| 【発明の名称】 |
芋蔓処理機における分草切断装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】桑 原 穰
【氏名】黒 田 智 之
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| 【要約】 |
【課題】地中に芋部を残しながら芋蔓部のみを除去処理する芋蔓処理機において、除去せんとする芋蔓が絡まり合って植生していても、その除去処理を良好に行わせることができる分草切断装置を得る。
【解決手段】左右走行フレ−ム前端の分草具の後方位に配設する切断具を、その固定刃が左右走行フレ−ム間の処理圏側に位置し固定刃の外側に可動刃が位置するように設けて、処理圏内を後方に移行する芋蔓が切断具部に巻絡することが少なくなるようにしている。また、固定刃側を固定カバ−で被うと共に可動刃側に前後移動可能な可動カバ−を設けて、可動カバ−を前方移動すると切断具の切断作用部が被蓋され、可動カバ−を後方に移動すると切断具の切断作用部が切断作用体勢に露出されるようにしている。さらに、固定カバ−及び可動カバ−の各々の前部横側面部を斜め後方に張り出す傾斜案内面に形成して、芋蔓の後方移行を円滑に行わせるようにしている。また、固定カバ−と可動カバ−の総和横幅内に納まるゲ−ジホイルを切断具の直後部に配設して切断具を確りと支えるようにしている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】自走車体(A)から前方に延設した左右の走行フレ−ム(10L)(10R)の先端に分草具(11)(11)を設けると共に、それぞれの分草具(11)(11)の進行後方位に固定刃(12a)と可動刃(12b)とからなる縦向きの切断具(12)(12)を設けてこれらの分草具(11)(11)と切断具(12)(12)によって圃場に植生している芋蔓を前記両フレ−ム(10L)(10R)間の処理圏(Z)内に導入するものと処理圏(Z)外のものとに分草分断し、処理圏(Z)内に導入された芋蔓を前記走行フレ−ム(10L)(10R)に前低後高に傾設する掻込み挟持搬送装置(13)でもって引き上げ搬送して除去処理するようにした芋蔓処理機において、前記切断具(12)(12)の固定刃(12a)を処理圏(Z)側に配置し、各々の固定刃(12a)の外側方に可動刃(12b)を位置させて設けてあることを特徴とする芋蔓処理機における分草切断装置。 【請求項2】自走車体(A)から前方に延設した左右の走行フレ−ム(10L)(10R)の先端に分草具(11)(11)を設けると共に、それぞれの分草具(11)(11)の進行後方位に固定刃(12a)と可動刃(12b)とからなる縦向きの切断具(12)(12)を設けてこれらの分草具(11)(11)と切断具(12)(12)によって圃場に植生している芋蔓を前記両フレ−ム(10L)(10R)間の処理圏(Z)内に導入するものと処理圏(Z)外のものとに分草分断し、処理圏(Z)内に導入された芋蔓を前記走行フレ−ム(10L)(10R)に前低後高に傾設した掻込み挟持搬送装置(13)でもって引き上げ搬送して除去処理するようにした芋蔓処理機において、前記切断具(12)(12)を、各々の固定刃(12a)が処理圏(Z)側に位置し、各固定刃(12a)の外側方に可動刃(12b)が位置するように設け、それぞれの切断具(12)(12)の固定刃(12a)側を固定カバ−(14)で被うとともに、可動刃(12b)側に前後移動可能な可動カバ−(15)を設置して、可動カバ−(15)を前方に移動させると切断具(12)(12)の切断作用部が被蓋され、可動カバ−(15)を後方に移動させると切断具(12)(12)の切断作用部が切断作用体勢に露出されるようにしてある芋蔓処理機における分草切断装置。 【請求項3】自走車体(A)から前方に延設した左右の走行フレ−ム(10L)(10R)の先端に分草具(11)(11)を設けると共に、それぞれの分草具(11)(11)の進行後方位に固定刃(12a)と可動刃(12b)とからなる縦向きの切断具(12)(12)を設けてこれらの分草具(11)(11)と切断具(12)(12)によって圃場に植生している芋蔓を前記両フレ−ム(10L)(10R)間の処理圏(Z)内に導入するものと処理圏(Z)外のものとに分草分断し、処理圏(Z)内に導入された芋蔓を前記走行フレ−ム(10L)(10R)に前低後高に傾設した掻込み挟持搬送装置(13)でもって引き上げ搬送して除去処理するようにした芋蔓処理機において、前記切断具(12)(12)を、各々の固定刃(12a)が処理圏(Z)側に位置し、各固定刃(12a)の外側方に可動刃(12b)が位置するように設け、それぞれの切断具(12)(12)の固定刃(12a)側を固定カバ−(14)で被うとともに、可動刃(12b)側に前後移動可能な可動カバ−(15)を設置して、可動カバ−(15)を前方に移動させると切断具(12)(12)の切断作用部が被蓋され、可動カバ−(15)を後方に移動させると切断具(12)(12)の切断作用部が切断作用体勢に露出されるようになし、前記固定カバ−(14)及び可動カバ−(15)の前部横側面部を平面視において斜め後方に張り出す傾斜案内面(14a)(15a)に形成し、分草具(11)(11)及び切断具(12)(12)によって処理圏の内外に分草分離された芋蔓の地上近傍部が前記両傾斜案内面(14a)(15a)に沿って誘導されて分捌かれるようにしてある芋蔓処理機における分草切断装置。 【請求項4】自走車体(A)から前方に延設した左右の走行フレ−ム(10L)(10R)の先端に分草具(11)(11)を設けると共に、それぞれの分草具(11)(11)の進行後方位に固定刃(12a)と可動刃(12b)とからなる縦向きの切断具(12)(12)を設けてこれらの分草具(11)(11)と切断具(12)(12)によって圃場に植生している芋蔓を前記両フレ−ム(10L)(10R)間の処理圏(Z)内に導入するものと処理圏(Z)外のものとに分草分断し、処理圏(Z)内に導入された芋蔓を前記走行フレ−ム(10L)(10R)に前低後高に傾設した掻込み挟持搬送装置(13)でもって引き上げ搬送して除去処理するようにした芋蔓処理機において、前記切断具(12)(12)を、各々の固定刃(12a)が処理圏(Z)側に位置し、各固定刃(12a)の外側方に可動刃(12b)が位置するように設け、それぞれの切断具(12)(12)の固定刃(12a)側を固定カバ−(14)で被うとともに、可動刃(12b)側に前後移動可能な可動カバ−(15)を設置して、可動カバ−(15)を前方に移動させると切断具(12)(12)の切断作用部が被蓋され、可動カバ−(15)を後方に移動させると切断具(12)(12)の切断作用部が切断作用体勢に露出されるようになし、固定カバ−(14)と可動カバ−(15)の総和横幅(L)内に納まるゲ−ジホイル(20)(20)を、固定カバ−(14)と可動カバ−(15)によって被われる切断具(12)(12)の直後部位に配設してある芋蔓処理機における分草切断装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、圃場に栽植されている甘薯等の芋部を地中に残しながら、地上にある蔓部を他所に除去処理する芋蔓処理機に係り、前記蔓部の除去処理を良好に行わせるための分草切断装置に関する。 【0002】 【従来の技術】周知のように、圃場に栽植されている甘薯等の芋類を収穫する際には、地上に繁茂している蔓部を他所に撤去した後、地中に残存する芋部を掘取機などによって堀上げるのであるが、前記蔓部の除去処理を手作業で行うと多大の労力を要するので蔓の除去処理を省力的に行う芋蔓処理機が開発されている。 【0003】そして、この種の芋蔓処理機は、自走車体から前方に延設する左右の走行フレ−ムの先端に分草具をそれぞれ設けると共に、各々の分草具の進行後方位に固定刃と可動刃からなる縦向きの切断具を設け、これらの分草具と切断具によって圃場に植生している芋蔓を前記両フレ−ム間の処理圏内に導入するものと処理圏外のものとに分け捌いて、処理圏内に導入された芋蔓を前記走行フレ−ムに前低後高に傾設する掻込み挟持搬送装置でもって引き上げ搬送して他所に排除処理するように構成されている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】上記のような芋蔓処理機によれば、圃場に植生している芋蔓が分草具によって分け捌かれる際にその芋蔓の縺れ合いが切断具によって分断されて処理圏内に導入されるものと処理圏外に排除されるものとに確実に分草分離されるので、掻込み挟持搬送装置によって芋蔓が引き上げ搬送されるに連れて処理圏外の芋が掘り上げられてしまうような不具合は回避されるけれども、従来のものは、処理圏内がわにおいて前記切断具部分に蔓屑などの異物が巻絡し易い傾向があって、掻込み挟持搬送装置による芋蔓の引き上げ搬送が阻害され、良好な分草分断が果たされなくなるような事態が起きていた。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記のような事態が生じないようすることを目的としてなされたものであり、目的を達成するため、自走車体から前方に延設した左右の走行フレ−ムの先端に分草具を設けると共に、それぞれの分草具の進行後方位に固定刃と可動刃からなる縦向きの切断具を設けてこれらの分草具と切断具によって圃場に植生している芋蔓を前記両フレ−ム間の処理圏内に導入するものと処理圏外のものとに分捌き、処理圏内に導入された芋蔓を前記走行フレ−ムに前低後高に傾設する掻込み挟持搬送装置で引き上げ搬送して除去処理するようにした芋蔓処理機において、前記切断具を、その固定刃が処理圏がわに位置し固定刃の外側方に可動刃が位置するように設けた分草切断装置にしている。 【0006】また、前記切断具の固定刃側を固定カバ−で被うとともに、可動刃側に前後移動可能な可動カバ−を設置して、可動カバ−を前方に移動させると切断具の切断作用部が被蓋され、可動カバ−を後方に移動させると切断具の切断作用部が切断作用体勢に露出されるようにしている。 【0007】さらに、固定刃側を被蓋する固定カバ−と、可動刃側を被蓋する可動カバ−の前部横側面部分を、それぞれ平面視において斜め後方に張り出す誘導案内面に形成し、分草具及び切断具によって処理圏の内外に分草分離された芋蔓の地上近傍部が前記両誘導案内面に沿って誘導されて分捌かれるようにしている。 【0008】また、前記固定カバ−と可動カバ−の総和横幅内に納まるゲ−ジホイルを、固定カバ−と可動カバ−によって被われる切断具の直後部位に配設して、ゲ−ジホイルにより切断具を所望の対地高さに確りと支えるようにしている。 【0009】 【発明の実施の形態】次に、本発明の実施例について図面を参照して説明する。図1は本発明に係る装置を備えた蔓処理機の全体側面図、図2は同蔓処理機の平面概略図、図3は同蔓処理機の正面視部分図、図4は図1の要部を抽出拡大した部分側面図、図5は同部の一部破断平面図、図6は図5の一部を抽出拡大した平面図である。 【0010】図1及び図2において、蔓処理機は、走行車体(A)から前方に向けて左右一対の走行フレ−ム(10L)(10R)を延設し、走行フレ−ム(10L)(10R)から走行車体(A)の上方にかけての部分に掻込み挟持搬送装置(13)を装設するとともに、走行フレ−ム(10L)(10R)の前部に本発明に係る分草切断装置(B)を設けてなり、走行車体(A)及び走行フレ−ム(10L)(10R)は、次のように構成されている。なお、掻込み挟持搬送装置(13)及び分草切断装置(B)については後ほど詳細に説明する。 【0011】走行車体(A)は、エンジン(16)と、エンジン(16)の横側部に一体的に連設されるミッションケ−ス(17)と、ミッションケ−ス(17)から側面視において前方斜め下方に延設される左右の車輪駆動ケ−ス(18)(18)などを備え、車輪駆動ケ−ス(18)(18)に支承した車軸に駆動車輪(19)(19)をそれぞれ着装するとともに、前記エンジン(16)及びミッションケ−ス(17)の前面部から側面視で車輪駆動ケ−ス(18)(18)の上方を通って前方に延設される左右一対の走行フレ−ム(10L)(10R)の中ほど所定部位に高さ調整可能にゲ−ジホイル(20)(20)を装設して構成される。また、走行フレ−ム(10L)(10R)から後方に向けてル−プ状のハンドル(21)が延設されている。 【0012】そして、前記エンジン(16)の出力部からミッションケ−ス(17)内の変速伝動機構および車輪駆動ケ−ス(18)(18)内の伝動機構を経て車軸に伝達される動力でもって前記駆動車輪(19)(19)を回転駆動して走行し、運転操作をハンドル(21)部において行うようになっている。 【0013】なお、前記駆動車輪(19)(19)は、畝立圃場を走行する際、図3に示すように畝(U)の両サイドの谷部(T1)(T1)を転動移行する轍間距離にして設けられる。また、車輪駆動ケ−ス(18)(18)は、後端部を支点にして上下方向にスイングし得るように設けられていて、同ケ−ス(18)(18)の前部と走行フレ−ム(10L)(10R)との間に設けた車高調整具(22)(22)を上下方向に調節操作することによって、畝の高さの異なりに応じて走行車体(A)の対地高さを調節できるようになっている。 【0014】ついで、掻込み挟持搬送装置(13)について説明すると、前記車輪駆動ケ−ス(18)(18)の近傍上方部位において左右の走行フレ−ム(10L)(10R)に設けられている枢支部(23)(23)に横架した横軸(24)(24)によって回動中心伝動ケ−ス(25)が回動可能に支持され、この回動中心伝動ケ−ス(25)が回動ハンドル(26)を操作することにより前記横軸(24)(24)を中心にして前後回動するようになっている。 【0015】さらに、回動中心伝動ケ−ス(25)の後面に入力部が設けてあり、該入力部が連結軸(27)を介して前記ミッションケ−ス(17)前面のPTO部(28)に連動連結され、PTO部(28)から連結軸(27)を介して前記入力部に伝達される動力が回動中心伝動ケ−ス(25)内の伝動機構を経て回動中心伝動ケ−ス(25)の上面に立設されている左右一対の駆動軸(29)(29)と前記横軸(24)(24)とを所定方向に回転駆動するようになっており、回動中心伝動ケ−ス(25)には搬送部フレ−ムが連設されて、それに掻込み挟持搬送装置(13)が組成支持されている。 【0016】掻込み挟持搬送装置(13)は、側面視で前低後高に傾斜する下部挟持搬送機構(13D)と上部搬送機構(13U)とで構成され、上部搬送機構(13U)は前部搬送機構(13UF)と後部搬送機構(13UR)に分割構成されている。 【0017】下部挟持搬送機構(13D)は、前記駆動軸(29)(29)部分から前下方に延設される左右のチエンケ−ス(30)(30)と、前記駆動軸(29)(29)部分から後上方に延出されて駆動軸(29)(29)を中心にして左右方向に揺動可能な左右の支持ア−ム(31)(31)とに配設する転輪群(図示省略)に左右一対の挟持搬送ベルト(32)(32)を掛回して両ベルト(32)(32)を前記チエンケ−ス(30)(30)に収容された伝動機構で回転駆動し、両ベルト(32)(32)の対向面間に芋蔓を挟持して斜め後上方に揚上移送するように構成される。そして、必要に応じて前記の両支持ア−ム(31)(31)を駆動軸(29)(29)中心で左右方向に揺動させることによって両ベルト(32)(32)の移送終端部を自走車体(A)の右側方又は左側方に転移位置させることができるようになっている。 【0018】上部搬送機構(13U)のうちの前部搬送機構(13UF)は、前記両チエンケ−ス(30)(30)の前部に連設する左右の支持体(33)(33)に各々支承する転輪群(図示省略)と、前記駆動軸(29)(29)の上端に嵌着した駆動転輪(図示省略)とに左右一対の搬送突起付ベルト(34)(34)を掛回して構成され、また、後部搬送機構(13UR)は、前述した下部挟持搬送機構(13D)において支持ア−ム(31)(31)の後端部に軸支される転輪軸に支承された転輪(図示省略)と前記支持ア−ム(31)(31)の前部に連設する保持体(35)(35)に支承した輪体(図示省略)とに搬送突起付ベルト(36)(36)を掛回して構成され、前部搬送機構(13UF)の搬送突起付ベルト(34)(34)及び後部搬送機構(13UR)の搬送突起付ベルト(36)(36)の対向面間に一連の係引搬送経路が形成されて、この係引搬送経路が、下部挟持搬送機構(13D)の挟持搬送ベルト(32)(32)間に形成される挟持搬送経路の上方に対応する位置するように構成される。 【0019】そして、上述のように、下部挟持搬送機構(13D)の支持ア−ム(31)(31)が駆動軸(29)(29)中心で左右方向に揺動されて挟持搬送ベルト(32)(32)移送終端部が自走車体(A)の左側方又は右側方に転向されると、それに連れて後部搬送機構(13UR)も駆動軸(29)(29)を中心にして左右方向に屈折状に揺動して共に転向されるものとなっている。 【0020】上述のように構成される下部挟持搬送機構(13D)の前半部、及びその上方に対応位置する上部搬送機構(13U)の前部搬送機構(13UF)は、図2にみられるように、左右一対の走行フレ−ム(10L)(10R)間の処理圏(Z)内に納まって、下部挟持搬送機構(13D)の前半部における挟持搬送経路および前部搬送機構(13UF)の係引搬送経路が前記処理圏(Z)の横幅方向中央部において前後方向に直線的に位置している。 【0021】そして、前部搬送機構(13UF)における係引搬送経路の始端部は、下部挟持搬送機構(13D)の挟持搬送経路始端部よりも進行方向前方に延出されて、平面視において前方拡がりの八字状を呈するように開拡され、この部分が芋蔓掻込み機構を兼ねるものとしてある。なお、芋蔓掻込み機構は前部搬送機構(13UF)とは別体に構成して、それを前部搬送機構(13UF)の始端部に連絡設置するものであってもよい。 【0022】また、下部挟持搬送機構(13D)の前半部の下方空間部には畝(U)面に摺接して転動する複数個の畝押えロ−ラ−(54)が、走行フレ−ム(10L)(10R)に枢支し左右二列に配置して設けられ、これらの畝押えロ−ラ−(54)群でもって畝面を押圧することにより、芋蔓が下部挟持搬送機構(13D)に挟持されて引き上げられる際に土中の芋部までを連れ抜きすることがないようにしている。 【0023】ついで、下部挟持搬送機構(13D)の前半部及び前部搬送機構(13UF)の左右外側部を通って前方に延出する左右の走行フレ−ム(10L)(10R)の前端部にそれぞれ設置される分草切断装置(B)(B)について説明するが、左右の分草切断装置(B)(B)は、前後向きの機体中心線を挟んで左右対称であるので代表的に左側の分草切断装置(B)について説明する。 【0024】当該分草切断装置(B)は、分草具(11)とその分草具(11)の進行後方位に縦向き(鉛直向き)に設けられる切断具(12)とからなり、これらが図4〜図6に示した詳細構造でもって走行フレ−ム(10L)の前端部分に設けられている。 【0025】図4〜図6にみられるように、側面視コ字状に屈曲形成されたパイプ材(37)を主体とする切断具取付体(38)が、走行フレ−ム(10L)の前端部に鉛直向きに立設着装されている。そして、前記パイプ材(37)の下辺部と上辺部に渡架状に台板(39)が固設され、その台板(39)に固定刃(12a)と可動刃(12b)とからなるレシプロ型の切断具(12)がその固定刃(12a)を処理圏(Z)側に位置させ、固定刃(12a)の外側方に可動刃(12b)を位置させて取付けられている。したがって、可動刃(12b)を固定刃(12a)に対して上下摺動自在に保持する刃押え(40)(40)体と、可動刃(12b)に連設されるナイフヘッド(41)は、処理圏(Z)外の横外側部位に位置している。 【0026】しかして、前記ナイフヘッド(41)に開設されている長孔に、クランクレバ−(42)の係合部(43)が係り合わされて、クランクレバ−(42)の作動により前記可動刃(12b)が上下方向に往復作動されるようになっており、クランクレバ−(42)は、支持軸(55)に取付けられている。 【0027】支持軸(55)は、前記切断具取付体(38)の後面部分に固設されている支持部(44)に水平横向きに軸受支承され、同軸の内方軸端部に取付けた作動腕(45)をクランクロッド(46)を連動連結しており、クランクロッド(46)は後方に延設されて、前出の回動中心伝動ケ−ス(25)の横側部に配設されているるクランク部(47)に連動結合され、クランク部(47)は、回動中心伝動ケ−ス(25)内の伝動機構に連動して作動されるようになっている。 【0028】なお、図示してないが、回動中心伝動ケ−ス(25)からクランク部(47)を経てクランクロッド(46)に至る切断具駆動系にはクラッチ機構が設けられ、該クラッチ機構を走行車体(A)のハンドル(21)部におけるレバ−操作によって断続して切断具への伝達動力を任意に作動停止できるようにしてある。 【0029】上記のように設けて切断具駆動系によって作動する切断具(12)の処理圏(Z)側、すなわち、固定刃(12a)側には、切断具取付体(38)に着装する固定カバ−(14)が設けられると共に、固定刃(12a)の外方に位置する可動刃(12b)側には、切断具取付体(38)に前後移動可能に支承する可動カバ−(15)が設けられる。 【0030】固定カバ−(14)は、図6にみられるように、固定刃(12a)の前後方向中途部から後方の前記支持部(44)にかけての部分を被うように形成され、前部の横側面部分が平面視において斜め後内方に張り出す傾斜案内面(14a)に形成されている。 【0031】また、可動カバ−(15)は、枢軸(48)(48)を支点にして前後揺動する四節リンク(49)(49)によって支持され、その四節リンク(49)(49)の前後揺動により図6に実線で示している前方移動位置と、同図に仮想線で示している後方移動位置との間を前後移動できるように設けられている。 【0032】なお、図示を省略しているが、前記四節リンク(49)(49)の前後揺動は、前述した切断具駆動系のクラッチ機構を断続するレバ−操作に連動して行われるようにしてあり、クラッチ機構を切断する操作がなされると、可動カバ−(15)を前方移動位置に移行させ、クラッチ機構を接続する操作がなされると、可動カバ−(15)を後方移動位置に移行させるようにしてある。 【0033】しかして、可動カバ−(15)は、図6にみられるように、前方移動位置に移行した体勢において固定刃(12a)の外面側及び可動刃(12b)の全体と前記支持部(44)を被い、後方移動位置に移行した体勢においては固定刃(12a)及び可動刃(12b)の切断作用部のみを露出させて、切断具(12)による切断が可能となるように形成されている。 【0034】さらに、可動カバ−(15)の前部横側面部分は平面視において斜め後外方に張り出す傾斜案内面(15a)に形成され、可動カバ−(15)を後方移動位置に移行した際に傾斜案内面(15a)が前記固定カバ−(14)の前端部に略揃う位置に後退して、その傾斜案内面(15a)と前記固定カバ−(14)の傾斜案内面(14a)とが、平面視において後方拡がりの八字状を呈する状態に位置するようになっている。 【0035】そして、固定カバ−(14)および可動カバ−(15)の後端部に隣接する後方部位で、可動カバ−(15)の後方移動に支障のない位置に、前述した走行フレ−ム(10L)に装設されるゲ−ジホイル(20)が配置され、そのゲ−ジホイル(20)が、固定カバ−(14)と可動カバ−(15)の総和横幅(L)内に納まるようにしてある。 【0036】次に、切断具(12)の前方に位置する分草具(11)について説明する。切断具取付体(38)の下部には、土中に埋まっている芋蔓茎を掘り起すための掘起し板(50)が前方に向けて突設してあり、この掘起し板(50)にそれから更に前方に突出する突出棒(51)と、突出棒(51)の前端近傍部に固設されて内側後方に延出される持上げ用案内棒(52)と、前記突出棒(51)の前後方向中途部から外側後方に延出される排除案内棒(53)とが固設されて分草具(11)が構成されている。 【0037】そして、持上げ用案内棒(52)は、突出棒(51)の前端近傍部から側面視において後上がりに傾斜し、且つ、平面視において内側(処理圏側)に内向後傾して後延し、その後端部分が前述した前部搬送機構(13UF)の係引搬送経路始端部に向けて指向されて、同案内棒(52)によって持ち上げ誘導した芋蔓を前記係引搬送経路始端部に受継がせるようになっている。 【0038】また、排除案内棒(53)は、側面視において持上げ用案内棒(52)よりも低い位置にあって斜め後上方に傾斜させ、且つ、平面視においては前方移動位置に移行した可動カバ−(15)の傾斜案内面(15a)からやや離間した外側部位に沿って斜め後外方に傾斜させて設けられている。 【0039】以上のように構成される分草切断装置(B)を備えた芋蔓処理機によって処理作業する際は、甘薯が植生している畝(U)の両側部にある谷部(T1)(T1)に駆動車輪(19)(19)及びゲ−ジホイル(20)(20)を位置させ、それらを適宜に高さ調整することによって走行車体(A)ならびに蔓処理機を構成する諸要素の対地高さを調節設定する。 【0040】そして、掻込み挟持搬送装置(13)や切断具(12)等の稼働部を作動させるとともに駆動車輪(19)(19)の回転により自走車体(A)を進行させて作業するするのであるが、それに際し切断具(12)を作動する操作がなされれば、その操作に連動して可動カバ−(15)が後方移動位置に移行され、切断具(12)の切断作用部が切断実施体勢に露出される。 【0041】そうして、自走車体(A)が進行されると、進行方向の前端部に位置する分草具(11)が畝(U)部に植生している芋蔓を処理圏(Z)の内外に分け捌き、その際に縺れ合っている芋蔓の茎部は後続進行する切断具(12)によって分断されることとなって処理圏(Z)内に導入されるものと処理圏(Z)外に排除されるものとが確実に分草分離される。そして、処理圏(Z)内に導入されたものは、畝押えロ−ラ−(54)群で畝面が押圧されることで芋部を畝(U)の土中に残しながら掻込み挟持搬送装置(13)の始端部に向けて誘導され、掻込み挟持搬送装置(13)に受け継がれて後上方に引き揚げ搬送され搬送終端部から他所に排出され、また、処理圏(Z)外のものは分草具(11)および可動カバ−(15)に沿って誘導されて処理圏(Z)内のものと分離される。 【0042】なお、以上に説明した実施例では、切断具(12)をレシプロ型に構成しているが、切断具(12)は回転型とすることもでき、回転型切断具とする場合には、回動中心伝動ケ−ス(25)内の伝動機構から切断具(12)の可動刃(12b)に動力伝達する切断具駆動系を、レシプロ型の場合のクランク機構に代えて、フレキシブル軸によって回転型可動刃に回転動力を伝達する伝動手段に置換するなど適宜に変更構成すればよい。 【0043】 【発明の効果】本発明は、以上に説明したように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。 【0044】分草具の後方位に配設する切断具を、その固定刃が左右走行フレ−ム間の処理圏側に位置し、固定刃の外側方に可動刃が位置するように設けてあるので、切断具の処理圏側が比較的平坦になって、処理圏内を後方に移行する芋蔓が切断具部分に巻絡するようなことが少なくなり、分草具及び切断具による芋蔓の分草分断ならびに分草分断された芋蔓の後方移行が円滑に支障なく行われる。 【0045】また、切断具をその固定刃が処理圏側に位置し、固定刃の外側方に可動刃が位置するように設けて、固定刃側を固定カバ−で被うとともに、可動刃側に前後移動可能な可動カバ−を設置し、可動カバ−を前方に移動させると切断具の切断作用部が被蓋され、可動カバ−を後方に移動させると切断具の切断作用部が切断作用体勢に露出されるようにしてあるので、切断具による芋蔓切断機能は確保されながら、処理圏内を後方に移行する芋蔓が切断具部分に巻絡することが益々良好に防止され、また、必要なとき以外は、切断具の切断作用部を被っておくことができて安全であり、切断具の切断作用部を被っておくことで、例えば、馬鈴薯等のように茎葉の縺れを分断処理することが必要ないものの茎葉処理作業をも支障なく行うことができる。 【0046】さらに、固定刃側を被う固定カバ−と可動刃側を被う可動カバ−のそれぞれの前部横側面部を平面視において斜め後方に張り出す傾斜案内面に形成したことによって、処理圏内及び処理圏外を後方向けて移行する芋蔓が切断具部分に巻絡することの防止、分草具と切断具による芋蔓の分草分断、および処理圏内外への芋蔓の分離、分離された芋蔓の後方移行が一層円滑且つ確実に行われる。 【0047】また、固定刃側を被う固定カバ−と可動刃側を被う可動カバ−の総和横幅内に納まるゲ−ジホイルを、固定カバ−と可動カバ−によって被われる切断具の直後部位に配設してあるので、切断負荷がかかる切断刃がゲ−ジホイルよって確りと支えられることとなって良好な切断機能が発揮される。そして、ゲ−ジホイルは固定カバと可動カバ−によって芋蔓が両側方に排除された部分を転動進行するので芋蔓を踏みつけるようなことがなくなり、収穫跡地が次の作物栽培の準備に好都合な状態となるように芋蔓を除去処理できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005164 【氏名又は名称】セイレイ工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年1月26日(1999.1.26) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2000−209919(P2000−209919A) |
| 【公開日】 |
平成12年8月2日(2000.8.2) |
| 【出願番号】 |
特願平11−16487 |
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