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【発明の名称】 農作業車のエンジン回転制御装置
【発明者】 【氏名】藤田 靖

【氏名】西崎 宏

【氏名】吉邨 文夫

【氏名】平山 秀孝

【要約】 【課題】農作業車の作業部において、ベルトテンション方式の作業クラッチの入操作時に発生する不具合を防止する。

【解決手段】作業部1としての脱穀装置1Aと刈取装置1Bの作用を各々入・切する作業クラッチ2としての脱穀クラッチ2aと刈取クラッチ2bを有し、該脱穀クラッチ2aを脱穀クラッチレバー4の手動操作による作用と、該刈取クラッチ2bをクラッチモータ5の駆動操作による作用とを行わせるものにおいて、該脱穀クラッチレバー4の入操作時に、操作開始位置a(切位置側)を検出して一時的にエンジン回転数をアイドリングレベルまで自動的に低下させる回転数制御手段3を設けると共に、操作完了位置b(入位置)を検出して該刈取クラッチ2bを入・切させる農作業車のエンジン回転制御装置の構成とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 作業部1の作用を入・切する作業クラッチ2の入操作時に、一時的にエンジン回転数をアイドリングレベルまで自動的に低下させる回転数制御手段3を設けたことを特徴とする農作業車のエンジン回転制御装置。
【請求項2】 前記作業部1として脱穀装置1Aと刈取装置1Bを、前記作業クラッチ2として脱穀クラッチ2aと刈取クラッチ2bを各々有し、該脱穀クラッチ2aを脱穀クラッチレバー4の手動操作により作用させると共に、該刈取クラッチ2bをクラッチモータ5の駆動操作により作用させるものにおいて、該脱穀クラッチレバー4を入操作する操作開始位置a(切位置側)を検出してエンジン回転数を低下させると共に、操作完了位置b(入位置)を検出して該刈取クラッチ2bを入・切させる請求項1記載の農作業車のエンジン回転制御装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、農作業車のエンジン回転制御装置に関し、作業部(脱穀装置及び刈取装置等)の作用を入・切する作業クラッチ(脱穀クラッチ及び刈取クラッチ等)を有する農作業車の分野に属し、農作業車としてのコンバイン等に利用できる。
【0002】
【従来の技術、及び発明が解決しようとする課題】農作業車において、作業部(特に脱穀装置)の作用を入・切する作業クラッチ(特に脱穀クラッチ)にベルトテンション方式のクラッチを用いている場合、この作業クラッチを入・切するときに、通常では、作業部を駆動するエンジン回転数を定格回転数に保持させるようにしているため、伝動ベルトの周速が速く操作荷重が大となって操作フィーリングが悪くなると共に、該ベルトがスリップや異音発生等の不具合によって摩耗や伸びが早くなり、耐久性の低下を招く要因となっていた。
【0003】そこでこの発明は、作業クラッチの入操作時に一時的にエンジン回転数をアイドリングレベルまで低下させる。また、前記作業クラッチ(特に脱穀クラッチ)を脱穀クラッチレバーによる手動操作と、作業クラッチ(特に刈取クラッチ)をモータ駆動による操作とにより各々入・切させる状態において、従来の如く、脱穀クラッチレバーを入操作する操作完了位置(通常の入位置)の検出によってエンジン回転数を低下させるときは、クラッチ接続時にエンジン回転数が低下していないため、回転数低下の目的を達成することができない。なお、脱穀クラッチレバーを入操作する操作開始位置(通常の切位置側)の検出によって刈取クラッチを入・切作用させるときは、脱穀クラッチの操作荷重と共に、刈取クラッチの操作荷重が、モータ駆動にもかかわらずアウタワイヤの駆動反力としてインナワイヤに掛かるため、操作荷重が大きくなる難点があった。
【0004】そこでこの発明は、脱穀クラッチレバーを入操作する操作開始位置の検出によりエンジン回転数を低下させると共に、該レバーを入操作する操作完了位置の検出により刈取クラッチを入・切作用させる。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、作業部1の作用を入・切する作業クラッチ2の入操作時に、一時的にエンジン回転数をアイドリングレベルまで自動的に低下させる回転数制御手段3を設けたことを特徴とする農作業車のエンジン回転制御装置の構成とする。
【0006】請求項2の発明は、前記作業部1として脱穀装置1Aと刈取装置1Bを、前記作業クラッチ2として脱穀クラッチ2aと刈取クラッチ2bを各々有し、該脱穀クラッチ2aを脱穀クラッチレバー4の手動操作により作用させると共に、該刈取クラッチ2bをクラッチモータ5の駆動操作により作用させるものにおいて、該脱穀クラッチレバー4を入操作する操作開始位置a(切位置側)を検出してエンジン回転数を低下させると共に、操作完了位置b(入位置)を検出して該刈取クラッチ2bを入・切させる請求項1記載の農作業車のエンジン回転制御装置の構成とする。
【0007】
【作用】請求項1では、上記の構成により、農作業車の作業部1(例えば脱穀装置)をエンジンから駆動させるベルトテンション方式の作業クラッチ2(例えば脱穀クラッチ)の入操作時に、コントローラ等に内蔵した回転数制御手段3により一時的に、例えば脱穀クラッチの入作用が完了する間エンジン回転数をアイドリングレベルまで、エンジンのスロットルを調節して自動的に低下させることにより、作業クラッチ2の入操作を円滑に行うことができる。
【0008】請求項2では、上記の構成により、農作業車の作業部1としての脱穀装置1Aと刈取装置1Bにおいて、作業クラッチ2としての脱穀クラッチ2aと刈取クラッチ2bを設け、該脱穀クラッチ2aを脱穀クラッチレバー4の手動操作により入・切操作させると共に、該刈取クラッチ2bをクラッチモータ5の駆動操作により入・切操作させる。
【0009】該脱穀クラッチレバー4を入操作する操作開始位置aを、切位置でONしているリミットスイッチ等のOFFにより検出し、この検出により前記の如くエンジン回転数を低下させると共に、該脱穀クラッチレバー4を入操作する操作完了位置bを、入位置でOFFしているリミットスイッチ等のONにより検出し、この検出により刈取クラッチ2bをクラッチモータ5の駆動により入・切させる。
【0010】
【発明の効果】請求項1では、上記作用の如く、作業部1の作用を入・切させる作業クラッチ2の入操作時に、回転数制御手段3により一時的にエンジン回転数をアイドリングレベルまで低下させることにより、通常では、エンジン回転数が定格回転数のため伝動ベルトの周速が速く作業クラッチ2の操作荷重が大となって操作フィーリングが悪くなると共に、該ベルトがスリップや異音発生等の不具合により摩耗や伸びが早くなって耐久性が低下することを防止できる。
【0011】請求項2では、上記作用の如く、作業部1としての脱穀装置1Aと刈取装置1Bにおける、作業クラッチ2としての脱穀クラッチ2aと刈取クラッチ2bを、各々脱穀クラッチレバー4による手動操作とクラッチモータ5による駆動操作とにより入・切操作させるものにおいて、該脱穀クラッチレバー4の入操作時に操作開始位置aの検出によってエンジン回転数を低下させることにより、操作完了位置bを検出して回転数を低下させるときのように、クラッチ接続時に回転数が低下していないためその目的が達成されないという不具合を解消できると共に、該脱穀クラッチレバー4の入操作時に操作完了位置bの検出によって刈取クラッチ2bを入・切作用させることにより、操作開始位置aを検出して入・切作用させるときのように、脱穀クラッチ2aと刈取クラッチ2bの操作荷重が同時に加わるため操作荷重が大きくなるという不具合を解消することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、この発明の実施例をコンバインについて図面に基づき説明する。図12はコンバインの全体構成を示すもので、車台6の下部側に土壌面を走行する左右一対の走行クローラ7を張設した走行装置8を配設すると共に、該車台6上にはフィードチェン9に挟持搬送して供給される穀稈を脱穀し、この脱穀された穀粒を選別回収して一時貯留するグレンタンク10と、このタンク10に貯留された穀粒を機外へ排出する排穀オーガ11を備えた作業部1としての脱穀装置1Aを載置構成している。
【0013】該脱穀装置1Aの前方に、前側から未刈穀稈を分草する分草体12と、分草した穀稈を引き起こす引起部13と、引き起こした穀稈を刈り取る刈刃部14と、この刈り取った穀稈を掻き込むと共に扱深さを調節する掻込調節搬送部15と、この掻き込み調節される穀稈を引き継いで該フィードチェン9へ受け渡しする供給調節搬送部16等を有する作業部1としての刈取装置1Bを、油圧駆動による伸縮シリンダ17により土壌面に対して昇降自在なるよう該車台6の前端部へ懸架構成している。
【0014】該刈取装置1Bの一側にコンバインの操作制御を行う操作装置18と、この操作のための操作席19を設け、この操作席19の後方側に前記グレンタンク10を配置すると共に下方側にエンジン20を搭載し、該操作装置18と操作席19を覆うキャビン21を配設する。これらの脱穀装置1A,刈取装置1B,走行装置8,操作装置18,エンジン20,キャビン21等によってコンバインの車体22を構成している。
【0015】図1に示す如く、前記車台6上に搭載されたエンジン20の出力プーリ23からカウンタプーリ24にカウンタ伝動ベルト25を介して伝動し、該カウンタプーリ24と脱穀駆動プーリ26とをカウンタ軸27により軸止連動して構成させる。該脱穀駆動プーリ26から脱穀中間プーリ28に脱穀伝動ベルト29を介して伝動すると共に、この伝動ベルト29を脱穀テンションプーリ30により緊張・弛緩させて動力の伝達を入・切するベルトテンション方式の脱穀クラッチ2aとして構成させる。なお、該脱穀中間プーリ28を軸止する脱穀中間軸31から方向変換して脱穀出力プーリ32を配設させる。
【0016】前・後進の切り替え及び主変速駆動を行う油圧式無段変速装置からの出力を、入力軸33へ入力してギヤ連動により副変速及び操向旋回を行わせる走行用ミッションケース34を該車台6の前端側に装架して構成させる。該ミッションケース34から突出させた入力軸33の他方側に軸止した刈取駆動プーリ35から、刈取架台36の上端部に軸承する刈取入力軸37に軸止した刈取入力プーリ38に刈取伝動ベルト39を介して伝動すると共に、この伝動ベルト39を刈取テンションプーリ40により緊張・弛緩させて動力の伝達を入・切するベルトテンション方式の刈取クラッチ2bとして構成させる。
【0017】前記操作装置18一側のパネル18a部に脱穀クラッチレバー4を前後操作可能に下端部の支点軸4aを軸支して配設し、この支点軸4aを起点として変形4点リンクを形成する脱穀クラッチアーム41を連結すると共に、該脱穀クラッチレバー4の前後操作により脱穀クラッチ2aを入・切させる脱穀クラッチアーム41の作用により、該クラッチレバー4の入操作時の操作開始位置aと操作完了位置bとを各々検出するリミットスイッチ等による切位置スイッチ42aと入位置スイッチ42bとを配置して構成させる。
【0018】該脱穀クラッチレバー4の下方側近傍にクラッチモータ5を配設し、このクラッチモータ5に、このモータ5の駆動操作により刈取クラッチ2bを入・切させる刈取クラッチアーム43を連結して構成させる。なお、該脱穀クラッチレバー4の握り部44上面に、該モータ5の駆動を入・切させる押し釦等による刈取スイッチ44aを配置して設ける。
【0019】前記脱穀テンションプーリ30を一端部に軸承する脱穀テンションアーム45の他端部を回動可能に軸支し、このテンションアーム45の適宜位置に緩衝スプリング46を介して脱穀クラッチワイヤ47のインナワイヤ47aの一端部を連結し、このインナワイヤ47aの他端部を該脱穀クラッチアーム41のリンクの一端部に連結すると共に、該ワイヤ47のアウタワイヤ47bを前記刈取架台36の適宜位置と脱穀クラッチアーム41の近傍位置に各々支持して構成させる。
【0020】前記刈取テンションプーリ40を一端部に軸承するL字状の刈取テンションアーム48の中間部を回動可能に軸支し、このテンションアーム48の他端部に緩衝スプリング49を介して刈取クラッチワイヤ50のインナワイヤ50aの一端部を連結し、このインナワイヤ50aの他端部を前記刈取クラッチアーム43に連通して脱穀クラッチレバー4の下端側適宜位置に連結すると共に、該ワイヤ50のアウタワイヤ50bを前記ミッションケース34の適宜位置と刈取クラッチアーム43に各々支持して構成させる。
【0021】51は、刈取装置1Bを支持するパイプ状の刈取主フレームを示す。図2に示す如く、前記操作装置18一側のパネル18a部にエンジン回転数を制御するスロットルレバー52を配設し、このスロットルレバー52と前記エンジン20のガバナに連結したガバナアーム53とをスロットルワイヤ54により接続すると共に、スロットルレバー52に、このレバー52の作用を検出するポテンショメータ等によるスロットルセンサ55を取り付け構成させる。
【0022】該スロットルセンサ55の検出値によって、スロットルレバー52を作用させるスロットルモータ56をギヤを介して該レバー52に連結させ、エンジン20の適宜位置にエンジン回転数を検出するエンジン回転センサ57を設けて構成させる。図3に示す如く、CPUを主体的に配して自動回路の演算制御を行うと共に、該脱穀クラッチレバー4の入操作時に切位置スイッチ42aにより操作開始位置aを検出したときは、脱穀クラッチ2aの入作用が完了する間エンジン回転数をアイドリングレベルまで低下させる回転数制御手段3を内蔵したコントローラ58を設けて構成させる。
【0023】該コントローラ58の入力側に入力インタフェース58aを介して、前記切位置スイッチ42a,入位置スイッチ42b,刈取スイッチ44a,スロットルセンサ55,エンジン回転センサ57等を各々接続して構成させる。該コントローラ58の出力側に出力インタフェース58bを介して、前記クラッチモータ5の駆動により刈取クラッチ2bを入・切させるクラッチ入側リレー59a及びクラッチ切側リレー59bと、スロットルモータ56の駆動によりスロットルレバー52を開・閉側へ作用させるスロットル開側リレー60a及びスロットル閉側リレー60bとを各々接続して構成させる。
【0024】コンバインの作業時に、脱穀装置1Aを脱穀クラッチレバー4の操作により脱穀クラッチ2aを入作用させるとき、該レバー4の動き始めつまり操作開始位置a(切位置側)において切位置スイッチ42aがONからOFFを検出したときは、スロットルモータ56を駆動してエンジン20のガバナをガバナアーム53を介して閉側に作用させ、該レバー4の操作完了位置b(入位置)において入位置スイッチ42bがOFFからONを検出するまでの間、エンジン回転数を回転数制御手段3によりアイドリングレベルまで自動的に低下させる。
【0025】このように、脱穀クラッチ2aの入作用時にエンジン回転数を低下させることにより、脱穀伝動ベルト29を脱穀テンションプーリ30によって緊張させ動力を伝達するとき、該ベルト29のスリップや異音発生等の不具合によって摩耗や伸びが早くなり耐久性を低下させることを防止できると共に、該ベルト29の周速が速いため脱穀クラッチ2aの操作荷重が大となって操作フィーリングを悪化させることを防止できる。
【0026】前記脱穀クラッチレバー4の操作完了位置bを入位置スイッチ42bにより検出したとき、クラッチモータ5を駆動して刈取クラッチアーム43により刈取クラッチワイヤ50のアウタワイヤ50bを介して刈取クラッチ2bを入作用させることにより、刈取クラッチの操作荷重が、該モータ5駆動にもかかわらずアウタワイヤ50bの駆動反力としてインナワイヤ50aに掛かるため、脱穀クラッチ2aとの同時作用となり荷重が大きくなる不具合を防止することができる。
【0027】なお、作業の都合上脱穀装置1Aのみを駆動させたいときは、該脱穀クラッチレバー4の刈取スイッチ44aをOFFすることにより、刈取クラッチ2bの入作用を牽制して脱穀クラッチ2aのみを入作用させることができる。また、前記刈取装置1Bからの供給穀稈を挟持搬送して脱穀作業を行う脱穀装置1Aにおけるフィードチェン9の搬送作用を停止可能とし、このチェン9の停止を検出するチェン停止センサ9aを有する構成において、図4に示す如く、前記エンジン20の性能曲線における各出力モードを、通常負荷の一般作業モードSと、倒伏穀稈や湿田等において重負荷作業を行う重作業モードHと、走行のみの軽負荷時の走行モードTとに切り替え設定するモード設定スイッチ61を、前記操作装置18一側のパネル18a部に配置して構成させる。
【0028】これらの各出力モードを有するものにおいて、図5に示す如く、CPUを主体的に配して自動回路の演算制御を行うと共に、該モード設定スイッチ61による重作業モードHの設定時に、該フィードチェン9の停止をチェン停止センサ9aにより検出したときは自動的に走行モードTに切り替えるモード切替手段62を内蔵したコントローラ63を設けて構成させる。
【0029】該コントローラ63の入力側にモード設定スイッチ61及びチェン停止センサ9aを接続すると共に、出力側に一般作業モードS,重作業モードH,走行モードTを各々接続して構成させる。このような構成において、該モード設定スイッチ61により重作業モードHに設定した作業時に、該フィードチェン9の停止をチェン停止センサ9aにより検出したときは、モード切替手段62による走行モードTへの自動的な切り替えにより燃費の良い作業を行うことができる。従って、従来の如き重作業モードH時にフィードチェン9の停止による軽負荷となっても、重作業モードHのままで走行モードTに切り替わらないことによる燃費の無駄を防止することができる。
【0030】また、前記脱穀装置1Aに設けたグレンタンク10から機外へ穀粒を排出するときに、この穀粒排出を検出する穀粒排出センサ64を有する構成において、図6に示す如く、前記エンジン20の性能曲線における各出力モードを、前記一般作業モードSと、重作業モードHと、走行モードTと、グレンタンク10における穀粒排出のみの軽負荷時の穀粒排出モードGとに切り替え設定するモード設定スイッチ65を設けて構成させる。
【0031】これらの各出力モードを有するものにおいて、図7に示す如く、CPUを主体的に配して自動回路の演算制御を行うと共に、穀粒排出を穀粒排出センサ64により検出したときは、自動的に穀粒排出モードGに切り替えるモード切替手段66を内蔵したコントローラ67を設けて構成させる。該コントローラ67の入力側にモード設定スイッチ65及び穀粒排出センサ64を接続すると共に、出力側に一般作業モードS,重作業モードH,走行モードT,穀粒排出モードGを各々接続して構成させる。
【0032】このような構成において、該グレンタンク10から機外への穀粒排出を穀粒排出センサ64により検出したときは、モード切替手段66による穀粒排出モードGへの自動的な切り替えにより燃費の良い作業を行うことができる。また、前記の如く、エンジン回転数を増減させるスロットルレバー52と、このレバー52の作用位置を検出するスロットルセンサ55と、このセンサ55の検出値によって該レバー52を作用させるスロットルモータ56と、このモータ56を駆動させるスロットル開側リレー60a及びスロットル閉側リレー60bと、エンジン回転センサ57とを設けているものにおいて、定格回転数より低いエンジン回転数により定回転制御を可能とするよう構成させる。
【0033】図8に示す如く、CPUを主体的に配して自動回路の演算制御を行うと共に、オペレータによりスロットルレバー52を閉側に操作したときは、この位置でのエンジン回転数を検出して定回転制御を行わせる回転数制御手段68を内蔵したコントローラ69を設け、このコントローラ69の入力側にスロットルセンサ55及びエンジン回転センサ57を接続すると共に、出力側にスロットル開側リレー60a及びスロットル閉側リレー60bを接続して構成させる。
【0034】このような構成において、オペレータがスロットルレバー52を、図9に示す如き閉側へ操作したときは、この操作位置cにおける定格回転数より低いエンジン回転数をエンジン回転センサ57により検出し、この検出された回転数を回転数制御手段68により保持制御させる定回転制御を行わせると共に、オペレータがスロットルレバー52を開位置に操作したときは、本来の規定された定格回転数を回転数制御手段68により保持制御させる定回転制御を行わせる。
【0035】このようなスロットル制御を行わせることにより、従来の如く、定回転制御による本来の規定された定格回転数となるようスロットル制御を行う作業中に、穀粒の脱ぷ等が多くなりエンジン回転数を下げて作業を行う必要が生じたときは、定格回転数によるスロットル制御をOFFして、スロットルレバー52の手動操作によって補わねばならないという不便さを解消し、使い易い自動制御とすることができる。
【0036】前記スロットルレバー52の閉側への操作により低下したエンジン回転数における定回転制御を行うための回転数の検出を、負荷変動の大きい作業時に行うときは該レバー52の手動操作により回転数が低下したかどうかが判別でき難いため、路上走行時か圃場内移動時等に行うことによって回転数低下の判別を容易に行うことができる。なお、負荷変動が少ないときは作業時に回転数低下の判別を行っても支障を生じることはない。
【0037】また、前記の如く、エンジン回転数を増減させるスロットル制御可能なものにおいて、前記グレンタンク10から排穀オーガ11により穀粒を機外へ排出した後、この排出完了を検出して排穀オーガ11の収納を開始させるオーガ収納センサ70を設け、このセンサ70の検出により、穀粒の排出時には低回転に設定していたエンジン回転数を本来の定格回転数に復帰するよう構成させる。
【0038】図10に示す如く、CPUを主体的に配して自動回路の演算制御を行うと共に、該オーガ収納センサ70の検出により排穀オーガ11収納時にエンジン回転数を定格回転数に復帰させる回転数制御手段71を内蔵したコントローラ72を設けて構成させる。該コントローラ72の入力側に前記スロットルセンサ55,エンジン回転センサ57,オーガ収納センサ70を各々接続すると共に、出力側に前記スロットル開側リレー60a及びスロットル閉側リレー60bと、排穀オーガ11を収納作用させる上昇電磁弁73a及び下降電磁弁73bと、左旋回リレー74a及び右旋回リレー74bとを各々接続して構成させる。
【0039】このような構成において、該グレンタンク10から排穀オーガ11による穀粒の機外排出完了をオーガ収納センサ70により検出したときは、穀粒排出時に穀粒の損傷を避けるために低回転に設定していたエンジン回転数を回転数制御手段71により定格回転数に自動的に復帰させることにより、該オーガ11収納時における上昇又は下降や左旋回又は右旋回等の速度を速くすることが可能となり、作業能率を向上させることができる。
【0040】また、前記エンジン20のスロットル制御によるエンジン回転数と燃料噴射量の関係からエンジン負荷を求め、該排穀オーガ11による穀粒の機外への排出時に、予め設定された負荷領域内で最高速の排出が可能となるようエンジン回転数を増減させる構成のものにおいて、図11に示す如く、穀粒排出時のエンジン負荷を検出し、この負荷検出によって自動的にスロットル調節を行い排出速度を制御することにより、穀粒の損傷を抑制しながら最大能率での排出を可能にすることができる。
【出願人】 【識別番号】000000125
【氏名又は名称】井関農機株式会社
【出願日】 平成10年9月22日(1998.9.22)
【代理人】
【公開番号】 特開2000−92949(P2000−92949A)
【公開日】 平成12年4月4日(2000.4.4)
【出願番号】 特願平10−268410