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【発明の名称】 根菜類の収穫機
【発明者】 【氏名】佐々木 春夫

【氏名】三戸 実

【要約】 【課題】長根根菜類の抜き取り、拾い集め作業が大変である課題、また長根根菜類の首部の連続把持が困難となる課題、長根根菜類の上半部が露出しても左右に遊んで滞留する課題があった。

【解決手段】一対のビーム13と、ビーム13の下端に一対のへら12を正面視において逆八字状に対向するように設け、この一対のへら12を尻上がりに傾斜させて設置し、そのへら12の後方に一対の搬送体7を位置させた根菜類38の収穫機において、搬送体7から連続して抜き取られた根菜類38が整列して貯留され、根菜類38が一定量貯留されると排出放置するドロッパ装置26を具備したことによる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 一対のビームと、ビームの下端に一対のへらを正面視において逆八字状に対向するように設け、この一対のへらを尻上がりに傾斜させて設置し、そのへらの後方に一対の搬送体を位置させた根菜類の収穫機において、搬送体から連続して抜き取られた根菜類が整列して貯留され、根菜類が一定量貯留されると排出放置するドロッパ装置を具備したことを特徴とする根菜類の収穫機。
【請求項2】 一対のビームと、ビームの下端に一対のへらを正面視において逆八字状に対向するように設け、この一対のへらを尻上がりに傾斜させて設置し、そのへらの後方に一対の搬送体を位置させた根菜類の収穫機において、搬送体から連続して抜き取られた根菜類が整列して貯留され、根菜類が一定量貯留されると排出放置するドロッパ装置を具備し、ドロッパ装置は、バネ体に一端が固着されている揺動ブラケットに支持され主軸に対して回動自在に支承される受部材を有し、バネ体の調整により予め決定される根菜類のまとめ束の大きさにより、受部材は一定量の根菜類が貯留されると主軸に対して回動し根菜類を排出放置することを特徴とする根菜類の収穫機。
【発明の詳細な説明】【0001】この発明は、根菜類の収穫機、詳細には牛蒡等の長根根菜類を超深耕によって掘り採り収穫する長根根菜類の収穫機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の根菜類収穫機としては、実公平1−22423号が知られている。特に山芋、大根等の掘取対象物である軟質作物に対し、その両側に逆八字状に配置せしめるべく、その犁本体を後方部より前方部へ向かって下方に傾斜せしめるとともに刃先部を相互に対向方向に向かって下方に傾斜して犁本体に配設せしめ、かつ犁本体の後方上面に適宜長さ適宜数の落土受棒を水平状に後方へ向かって突出形成せしめたことを特徴とする軟質作物掘取機である。また、特開平2−49507号公報には、根菜類を浮上させる振動掘起体と、この浮上した根菜を沈下する前にこれを挟持して吊持搬送することができる公知技術が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記した実公平1−22423号は、山芋、大根等の軟質作物を掘り取る時に損傷を防止しながら、掘り土の土圧によって土の表面に浮き上がらせるもので、その後に下半部の抜き取りと拾い集める作業が残っている。また、特開平2−49507号は、浮上された根菜類を搬入部において挟持して搬送するコンベヤを具備したものである。しかし、超深耕が必要な牛蒡類の掘り取りに導入すると、振動掘取体は、牛蒡周囲の土は分離させるが、牛蒡を浮上させる高さが小さいので牛蒡の首部の連続把持が困難となる課題があった。また、単に牛蒡等の上半部が露出しても長根根菜類は左右に遊んで搬送コンベヤの中心になじまず滞留する問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】課題を解決するために、一対のビームと、ビームの下端に一対のへらを正面視において逆八字状に対向するように設け、この一対のへらを尻上がりに傾斜させて設置し、そのへらの後方に一対の搬送体を位置させた根菜類の収穫機において、搬送体から連続して抜き取られた根菜類が整列して貯留され、根菜類が一定量貯留されると排出放置するドロッパ装置を具備したことを特徴とする根菜類の収穫機を提案する。
【0005】また、一対のビームと、ビームの下端に一対のへらを正面視において逆八字状に対向するように設け、この一対のへらを尻上がりに傾斜させて設置し、そのへらの後方に一対の搬送体を位置させた根菜類の収穫機において、搬送体から連続して抜き取られた根菜類が整列して貯留され、根菜類が一定量貯留されると排出放置するドロッパ装置を具備し、ドロッパ装置は、バネ体に一端が固着されている揺動ブラケットに支持され主軸に対して回動自在に支承される受部材を有し、バネ体の調整により予め決定される根菜類のまとめ束の大きさにより、受部材は一定量の根菜類が貯留されると主軸に対して回動し根菜類を排出放置することを特徴とする根菜類の収穫機を提案する。
【0006】
【発明の実施の形態】この発明を実施例図面に基づいて説明する。図1は本発明の実施例の縦断面図を示し、1は主フレームであり、図示していないトラクタの3点リンクに装置されるものである。16は横パイプで、主フレーム1に横架させたものである。17は支持板で、前後に一対配置され、前記横パイプ16の外周をスライドする。一対の支持板17の後部で下方にビーム13が垂下して設けられる。掘削装置3を構成するビーム13の下端は、横軸36によって後方に向けて尻上がりにへら12が摺動自在に設けられ、正面視逆八字状に配置される。34はへら12の後方に延長した延長棒である。延長棒34の後端縁は、地表面から突出するように設けて全体として犁体を構成している。
【0007】9は入力軸を示し、前記支持板17上部に固着され、前方はトラクタのPTO軸から入力伝達され、後方には出力用プーリ、カムボス18、及びカムプーリ19が軸着される。
【0008】14はクランクであり、カムボス18と上部が連結され、下方は二又で、前記へら12の中途部にピンで枢着されて、カムボス18の偏心分だけ前記横軸36を支点として、へら12を上下に揺動する。
【0009】23は、一対のガイド材であり、ビーム側のクランク14の側部に水平状に連結されて、浮き上がってきた長根の根菜類38の首部が側部へ倒れるのを防止する。
【0010】10は中間軸であり、前記支持板17の後部上方に配設される。中間軸10は、前方で入力軸9から伝動され、後部で前記カムプーリ19を回転させる。中間軸10の後端は、首出し手段4を形成するフォーク15のスライダ20の基部を回転自在に支承している。カムプーリ19が回転すると偏心したカムローラが、前記スライダ20を左右に揺動させる。
【0011】2は支持フレームで、前方は支持板17に固着し、後方端は搬送装置25の後部を固着している。搬送装置25は、左右一対の搬送ベルトである搬送体7からなり、始端部は地表面に接近し、傾斜配設される。この搬送体7の始端は側面視で犁体の延長棒34の後端縁の近傍で、かつ、少なくとも同高さかそれよりも低位に設定されている。この搬送体7の始端の左右に回転掻き込み爪を設けると、根菜の挟持がさらに確実である。
【0012】8は、伝達ケースであり、搬送体7を駆動するもので、前記した中間軸10よりユニバーサルジョイント6を介して入力し、中間プーリ11によって左右の搬送体7の回転軸を駆動する。5は伸縮体であり、弾性体によって伸縮して、作目や土質等によってへら12の傾斜角度の相関的な調整をするものである。24は尾輪であり、犁体の深さや姿勢を一定にする。
【0013】26は、ドロッパ装置を示し、縦フレーム27によって、前後方向に支持される。縦フレーム27の基部は、支持フレーム2に適宜に支承される。39はガイド輪を示し、搬送体7によって持ち上げられて上昇中に、根菜類38の根元が当接することにより、垂直な姿勢が傾斜され、搬送体7の終端で長根根菜類38の首分が放出された時に、図示されるが如く、前後方向に整列され貯留する。
【0014】図2は、掘削装置3の支持部の断面図であり、主フレーム1を形成する横パイプ16の外周を左右の支持板17、17’を連結する支持パイプ21が横方向に摺動する。この実施例では、1側部が主フレームに固着され、油圧シリンダー22によって動作する。13は一対のビームで、支持パイプ21に固着されている。
【0015】図3は、ドロッパ装置26の後面図であり、図4は同じくドロッパ装置の側面図を示す。縦フレーム27に対して、前後にサイド板35、35’を設けて、下部に主軸29を装着してなる。28は受部材であり、適宜に数列に後面視円弧状に配列され、その端部は、揺動ブラケット30、30’に支持されて、主軸29に対して回動自在に支承されている。
【0016】揺動ブラケット30の下部にはバネ体33の一端が固着されて、他方端はサイド板35の上部に設けた調整ネジ32に固着される。バネ体33の弾力は調整ネジ32の伸縮で決める。31はサイド板35の内方に設けたストッパーであり、揺動ブラケット30の上面が当接し、前記したバネ体33によって弾着される。バネ体33の調整は予め根菜38のまとめ束の大きさで決定する。
【0017】図5は、搬送部の平面図を示し、後方に向けて、平行状に一対の搬送体7を尻上がりに傾斜させ、伝達ケース8より入力して、中間プーリ11を介して駆動される。ドロッパ装置26は、縦フレーム27を介して吊持され、受部材28は直交して平行に配置され、前記したように定量貯留されると回動して一側に根菜を排出放置する。
【0018】図6は、首出し手段4を説明する後面図であり、中間軸10にスライダ20の基部が回転自在に支承され、カムプーリ19に設けている偏心カムローラがスライダ20の内溝を摺動してフォーク15を摺動させる。図1の側面図における一対のへら12が上下に揺動しながら、中間に位置する根菜を土ごと抱き起こすように浮上させ、同時に根菜周囲の土をほぐしながら上昇させ、この土ごと浮上した頂部を前記フォーク15が左右に揺動して、根菜の首部の土を側方に排除するものである。へら12の先方下端は外方に向けて湾曲させて根菜に接触しても傷をつけない。
【0019】図7は、犁体支持部の平面図であり、犁体を形成するへら12は先端が刃体で本体の上面に樹脂材を張ってあり、後部に向けて先細で、後端には延長棒34が固着されている。23はガイド材であり、この実施例では、クランク14の側部に設けられて、外方に向けてコイルバネ37によって弾着されている。
【0020】次にこの発明の作用について説明する。一対のビーム13の下端に一対のへら12を前後方向視において逆八字状に対向するように設けたので、牛蒡等の長根根菜類38を間にして、その両側から斜め上方へ均等に作用して上方へ持ち上げるため長根根菜類38は土ごと抱き起こすように浮上する。このとき前記一対のへら12の尻上がりに傾斜した後方に延設された延長棒34の後端縁が、一対の搬送ベルトからなる搬送体7の始端近傍で少なくとも同高さかそれより低位に位置させ、一対のクランク14の側部に設置されコイルバネ37で弾着されている水平状のガイド材23により、土ごと抱き起こすような状態で浮き上がってきた長根根菜類38の首部は土の表面まで立設状に移動して、次に搬送体7との始端へ長根根菜類38は側方へ倒れることもなく確実に挟持される。長根根菜類38を挟持した搬送体7は、高速で後方へ回転して、根菜の抜き取りをする。
【0021】抜き取られた長根根菜類38は、搬送体7による上昇中に、ガイド輪39に根元が当接し、垂直な姿勢が傾斜され、搬送体7の終端で長根根菜類38の首部が放出されたとき、長根根菜類38はドロッパ装置26の受部材28上に前後方向に整列されて貯留する。
【0022】一定量貯留され予め決定されたまとめ束になった長根根菜類38は、バネ体33によって調整されている受部材28が主軸29に対して回動することにより一側に排出され放置される。
【0023】
【発明の効果】以上のように構成したので、超深耕(80cm〜100cm)で栽培される牛蒡等の長根の根菜は、左右一対の水平状のガイド材によって抱持されながら側部へ倒れることもなく土の表面まで浮上する。そして、根菜の首部は、搬送体の始端に衝突して確実に搬送体に挟持され、連続して抜き取られるので収穫作業の効率が向上すると同時に、装置自体もシンプルで軽量に製作できる効果がある。
【0024】ドロッパ装置は、縦フレームに吊持され直交して平行に配置される受部材は、根菜類が定量貯留されると回動して一側に根菜を排出放置することが可能になった。さらにドロッパ装置の受部材は、バネ体の調整により、予め根菜類のまとめ束の大きさを決定することが出来る。
【出願人】 【識別番号】000171746
【氏名又は名称】株式会社ササキコーポレーション
【出願日】 平成6年6月22日(1994.6.22)
【代理人】 【識別番号】100059591
【弁理士】
【氏名又は名称】安原 正之 (外1名)
【公開番号】 特開2000−135013(P2000−135013A)
【公開日】 平成12年5月16日(2000.5.16)
【出願番号】 特願平11−359154