示す如く構成としている。前記操作装置8部には、図10で示す如く走行車両2の走行方向を変更操作する左・右サイドクラッチレバ−8b,8cを設け、該左サイドクラッチレバ−8bの上端部面には、掘起装置5の掘起し高さをダイヤル式でON−OFFスイッチ方式の操作位置により、設定する掘起設定手段9を設けた構成とするもよい。又、該右サイドクラッチレバ−8cの上端面には、設定した掘起し高さに制御すべく該掘起装置5を始動開始するON−OFFスイッチ方式の制御開始手段10を設けた構成とするもよい。
【0014】これにより、前記左・右サイドクラッチレバ−8b,8cの操作で畦合せ(条合せ)をしながら、掘起し高さを変える操作を行うことができ、該操作、及び誤作動を防止できる。前記掘起装置5は、図1で示す如く掘起しセンサ24の接地プレ−ト25bが圃場面へ接地する接地点(X2)の所定値上位の設定し記憶させた上位点(X3)と最大掘起し深さ点(X5)との間を設定し記憶させた掘起し範囲(L)として、この掘起装置5が畦に深く潜り込むことを防止した構成である。
【0015】前記掘起し高さセンサ24の検出精度範囲(L2)は、浅い側へ操作したときは広くし、又、深い側へ操作したときは狭くした構成である。これにより、精度の必要とする深い側では狭くしたことにより、制御精度を向上させることができた。前記掘起装置5の上昇制御は原動機7bの回転数が低回転数のときには、接地点(X2),又は設定の上位点(X3)からの上昇出力時間を長時間とし、又、高回転数のときには、接地点(X2)、又は設定の上位点(X3)からの上昇出力時間を短時間とした構成である。
【0016】前記原動機7の回転数により、上下シリンダ26aの油圧圧力も変化するために、接地点(X2)検出時から固定された時間だけ上昇出力したのでは、バックアップ作動時の掘起装置5の上昇位置が回転数により異なっていたが、これをこの発明によっ解消できる。前記掘起装置5を上昇制御、及び下降制御する上下シリンダ26aの油圧用の電磁バルブを駆動するパス出力幅を一定とせずに、原動機7bの回転数が高回転数のときには、パルス幅を短くし、又、低回転数のときには、パルス幅を長くした構成である。
【0017】これにより、前記原動機7bの回転数によらずに、昇降速度が略一定になることにより、作業速度に対する応答性や、掘取り深さ制御の精度が向上する。前記車台7上部の後方部には、後述する葉切断装置12で人参(イ)葉の根元部が切断され、又、後述する人参下部切断装置47で根部の下方部の所定位置が切断され、これら両者が切断された切断済み人参(イ)の供給を受けて、操縦席9a側の横方向へ向け回転駆動する移送ベルト等を張設してなる第1移送コンベア13、及び回転駆動する移送ベルト等を張設してなる第2移送コンベア14を設け、これら第1・第2移送コンベア13,14は移送終端部へ向けて上り傾斜させて設けている。該第2移送コンベア14の移送終端部の下側で該車台7上側には、両者を介して切断済みの人参(イ)の供給を受け、収納して一時貯留する収納箱15を載置した構成である。
【0018】前記車台7後部の左側には、上方へ突出する断面形状がコ字形状の支持板16を設け、この支持板16の上部には、伝動機構17aを内装した伝動ケ−ス17を回動自在に設けている。この伝動ケ−ス17には、前方下部へ突出する支持板18を設け、この支持板18の前端部には、左右両側に前方下部へ突出する受板19aを固着した取付板19bを装着して設けると共に、この各受板19aの前端部には、前方下部へ突出する補助受板19cを固着した構成である。
【0019】前記左右両側の引起装置4は、上部を伝動ケ−ス17から前方へ突出する伝動機構20cを内装する上受杆20aで支持すると共に、回転駆動させる構成である。下部を補助受板19cから前方へ突出する下受杆20bで支持させている。前記引起装置4は、根菜搬送装置6前部の左右両側に設け、この引起装置4は、左右両側の引起ケ−ス21,21に内装して回転自在な引起チエン22aを張設し、この引起チエン22aには、所定間隔で引起ラグ22bを前側下端部から前側上端部の間は、該引起ケ−ス21,21から突出して、人参(イ)の葉部を引起す引起作用部とし、後側は引起しない非作用部とした構成である。
【0020】前記各引起装置4の各引起ケ−ス21の後側には、畦に植付けた人参(イ)を検出するON−OFF方式の左・右方向センサ10b,10cを設けた構成である。操作装置8に設けた方向開始手段10aをON操作し、根菜類収穫機1を走行させると、該左・右方向センサ10b,10cが人参(イ)に接触してこれら両者がON作動すると、根菜類収穫機1は畦の人参(イ)に沿って走行中であると検出する。又、該左・右方向センサ10b,10cのいずれか一方がOFF状態のときには、ブザ−8aが警報を発する構成である。この警報音は該左・右方向センサ10b,10cのOFF状態により、音色を変えていずれの側へ操舵すべきかを運転者が容易に判断できる構成としている。
【0021】これにより、運転者は走行の方向操作が容易になる。前記引起ケ−ス21下部外側面には、人参(イ)の葉部を分離する分草体23を前方へ突出させて設けた構成であると共に、図5で示す如く掘起し高さ、及び畦の凹凸を検出する掘起し高さセンサ24を一方側の外引起ケ−ス21に設けている。この掘起し高さセンサ24は、該引起ケ−ス21の外側面に回動自在に設けた支持板25aに接地プレ−ト25bを装着すると共に、該支持板25aの上端部とポテンションメ−タ25cとを連結する連結ロット25dよりなる構成である。
【0022】前記掘起し高さセンサ24の接地プレ−ト25bが、圃場迄の高さによって回動すると共に、圃場の凹凸を検出して上下回動し、この回動が該ポテンションメ−タ25cで検出され、この検出が、図3で示す如く操作装置8の制御装置11のCPU111aへ入力され、この検出の入力が掘起設定手段9の操作位置で設定した掘起し高さが制御基準値となり、この制御基準値と略同じ掘起し高さにすべく、掘起部上昇ソレノイド26b、又は掘起部下降ソレノイド26cの作動により、伝動ケ−ス17の中心位置を上下回動中心26位置として、上下シリンダ26aが作動して、掘起装置5を上下回動制御する構成であり、この掘起装置5は常に設定した一定の掘起し高さ位置に保持すると共に、下降は前述した如く設定の上位点(X3)までしか下降制御しない構成であり、この掘起装置5が畦内に潜り込むのを防止して、破損の防止を図っている。
【0023】前記掘起装置5の上下回動制御に伴って、左右両側の引起装置4、及び根菜搬送装置6等も同時に上下回動制御する構成である。前記掘起装置5は、左右両側の補助受板19cに上下調節可能に設けている。この掘起装置5は前方下部へ傾斜して突出する支持杆27aの前端部に、上下方向に所定長さの掘起板27bを装着した構成であり、この左右両側の掘起装置5の掘起板27bで人参(イ)の左右両側を掘起す構成である。
【0024】前記車台7の支持板16の前部には、前支持板16aを設け、この前支持板16aには、前方へ突出させて支持杆16bを設け、この支持杆16bの前端部には、L字形状の回動板16cを回動自在に装着して設け、この回動板16cの一方側の下端部と、上下シリンダ26aの前端部とを連接させ、他方側の前端部には、支持杆16dの一方側の端部を装着して設け、この支持杆16dの他方側の端部と、受板19aの前端の近傍部とを連接させた構成である。
【0025】前記上下シリンダ26aの作動により、伝動ケ−ス17の上下回動中心26位置を回動中心として、回動板16c、支持杆16d、受板19a、補助受板19c、及び後述する連結板29等を介して、引起装置4、掘起装置5、及び根菜搬送装置6等を自動で上下回動制御する構成である。前記分草体23には、図11で示す如く上下調節移動自在にマ−カ−23aを支持具23bへ挿入して、ボルト等によって装着する構成とし、人参(イ)の葉の丈や、堀取り状況に応じて、上下移動させ、運転者が容易に該分草体23位置を確認できる構成としている。
【0026】これにより、人参(イ)の葉部の切断位置、及び掘取り深さを変更しても、運転者が常に前記分草体23の位置を容易に確認することができる。前記分草体23の下側には、図11、及び図12で示す如く接地装置44を該分草体23下側に設けた支持板23cへ上下回動自在に挿入して設けた構成である。この接地装置44は回動軸44aに接地板44bを固着し、この回動軸44aを該支持板23cの挿入孔23dに回動自在に挿入した構成であり、該支持板23cと該接地板44bとには、この接地板44bを土壌面へ押圧する押圧スプリング44cを設けている。
【0027】前記接地装置44の接地板44bには、支持ピン44dを固着して設け、この支持ピン44eには、収穫する人参(イ)に接触してON−OFFするON−OFFスイッチ方式の方向センサ45を設け、この方向センサ45が人参(イ)によってON−OFFされることにより、走行車両2が人参(イ)に沿って走行しているか否かを判定して、走行方向を制御する構成である。
【0028】これにより、畦へ走行進入のときに条を合せておけば、あとは走行方向の操作の必要がなくなり、収穫作業が容易である。又、作業人員を減少できる。更に接地装置44に方向センサ45を設けたことにより、この方向センサ45の上下位置が常に土壌面より一定位置であり、検出が安定する。前記根菜搬送装置6の移送装置28は、引起装置4の後部の左右両側に設け、この移送装置28の上端の移送終端部は、伝動ケ−ス17後側に連結板29を介して設けた伝動機構30aを内装した伝動ケ−ス30に、前方上部へ傾斜して突出する伝動機構31aを内装した支持ケ−ス31の上側に設けた伝動ケ−ス32に内装した伝動機構32aで支持させると共に、回転駆動する構成である。この伝動ケ−ス30は伝動ケ−ス17の回動によって、該連結板29を介して同時に上下回動する構成である。
【0029】前記移送装置28は、上・下端に回動自在に軸支した上・下プ−リ28b,28cに移送ベルト28aを掛け渡した構成である。掘起装置5で掘起した人参(イ)の葉部は、この移送ベルト28a,28a間で挾持されて上部へ向けて移送する構成であり、この移送途中で首揃移送装置33へ引継ぎするこうせいである。
【0030】前記根菜搬送装置6の首揃移送装置33、タッピング移送装置34、葉移送装置35、及び葉切断装置12は、人参(イ)を収穫作業状態のときには、圃場面に略平行状態に設けた構成である。前記移送装置28は、図13、及び図14で示す如く上方部を略平行状態に形成している。移送ベルト28aは断面形状を略円形状に形成して上・下プ−リ28b,28cに掛け渡した構成とすると共に、上部の曲り部には、複数個のテンションロ−ラ28dを設けた構成である。
【0031】これにより、人参(イ)を持ちかえることなく移送されるので、移送がスム−ズであり、又、タッピング移送装置34を廃止することができてコスト低減になると共に、軽量で構成がシンプルになる。前記各移送装置28の移送始端部の下側には、図13〜図15で示す如く左右両側に引抜き補助移送装置49を設け、この引抜き補助移送装置49は上・下プ−リ49a,49bに移送ベルト49cを掛け渡した構成とし、これら上下両側で左右両側の移送装置28,28と引抜き補助移送装置49,49とにより、人参(イ)を挾持して引抜きすると共に上方へ向けて移送する構成である。
【0032】これにより、人参(イ)を確実に挾持することができて、移送性能が向上する。前記各移送装置28の移送始端部の上側で左右両側には、図16、及び図17で示す如く弾性部材よりなるステ−50を前方下部へ向けて傾斜状態に設け分草体23で上方へ持ち上げて分離できなかった人参(イ)の葉部は、これら一対のステ−50により上方へ持ち上げて分離する構成である。更にこのステ−50は掘起し高さに対処すべきスプリング50aを設けた構成である。
【0033】これにより、前記分草体23で人参(イ)の葉部を上方へ持ち上げできなかったこの葉部は、ステ−50,50によって上方へ持ち上げることにより、各移送装置28での挾持移送が確実になり、切断性能、及び掘取り作業も確実にできる。前記首揃移送装置33は、移送装置28の後側で移送終端部から所定距離下方に位置させて、左右両側に設けている。この首揃移送装置33の移送終端部は、伝動ケ−ス30に上方へ向けて突出して設けた伝動機構37aを内装した下支持ケ−ス37上側に設けた上伝動装置38の上伝動ケ−ス38aに内装した伝動機構38bで支持すると共に、回転駆動する構成である。
【0034】前記首揃移送装置33は、図9で示す如く左・右両側の支持プレ−ト39の前・後端部に回転自在に軸支した前・後プ−リ39a,39bを設けると共に、これら前・後プ−リ39a,39b間には、複数個のV字形状の支持板40の基部を回動自在に設け、この支持板40の両側の先端部には、テンションロ−ラ40a,40aを回転自在に軸支した構成であり、これら前・後プ−リ39a,39b、及び各テンションプ−リ40a,40aには、移送ベルト39cを掛け渡した構成である。
【0035】前記左右両側の支持プレ−ト39の前端部に装着する前プ−リ39aは、この支持プレ−ト39に設けた左右方向の長孔39e部を、左右移動自在な構成として、移送ベルト39cの移送始端部での引継ぎする角度を(θ1)から(θ2)へ変更できる構成である。前記移送ベルト39c,39cの直線部間は、所定の隙間を設け、これら移送ベルト39c,39c間で人参(イ)の葉部を挾持して移送する構成であるが、この挾持力は移送装置28の移送ベルト28a,28aの挾持力より弱く構成している。
【0036】前記支持板40には、支持ピン40b,40bを固着して設け、又、支持プレ−ト39には、弾性材よりなる略V字形状のスプリング板39dを設け、このスプリング板39dの一端部は、該支持ピン40b,40bで支持した構成であり、各テンションロ−ラ40aを互いに弾発して中立位置へ復元する構成である。前記各首揃移送装置33は、各移送装置28の各移送ベルト28a間に、人参(イ)の葉部を挾持して上部へ移送中に、この移送途中で該各首揃移送装置33の該各移送ベルト39c間で、人参(イ)の葉部を挾持して引継ぎする構成であり、この人参(イ)の葉部は両者で挾持され、この各移送ベルト28aにより、更に上部へ移送されることにより、これら各移送ベルト39cの下端部位置まで、この人参(イ)の根部の上部が当接するまで上部へ向けて移動され、首揃えが行われる構成である。
【0037】前記タッピング移送装置34の移送終端部は、上伝動装置38の上伝動ケ−ス38aに上下に突出させて設けた上支持ケ−ス41に内装した伝動機構41aの下側部で支持すると共に、回転駆動する構成である。前記タッピング移送装置34は、首揃移送装置34の上側に所定間隔を設けて平行状態に左右両側に設けると共に、移送始端部は該首揃移送装置33の前後方向の略中央部に位置させ、前後端部に回転自在に軸支した前・後プ−リ42a,42bには、移送ベルト42cを掛け渡した構成であり、左右両側の該移送ベルト42c,42c間には、人参(イ)の葉部を挾持して移送する構成であり、該首揃移送装置33の各移送ベルト39cと、この各移送ベルト42cとの両者で挾持して移送し、途中からはこの各移送ベルト42cへ引継ぎ挾持して移送する構成である。
【0038】前記葉移送装置35の移送終端部は、上支持ケ−ス41に内装した伝動機構41aの上側部で支持すると共に、回転駆動する構成である。この葉移送装置35はタッピング移送装置34の上側に所定間隔を設けて平行状態に設けると共に、移送始端部は該タッピング移送装置34の移送始端部より、所定距離後方に位置させている。
【0039】前記葉移送装置35は、前後端部に回転自在に軸支した前・後プ−リ43a,43bには、移送ベルト43cを掛け渡した構成であり、左右両側の該移送ベルト43c,43c間には、人参(イ)の葉部を挾持して移送する構成であり、各タッピング移送装置34の各移送ベルト42cと、途中からはこの各移送ベルト43cにも引継ぎして、両者で挾持して移送する構成である。又、後述する葉切断装置12の後側部よりは、この葉切断装置12で切断した切断葉のみを移送し、これら各タッピング装置34、及び各葉移送装置35の両者の終端部まで移送して、この終端部からこの切断葉を圃場内へ排出する構成である。
【0040】前記葉切断装置12は上伝動装置38の上伝動ケ−ス38aから下部へ突出させて、回動自在に設けた回転軸46の軸端部には、切断刃46aを装着した構成であり、この葉切断装置12は、上下回動中心26位置である伝動ケ−ス17に近接させると共に、首揃移送装置33の移送終端の後側に近接させて設けている。この切断刃46aは、タッピング移送装置34の下側で、該首揃移送装置33の所定位置下位に位置させた構成である。この切断刃46aにより、該首揃移送装置33で首揃えした人参(イ)の葉部の所定位置を切断する構成である。
【0041】前記人参下部切断装置47は、掘起装置5後方上部に前方下部から上方を後部へ向けて傾斜状態に設け、この人参下部切断装置47は、左右方向に所定間隔で、上下方向に2箇所に山形状を形成した案内杆48aを複数個設けると共に、この2箇所の山形状内には、回転外周部に複数個の切断刃48bを装着した各回転具48cを回転自在に上下に所定間隔を設けて軸支している。
【0042】前記人参下部切断装置47は、各移送装置28の各移送ベルト28a間で挾持されて上部へ移送中の全長の短い人参(イ)の根部の先端部が下側の山形の案内杆48a,48a間に入り、下側の切断刃48bにより、この人参(イ)の根部の先端所定位置を切断する。又、上部へ移送中の全長の長い人参(イ)は、下側の山形の該案内杆48a部は通過し、上側の山形の該案内杆48a,48a間に、この人参(イ)の根部の先端部が入り、この根部の先端所定位置を上側の該切断刃48bによって切断する。人参(イ)の根部の全長により、この根部の先端の所定位置を切断する構成である。
【0043】移送コンベア装置51は、図18で示す如く走行車両2の車台7の平面視左側の下部から右側の上部へ向けて傾斜状態に設け、この移送コンベア装置51は上下に軸支したスプロケット52a,52bにチエン52cを左右両側に掛け渡し、このチエン52c,52c間には、移送ベルト52dを張設し、この移送ベルト52dには、移送方向に所定間隔を設けて移送プレ−ト52eを装着した構成である。人参(イ)の根部の上端の葉部と根部の先端部の所定位置とが切断された切断済み人参(イ)の供給を受け、この移送ベルト52dの移送プレ−ト52eで移送終端部へ移送し、この終端部から下側に設けた収納箱15内へ落下排出して貯留する構成である。又、移送終端部下側には、軟質材よりなる落下プレ−ト53aを設け、該移送ベルト52dとこの落下プレ−ト53aとの間より、この移送ベルト52dで移送される泥等を下方へ放出する構成である。
【0044】前記移送ベルト52dの移送始端部には、図18で示す如く移送プレ−ト52eの上側を覆う状態で所定間隔を設けて横V字形状の案内板53bを設けている。これにより、供給された人参(イ)を上部へ移送中の落下が防止できると共に、移送始端部で人参(イ)を落すことがなくなった。
【0045】前記走行車両2の車台7の後側には、図19、及び図20で示す如く人参(イ)を収納するスペア用の収納箱15を2個載置する補助車台54bを平面視左右方向へ移動自在にもうけると共に、上下に折り畳み自在に設けた構成であり、又、この車台7の平面視右側には、移送コンベア装置51で移送される切断済み人参(イ)の供給を受ける該収納箱15と切断済み人参(イ)で満量になった該収納箱15とを載置する受車台54aを平面視該車台7の右端部に設けた構成である。
【0046】これにより、前記補助車台54bは折り畳みできることにより、収穫作業中以外はコンパクトになり、移動作業が容易荷なる。前記受車台54aは、図18で示す如く移動装置55によって上下移動自在な構成とすると共に、上端部では、外側下部へ向けて上下シリンダ56で傾斜させる構成として、人参(イ)の供給量によってこの受車台54aを上下に移動、及び傾斜させて、人参(イ)が損傷することを防止する構成としている。
【0047】これにより、人参(イ)を高所より、収納箱15へ供給することがなくなり、人参(イ)が損傷することがなくなった。
【出願人】 【識別番号】000000125
【氏名又は名称】井関農機株式会社
【出願日】 平成11年1月19日(1999.1.19)
【代理人】
【公開番号】 特開2000−209920(P2000−209920A)
【公開日】 平成12年8月2日(2000.8.2)
【出願番号】 特願平11−10775