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【発明の名称】 コンバイン
【発明者】 【氏名】山 口 雅 彦

【氏名】入 江 伸 行

【氏名】柿 崎 晃 範

【氏名】木 村 幸 徳

【氏名】蜂 谷 正 志

【氏名】川 崎 晃 一

【氏名】織 田 正 明

【氏名】町 田 睦

【氏名】小 松 真 弥

【要約】 【課題】運転台(18)の前部略中央部に胴長のステアリングコラム(71)を立設させ、ステアリングコラム(71)の上面に丸形の操向ハンドル(19)を取付けたコンバインにおいて、ステアリングコラム(71)の左右両側のステップ板(134a)(134b)に載せる作業者の両足が刈取部(8)に対してむき出しになるのを防止する。

【解決手段】ステップ板(134a)(134b)の前側を覆うカバー体(255)を設ける。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 運転台の前部略中央部に胴長のステアリングコラムを立設させ、ステアリングコラムの上面に丸形の操向ハンドルを取付けたコンバインにおいて、ステアリングコラムの左右両側にステップ板を設けると共に、ステップ板の前側を覆うカバー体を設けたことを特徴とするコンバイン。
【請求項2】 カバー体の左右側端部を後方へ向けて湾曲形成し、カバー体の左側端縁を運転台の左側に設けるサイドコラムの側壁の前縁に継合わせた請求項1記載のコンバイン。
【請求項3】 ステアリングコラムの右側のステップ板を水平に張設し、ステアリングコラムの左側のステップ板を前上がり傾斜に傾斜張設した請求項1又は2記載のコンバイン。
【請求項4】 ステアリングコラムにサイドミラーを取付けた請求項1又は2又は3記載のコンバイン。
【請求項5】 運転台の左側に設けるサイドコラムの操向ハンドルと近い前部上面に作業状態を表示する表示器を設けた請求項1又は2又は3又は4記載のコンバイン。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は例えば圃場の穀稈を連続的に刈取って脱穀するコンバインなどの移動農機に関する。
【0002】
【従来の技術】コンバイン等クローラ走行装置を有する自走車の場合、進路修正及び旋回は、通常左右サイドクラッチレバー操作で行うが、最近では一般の自動車と同様に丸形のハンドル操作で行うものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】左右サイドクラッチレバーを設ける従来の幅広のフロントコラムは運転台の前部に略左右幅いっぱいに立設されるため、フロントコラムと後方の運転席の間に作業者の両足を入れて載せるスペースを確保する必要があるが、丸形のハンドルを設ける最近のステアリングコラムは胴長で、運転台の前部略中央部に立設するとステアリングコラムの左右両側に作業者の両足を入れて載せるスペースを確保できるため、機体のコンパクトにできる利点がある。ところが、ステアリングコラムはフロントコラムのように作業者の両足の前側を覆う機能がなく、作業者の両足が刈取部に対してむき出しになる問題がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】然るに、本発明は、運転台の前部略中央部に胴長のステアリングコラムを立設させ、ステアリングコラムの上面に丸形の操向ハンドルを取付けたコンバインにおいて、ステアリングコラムの左右両側にステップ板を設けると共に、ステップ板の前側を覆うカバー体を設け、カバー体によって作業者の両足が刈取部に対してむき出しになるのを防止するものである。
【0005】また、カバー体の左右側端部を後方へ向けて湾曲形成し、カバー体の左側端縁を運転台の左側に設けるサイドコラムの側壁の前縁に継合わせ、より効果的に作業者の両足が刈取部に対してむき出しになるのを防止するものである。
【0006】また、作業者の乗降側となるステアリングコラムの右側のステップ板を水平に張設し、作業者の乗降を安全に行わせる一方、ステアリングコラムの左側のステップ板を前上がり傾斜に傾斜張設し、上昇時の刈取部との干渉を防止することによって、より効果的に機体をコンパクトにできるものである。
【0007】また、ステアリングコラムにサイドミラーを取付け、ステアリングコラムから右側に一体延出するミラー取付けアームを作業者の保護ガードとして兼用するものである。
【0008】また、運転台の左側に設けるサイドコラムの操向ハンドルと近い前部上面に作業状態を表示する表示器を設け、作業時の作業者の視界内に表示器を配置することによって、操作性の向上を図るものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳述する。図1はコンバインの全体側面図、図2は同平面図であり、図中(1)は左右一対の走行クローラ(2)を装設するトラックフレーム、(3)は前記トラックフレーム(1)に架設するシャーシフレーム、(4)はフィードチェン(5)を左側に張架し扱胴(6)及び処理胴(7)を内蔵している脱穀部、(8)は刈刃(9)及び穀稈搬送機構(10)などを備える刈取部、(11)は刈取フレーム(12)を介して刈取部(8)を昇降させる油圧シリンダ、(13)は排藁チェン(14)終端を臨ませる排藁処理部、(15)は脱穀部(4)からの穀粒を揚穀筒(16)を介して搬入する穀物タンク、(17)は前記タンク(15)の穀粒を機外に搬出する排出オーガ、(18)は丸形の操向ハンドル(19)及び運転席(20)などを備える運転台、(21)は運転席(20)下方に設けるエンジンであり、連続的に穀稈を刈取って脱穀するように構成している。
【0010】さらに、図3に示す如く、前記走行クローラ(2)を駆動するミッション(22)は、1対の第1油圧ポンプ(23)及び第1油圧モータ(24)を備えて走行主変速用の油圧式無段変速機構を形成する直進用HST(25)と、1対の第2油圧ポンプ(26)及び第2油圧モータ(27)を備えて旋回用の油圧式無段変速機構を形成する旋回用HST(28)とを備え、前記エンジン(21)の出力軸(21a)に第1及び第2油圧ポンプ(23)(26)の入力軸(29a)(29b)を伝達ベルト(30a)(30b)によって連結させ、前記各油圧ポンプ(23)(26)を駆動するように構成している。尚、上記「HST」は油圧駆動装置(hydro−static transmission)を意味し、これは油圧を用いて動力伝達を行うもので、まず油圧ポンプを機関で駆動し、発生した圧力油を油圧モータに導き、動力を伝達する構造になっている。また速度の調節は、斜板とプランジャによる可変容量形ポンプを用いて油量を変化させることにより行う。
【0011】また、前記第1油圧モータ(24)の出力軸(31)に、副変速機構(32)及び差動機構(33)を介して左右走行クローラ(2)の各駆動輪(34)を連動連結させるもので、前記差動機構(33)は左右対称の1対の遊星ギヤ機構(35)(35)を有し、各遊星ギヤ機構(35)は1つのサンギヤ(36)と、該サンギヤ(36)の外周で噛合う3つのプラネタリギヤ(37)と、これらプラネタリギヤ(37)に噛合うリングギヤ(38)などで形成している。
【0012】前記プラネタリギヤ(37)はサンギヤ軸(39)と同軸線上とのキャリヤ軸(40)のキャリヤ(41)にそれぞれ回転自在に軸支させ、左右のサンギヤ(36)(36)を挾んで左右のキャリヤ(41)を対向配置させると共に、前記リングギヤ(38)は各プラネタリギヤ(37)に噛み合う内歯(38a)を有してサンギヤ軸(39)とは同一軸芯上に配置させ、キャリヤ軸(40)に回転自在に軸支させ、キャリヤ軸(40)を延設して車軸を形成して駆動輪(34)を軸支させている。
【0013】また、直進用HST(25)は、第1油圧ポンプ(23)の回転斜板の角度変更調節により第1油圧モータ(24)の正逆回転と回転数の制御を行うもので、第1油圧モータ(24)の回転出力を出力軸(31)の伝達ギヤ(42)より各ギヤ(43)(44)(45)及び副変速機構(32)を介して、サンギヤ軸(39)に固定したセンタギヤ(46)に伝達してサンギヤ(36)を回転するように構成している。前記副変速機構(32)は、前記ギヤ(44)を有する副変速軸(47)と、前記ギヤ(45)を介してセンタギヤ(46)に噛合うギヤ(48)を有する駐車ブレーキ軸(49)とを備え、副変速軸(47)とブレーキ軸(49)間に各1対の低速用ギヤ(50)(51)・中速用ギヤ(52)(53)・高速用ギヤ(54)(48)を設けて、低中速スライダ(55)及び高速スライダ(56)のスライド操作によって副変速の低速・中速・高速の切換を行うように構成している。なお低速・中速間及び中速・高速間には中立を有する。また前記ブレーキ軸(49)に駐車ブレーキ(57)を設けると共に、刈取部(8)に回転力を伝達する刈取PTO軸(58)にギヤ(59)(60)及び一方向クラッチ(61)を介して副変速軸(47)を連結させ、刈取部(8)を車速同調速度で駆動している。
【0014】上記のように、前記センタギヤ(46)を介しサンギヤ軸(39)に伝達された第1油圧モータ(24)からの駆動力を、左右の遊星ギヤ機構(35)を介して左右キャリヤ軸(40)に伝達させると共に、左右キャリヤ軸(40)に伝達された回転を左右の駆動輪(34)にそれぞれ伝え、左右走行クローラ(2)を駆動するように構成している。
【0015】さらに、旋回用HST(28)は、第2油圧ポンプ(26)の回転斜板の角度変更調節により第2油圧モータ(27)の正逆回転と回転数の制御を行うもので、操向出力ブレーキ(62)を有するブレーキ軸(63)と、操向出力クラッチ(64)を有するクラッチ軸(65)と、前記の左右リングギヤ(38)の外歯(38b)に常時噛合させる左右入力ギヤ(66)(67)を設け、第2油圧モータ(27)の出力軸(68)に前記ブレーキ軸(63)及び操向出力クラッチ(64)を介してクラッチ軸(65)を連結させ、クラッチ軸(65)に正転ギヤ(69)を介して右入力ギヤ(67)を連結させ、またクラッチ軸(65)に正転ギヤ(69)及び逆転ギヤ(70)を介して左入力ギヤ(66)を連結させている。そして、副変速スライダ(55)(56)の中立によって前記ブレーキ(62)を入にしかつクラッチ(64)を切にする一方、前記中立以外の副変速出力時にブレーキ(62)を切にしかつクラッチ(64)を入にし、右側のリングギヤ(38)の外歯(38b)に正転ギヤ(69)を介してモータ(27)回転力を伝え、また左側のリングギヤ(38)の外歯(38b)に正転ギヤ(69)及び逆転ギヤ(70)を介してモータ(27)回転を伝え、第2油圧モータ(27)を正転(逆転)時、左右同一回転数で、左リングギヤ(38)を逆転(正転)させ、かつ右リングギヤ(38)を正転(逆転)とさせるように構成している。
【0016】而して、旋回用の第2油圧モータ(27)を停止させて左右リングギヤ(38)を静止固定させた状態で、直進用の第1油圧モータ(24)を駆動すると、第1油圧モータ(24)からの回転出力はセンタギヤ(46)から左右のサンギヤ(36)に同一回転数で伝達され、左右遊星ギヤ機構(35)のプラネタリギヤ(37)・キャリヤ(41)を介して左右の走行クローラ(2)が左右同一回転方向で同一回転数によって駆動され、機体の前後方向直進走行が行われる。一方、直進用の第1油圧モータ(24)を停止させて左右のサンギヤ(36)を静止固定させた状態で、旋回用の第2油圧モータ(27)を正逆回転駆動すると、左側の遊星ギヤ機構(35)が正或いは逆回転、また右側の遊星ギヤ機構(35)が逆或いは正回転し、左右走行クローラ(2)を逆方向に駆動し、機体を左或いは右に旋回させる。また、直進用の第1油圧モータ(24)を駆動させながら、旋回用の第2油圧モータ(27)を駆動することにより、機体が左右に旋回して進路が修正されるもので、機体の旋回半径は第2油圧モータ(27)の出力回転数によって決定される。
【0017】さらに、図2、図4乃至図13に示す如く、前記運転台(18)の前部略中央部に胴長のステアリングコラム(71)を立設固定させ、ステアリングコラム(71)の上面に丸形の操向ハンドル(19)を縦軸回りに回転自在に設けると共に、運転台(18)の左側にサイドコラム(72)を設け、サイドコラム(72)下方にミッション(22)を配設させ、主変速レバー(73)、副変速レバー(74)、刈取クラッチレバー(75)、脱穀クラッチレバー(76)などを前記サイドコラム(72)に設ける。また前記ステアリングコラム(71)は、アルミニウム合金鋳物を成形加工して形成し、左右に分割自在な2つ割れ構造で複数のボルト(77)で締結して箱形に形成している。また図2、図21、図42に示す如く、ステアリングコラム(71)に機体左側後方を映すサイドミラー(171)を取付けるもので、ステアリングコラム(71)からこの右側にミラー取付けアーム(172)を一体延出し、アーム(172)先端に角度調節自在にサイドミラー(171)を取付け、前記アーム(172)を作業者の保護ガードとして兼用するように構成している。
【0018】また、前記ステアリングコラム(71)上部にチルト台(78)を一体形成し、チルト台(78)に支点ボルト(79)を介してチルトブラケット(80)を回転自在に軸支させ、チルトレバー(81)によってチルトブラケット(80)を角度調節自在に固定させる。前記チルトブラケット(80)に軸ケース(82)下部を一体固定させ、コラム(71)上面に固定させる上面カバー(83)上方に軸ケース(82)を延設させ、軸ケース(82)内部に上ハンドル軸(84)を回転自在に軸支させ、上ハンドル軸(84)上端に操向ハンドル(19)を固定させ、チルトレバー(81)操作により支点ボルト(79)回りにハンドル(19)を前後方向に移動調節して一定位置に支持させ、ハンドル(19)取付け位置を前後方向に調節して作業者が操作し易い位置に固定させる。
【0019】また、前記上ハンドル軸(84)の下端部に自在継手(85)を介して下ハンドル軸(86)上端側を連結させ、下ハンドル軸(86)をステアリングコラム(71)上部に回転自在に軸支させると共に、ステアリングコラム(71)上部に操向入力軸(87)上端部を回転自在に軸支させ、下ハンドル軸(86)のギヤ(88)と操向入力軸(87)のセクタギヤ(89)を噛合させて各軸(86)(87)を連結させ、ステアリングコラム(71)内部の略中央で上下方向に操向入力軸(87)を延設させる。
【0020】さらに、前記ステアリングコラム(71)の左側面で上下幅略中間に軸受部(90)を一体形成し、変速入力軸(91)の一端部を軸受部(90)にボルト(92)を介して回転自在に片持ち支持させ、変速入力軸(91)を左右方向に略水平に軸支させると共に、操向入力軸(87)下端に自在継手(93)を介して入力支点軸(94)上端側を連結させ、入力支点軸(94)下端側を前記変速入力軸(91)に回転自在に軸支させる。また前記入力支点軸(94)上端側に操向入力部材(95)を固定させ、変速入力軸(91)上面と操向入力部材(95)下面の間に変速入力部材(96)を挾持させ、入力支点軸(94)回りに変速入力部材(96)を回転自在に取付けると共に、変速入力部材(96)に着脱自在に固定させる連係ボルト(97)によって前記各入力部材(95)(96)を連結させ、また変速入力軸(91)に設ける挾みバネ(98)の両端を変速入力部材(96)に係止させ、変速入力部材(96)を前記バネ(98)によって直進中立位置に支持させる。また、前記操向入力軸(87)の正逆転によって前記各入力部材(95)(96)をバネ(98)に抗して略垂直な入力軸(87)芯線回りに正逆転させると共に、前記変速入力軸(91)の正逆転によって略水平な左右方向の入力軸(91)芯線回りに入力支点軸(94)及び前記各入力部材(95)(96)を前後方向に傾動させるもので、垂直方向の操向入力軸(87)芯線と左右水平方向の変速入力軸(91)芯線とが直角交叉する交点に自在継手(93)を取付け、操向ハンドル(19)の操向入力軸(87)正逆転操作により操向入力軸(87)芯線回りに前記各入力部材(95)(96)を正逆転させる。
【0021】さらに、前記ステアリングコラム(71)の下部前側にサイドコラム(72)からの主変速操作入力部である主変速軸(99)を回転自在に軸支させ、左右方向に略水平に横架させる主変速軸(99)の左側端をステアリングコラム(71)の左側外方に突設させると共に、サイドコラム(72)下方に設ける主変速操作横伝達部材である中介軸(100)に、リンク(101)(102)並びに長さ調節自在な主変速操作縦伝達部材である長さ調節ターンバックルル(103)付きロッド(104)を介して主変速軸(99)を連結させる。また、サイドコラム(72)内部のレバー支点軸(105)に回転自在に支点板(106)を取付け、支点板(106)に筒軸(107)を介して主変速レバー(73)基部を左右方向に揺動自在に取付けると共に、支点板(106)にリンク(108)(109)を介して中介軸(100)を連結させ、主変速レバー(73)をレバー支点軸(105)回りに前後方向に揺動させる変速操作によって主変速軸(99)を正逆転させる。また、ロッド形主変速部材(110)及び上下リンク(111)(112)を介して変速入力軸(91)に主変速軸(99)を連結させ、主変速レバー(73)の主変速軸(99)正逆転操作により前記各入力部材(95)(96)を変速入力軸(91)芯線回りに前後に傾動させる。
【0022】さらに、筒軸形の操向出力軸(113)を前記主変速軸(99)に回転自在に取付け、リンク形操向出力部材(114)を操向出力軸(113)に固定させると共に、ロッド形操向結合部材(115)の上端部を前記操向入力部材(95)に自在継手形操向入力連結部(116)を介して連結させ、球関継手形操向出力連結部(117)を介して操向結合部材(115)の下端部を操向出力部材(114)に連結させ、走行進路を変更させる操向機構(118)を構成している。
【0023】さらに、前記操向出力軸(113)の上方で該軸(113)と略平行に変速出力軸(119)をステアリングコラム(71)内部に回転自在に軸支させ、リンク形変速出力部材(120)を変速出力軸(119)に固定させると共に、ロッド形変速結合部材(121)の上端部を前記変速入力部材(96)に自在継手形変速入力連結部(122)を介して連結させ、球関継手形変速出力連結部(123)を介して変速結合部材(121)の下端部を変速出力部材(120)に連結させ、走行速度の変更並びに前後進の切換を行う変速機構(124)を構成している。
【0024】さらに、互に回転自在な二重軸構造の内側の変速操作軸(125)並びに外側の操向操作軸(126)をステアリングコラム(71)の下部後側で左右幅中央の軸受部(127)に回転自在に取付けるもので、長さ調節自在な球関継手軸(128)及び変速リンク(129)(130)を介して前記変速出力軸(119)に変速操作軸(125)上端部を連結させると共に、長さ調節自在な球関継手軸(131)及び操向リンク(132)(133)を介して前記操向出力軸(113)に操向操作軸(126)上端部を連結させる。
【0025】また、前記各操作軸(125)(126)は同一軸芯上に略垂直にステアリングコラム(71)底部に立設させ、各操作軸(125)(126)上端部をステアリングコラム(71)内部に延設させて各出力軸(113)(119)に連結させると共に、ステアリングコラム(71)底面下方に各操作軸(125)(126)下端部を突設させ、前記運転台(18)の作業者搭乗用のステップ板(134)下面側に各操作軸(125)(126)下端側を延設させるもので、前記直進用HST(25)の主変速操作入力部である第1トラニオン(135)にトラニオンアーム(136)を固定させ、ステアリングコラム(71)と直進用HST(25)との間の長さ調節自在な主変速操作伝達部材であるターンバックルル(137)付き長さ調節自在ロッド(138)及びリンク(139)を介してステアリングコラム(71)の主変速操作出力部である前記変速操作軸(125)下端部にトラニオンアーム(136)を連結させ、第1トラニオン(135)の正逆転操作により第1油圧ポンプ(23)の斜板角調節を行って第1油圧モータ(24)の回転数制御及び正逆転切換を行い、走行速度(車速)の無段階変更並びに前後進の切換を行う。また前記旋回用HST(28)の操向操作入力部である第2トラニオン(140)にトラニオンアーム(141)を固定させ、ステアリングコラム(71)と旋回用HST(28)との間の長さ調節自在な操向操作伝達部材であるターンバックルル(142)付き長さ調節自在ロッド(143)及びリンク(144)を介してステアリングコラム(71)の操向操作出力部である操向操作軸(126)下端部にトラニオンアーム(141)を連結させ、第2トラニオン(140)の正逆転操作により第2油圧ポンプ(26)の斜板角調節を行って第2油圧モータ(27)の回転数制御及び正逆転切換を行い、操向角度(旋回半径)の無段階変更並びに左右旋回方向の切替を行う。
【0026】さらに、前記ステアリングコラム(71)の右側外面にアクセルレバー(145)を前後方向回転自在に設け、エンジン(21)にアクセルレバー(145)を連結させるアクセルワイヤ(146)をステアリングコラム(71)前面内側に沿わせて下方から延出させ、アクセルレバー(145)によってエンジン(21)回転数を手動調節すると共に、前記ステアリングコラム(71)後面にメンテナンス窓(147)を開設させ、着脱自在な蓋(148)によってメンテナンス窓(147)を閉鎖している。
【0027】さらに、図14、図15に示す如く、前記連係ボルト(97)を遊嵌挿通させる位相調節孔(149)を操向入力部材(95)に開設させると共に、操向入力軸(87)芯線を中心とする同一放射線上に複数(3個)のネジ孔(150)を設け、前記放射線を中心に操向入力軸(87)側を底辺とする台形に前記位相調節孔(149)を形成するもので、直進位置の操向ハンドル(19)を左右回転操作したとき、前記ネジ孔(150)に固定させた連係ボルト(97)が位相調節孔(149)縁に当接するまで、変速入力部材(96)を挾みバネ(98)によって一定位置に固定させた状態で、操向入力部材(95)だけを回転させ、走行速度を略一定に保ち乍ら左右に旋回させて進路を修正する。そして、連係ボルト(97)が位相調節孔(149)縁に当接したとき、操向ハンドル(19)をさらに同一方向に回転操作することにより、連係ボルト(97)の連結によって操向入力部材(95)と変速入力部材(96)の両方がバネ(98)に抗して回転し、走行速度を減速させ乍ら進路修正を行うもので、操向ハンドル(19)操作によって決定される旋回半径と走行速度の減速量が比例して変化すると共に、操向ハンドル(19)を直進位置に戻すことにより、挾みバネ(98)によって変速入力部材(96)が中立位置に戻され、元の走行速度に自動的に復帰する。また、連係ボルト(97)を各ネジ孔(150)に付け換えることにより、位相調節孔(149)縁に連係ボルト(97)が当接するまでの操向入力部材(95)の回転角度が変化し、操向ハンドル(19)操作による走行速度の減速開始時期を調整できると共に、操向ハンドル(19)を直進支持しているとき、挾みバネ(98)によって変速入力部材(96)が変速入力軸(91)に固定され、機械振動などによって変速入力部材(96)が遊動するのを防ぎ、変速入力部材(96)のふらつきによって走行速度が減速変化するのを阻止している。
【0028】さらに、図16乃至図20に示す如く、前記ギヤ(88)は、270度の外周範囲に複数の歯(151)を形成し、90度の外周範囲を円弧(152)に形成し、操向ハンドル(19)の全回転角度を270度とし、左操向回転または右操向回転の角度を135度に設定し、操向ハンドル(19)回転操作を片手で作業者が容易に行えるように形成する。また、前記セクタギヤ(89)は、130度の外周範囲に複数の歯(153)を形成し、230度の外周範囲を円弧カム(154)に形成し、前記ギヤ(88)の歯(151)とセクタギヤ(89)の歯(153)を噛合せ、各ギヤ(88)(89)の最大正逆転時、前記円弧(152)両端のストッパ(155)と前記円弧カム(154)両端のストッパ(156)を当接させ、操向ハンドル(19)の回転を規制すると共に、操向入力軸(87)芯線回りに操向入力部材(95)及び変速入力部材(96)を65度の範囲で正転または逆転させ、各入力部材(95)が回転移動する平面上に変速入力軸(91)及び主変速部材(110)上端部を配置させる空間を確保し、変速入力軸(91)芯線上に操向入力連結部(116)を設ける構造、並びに同一円周上で前記各入力連結部(116)(122)を90度離間させる構造を容易に得られ、構造のコンパクト化、設計組立の簡略化などを図れるように構成している。
【0029】また、前記セクタギヤ(89)の円弧カム(154)中央に直進ノッチ(157)を形成すると共に、前記ステアリングコラム(71)上面壁にデテント軸(158)を回転自在に軸支させ、デテント軸(158)下端部にデテントアーム(159)を固定させ、デテントアーム(159)にローラ軸(160)を介してデテントローラ(161)を回転自在に軸支させ、前記円弧カム(154)にデテントローラ(161)を当接させ、直進ノッチ(157)に係脱自在にデテントローラ(161)を係合させ、操向ハンドル(19)を直進位置に支持させる。また、前記デテント軸(158)上端側にデテントレバー(162)を固定させ、デテント軸(158)に巻装させる中立バネ(163)の一端をデテントレバー(162)に係止させ、ステアリングコラム(71)の受板(164)に中立バネ(163)の他端を当接させ、円弧カム(154)及び直進ノッチ(157)にデテントローラ(161)を中立バネ(163)によって弾圧当接させている。また、操向ハンドル(19)の直進位置をオンオフ切換によって電気的に検出するマイクロスイッチ型直進センサ(165)をデテントレバー(162)に取付けている。
【0030】そして、前記主変速レバー(73)が中立のとき、操向ハンドル(19)の正転(逆転)操作により、操向入力軸(87)芯線回りに前記各入力部材(95)(96)及び各結合部材(115)(121)が円錐軌跡上で移動し、前記各出力部材(114)(120)及び各出力軸(113)(119)が停止した状態が維持される。
【0031】また、主変速レバー(73)を前方(後方)に倒す前進(後進)操作により、前記各入力部材(95)(96)が変速入力軸(91)芯線回りに前方(後方)に傾き、操向入力連結部(116)が一定位置に停止した状態を維持し乍ら、変速入力連結部(122)を上方(下方)に移動させ、変速出力部材(120)の上方(下方)揺動によって変速出力軸(119)を正転(逆転)させ、直進用HST(25)の第1油圧ポンプ(23)の斜板角切換によって第1油圧モータ(24)を正転(逆転)させ、第1油圧モータ(24)の出力軸(31)の正転(逆転)によって左右走行クローラ(2)を前進(後進)駆動する。また、主変速レバー(73)の倒し角に比例して出力軸(31)の回転数が変化し、走行クローラ(2)の前進(後進)速度が無段階に変速される。
【0032】さらに、主変速レバー(73)を前方(後方)に倒して前進(後進)操作を行っている状態下で、操向ハンドル(19)を左方向(右方向)に回転させることにより、変速入力軸(91)芯線回りに操向入力部材(95)が前方(後方)に傾いた姿勢で操向入力軸(87)芯線回りに正転(逆転)し、操向入力連結部(116)が下方(上方)に移動し、操向出力部材(114)の下方(上方)揺動によって操向出力軸(113)を正転(逆転)させ、旋回用HST(28)の第2油圧ポンプ(26)の斜板角切換によって第2油圧モータ(27)を正転(逆転)させ、第2油圧モータ(27)の出力軸(68)の正転(逆転)により、左走行クローラ(2)を減速(増速)させ、かつ右走行クローラ(2)を増速(減速)させ、左方向(右方向)に機体を旋回させて左方向(右方向)に進路を修正する。また、前記の進路修正動作と同時に、操向ハンドル(19)の左方向(右方向)回転により、変速入力軸(91)芯線回りに変速入力部材(96)が前方(後方)に傾いた状態で操向入力軸(87)芯線回りに正転(逆転)し、変速入力連結部(122)が下方(上方)に移動し、変速出力部材(120)の下方(上方)揺動によって変速出力軸(119)を逆転(正転)させ、直進用HST(25)を中立方向に戻す制御を行って出力軸(31)の回転数を低下させ、走行速度(車速)を減速させる。このように、走行移動中の操向ハンドル(19)の左右操向操作により、操向ハンドル(19)の回転角度に比例して、進路を修正する旋回半径(角度)と、走行速度の減速量が変化し、操向ハンドル(19)を大きく回転させることによって左右走行クローラ(2)の速度差を大きくして旋回半径を小さくすると同時に、走行速度の減速量が多くなって車速が遅くなると共に、前進時と後進時とでは、操向ハンドル(19)の回転に対して旋回入力連結部(116)の動きを逆方向にし、前後進の何れにおいても操向ハンドル(19)の回動操作方向と機体の旋回方向とを一致させ、回転操作する丸形の操向ハンドル(19)の回転操作によって例えばトラクタまたは田植機など四輪自動車と同様の運転感覚で進路修正及び方向転換などを行う。
【0033】さらに、図19、図20は機体の左右旋回時における操向ハンドル(19)の切れ角と左右走行クローラ(2)の速度の関係を示すもので、ハンドル(19)の切れ角が大となる程左右走行クローラ(2)の速度差は大となると共に、左右走行クローラ(2)の平均速度となる機体中心速度も走行速度(高速・標準・低速)状態に応じて減速される。直進位置の操向ハンドル(19)を左方向(右方向)に約15度回転させると、前記位相調節孔(149)内を連係ボルト(97)が移動し、挾みバネ(98)によって変速入力部材(96)が直進と同一位置に維持されると共に、旋回用HST(28)の第2油圧ポンプ(26)によって第2油圧モータ(27)を正転(逆転)させる操向出力によって左方向(右方向)に旋回させ、未刈り穀稈(作物)列の湾曲に合せる進路修正を行う。このとき、旋回内側の走行クローラ(2)の減速量と、旋回外側の走行クローラ(2)の増速量が略等しくなり、機体中心速度が直進と略同一速度に保たれる。また、操向ハンドル(19)を直進位置から15度以上回転させると、挾みバネ(98)に抗して変速入力部材(96)が左旋回及び右旋回のいずれでも減速動作し、第1油圧ポンプ(23)及びモータ(24)の走行変速出力を減速させ、左右走行クローラ(2)を同一方向に回転駆動させて前進(または後進)させ、左右走行クローラ(2)の走行速度差により左方向(右方向)に旋回するブレーキターン動作を行わせ、未刈り穀稈(作物)列から外れたときに元の列に戻したり隣の列に移動させる進路修正を行う。さらに、操向ハンドル(19)を約135度回転させると、機体中心速度が直進時の約4分の1に減速され、旋回内側の走行クローラ(2)が逆転駆動され、旋回内側の走行クローラ(2)を中心として機体が旋回するスピンターン動作が行われ、左右走行クローラ(2)の左右幅だけ旋回方向にずらせて機体を180度方向転換させるもので、ハンドル角度0度からハンドル角度135度の範囲で操向ハンドル(19)を回転させて左または右方向の旋回操作を行い、直進位置を中心とした左右15度のハンドル(19)回転範囲で未刈り穀稈(作物)列に沿って移動する条合せ進路修正を、直進時の走行速度を維持し乍ら行うと共に、直進位置から左右135度のハンドル(19)回転により、圃場枕地で機体を方向転換させて次作業工程に移動させるスピンターン動作を、直進時の約4分の1の走行速度に自動的に減速して行う。
【0034】さらに、副変速を標準(秒速1.5メートル)速度に保ち、操向ハンドル(19)を90度回転させたとき、主変速レバー(73)操作により主変速出力を高速及び3分の2及び3分の1に変更しても、機体の旋回半径が略一定に保たれた状態で、旋回速度(機体中心速度)だけを変化させる。また、直進位置を基準として連係ボルト(97)と位相調節孔(149)の設定範囲で第1油圧ポンプ(23)第1油圧モータ(24)を直進状態に維持させ、農作業中に作物列または畦などに機体を沿わせる操向操作を行っても走行速度が不均一に変化するのを防止し、略同一走行速度を保ち乍ら農作業中の進路修正を行え、作業者の運転感覚と機体の走行動作とを略一致させて適正な操向操作を行える。また、主変速レバー(73)の変速基準値を切換える副変速レバー(74)副変速操作の低速及び標準及び高速切換に比例させて旋回半径を小径乃至大径に変化させ、第1油圧ポンプ(23)及びモータ(24)と走行クローラ(2)間の減速比並びに第2油圧ポンプ(26)及びモータ(27)と走行クローラ(2)間の減速比の設定、或いはスピンターン動作に必要な小半径旋回に必要な走行駆動力の確保などを図ると共に、同一副変速操作位置で主変速レバー(73)を操作することによって旋回半径を略一定に保った状態で旋回時の走行速度を変化させ、作業者の熟練度などに応じた運転操作を行え、機動性の向上並びに運転操作性の向上などを図る。
【0035】上記のように、エンジン(21)の駆動力を左右走行クローラ(2)に伝える差動機構(33)と、左右走行クローラ(2)の駆動速度を無段階に変更させる直進用HST(25)と、左右走行クローラ(2)の駆動速度の差を無段階に変化させる旋回用HST(28)を設けるコンバインにおいて、操向操作具(19)によって回転させる操向入力軸(87)と、変速操作具(73)によって回転させる変速入力軸(91)と、変速入力軸(91)を変速部材(25)に連結させる変速機構(124)と、操向入力軸(87)を操向部材(28)に連結させる操向機構(118)を設け、変速機構(124)動作量に比例させて操向機構(118)操向量を変化させるように構成し、要するに、運転台(18)前部のステアリングコラム(71)に旋回用HST(28)への操向操作出力部(126)と共に運転台(18)左側のサイドコラム(72)からの主変速操作入力部(99)及び直進用HST(25)への主変速操作出力部(125)を設け、主変速操作を直接直進用HST(25)に伝えるのではなく、一旦ステアリングコラム(71)に入力して直進用HST(25)に伝えるようにし、ステアリングコラム(71)の内部機構によって入力された主変速操作量に比例させて操向操作量を変化させ、その操向操作を旋回用HST(28)に伝えることによって、高速側走行変速によって操向量を自動的に拡大し、かつ低速側走行変速によって操向量を自動的に縮少し、操向ハンドル(19)の一定量の操作によって走行速度に関係なく左右走行クローラ(2)の旋回半径を略一定に維持し、農作業走行速度の変更並びに作物列などに機体を沿わせる進路修正などを容易に行うように構成している。
【0036】図2及び図21乃至図45に示す如く、操向ハンドル(19)を設ける胴長のステアリングコラム(71)は、運転台(18)の下側左右側部に延設された左右のシャーシフレーム(3a)の先端側の間に下端部を固定支持するもので、そのステアリングコラム(71)より後部の運転台(18)上面とステアリングコラム(71)左右両側の運転台(18)上面にステップ板(134)を張設し、ステアリングコラム(71)の左右両側に作業者の両足を入れて載せることによって、運転台(18)の前後長を縮小し、機体の全長を縮小し、機体のコンパクト化を図るように構成している。
【0037】さらに、ステアリングコラム(71)の左側のステップ板(134)の横幅を右側のステップ板(134)の横幅より幅広に形成し、ステアリングコラム(71)とサイドコラム(72)との間に作業者の左足を入れて載せる充分なスペースを確保すると共に、ステアリングコラム(71)左側のステップ板(134)の刈取部(8)側への張り出しによって、刈取部(8)を最上昇位置に上昇させたとき、刈取部(8)右側のカバーなどがステップ板(134)の左前部に干渉するのを防止するため、ステップ板(134)の左前部を前上がり傾斜に傾斜張設している。一方運転台(18)への作業者の乗降側となるステアリングコラム(71)の右側のステップ板(134)は、作業者の乗降を安全に行わせるため、水平に張設している。
【0038】また、ステップ板(134)は、ステアリングコラム(71)の左右両側の前部左及び右ステップ部(134a)(134b)と、ステアリングコラム(71)より後部のステップ本体(134c)とに分割形成し、前上がり傾斜の前部左ステップ部(134a)及び水平な前部右ステップ部(134b)をシャーシフレーム(3a)に常時固定とし、水平なステップ本体(134c)をシャーシフレーム(3a)に対し着脱自在に取付け、ステップ本体(134c)を取外すことにより、この下面側の構造のメンテナンスなどを簡単に行えるように構成している。
【0039】前記ステップ板(134)の下面側に燃料タンク(200)を配設し、前記シャーシフレーム(3a)に燃料タンク(200)を固定支持させ、ステアリングコラム(71)と燃料タンク(200)との間にステアリングコラム(71)から前記変速操作軸(125)及び操向操作軸(126)を突出させ、前記ロッド(138)(143)をステップ板(134)と燃料タンク(200)との間に張架させ、且つ、ターンバックルル(137)(142)をステップ本体(134c)と燃料タンク(200)との間に設けることによって、変速操作軸(125)及び操向操作軸(126)及びロッド(138)(143)及びターンバックルル(137)(142)への泥及び塵埃の付着を燃料タンク(200)で防止し、主変速操作及び操向操作の伝達精度を下げる要因を減らすように構成している。
【0040】また、前記ステップ本体(134c)と燃料タンク(200)との間には、コンバインの各種電装品の配線ケーブルの接続端子(図示省略)及びヒューズボックス(図示省略)も配設され、これら接続端子及びヒューズボックスへの泥及び塵埃の付着を燃料タンク(200)で防止するとともに、ステップ本体(134c)を取外すだけで、接続端子及びヒューズボックスのメンテナンスを簡単に行えるように構成している。
【0041】また、前記主変速軸(99)を、ステップ板(134)前部の立上げによって形成された前部左ステップ部(134a)下面側の余剰スペースにステアリングコラム(71)から突出させ、機体のコンパクト化を図ると共に、前記主変速軸(99)をステップ板(134)とシャーシフレーム(3a)との間に設け、外部から加えられる衝撃などから主変速軸(99)を保護し、主変速操作の伝達精度を下げる要因を減らすように構成している。
【0042】サイドコラム(72)は、主変速レバー(73)、副変速レバー(74)、刈取クラッチレバー(75)、脱穀クラッチレバー(76)のレバー溝及び作業状態を表示する表示器である液晶パネル(170)を設けるサイドパネル(72a)と、サイドパネル(72a)を上面側に固定支持し、且つ各レバー(73)(74)(75)(76)のレバー支点軸などを取付けるサイドコラム(72)の支持フレーム構造(201)と、サイドコラム(72)の右側に張設する側壁(202)とで構成され、主変速レバー(73)及び副変速レバー(74)などを設けて主変速操作部及び副変速操作部を形成するもので、サイドコラム(72)を運転台(18)の左側に配設し、そしてこのサイドコラム(72)の下方に、即ちサイドパネル(72a)の下方に各HST(25)(28)を搭載する前記ミッション(22)を配設し、支持フレーム構造(201)をステアリングコラム(71)を固定支持させる前記シャーシフレーム(3a)に固定支持させる。
【0043】刈取作業中において、作業者は運転席(20)に座って刈取部(8)の右端の分草板先端を見ながら条合わせ、即ち進路修正を行うもので、この時操向ハンドル(19)の前部又は前側を通過する作業者の目線を大きく外すことなく、サイドパネル(72a)の液晶パネル(170)を見て作業状態を確認できるように、前記液晶パネル(170)はサイドコラム(72)の操向ハンドル(19)と近い前部上面、即ちサイドパネル(72a)の前部に配置し、操作性の向上を図るように構成している。
【0044】また、ミッション(22)の上面前部に搭載する旋回用HST(28)とミッション(22)の上面後部に搭載する直進用HST(25)とをミッション(22)に取付けるHST取付座(204)を設け、旋回用HST(28)と直進用HST(25)との間に所定の隙間を設けて、各HST(25)(28)を伝達ベルト(30a)(30b)の内側のミッション(22)左側面に一体連結すると共に、これら三者を一体に連結し、一方のHST(25)の上面側で前記HST取付座(204)の上面と一体連結する支持座(205)にもサイドコラム(72)の支持フレーム構造(201)を固定支持させている。
【0045】運転台(18)の左側縁で立ち上げるサイドコラム(72)の側壁は、ステアリングコラム(71)より後部のサイドコラム(72)の右側面を覆う後側壁(202)と、ステアリングコラム(71)の左側方のサイドコラム(72)の右側面を覆う前側壁(203)とで形成するもので、後側壁(202)を支持フレーム構造(201)に着脱自在に取付け、前側壁(203)を支持フレーム構造(201)に固定し、後側壁(202)を取外し、サイドコラム(72)の側壁後部を開放することによって、サイドコラム内部機構及び各HST(25)(28)及びミッション(22)のメンテナンスを運転席(20)側から簡単に行えるように構成し、また前部左ステップ部(134a)に載せる作業者の左足のさらに左側に前側壁(203)を張設し、刈取部(8)と作業者の左足との間に隔壁を設けるように構成している。
【0046】主変速レバー(73)は前記のように、サイドコラム(72)の支持フレーム構造(201)に取付けたレバー支点軸(105)と、レバー支点軸(105)に回転自在に軸支させ、且つ、筒軸(107)を介して主変速レバー(73)基部を左右方向に揺動自在に取付ける支点板(106)と、リンク(109)(108)を介して支点板(106)を連結させる中介軸(100)と、中介軸(100)を主変速軸(99)に連結させるリンク(102)(101)及び長さ調節ターンバックルル(103)付きロッド(104)とで形成する主変速操作伝達経路によって、主変速軸(99)と連結され、主変速レバー(73)の主変速操作が主変速軸(99)に伝達入力されるもので、前記中介軸(100)の主変速操作入力側端部を、サイドコラム(72)下方の前記HST取付座(204)の上面と一体連結した支持座(205)に固定する球関継手(206a)に軸受させると共に、前記中介軸(100)の主変速操作出力側端部を、サイドコラム(72)の右側のステップ板(134)下面側のシャーシフレーム(3a)に固定する球関継手(206b)に軸受けさせ、中介軸(100)を振動が異なるミッション(22)部とシャーシフレーム(3a)の間で機体左右方向に適正に軸支させ、中介軸(100)及びロッド(104)を介して主変速操作をサイドコラム(72)の右側外側でステアリングコラム(71)の主変速軸(99)に伝達するように構成している。尚、レバー支点軸(105)上に支点板(106)を挾持する摩擦板(213)(214)を設け、主変速レバー(73)の操作位置決めを行う。またデテント力はナット(215)の緩め締めでバネ(216)力を調節して行う。
【0047】また、副変速操作入力部である副変速シフタ軸(207)を前記ミッション(22)の前面側に設けるもので、サイドコラム(72)の支持フレーム構造(201)に取付けたレバー支点軸(208)に、副変速軸(74)基部の筒軸(209)を回転自在に嵌合し、前記筒軸(209)からミッション(22)の前面側上方に副変速アーム(210)を一体延出させ、略垂直なロッド(211)及びリンク(212)を介して副変速アーム(210)を前記副変速シフタ軸(207)に連結させ、副変速レバー(74)をレバー支点軸(208)回りに前後方向に揺動させる変速操作をミッション(22)の前面側で副変速シフタ軸(207)に伝達し、副変速シフタ軸(207)を正逆転させ、副変速の切換を行うように構成している。
【0048】さらに、運転台(18)に駐車ブレーキペダル(217)と駐車ブレーキレバー(218)とを備え、駐車ブレーキペダル(217)をステアリングコラム(71)とサイドコラム(72)との間の前部左ステップ部(134a)上面側に配設し、駐車ブレーキレバー(218)を運転台(18)の右側前部に配設するもので、ステップ板(134)の後左角部上面側にペダル支点軸(219)を機体左右方向に横架させ、シャーシフレーム(3a)に固定支持する筒軸(220)に前記ペダル支点軸(219)を回転自在に取付け、サイドコラム(72)の右外側のペダル支点軸(219)にペダルアーム(221)基部を係合軸支させ、ステップ板(134)の左端部上面側で前記ペダルアーム(221)を前方に延出し、前部左ステップ部(134a)上方のペダルアーム(221)先端に駐車ブレーキペダル(217)を固定させる。一方右側のシャーシフレーム(3a)の前端部に固定支持する筒軸(223)にレバー支点軸(222)を回転自在に取付け、レバー支点軸(222)に駐車ブレーキレバー(218)基部を係合軸支させる。
【0049】そして、前記ペダル支点軸(219)を後側壁(202)の後部下縁に形成した切欠き部(224)からサイドコラム(72)内部に突入させ、サイドコラム(72)内部のペダル支点軸(219)軸端に駐車ブレーキ操作出力部である出力アーム(225)を設けるもので、駐車ブレーキアーム(221)と連動する前記出力アーム(225)に操作ワイヤ(226)及びリンク(229)を介してレバー支点軸(222)を連結し、駐車ブレーキペダル(217)の踏込みによる駐車ブレーキ操作と駐車ブレーキレバー(218)の傾倒操作による駐車ブレーキ操作を前記出力アーム(223)に伝達する。
【0050】また、前記出力アーム(223)にリターンバネ(228)力を常時付勢すると共に、サイドコラム(72)の支持フレーム構造(201)に取付けた支軸(229)に回転自在に支持する牽制操作板(230)を設け、前記出力アーム(225)を牽制操作板(230)にリンク又はターンバックルル付きロッドの連結部材(231)を介して連結し、駐車ブレーキ操作入力部であるミッション(22)左側面の駐車ブレーキシフタ(232)に操作ワイヤ(232a)を介して牽制操作板(230)を連結し、駐車ブレーキペダル(217)の踏込みによる駐車ブレーキ操作と駐車ブレーキレバー(218)の傾倒操作による駐車ブレーキ操作を前記出力アーム(225)から駐車ブレーキシフタ(232)に伝達し、前記駐車ブレーキ(57)を作動させるように構成している。なお、図中(237)は駐車ブレーキペダル(217)を踏込み位置に保持するための係合ロッドである。
【0051】また、駐車ブレーキ(57)をかけた時、主変速レバー(73)を中立位置に保持(既に中立位置のとき)又は復帰保持(中立以外の位置にあるとき)させる牽制機構(233)を設けるもので、牽制機構(233)は牽制ローラ(234)と、牽制ローラ(234)を嵌合する溝孔(235)を有する牽制板(236)と、前記牽制操作板(230)とで構成し、牽制ローラ(234)を主変速操作系の支点板(106)に取付け、牽制板(236)を駐車ブレーキ操作系に組込む牽制操作板(230)に取付け、駐車ブレーキ(57)をかけていない時は溝孔(235)の大形部(235a)内部に牽制ローラ(234)を位置させ、主変速操作を許す一方、駐車ブレーキ(57)をかけた時主変速が中立のときの牽制ローラ(234)位置に溝孔(235)の小形部(235b)端部を移動させることによって、牽制ローラ(234)の中立位置からの移動を規制又は牽制ローラ(234)の中立位置への移動復帰後中立位置からの移動を規制するように構成している。
【0052】また、駐車ブレーキ操作をサイドコラム(72)からミッション(22)の駐車ブレーキ(57)部に伝達する操作ワイヤ(232a)は、直進用HST(25)と旋回用HST(28)との間を通し、牽制操作板(230)と駐車ブレーキシフタ(232)との間に張架するもので、前記HST取付座(204)の直進用HST(25)と旋回用HST(28)との隙間に対応する位置に孔(238)を開口し、HST取付座(204)の内面側からミッション(22)の左側面に前記操作ワイヤ(232a)を通し、伝達ベルト(30a)(30b)の内側でミッション(22)左側面に沿わせて前記操作ワイヤ(232a)を駐車ブレーキシフタ(232)に導くように構成している。
【0053】さらに、前記HST取付座(204)には前記伝達ベルト(30a)(30b)のテンションローラ(239)(240)の同軸のテンションアーム支点(241)を取付けている。
【0054】また、シャーシフレーム(3)(3a)及びそのシャーシフレーム(3)(3a)に溶接固定する固定物及び前記サイドコラム(72)をミッション(22)を車軸(242)を中心に回動させた軌跡外に配置し、メンテナンス、組立、開発のときのチェックを簡単に行えるように構成している。尚、ミッション(22)と連結するサイドコラム(72)の支持フレーム構造(201)などの締結は長穴(243)を使用し、位置ズレに対応できるようにしている。
【0055】前記運転台(18)の前面側を覆うフロントカバー(250)を設け、前記カバー(250)上部の左右側部をブラケット(251)(252)を介して左右のシャーシフレーム(3a)先端に固定支持させると共に、前記カバー(250)下部を左右ブラケット(253)を介して燃料タンク(200)に固定支持させ、このカバー(250)に前照灯(254)を装着させている。
【0056】また、前記ステップ板(134)の前部左ステップ部(134a)と前部右ステップ部(134b)の前側を覆うカバー体であるステップバイザー(255)を設け、前記フロントカバー(250)上面にステップバイザー(255)下面を当接支持させると共に、前記カバー(250)上部の左右側部と一緒にステップバイザー(255)下部の左右側部を前記ブラケット(251)(252)にボルト止め固定し、ステップバイザー(255)下部の左右側部をシャーシフレーム(3a)先端に固定支持させ、前記ステップ板(134)及びステアリングコラム(71)下部の前側にステップバイザー(255)を立設固定させ、ステップバイザー(255)によって作業者の両足が刈取部(8)に対してむき出しになるのを防止するように構成している。
【0057】さらに、前記フロントカバー(250)の左右端部を後方に向けて湾曲形成すると共に、そのフロントカバー(250)に沿うようにステップバイザー(255)の左右端部を後方に向けて湾曲形成するもので、前記ステップバイザー(255)の左側端縁をサイドコラム(72)の前側壁(203)の前縁に継合わせ、刈取部(8)がある運転台(18)の左側と前側をサイドコラム(72)の側壁(202)(203)とステップバイザー(255)によって連続して覆い、より効果的に作業者の両足が刈取部(8)に対してむき出しになるのを防止するように構成している。
【0058】
【発明の効果】以上実施例から明らかなように本発明は、運転台(18)の前部略中央部に胴長のステアリングコラム(71)を立設させ、ステアリングコラム(71)の上面に丸形の操向ハンドル(19)を取付けたコンバインにおいて、ステアリングコラム(71)の左右両側にステップ板(134a)(134b)を設けると共に、ステップ板(134a)(134b)の前側を覆うカバー体を設けるもので、カバー体(255)によって作業者の両足が刈取部(8)に対してむき出しになるのを防止できる。
【0059】また、カバー体(255)の左右側端部を後方へ向けて湾曲形成し、カバー体(255)の左側端縁を運転台(18)の左側に設けるサイドコラム(72)の側壁(203)の前縁に継合わせるもので、より効果的に作業者の両足が刈取部(8)に対してむき出しになるのを防止できる。
【0060】また、作業者の乗降側となるステアリングコラム(71)の右側のステップ板(134b)を水平に張設し、ステアリングコラム(71)の左側のステップ板(134a)を前上がり傾斜に傾斜張設するもので、作業者の乗降を安全に行わせることができる一方、上昇時の刈取部(8)との干渉を防止することによって、より効果的に機体をコンパクトにできる。
【0061】また、ステアリングコラム(71)にサイドミラー(171)を取付けるもので、ステアリングコラム(71)から右側に一体延出するミラー取付けアーム(172)を作業者の保護ガードとして兼用できる。
【0062】また、運転台(18)の左側に設けるサイドコラム(72)の操向ハンドル(19)と近い前部上面に作業状態を表示する表示器(170)を設けるもので、作業時の作業者の視界内に表示器(170)を配置することによって、操作性の向上を図ることができる。
【出願人】 【識別番号】000005164
【氏名又は名称】セイレイ工業株式会社
【識別番号】000006851
【氏名又は名称】ヤンマー農機株式会社
【出願日】 平成10年10月29日(1998.10.29)
【代理人】 【識別番号】100062270
【弁理士】
【氏名又は名称】藤原 忠治
【公開番号】 特開2000−135022(P2000−135022A)
【公開日】 平成12年5月16日(2000.5.16)
【出願番号】 特願平10−325985